JP2002186996A - 有機性廃棄物の処理方法 - Google Patents

有機性廃棄物の処理方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃棄物をメタン発酵した後酸化剤を添
加して可溶化し、更にメタン発酵することにより減容化
する方法において、可溶化のための酸化剤添加量を大幅
に削減して処理コストを低減する。 【解決手段】 嫌気処理槽1でメタン発酵した消化汚泥
をプレ酸化槽2で過酸化水素等の強力な酸化剤を添加し
て消化汚泥中の還元性物質を除去した後、改質槽3でオ
ゾンや過酸化水素などの酸化剤を添加して可溶化し、さ
らに嫌気処理槽1でメタン発酵する。酸化剤の添加前に
プレ酸化槽2で消化汚泥中の還元性物質を除去すること
により、この還元性物質に消費される酸化剤量を削減す
ることができる。プレ酸化槽2が少容量のもので足り
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、し尿、浄化槽汚
泥、食品工場排水、化学工場排水などの高濃度有機性汚
水、生物処理工程からの有機性汚泥、食品廃棄物、家畜
糞尿、生ゴミなどの有機性廃棄物の処理方法に係り、特
に、これらの有機性廃棄物をメタン発酵させた後酸化剤
を添加して可溶化し、更にメタン発酵させることにより
減容化する方法において、可溶化のための酸化剤添加量
を削減して処理コストを低減する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】活性汚泥法などのように、有機性排水を
好気性微生物の作用で処理する好気性生物処理では、有
機物の分解に伴って増殖する菌体が余剰汚泥として大量
に排出される。このような余剰汚泥は、脱水、焼却など
の処理を施した後投棄処分されており、そのための汚泥
処理コストや処分場の確保が問題となっている。また、
し尿、浄化槽汚泥、食品工場排水、化学工場排水などの
高濃度有機性汚水や食品廃棄物、家畜糞尿、生ゴミなど
も、近年、増々その発生量が増加する傾向にある。この
ようなことから、これらの有機性廃棄物を減容化するた
めの技術が望まれる。
【0003】従来、有機性汚泥の減容化手段として、有
機性汚泥をメタン発酵させ、メタン発酵槽からの消化汚
泥にオゾンや過酸化水素等の酸化剤を添加して可溶化し
た後、可溶化汚泥を更にメタン発酵させる方法がある。
この方法であれば、有機性汚泥をまずメタン発酵させて
有機性汚泥中の嫌気性分解され易い成分を分解して減量
した後可溶化し、可溶化汚泥を更にメタン発酵させるこ
とにより、有機性汚泥に直接酸化剤を添加して可溶化す
る場合に比べて、可溶化に必要な酸化剤量を少なくする
と共に、有機性汚泥の減容化を促進することができる。
【0004】しかしながら、上記従来の減容化法でも、
消化汚泥の可溶化に必要とされる酸化剤量がなお多く、
酸化剤コストが高くつくという不具合があった。
【0005】即ち、メタン発酵槽から引き抜いた消化汚
泥中には硫化水素等の硫化物に代表される還元性物質が
多く含まれている。一方で、有機汚泥の可溶化のために
は、オゾンや過酸化水素などの強い酸化剤が必要であ
り、消化汚泥中の還元性物質は、本来、消化汚泥の可溶
化のために添加された酸化力の強いオゾンや過酸化水素
などの酸化剤により容易に酸化され、酸化剤を直ちに消
費させる。このため、消化汚泥の可溶化工程では、可溶
化のために必要な酸化剤量以上の酸化剤を添加しなけれ
ばならなかった。
【0006】このような課題を解決するための有機性廃
棄物の処理方法として、特開2000−246224号
公報に、有機性廃棄物をメタン発酵させる第1の嫌気性
消化工程と、該第1の嫌気性消化工程から排出される消
化汚泥を曝気する曝気工程と、該曝気工程を経た汚泥を
酸化剤と接触させて可溶化する可溶化工程と、該可溶化
汚泥をメタン発酵させる第2の嫌気性消化工程とを有す
る方法が提案されている。
【0007】同号公報の有機性廃棄物の処理方法によれ
ば、消化汚泥に酸化剤を添加して可溶化するに先立ち、
消化汚泥を曝気することにより消化汚泥中の硫化水素等
の還元性物質を酸化分解又は脱気により除去するため、
可溶化工程で添加された酸化剤がこれらの還元性物質に
より消費されることが防止され、少ない酸化剤添加量で
有機性廃棄物を効率的に減容化することができるように
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特開2000−2
46224号公報の有機性廃棄物の処理方法にあって
は、消化汚泥を空気曝気して還元性物質を酸化するた
め、槽容量の大きい曝気槽が必要である。また、消化汚
泥中の還元性物質を空気曝気により酸化するには、曝気
量が大きくなり、このため、曝気によって汚泥温度が低
下するが、これは高温嫌気消化を行う場合には、曝気後
に汚泥を加温するためのエネルギー消費量を増大させる
ことになる。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決し、有機
性廃棄物をメタン発酵処理した後酸化剤を添加して可溶
化し、更にメタン発酵処理することにより減容化する方
法において、可溶化のための酸化剤添加量を大幅に削減
して処理コストを低減する有機性廃棄物の処理方法を提
供することを第1の目的とする。
【0010】本発明は、この消化汚泥の可溶化工程の前
段の還元性物質の酸化のための設備を小容量化すること
を第2の目的とする。
【0011】さらに、本発明は、この還元性物質の酸化
による消化汚泥の降温を著しく少なくすることを第3の
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の有機性廃棄物の
処理方法は、有機性廃棄物をメタン発酵させる第1の嫌
気性消化工程と、該第1の嫌気性消化工程から排出され
る消化汚泥に空気よりも酸化力の強い酸化剤を添加して
該消化汚泥中の還元性物質を酸化する酸化工程と、該酸
化工程から排出される汚泥を酸化剤と接触させて可溶化
する可溶化工程と、該可溶化汚泥をメタン発酵させる第
2の嫌気性消化工程とを有するものである。
【0013】かかる有機性廃棄物の処理方法によれば、
消化汚泥に酸化剤を添加して可溶化するに先立ち、消化
汚泥に酸素を含んだ空気よりも強力な酸化剤を添加して
消化汚泥中の還元性物質を酸化分解するため、可溶化工
程での酸化剤がすべて又は殆ど汚泥の可溶化に寄与する
ようになり、汚泥の可溶化効率が著しく向上する。
【0014】また、このように還元性物質の酸化分解に
際して過酸化水素や次亜塩素酸等の液状の酸化剤を用い
る場合は曝気を行わない。或いは、オゾンや酸素等のガ
ス状酸化剤を用いる場合も、空気を用いる場合に比して
曝気量が少ないので消化汚泥の降温は全く生じないか又
はきわめて少ない。さらに、曝気槽が不要もしくは小さ
くできるので、設備もコンパクト化される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0016】図1は本発明の有機性廃棄物の処理方法の
実施に好適な処理装置を示す系統図である。図中、1は
メタン発酵槽(嫌気処理槽)、2は消化汚泥中の還元性
物質をH等の空気よりも酸化力の強い酸化剤によ
って酸化するためのプレ酸化槽、3は消化汚泥をオゾン
酸化して可溶化するための改質槽、4はオゾン発生器、
5は汚泥濃縮装置である。
【0017】有機性廃棄物は、まず、被処理物導入路1
1より嫌気処理槽1に導入されてメタン発酵処理され
る。この嫌気処理槽1では、有機性廃棄物は、後述の汚
泥濃縮装置5から返送される濃縮汚泥及び改質槽3から
返送される可溶化汚泥と混合され、撹拌機などによる撹
拌下、メタン発酵処理が行われる。このメタン発酵処理
により、混合汚泥中の有機物は酸生成菌及びメタン生成
菌により分解される。このメタン発酵で生成したメタン
ガスを含む消化ガスはガス取出路12より系外へ排出さ
れる。
【0018】この嫌気処理槽1からは、汚泥移送路13
を経て混合汚泥の一部が取り出され、汚泥濃縮装置5に
送給されて濃縮された後、汚泥返送路14より嫌気処理
槽1に戻される。この濃縮汚泥の一部は必要に応じて余
剰汚泥として余剰汚泥路15より系外へ排出される。こ
の汚泥濃縮装置5の分離水は処理水路16より系外へ排
出される。
【0019】この汚泥濃縮装置5としては、沈殿槽、膜
分離装置、遠心濃縮機等を採用することができる。
【0020】また、嫌気処理槽1の混合汚泥の一部もし
くは汚泥濃縮装置5の濃縮汚泥の一部は、汚泥引抜路1
7を経てプレ酸化槽2に送給され、空気よりも酸化力の
強い酸化剤が添加されることにより、消化汚泥中の硫化
水素などの還元性物質が酸化される。
【0021】この酸化剤としては、過酸化水素や次亜塩
素酸塩等が好適である。この過酸化水素及び/又は次亜
塩素酸塩の添加量は消化汚泥中の還元性物質量に応じて
実験的に決定すればよいが、過酸化水素の場合、還元性
物質の酸化に必要な理論量の1.0〜1.5倍程度とす
るのが好ましい。次亜塩素酸塩例えば次亜塩素酸ソーダ
の場合は、還元性物質の酸化に必要な理論量の0.8〜
1.0倍程度とするのが好ましい。
【0022】また、後述の図2のようにプレ酸化槽にオ
ゾンを添加する場合、オゾンの添加量は還元性物質の酸
化に必要な理論量の0.5〜1.5倍程度とするのが好
ましい。なお、本発明でいうオゾンにはオゾン酸素或い
は空気の一部(1〜10%)を放電などによりオゾン化
したものも含まれる。
【0023】プレ酸化槽に添加する酸化剤として酸素を
用いる場合は、還元性物質の酸化に必要な理論量の1.
0〜2.0倍程度の添加量とすることが好ましい。還元
性物質としては硫化水素のほかに硫化鉄、第一鉄イオン
(Fe2+)、フミン質等が挙げられる。このプレ酸化
槽では、過酸化水素、次亜塩素酸塩及びオゾン、酸素な
どの酸化剤を2種以上組み合わせて添加してもよい。
【0024】このプレ酸化槽2で還元性物質が酸化され
た汚泥は、汚泥移送路18より改質槽3に送給されて可
溶化処理される。図1の装置では、改質槽3としてオゾ
ン処理槽が採用されており、この改質槽3の下部には、
オゾン発生器4からのオゾンを注入するオゾン注入路1
9が設けられている。この改質槽3では、オゾン注入路
19からオゾンを吹き込んで汚泥と接触させることによ
り、汚泥中の固形成分を酸化分解して生分解性を高め
る。このオゾン処理で可溶化された汚泥は、汚泥返送路
21より嫌気処理槽1に返送され、オゾン処理で生物易
分解性に改質された有機成分が消化分解される。
【0025】なお、改質槽3から排出される余剰の廃オ
ゾンは、改質槽3に接続された、活性炭などが充填され
た活性炭塔などの廃オゾン処理装置(図示せず)により
処理された後、大気放散される。
【0026】このように、メタン発酵処理した消化汚泥
を可溶化して再度メタン発酵することにより、系外へ排
出される余剰汚泥量を大幅に低減することができる。
【0027】この実施の形態では、予め消化汚泥をプレ
酸化槽2に導入し、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ等の
酸化剤を添加して汚泥中の還元性物質を除去するため、
改質槽3においてオゾンが無駄に消費されることがな
く、オゾンは汚泥の可溶化のために有効に利用されるよ
うになる。このため、所望の余剰汚泥発生量とするため
のオゾン使用量を従来に比べて大幅に低減することがで
きる。また、従来と同等のオゾン使用量で余剰汚泥発生
量を大幅に低減することができる。
【0028】さらに、プレ酸化槽2は空気曝気槽に比べ
て著しく容量の小さいもので足りる。また、空気曝気し
ないから、汚泥引抜路17から導入された汚泥の温度を
全く又は殆ど低下させることなく汚泥移送路18へ送り
出すことができる。
【0029】図2は本発明の有機性廃棄物の処理方法を
実施するための別の処理装置の系統図である。
【0030】この処理装置にあっては、プレ酸化槽2’
としてオゾン散気管2Aを備えたものが用いられてお
り、改質槽3から排出される廃オゾンが配管20を介し
て該オゾン散気管2Aに供給されるよう構成されてい
る。この廃オゾンにより、プレ酸化槽2’中において硫
化水素等の還元性物質が酸化分解される。このオゾン
は、空気に比べて酸化力がきわめて強いので、プレ酸化
槽2’の容量も空気曝気槽に比べて著しく小さなもので
足りる。また、空気曝気に比べて曝気量が著しく少ない
ので、プレ酸化槽2’中での汚泥の降温も極めて小さ
い。さらに、廃オゾンの有効利用も可能であり、さらに
廃オゾンの大気放散前の処理を低減することができ、場
合によっては廃オゾン処理装置を不要とすることもでき
る。
【0031】なお、図示していないが、図2の装置にお
いて廃オゾン処理装置を設置する場合は改質槽3ではな
く、プレ酸化槽2Aに接続するようにする。
【0032】なお、改質槽3からの廃オゾン量が不足す
るときには、オゾン発生器4からのオゾンを補給しても
よく、過酸化水素や次亜塩素酸ソーダ、酸素等を併用し
てもよい。
【0033】なお、図1,2に示す装置は、本発明の実
施に好適な装置の一例を示すものであって、本発明の方
法は何ら図1,2に示す装置によって実施される方法に
限定されるものではない。
【0034】例えば、図1では、可溶化手段としてオゾ
ンを添加するオゾン処理槽が採用されているが、過酸化
水素等の酸化力の強い酸化剤による可溶化手段であって
も良い。
【0035】また、図1,2では、嫌気処理槽1から引
き抜いた消化汚泥をプレ酸化処理及び可溶化処理した
後、再びこの嫌気処理槽1に循環することで第1の嫌気
性消化工程と第2の嫌気性消化工程とを同一の嫌気処理
槽で行っているが、別途嫌気処理槽を設けて、第1の嫌
気性消化工程と第2の嫌気性消化工程とを別々の嫌気処
理槽で行っても良い。この場合には、第2の嫌気性消化
工程の消化汚泥を固液分離して余剰汚泥と液分とに分離
する。
【0036】図1,2では、嫌気処理槽1の汚泥を抜き
出し、汚泥濃縮装置5で濃縮し、濃縮汚泥を嫌気処理槽
1に返送しているが、このように汚泥を濃縮することに
より、曝気及び可溶化処理の反応効率、装置稼動効率が
向上し、処理効率が向上する。このように消化汚泥の濃
縮を行う場合、図1,2に示す如く、嫌気処理槽1の汚
泥を引き抜いて濃縮後戻すようにする他、嫌気処理槽1
に注入する有機性廃棄物を濃縮してもよく、また、プレ
酸化及び可溶化処理に供する嫌気処理槽1の引き抜き汚
泥を固液分離して濃縮し、濃縮汚泥をプレ酸化及び可溶
化処理しても良い。
【0037】このような汚泥の濃縮処理で分離された液
分は、系外に排出され、活性汚泥処理等の任意の方法で
処理される。
【0038】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0039】実施例1 図1に示す装置で有機性汚泥の処理を行った。
【0040】有効容量2Lのジャーファーメンターを用
い、これを液量1.5Lの嫌気処理槽1とし、温度53
℃に制御した。種汚泥としては下水処理場の高温嫌気性
汚泥を用いた。この嫌気処理槽1にし尿処理場の余剰汚
泥をTSとして約5重量%に濃縮した原泥を、被処理物
として1日に130mLずつ供給した。プレ酸化槽2へ
は過酸化水素を添加した。汚泥濃縮装置5としては、遠
心濃縮機を用い、嫌気処理槽1内の汚泥濃度を5000
0mg−TS/Lに保つように、適宜余剰汚泥を引き抜
いた。嫌気処理槽1の消化汚泥を1日に1回130mL
引き抜き、プレ酸化槽2を経由して改質槽3へ導入し、
プレ酸化処理及びオゾン処理による可溶化処理を行った
後、嫌気処理槽1に戻した。
【0041】プレ酸化槽2へは35%濃度の過酸化水素
を1.3mL/L−汚泥の割合で添加した。このときの
過酸化水素の添加量は、還元性物質の酸化に必要な理論
量の1.0倍であった。改質槽3におけるオゾン添加量
は0.03g−O/g−VSSとした。改質槽3から
の排出ガスは廃オゾン処理装置としての、活性炭100
gを充填した1Lの活性炭塔で処理した。
【0042】このような処理を40日間行ったときの、
汚泥の消化率は80%であった。
【0043】実施例2 実施例1において、過酸化水素の代わりに次亜塩素酸素
ソーダ(濃度10%)を5mL/L−汚泥の割合で添加
した。この次亜塩素酸ソーダの添加量は、還元性物質の
酸化に必要な理論量の1.0倍である。この結果、汚泥
の消化率は80%となった。
【0044】比較例1 実施例1において、過酸化水素の添加を全く行わなかっ
たこと以外は同一条件にて運転を行ったところ、汚泥の
消化率は65%と低いものであった。
【0045】実施例3 図2の装置において、容量0.1Lのプレ酸化槽2’へ
のオゾン吹込量を0.1L/分(還元性物質の酸化に必
要な理論量の1.0倍)とした他は実施例1と同様にし
て運転を行った。その結果、汚泥の消化率は80%であ
った。なお、このプレ酸化の結果、汚泥のORPは−3
00mVから+25mVとなった。プレ酸化により汚泥
の温度は53℃から45℃まで降温した。なお、プレ酸
化槽から排出されるガスは実施例1の場合と同様、活性
炭塔で処理したが、このときの活性炭の充填量を10g
に減らしても処理することができた。
【0046】比較例2 図2の装置において、プレ酸化槽を容量0.1Lの空気
曝気槽とし、プレ酸化槽によって汚泥のORPが−30
0mVから+25mVに上昇するように曝気空気量を選
定した。その他の条件は実施例3と同様である。
【0047】その結果、空気曝気量は2L/分必要であ
った。なお、汚泥の消化率は75%であった。空気曝気
によるプレ酸化によって汚泥の温度は53℃から25℃
まで降温した。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の有機性廃棄
物の処理方法によれば、有機性廃棄物をメタン発酵した
後酸化剤を添加して可溶化し、更にメタン発酵すること
により減容化する方法において、可溶化のための酸化剤
添加量を大幅に削減して処理コストを低減することがで
きる。また、きわめてコンパクトな装置によって有機性
廃棄物を処理することができる。さらに、処理途中での
汚泥の温度低下も少ないので、処理に要するエネルギー
の低減も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機性廃棄物の処理方法の実施に好適
な処理装置を示す系統図である。
【図2】本発明の有機性廃棄物の処理方法の実施に好適
な別の処理装置を示す系統図である。
【符号の説明】
1 嫌気処理槽 2,2’ プレ酸化槽 3 改質槽 4 オゾン発生器 5 汚泥濃縮装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 和也 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 柴山 千寿 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA02 AA03 AA04 AC05 BA03 CA18 CB04 4D059 AA01 AA02 AA07 AA08 AA23 BA12 BC01 BC02 CA28 DA43 DA44 DA45

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃棄物をメタン発酵させる第1の
    嫌気性消化工程と、 該第1の嫌気性消化工程から排出される消化汚泥に空気
    よりも酸化力の強い酸化剤を添加して該消化汚泥中の還
    元性物質を酸化する酸化工程と、 該酸化工程から排出される汚泥を酸化剤と接触させて可
    溶化する可溶化工程と、 該可溶化汚泥をメタン発酵させる第2の嫌気性消化工程
    とを有する有機性廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該酸化工程で添加さ
    れる酸化剤は、過酸化水素及び/又は次亜塩素酸塩であ
    ることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、該酸化工程で添加さ
    れる酸化剤は、酸素及び/又はオゾンであることを特徴
    とする有機性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記可溶化工程の酸
    化剤はオゾンであり、前記酸化剤添加工程の酸化剤は、
    該可溶化工程から排出される廃オゾンであることを特徴
    とする有機性廃棄物の処理方法。
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