JP3873114B2 - 有機性固形廃棄物の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭・レストラン・工場・下水処理場等から排出される有機性固形廃棄物を、直接、嫌気性消化槽を用い光照射条件下で嫌気的に発酵させることにより、廃棄物中の有機物を迅速に分解・消化処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物の嫌気性消化処理方法としては、一般に、乾式嫌気性消化法と湿式嫌気性消化法が知られている。
前者の乾式嫌気性消化法は後者の湿式嫌気性消化法に比べ、▲1▼水分含量が少ない原料に向いている、▲2▼液状化のために外部から水分を加え水分含量を高くする必要がないので、高濃度有機物を対象として嫌気性消化することができる、▲3▼消化物が相対的に少ないので、高温発酵を用いても保温のために必要なエネルギーが少ない、▲4▼脱窒等の廃液処理は嫌気性消化処理におけるエネルギー消費ややコスト増の要因となっているが、嫌気性消化後に処理に必要な廃液量が乾式の場合は湿式嫌気性消化法に比べ少なく、乾式では排出物の大半を占める消化残滓はコンポストとして利用できる、などといった利点がある。
しかし、従来の乾式嫌気性消化法は、高濃度発酵のため生物系廃棄物原料中に含まれる窒素化合物から生成するアンモニア濃度が高くなり、メタン発酵がアンモニアにより阻害を受けるという難点があった。また、生成するアンモニアが気相から環境中に流出したり、廃液中にアンモニアやリン酸等の無機物が含まれるため再資源化できないという問題点があった。
【0003】
これらの問題点を解消するために、有機性廃棄物、消化汚泥に粒子状あるいはスラッジ状の副資材を混入することにより、メタンガスや炭酸ガスの上部への発散を改良する方法が報告されているが(特開平11−309493号公報)、この方法は、従来の乾式嫌気性消化法と同様に、槽内のアンモニア濃度が上昇してメタン発酵が阻害されるため、消化効率が上がらないという問題があった。
【0004】
また、光合成細菌を利用した廃棄物処理方法としては、メタン発酵の後段に紅色又は緑色硫黄細菌を用いたリアクターを設けて窒素やリンを除去する方法(特公平4−25079号公報)が報告されているが、この方法は液相となった廃棄物を対象とする湿式嫌気性消化法に属するものであり、また、メタン発酵槽とは別の光合成細菌増殖用反応槽が必要であり、さらには紅色又は緑色硫黄細菌を用いるため硫化水素が必要で、硫黄が50 mg/l以上含まれる廃水しか処理できないことや、微生物を固定化していないため発酵効率が悪い等の問題がある。
【0005】
また、セラミック担体を用いた光照射条件嫌気性消化法が報告されているが(特公平7−96118号公報、特公平7−96119号公報)、本法も対象を廃水とする湿式嫌気性消化法であり、しかも、メタン発酵菌や光合成細菌の固定化の効率や、担体のコスト、窒素化合物の除去効率が低い等の問題点があった。
【0006】
一方、光合成細菌のみを用いた廃水浄化も検討されているが、光合成細菌は分解できる有機物が限られており固形状の有機性廃棄物の分解は難しく、処理範囲が極めて限定されていた。光合成細菌は、水素生産、化学品原材料、飼料、肥料として利用できることが知られているが、その培養には有機酸等が必要であり、安価に生産することは難しかった。
【0007】
このような事情に鑑み、本発明者らは、先に、有機性廃水/又は有機性廃棄物を(i)酸発酵性微生物及び/又はメタン発酵性微生物及び(ii)光合成細菌を含有する嫌気性粒状汚泥の存在下、光照射条件下で嫌気的に消化する方法を提案したが(特開平2000−153292)、この方法は本質的には廃水処理などを対象とする湿式法であって、有機性固形廃棄物をその処理対象とするものではなく、また乾式嫌気的方法の問題点である、生物系廃棄物原料中に含まれる窒素化合物からのアンモニア生成によるメタン発酵の阻害性については何ら課題とされていないものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記のような従来法とは異なり、含水率が比較的低い有機性廃棄物を固形状のまま行う乾式嫌気性消化を、好ましくは酸発酵性微生物やメタン発酵性微生物とともに、光照射条件で行うことにより光合成細菌を増殖させ、増殖した光合成細菌により有機物とアンモニアやリン酸等の無機物を高効率に除去し、アンモニアによるメタン生成反応阻害を防止し、従来の乾式嫌気性消化と同様に1つの処理槽内で、固形廃棄物中の有機物を迅速に分解・消化処理する装置を提供することにある。
【0011】
【発明を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
(1)有機性固形廃棄物からなる被処理物を(i)酸発酵性微生物及び/又はメタン発酵性微生物と(ii)光合成細菌を含有する嫌気性消化汚泥に混合し含水率50〜85%の固形物とし、これを光照射条件下で乾式消化処理する装置であって、(a)一部もしくは全部を光透過性とした嫌気性消化槽と(b)該嫌気性消化槽内を撹拌する手段と(c)消化槽内の内壁の付着物を掻落する手段とを具備した特徴とする有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
(2)掻落手段を撹拌手段に併設したことを特徴とする上記(1)記載の有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
(3)(a)の嫌気性消化槽内に光照射手段を設けたことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明でいう、乾式嫌気性消化とは、湿式嫌気性消化に比べ水分含量が少ない状態でメタン発酵を進める方法で、通常リアクター内の水分含量は50〜85%、望ましくは60〜75%で運転される消化法を意味する。
【0013】
また、本明細書で言う光合成細菌とは、光エネルギーを利用して二酸化炭素の光合成的同化や有機化合物の光合成等を行う細菌を意味するもので、紅色非硫黄細菌、紅色硫黄細菌、緑色硫黄細菌等に大別され、その代表的な種としては、Chlorobium limicola、Chromatium vinosum、Rhodopseudomonas palustris、Rhodobacter capsulatus等があげられる。
【0014】
また、本明細書で言う酸発酵性微生物とは、嫌気性消化において有機酸等を生成する微生物を意味し、Bacteroides sp.、Clostridium sp.、Bacillus sp.、Lactobacillus sp.等があげられる。メタン発酵性微生物とは、嫌気性消化においてメタンを生成する微生物を意味し、Methanosarcina sp.、Methanosaeta sp.、Methanogeum sp.等があげられる。両者とも従来よく知られているものである。
【0015】
本発明の処理対象となる有機性固形廃棄物には、家庭・レストラン・食品工場等から排出される食品残滓および発酵工場等で排出される発酵残滓や、下水処理場・食品工場・浄化槽等で廃水処理後排出される有機性汚泥一般、落ち葉や剪定枝なその植物性バイオマス、古紙類などを含む固形物を意味する。
【0016】
本発明の方法を実施するには、消化槽内で嫌気性消化汚泥と原料の有機性固形廃棄物を混合し、好ましくは、含水率50〜85%望ましくは60〜75%の固形状に調整し、10〜100℃望ましくは30〜35℃の中温発酵かまたは50〜70℃の高温発酵で乾式嫌気性消化処理させる。
【0017】
この場合、本発明においては、この消化槽の一部または全体を光が透過可能な材質で作成し光が消化槽に到達できるようにし、太陽光または人工光を1〜2000μE/m2/s望ましくは50〜200μE/m2/sの強度で照射する。
また、光照射手段の光源は、外部光源、内部光源の何れでも良く、太陽光、人工光源などが使用されるが、400〜1100 nmの波長を有する光を照射するものが好ましい。
消化槽内に人工照明などの光照射手段をつけてもよい。光照射する時間は、連続でも明暗サイクルでもかまわない。
【0018】
嫌気性消化汚泥としては、酸発酵性微生物やメタン発酵性微生物とともに若干光合成細菌を含有する下水汚泥の嫌気性消化に使用される通常の嫌気性消化汚泥や、既存の嫌気性消化汚泥に別途培養した光合成細菌を混合したもの使用することができる。
この消化汚泥に含有される光合成細菌は、濃度が低くても光照射条件により増殖するので、その濃度は最低10〜100細胞/ml程度存在すればよい。
【0019】
前記光合成細菌としては、通常、嫌気性消化汚泥中に存在している菌が利用され、また、有機性の廃水や廃棄物中に存在する菌が利用されるが、消化処理に先立ち、あらかじめ種菌、例えば、Chromatium vinosum、Rhodopseudomonas palustris、Rhodobacter capsulatus等を消化槽内に添加してもよい。本発明において光合成細菌が効率よく増殖する理由は、従来の乾式メタン発酵法とは異なり、多様な光合成細菌が含有されている嫌気性消化汚泥を種菌として用いるために、それぞれの廃棄物の発酵条件に適応した光合成細菌が増殖する事によるものと考えられる。
【0020】
前記のようにして、有機性固形廃棄物を酸発酵性微生物やメタン発酵性微生物とともに光合成細菌を若干含有した嫌気性消化汚泥を用い、光照射条件下で嫌気的に乾式消化処理すると、有機物および無機物が除去され嫌気性消化残滓と高濃度の光合成細菌菌体の混合物が得られる。光合成菌体はアンモニアを吸収するので、消化槽内のアンモニア濃度が低下して、アンモニアによるメタン発酵への阻害作用が防止される。また、光合成細菌は酸素を発生しないので、槽内の嫌気性の維持には問題とならない。さらには光合成細菌はアンモニア やリン酸を吸収しているので、その時発生する嫌気性消化残滓と光合成細菌菌体の混合物は、窒素やリンなどの肥料成分を多く含み、発酵が進んでいるので有機性肥料として利用することが可能である。
また、好気的なコンポスト法によって生産された有機性肥料中の塩分が問題となる場合があるが、本法では発酵残滓は固液分離後固相部が有機性肥料となり、塩分は液相部中に多く含まれるため、本法により得られる有機性肥料はコンポスト法による有機性肥料に比べ塩分濃度が低いという利点を有する。
【0021】
また、消化時に発生するメタンは、ボイラー燃料、消化ガス発電、マイクロガスタービンや水素への改質後燃料電池の燃料として利用することが出来る。
【0022】
次に、本発明について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明を実施する場合のフローシートを示す。
図1において、1は有機性固形廃棄物貯留タンク、2は有機性固形廃棄物配管、3は嫌気性消化槽(消化槽の一部または全部が光透過性)、4は太陽光または人工光源、5は撹拌装置、6は消化ガス配管、7は消化ガス貯留タンク、8は処理物配管、9は固液分離装置、10は処理汚泥返送配管、11は処理固形物配管、12は処理固形物貯留タンク、13は処理液相配管、14は処理液相貯留タンクを各示す。
【0023】
図1に従って本発明を実施するには、有機性固形廃棄物貯留タンク1より有機性固形廃棄物配管2を通って、メタン発酵を生じさせる微生物及び光合成細菌を含有する嫌気性汚泥を入れた嫌気性消化槽3に有機性固形廃棄物と嫌気性汚泥たとえば返送した処理汚泥を供給・混合する。
メタン発酵を生じさせる微生物及び光合成細菌を含有する嫌気性汚泥としては、前記したように、下水処理場の下水汚泥の嫌気性消化汚泥等を使用すればよい。消化槽内では水分含量などの制御により、混合物を固形状に保つ。この場合、この嫌気性消化槽3は、その一部又は全部が光透過性を有し、槽内の廃棄物は外部の光原4(太陽光や電灯光)の照射を受けるような構造となっている。また、嫌気性消化槽3内に、人工光源を設置してもよい。
【0024】
この嫌気性消化槽3において、廃棄物は光の照射を受けながら嫌気的消化処理を受ける。この消化処理により、廃棄物中の有機物は従来の暗条件の乾式嫌気性消化と同様に、迅速に安定的に分解消化され、メタンを発生する。本発明の場合、光照射を受けていることから、そのメタン発酵と同時に光合成細菌の増殖も達成される。光合成細菌が増殖する際に、有機物とともにアンモニアなどの窒素化合物やリン酸等の無機物を吸収するため、これらの物質が高効率で除去され、高アンモニア濃度によるメタン発酵プロセスの阻害が防止され、従来の乾式嫌気性消化処理の場合よりも高度な廃棄物処理が達成される。従来の乾式メタン発酵法では、高アンモニア濃度によるメタン発酵プロセスの阻害を防止するため、アンモニア性窒素を余り含まない剪定枝や紙類などの有機物を投入する必要があったが、本法ではその必要が無くなるかまたは必要量が低減される。
【0025】
本発明に係る嫌気性消化槽は、槽内の汚泥を撹拌し発酵反応を促進させるために、撹拌装置を具備させることが望ましい。また、光照射手段として外部光源を利用する場合は消化槽の透明な部分の内壁に微生物等が付着し槽内の光透過性が低下する恐れがあるので、この内壁付着物を除くために、掻落手段を設けておくことが望ましい。例えば撹拌装置5にゴムラバーなどの掻落手段を付属させ透明な消化槽壁面内側に付着した汚泥を適時除去することにより、槽内への光の透過性を維持することができる。
【0026】
また、嫌気性消化槽3内で発生したメタンを含む消化ガスは消化ガス配管6を通って消化ガス貯留タンク7に貯留される。この場合の消化ガスは、通常CH4:50〜100モル%、CO2:0〜50モル%、H2:0〜10モル%を含有する。
【0027】
一方、嫌気性消化槽3で得られた消化物は処理物配管8を通って固液分離装置9に導入される。光合成細菌の働きにより、消化物のアンモニア濃度は3,000 mg/l以下となる。消化物の一部は処理汚泥返送配管10を通って嫌気性消化槽3の入り口に消化の種汚泥として返送される。固液分離装置9において、液相部(廃水)と固相部(処理物)とに分離され、固相部は処理固形物配管11を通って固相部貯留タンク12に貯留され、液相部は処理液相配管13を通って処理液相貯留タンク14に貯留される。
【0028】
前記固液分離装置9は、濾過器や遠心分離機、沈降槽等からなる。この固液分離装置により、消化物は液相部と固相部とに分離されるが、消化物中に含まれる生産された(増殖した)光合成細菌は固相部に移行する。この固相部には、光合成細菌以外にも他の嫌気微生物等や消化・分解されなかった残滓が包含される。そしてこの固相部は前記したように、光合成細菌はアンモニアやリン酸を吸収しているので、その時発生する嫌気性消化残滓と光合成細菌菌体の混合物は、窒素やリンなどの肥料成分を多く含み、発酵が進んでいるので有機性肥料として利用することができる。また、前記液相部(廃水)は、通常溶存有機物や溶存無機物の濃度の低いものであり、必要に応じ廃水処理後放流される。
【0029】
【発明の効果】
本発明は前記のような構成であり、有機性固形廃棄物は光の照射を受けながら嫌気的消化処理を受ける。この消化処理により、廃棄物中の有機物は従来の暗条件の乾式嫌気性消化と同様に、迅速に安定的に分解消化され、メタンを発生する。本発明の場合、光照射を受けていることから、そのメタン発酵と同時に光合成細菌の増殖も達成される。光合成細菌が増殖する際に、有機物とともにアンモニアなどの窒素化合物やリン酸等の無機物を吸収するため、これらの物質が高効率で除去され、高アンモニア濃度によるメタン発酵プロセスの阻害が防止され、従来の乾式嫌気性消化処理の場合よりも高度な廃棄物処理が達成される。従来の乾式メタン発酵法では、高アンモニア濃度によるメタン発酵プロセスの阻害を防止するため、アンモニア性窒素を余り含まない剪定枝や紙類などの有機物を投入する必要があったが、本法ではその必要が無くなるかまたは必要量が低減される。
また、本法によれば、処理された固相部にはアンモニアやリン酸を吸収した光合成細菌菌体が含有されているので、アンモニアやリン酸をより多く含む有機性肥料を生産することができ、消化後固液分離により生成する処理水に含まれるアンモニアやリン酸は少なくなる。
また、本法で得られる有機性肥料は、好気的なコンポスト法によって生産される有機性肥料に比べ塩分濃度が低いという利点を有する。
【 図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機性固形廃物の乾式嫌気性消化装置の説明図である。
【符号の説明】
1.廃棄物貯留タンク
2.原料廃棄物配管
3.嫌気性消化槽(消化槽の一部または全部が光透過性)
4.太陽光または人工光源
5.撹拌装置
6.消化ガス配管
7.消化ガス貯留タンク
8.処理物配管
9.固液分離装置
10.処理汚泥返送配管
11.処理固形物配管
12.処理固形物貯留タンク
13.処理液相配管
14.処理液相貯留タンク
Claims (3)
- 有機性固形廃棄物からなる被処理物を(i)酸発酵性微生物及び/又はメタン発酵性微生物と(ii)光合成細菌を含有する嫌気性消化汚泥に混合し含水率50〜85%の固形物とし、これを光照射条件下で乾式消化処理する装置であって、(a)一部もしくは全部を光透過性とした嫌気性消化槽と(b)該嫌気性消化槽内を撹拌する手段と(c)消化槽内の内壁の付着物を掻落する手段とを具備した特徴とする有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
- 掻落手段を撹拌手段に併設したことを特徴とする請求項1記載の有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
- (a)の嫌気性消化槽内に光照射手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機性固形廃棄物の乾式嫌気性消化装置。
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