JP2019149333A - リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池及びこれに適したリチウムイオン二次電池用負極を提供することを目的とする。【解決手段】このリチウムイオン二次電池は、第1面に延在する集電体と、前記集電体の少なくとも一面に位置し、シリコン又は酸化シリコンから成る粒子を有する活物質層と、を備え、前記第1面と直交する切断面において、長径が1μm以上である第1粒子の平均アスペクト比は0.84未満であり、前記第1粒子のうち、前記第1粒子の長径方向と前記集電体の第1方向とのなす角度が70°〜110°の範囲内である第2粒子の割合が70%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等と比べ、軽量、高容量であるため、携帯電子機器用電源として広く応用されている。また、ハイブリッド自動車や、電気自動車用に搭載される電源として有力な候補ともなっている。そして、近年の携帯電子機器の小型化、高機能化に伴い、これらの電源となるリチウムイオン二次電池への更なる高容量化が期待されている。
リチウムイオン二次電池の容量は主に電極の活物質に依存する。負極活物質には、一般に黒鉛が利用されているが、上記の要求に対応するためにはより高容量な負極活物質を用いることが必要である。そのため、黒鉛の理論容量(372mAh/g)に比べてはるかに大きな理論容量をもつシリコン(Si)や酸化シリコン(SiO)が注目されている。
しかしながら、SiやSiOは充電時に大きな体積膨張を伴うため、充放電を繰り返すことにより電極上に皺が発生し、サイクル特性が低下するという課題がある。
この問題を解決するために、特許文献1では連続する空孔を有し、三次元網目構造を有する多孔質シリコン粒子が提案されている。
特開2012−84521号公報
しかしながら、上記特許文献に記載されているような方法では、サイクル特性が不十分であるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池及びこれに適したリチウムイオン二次電池用負極を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。
本発明者は、所定のアスペクト比を有するシリコン又は酸化シリコンからなる粒子が負極活物質層中で所定の方向に配向している場合、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を改善できることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極は、第1面に沿って延在する集電体と、前記集電体の少なくとも一面に位置し、シリコン又は酸化シリコンから成る粒子を有する活物質層と、を備え、前記第1面と直交する切断面において、長径が1μm以上である第1粒子の平均アスペクト比は0.84未満であり、前記第1粒子のうち、前記第1粒子の長径方向と前記集電体の第1方向とのなす角度が70°〜110°の範囲内である第2粒子の割合が70%以上である。
(2)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極において、前記第1粒子の平均アスペクト比は0.11〜0.79でもよい。
(3)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極において、前記第1粒子の平均長径は1〜20μmでもよい。
(4)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極において、前記第1粒子の平均短径は0.1〜16μmでもよい。
(5)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極において、前記活物質層は、前記第1面と交差する方向に延在する空隙を有してもよい。
(6)第2の態様にかかるリチウムイオン二次電池は、上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極を有する。
上記態様に係るリチウムイオン二次電池用負極は、所定のアスペクト比(形状異方性)を有するシリコン又は酸化シリコンから成る粒子が負極活物質層中で所定の方向に配向しているため、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が向上する。
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。 走査型電子顕微鏡(SEM)による本実施形態にかかる負極の断面図である。 図2のSEM画像を二値化処理した画像である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[リチウムイオン二次電池]
図1は、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。図1に示すリチウムイオン二次電池100は、主として積層体40、積層体40を密閉した状態で収容する外装体50、及び積層体40に接続された一対のリード60、62を備えている。また図示されていないが、積層体40とともに電解液が、外装体50内に収容されている。
積層体40は、正極20と負極30とが、セパレータ10を挟んで対向配置されたものである。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22上に正極活物質層24が設けられたものである。負極30は、板状(膜状)の負極集電体32上に負極活物質層34が設けられたものである。
正極活物質層24及び負極活物質層34は、セパレータ10の両側にそれぞれ接触している。正極集電体22及び負極集電体32の端部には、それぞれリード62、60が接続されており、リード60、62の端部は外装体50の外部にまで延びている。図1では、外装体50内に積層体40が一つの場合を例示したが、複数積層されていてもよい。
「負極」
(負極集電体)
負極30は、第1面に沿って延在する負極集電体32を有する。負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。負極集電体32は、リチウムと合金化しないことが好ましく、銅が特に好ましい。負極集電体32の厚みは6〜30μmとすることが好ましい。第1面は、負極集電体32が面内方向に広がる主面であり、負極集電体32の表面状態によらずxy平面として表記できる面である。
後述するリチウムイオン二次電池の前処理工程で、負極活物質の所望の配向を得るために、負極集電体32として所定の熱処理をされた銅箔を用いることが好ましい。
特に、負極集電体32は、窒素等の不活性雰囲気下で、200℃〜300℃、1〜5時間の熱処理を受けた銅箔を用いることが好ましい。また、銅の酸化を防止するために、熱処理の雰囲気から酸素が除かれることが好ましい。このような熱処理を受けた銅箔を負極集電体32として用いることで、後述するリチウムイオン二次電池の前処理で、負極活物質を所望の方向に配向することができる。
所定の熱処理を受けた銅箔を負極集電体32として用いることで、後述するリチウムイオン二次電池の前処理において、負極活物質を所望の方向に配向しやすくなるメカニズムは明らかではないが、熱処理によって銅箔の強度が変化していることが影響していると考えられる。例えば、銅箔の面内方向の伸び易さと鉛直方向の伸び易さとの関係性が変化すると、後述するリチウムイオン二次電池の前処理時に力が加わりやすい方向が変化し、負極活物質の配向性が変化することが考えられる。
(負極活物質層)
図2は、本実施形態にかかる負極30の要部を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した画像である。負極30は、負極集電体32の少なくとも一面に配置された負極活物質層34を有する。負極活物質層34は、負極活物質34aと負極バインダーとを有し、必要に応じて導電材を有する。負極バインダーは導電性を有さないため、負極バインダーは、図2において負極活物質34aより黒く見える部分である。
負極活物質層34は、負極集電体32の第1面と交差する方向に延在する空隙Sを有することが好ましい。この空隙Sは、負極活物質層34の負極集電体32側から反対側まで、負極活物質層34を厚さ方向に貫通するように延在してもよい。図2において、空隙Sも負極バインダーと同様に負極活物質34aより黒く見える。しかしながら、負極バインダーと空隙はコントラストが微妙に異なる点、負極バインダーは負極活物質34aと混在している点から区別できる。
負極活物質層34が空隙Sを有することによって、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。サイクル特性が向上するメカニズムは以下の通りであると考えられる。即ち、負極集電体32の第1面と交差する方向に延在する空隙Sが存在することによって、負極活物質34aが第1面の延在方向に広がる余裕ができる。その結果、リチウムイオン二次電池100の充放電に伴う負極活物質34aの膨張伸縮によって負極集電体32と負極活物質層34との界面で生じる応力が緩和され、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。
(負極活物質)
負極活物質34aはシリコン(Si)又は酸化シリコン(SiO)から成る粒子である。
図2に示すように、負極集電体32の第1面と直交する断面において、負極活物質34aの第1粒子は、0.84未満の平均アスペクト比を有する。当該平均アスペクト比は0.11〜0.79でよく、0.30〜0.70でもよく、0.40〜0.60でもよい。
負極活物質34aの「第1粒子」とは、負極集電体32の第1面と直交する断面において、長径が1μm以上である負極活物質を意味する。
負極活物質34aの長径、短径、及び平均アスペクト比は、放電後の負極の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測することによって測定できる。具体的には、まず、負極集電体32の第1面と垂直方向に断面ミリング加工を行うことで負極30の断面出しを行い、図2に示すような負極30断面のSEMの反射電子組成像(組成像)を撮影する。ノイズの影響を回避するために、比較的低倍率でSEM像を撮影することが好ましく、例えば2000倍以下の倍率で撮影することが好ましい。そして、例えば20μm×20μm等の任意の大きさの領域に着目する。着目した領域において、負極活物質34aであるシリコン又は酸化シリコンと、炭素を含む負極バインダーとを十分に区別できる程度にコントラストを調整する。その後、画像処理ソフトによる二値化処理を用いて、組成像の中から負極活物質34aであるシリコン又は酸化シリコンの明るさの部分を抽出することで負極活物質34aのみを抽出する。図3は、図2のSEM画像を二値化処理した画像である。図3に示すように、抽出した個所の短径/長径の値を計算することでアスペクト比を測定する。平均値は、任意に選択した50個の負極活物質34aの平均値として求める。
コントラストの調整は、組成像の明るさを256階調とした場合に、シリコン又は酸化シリコンから成る負極活物質34aの領域が140程度、炭素を含む負極バインダーの領域が100程度となるように調整することが好ましい。二値化の閾値は、負極活物質34aの領域と負極バインダーの領域との間に設定する。
負極集電体32aの第1面と垂直方向の任意の平面で負極30を切断した場合、当該切断面において、第1粒子のうち、第1粒子の長径方向と負極集電体の第1方向とのなす角度が70°〜110°の範囲内である第2粒子の割合は70%以上であり、75%以上であることが好ましく、80%以上であることが更に好ましく、85%以上であることが一層好ましい。ここで「第1方向」とは負極集電体32が延在する第1面の前記切断面における任意の方向を意味する。
第1粒子の長径方向と負極集電体32の第1方向とのなす角度は、負極活物質の平均アスペクト比等と同様に、放電後の負極30の断面を走査型電子顕微鏡で観測することによって測定できる。即ち、まず、負極集電体32の第1面と垂直方向に断面ミリング加工を行うことで負極30の断面出しを行い、図2のような負極30断面のSEMの反射電子組成像(組成像)を撮影する。ノイズの影響を回避するために、比較的低倍率でSEM像を撮影することが好ましく、例えば2000倍以下の倍率で撮影することが好ましい。そして、例えば20μm×20μm等の任意の大きさの領域に着目する。着目した領域において、活物質であるシリコン又は酸化シリコンと、炭素を含む負極バインダーとを十分に区別できる程度にコントラストを調整する。その後、画像処理ソフトによる二値化処理を用いて、組成像の中から負極活物質34aであるシリコン又は酸化シリコンの明るさの部分を抽出することで負極活物質34aのみを抽出する(図3)。抽出された負極活物質34aのうち長径が1μm以上である第1粒子の長径方向を導出し、各第1粒子について、負極集電体32の第1方向とのなす角度を求める。
コントラストの調整は、組成像の明るさを256階調とした場合に、シリコン又は酸化シリコンから成る負極活物質の領域が140程度、炭素を含む負極バインダーの領域が100程度となるように調整することが好ましい。
シリコン又は酸化シリコンから成る負極活物質34aが上述の通りの形状異方性を有し、更に負極集電体32の第1面に対して垂直方向に配向していることによって、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。サイクル特性が向上するメカニズムは以下の通りであると考えられる。即ち、リチウムイオン二次電池100の充放電時に、形状異方性を有し所定方向に配向した負極活物質34aは、負極集電体32の垂直方向に比較的大きく膨張収縮し、負極集電体の第1面と同じ平面方向には比較的小さく膨張収縮する。つまり、充放電時に負極集電体32と負極活物質層34との間に生じる応力が低減される。その結果、充放電を繰り返しても負極活物質層34の変形が小さくなり、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。
負極活物質34aの第1粒子の平均長径は、1〜20μmであることが好ましく、1〜15μm又は1〜10μmでもよい。平均長径が当該範囲であれば、負極活物質34aを負極活物質層34内に均一に充填することができ、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性が向上する。
負極活物質34aの第1粒子の平均短径は、0.1〜16μmであることが好ましく、0.1〜12μm又は0.1〜8μmでもよい。平均短径が当該範囲であれば、リチウムイオン二次電池100の充放電に伴う負極活物質34aの膨張伸縮によって負極集電体32と負極活物質層34との界面で生じる応力がより緩和され、サイクル特性がより向上する。
負極活物質の平均長径及び平均短径は、負極活物質のアスペクト比と同様に、放電後の負極の断面を走査型電子顕微鏡で観測することによって測定できる。
(負極導電材)
導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックやエチレンブラック等のカーボン粉末が特に好ましい。負極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、リチウムイオン二次電池100は導電材を含んでいなくてもよい。
(負極バインダー)
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と負極集電体32とを結合する。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。この場合は、バインダーが導電材の機能も発揮するので導電材を添加しなくてもよい。イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、リチウムイオン等のイオンの伝導性を有するものを使用することができ、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリフォスファゼン等)のモノマーと、LiClO、LiBF、LiPF等のリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤または熱重合開始剤が挙げられる。
またこの他に、バインダーとして、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等を用いてもよい。
負極活物質層34中の負極活物質、導電材及びバインダーの含有量は特に限定されない。負極活物質層34における負極活物質の構成比率は、質量比で70%以上99%以下であることが好ましく、80%以上90%以下であることがより好ましい。また負極活物質層34における導電材の構成比率は、質量比で0%以上20%以下であることが好ましく、負極活物質層34におけるバインダーの構成比率は、質量比で1%以上30%以下であることが好ましい。
負極活物質とバインダーの含有量を上記範囲とすることにより、バインダーの量が少なすぎて強固な負極活物質層を形成できなくなることを防ぐことができる。また、電気容量に寄与しないバインダーの量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向も抑制できる。
「正極」
正極20は、正極集電体22と、正極集電体22の上に設けられた正極活物質層24とを有する。
(正極集電体)
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
(正極活物質層)
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMna2(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどが挙げられる。
(正極導電材)
導電材は、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラック等の炭素材料が好ましい。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、リチウムイオン二次電池100は導電材を含んでいなくてもよい。
(正極バインダー)
正極に用いるバインダーは負極と同様のものを使用できる。
正極活物質層24における正極活物質の構成比率は、質量比で80%以上90%以下であることが好ましい。また正極活物質層24における導電材の構成比率は、質量比で0.5%以上10%以下であることが好ましく、正極活物質層24におけるバインダーの構成比率は、質量比で0.5%以上10%以下であることが好ましい。
「セパレータ」
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
「電解液」
電解液には、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いため、充電時の耐用電圧が低く制限される。そのため、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。
非水電解液は、非水溶媒に電解質が溶解されており、非水溶媒として環状カーボネートと、鎖状カーボネートと、を含有してもよい。
環状カーボネートとしては、電解質を溶媒和することができるものを用いることができる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートなどを用いることができる。
鎖状カーボネートは、環状カーボネートの粘性を低下させることができる。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが挙げられる。その他、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどを混合して使用してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は体積にして1:9〜1:1にすることが好ましい。
電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB等のリチウム塩が使用できる。なお、これらのリチウム塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に、電離度の観点から、LiPFを含むことが好ましい。
LiPFを非水溶媒に溶解する際は、非水電解液中の電解質の濃度を、0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましい。電解質の濃度が0.5mol/L以上であると、非水電解液のリチウムイオン濃度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすい。また、電解質の濃度が2.0mol/L以内に抑えることで、非水電解液の粘度上昇を抑え、リチウムイオンの移動度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすくなる。
LiPFをその他の電解質と混合する場合にも、非水電解液中のリチウムイオン濃度が0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましく、LiPFからのリチウムイオン濃度がその50mol%以上含まれることがさらに好ましい。
「外装体」
外装体50は、その内部に積層体40及び電解液を密封するものである。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
「リード」
リード60、62は、アルミ等の導電材料から形成されている。して、公知の方法により、リード60、62を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極30の負極活物質層34との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールする。
[リチウムイオン二次電池の製造方法]
以下、リチウムイオン二次電池100の製造方法を具体的に説明する。
6〜30μmの厚みを有する銅箔を用意し、窒素等の不活性雰囲気下で、200℃〜300℃、1〜5時間の熱処理を行うことによって、負極集電体を用意する。
負極活物質、バインダー及び溶媒を混合して塗料を作製する。必要に応じ導電材を更に加えても良い。溶媒としては例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。負極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、質量比で70wt%〜90wt%:0.1wt%〜10wt%:0.1wt%〜30wt%であることが好ましい。これらの質量比は、全体で100wt%となるように調整される。
塗料を構成するこれらの成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。上記塗料を、負極集電体32に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。正極についても、同様に正極集電体22上に塗料を塗布する。
続いて、正極集電体22及び負極集電体32上に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された正極集電体22及び負極集電体32を、80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
そして、このようにして正極活物質層24、負極活物質層34が形成された電極を必要に応じ、ロールプレス装置等によりプレス処理を行う。
次いで、正極活物質層24を有する正極20と、負極活物質層34を有する負極30と、正極と負極との間に介在するセパレータ10と、電解液と、を外装体50内に封入する。
例えば、正極20と、負極30と、セパレータ10とを積層し、予め作製した袋状の外装体50に、積層体40を入れる。
最後に電解液を外装体50内に注入することにより、リチウムイオン二次電池が作製される。なお、外装体に電解液を注入するのではなく、積層体40を電解液に含浸させてもよい。
「リチウムイオン二次電池の前処理」
以下、所望の形状異方性及び所望の配向を有する負極活物質を得るための前処理を具体的に説明する。
前処理は、組み立てられた未充電のリチウムイオン二次電池を多段式にゆっくりと満充電させることによって行われる。前処理は、例えば、0.2Cで30分間充電し、その後0.1Cで30分間充電し、その後0.05Cで満充電することによって行われてよい。
適切な前処理を行うことによって、前処理前には形状異方性を有しない負極活物質が、所望の形状異方性を有するようになる。一方で、一回で急激に満充電しても、負極活物質は所望の形状異方性を有しない場合がある。この原因は明確ではないが、ゆっくりと満充電を行うと、負極活物質は膨張しやすい方向に膨張することが考えられる。負極集電体の延在する面内方向は、負極活物質が密に詰まっているため膨張しにくい。また負極活物質層は負極集電体により固定されているため、面内方向に伸張し難く、面内方向と交差する方向に伸張することが考えられる。特に所定の熱処理を施した銅箔は伸張しにくくなり、負極活物質の配向性および形状異方性が高まると考えられる。
更に、前処理は、圧力用クランプ等で積層方向に圧力を加えずに行うことが好ましい。この理由は、積層方向に圧力を加えないことによって、前処理中に負極活物質が積層方向に配向することが妨げられないからであると考えられる。その結果、前処理中に負極活物質が積層方向に比較的伸長しやすくなり、負極活物質の配向性が高まると考えられる。
リチウムイオン二次電池の前処理後の、本願の実施形態に係る負極の断面SEM像を図2に示す。図2では、負極活物質層34中の負極活物質34a(シリコン粒子)が明るく表されており、バインダー等が暗く表されている。図2を参照すると、負極活物質層34中に、負極集電体32の第1面と交差する方向に延在する空隙Sが存在することが分かる。
図3は図2のSEM画像を二値化処理したものである。負極活物質34aとしてのシリコン粒子のみが明部として抽出されている。シリコン粒子は形状異方性を有し、シリコン粒子の長径方向は負極集電体32の第1面の略垂直方向に配向していることが分かる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
「実施例1」
(負極の作製)
負極集電体として厚さ10μmの銅箔を用意した。用意した銅箔に、窒素雰囲気下で200℃、2時間の熱処理を行った。
負極活物質としては平均粒径が2.5μmのシリコン粉末を用いた。この平均粒径は複数の負極活物質の粒径の平均値であり、粒度分布測定で得られた分布曲線における積算値が50%である粒子の直径(D50)である。粒子の粒度分布は、レーザ回折・散乱法(マイクロトラック法)を用いた粒度分布測定装置により測定した。
上述の負極活物質と、導電材として用意したアセチレンブラックと、バインダーとして用意したポリアクリル酸(PAA)とを混合し負極合剤とした。負極活物質と、導電材と、バインダーは質量比で80:5:15とした。この負極合剤を、水に分散させて負極合剤塗料を作製した。そして、厚さ10μmの銅箔の一面に、塗布量が2.0mg/cmとなるように塗布した。塗布後に、100℃で乾燥させ、溶媒を除去して負極活物質層を形成した。その後、負極活物質層をロールプレスにより加圧成形し、実施例1に係る負極を作製した。
(正極の作製)
正極活物質として用意したLiCoOと、導電材として用意したアセチレンブラックと、バインダーとして用意したポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを混合し、正極合剤とした。正極活物質と、導電材と、バインダーは質量比で90:5:5とした。この正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤塗料を作製した。そして、厚さ20μmのアルミニウム箔の一面に、算出した正極の単位面積当たりの重量となるように塗布した。塗布後に、100℃で乾燥させ、溶媒を除去して正極活物質層を形成した。その後、正極活物質層をロールプレスにより加圧成形し、実施例1に係る正極を作製した。
(評価用リチウムイオン二次電池の作製 フルセル)
作製した負極と正極とを、厚さ16μmのポリプロピレン製のセパレータを介して交互に積層し、負極3枚と正極2枚とを積層することで積層体を作製した。さらに、積層体の負極において、負極活物質層を設けていない銅箔の突起端部にニッケル製の負極リードを取り付けた。また積層体の正極においては、正極活物質層を設けていないアルミニウム箔の突起端部にアルミニウム製の正極リードを超音波溶接機によって取り付けた。
そしてこの積層体を、アルミラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成した。外装体内には、ECとEMCとDECとが体積比3:5:2の割合で配合された溶媒と、リチウム塩として1.5M(mol/L)のLiPFが添加された非水電解液と、を注入した。そして、残りの1箇所を真空シール機によって減圧しながらヒートシールで密封し、リチウムイオン二次電池(フルセル)を作製した。
作製したリチウムイオン二次電池に対して、0.2Cで30分間充電し、その後0.1Cで30分間充電し、その後0.05Cで満充電することによって前処理を行った。前処理の際、圧力用クランプは使用しなかった。
(実施例2〜8)
負極集電体の熱処理温度と、リチウムイオン二次電池の前処理条件とを表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例1〜3)
負極集電体の熱処理温度と、リチウムイオン二次電池の前処理条件とを表1に示すとおりに変更し、前処理時に圧力用クランプを使用したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。例えば、比較例1では、圧力用クランプを用いつつ、0.2Cで満充電した。
作製したリチウムイオン二次電池について、以下の方法によって評価した。
(負極活物質の平均アスペクト比の測定)
実施例及び比較例で作製したリチウムイオン二次電池について、株式会社日立ハイテクノロジーズの「IM4000」を用いて負極の断面出しを行い、負極断面のSEMの反射電子組成像(組成像)を撮影した。撮影した負極は、前処理を行った後に放電を行ったものである。組成像は2000倍の倍率で撮影した。撮影した組成像の明るさを256階調とした場合に、シリコンから成る負極活物質の領域が140程度、炭素を含む負極バインダーの領域が100程度となるようにコントラストを調製した。その後、画像処理ソフト(ナノシステム株式会社の「NanoHunter NS2k−Pro/Lt」)の二値化処理を用いて、組成像の中から負極活物質であるシリコン又は酸化シリコンの明るさの部分を抽出することで負極活物質のみを抽出した。長径が1μm以上である負極活物質(第1粒子)を対象として、短径/長径の値を計算してアスペクト比を算出した。算出したアスペクト比を平均して平均アスペクト比を算出した。
(第2粒子/第1粒子の測定)
上述の通り二値化された画像から抽出された負極活物質のうち、長径が1μm以上である第1粒子の長径方向を導出し、各第1粒子について、負極集電体の第1方向とのなす角度を求めた。その後、第1粒子のうち、第1粒子の長径方向と負極集電体の第1方向とのなす角度が70°〜110°の範囲内である第2粒子の割合を算出した。
(平均長径の測定)
上述の通り二値化された画像から抽出された負極活物質の長径を測定し、測定値を平均することで平均長径を求めた。
(容量維持率測定試験)
実施例及び比較例で作製したリチウムイオン二次電池について、二次電池充放電試験装置(北斗電工株式会社製)を用い、25℃の環境下でサイクル特性の測定を行った。0.5Cで4.2Vまで定電流定電圧充電し、1Cで2.8Vまで定電流放電する充放電サイクルを100サイクル繰り返し、100サイクル後の容量維持率を測定し、サイクル特性をサイクル維持率(単位:%)として評価した。なお、サンプルは各水準についてそれぞれn=5で測定を実施し、その平均値を評価値とした。
実施例及び比較例で作製したリチウムイオン二次電池の負極活物質の平均アスペクト比、第1粒子に対する第2粒子の割合、負極活物質の平均長径、100サイクル後の容量維持率を表2に示す。
表2で実施例1〜4と比較例1、2とを比較すると、リチウムイオン二次電池の前処理を多段でゆっくりと行うことによって、負極活物質のアスペクト比を小さく、即ち形状異方性を大きくできることが分かる。また、アスペクト比を小さくすることによって容量維持率が顕著に向上した。
表2で実施例1、6〜8と比較例3とを比較すると、負極集電体としての銅箔の熱処理温度を200℃〜300℃とすることによって、第1粒子に対する第2粒子の割合を大きくすることができる、即ち配向方向を制御できることが分かる。また、配向方向を制御することによって容量維持率が顕著に向上した。
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
34a 負極活物質
40 積層体
50 外装体
60、62 リード
100 リチウムイオン二次電池

Claims (6)

  1. 第1面に沿って延在する集電体と、
    前記集電体の少なくとも一面に位置し、シリコン又は酸化シリコンから成る粒子を有する活物質層と、を備え、
    前記第1面と直交する切断面において、
    長径が1μm以上である第1粒子の平均アスペクト比は0.84未満であり、
    前記第1粒子のうち、前記第1粒子の長径方向と前記集電体の第1方向とのなす角度が70°〜110°の範囲内である第2粒子の割合が70%以上である、リチウムイオン二次電池用負極。
  2. 前記第1粒子の平均アスペクト比が0.11〜0.79である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  3. 前記第1粒子の平均長径が1〜20μmである、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  4. 前記第1粒子の平均短径が0.1〜16μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  5. 前記活物質層は、前記第1面と交差する方向に延在する空隙を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極を有する、リチウムイオン二次電池。
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