JP2019145324A - 非水電解質二次電池用電解液及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用電解液及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能な、新規かつ改良された非水電解質二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)以下の電解質塩と、電解質塩に対する25℃での溶解度が100g以上である第1の溶媒と、電解質塩に対する25℃での溶解度が1g以下である第2の溶媒と、を含み、第1の溶媒は、電解質塩から電離したイオンに配位した配位溶媒と、電解質塩から電離したイオンに配位していないフリー溶媒とを含み、ラマン分光法によって特定されるフリー溶媒のピーク面積比が20%未満であることを特徴とする、非水電解質二次電池用電解液が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用電解液及び非水電解質二次電池に関する。
特許文献1〜2に開示されているリチウムイオン(lithium ion)二次電池をはじめとする非水電解質二次電池は、ノート型パソコン(note PC)や携帯電話などのポータブル(portable)機器の電源として広く用いられている。近年では、これらの用途に加え、電気自動車やハイブリッド(hybrid)自動車等のxEV向けの需要も近年活発に伸びてきており、更なる需要拡大に大きな期待が寄せられている。
特開2014−241198号公報 国際公開第2011/142276号
Wang J、外5名、「Supercocentrated electrolytes for a high−voltage lithium−ion battery.」、Nature Communications、2016年、第7巻、12032
ところで、近年では、非水電解質二次電池のさらなる性能改善が求められており、このような要求に応えるために、電解液中の電解質塩濃度を高めることが検討されている。特許文献1、非特許文献1には、リチウム塩濃度を高めることが開示されている。リチウム塩濃度を高めることで、電解液中の大半の溶媒をイオンに配位させることができる。言い換えれば、フリー(free)溶媒(すなわち、電解液中のイオンに配位していない溶媒)の濃度を低減することができる。この結果、電解液の電気化学的安定性の向上が期待できる。
しかし、単に電解質塩濃度を高めただけでは、電解液の粘性が増大してしまうため、サイクル寿命が低下する可能性があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能な、新規かつ改良された非水電解質二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)未満の電解質塩と、電解質塩に対する25℃での溶解度が100g以上400g以下である第1の溶媒と、電解質塩に対する25℃での溶解度が0g以上1g以下である第2の溶媒とを含み、第1の溶媒は、電解質塩から電離したイオンに配位した配位溶媒と、電解質塩から電離したイオンに配位していないフリー溶媒とを含み、ラマン分光法によって特定されるフリー溶媒のピーク面積比が20%未満であり、フリー溶媒のピーク面積比は、ラマン分光法によって特定されるフリー溶媒のピーク面積と配位溶媒のピーク面積との総面積に対するフリー溶媒のピーク面積の比であり、ピーク面積は、ピーク分離処理により分離されたピークと予め設定されたベースラインとで囲まれる面積であることを特徴とする、非水電解質二次電池用電解液が提供される。
本観点によれば、電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能となる。
ここで、電解質塩の濃度は、1.7M(mol/L)以上3.0M(mol/L)未満であってもよい。
本観点によれば、非水電解質二次電池の特性が更に向上する。
また、第1の溶媒は、ジメチルカーボネート(DMC)、酢酸エチル(EA)、プロピオン酸メチル(MP)、及び酢酸メチル(MA)からなる群から選択される何れか1種以上を含んでいてもよい。
本観点によれば、非水電解質二次電池の特性が更に向上する。
また、第2の溶媒は、ベンゾトリフルオライド(CFPh)、及びフルオロベンゼン(FB)からなる群から選択される何れか1種以上を含んでいてもよい。
本観点によれば、非水電解質二次電池の特性が更に向上する。
また、電解質塩にはリチウム塩が含まれていてもよい。
本観点によれば、非水電解質二次電池の特性が更に向上する。
また、フリー溶媒のピーク面積比が1%以上であってもよい。
本観点によれば、非水電解質二次電池の特性が更に向上する。
本発明の他の観点によれば、上記の非水電解質二次電池用電解液を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池が提供される。
本観点によれば、電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能となる。
リチウムイオン二次電池の構成を概略的に示す側断面図である。 本実施形態に係る非水電解質二次電池用電解液の構成を説明するための説明図である。 電解液のラマンスペクトルを電解液の種類毎に示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.リチウムイオン二次電池の構成>
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の構成について説明する。
リチウムイオン二次電池10は、正極20と、負極30と、セパレータ40と、貧溶媒含有電解液とを備える。リチウムイオン二次電池10の充電到達電圧(酸化還元電位)は、例えば4.0V(vs.Li/Li)以上5.0V以下、特に4.2V以上5.0V以下となる。リチウムイオン二次電池10の形態は、特に限定されない。即ち、リチウムイオン二次電池10は、円筒形、角形、ラミネート(laminate)形、ボタン(button)形等のいずれであってもよい。貧溶媒含有電解液は、0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)以下の電解質塩と、第1の溶媒と、第2の溶媒とを含む。第1の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度は100g以上であり、第2の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度は1g以下である。詳細は後述する。
(1−1.正極20)
正極20は、集電体21と、正極活物質層22とを備える。集電体21は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム(aluminium)、ステンレス(stainless)鋼、及びニッケルメッキ(nickel coated)鋼等で構成される。
正極活物質層22は、少なくとも正極活物質を含み、導電剤と、正極用バインダとをさらに含んでいてもよい。正極活物質は、例えばリチウムを含む固溶体酸化物であるが、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であれば特に制限されない。固溶体酸化物は、例えば、LiMnCoNi(1.150≦a≦1.430、0.45≦x≦0.6、0.10≦y≦0.15、0.20≦z≦0.28)、LiMnCoNi(0.3≦x≦0.85、0.10≦y≦0.3、0.10≦z≦0.3)、LiMn1.5Ni0.5となる。
導電剤は、例えばケッチェンブラック(Ketjenblack)、アセチレンブラック(acetylene black)等のカーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛等であるが、正極の導電性を高めるためのものであれば特に制限されない。
正極用バインダは、例えばポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、エチレンプロピレンジエン(ethylene−propylene−diene)三元共重合体、スチレンブタジエンゴム(Styrene−butadiene rubber)、アクリロニトリルブタジエンゴム(acrylonitrile−butadiene rubber)、フッ素ゴム(fluororubber)、ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate)、ポリエチレン(polyethylene)、ニトロセルロース(cellulose nitrate)等であるが、正極活物質及び導電剤を集電体21上に結着させることができるものであれば、特に制限されない。
正極活物質層22は、例えば、以下の製法により作製される。すなわち、まず、正極活物質、導電剤、及び正極用バインダを乾式混合することで正極合剤を作製する。ついで、正極合剤を適当な有機溶媒に分散させることで正極合剤スラリー(slurry)を作製し、この正極合剤スラリーを集電体21上に塗布し、乾燥、圧延することで正極活物質層が作製される。
(1−2.負極30)
負極30は、集電体31と、負極活物質層32とを含む。集電体31は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、及びニッケルメッキ鋼等で構成される。負極活物質層32は、非水電解質二次電池の負極活物質層として使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、負極活物質層32は、負極活物質を含み、負極用バインダをさらに含んでいてもよい。負極活物質は、例えば、黒鉛活物質(人造黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛と天然黒鉛との混合物、人造黒鉛を被覆した天然黒鉛等)、ケイ素もしくはスズもしくはそれらの酸化物の微粒子と黒鉛活物質との混合物、ケイ素もしくはスズの微粒子、ケイ素もしくはスズを基本材料とした合金、及びLiTi12等の酸化チタン系化合物、リチウム窒化物等が考えられる。ケイ素の酸化物は、SiO(0≦x≦2)で表される。負極活物質としては、これらの他に、例えば金属リチウム等が挙げられる。なお、本実施形態では、負極用バインダが以下の構成を有するので、充放電の際に大きく膨張収縮する負極活物質、例えばケイ素系活物質を使用した場合であっても、電極の膨れを抑制することができる。
負極用バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene difluoride)、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(ethylene−propylene−diene terpolymer)、スチレンブタジエンゴム(styrene−butadiene rubber、SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(acrylonitrile−butadiene rubber)、フッ素ゴム(fluoroelastomer)、ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate)、ポリエチレン(polyethylene)、ニトロセルロース(nitrocellulose)等である。なお、負極用バインダは、負極活物質および導電助剤を負極集電体31上に結着させることができるものであれば、特に制限されない。また、負極用バインダの含有量は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用される含有量であればいずれであってもよい。
(1−3.セパレータ)
セパレータ40は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。セパレータを構成する樹脂としては、例えばポリエチレン(polyethylene),ポリプロピレン(polypropylene)等に代表されるポリオレフィン(polyolefin)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate),ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate)等に代表されるポリエステル(Polyester)系樹脂、PVDF、フッ化ビニリデン(VDF)−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル(par fluorovinyl ether)共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(trifluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン(fluoroethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン(hexafluoroacetone)共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン(ethylene)共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン(propylene)共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン(trifluoro propylene)共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)−ヘキサフルオロプロピレン(hexafluoropropylene)共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン(ethylene)−テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)共重合体等を挙げることができる。
(1−4.貧溶媒含有電解液)
つぎに、本実施形態に係る貧溶媒含有電解液(非水電解質二次電池用電解液)の構成について説明する。貧溶媒含有電解液は、0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)以下の電解質塩と、第1の溶媒と、第2の溶媒とを含む。第1の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度は100g以上であり、第2の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度は1g以下である。ここで、溶解度は、溶媒100gに溶解する電解質塩の質量を意味する。したがって、第1の溶媒は電解質塩の良溶媒であり、第2の溶媒は電解質塩の貧溶媒である。
なお、第1の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度の上限値は、特に限定されないが、例えば、400gとすることができる。また、第2の溶媒の電解質塩に対する25℃での溶解度の下限値も特に限定されず、例えば0gであることができる。
第1の溶媒は、電解質塩から電離したイオン(例えばリチウムイオン)に配位した配位溶媒と、電解質塩から電離したイオンに配位していないフリー溶媒とに区分される。
ここで、図2及び図3に基づいて、本実施形態に係る貧溶媒含有電解液について詳細に説明する。上述したように、リチウムイオン二次電池10の性能を向上するための方策の1つとして、電解液中の電解質塩濃度を高めることが提案されている。電解液中の電解質塩濃度を高めることで、電解液中のフリー溶媒の濃度を低減することができ、ひいては、電解液の電気化学的安定性の向上が期待できる。
しかし、単に電解質塩濃度を高めただけでは、電解液の粘性が増大してしまうため、サイクル寿命が低下する可能があった。
そこで、本発明者は、電解液中のフリー溶媒濃度を維持したまま電解液の粘性を下げる技術について鋭意検討した。この結果、本発明者は、電解質塩が高濃度で溶解した電解液に貧溶媒(すなわち、第2の溶媒)を投入させることに想到した。一例を図2Aに示す。図2Aに示す電解液100では、LiFSAがジメチルカーボネート(DMC)に4M(mol/L)の濃度で溶解している。LiFSAは電解質塩であり、ジメチルカーボネートは良溶媒(すなわち、第1の溶媒)である。第2の溶媒200はベンゾトリフルオライド(CFPh)となっている。電解液100に第2の溶媒200を投入することで、貧溶媒含有電解液300が生成される。第2の溶媒200の投入量は電解液100に対して50:50(体積比)とする。したがって、見かけ上(すなわち、貧溶媒含有電解液300全体に対して)、LiFSAの濃度は2M(mol/L)となる。しかし、貧溶媒含有電解液300中では、第2の溶媒200は電解液100に溶解せず、電解液100内に分散している。したがって、電解液100内では依然としてLiFSAは高濃度で(すなわち、4M(mol/L)で)存在している。すなわち、電解液100内でフリー溶媒濃度はほとんど変動していない。一方で、貧溶媒含有電解液300には、電解質塩をほとんど溶解しない第2の溶媒200が含まれているので、粘度が低下する。なお、貧溶媒含有電解液300を丸一日(24時間)放置しても相分離等の現象は起こらなかった。したがって、貧溶媒含有電解液300は均一な状態を維持していると考えられる。
一方で、図2Bに示すように、電解液100に良溶媒400(ここではジメチルカーボネート)を添加した場合には、単に電解質濃度が2M(mol/L)に薄まった低濃度電解液500が生成される。この例では、良溶媒400の投入量は電解液100に対して50:50(体積比)とする。この場合、粘度は低下するものの、フリー溶媒濃度も低下する。
電解液中のフリー溶媒濃度は、ラマン分光法により特定することが可能になる。図3を用いてラマン分光法によるフリー溶媒濃度の特定方法について説明する。グラフL1は、本実施形態に対応する電解液、すなわち貧溶媒含有電解液のラマンスペクトルを示す。グラフL1では、電解液は、LiFSAがジメチルカーボネートに3.0M(mol/L)の濃度で溶解した電解液(3.0M(mol/L) LiFSA DMC)となっている。したがって、電解質塩がLiFSAとなっており、第1の溶媒がジメチルカーボネートとなっており、第2の溶媒がベンゾトリフルオライドとなっている。また、電解液と第2の溶媒とが50:50(体積比)で混合されている。この結果、貧溶媒含有電解液では、LiFSAの見かけ上の濃度(すなわち、貧溶媒含有電解液全体に対する濃度)が1.5M(mol/L)となっており、ジメチルカーボネートとベンゾトリフルオライドとが42:58(体積比)で混合されていることになる。グラフL2は、LiFSAがジメチルカーボネートに1.3M(mol/L)で溶解した電解液のラマンスペクトルを示す。グラフL3は、LiFSAがジメチルカーボネートに2M(mol/L)で溶解した電解液のラマンスペクトルを示す。グラフL4は、LiFSAがジメチルカーボネートに3.9M(mol/L)で溶解した電解液のラマンスペクトルを示す。
第1の溶媒がジメチルカーボネートとなる場合、ジメチルカーボネート分子のO−CH伸縮振動に基づくピークがジメチルカーボネートの状態に応じて異なる位置で観測される。非特許文献1の知見に基づき、フリー溶媒のピークを913cm−1、配位溶媒のピークを、930cm−1以上935cm−1以下と規定した。また、ベンゾトリフルオライドに対応する微小なピークが920cm−1で観測される。したがって、ラマンスペクトルに対してピーク分離処理を行うことで、各ピークを分離し、各ピークの強度を特定することができる。フリー溶媒濃度が低い場合、フリー溶媒に対応するピーク強度は小さくなる。
グラフL2、3では、電解液中のLiFSA濃度が低い。このため、電解液中には、配位溶媒の外、フリー溶媒も多く存在する。したがって、グラフL2、3では、配位溶媒に対応するピークとフリー溶媒に対応するピークの両方が検出される。さらに、フリー溶媒に対応するピーク強度が大きくなっている。
一方、グラフL4では、電解液中のLiFSA濃度が極めて高い。このため、電解液中の大半の溶媒が配位溶媒となっており、フリー溶媒はほとんど存在しない。したがって、グラフL4では、配位溶媒に対するピーク強度が非常に大きくなるが、フリー溶媒に対するピーク強度は極めて小さい。なお、一見するとフリー溶媒に対するピーク強度は観測されないが、ピーク分離を行うことで、わずかながらフリー溶媒に対するピークが観測される場合がある。グラフL2〜L4によれば、電解質塩の濃度が高いほどフリー溶媒のピーク強度が小さくなる、すなわちフリー溶媒の濃度が低くなることがわかる。
グラフL1では、LiFSAの見かけの濃度は1.5M(mol/L)となっており、グラフL2(1.3M(mol/L))とグラフL3(2.0M(mol/L))との間となっている。したがって、フリー溶媒に対するピーク強度がグラフL2とグラフL3との間の値となるはずであるが、実際は、むしろグラフL4に近い値となった。したがって、貧溶媒含有電解液中の溶媒の状態はグラフL2、L3とは異なっている。具体的には、上述したように、貧溶媒含有電解液中では、電解液100と第2の溶媒200とが分離しており、LiFSAは電解液100内に高濃度で存在している。したがって、フリー溶媒濃度は低い。したがって、グラフL1の形状はグラフL4に近くなる。すなわち、配位溶媒に対するピーク強度が非常に大きくなるが、フリー溶媒に対するピーク強度は極めて小さい。なお、一見するとフリー溶媒に対するピーク強度は観測されないが、ピーク分離を行うことで、わずかながらフリー溶媒に対するピークが観測される場合がある。
このように、フリー溶媒濃度が低いほど、フリー溶媒に対応するピーク強度が小さくなる。そこで、本実施形態では、フリー溶媒のピーク面積比によってフリー溶媒濃度を規定する。すなわち、本実施形態では、ラマン分光法によって特定されるフリー溶媒のピーク面積と、ラマン分光法によって特定される配位溶媒のピーク面積とを算出する。ここで、ピーク面積は、ピーク分離処理により分離されたピークと予め設定されたベースラインとで囲まれる面積を意味する。ついで、フリー溶媒のピーク面積と配位溶媒のピーク面積との総面積に対するフリー溶媒のピーク面積比を算出する。本実施形態では、フリー溶媒のピーク面積比が20%未満となる。フリー溶媒の面積比は、好ましくは15%以下となる。この場合、フリー溶媒の濃度が非常に低くなるので、電解液の電気化学的安定性が向上する。さらに、本実施形態では、電解液100に第2の溶媒200、すなわち第2の溶媒が投入されているので、粘度が低くなり、ひいては、リチウムイオン二次電池10のサイクル寿命が向上する。フリー溶媒のピーク面積比の下限値は特に制限されないが、1%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましい。
つぎに、本実施形態に係る貧溶媒含有電解液の具体的な組成について説明する。電解質塩としては、従来のリチウムイオン二次電池に使用されるものを特に制限なく使用することができる。電解質塩としては、例えば、LiN(SOF)(リチウムビスフルオロスルホニルアミド、LiFSA、=リチウムビスフルオロスルホニルイミド、LiFSI)、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF,LiPF6−x(C2n+1[但し、1<x<6,n=1or2],LiSCN,LiBr,LiI,LiSO,Li10Cl10,NaClO,NaI,NaSCN,NaBr,KClO,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO,LiN(CFSO,LiN(CSO,LiN(CFSO)(CSO),LiC(CFSO,LiC(CSO,(CHNBF,(CHNBr,(CNClO,(CNI,(CNBr,(n−CNClO,(n−CNI,(CN−maleate,(CN−benzoate,(CN−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム(stearyl sulfonic acid lithium)、オクチルスルホン酸リチウム(octyl sulfonic acid)、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム(dodecyl benzene sulphonic acid)等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。電解質塩の好ましい例はリチウム塩である。
電解質塩の濃度は0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)以下となる。電解質塩の濃度は、好ましくは1.7M(mol/L)以上3.0M(mol/L)以下であり、より好ましくは1.9M(mol/L)以上2.7M(mol/L)以下である。なお、ここでの濃度は貧溶媒含有電解液全体に対する濃度である。つまり、貧溶媒含有電解液中には電解液100が分散しており、電解液100中では電解質塩がより高濃度で存在する。このため、フリー溶媒濃度が低くなる。
第1の溶媒は、電解質塩に対する良溶媒であり、電解質塩に対する25℃での溶解度は100g以上である。第1の溶媒は、ジメチルカーボネート(DMC)、酢酸エチル(EA)、プロピオン酸メチル(MP)、及び酢酸メチル(MA)からなる群から選択される何れか1種以上を含むことが好ましい。なお、ジメチルカーボネートのLiFSAに対する溶解度は、25℃で189gとなる。酢酸エチル、プロピオン酸メチル、及び酢酸メチルのLiFSAに対する溶解度は、25℃で163g、163g、194gとなる。したがって、これらの溶媒は第1の溶媒の要件を満たす。
第2の溶媒は、電解質塩に対する貧溶媒であり、電解質塩に対する25℃での溶解度は1g以下である。第2の溶媒は、電解液中で分散するものであることが好ましく、例えば、ベンゾトリフルオライド(CFPh)、及びフルオロベンゼン(FB)からなる群から選択される何れか1種以上を含むことが好ましい。なお、ベンゾトリフルオライド及びフルオロベンゼンのLiFSAに対する溶解度は、25℃でいずれも0.2g以下となる。したがって、これらの溶媒は第2の溶媒の要件を満たす。
なお、貧溶媒含有電解液には、各種の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、負極作用添加剤、正極作用添加剤、エステル系の添加剤、炭酸エステル系の添加剤、硫酸エステル系の添加剤、リン酸エステル系の添加剤、ホウ酸エステル系の添加剤、酸無水物系の添加剤、及び電解質系の添加剤等が挙げられる。これらのうちいずれか1種を貧溶媒含有電解液に添加しても良いし、複数種類の添加剤を貧溶媒含有電解液に添加してもよい。
<2.リチウムイオン二次電池の製造方法>
次に、リチウムイオン二次電池10の製造方法について説明する。正極20は、以下のように作製される。まず、正極活物質、導電剤、及び正極用バインダを混合したものを、溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させることでスラリーを形成する。次いで、スラリーを集電体21上に塗布し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成する。なお、塗布の方法は、特に限定されない。塗布の方法としては、例えば、ナイフコーター(knife coater)法、グラビアコーター(gravure coater)法等が考えられる。以下の各塗布工程も同様の方法により行われる。次いで、プレス(press)機により正極活物質層22をプレスする。これにより、正極20が作製される。
負極30も、正極20と同様に作製される。まず、負極活物質、及び負極用バインダを混合したものを、溶媒(例えば水)に分散させることでスラリーを形成する。次いで、スラリーを集電体31上に塗布し、乾燥させることで、負極活物質層32を形成する。乾燥時の温度は150℃以上が好ましい。次いで、プレス機により負極活物質層32をプレスする。これにより、負極30が作製される。
貧溶媒含有電解液は、例えば以下の方法で作製される。すなわち、電解質塩を第1の溶媒に溶解させることで、電解液を作製する。ついで、電解液に第2の溶媒を投入することで、貧溶媒含有電解液を作製する。なお、電解液の作製方法はこの方法に限られず、例えば、第1の溶媒と第2の溶媒との混合液に電解質塩を投入しても良い。この場合にも、電解液中に第2の溶媒が分散した電解液、すなわち本実施形態に係る電解液が作製されうる
次いで、セパレータ40を正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を作製する。次いで、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。次いで、当該容器内に貧溶媒含有電解液を注入することで、セパレータ40内の各気孔に電解液を含浸させる。これにより、リチウムイオン二次電池が作製される。
以上により、本実施形態によれば、電解液中のフリー溶媒の濃度を低い値に維持ししつつ、電解液の粘性を低下させることが可能になる。この結果、サイクル寿命の向上が期待できる。
<1.実施例1>
(1−1.リチウムイオン二次電池の作製)
つぎに、本実施形態の実施例について説明する。実施例1では、以下の工程によりリチウムイオン二次電池10を作製した。
(1−2.正極の作製)
正極活物質としてLiNi0.88Co0.1Al0.02で表されるリチウムニッケルコバルト酸化物を準備した。この正極活物質と、導電材の炭素粉末と、バインダのポリフッ化ビニリデンとを94:4:2の質量比で混合した。この混合物にN−メチル−2−ピロリドンを加えて混練することで、正極合剤スラリーを調整した。
次いで、厚み12μm、長さ238mm、幅29mmのアルミニウム箔からなる正極集電体を準備し、上記の正極合剤スラリーを正極集電体の片面に長さ222mm、幅29mmで塗布した。一方、正極集電体の反対側の面には正極合剤スラリーを長さ172mm、幅29mmで塗布した。これを乾燥させて圧延することで、正極を作製した。ここで、上記の正極厚みは125μmであり、正極集電体上の正極合剤の量は42.5mg/cmであり、正極合剤の充填密度は3.75g/cmであった。そして、上記の正極において、正極合剤スラリーが塗布されていない部分に、厚み70μm、長さ40mm、幅4mmのアルミニウム平板からなる正極集電タブを取り付けた。
(1−3.負極の作製)
負極活物質として人造黒鉛及びシリコン含有炭素を準備した。人造黒鉛と、シリコン含有炭素と、バインダであるカルボキシメチルセルロースと、同じくバインダであるスチレンブタジエンゴムとを92.2:5.3:1.0:1.5の質量比で混合した。この混合物に水を加えて混練することで、負極合剤スラリーを調整した。
次いで、厚み8μm、長さ271mm、幅30mmの銅箔からなる負極集電体を準備し、上記の負極合剤スラリーを負極集電体の片面に長さ235mm、幅30mmで塗布した。一方、負極集電体の反対側の面に負極合剤スラリーを長さ178mm、幅30mmで塗布した。これを乾燥させて圧延することで、負極を作製した。ここで、上記の負極厚みは152μmであり、負極集電体上の負極合剤の量は23.0mg/cmであり、負極合剤の充填密度は1.6g/cmであった。そして、上記の負極において、負極合剤スラリーが塗布されていない部分に、厚み70μm、長さ40mm、幅4mmのニッケル平板からなる負極集電タブを取り付けた。
(1−4.貧溶媒含有電解液の作製)
第1の溶媒としてジメチルカーボネート、電解質塩としてLiFSAを準備した。そして、ジメチルカーボネートにLiFSAを3.9M(mol/L)の濃度になるよう溶解させた。この電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)に第2の溶媒としてベンゾトリフルオライドを投入した。ここで、電解液と第2の溶媒との体積比は50:50とした。これにより、貧溶媒含有電解液を作製した。貧溶媒含有電解液では、LiFSAの見かけ上の濃度(すなわち、貧溶媒含有電解液全体に対する濃度)が1.9M(mol/L)となっており、ジメチルカーボネートとベンゾトリフルオライドとが39:61(体積比)で混合されていることになる。
(1−5.貧溶媒含有電解液のラマン分光測定)
貧溶媒含有電解液のラマン分光測定を行った。測定装置は日本分光社製装置 NRS−4001型を用いた。測定条件は、励起波長 532nm、対物レンズ50倍、露光時間 10秒、積算回数64回、レーザー強度 5.0mWとした。貧溶媒含有電解液が測定中に組成変化することを避けるため、露点−40℃の乾燥雰囲気中で石英製密閉セル中に貧溶媒含有電解液を封止し、測定を行った。
ついで、得られたラマンスペクトルのピーク分離処理を行った。ジメチルカーボネート分子のO−CH伸縮振動に基づくピークは、ジメチルカーボネートの状態に応じて異なる位置で観測される。上述したように、フリー溶媒(所謂フリーDMC)のピークは913cm−1前後で観測される。一方、配位溶媒(所謂配位DMC)のピークは、930cm−1以上935cm−1以下で観測される。また、ベンゾトリフルオライドは、920cm−1にごく微小なピークが存在する。これらの知見に基づき、中心波長を913cm−1、935cm−1、および920cm−1に置きピークを分離した。ピーク分離は、日本分光社製スペクトル解析ソフトウェア スペクトルマネージャー・カーブフィッテッィングプログラムを用いて行った。ローレンツ曲線/ガウシアン曲線割合は任意とした。これにより、フリー溶媒のピーク、配位溶媒のピークを特定した。
ついで、フリー溶媒のピーク面積と、配位溶媒のピーク面積とを算出した。ここで、ピーク面積は、ピーク分離処理により分離されたピークと予め設定されたベースラインとで囲まれる面積を意味する。ついで、フリー溶媒のピーク面積と配位溶媒のピーク面積との総面積に対するフリー溶媒のピーク面積比(%)を算出した。この結果、フリー溶媒のピーク面積比は3%となった。
(1−6.粘性)
つぎに、貧溶媒含有電解液の粘性(粘度)を以下の方法で測定した。粘度はSEKONIC社製の振動式粘度計ビスコメイトVM−100Aに同社製プローブPR−110−Lを接続して計測した。測定は気温が23℃で保たれた、露点−40℃の乾燥雰囲気中で行った。電解液5mLにプローブを浸漬し表示値を読み取った。VM−100A振動式粘度計での表示値は(粘度)×(比重)であるため、表示値を別途測定した比重の値で割ることで粘度(mPa・s)を算出した。
(1−6.リチウムイオン二次電池の作製)
上記で作製した正極、負極、及び貧溶媒含有電解液を用いてリチウムイオン二次電池を作製した。具体的には、セパレータを介して正極と負極とを対向するように配置し、これらを所定の位置で折り返して巻回した。これをプレスして扁平型の電極構造体を作製した。セパレータには、長さ350mm、幅32mmのポリエチレン製多孔体からなるセパレータを2枚用いた。ついで、アルミラミネートからなる電池容器に電極構造体を収納し、上記で作製した貧溶媒含有電解液を加えた。このとき、正極および負極の集電タブは外部に取り出せるようにした。作製した電池の設計容量は480mAhである。
(1−7.サイクル寿命特性の評価)
作製されたリチウムイオン二次電池のサイクル寿命を以下の方法で評価した。25℃の環境下において、リチウムイオン二次電池を48mAの定電流で電圧が4.3Vとなるまで充電し、さらに4.3Vの定電圧で電流値が24mAになるまで充電した。ついで、リチウムイオン二次電池を48mAの電流で電圧が2.8Vとなるまで放電した。このときの放電容量を初期放電容量とした。
ついで、上記のように初期充放電を行ったリチウムイオン二次電池を、25℃の環境下で以下のように充放電した。すなわち、リチウムイオン二次電池を、240mAの定電流で電圧が4.3Vとなるまで充電し、さらに4.3Vの定電圧で電流値が24mAになるまで充電した。ついで、リチウムイオン二次電池を240mAの電流で電圧が2.8Vになるまで放電した。これを1サイクルとし、50サイクルの充放電を繰り返し行った。そして、50サイクル目の放電容量Q[0.5C]50を初期の放電容量Q1で除算することで、容量維持率(%)を求めた。結果を表1にまとめて示す。
<2.実施例2>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を90:10とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<3.実施例3>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を80:20とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<4.実施例4>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を70:30とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<5.実施例5>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を25:75とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<6.実施例6>
電解液の電解質塩濃度を3.0M(mol/L)とし(すなわち、電解液を3.0M(mol/L) LiFSA DMC溶液とし)、電解液と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を50:50とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<7.比較例1>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を100:0とした(すなわち、第2の溶媒を使用しなかった)他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<8.比較例2>
貧溶媒含有電解液の代わりに2.0M(mol/L) LiFSA DMC溶液を使用した他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<9.比較例3>
電解液(3.9M(mol/L) LiFSA DMC溶液)と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)との体積比を12:88とした他は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
<10.比較例4>
電解液として2.8M(mol/L) LiFSA DMC溶液を準備し、この高濃度溶液と第2の溶媒(ベンゾトリフルオライド)とを95:5の体積比で混合することで貧溶媒含有電解液を得た。これ以外は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
Figure 2019145324
表1において、「Li塩濃度」は、電解液全体に対する濃度(見かけ上の濃度)であり、第2の溶媒の体積比は、第1の溶媒と第2の溶媒との総体積に対する体積比(体積%)である。
実施例1〜6のいずれにおいても、粘性が低くなり、容量維持率が高くなった。特に、Li塩濃度が1.7M(mol/L)以上3.0M(mol/L)以下、より具体的には1.9M(mol/L)以上2.7M(mol/L)以下となる場合に、容量維持率が90%以上となった。一方で、比較例1〜4では、良好な結果が得られなかった。比較例1では、電解液のみが使用されているため、粘性が極めて高く、容量維持率が低下した。比較例2では、低濃度の電解液が使用されているため、粘性は低いものの、容量維持率が大きく低下した。比較例3は、Li塩濃度が低いため、容量維持率が低下した。比較例4では、フリー溶媒のピーク面積比が高い、すなわちフリー溶媒の量が多いため、容量維持率が低下した。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、本発明をリチウムイオン二次電池に適用する例について説明したが、他の種類の非水電解質二次電池に本発明を適用しても良いことは勿論である。
10 リチウムイオン二次電池
20 正極
30 負極
40 セパレータ

Claims (7)

  1. 0.5M(mol/L)以上3.8M(mol/L)以下の電解質塩と、
    前記電解質塩に対する25℃での溶解度が100g以上400g以下である第1の溶媒と、
    前記電解質塩に対する25℃での溶解度が0g以上1g以下である第2の溶媒と、を含み、
    前記第1の溶媒は、前記電解質塩から電離したイオンに配位した配位溶媒と、前記電解質塩から電離したイオンに配位していないフリー溶媒とを含み、
    ラマン分光法によって特定される前記フリー溶媒のピーク面積比が20%未満であり、
    前記フリー溶媒のピーク面積比は、ラマン分光法によって特定される前記フリー溶媒のピーク面積と前記配位溶媒のピーク面積との総面積に対する前記フリー溶媒のピーク面積の比であり、
    前記ピーク面積は、ピーク分離処理により分離されたピークと予め設定されたベースラインとで囲まれる面積であることを特徴とする、非水電解質二次電池用電解液。
  2. 前記電解質塩の濃度は、1.7M(mol/L)以上3.0M(mol/L)以下であることを特徴とする、請求項1記載の非水電解質二次電池用電解液。
  3. 前記第1の溶媒は、ジメチルカーボネート(DMC)、酢酸エチル(EA)、プロピオン酸メチル(MP)、及び酢酸メチル(MA)からなる群から選択される何れか1種以上を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の非水電解質二次電池用電解液。
  4. 前記第2の溶媒は、ベンゾトリフルオライド(CFPh)、及びフルオロベンゼン(FB)からなる群から選択される何れか1種以上を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用電解液。
  5. 前記フリー溶媒のピーク面積比が1%以上であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用電解液。
  6. 前記電解質塩にはリチウム塩が含まれることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用電解液。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用電解液を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池。

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