JP2019144963A - 料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラム - Google Patents

料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間の算出精度の向上及び料理提供時間の見える化を可能とする。【解決手段】料理提供時間管理装置(管理サーバ)が、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する処理を実行するプロセッサを備え、前記プロセッサは、厨房に設置された厨房センサ4により検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、客に対して提供可能な各料理または客から注文を受けた料理の料理提供時間を算出する構成とする。【選択図】図1

Description

本開示は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラムに関する。
従来、例えばファミリーレストランや定食屋等の飲食店では、客にとっては、料理の提供に要する料理提供時間が不明であるため、食事を急いでいる客や食事に使える時間が短い客には利用が敬遠されて機会損失が生じるという問題があった。とりわけ、昼休み等の食事に使える時間が限られている時間帯では、食事に使える時間が短い客には利用が敬遠される傾向が強くなるため、機会損失が大きくなる。また、客が料理を注文した後も、その料理の提供時間が不明であるため、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするというサービス面での問題があった。
そこで、顧客が注文した商品(料理)の調理の進行状況と待ち時間を把握するための技術として、情報を表示する入出力部と、商品ごとに標準調理時間を格納する商品マスタと、注文を格納するオーダー入力ファイルと、通信回線によって接続されるオーダーサーバから前記オーダーサーバが当該商品の標準調理時間、注文時間、現在の時刻、及び顧客のテーブルまでの運搬時間に基づいて算出した配膳時間を受信して調理待ち時間として前記入出力部に表示する制御部と、を備える注文登録処理装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2016−45728号公報
上記特許文献1に記載された従来技術では、商品(料理)の調理にかかる標準的な時間を示す標準調理時間や、実際の調理時間の平均値を示す平均調理時間に基づき料理提供時間を算出しているが、料理提供時間は、そのときの注文の混み具合やその料理の調理を行う作業者の熟練度等によって大きく異なる。したがって、標準調理時間や平均調理時間に基づき料理提供時間を算出する上記特許文献1の従来技術では、料理提供時間の算出精度が低いという問題があった。
本開示は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間の算出精度の向上及び料理提供時間の見える化を可能とする、料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラムを提供することを主目的とする。
本開示の料理提供時間管理装置は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理装置であって、前記料理提供時間を管理する処理を実行するプロセッサを備え、前記プロセッサは、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理のいずれかの前記料理の前記料理提供時間を算出することを特徴とする。
本開示の料理提供時間管理システムは、前記料理提供時間管理装置と、客が操作して料理の注文を行う注文端末であって、前記料理提供時間管理装置から受信した前記客に対して提供可能な各料理もしくは前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を示す情報を、それに対応する料理とともに表示可能な注文端末と、厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報を検出可能な厨房センサとを備えたことを特徴とする。
本開示の料理提供時間管理方法は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理方法であって、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出するステップを有することを特徴とする。
本開示の料理提供時間管理プログラムは、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する処理をコンピュータに実行させるための料理提供時間管理プログラムであって、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
本開示によれば、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間の算出精度の向上及び料理提供時間の見える化が可能となる。
本開示の料理提供時間管理システムの概要を示す全体構成図 注文端末の注文画面の一例を示す図(12:00の時点) 注文端末の注文画面にメインメニューの商品を表示した例を示す図(12:00の時点) 注文端末の注文画面にクイックメニューの商品を表示した例を示す図(12:00の時点) 注文端末の注文画面にユーザから指定された提供時間内に供給可能な商品を表示した例を示す図(12:00の時点) デジタルサイネージの表示画面の一例を示す図(12:00の時点) 管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図 客が注文する前の各商品の提供時間の算出に関する管理サーバの機能構成を示すブロック図 注文データベースの一例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す 手順マスタデータベースの一例を示す図 リソースデータベースの一例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す 提供時間データベースの一例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す 調理リソースの割り当ての一例を示す図 調理工程の進捗状況を示す図 提供時間の算出方法を説明するための図 注文端末の注文画面の一例を示す図(12:01の時点) デジタルサイネージの表示画面の一例を示す図(12:01の時点) 客が注文した商品の調理の進捗度の算出に関する管理サーバの機能構成を示すブロック図 注文端末の注文画面に表示される進捗度の一例を示す図(12:01の時点)
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理装置であって、前記料理提供時間を管理する処理を実行するプロセッサを備え、前記プロセッサは、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理のいずれかの前記料理の前記料理提供時間を算出することを特徴とする。
これによると、厨房の調理リソースの稼動状況や注文の混み具合を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度を向上させることが可能となる。
また、第2の発明は、上記第1の発明において、前記厨房センサは、前記調理リソースの稼動状況に関する情報を検出可能なセンサ装置またはカメラ装置を含むことを特徴とする。
これによると、調理リソースの稼動状況に関する情報を容易かつ正確に検出することが可能となる。
また、第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明において、前記調理リソースの前記稼動状況は、前記料理の各調理工程における前記調理リソースの前記稼動状況を含むことを特徴とする。
これによると、料理の各調理工程毎に調理リソースの稼動状況を考慮することができるので、料理提供時間の算出精度をより向上させることが可能となる。
また、第4の発明は、上記第1の発明ないし第3の発明のいずれかにおいて、前記調理リソースは、前記料理の調理に使用される調理機器、または前記料理の調理を行う作業者の少なくとも一方を含むことを特徴とする。
これによると、各調理リソースの稼動状況をより詳細に把握することができるので、料理提供時間の算出精度をさらに向上させることが可能となる。
また、第5の発明は、上記第1の発明ないし第4の発明のいずれかにおいて、前記作業時間は、前記料理の調理を行う作業者の熟練度に応じて定められていることを特徴とする。
これによると、料理の調理を行う作業者の熟練度を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度をさらに向上させることが可能となる。
また、第6の発明は、上記第1の発明ないし第5の発明のいずれかにおいて、前記作業時間は、前記料理の各調理工程毎に定められており、前記作業時間は、前記各調理工程の進捗状況に基づき増減補正されることを特徴とする。
これによると、料理の各調理工程の進捗状況を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度をさらに向上させることが可能となる。
また、第7の発明は、上記第1の発明ないし第6の発明のいずれかにおいて、客が操作して料理を注文する注文端末と通信を実行する通信部をさらに備え、前記プロセッサは、前記料理の前記料理提供時間を示す情報、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を示す情報を、前記通信部を介して前記注文端末に送信することを特徴とする。
これによると、客に対して提供可能な各料理の料理提供時間を、注文端末を通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐことが可能となる。また、客から注文を受けた料理の料理提供時間、または客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を、注文端末を通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。
また、第8の発明は、上記第7の発明において、前記通信部は、所定のデジタルサイネージとの通信を実行可能に構成されており、前記プロセッサは、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を、前記通信部を介して前記デジタルサイネージに送信することを特徴とする。
これによると、客に対して提供可能な各料理の料理提供時間を、デジタルサイネージを通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐことが可能となる。
また、第9の発明は、上記第1の発明ないし第8の発明のいずれかにおいて、前記注文端末に対してコンテンツを提供するコンテンツ提供部をさらに備え、前記プロセッサは、前記料理の前記料理提供時間、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況の少なくとも一方に応じて、前記コンテンツ提供部から前記注文端末に提供されるコンテンツを選択することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
これによると、客に対して提供可能な各料理または客から注文を受けた料理の料理提供時間、または客から注文を受けた料理の調理の進捗状況に応じたコンテンツを注文端末に提供することが可能となる。これにより、商品が提供されるまでに時間がかかる場合でも、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。
また、第10の発明は、上記第1の発明ないし第8の発明のいずれかに記載の料理提供時間管理装置と、客が操作して料理の注文を行う注文端末であって、前記料理提供時間管理装置から受信した前記客に対して提供可能な各料理もしくは前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を示す情報を、それに対応する料理とともに表示可能な注文端末と、厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報を検出可能な厨房センサとを備えたことを特徴とする。
これによると、客に対して提供可能な各料理の料理提供時間を、注文端末を通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐことが可能となる。また、客から注文を受けた料理の料理提供時間、または客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を、注文端末を通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。また、厨房センサを通じて、調理リソースの稼動状況に関する情報を容易かつ正確に検出することが可能となる。
また、第11の発明は、上記第10の発明において、前記料理提供時間管理装置から受信した前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を、それに対応する料理とともに表示可能なデジタルサイネージをさらに備えたことを特徴とする。
これによると、客に対して提供可能な各料理の料理提供時間を、デジタルサイネージを通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐことが可能となる。
また、第12の発明は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理方法であって、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出するステップを有することを特徴とする。
これによると、厨房の調理リソースの稼動状況や注文の混み具合を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度を向上させることが可能となる。
また、第13の発明は、上記第12の発明において客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、前記注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有し、前記料理提供時間が予め定められた時間以内である料理のみを、それに対応する前記料理提供時間とともに表示するようにしたことを特徴とする。
これによると、料理提供時間が予め定められた時間以内である料理のみを、それに対応する料理提供時間とともに表示することができる。これにより、注文端末に表示する料理を限定することができるので、客にとって便利である。
また、第14の発明は、上記第12の発明において、客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、前記注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有し、前記料理提供時間が前記客から指定された時間以内である料理のみを、それに対応する前記料理提供時間とともに表示するようにしたことを特徴とする。
これによると、料理提供時間が客から指定された時間以内である料理のみを、それに対応する料理提供時間とともに表示することができる。これにより、注文端末に表示する料理を限定することができるので、客にとって便利である。
また、第15の発明は、上記第12の発明ないし第14の発明のいずれかにおいて、所定のデジタルサイネージに、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、前記デジタルサイネージに、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有することを特徴とする。
これによると、客に対して提供可能な各料理の料理提供時間を、デジタルサイネージを通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐことが可能となる。
また、第16の発明は、上記第12の発明ないし第15の発明のいずれかにおいて、客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または当該料理の調理の進捗状況を示す情報を送信するステップと、前記注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または当該料理の調理の進捗状況を示す情報を表示するステップとをさらに有することを特徴とする。
これによると、客から注文を受けた料理の料理提供時間、または客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を、注文端末を通じて客に知らせることが可能となる。これにより、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。
また、第17の発明は、上記第15の発明において、前記客から注文を受けた料理の調理の進捗度を、当該料理の各調理工程の進捗状況に基づき算出するステップと、前記進捗度を示す情報を前記注文端末に送信するステップと、前記注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記進捗度を示す情報表示するステップとをさらに有することを特徴とする。
これによると、客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を、客に分かりやすく表示することが可能となる。
また、第18の発明は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する処理をコンピュータに実行させるための料理提供時間管理プログラムであって、厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
これによると、厨房の調理リソースの稼動状況や注文の混み具合を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度を向上させることが可能となる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、本開示を例えばファミリーレストランや定食屋等の飲食店に適用した場合について説明する。
図1は、本開示の料理提供時間管理システムの概要を示す全体構成図である。本開示の料理提供時間管理システム1は、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間(以降、単に「提供時間」と称する)を管理するためのシステムである。
図1に示すように、本開示の料理提供時間管理システム1は、各客席に配置され客が操作して料理を注文するのに使用される注文端末2と、店舗の入口付近等に配置される店舗宣伝用のデジタルサイネージ3と、料理を調理する厨房に配置され、料理の調理に使用される調理リソースの稼動状況を取得する厨房センサ4と、厨房に配置され厨房の各作業者に対する調理指示を表示する調理指示表示装置5と、適所に配置され提供時間を管理する料理提供時間管理装置6(以降、「管理サーバ6」と称する)とを主として備えている。注文端末2、デジタルサイネージ3、厨房センサ4、及び調理指示表示装置5は、インターネットや専用回線等のネットワーク7を介して管理サーバ6と接続されている。
また、料理提供時間管理システム1は、店内の適所に配置されフロア担当のスタッフに対するフロア指示(例えば、注文を受けた商品の配膳指示)を表示するフロア指示表示装置8と、適所に配置され店舗のレジ会計や売上管理に用いられるPOS端末9とを備えている。フロア指示表示装置8及びPOS端末9は、ネットワーク7を介して管理サーバ6と接続されている。
注文端末2は、例えばタブレット型端末等の公知の注文端末装置である。各客席の客は、この注文端末2を操作して、料理や飲み物等の商品を注文することができる。具体的には、注文端末2は、注文画面を表示するタッチパネルディスプレイ11(図2参照)を有しており、ユーザ(客)は、タッチパネルディスプレイ11に表示された注文画面12をタッチ操作して商品を注文する。
図2は、注文端末2のタッチパネルディスプレイ11に表示された注文画面12の一例を示す図である。図2に示すように、注文画面12は、ホームボタン13と、メニューボタン14と、ソートボタン15と、商品表示領域16と、コンテンツ表示領域17とを含む。
ホームボタン13は、タッチパネルディスプレイ11に表示する画面を切り替えるためのボタンである。ユーザは、このホームボタン13をタッチ操作することにより、タッチパネルディスプレイ11に表示する画面を、注文画面12と図示しないホーム画面等との間で切り替えることができる。
メニューボタン14は、商品表示領域16に表示する商品のカテゴリ等を選択するためのボタンであり、メインメニューを選択するメインメニューボタン14aと、サイドメニューを選択するサイドメニューボタン14bと、デザートメニューを選択するデザートメニューボタン14cと、クイックメニューを選択するクイックメニューボタン14dとを組む。ユーザは、これらの各ボタン14a〜14dをタッチ操作することにより、その各ボタンに対応するカテゴリの商品を商品表示領域16に表示させることができる。また、メニューボタン14は、ユーザから指定された提供時間内に提供可能な商品を表示させるための時間指定ボタン14eを含む。
クイックメニューとは、本実施形態では、提供時間が10分以内のメインメニューの商品(料理)を指す。なお、本実施形態では、説明を簡略化するために、メインメニューの商品は、ポトフ、ミートソーススパゲティ、ハンバーグ、ドリアの4つの商品だけとする。
ソートボタン15は、商品表示領域16において、メニューボタン14で選択された商品を表示する順番を選択するためのボタンである。本実施形態では、メニューボタン14で選択された商品は、商品表示領域16の左側から順に表示される。ユーザは、このソートボタン15をタッチ操作することにより、商品の表示順を、時間順と人気順との間で切り替えることができる。なお、図示しないが、おすすめ順や料金順等の他の表示順の選択肢を設けることも可能である。
商品表示領域16には、メニューボタン14で選択された商品が、ソートボタン15で選択された表示順で表示される。各商品は、その商品名が、その提供時間、画像、料金等とともに表示される。本実施形態では、説明を簡略化するために、各商品は、商品名及び提供時間のみを表示する。各商品の提供時間は、管理サーバ6から提供される。詳細については後述するが、各商品の提供時間は、随時更新される。
コンテンツ表示領域17には、例えば店のPRコンテンツ等のデジタルコンテンツ(例えば、動画コンテンツや静止画コンテンツ)が表示される。コンテンツ表示領域17で表示されるコンテンツは、管理サーバ6から提供される。
図3−図5を参照して、商品表示領域16の表示例について説明する。図3−図5の例では、ソートボタン15は時間順に選択されおり、商品は、商品表示領域16の左側から、提供時間の短い順に表示されている。なお、図3−図5の例は、12:00の時点での提供時間が示されている。上述したように、各商品の提供時間は、随時更新される。
図3は、商品表示領域16に、メインメニューの商品を表示した例を示す図である。この図3の例では、「ポトフ、提供時間:5分」、「ミートソーススパゲティ、提供時間:10分」、「ハンバーグ、提供時間:15分」、「ドリア、提供時間:20分」の4つの商品が表示されている。
図4は、商品表示領域16に、クイックメニューの商品を表示した例を示す図である。上述したように、クイックメニューは、提供時間が10分以内のメインメニューの商品であり、この図4の例では、提供時間が10分以内の商品である、「ポトフ、提供時間:5分」、「ミートソーススパゲティ、提供時間:10分」の2つの商品が表示されている。
図5は、商品表示領域16に、時間指定ボタン14eによって選択された商品を表示した例を示す図である。ユーザが時間指定ボタン14eをタッチ操作すると、ユーザが提供時間を指定するための時間指定ウィンドウ14fと、検索ボタン14gとが新たに表示される。そして、ユーザが、時間指定ウィンドウ14fに設けられた上下キーを操作して所望する提供時間を指定した後に検索ボタン14gをタッチ操作すると、ユーザから指定された提供時間内に提供可能な商品が商品表示領域16に表示される。
図5の例では、ユーザが所望する提供時間は15分に指定されている。そのため、提供時間が15分以内の商品である、「ポトフ、提供時間:5分」、「ミートソーススパゲティ、提供時間:10分」、「ハンバーグ、提供時間:15分」の3つの商品が表示されている。
デジタルサイネージ3は、動画や静止画等のコンテンツを表示可能なデジタルディスプレイ21(図6参照)を有する公知のデジタルサイネージ装置である。デジタルディスプレイ21には、店舗の空席状況と、商品に関する情報と、例えば店のPRコンテンツ等のデジタルコンテンツとが表示される。
図6は、デジタルサイネージ3のデジタルディスプレイ21の表示画面22の一例を示す図である。図6に示すように、表示画面22は、空席情報を表示する空席情報表示領域23と、商品に関する情報を表示する商品情報表示領域24と、デジタルコンテンツ(例えば、動画コンテンツや静止画コンテンツ)を表示するコンテンツ表示領域25とを含む。
図6の例では、空席情報表示領域23には、「現在、12席空席」という空席情報が表示されており、商品情報表示領域24には、クイックメニューの商品である「ポトフ(提供時間5分)」、「ミートソーススパゲティ(提供時間10分)」の2つの商品がその提供時間とともに表示されている。なお、図6の例では、クイックメニューの商品が表示されているが、クイックメニューの代わりに、メインメニューの商品等の他の商品を表示するようにしてもよい。また、空席が無い場合や混雑率が高い場合には、席に案内されるまでの待ち時間を、クイックメニューの代わりにまたはクイックメニューとともに表示するようにしてもよい。
商品情報表示領域24に表示される各商品の提供時間は、注文端末2の場合と同様に、管理サーバ6から提供され、随時更新される。図6の例は、12:00の時点での提供時間が示されている。また、コンテンツ表示領域25に表示されるコンテンツも、注文端末2の場合と同様に、管理サーバ6から提供される。
厨房センサ4は、例えば、センサ装置、カメラ装置、ウエアラブル端末等であり、料理の調理に使用される調理リソースの稼動状況(使用状況、空き状況等を含む)に関する情報を検出する。調理リソースは、例えば、作業者や調理機器(例えば、レンジ、コンロ、オーブン、トースター)等であり得る。厨房センサ4がセンサ装置である場合、厨房センサ4(センサ装置)は、例えば各調理機器のオン/オフや各調理器具がオンになってからの経過時間等の各調理機器の稼動状況を検出することができるように構成され、各調理機器またはその近傍に設置される。また、厨房センサ4がカメラ装置である場合は、厨房センサ4(カメラ装置)によって調理リソースを撮影し、その撮影画像を公知の画像解析技術を用いて解析することによって、調理リソースの稼動状況を検出するようにするとよい。また、厨房センサ4がウエアラブル端末である場合は、厨房センサ4(ウエアラブル端末)によって作業者の位置や動作を検知し、その検知データから作業者の稼働状況を検出するようにするとよい。このように、厨房センサ4によって、調理リソースの稼動状況に関する情報を検出することにより、客から注文を受けた料理の調理の進捗状況に関する情報(以降、「調理情報」と称する)を検出することが可能となる。なお、調理情報の一部を、厨房の作業者が、管理サーバ6に接続されたタッチパネル等の入力装置を用いて手動で入力するようにしてもよい。
調理指示表示装置5は、例えばタブレット端末やスマートフォン端末等の表示画面を有する公知の表示装置である。調理指示表示装置5の表示画面には、厨房の各作業者に対する調理指示が表示される。調理指示表示装置5の表示画面に表示される調理指示は、管理サーバ6から提供される。なお、厨房の各作業者に対する調理指示は音声によって行ってもよい。この場合、調理指示表示装置5内に格納されている音声ファイルを再生するか、または音声合成技術を用いて生成した音声を出力するようにするとよい。
管理サーバ6は、公知のハードウェアを備えたサーバ(コンピュータ)から構成され、注文端末2及びデジタルサイネージ3に表示される各商品の提供時間、注文端末2及びデジタルサイネージ3に表示されるコンテンツ、調理指示表示装置5に表示される調理指示、フロア指示表示装置8に表示される配膳指示を管理する。
図7は、管理サーバ6のハードウェア構成を示すブロック図である。図7に示すように、管理サーバ6は、所定の制御プログラムに基づき料理提供時間管理システム1の各処理を統括的に実行するプロセッサ31、このプロセッサ31のワークエリア等として機能する揮発性メモリであるRAM32、プロセッサ31が実行する制御プログラムやデータを格納する不揮発性メモリであるROM33、管理サーバ6の動作に必要なプログラムやデータ等を記憶するストレージを有する記憶部34、ユーザに必要な情報を表示するモニタを有する表示部35、ユーザの入力操作を可能とするキーボードやマウス等の入力デバイスを有する入力部36、ネットワーク7を介した通信を実行する通信モジュールを有する通信部37等を備えている。
この管理サーバ6は、客が注文する前の各商品(客に対して提供可能な各料理)の提供時間の算出と、客が注文した商品の調理の進捗度(進捗の度合い)の算出を行うことができる。以下、それぞれの場合について個別に説明する。
(客が注文する前の各商品の提供時間の算出)
図8は、客が注文する前の各商品の提供時間の算出に関する管理サーバ6の機能構成を示すブロック図である。
図8に示すように、管理サーバ6は、注文データベース(DB)41と、手順マスタデータベース(DB)42と、リソースデータベース(DB)43と、提供時間データベース(DB)44とを備えている。また、管理サーバ6は、注文受付部51と、リソース割り当て部52と、センサデータ受付部53と、調理指示部54と、フロア指示部55と、提供時間算出部56と、提供時間通知部57とを備えている。
図8に示す管理サーバ6の各機能は、図7に示した管理サーバ6のハードウェア構成において、プロセッサ31が所定の制御プログラムを実行することにより実現可能である。また、上記の各DB41−44は、管理サーバ6の記憶部34に格納されている。また、管理サーバ6と、注文端末2、デジタルサイネージ3、厨房センサ4、調理指示表示装置5、フロア指示表示装置8との間の通信は、管理サーバ6の通信部37を介して行われる。
図9−図12を参照して、各DB41−44の例について説明する。図9−図12の例では、厨房の作業者は、例えば作業者A及び作業者Bの2人であり、作業者A及び作業者Bの熟練度1であるとする。また、厨房の調理機器は、キッチンA、キッチンB、コンロA、コンロB、レンジA、レンジBの6つとする。また、12:00の時点では、それ以前に注文を受けていないか、または注文を受けた商品の調理がすでに完了しているものとする。
注文DB41は、客の注文に関する情報を管理するためのものである。具体的には、注文DB41には、注文毎に付与された「注文ID」に紐付けて、注文した客の「テーブル」、注文を受けた「商品」、その商品の注文を受け付けた「注文受付時間」、注文を受けた商品の調理の「完了予定時刻」の各情報が登録される。
図9は、注文DB41の一例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す。
図9(A)の例では、注文ID「1」及び注文ID「2」の2つの注文が登録されている。そして、注文ID「1」に紐付けて、テーブル「テーブルA」、商品「ポトフ」、注文受付時間「12:00」、及び完了予定時刻「12:05」の各情報が登録されており、注文ID「2」に紐付けて、テーブル「テーブルA」、商品「ハンバーグ」、注文受付時間「12:00」、完了予定時刻「12:15」の各情報が登録されている。
図9(B)の例では、注文ID「1」及び「2」の2つの注文に加えて、注文ID「3」の注文がさらに登録されている。そして、注文ID「3」に紐付けて、テーブル「テーブルB」、商品「ポトフ」、注文受付時間「12:01」、完了予定時刻「12:09」の各情報が登録されている。
図9(B)に示す12:01の時点のデータは、図9(A)に示す12:00の時点のデータと比べて、注文ID「1」の完了予定時刻が「12:04」に、注文ID「2」の完了予定時刻が「12:14」に変わっている。これは、詳細については図14を参照して後述するが、各商品の調理工程の一部が当初の予定よりも1分早く終わったためである。
手順マスタDB42は、各商品の調理手順に関する情報を管理するためのである。具体的には、手順マスタDB42には、商品毎に、その商品の各「調理工程」、各調理工程を実施する「順番」、各調理工程に要する作業時間である「熟練度1標準時間」及び「熟練度2標準時間」が予め登録されている。「熟練度1標準時間」は、作業者の熟練度が「1」である場合の作業時間(分)であり、「熟練度2標準時間」は、作業者の熟練度が「2」である場合の作業時間(分)である。
図10は、手順マスタDB42の一例を示す図である。図10の例では、商品「ポトフ」については、「食材を切る」及び「コンロで温める」の2つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、順番「1」、熟練度1標準時間「2(分)」、熟練度2標準時間「1(分)」の各情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、順番「2」、熟練度1標準時間「3(分)」、熟練度2標準時間「3(分)」の各情報が登録されている。
また、商品「ハンバーグ」については、「食材を切る」、「コンロで温める」、及び「レンジでチンする」の3つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、順番「1」、熟練度1標準時間「2(分)」、熟練度2標準時間「1(分)」という各情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、順番「2」、熟練度1標準時間「5(分)」、熟練度2標準時間「5(分)」という各情報が登録されており、調理工程「レンジでチンする」に紐付けて、順番「3」、熟練度1標準時間「8(分)」、熟練度2標準時間「8(分)」という各情報が登録されている。
なお、図示及び説明は省略するが、手順マスタDB42には、商品「ミートソーススパゲティ」及び「ドリア」についても、商品「ポトフ」及び「ハンバーグ」と同様に、調理手順に関する情報が登録されている。
また、実際に完成した料理がテーブルに届くまでには、「盛り付け」やフロア担当者による「配膳」等の時間や、また連続して調理するためにフライパンを洗ったりする等の準備作業が必要となるが、説明を簡略化するために、これらについての説明は省略する。
リソースDB43は、厨房の調理リソースの稼動状況と、客から注文を受けた料理の調理予定とを管理するためのものである。本実施形態では、調理リソースは、調理機器(キッチンA、キッチンB、コンロA、コンロB、レンジA、レンジB)と、作業者(作業者A、作業者B)である。リソースDB43には、「注文ID」に紐付けて、注文を受けた商品の調理を担当する「作業者」、その作業者が調理する商品に関する情報である「調理商品」、その商品の「調理工程」、その調理工程で使用される「調理機器」、各調理工程の調理開始時間と完了予定時刻とを含む「作業時間」の各情報が登録される。このリソースDB43には、調理中の商品と、これから調理を行う商品に関する情報が登録され、調理が完了した商品に関するデータは削除される。
図11は、リソースDB43の一例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す。図9を参照して上述したように、12:00の時点では、注文ID「1」及び「2」の2つの注文が登録されており、12:01の時点では、注文ID「1」、「2」、及び「3」の3つの注文が登録されているものとする。
図11の例では、注文ID「1」の調理担当は作業者Aに、注文ID「2」の調理担当は作業者Bに、注文ID「3」の調理担当は作業者Aに、それぞれ割り当てられている。また、作業者Aには、調理機器として、キッチンAとコンロAが割り当てられており、作業者Bには、調理機器として、キッチンB、コンロB、レンジBが割り当てられている。
したがって、図11(A)の例では、注文ID「1」に紐付けされた作業者「熟練度1作業者A」については、調理商品「テーブルAのポトフ」と、その調理工程である「食材を切る」及び「コンロで温める」の2つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、調理機器「キッチンA」と作業時間「12:00−12:02」という情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、調理機器「コンロA」と作業時間「12:02−12:05」という情報が登録されている。
また、注文ID「2」に紐付けされた作業者「熟練度1作業者B」については、調理商品「テーブルAのハンバーグ」と、その調理工程である「食材を切る」、「コンロで温める」、及び「レンジでチンする」の3つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、調理機器「キッチンB」と作業時間「12:00−12:02」という情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、調理機器「コンロB」と作業時間「12:02−12:07」という情報が登録されており、調理工程「レンジでチンする」に紐付けて、調理機器「レンジB」と作業時間「12:07−12:15」という情報が登録されている。
同様に、図11(B)の例では、注文ID「1」に紐付けされた作業者「熟練度1作業者A」については、調理商品「テーブルAのポトフ」と、その調理工程である「食材を切る」及び「コンロで温める」の2つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、調理機器「キッチンA」と作業時間「12:00−12:01」という情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、調理機器「コンロA」と作業時間「12:01−12:04」という情報が登録されている。
また、注文ID「2」に紐付けされた作業者「熟練度1作業者B」については、調理商品「テーブルAのハンバーグ」と、その調理工程である「食材を切る」、「コンロで温める」、及び「レンジでチンする」の3つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、調理機器「キッチンB」と作業時間「12:00−12:01」という情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、調理機器「コンロB」と作業時間「12:01−12:06」という情報が登録されており、調理工程「レンジでチンする」に紐付けて、調理機器「レンジB」と作業時間「12:07−12:14」という情報が登録されている。
また、注文ID「3」に紐付けされた作業者「熟練度1作業者A」については、調理商品「テーブルBのポトフ」と、その調理工程である「食材を切る」及び「コンロで温める」の2つの調理工程が登録されている。そして、調理工程「食材を切る」に紐付けて、調理機器「キッチンA」と作業時間「12:04−12:06」という情報が登録されており、調理工程「コンロで温める」に紐付けて、調理機器「コンロA」と作業時間「12:06−12:09」という情報が登録されている。
図11(B)に示す12:01の時点のデータは、図11(A)に示す12:00の時点のデータと比べて、注文ID「1」及び「2」の各調理商品の各調理工程の作業時間の完了予定時刻が1分早まっている。これは、詳細については図14を参照して後述するが、各調理商品の調理工程の一部が当初の予定よりも1分早く終わったためである。
提供時間DB44は、各商品の提供時間に関する情報を管理するためのものである。具体的には、提供時間DB44には、「商品」毎に、その商品の「提供時間」が登録される。
図12は、提供時間DB44の例を示す図であり、(A)は12:00の時点のデータ、(B)は12:01の時点のデータを示す。なお、図12(A)は、注文ID「1」及び「2」の2つの注文を受ける前の時点でのデータであり、図12(B)は、注文ID「3」の注文を受ける前の時点でのデータである。
図12(A)の例では、商品「ポトフ」の提供時間は「5(分)」、商品「ハンバーグ」の提供時間は「15(分)」、商品「ミートソーススパゲティ」の提供時間は「10(分)」、商品「ドリア」の提供時間は「20(分)」という情報が登録されている。また、図12(B)の例では、商品「ポトフ」の提供時間は「8(分)」、商品「ハンバーグ」の提供時間は「18(分)」、商品「ミートソーススパゲティ」の提供時間は「13(分)」、商品「ドリア」の提供時間は「23(分)」という情報が登録されている。
図12(B)に示す12:01の時点のデータは、図12(A)に示す12:00の時点のデータと比べて、各商品の提供時間が長くなっている。これは、詳細については図15(B)を参照して後述するが、12:01の時点では作業者A及び作業者Bは商品の調理中であり、商品の注文を受けたとしても、その商品の調理にすぐに取り掛かることができないためである。
図8を再び参照して、管理サーバ6の各部51−58によって行われる、客が注文する前の各商品の提供時間の算出処理について説明する。
注文受付部51は、注文端末2から商品の注文に関する情報を受信する。そして、注文受付部51は、その注文に関する情報を注文DB41に登録する。具体的には、図9を参照して説明したように、注文毎に付与された「注文ID」に紐付けて、注文した客の「テーブル」、注文を受けた「商品」、その商品の注文を受け付けた「注文受付時間」、注文を受けた商品の調理の「完了予定時刻」の各情報を注文DB41に登録する。
上述したように、図9(A)に示す12:00の時点では、12:00に注文を受けた注文ID「1」の注文(テーブルAのポトフ)及び注文ID「2」の注文(テーブルAのハンバーグ)に関する情報が注文DB41に登録される。また、図9(B)に示す12:01の時点では、上記の注文ID「1」及び「2」の2つの注文に加えて、12:01に注文を受けた注文ID「3」の注文(テーブルBのポトフ)に関する情報が注文DB41に登録される。このように、注文DB41は、注文受付部51が注文端末2から商品の注文を受けるたびに更新される。
注文DB41が更新されると、リソース割り当て部52は、手順マスタDB42を参照して、注文を受けた商品の各調理工程毎に、その調理工程に使用される調理リソースの割り当てを行う。具体的には、注文を受けた商品毎にその商品の調理を担当する作業者を割り当てた後、各作業者に対して、その商品の各調理工程と調理機器を割り当てる。そして、リソース割り当て部52は、その割り当てた内容をリソースDB43に登録する。このとき、リソース割り当て部52は、各調理工程に紐付けて、その調理工程の作業時間をリソースDB43に登録する(図11参照)。なお、本実施形態では、各作業者に対して調理工程と調理機器を割り当てているが、各調理工程に対して作業者と調理機器を割り当てるようにしてもよい。
また、リソース割り当て部52は、リソースDB43の各調理工程の作業時間の完了予定時刻に基づき、注文DB41に、該当商品の「完了予定時刻」を登録する(図9参照)。また、リソース割り当て部52は、リソースDB43の各調理工程の作業時間に変更があった場合は、その変更に対応して、注文DB41の該当商品の「完了予定時刻」を変更する。
図13は、調理リソースの割り当ての一例を示す図である。図13の例は、12:00の時点で、ポトフとハンバーグの2つの商品の注文を受けた場合の例を示す。図11(A)を参照して上述したように、調理商品「テーブルAのポトフ」の調理担当は作業者Aに割り当てられており、調理商品「テーブルAのハンバーグ」の調理担当は作業者Bに割り当てられている。また、上述したように、各調理工程と調理機器とは互いに対応付けられており、リソースDB43において管理されている。
作業者AによるテーブルA・ポトフの調理において、キッチンAは「食材を切る(2分)」の調理工程に使用され、コンロAは「コンロで温める(3分)」の調理工程に使用される。したがって、リソース割り当て部52は、リソースDB43に、キッチンAでの「食材を切る」の作業時間として「12:00−12:02」、コンロAでの「コンロで温める」の作業時間として「12:02−12:05」を登録する(図11(A)参照)。また、作業者AによるテーブルA・ポトフの調理の「完了予定時刻」は「12:05」となるので、リソース割り当て部52は、注文DB41に、テーブルA・ポトフの調理の「完了予定時刻」として「12:05」を登録する(図9(A)参照)。
作業者BによるテーブルA・ハンバーグの調理において、キッチンBは「食材を切る(2分)」の調理工程に使用され、コンロBは「コンロで温める(5分)」の調理工程に使用され、レンジBは「レンジでチン(8分)」の調理工程に使用される。したがって、リソース割り当て部52は、作業者BによるテーブルA・ハンバーグの調理については、リソースDB43に、キッチンBでの「食材を切る」の作業時間として「12:00−12:02」、コンロBでの「コンロで温める」の作業時間として「12:02−12:07」、「レンジでチンする」の作業時間として「12:07−12:15」を登録する(図11(A)参照)。また、作業者BによるテーブルA・ハンバーグの調理の「完了予定時刻」は「12:15」となるので、リソース割り当て部52は、注文DB41に、テーブルA・ハンバーグの調理の「完了予定時刻」として「12:15」を登録する(図9(A)参照)。
センサデータ受付部53は、厨房センサ4から、各調理工程の進捗状況に関する情報である調理情報を受信する。そして、センサデータ受付部53は、その調理情報に基づき、リソースDB43の作業時間を増減補正する。具体的には、調理工程の完了が遅れた場合には、その遅れた分だけ作業時間を増加させ、調理工程の完了が早まった場合には、その早まった分だけ作業時間を減少させる。
なお、厨房センサ4からの調理情報の受信は、所定の時間間隔で行われる。本実施形態では、厨房センサ4からの調理情報の受信は1分毎に行われる。したがって、リソースDB43の作業時間は1分毎に更新されることとなる。なお、所定の時間間隔は、各調理工程の進捗状況をほぼリアルタイムに反映できる間隔であればよく、例えば1分よりも短い間隔(例えば5秒間隔)であってもよいし、または1分よりも長い間隔(例えば3分間隔)であってもよい。
図14は、厨房センサ4から受信した調理情報に基づく、12:01の時点での調理工程の進捗状況を示す図である。
図14に示すように、12:01の時点では、作業者AによるキッチンAでの「食材を切る」の調理工程は、当初の予定の2分(図13参照)よりも1分早く終わっている。そのため、その次のコンロAでの「コンロで温める」の調理工程の作業開示時刻が、当初の予定の12:02(図13参照)よりも1分早まっている。
したがって、センサデータ受付部53は、作業者AによるテーブルA・ポトフの調理については、リソースDB43に登録されている各作業時間を、「食材を切る」については「12:00−12:02」から「12:00−12:01」に、「コンロで温める」については「12:02−12:05」から「12:01−12:04」にそれぞれ変更する(図11B参照)。また、作業者AによるテーブルA・ポトフの調理の「完了予定時刻」は「12:05」から「12:04」に変わったので、リソース割り当て部52は、注文DB41におけるテーブルA・ポトフの「完了予定時刻」を「12:05」から「12:04」に変更する(図9(B)参照)。
同様に、12:01の時点では、作業者BによるキッチンBでの「食材を切る」の調理工程は、当初の予定の2分(図13参照)よりも1分早く終わっている。そのため、それ以降のコンロBでの「コンロで温める」の調理工程と、レンジBでの「レンジでチンする」の調理工程との作業開示時刻が、当初の予定よりもそれぞれ1分ずつ早まっている。
したがって、センサデータ受付部53は、作業者BによるテーブルA・ハンバーグの調理については、リソースDB43に登録されている各作業時間を、「食材を切る」については「12:00−12:02」から「12:00−12:01」に、「コンロで温める」については「12:02−12:07」から「12:01−12:06」に、「レンジでチンする」については「12:07−12:15」から「12:06−12:14」にそれぞれ変更する(図11B参照)。また、作業者BによるテーブルA・ハンバーグの調理の「完了予定時刻」は「12:15」から「12:14」に変わったので、リソース割り当て部52は、注文DB41におけるテーブルA・ハンバーグの「完了予定時刻」を「12:15」から「12:14」に変更する(図9(B)参照)。
上記の図14の例では、作業者A及び作業者Bによる「食材を切る」の調理工程は当初の予定の2分(図13参照)よりも1分早く終わっているが、このような調理工程の作業時間の増減は、厨房センサ4で検出された各調理リソースの稼動状況に関する情報に基づいて判断することができる。例えば、上記の図14の例では、キッチンAをカメラ装置(厨房センサ4)で撮影し、その撮影画像を公知の画像解析技術を用いて解析することによって調理工程「食材を切る」の終了の有無を判断するようにするとよい。また、コンロAに設置されたセンサ装置(厨房センサ4)によってコンロAが点火されたことを検出することによって調理工程「コンロで温める」が開始されたと判断するとともに、その直前の調理工程である「食材を切る」が終了したと判断するようにしてもよい。なお、各調理工程の開始及び終了を、厨房の作業者がタッチパネル等の入力装置を用いて手動で入力するようにしてもよい。
調理指示部54は、リソースDB43の内容に基づき、厨房の各作業者に対する調理指示を調理指示表示装置5に送信する。厨房の各作業者に対する調理指示は、例えば、注文を受けた商品の調理工程、厨房の各作業者が担当する商品、各作業者が使用する厨房機器に関する情報を含む。これにより、厨房の各作業者に対して、注文を受けた商品の調理を指示することができる。
フロア指示部55は、リソースDB43の内容に基づき、注文を受けた商品の配膳指示等のフロア指示をフロア指示表示装置8に送信する。具体的には、注文を受けた商品の調理の完了の有無や、調理が完了した商品の配膳先(テーブル名)に関する情報を送信する。これにより、フロア担当のスタッフに対して、調理が完了した商品の配膳を画面表示や音声により指示することができる。
提供時間算出部56は、リソースDB43が更新されると、手順マスタDB42及びリソースDB43を参照して、メインメニューの各商品について、その時点での提供時間を算出する。算出された提供時間は、提供時間DBに格納される。本実施形態では、リソースDB43は1分毎に更新されるので、提供時間算出部56での提供時間の算出は1分毎に行われ、提供時間DB44は1分毎に更新されることなる。
図15は、提供時間の算出方法を説明するための図であり、(A)は12:00の時点、(B)は12:01の時点での場合をそれぞれ示す。なお、上述したように、12:00の時点では、それ以前に注文を受けていないか、または注文を受けた商品の調理がすでに完了しているものとする。
図15(A)に示す12:00の時点では、作業者A及び作業者Bは調理を行っていないので、客から商品の注文を受けると、作業者A及び作業者Bはその商品の調理にすぐに取り掛かることができる。したがって、12:00の時点では、各商品の提供時間は、手順マスタDB42に登録されている標準時間(この例では、熟練度1標準時間)となる。そのため、12:00の時点では、各商品の提供時間(分)は、ポトフ:5分、ハンバーグ:15分、ミートソーススパゲティ:10分、ドリア:20分となる(図12(A)参照)。
図15(B)に示す12:01の時点では、作業者AはテーブルA・ポトフの調理中であり、作業者BはテーブルA・ハンバーグの調理中である。したがって、12:01の時点では、客から商品の注文を受けても、作業者A及び作業者Bはその商品の調理にすぐに取り掛かることができない。そして、リソースDB43の作業時間の完了予定時刻を参照すると、作業者Aの調理の完了予定時刻は12:04であり、作業者Bの調理の完了予定時刻は12:14であることが分かる(図14を参照して上述したように、完了予定時刻は、当初の予定よりもそれぞれ1分ずつ早まっている)。
そのため、12:01の時点で商品の注文を受けた場合は、その商品の調理は、作業者Aが、テーブルA・ポトフの調理を完了した12:04(すなわち3分後)から取り掛かることとなる。また、12:04分以降は、その商品の調理に必要なキッチンやコンロ等の調理機器は使用できる状況にある(すなわち、他の商品の調理等に使用されていない)。したがって、12:01の時点では、各商品の提供時間は、手順マスタDB42に登録されている標準時間(この例では、熟練度1標準時間)に3分を加算した値となる。そのため、12:01の時点では、各商品の提供時間(分)は、ポトフ:8分(5分+3分)、ハンバーグ:18分(15分+3分)、ミートソーススパゲティ:13分(10分+3分)、ドリア:23分(20分+3分)となる(図12(B)参照)。
なお、本実施形態では、リソース割り当て部52は、12:01の時点で「テーブルB・ポトフ」の注文を受けたときに、その注文に対して、その時点で空いている調理リソースを単純に割り当てているが、調理リソースを割り当てるアルゴリズムは、店舗の特徴等に応じて様々なパターンであり得る。例えば、個人客が多く、客の回転が速い店舗では、同一の料理の注文を複数受けている場合には、作業効率を重視し、他の料理を調理する前に、注文を複数受けている料理をまとめて調理するように調理リソースを割り当てるようにするとよい。この場合は、同一の料理を効率よくまとめて調理するための手順マスタを予め用意しておくとよい。また、ファミリー客層が多い店舗では、同じテーブルから複数の異なる料理の注文が入った場合には、それらの料理の調理の完了時間ができるだけ揃うように調理リソースを割り当てるようにするとよい。
さらに、デザートの注文や食後のコーヒー等については、注文を受けたときにすぐに調理リソースを割り当てるのではなく、所定時間の経過後に調理リソースを割り当てたり、食事状況や追加注文状況に応じて調理リソースを割り当てるタイミングを変更したりするようにするとよい。
また、図13では、作業者Bがハンバーグの調理にかかりっきりになっているように記載されているが、レンジBの使用時などの調理機器まかせにできる時間帯は、他の商品の調理に対応するようにしてもよい。これにより、料理のセットや取り出しに要する作業時間を除いて、最適なリソース割り当てが可能となる。
また、実際の調理の履歴を保存しておき、手順マスタDB42における調理工程(調理手順)や作業者の熟練度の見直しに用いるようにしてもよい。
提供時間通知部57は、提供時間DB44が更新されるたびに(すなわち1分毎に)、提供時間DB44に登録された提供時間を示す情報を、注文端末2及びデジタルサイネージ3に送信する。なお、提供時間を示す情報の送信は、提供時間DB44が更新されるたびにではなく、注文端末2またはデジタルサイネージ3からの要求に応じて行ってもよい。
注文端末2及びデジタルサイネージ3は、管理サーバ6の提供時間通知部57から提供時間を示す情報を受信すると、注文端末2の注文画面12の商品表示領域16、及びデジタルサイネージ3の表示画面22の商品情報表示領域24に、各商品の提供時間を表示する。したがって、注文端末2及びデジタルサイネージ3に表示される各商品の提供時間は、各時点で更新される。
図16は、12:01の時点での、注文端末2の注文画面12の商品表示領域16の表示例を示す図であり、図17は、12:01の時点での、デジタルサイネージ3の表示画面22の商品情報表示領域24の表示例を示す図である。図16及び図17に示すように、12:01の時点では、各商品の提供時間は、「ポトフ、提供時間:8分」、「ミートソーススパゲティ、提供時間:13分」、「ハンバーグ、提供時間:18分」、「ドリア、提供時間:23分」と表示されている。
上述したように図3及び図6に示した12:00の時点では、各商品の提供時間は、「ポトフ、提供時間:5分」、「ミートソーススパゲティ、提供時間:10分」、「ハンバーグ、提供時間:15分」、「ドリア、提供時間:20分」であった。したがって、図16及び図17に示す12:01の時点では、図3及び図6に示した12:00の時点よりも、各商品の提供時間は3分ずつ長くなっている。これは、図15(B)を参照して上述したように、12:01の時点では作業者A及び作業者Bは商品の調理中であり、商品の注文を受けても、その商品の調理にすぐに取り掛かることができないためである。
コンテンツ提供部58は、提供時間DB44を参照し、提供時間に応じたコンテンツを図示しないコンテンツ記憶部から選択して、注文端末2及びデジタルサイネージ3に提供する。例えば、商品が提供されるまでに時間がかかる場合には、料理を待っている間に客が退屈しないようなコンテンツを選択するとよい。また、例えば、コンロが全て使用されており、コンロが空くまでに時間がかかる場合には、調理にコンロを使用せず、かつ他の商品と比べて調理時間がそれほど長くない商品がある場合にはその商品に関するプロモーションコンテンツを選択するようにしてもよい。注文端末2及びデジタルサイネージ3は、コンテンツ提供部58から提供されたコンテンツを、そのコンテンツ表示領域17、25に表示する。
また、提供時間算出部56は、複数の客から複数の料理が同時に注文される場合に備えて、算出した提供時間に所定長さの時間を加算して、提供時間に余裕を持たせるようにしてもよい。また、料理の注文個数に応じた提供時間を予め求めて、提供時間DB44に注文個数と提供時間とを対応付けて管理しておき、提供時間通知部57が注文個数に応じた提供時間を通知するようにしてもよい。
このようにして、本開示に係る料理提供時間管理システム1によれば、管理サーバ6によって、客が注文する前の各商品(料理)について、その商品の調理に使用される調理リソースの稼動状況や注文の混み具合を考慮して料理提供時間を算出することができるので、料理提供時間の算出精度を向上させることが可能となる。そして、管理サーバ6で算出された提供時間を注文端末2及びデジタルサイネージ3に送信することにより、客が注文する前の各商品の提供時間を、注文端末2及びデジタルサイネージ3を通じて客に知らせることができるので、提供時間の見える化が可能となる。これにより、提供時間が不明であることに起因する機会損失を防ぐとともに、客の満足度を向上させることが可能となる。
また、本開示に係る料理提供時間管理システム1によれば、提供時間に応じたコンテンツを注文端末2及びサイネージ3に提供することができる。例えば、提供時間が長い場合には、料理を待っている間に客が退屈しないようなコンテンツを選択するとよい。これにより、料理提供時間が長い場合でも、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。
(客が注文した商品の調理の進捗度の算出)
図18は、客が注文した商品の調理の進捗度の算出に関する管理サーバ6の機能構成を示すブロック図である。
図18に示すように、管理サーバ6は、注文DB41と、手順マスタDB42と、リソースDB43とを備えている。また、管理サーバ6は、問い合わせ受付部61と、注文抽出部62と、進捗度算出部63と、進捗度通知部64と、コンテンツ提供部65とを備えている。
図18に示す管理サーバ6の各機能は、図7に示した管理サーバ6のハードウェア構成において、プロセッサ31が所定の制御プログラムを実行することにより実現可能である。また、上記の各DB41−43は、管理サーバ6の記憶部34(図7参照)に格納されている。また、管理サーバ6と注文端末2との間の通信は、管理サーバ6の通信部37を介して行われる。
図18を参照して、管理サーバ6の各部61−65によって行われる、客が注文した商品の調理の進捗度の算出処理について説明する。なお、上記の各DB41−43は、上記したものと同一なので説明は省略する。
問い合わせ受付部61は、注文端末2から、各が注文した商品の調理の進捗状況についての問い合わせを示す情報(以降、「問い合わせ情報」と称する)を受信する。問い合わせ情報は、注文端末2から、所定の時間間隔で定期的に送信される。本実施形態では、注文端末2からの問い合わせ情報の送信は、1分毎に行われる。また、問い合わせ情報には、その注文端末2が配置されているテーブルのテーブルIDが含まれている。本実施形態では、テーブルIDは、テーブル毎に付与されている。問い合わせ受付部61は、注文端末2から問い合わせ情報を受信すると、その問い合わせ情報を注文抽出部62に送信する。
注文抽出部62は、問い合わせ情報に含まれているテーブルID(すなわち、テーブル名)をキーにして、注文DB41(図9参照)から注文IDを抽出する。抽出された注文IDは、進捗度算出部63に送信される。
進捗度算出部63は、注文抽出部62から注文IDを受信すると、リソースDB43(図11参照)を参照して、注文ID毎に、その商品の調理の進捗度を算出する。本実施形態では、進捗度は、進捗率として算出する。なお、これに限定されるものではなく、進捗度は、例えばその商品の調理を完了するまでの残り時間(あと何分)であってもよい。
具体的には、進捗度算出部63は、まず、リソースDB43に登録されている各調理工程の作業時間を参照して、その時点で完了している調理工程を検出する。続いて、手順マスタDB42(図10参照)を参照して、その商品についての、全ての調理工程の標準時間を総計した時間(以降、「総調理時間」と称する)と、その時点で完了している調理工程の標準時間を総計した時間(以降、完了済み時間と称する)を取得する。そして、総調理時間に対する完了済み時間の割合を、進捗率として算出する。
例えば、図11(B)に示した12:01の時点では、注文ID「1」の調理商品「テーブルAのポトフ」については、調理工程「食材を切る」が完了している。そして、手順マスタDB42(図10参照)を参照すると、ポトフについては、総調理時間は5分であり、調理工程「食材を切る」の標準時間は2分であることが分かる。したがって、総調理時間は5分であり、完了済み時間は2分であるので、進捗率は、2分/5分で40%と算出される。
同様に、図11(B)に示した12:01の時点では、注文ID「2」の調理商品「テーブルAのハンバーグ」については、調理工程「食材を切る」が完了している。そして、手順マスタDB42を参照すると、ハンバーグについては、総調理時間は15分であり、調理工程「食材を切る」の標準時間は2分であることが分かる。したがって、総調理時間は15分であり、完了済み時間は2分であるので、進捗率は、2分/15分で13%と算出される。
進捗度通知部64は、進捗度算出部63で算出された進捗度を示す情報(以降、「進捗情報」と称する)を注文端末2に送信する。
注文端末2は、管理サーバ6の進捗度通知部64から進捗情報を受信すると、その注文画面12の商品表示領域16に、客が注文した商品の提供時間の進捗率を表示する。したがって、注文端末2の注文画面12に表示される進捗率は、各時点で更新される。
図19は、12:01の時点での、テーブルAに配置された注文端末2の注文画面12に表示される進捗度の一例を示す図である。図19に示すように、12:01の時点では、「ポトフ」の進捗率は、横長の棒状の横バーを用いて「40%」と表示されており、ハンバーグの進捗率は、横バーを用いて「13%」と表示されている。なお、本実施形態では、進捗率は横バーを用いて表示したが、これに限定されるものではなく、例えば円形バー等の様々な形態することが可能である。
なお、本実施形態では、注文端末2から所定時間毎に進捗状況を問い合わせるように構成したが、管理サーバ6が各注文の進捗状況を管理し、所定時間毎に管理サーバ6から注文端末2に、その注文端末2から注文を受けた商品の調理の進捗度を示す情報を送信するように構成してもよい。また、注文端末2における進捗度の表示は、進捗率や残り時間等の定量的な表示ではなく、「調理の着手待ち」、「調理中」、「もうすぐお届けします」等の定性的な表示であってもよい。
コンテンツ提供部65は、進捗度算出部63で算出された進捗度に応じたコンテンツを図示しないコンテンツ記憶部から選択して注文端末2に提供する。例えば、進捗率が小さい場合、すなわち商品が提供されるまでに時間がかかる場合には、料理を待っている間に客が退屈しないようなコンテンツを選択するとよい。注文端末2は、コンテンツ提供部65から提供されたコンテンツを、そのコンテンツ表示領域17に表示する。
このようにして、本開示に係る料理提供時間管理システム1によれば、管理サーバ6によって、客が注文した商品の調理の進捗度を算出して管理することができる。そして、管理サーバ6で算出された進捗度を示す情報を注文端末2に送信することにより、客が注文した商品の調理の進捗度を、注文端末2を通じて客に知らせることができる。すなわち、客が注文した商品の調理の進捗度の見える化が可能となる。これにより、料理を待っている間に客がイライラしたり不安になったりするのを防ぐことが可能となる。
また、注文端末2に提供するコンテンツは、注文された料理と一緒に注文されることが多いデザートや店からのおすすめ料理等に関するコンテンツであってもよい。また、これらのコンテンツを2分番組や30秒番組等の様々な時間長さで構成し、静止画コンテンツ等と自由に組み合わせて提供するようにするとよい。
以上、本開示を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本開示はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態に示した本開示に係る料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラムの各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本開示の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
例えば、上記の実施形態では本開示をファミリーレストランや定食屋等に適用した場合について説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、ファミリーレストラン以外の種々のレストラン、居酒屋、フードコート等の様々な飲食店にも適用可能である。例えば、複数の飲食店の食券が各店共通の発券機で発行されるフードコートに適用する場合には、発券機の注文画面に、各商品の提供時間を表示するように構成するとよい。これにより、客は、商品の注文時に、その商品の提供時間を知ることができる。
本開示に係る料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラムは、客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間の算出精度の向上及び料理提供時間の見える化を可能とする、料理提供時間管理装置、料理提供時間管理システム、料理提供時間管理方法、並びに料理提供時間管理プログラム等として有用である。
1 料理提供時間管理システム
2 注文端末
3 デジタルサイネージ
4 厨房センサ
5 調理指示表示装置
6 料理提供時間管理装置(管理サーバ)
7 ネットワーク
8 フロア指示表示装置
9 POS端末
31 プロセッサ
32 RAM
33 ROM
34 記憶部
35 表示部
36 入力部
37 通信部
41 注文データベース(DB)
42 手順マスタデータベース(DB)
43 リソースデータベース(DB)
44 提供時間データベース(DB)
51 注文受付部
52 リソース割り当て部
53 センサデータ受付部
54 調理指示部
55 フロア指示部
56 提供時間算出部
57 提供時間通知部
61 問い合わせ受付部
62 注文抽出部
63 進捗度算出部
64 進捗度通知部
65 コンテンツ提供部

Claims (18)

  1. 客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理装置であって、
    前記料理提供時間を管理する処理を実行するプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理のいずれかの前記料理の前記料理提供時間を算出することを特徴とする料理提供時間管理装置。
  2. 前記厨房センサは、前記調理リソースの稼動状況に関する情報を検出可能なセンサ装置またはカメラ装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の料理提供時間管理装置。
  3. 前記調理リソースの前記稼動状況は、前記料理の各調理工程における前記調理リソースの前記稼動状況を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の料理提供時間管理装置。
  4. 前記調理リソースは、前記料理の調理に使用される調理機器、または前記料理の調理を行う作業者の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
  5. 前記作業時間は、前記料理の調理を行う作業者の熟練度に応じて定められていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
  6. 前記作業時間は、前記料理の各調理工程毎に定められており、
    前記作業時間は、前記各調理工程の進捗状況に基づき増減補正されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
  7. 客が操作して料理を注文する注文端末と通信を実行する通信部をさらに備え、
    前記プロセッサは、
    前記料理の前記料理提供時間を示す情報、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を示す情報を、前記通信部を介して前記注文端末に送信することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
  8. 前記通信部は、所定のデジタルサイネージとの通信を実行可能に構成されており、
    前記プロセッサは、
    前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を、前記通信部を介して前記デジタルサイネージに送信することを特徴とする請求項7に記載の料理提供時間管理装置。
  9. 前記注文端末に対してコンテンツを提供するコンテンツ提供部をさらに備え、
    前記プロセッサは、
    前記料理の前記料理提供時間、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況の少なくとも一方に応じて、前記コンテンツ提供部から前記注文端末に提供されるコンテンツを選択することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の料理提供時間管理装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の料理提供時間管理装置と、
    客が操作して料理の注文を行う注文端末であって、前記料理提供時間管理装置から受信した前記客に対して提供可能な各料理もしくは前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または前記客から注文を受けた料理の調理の進捗状況を示す情報を、それに対応する料理とともに表示可能な注文端末と、
    厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報を検出可能な厨房センサと
    を備えたことを特徴とする料理提供時間管理システム。
  11. 前記料理提供時間管理装置から受信した前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を、それに対応する料理とともに表示可能なデジタルサイネージをさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の料理提供時間管理システム。
  12. 客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する料理提供時間管理方法であって、
    厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出するステップを有することを特徴とする料理提供時間管理方法。
  13. 客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、
    前記注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有し、
    前記料理提供時間が予め定められた時間以内である料理のみを、それに対応する前記料理提供時間とともに表示するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の料理提供時間管理方法。
  14. 客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、
    前記注文端末に、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有し、
    前記料理提供時間が前記客から指定された時間以内である料理のみを、それに対応する前記料理提供時間とともに表示するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の料理提供時間管理方法。
  15. 所定のデジタルサイネージに、前記客に対して提供可能な各料理の前記料理提供時間を示す情報を送信するステップと、
    前記デジタルサイネージに、前記客に対して提供可能な各料理をそれに対応する前記料理提供時間とともに表示するステップとをさらに有することを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の料理提供時間管理方法。
  16. 客が操作して料理を注文する注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または当該料理の調理の進捗状況を示す情報を送信するステップと、
    前記注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を示す情報、または当該料理の調理の進捗状況を示す情報を表示するステップとをさらに有することを特徴とする請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の料理提供時間管理方法。
  17. 前記客から注文を受けた料理の調理の進捗度を、当該料理の各調理工程の進捗状況に基づき算出するステップと、
    前記進捗度を示す情報を前記注文端末に送信するステップと、
    前記注文端末に、前記客から注文を受けた料理の前記進捗度を示す情報表示するステップとをさらに有することを特徴とする請求項16に記載の料理提供時間管理方法。
  18. 客に対して料理を提供するのに要する料理提供時間を管理する処理をコンピュータに実行させるための料理提供時間管理プログラムであって、
    厨房に設置された厨房センサにより検出された厨房の調理リソースの稼動状況に関する情報と、前記客に対して提供可能な各料理の調理に要する予め定められた作業時間と、前記客から注文を受けた料理の調理予定とに基づき、前記客に対して提供可能な各料理または前記客から注文を受けた料理の前記料理提供時間を算出する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする料理提供時間管理プログラム。
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