JP2019144585A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
Description
また、補強シートが丸められて重なっている部分がある場合には、リップコードがその重なり部分の内側に位置すると、補強シートを引き裂くために必要な力が極めて大きくなってしまう。そこで光ファイバケーブルの製造時に、補強シートの重なり部分の内側ではない位置にリップコードを位置させようとしても、上記特許文献1の構成ではリップコードの位置が安定せず、製造効率を低下させる要因となっていた。
さらに、外側リップコードが内部シース内で固定されているため、光ファイバケーブルの製造時に、外側リップコードの位置が安定する。これにより、外側リップコードが補強シートの重なり部の内側を除く領域に位置するように光ファイバケーブルを製造することが容易となり、製造効率を向上させることができる。
以下、第1実施形態に係る光ファイバケーブルの構成を、図1を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、光ファイバケーブル1Aは、光ファイバを有するケーブル本体10Aと、補強シート20と、外部シース30と、を備えている。
コア11は、長手方向に延びている。コア11は、複数本の光ファイバを集合することで構成されている。コア11を構成する光ファイバとしては、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などを用いることができる。コア11を構成する複数の光ファイバは、例えば、束ねられた状態で、結束材によって結束されている。複数の光ファイバは、押さえ巻きや吸水テープ(シート)で覆われていてもよい。コア11の横断面形状は、特に限定されず、円形であってもよく、楕円形であってもよく、矩形であってもよい。
抗張力体13は、光ファイバケーブル1Aに作用する張力から、コア11の光ファイバを保護する役割を有している。抗張力体13の材質は、例えば、金属線(鋼線等)、抗張力繊維(アラミド繊維等)、FRPなどである。抗張力体13は単線であってもよく、複数の素線を束ねたり互いに撚り合わせたりしたものであってもよい。
なお、ケーブル本体10Aには3本以上の抗張力体13が含まれていてもよい。3本以上の抗張力体13を周方向で等間隔に配置した場合、ケーブル本体10Aの曲げの方向性が小さくなり、光ファイバケーブル1Aをより取扱いやすくすることができる。
内部シース14は、略円柱状に形成されている。内部シース14の外周面には、径方向外側に向けて突出する一対の突起部15が形成されている。内部シース14および一対の突起部15は、押出し成形などによって一体に形成されている。一対の突起部15は、周方向に等間隔を開けて配置されている。横断面視において、一対の突起部15は、一対の抗張力体13同士を結ぶ直線に直交する直線上に位置している。各突起部15は、横断面視において、略半円形状に形成されている。
一対の外側リップコード12は、横断面視において、一対の抗張力体13同士を結ぶ直線に直交する直線上に位置している。各外側リップコード12は、長手方向に延びている。外側リップコード12としては、ポリエステル、アラミド等の合成繊維を撚り合わせた紐を用いることができる。外側リップコード12は、内部シース14の突起部15に埋設されており、突起部15の内側に位置している。本実施形態では、外側リップコード12は、横断面視において突起部15の外側に露出していない。このため、内部シース14および突起部15を押出し成形した後水槽で冷却しても、外側リップコード12に水分が浸透するのを防止することができる。
ここで、光ファイバケーブル1Aは、上述の通り、中立線Lに対して垂直な方向に曲がりやすい。このため、例えば重なり部20aが中立線L上に位置していると、光ファイバケーブル1Aの取り扱いの際に、重なり部20aと外部シース30とが相対的に動きやすくなる。重なり部20aと外部シース30とが相対的に動くと、重なり部20aにおける外周側の補強シート20の側縁20bが、外部シース30の内面を傷つけてしまう場合がある。そこで本実施形態では、横断面視において、重なり部20aにおける外周側の補強シート20の側縁20bと、抗張力体13とが、周方向において異なる位置に配置されている。
さらに本実施形態では、横断面視において、重なり部20aの全体と抗張力体13とが周方向において異なる位置に配置されている。これにより、側縁20bと中立線Lとの間の距離が大きくなり、外部シース30の内面が傷つくのをより確実に抑えることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
第2実施形態の光ファイバケーブル1Bは、第1実施形態の光ファイバケーブル1Aに対してさらに改良を加えたものであり、補強シート20および外部シース30を引き裂いた後、コア11を取り出す作業がより容易になっている。
内側リップコード16の材質としては、ポリエステル、アラミドなどの合成繊維からなる紐の他、PPやナイロン製の円柱状ロッドなどを用いることができる。
ここで、内側リップコード16はコア11に接しており、内側リップコード16の外径dは内部シース14の厚みt以上となっている。このため、突起部15と内部シース14とを長手方向に沿って分断すると、図3(c)に示すように、内部シース14が自ずと二分割される。これにより、コア11を容易に取り出すことができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、第2実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、光ファイバケーブルが屋外に設置される場合や、内部シース14および突起部15を押出し成形する際に水槽に浸漬して冷却する場合を考慮して、防水性能を高めている。特に、外側リップコード12および内側リップコード16が繊維を撚り合わせた紐状である場合には、これら外側リップコード12および内側リップコード16に水分が浸透し、ケーブル本体内で走水が発生してしまうおそれがある。
次に、本発明に係る第4実施形態について説明するが、第2実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。前記第1〜第3実施形態では、突起部15が、円柱状の内部シース14の外周面から径方向外側に向けて突出していた。本実施形態では、内部シース14を、円柱形状の一部を除去した形状とすることで、突起部を形成している。
第1突起部17aおよび第2突起部17bは、長手方向に沿って延びている。本実施形態でも、第1突起部17aまたは第2突起部17bを工具Kで挟持して引き上げることで、外側リップコード12を外部シース30の外側に引き出すことができる(図3(a)〜(c)参照)。
次に、本発明に係る第5実施形態について説明するが、第4実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態の光ファイバケーブル1E(ケーブル本体10E)では、内部シース14に複数の平坦面14b1〜14b4が形成されている。内部シース14は、円柱形状の外周面の一部が切り欠かれた形状となっている。第1平坦面14b1および第2平坦面14b2は、第1突起部17aを周方向で挟むように配置されている。第1突起部17aは、一対の平坦面14b1、14b2によって形成されているということもできる。同様に、第3平坦面14b3および第4平坦面14b4は、第2突起部17bを周方向で挟むように配置されている。第2突起部17bは、一対の平坦面14b3、14b4によって形成されているということもできる。
また、第1実施形態の光ファイバケーブル1Aにおける外側リップコード12が、被覆12aで覆われていてもよい。
Claims (5)
- コアおよび前記コアを収容する内部シースを有するケーブル本体と、
前記ケーブル本体を囲繞する補強シートと、
前記ケーブル本体および前記補強シートを収容する外部シースと、
前記内部シースに埋設された外側リップコードと、を備え、
前記内部シースには、径方向外側に向けて突出する突起部が形成され、
前記外側リップコードの少なくとも一部が、前記突起部の内側に位置しており、
前記内部シースのうち、前記外側リップコードよりも径方向内側の部分には、内側リップコードが埋設されている、光ファイバケーブル。 - 前記突起部の周方向における幅は、径方向外側に向かうに従って漸次大きくなっている、請求項1に記載の光ファイバケーブル。
- 前記内側リップコードの外径をdとし、前記内部シースのうち前記突起部が形成されていない部分の厚みをtとするとき、
d≧tを満足する、請求項1または2に記載の光ファイバケーブル。 - 前記突起部を周方向で挟むように、前記内部シースの外周面に一対の平坦面が形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
- 前記外側リップコードが被覆で覆われている、請求項1から4のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
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