JP2018120043A - 光ケーブル - Google Patents

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祐登 高橋
Hiroto Takahashi
祐登 高橋
清水 正砂
Masasuna Shimizu
正砂 清水
彰 鯰江
Akira Namazue
彰 鯰江
大里 健
Takeshi Osato
健 大里
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Abstract

【課題】外形を変えずに、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成しつつ、光ファイバの収容部の拡大を図り、光ファイバの実装本数を増やした光ケーブルを提供する。【解決手段】複数の光ファイバ3の束ねられた光ファイバユニット10と、光ファイバユニットを挟むように配置された一対の抗張力体20と、光ファイバユニットと一対の抗張力体とを被覆するとともに、外周部にノッチ32の形成された外被30と、光ファイバユニットと外被との間に介在する介在紐40であって、周方向の一部が外被に埋設され、周方向の別の部位が光ファイバユニットを収容した収容部34に露出する介在紐と、を備え、外被には一対のノッチが対向配置されており、介在紐は、それぞれのノッチの直下に配置されており、一対の介在紐の間に、収容部と抗張力体との間に形成された外被が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、光ケーブルに関する。
特許文献1には、剥離紙(セパレータ)を備えた矩形断面形状の光ファイバケーブルが記載されている。
特許文献2には、抗張力体と光ファイバ(又は収容部)との間にパイプ状の介在物が配置された光ファイバケーブルが記載されている。
特開2014−77869号公報 特開2013−33173号公報
特許文献1に記載の光ファイバケーブルによれば、セパレータを外被に埋設させる必要があるため、セパレータの分だけ光ファイバを収容できるスペース(換言すると、光ファイバの本数)が減ってしまう。光ファイバの収容スパースを大きくすると、ケーブルの外形も大きくなり、既存の分割工具が使用できなくなる(外形に制約がある)。
また、特許文献2のように外被内に介在物を配置すると、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成できなくなるおそれがある。若しくは、特許文献2のように介在物を配置しつつ、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成した場合には、光ファイバを収容するための収容部が狭くなってしまう。
本発明は、外形を変えずに、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成しつつ、光ファイバの収容部の拡大を図り、光ファイバの実装本数を増やすことを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数の光ファイバの束ねられた光ファイバユニットと、前記光ファイバユニットを挟むように配置された一対の抗張力体と、前記光ファイバユニットと前記一対の抗張力体とを被覆するとともに、外周部にノッチの形成された外被と、前記光ファイバユニットと前記外被との間に介在する介在紐であって、周方向の一部が前記外被に埋設され、前記周方向の別の部位が前記光ファイバユニットを収容した収容部に露出する介在紐と、を備え、前記外被には一対の前記ノッチが対向配置されており、前記介在紐は、それぞれの前記ノッチの直下に配置されており、一対の前記介在紐の間に、前記収容部と前記抗張力体との間に形成された前記外被が配置されていることを特徴とする光ケーブルである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、外形を変えずに、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成しつつ、光ファイバの収容部の拡大を図ることができ、光ファイバの実装本数を増やすことができる。
図1A及び図1Bは、本実施形態の光ケーブルの断面図である。図1Aは、支持線付き光ケーブルの断面図であり、図1Bは支持線無し光ケーブルの断面図である。 間欠連結型の光ファイバテープ1の説明図である。 図3A及び図3Bは、分割工具を用いて光ケーブル100の外被30を分割する時の様子を示す図である。 比較例の光ケーブル100´の構成を示す断面図である。 実施例の光ケーブル100の構成を示す断面図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
複数の光ファイバの束ねられた光ファイバユニットと、前記光ファイバユニットを挟むように配置された一対の抗張力体と、前記光ファイバユニットと前記一対の抗張力体とを被覆するとともに、外周部にノッチの形成された外被と、前記光ファイバユニットと前記外被との間に介在する介在紐であって、周方向の一部が前記外被に埋設され、前記周方向の別の部位が前記光ファイバユニットを収容した収容部に露出する介在紐と、を備え、前記外被には一対の前記ノッチが対向配置されており、前記介在紐は、それぞれの前記ノッチの直下に配置されており、一対の前記介在紐の間に、前記収容部と前記抗張力体との間に形成された前記外被が配置されていることを特徴とする光ケーブルが明らかとなる。
このような光ケーブルによれば、同一外形でセパレータを用いる場合と比べて、光ファイバの収容部を大きく形成することができる。また、収容部を狭くすることなく、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成できる。よって、外形を変えずに、抗張力体の周囲に十分な厚さの外被を形成しつつ、光ファイバの収容部の拡大を図ることができ、光ファイバの実装本数を増やすことができる。
前記介在紐は、複数本の繊維を撚り合わせたものであることが望ましい。これにより、分割工具の刃が引っ掛からないようにでき、また、紐がほつれないようにできる。
前記ノッチ及び前記介在紐は、それぞれ、前記一対の抗張力体が前記光ファイバユニットを挟む方向に並んで設けられており、前記介在紐の内縁同士の間隔は、前記ノッチの間隔よりも狭く、前記介在紐の外縁同士の間隔は、前記ノッチの間隔よりも広いことが望ましい。これにより、外被を確実に分割することができる。
前記一対の抗張力体の間隔は、前記ノッチの間隔よりも広いことが望ましい。これにより、収容部を広くすることができる。また、分割工具の刃が抗張力体に当たらないので、分割工具を滑らかにスライドさせることができる。
前記光ファイバユニットは、複数の前記光ファイバが押え巻きテープに包まれることによって構成されていることが望ましい。これにより、外被を形成するときに、外被の内部に光ファイバが食い込むことを防止できる。
前記押え巻きテープは、吸水テープであることが望ましい。これにより、ケーブル内に水が浸入しても、ケーブル内の走水を防ぐことができる。
前記光ファイバユニットは、間欠連結型光ファイバテープを構成する複数の前記光ファイバが撚られた状態で押え巻きテープに包まれることによって構成されていることが望ましい。これにより、外被の内部に光ファイバが埋没すること(食い込むこと)を防止できる。
===実施形態===
<構成>
図1A及び図1Bは、本実施形態の光ケーブルの断面図である。図1Aは、支持線付き光ケーブルの断面図であり、図1Bは支持線無し光ケーブルの断面図である。
図1Aに示す光ケーブルは、支持線200とケーブル本体100とを備えている。支持線200は、鋼線などを外被で被覆して構成されている。支持線200とケーブル本体100とは首部200Aで連結されている。
図1Aに示す光ケーブルの首部200Aにおいて支持線200とケーブル本体100とを分岐させると、ケーブル本体の構成は図1Bに示す通りになる。
以下の説明では、図1Aの光ケーブルの支持線200を除去したもの(ケーブル本体100)も、最初から図1Bの状態の光ケーブル100も、いずれも単に「光ケーブル(光ファイバケーブル)」と呼び、符号100を付けることとする。
また、以下の説明では、図に示すように長辺方向、短辺方向、長手方向、を定義する。長辺方向(又は幅方向、左右方向)は、光ケーブル100の断面の長辺に沿った方向であり、一対の抗張力体20の並ぶ方向である。短辺方向(又は厚さ方向、上下方向)は、光ケーブル100の断面の短辺に沿った方向であり、断面において長手方向と直交する方向である。長手方向は、光ケーブル100の線状の抗張力体20に沿った方向(断面の法線方向)である。
光ケーブル100は、光ファイバユニット10と、抗張力体20と、外被30と、介在紐40と、を備えている。
光ファイバユニット10は、複数の光ファイバ3の束ねられたユニット(集合体)である。ここでは、光ファイバユニット10は、複数の光ファイバ3を押え巻きテープ14で包んだユニットとして構成されている。光ファイバユニット10は、「光ケーブルのコア」、「光ファイバコア」、「コアユニット」、単に「ユニット」などとも呼ばれることもある。複数の光ファイバ3は、1枚又は複数枚の間欠固定型光ファイバテープを束ねて構成されている。
図2は、間欠連結型の光ファイバテープ1の説明図である。図2の右図は、左図である斜視図のA−A又はB−Bにおける断面図である。
間欠連結型の光ファイバテープ1は、複数の光ファイバ3を並列させて間欠的に連結した光ファイバテープ1である。隣接する2心の光ファイバ3は、連結部5によって連結されている。隣接する2心の光ファイバ3を連結する複数の連結部5は、長手方向に間欠的に配置されている。また、光ファイバテープ1の複数の連結部5は、長手方向及び幅方向に2次元的に間欠的に配置されている。連結部5は、連結剤となる紫外線硬化樹脂を塗布した後に紫外線を照射して硬化することによって形成されている。なお、連結部5を熱可塑性樹脂で構成することも可能である。隣接する2心の光ファイバ間の連結部5以外の領域は、非連結部7(分離部)になっている。非連結部7では、隣接する2心の光ファイバ3同士は拘束されていない。これにより、光ファイバテープ1を丸めて筒状(束状)にしたり、折りたたんだりすることが可能になり、多数の光ファイバ3を高密度に収容することが可能になる。光ファイバテープ1から光ファイバ3を単心分離するとき、作業者は、光ファイバ3の間を引き裂くなどして、連結部5を破壊することになる。
なお、間欠連結型の光ファイバテープ1は、図2に示すものに限られるものではない。例えば、光ファイバテープ1の心数を変更しても良い。また、間欠的に配置されている連結部5の配置を変更してもよい。
本実施形態では、間欠連結型の光ファイバテープ1を構成する複数の光ファイバ3が撚られた状態で押え巻きテープ14に包まれている。これにより、高密度に光ファイバ4を実装可能である(多心化できる)。また、光ファイバ3をドラムに巻いたとき、伝送損失の悪化を抑制できる。なお、複数の光ファイバ3はSZ状に撚られている。
押え巻きテープ14は、複数の光ファイバ3を包む部材である。光ファイバ3を押え巻きテープ14で包むことによって、溶融樹脂で外被30を形成するときに、外被30の内部に光ファイバ3が埋没すること(食い込むこと)を防止できる。押え巻きテープ14には、ポリイミドテープ、ポリエステルテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエチレンテープ等が使用される。この他、押え巻きテープ14として不織布を利用することができる。この場合、不織布は、ポリイミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等をテープ状に形成したものが使用される。押え巻きテープ14は、不織布にポリエステルフィルム等のフィルムを貼り合わせたものでも良い。また、押え巻きテープ14として不織布に吸水パウダーを付着させた吸水テープを利用することもできる。この場合、ケーブル内に水が浸入しても、ケーブル内の走水を防ぐことが可能となる。
抗張力体20は、外被30の収縮に抗い、外被30の収縮により光ファイバユニット10(特に光ファイバ3)に印加される歪みや曲げを抑制する部材である。抗張力体20は、線状の部材であり、外被30の内部に埋設されている。抗張力体20の材料としては、ノンメタリック材料やメタリック材料が使用可能である。ノンメタリック材料としては、例えばガラスFRP(GFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(KFRP)、ポリエチレン繊維強化プラスチック(FRP)が使用可能である。メタリック材料としては、鋼線などの金属線が使用可能である。
本実施形態の光ケーブル100は、2本(一対)の抗張力体20を有する。2本の抗張力体20は、長辺方向に間隔をあけて配置されている。また、2本の抗張力体20は、光ファイバユニット10を長辺方向の両側から挟むように配置されている。2本の抗張力体20の間隔W2(抗張力体20の内縁同士の間隔)は、左右に並ぶノッチ32の間隔Mよりも広い(W2>M)。例えば、本実施形態において間隔Mは2.8mmであり、間隔W2は3mm以上である。このため、ノッチ32の直下に抗張力体20を配置する場合と比べて、収容部34を広く形成することができる。
外被30は、光ファイバユニット10及び抗張力体20を被覆する部材である。外被30の外形(断面)は略矩形である。本実施形態では外被30の材料として、難燃性のポリオレフィン(例えば、難燃性ポリエチレン(PE))を用いている。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、若しくは直鎖状低密度ポリエチレンなどが使用可能である。また、副材料としてノンハロゲン素材(例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのような水和金属化合物)が含有されている。本実施形態の光ケーブル100は外被30にセパレータが埋設されていないため、さらに難燃性を向上できる。なお、外被30の材料として、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド、フッ素樹脂(ETFE、PTFEなど)を用いてもよい。
外被30には、ノッチ32及び収容部34が設けられている。
ノッチ32は、外被30の分割性を確保するためのものである。分割工具で外被30のノッチ32に切り込みを入れることにより、光ケーブル100が分割されることになる(図3参照)。本実施形態では、外被30の外周に4つのノッチ32が形成されている。より具体的には、外被30の上面及び下面に、それぞれ、一対(2つ)のノッチ32が長辺方向(左右)に並んで設けられている。また、上下のノッチ32は長辺方向の同じ位置に設けられている(換言すると、外被30には一対のノッチ32が短辺方向に対向配置されている)。
収容部34は、光ファイバユニット10を収容する空間であり、外被30の内部(左右に並ぶ一対のノッチ32の内側)に形成されている。
介在紐40は、外被等の引き裂きに用いられる紐(所謂リップコード)と同様の紐であり、例えば、ポリエステル、ポリイミド、アラミドなどの複数本の繊維を撚り合わせたものである。介在紐40は、収容部34の4隅(右上隅、左上隅、右下隅、左下隅)において、外被30と光ファイバユニット10との間に介在するように設けられている。具体的には、介在紐40の周方向の約半分(一部に相当)は外被30に埋設され、残りの約半分(別の部位に相当)は収容部34側(光ファイバユニット10側)に露出している。なお、介在紐40と光ファイバユニット10(押え巻きテープ14)との間には外被30が入り込んでいない。これにより、外被30を分割した後に光ファイバユニット10側に外被30が残らないので、分割の作業が容易になる。
また、各介在紐40は、それぞれ、外被30の内部のノッチ32の直下に配置されている。つまり、ノッチ32の短辺方向延長上に介在紐40が配置されている。分割工具によって各ノッチ32に切り込みを入れると、分割工具の刃が介在紐40に当たり、外被30が分割されることになる。本実施形態のように介在紐40を設けることにより、外被30の内部にセパレータを設ける場合と比べて、光ファイバ3の収容部34の拡大を図ることができ、光ファイバ3の実装本数を増やすことができる(後述の実施例参照)。図1Bにおいて、左右に並ぶ介在紐40の内縁同士の間隔W11は、左右に並ぶノッチ32の間隔Mよりも狭い(W11<M)。また、左右に並ぶ介在紐40の外縁同士の間隔W12は、左右に並ぶノッチ32の間隔Mよりも広い(M<W12)。すなわち、W11<M<W12である。これにより、左右のノッチ32に対応した分割工具の刃を、左右の介在紐40に当てることができ、外被30を確実に分割することができる。
また、介在紐40とノッチ32との間には外被30が形成されている。光ケーブル100を分割する際に、分割工具の刃は、介在紐40とノッチ32との間の外被30を切断することになる。
また、短辺方向に並ぶ一対の介在紐40の間には、収容部34と抗張力体20との間に形成された外被30が配置されている。もし仮に、光ファイバユニット10(又は収容部34)と抗張力体20との間に(長辺方向に並ぶように)介在紐40を配置すると、抗張力体20の周囲に十分な厚さの外被30を形成できなくなるおそれがある。若しくは、抗張力体20の周囲に十分な厚さの外被30を形成した場合には、収容部34が狭くなってしまう。これに対し、本実施形態では、短辺方向の一対のノッチの直下にそれぞれ介在紐40を配置し、その一対の介在紐40の間に外被30を配置しているので、収容部34を狭くすることなく、抗張力体20の周囲に十分な厚さの外被30を形成することができる。
なお、介在紐40の設置方法は、通常のリップコードを設ける場合と同様である。
<分割時の様子>
図3A及び図3Bは、分割工具を用いて光ケーブル100の外被30を分割する時の様子を示す図である。なお、分割工具(不図示)は、4つの刃を有しており、当該4つの刃は、それぞれ、外被30に形成された4つのノッチ32とそれぞれ対応している。より具体的には、分割工具は、外被30の上側の一対のノッチ32に対応する2つの刃が設けられた上側レバーと、外被30の下側の一対のノッチ32に対応する2つの刃が設けられた下側レバーを備えている。
図3Aに示すように、上下のノッチ32に分割工具の刃を合わせて、分割工具(上側レバー及び下側レバー)を上下方向の内側に押さえつける。図1BにおいてW11<M<W12であるので、分割工具の刃は介在紐40の直上の外被30(ノッチ32と介在紐40の間の外被30)を切断する。そして、分割工具の刃が、介在紐40に到達すると、図3Bに示すように、外被30が分割される。また、分割工具を押さえつけたまま長手方向にスライドさせることによって、光ケーブル100の外被30は順次分割されることになる。介在紐40は複数本の繊維を撚り合わせて形成されているので、分割工具をスライドさせる際に分割工具の刃が引っ掛からず、また、紐がほつれない。
なお、介在紐40をリップコードとして利用してもよい。この場合、分割工具により分割されたノッチ32の裂け目から介在紐40を取り出して引っ張ることによって、外被30を引き裂くことになる。本実施形態では、ノッチ32の直下に介在紐40が配置されているため、ノッチ32直下の外被30の薄い部位を引き裂くことになり、外被30を介在紐40で引き裂きやすいという利点がある。また、介在紐40として吸水パウダーを付着させた吸水ヤーンを使用しても良い。この場合、ケーブル内に水が浸入しても走水を防ぐことができる。
以上、説明したように、本実施形態の光ケーブル100は、複数の光ファイバ3の束ねられた光ファイバユニット10と、光ファイバユニット10を挟むように配置された一対の抗張力体20と、光ファイバユニット10と一対の抗張力体20とを被覆するとともに、外周部にノッチ32の形成された外被30と、光ファイバユニット10と外被30との間に介在する介在紐40を備えている。外被30には一対のノッチ32が対向配置されており、介在紐40は、それぞれのノッチ32の直下において、周方向の一部が外被30に埋設され、周方向の別の部位が光ファイバユニット10を収容した収容部34に露出して設けられている。また、一対の介在紐40の間に、収容部34と抗張力体20との間に形成された外被30が配置されている。これにより、抗張力体20の周囲に十分な厚さの外被30を形成しつつ、光ファイバ3の収容部34の拡大を図ることができ、光ファイバ3の実装本数を増やすことができる。
===実施例===
前述の実施形態の光ケーブル100(実施例)を製造し、従来の構造(比較例)との比較を行った。なお、以下の図では押え巻きテープ14の図示を省略している。
図4は、比較例の光ケーブル100´の構成を示す断面図である。この比較例では、セパレータ50が設けられている。セパレータ50は、外被30を短辺方向に分離する部材である。また、セパレータ50は、光ファイバユニット10(光ファイバ3)が外被30に覆われることを防ぎ、光ファイバ3の取り出しを容易にする部材でもある。セパレータ50は、テープ状(扁平状・帯状)の部材であり、その長手方向が光ファイバ3の長手方向に沿うように、光ファイバケーブル100´の内部に埋設されている。セパレータ50は、短辺方向(上下方向)から光ファイバユニット10を挟むように一対設けられている。セパレータ50は、外被30及び光ファイバユニット10に対して融着も接着もされておらず、外被30から容易に剥離することができる。また、ノッチ32の直下にはセパレータ50が配置されている。このため、分割工具によってノッチ32に切り込みを入れると、分割工具の刃がセパレータ50に当たり、外被30が分割されることになる。比較例におけるセパレータ50の断面寸法(短辺×長辺)は、0.1mm×3.2mmであり、光ケーブル100´の外形寸法は、3.3mm×5.5mmである。また、ノッチ32の間隔Mは2.8mmであり、分割工具の刃の間隔に対応している。この比較例の場合、光ファイバ3の実装本数は24本である。
図5は、実施例の光ケーブル100の構成を示す断面図である。また、比較例と実施例との比較結果を表1に示す。
Figure 2018120043
表1に示す通り、実施例の光ケーブル100の外形寸法は3.3mm×5.5mmであり、比較例の光ケーブル100´と同じである。また、ノッチ32の間隔Mも2.8mmで比較例と同じであり、既存の分割工具を用いることができる。また、介在紐40の径(直径)は、0.7〜0.8mmである。この実施例では、セパレータ50を設けていないので、収容部34のスペース(収容面積)を拡大することができ、比較例よりも16本多い40本の光ファイバ3を実装することができた。このように、外形を変えずに、多心化が可能であることが確認できた。
また、分割工具を用いて、実施例の外被30(ノッチ32と介在紐40との間の外被30)を300mmに渡って切り裂き、光ファイバ3を容易に取り出せることが確認できた。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
前述の実施形態では介在紐40は、収容部34の4隅に(合計4本)設けられているが、これには限られず、少なくとも2本あればよい。例えば、収容部34の左側(左上隅及び左下隅)のみに介在紐40を設けてもよい。この場合においても、ノッチ32に切り込みを入れることにより、容易に外被30を分割でき光ファイバ3を取り出すことができる。なお、この場合、介在紐40の埋設されている部位をわかりやすくするため、外被30に目印を付けておくことが望ましい。
1 光ファイバテープ、3 光ファイバ、
5 連結部、7 非連結部、
10 光ファイバユニット、14 押え巻きテープ、
20 抗張力体、30 外被、32 ノッチ、
34 収容部、40 介在紐、
100 光ケーブル、200 支持線、
200A 首部

Claims (7)

  1. 複数の光ファイバの束ねられた光ファイバユニットと、
    前記光ファイバユニットを挟むように配置された一対の抗張力体と、
    前記光ファイバユニットと前記一対の抗張力体とを被覆するとともに、外周部にノッチの形成された外被と、
    前記光ファイバユニットと前記外被との間に介在する介在紐であって、周方向の一部が前記外被に埋設され、前記周方向の別の部位が前記光ファイバユニットを収容した収容部に露出する介在紐と、
    を備え、
    前記外被には一対の前記ノッチが対向配置されており、
    前記介在紐は、それぞれの前記ノッチの直下に配置されており、
    一対の前記介在紐の間に、前記収容部と前記抗張力体との間に形成された前記外被が配置されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  2. 請求項1に記載の光ケーブルであって、
    前記介在紐は、複数本の繊維を撚り合わせたものである、
    ことを特徴とする光ケーブル。
  3. 請求項1又は2に記載の光ケーブルであって、
    前記ノッチ及び前記介在紐は、それぞれ、前記一対の抗張力体が前記光ファイバユニットを挟む方向に並んで設けられており、
    前記介在紐の内縁同士の間隔は、前記ノッチの間隔よりも狭く、
    前記介在紐の外縁同士の間隔は、前記ノッチの間隔よりも広い、
    ことを特徴とする光ケーブル。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の光ケーブルであって、
    前記一対の抗張力体の内縁同士の間隔は、前記ノッチの間隔よりも広い、
    ことを特徴とする光ケーブル。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の光ケーブルであって、
    前記光ファイバユニットは、複数の前記光ファイバが押え巻きテープに包まれることによって構成されている、
    ことを特徴とする光ケーブル。
  6. 請求項5に記載の光ケーブルであって、
    前記押え巻きテープは、吸水テープである、
    ことを特徴とする光ケーブル。
  7. 請求項5又は6に記載の光ケーブルであって、
    前記光ファイバユニットは、間欠連結型光ファイバテープを構成する複数の前記光ファイバが撚られた状態で前記押え巻きテープに包まれることによって構成されている、
    ことを特徴とする光ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023502769A (ja) * 2019-11-25 2023-01-25 華為技術有限公司 光/電気ハイブリッドケーブル、および光通信システム

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