JP2019141984A - インパクト工具 - Google Patents
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Abstract
Description
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、各軸受は、互いの内径及び/又は外径が異なっていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、各軸受は、ハンマケース又はアンビルに保持されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、モータと、モータにより回転するハンマと、ハンマにより回転方向に打撃され、ビットが挿入される横断面正六角形状の挿入孔を備えたアンビルと、ハンマを収容するハンマケースと、を含み、挿入孔の内面において、相対向する平面同士の間隔は、二面幅間の寸法が6.35mm〜6.34mmの六角ゲージを挿入した際には奥まで差し込み可能で、且つ、二面幅間の寸法が6.37mm〜6.36mmの六角ゲージを挿入した際には、挿入孔の開口から奥側へ5.4mm以下の位置まで差し込み可能な寸法に設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の構成において、相対向する平面同士の間隔は、二面幅の寸法が6.39mm〜6.38mmの六角ゲージが差し込みできない寸法に設定されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、モータと、モータにより回転するハンマと、ハンマにより回転方向に打撃され、ビットが挿入される横断面正六角形状の挿入孔内にビットを保持するボールを備えたアンビルと、ハンマを収容するハンマケースと、を含み、挿入孔内には、挿入されたビットに径方向又は軸方向から当接する当接部材が配置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6の構成において、当接部材は弾性体であることを特徴とする。
図1は、インパクト工具の一例であるインパクトドライバの側面図、図2は正面図、図3は中央縦断面図、図4は本体部の拡大断面図である。
インパクトドライバ1は、中心軸を前後方向とする本体部2と、その本体部2から下方へ突出するグリップ部3とを有する。インパクトドライバ1のハウジングは、本体部2を形成する筒状のモータハウジング5とグリップ部3を形成するグリップハウジング6とが連設される本体ハウジング4と、モータハウジング5の後端にネジ止め装着される後カバー7と、モータハウジング5の前部に組み付けられるハンマケース8とから構成されている。本体ハウジング4は、左右の半割ハウジング4a,4bに分割され、左右方向のネジ9,9・・によって組み付けられる。
グリップ部3の上部には、トリガ16を前方へ突出させたスイッチ15が収容されて、グリップ部3の下端には、電源となるバッテリーパック18が装着されるバッテリー装着部17が形成されている。このバッテリー装着部17内には、バッテリーパック18と電気的に接続される端子台19と、その上方に位置するコントローラ20とが収容されている。コントローラ20には、マイコンやスイッチング素子等を搭載した制御回路基板21が設けられて、バッテリー装着部17の上面には、制御回路基板21に電気的に接続されてモータの回転数やバッテリーパック18の残量表示等を行う表示パネル22が設けられている。
ベアリングリテーナ45は、中央にくびれ部を形成した金属製の円盤状で、モータハウジング5の内面に設けたリブ48がくびれ部に嵌合することで、ベアリングリテーナ45は前後方向への移動を規制された状態でモータハウジング5に保持される。
また、ベアリングリテーナ45の前面周縁には、外周に雄ネジ部を形成したリング壁49が前方へ向けて突設されて、このリング壁49に、ハンマケース8の後端内周に設けた雌ネジ部が結合されている。
また、ハンマケース8の左右の側面には、前後方向に延びる側面視長方形状の突条が、半割ハウジング4a,4bの内面には、同形状の凹溝がそれぞれ形成されて(何れも図示略)、互いに嵌合するようになっている。この突起51と押さえリブ、突条と凹溝との係合により、ハンマケース8の回転規制がなされる。
また、モータハウジング5の前方には、ハンマケース8の前部から前筒部50にかけて覆う樹脂製で透光性を有するハンマケースカバー58が設けられ、ハンマケースカバー58の前端外周部には、ゴム製のバンパ59が装着されている。
遊星歯車減速機構11は、内歯を有するインターナルギヤ63と、インターナルギヤ63に噛み合う外歯を有する3つのプラネタリーギヤ64,64・・とを含む。インターナルギヤ63は、ベアリングリテーナ45のリング壁49の内側に同軸で収容され、その前部外周側には、ハンマケース8の内周面で雌ネジ部の前方に形成された凹部65に係合する回り止め部66が設けられている。この回り止め部66がリング壁49とハンマケース8の内周面に設けられた段部67とに挟持されることで軸方向への移動も規制される。プラネタリーギヤ64は、ピン68によってスピンドル12のキャリア部61内で回転可能に支持されて、回転軸33のピニオン47と噛合している。
この軸受80A,80Bは、それぞれ内輪80aと、外輪80bと、両輪の間で周方向に一列で配置される複数のボール80c,80c・・とを含んでなる。但し、アンギュラ玉軸受である軸受80Bでは、ボール80cと内輪80a及び外輪80bとの接触点を結ぶ直線が、所定の角度(接触角)となるように軸線から傾斜している。
また、2つの軸受80A,80Bの間には、中間ワッシャ82が介在されている。この中間ワッシャ82が軸受80A,80Bの外輪80b,80bにそれぞれ当接することで、軸受80A,80Bの間に所定の間隔を保持している。
さらに、アンビル14における軸受80A,80Bの内側には、Oリング87,87が前後に2つ設けられて、それぞれ軸受80A,80Bの内輪80a,80aと接触している。なお、Oリング87,87は必要性に応じて省略することもできる。
アンビル14の後面軸心には、スピンドル12の前端軸心に設けた嵌合突起89が嵌合する嵌合凹部88が形成されている。スピンドル12の軸心には、有底孔62から嵌合突起89まで貫通して有底孔62を嵌合凹部88に連通させ、有底孔62内のグリスを嵌合凹部88へ供給してスピンドル12とアンビル14との潤滑を図る軸心孔90が形成されている。
なお、挿入孔92の径方向外側には、軸受80A,80B、中間ワッシャ82が配置されているため、挿入孔92の後方に軸受80A,80B、中間ワッシャ82が配置される場合に比べて、前後方向の長さが短くなっている。
ネジ締めが進んでアンビル14のトルクが高まると、ハンマ70が、ボール75,75をスピンドル12の内側カム溝74,74に沿って転動させながらコイルバネ71の付勢に抗して後退し、爪72,72がアーム81,81から離れると、コイルバネ71の付勢と内側カム溝74,74の案内とにより、ハンマ70は前進しながら回転して爪を再びアーム81,81に係合させ、アンビル14を回転方向に打撃する打撃力(インパクト)を発生させる。この繰り返しによってさらなる締め付けが可能となる。
また、軸受80A,80Bの間には、前後の外輪80b、80bに当接する中間ワッシャ82が配置されているので、軸受80A,80Bを間隔をおいて前後に配置でき、アンビル14のがたつきをより効果的に低減することができる。
さらに、ハンマケース8には、軸受80Bの後面に当接する後ワッシャ84が設けられているので、後方から挿入した軸受80Bを簡単に位置決めできる。
また、上記形態では前側の軸受を玉軸受、後側の軸受をアンギュラ玉軸受としているが、前後逆にしても差し支えない。玉軸受としては自動調心玉軸受等も採用できる。
図5は、前側の軸受105をメタル軸受、後側の軸受80Bを通常の玉軸受としたものである。この場合も軸受を前後逆にしてもよいし、玉軸受をアンギュラ玉軸受や自動調心玉軸受等に代えてもよい。また、玉軸受に限らずころ軸受や自動調心ころ軸受、ニードル軸受、オイレスベアリング等の滑り軸受も採用できる。
図6は、上記形態のように内輪と外輪との間に複数のボールが一列で配置される玉軸受でなく、前後に長い内輪106aと外輪106bとの間に複数のボール106c、106cが2列配置される複列玉軸受106を採用したものである。なお、この複列玉軸受106を前後に2個配置することもできる。
さらに、内径を等しくして前後何れか一方の軸受の外径を他方の軸受の外径よりも大きくすることもできるし、軸受同士で内径及び外径を互いに異ならせることもできる。
このように前後の軸受の互いの内径及び/又は外径を異なる構造とすれば、アンビル14の周長が長い場合の振れ防止効果が良好となる。
加えて、上記形態や変更例において、軸受の数は2つに限らず、3つ以上設けることも可能である。
そこで、まず現在市販されている複数社製のインパクト工具におけるアンビルの挿入孔に、二面幅間の寸法をそれぞれ変えて用意した複数の六角ゲージを差し込み、差し込み状態を検証した。この結果を図10の表に示す。なお、表における六角ゲージ寸法の「6.35 0/-0.01」は、6.35mm〜6.34mmの六角ゲージを使用した場合を示している。これは他の寸法においても同様である。
また、「開口で差込不可」は、六角ゲージが挿入孔の開口から差し込めなかった状態をいう。
規格品であるビットBの二面幅間の寸法は、6.35mmであるから、上記A〜G社の全てのインパクト工具のアンビルには、規格品のビットが差込可となっているが、このうち挿入孔内の平面同士の間隔Sが最も狭いものは、「6.37 0/-0.01」の六角ゲージが開口から5.5mmで止まるB,C社製となっている。
よって、これよりも狭い間隔Sを設定すれば、ビットBと間隔Sとの隙間が小さくなり、結果的にビットBの振れ防止に繋がることがわかる。
これにより、既存の製品よりも挿入孔92とビットBとの隙間が小さくなる。
なお、ビットBの奥までの差込が可能であれば、距離Dは5.4mmより小さく(例えば3.0mm)設定してもよい。また、開口92aにより近い位置や開口92aで6.37mm〜6.36mmの六角ゲージGが止まるように寸法設定してもよい。このように距離Dを5.4mmより小さくすれば、より挿入孔92とビットBとの隙間が小さくなるため、ビットBの振れ防止に効果的となる。
そして、図9のインパクトドライバ1Aでもアンビル14の支持に2つの軸受80A,80Bを用いているが、挿入孔92の寸法設定で振れ防止が可能であれば軸受は1つとしてもよい。
図11に示すインパクトドライバ1Bにおいて、挿入孔92内でボール94の後方には、当接部材としてのOリング109が配置されて、ビットBが差し込まれると、Oリング109がビットBの後端に外装され、全周に亘って圧縮された状態で当接可能となっている。これにより、ビットBの後端がOリング109によってがたつきなく保持されるため、ビットBの前端側での振れが生じにくくなる。
なお、Oリングは軸方向に複数配置したり、図11よりも前側に配置したりしてもよい。また、当接部材としてはOリングに限らず、挿入孔92の最奥にコイルバネ等の弾性体を配置して、ビットBに軸方向から当接させてもよい。さらに、この変更例でも、アンビル14を支持する軸受を1つとしても差し支えない。
Claims (7)
- モータと、
前記モータにより回転するハンマと、
前記ハンマにより回転方向に打撃されるアンビルと、
前記ハンマを収容するハンマケースと、
前記ハンマケース内に設けられて前記アンビルを支持する2つ以上の軸受と、を含み、
各前記軸受は、互いに種類が異なることを特徴とするインパクト工具。 - 各前記軸受は、互いの内径及び/又は外径が異なっていることを特徴とする請求項1に記載のインパクト工具。
- 各前記軸受は、前記ハンマケース又は前記アンビルに保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインパクト工具。
- モータと、
前記モータにより回転するハンマと、
前記ハンマにより回転方向に打撃され、ビットが挿入される横断面正六角形状の挿入孔を備えたアンビルと、
前記ハンマを収容するハンマケースと、を含み、
前記挿入孔の内面において、相対向する平面同士の間隔は、二面幅間の寸法が6.35mm〜6.34mmとなる六角ゲージを挿入した際には奥まで差し込み可能で、且つ、二面幅間の寸法が6.37mm〜6.36mmとなる六角ゲージを挿入した際には、前記挿入孔の開口から奥側へ5.4mm以下の位置まで差し込み可能な寸法に設定されていることを特徴とするインパクト工具。 - 前記相対向する平面同士の間隔は、二面幅の寸法が6.39mm〜6.38mmの六角ゲージが差し込みできない寸法に設定されていることを特徴とする請求項4に記載のインパクト工具。
- モータと、
前記モータにより回転するハンマと、
前記ハンマにより回転方向に打撃され、ビットが挿入される横断面正六角形状の挿入孔内に前記ビットを保持するボールを備えたアンビルと、
前記ハンマを収容するハンマケースと、を含み、
前記挿入孔内には、挿入された前記ビットに径方向又は軸方向から当接する当接部材が配置されていることを特徴とするインパクト工具。 - 前記当接部材は弾性体であることを特徴とする請求項6に記載のインパクト工具。
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