JP2016215373A - アングル工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アングルインパクトドライバ1は、モータ軸60を有するブラシレスモータ16と、ブラシレスモータ16に通電するためのスイッチ14と、ブラシレスモータ16の回転を伝達され、モータ軸60に対して角度を持っている出力軸20と、ブラシレスモータ16及びスイッチ14を収容するハウジング2と、モータ軸60の回転を検出するためのセンサ基板80とを有しており、ブラシレスモータ16に、センサ基板80を固定している。
【選択図】図1
Description
この電動ドリルのモータは、回転子のコイルに流れる電流の向きを切り替えることにより回転子を回転させるため、固定子のブラシと接触可能な整流子を回転軸側に有している。
このブラシは、回転する整流子との接触により徐々に摩耗し、何れ電流を充分に通さなくなり寿命となるので、電動ドリルには、ブラシ交換用の突起ないし蓋が設けられる。
又、ブラシが寿命となると、新しいブラシに交換するまでモータが回転せず、ビットが回転不能となって電動ドリルが使用不能となってしまう。更に、ブラシの交換を要し、その分手間がかかる。
そこで、本発明は、よりコンパクトで握り易く、メンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止されるアングル工具を提供することを主な目的とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記制御回路基板には、複数のスイッチング素子が搭載されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記モータに通電するためのスイッチを備えており、前記スイッチの信号が、リード線を介して、前記制御回路基板に伝達されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記本体ハウジングの後端部に、バッテリを取り付けるバッテリ取付部が配置されており、前記バッテリ取付部と前記モータの間に、前記制御回路基板が配置されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記モータは、前記モータ軸に固定され前記ロータの前方に配置されるファンを有していることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記ファンの前方に、前記遊星歯車機構が配置されており、前記遊星歯車機構の前方に、前記出力軸へ伝達される打撃力を発生する打撃機構が配置されており、前記打撃機構の前方に、前記シャフトが配置されていることを特徴とするものである。
又、第1の関連発明は、モータ軸を有するブラシレスモータと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、前記モータ軸の回転を検出するためのセンサ基板と、を有するアングル工具であって、前記ブラシレスモータに、前記センサ基板を固定したことを特徴とするものである。
第2の関連発明は、モータ軸を有するブラシレスモータと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、前記ハウジングに固定されるバッテリと、を有するアングル工具であって、前記バッテリと前記ブラシレスモータの間に、前記スイッチを配置したことを特徴とするものである。
第3の関連発明は、モータ軸を有するブラシレスモータと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、前記ハウジングの内部に収容される制御回路基板と、を有するアングル工具であって、前記制御回路基板と前記ブラシレスモータの間に、前記スイッチを配置したことを特徴とするものである。
第4の関連発明は、モータ軸を含むロータ、及びステータを有するブラシレスモータと、前記ロータに固定されるモータ軸と、前記モータ軸に固定されるファンと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、前記ロータの回転を検出するためのセンサ基板と、
を有するアングル工具であって、前記センサ基板と前記スイッチの間に、前記ステータを配置したことを特徴とするものである。
第5の関連発明は、モータ軸を含むロータ、及びステータを有するブラシレスモータと、前記モータ軸に固定されるファンと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、を有するアングル工具であって、前記ファンと前記スイッチの間に、前記ステータを配置したことを特徴とするものである。
第6の関連発明は、ステータ及びロータを有するブラシレスモータと、前記ロータに固定されるモータ軸と、前記モータ軸に固定されるファンと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達され、前記モータ軸に対して角度を持っている出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、前記ハウジングの内部に収容される制御回路基板と、前記ステータに電気接続される複数のスイッチング素子とを有するアングル工具であって、前記制御回路基板と前記複数のスイッチング素子の間に、前記スイッチが設けられることを特徴とするものである。
第7の関連発明は、ステータ及びロータを有するブラシレスモータと、前記ロータに固定されるモータ軸と、前記モータ軸に固定されるファンと、前記ブラシレスモータに通電するためのスイッチと、前記ブラシレスモータの回転を伝達される出力軸と、前記ブラシレスモータ及び前記スイッチを収容するハウジングと、を有する電動工具であって、前記スイッチ、前記ブラシレスモータ及び前記出力軸を、一直線上に配置したことを特徴とするものである。
尚、第1の関連発明によれば、ブラシレスモータにセンサ基板を固定したので、モータ軸の回転状態の検出を効率の良い構成により確実に行うことができるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
又、第2の関連発明によれば、バッテリとブラシレスモータの間にスイッチを配置したので、配線を取り回し易く、又負荷がかかったとしても断線し難くすることができるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
更に、第3の関連発明によれば、制御回路基板とブラシレスモータの間に、スイッチを配置したので、配線が行い易く、又熱に対する耐性を更に良好にしてブラシレスモータ216の動作をより確実なものとすることができるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
加えて、第4の関連発明によれば、センサ基板とスイッチの間にブラシレスモータのステータを配置したため、風の流れをより円滑にすることができるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
又、第5の関連発明によれば、ファンとスイッチとの間にブラシレスモータのステータを配置したので、ブラシレスモータの冷却効率がより良好となるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
更に、第6の関連発明によれば、制御回路基板とスイッチング素子の間にスイッチが配置されるため、スイッチング素子や制御回路基板の冷却が容易となって、より確実な動作を実現することができるし、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
加えて、第7の関連発明によれば、スイッチ、ブラシレスモータ及び出力軸を、一直線上に配置したので、よりコンパクトで握り易く構成でき、更にメンテナンスの手間が少なくて使用不能期間の発生が防止される。
図1は第1形態に係るアングル式の電動工具の一例であるアングルインパクトドライバ1の縦中央断面図であり、図2は図1の前部拡大図であり、図3は図1のA−A断面図である。尚、アングル式とは、モータの軸と出力軸がほぼ90°の角度で交わるものをいう。又、図1における右が、アングルインパクトドライバ1における前となる。
アングルインパクトドライバ1は、その外郭を形成するハウジング2を有している。ハウジング2は、左右で半割可能に形成されており、その左右の各部分は複数のネジ3,3・・及び対応する円筒状のネジ穴部4,4・・により互いに結合されている。
ハウジング2は、中心軸を前後方向とする筒状に形成されている。
ハウジング2の後部内であって、バッテリ取付部12の前方には、スイッチ14が収容されている。
ハウジング2の中央部内であって、スイッチ14の前方には、ブラシレスモータ16が収容されている。ハウジング2の内、バッテリ取付部12からブラシレスモータ16の前側外方までの部分は、本体ハウジング17となっている。尚、本体ハウジング17ないしこれに収容される部材により、アングルインパクトドライバ1の本体部が形成される。
ハウジング2の前部内であって、ブラシレスモータ16の前方には、駆動力伝達機構18及び出力軸20が収容されている。ハウジング2の内、駆動力伝達機構18及び出力軸20を覆う部分は、金属製のハンマケース21と、本体ハウジング12前部内に配置されるギヤケース22となっている。ハンマケース21は、固定ネジ21bによって、ギヤケース22に対し固定されている。尚、後述のハンマ93とアンビル94は、ハンマケース21とギヤケース22によって二重に覆われている。
尚、スイッチ14の下側には、ハウジング2から一部露出する状態で、使用者による指等で押す操作が可能であるトリガ形式のスイッチレバー23が設けられており、スイッチレバー23の後方には、ブラシレスモータ16の回転方向を順次切替える正逆反転スイッチ24が、ハウジング2の左右の側面から一部露出する状態で収容されている。スイッチレバー23は、上端23aを回転中心として回転可能に構成されている。
ハウジング2の後部ないし中央部の外側部分(正逆反転スイッチ24より前でブラシレスモータ16の外方より後の外側部分)は、使用者が把持するグリップとして形成されている。グリップには、滑り止め部材(熱可塑性エラストマー)が配置されている。
ブラシレスモータ16の下前方には、前方(出力軸20の下端付近)を照らすライト(LED)26が設けられている。
尚、ハウジング2の後部側面において、ネジ27によりフック28が取り付けられている(図3)。
バッテリ10は、後下部において、前方へ押込み可能な取り外し用ボタン30を有する(図3)。取り外し用ボタン30は、弾性体(スプリング)により後方に付勢されており、通常、バッテリ10の他の部分に沿う位置となっている。又、バッテリ10は、前下部において、その周囲に対し出没可能な爪32を有している。取り外し用ボタン30が通常位置にあると、爪32は突出状態となり、取り外し用ボタン30が付勢力に抗して前方へ押されると、爪32は埋没状態となる。尚、バッテリ10は、前面に端子33aを有しており、上下に延びる2つのレール10a,10aを有している。
バッテリ取付部12に対し、バッテリ10のレール10aをレール係合部に沿わせた状態で、バッテリ10を下方から上へスライドさせると、爪32が係合凹部34に係合して、バッテリ10が取り付けられる。このとき、バッテリ10の端子33aは、バッテリ取付部12の対応する端子33bと係合し接触する。
制御回路基板36と、その前方のスイッチ14の間には、電源リード線38,38が配線されている。又、制御回路基板36と、その前方のブラシレスモータ16に固定された後述のセンサ基板80との間には、回転制御用のリード線40,40・・と、回転検出信号用のリード線41,41・・が施されている。更に、制御回路基板36と、その前方のライト26の間には、リード線42a,42bが配線されている。リード線42a,42bの間には、互いに結合可能なコネクタ42c,42dが介装されている。コネクタ42c,42dは、ハウジング2のリブ42e内において結合状態で取り付けられている。ライト用のリード線42bの中央部は、後述のモータハウジング54外側の上方ないし前方に配置されている。尚、制御回路基板36と、バッテリ取付部12の端子33bの間には、電源リード線43,43が施されている。バッテリ取付部12の端子33bにおける電気は、電源リード線43,43、制御回路基板36及び電源リード線38,38を介して、スイッチ14に通じている。
又、制御回路基板36には、複数(6個)のスイッチング素子44,44・・、及びマイコン46が搭載されている。
スイッチング素子44,44・・は、左右に分かれて3個ずつ上下に並ぶように配置されている。スイッチング素子44,44・・は、マイコン46の左右において、3個ずつ配置されている。
スイッチ14は、スイッチ本体50と、その下面から下方へ突出するプランジャ51を有している。プランジャ51が上方に押し込まれると、スイッチ14がオンとなり、押し込まれず通常の位置にあると、スイッチ14がオフとなる。プランジャ51の下側において、スイッチレバー23の後部が接触している。
スイッチ14と、その前方のブラシレスモータ16に固定された後述のセンサ基板80との間には、電源リード線52,52が施されている。
ロータ56は、ブラシレスモータ16の回転軸であるモータ軸60と、モータ軸60の前部を軸支する前軸受62と、モータ軸60の後端部を軸支する後軸受64と、モータ軸60の中央部においてモータ軸60と一体的に設けられるロータコア(回転子鉄心)及び磁石66を含む。尚、前軸受62の後側には、塵や熱等の排出のためのファン68が、モータ軸60と一体的に設けられている。又、モータ軸60の前端部には、ピニオン69が固定されている。
前軸受62は、ギヤケース22の後部中央において保持されており、後軸受64は、モータハウジング54の後端部内側中央において保持されている。
ステータ58は、前後方向を軸方向とした筒状の固定子鉄心70と、ステータコア(固定子鉄心)70の前側に配置される円盤状の第1絶縁部材72と、ステータコア70の後側ないしステータコア70内に配置される円盤状の第2絶縁部材74と、ステータコア70に対して、第1絶縁部材72及び第2絶縁部材74を介して巻かれる複数(ここでは6個)のコイル76,76・・を含む。
更に、第2絶縁部材74の後面には、他の後面部分に対して前方へ窪む凹部78,78・・が、それぞれ放射方向に延びる状態で複数設けられている。
センサ基板80は、第2絶縁部材74における各凹部78を除く後面とセンサ基板80の略平坦な前面の対応部分が接するように配置されており、各凹部78により第2絶縁部材74とセンサ基板80の間に隙間が形成されている。尚、センサ基板80の上端部は、モータハウジング54の後上部に形成された孔から上に出ており、各リード線40,41や各電源リード線52が接続される部分となっている。又、センサ基板80の中央部には、モータ軸60を通す孔が開けられている。
スイッチ14外方の本体ハウジング17には、図示しない吸気口が形成されており、ファン68により当該吸気口からハウジング2内へ導入された外気は、第2絶縁部材74とセンサ基板80の間の隙間を介してブラシレスモータ16へと流入可能である。尚、ファン68外方の本体ハウジング17には、図示しない排気口が形成されている。
又、センサ基板80は、回転検出センサとしての、複数(ここでは3個)の回転検出素子81,81・・(図4参照)を有している。
回転検出素子81,81・・は、センサ基板80の前面上部において互いに等間隔となるように配置されている。
駆動回路82は、電源回路部83と、スイッチング素子44,44・・を含む三相ブリッジ回路部84と、スイッチング素子44,44・・等を制御するマイコン46を備えている。
制御回路基板36は、マイコン46又はスイッチング素子44,44・・(三相ブリッジ回路部84)の少なくとも何れかを有するので、ブラシレスモータ16の制御を行う基板となっている。
尚、センサ基板80における各種の素子やリード線は、リフロー方式等により、表面(センサ基板80後面)からの突出量が抑制された状態で実装されている(表面実装、SMT:Surface Mount Technology)。
リフロー方式は、センサ基板80へ所定パターンに係るハンダの印刷(あるいはディスペンサによる部品搭載位置への接着剤の塗布)を施し、チップマウンタで各種の素子やリード線の載置を行い、リフロー炉で熱を加えてハンダを溶融し、各種の素子やリード線を固定する、という手順を踏む方式であり、センサ基板80に素子等載置用の貫通孔を開ける必要がないし、センサ基板80に素子等の足を貫通させて反対側にそれぞれハンダを付ける必要がなくなる。
内歯ギヤ100は、ギヤケース22内側において回転不能に取り付けられている。
各遊星歯車102は、ギヤケース22の後部内側に配置された、ブラシレスモータ16のモータ軸60のピニオン69に噛み合っている。
ギヤケース24内に配されるネジ穴部4,4の内側には、スピンドル91を受けるスピンドル軸受110が設置されている。スピンドル軸受110は、ギヤケース22の中程であって遊星歯車機構90の前方に保持されている。
スピンドル91の円盤状部91aの後面には、遊星歯車102の各ピン104の前端部に対応するピン孔が複数(ピン104の数だけ)設けられる。そして、各ピン104は、前端部をピン孔に入れた状態で、円盤状部91aの後側に設けられる。
各遊星歯車102は、対応するピン104の周りで回転可能である状態で、ピン104に周設される。
又、スピンドル91の円盤状部91aの後面から前方への穴であるスピンドル穴91bが設けられており、スピンドル穴91b内には、ブラシレスモータ16のモータ軸60及びピニオン69の先端部(遊星歯車102に噛み合っていない部分)が、スピンドル穴91bの周面と間隙を置いた状態で入る。
一方、スプリング92の後端部は、ワッシャ115に接触しており、ワッシャ115は、スピンドル軸受110に接触している。
尚、ハンマ93とスピンドル91の前部との間には、打撃時にハンマ93を主に前後方向に案内するボール116,116が介装されている。
延設部94a,94aの前側には、アンビル94を軸周りに回転自在且つ軸方向に変位不能に支持するアンビル軸受120が設けられている。アンビル軸受120は、ギヤケース22の前部であってハンマ93の前方に保持されている。
又、アンビル94の後部中央には、後面から前方への穴である後穴94bが開けられており、後穴94bには、回転打撃力を伝達可能な状態で、スピンドル91の前端部が入れられている。
更に、アンビル94の前部には、シャフト95の後部を回転力伝達可能に受け入れる、前面から後方への穴である前穴94cが設けられている。アンビル94の前穴94cとシャフト95の後部は、スプライン構造で連係されている。
シャフト95における、かさ歯部95a以外の部分の周りには、シャフト軸受122,122が前後に配置されており、シャフト95は、自身の軸周りで回転可能に支持されている。各シャフト軸受122は、ハンマケース21に対して取り付けられている。シャフト軸受122,122の間には、筒状のスペーサ124が設けられている。
出力軸20の上端部の周りには、上出力軸受130が設けられている。又、出力軸20のかさ歯部20aの下側には、下出力軸受132が設けられている。出力軸20は、上出力軸受130及び下出力軸受132により、自身の軸周りで回転可能に支持されている。
又、出力軸20の先端部(下端部)には、下面から上方への穴を含み、図示しないビットを装着可能なチャック部20bが開けられている。チャック部20bの中央部には、ビットの小凹部に対応するチャックボール134,134が、前後に設けられている。
チャック部20bの外側は筒状のスリーブ136で覆われており、チャック部20b下部外面とスリーブ136下部内面との間には下方に開放される間隙が形成されていて、その間隙には、スプリング137と、その下面に接触するワッシャ138が設けられている。ワッシャ138は、その下面内側に当たる状態でチャック部20cの先端部外面に埋められた止め輪140により係止されている。尚、ハンマケース21はスリーブ136の外方において下方への開口部21aを有しており、開口部21aの外側ないし下側には、開口部21aを覆う弾性材製のバンパー142が配置されている。
ハンマケース21ないしその前部内の部材(ギヤケース22より前方の部材、シャフト95から出力軸20まで)は、アダプタ化(モジュール化)可能であり、当該モジュールは、ハンマケース21後部をギヤケース22の外側に配置し、シャフト95の後部をアンビル94の前穴94cに入れることで組み付け可能である。
使用者がハウジング2(本体ハウジング17)の外側を把持してスイッチレバー23を上方へ引くと、プランジャ51の上部がスイッチ本体50に入ってスイッチ14がオンとなり、バッテリ10からブラシレスモータ16(駆動回路82)への給電がなされ、制御回路基板36やセンサ基板80による制御のもとでロータ56が回転する。
ロータ56の回転力は、内歯ギヤ100内を自転しながら走る遊星歯車102,102・・により減速されたうえで、ピン104,104・・を介し、スピンドル91に伝わる。
スピンドル91は、アンビル94及びシャフト95を回転させると共に、アンビル94において所定閾値以上のトルクを受けた場合にハンマ93を前後に揺動(打撃)するように案内する。打撃時には、スプリング92による緩衝作用がハンマ93(やスピンドル91)に働く。
シャフト95は、かさ歯部95a,20aを介して、モータ軸60と90°の角度を持っている出力軸20を回転(打撃)し、チャック部20bに装着されたビットを回転(打撃)する。
よって、ブラシ交換時にブラシにアクセスするために、ハウジング2において外方に突出する突出部や蓋を設ける必要がなく、ハウジング2ひいてはアングルインパクトドライバ1をコンパクトに構成することができ、余分な突出をなくして操作性を一層良好にできる。
又、ブラシの交換が不要となり、メンテナンス性を良好にできるし、寿命となったブラシを新しいブラシに交換するまで使用不能となる事態を回避できるし、ブラシを予め用意しておく必要がなくなる。
更に、ブラシを要するモータに比べ、ブラシレスモータ16ではモータ軸60をより速く(より所定時間当たりの回転数を多く)することが容易であり、より強力な出力軸20における出力を確保することが可能となる。
加えて、センサ基板80がブラシレスモータ16の第2絶縁部材74の後側に固定されるので、モータ軸60の隣接位置に回転検出手段を配することができ、モータ軸60の回転状態の検出を効率の良い構成により確実に行うことができる。
よって、電源リード線38,52・・を短くすることができ、配線を取り回し易く、又衝撃や振動等の負荷がかかったとしても断線し難くすることができる。
よって、スイッチ14と、制御回路基板36やブラシレスモータ16との、電源リード線38,52・・やリード線40,41・・による配線が行い易い。
又、制御回路基板36が振動や熱を発するブラシレスモータ16から離れるので、制御回路基板36に振動や熱の影響が及んで制御回路基板36が誤動作する可能性を低減して、ブラシレスモータ16の動作をより確実なものとすることができる。尚、制御回路基板36自体(各スイッチング素子44やマイコン46)も動作時に発熱するので、発熱源を分散して熱に対する耐性を向上することができる。
よって、ファン68により起こされた風がステータ58を通過し易く、ブラシレスモータ16の冷却効率がより良好となる。更に、スイッチ14の操作部とファン68が離れるので、手で覆われ難い位置に吸気口を配置し易く、ステータ58の冷却効率の向上に寄与する。又、ファン68、スイッチ14、ステータ58が一直線上に並ぶので、ハウジング2の径を比較的に小さくすることができる。
よって、ハウジング2の径を比較的に小さくして、アングルインパクトドライバ1をよりコンパクトにすることができる。
図5は第2形態に係るアングルインパクトドライバ201の図1相当図であり、図6は第2形態に係る図2相当図であり、図7は第2形態に係る図3相当図である。
第2形態のアングルインパクトドライバ201は、ブラシレスモータ、ライト、制御回路基板、ファン、センサ基板、吸気口、排気口及びリード線の配置を除き、第1形態と同様に構成される。以下、第1形態と同様の部材には同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
即ち、第2絶縁部材74が前に配置され、第1絶縁部材72が後に配置される。
又、センサ基板280が第2絶縁部材74の前に固定される。尚、センサ基板280は、前後と上下が逆であることを除き、センサ基板80と同様に構成される。即ち、各リード線40,41や各電源リード線52との接続部が後下に配置されている。又、各回転検出素子81が後面下部に配置されている。
更に、ファン68が、第1絶縁部材72の後に配置されている。
尚、吸気口は、ブラシレスモータ16の前部外方のハウジング2の部分に形成され、排気口は、スイッチ14の後側(正逆反転スイッチ24)外方のハウジング2の部分に形成される。
又、ライト26は、制御回路基板236の前側下部に配置されており、制御回路基板236に対し、端子242a,242aによって直接接続されている。制御回路基板236は、ライト26に関する配線を除き、制御回路基板36と同様に構成される。
又、バッテリ10とブラシレスモータ216の間に、スイッチ14を配置したので、電源リード線38,52・・を短くすることができ、配線を取り回し易く、又負荷がかかったとしても断線し難くすることができる。
更に、制御回路基板236とブラシレスモータ216の間に、スイッチ14を配置しているため、スイッチ14と、制御回路基板236やブラシレスモータ216との、電源リード線38,52・・やリード線40,41・・による配線が行い易く、又熱に対する耐性を更に良好にしてブラシレスモータ216の動作をより確実なものとすることができる。
加えて、スイッチ14、ブラシレスモータ216及び出力軸20を、一直線上に配置したので、コンパクト化を図れる。
図8は第3形態に係るアングルインパクトドライバ301の図1相当図であり、図9は第3形態の図2相当図であり、図10は第3形態の図3相当図であり、図11は第3形態の図4相当図である。
第3形態のアングルインパクトドライバ301は、制御回路基板及びセンサ基板の構成や、一部のリード線内を流れる信号の種類を除き、第1形態と同様に構成される。以下、第1形態と同様の部材には同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
センサ基板380の周縁には、小孔372,372・・や小スリット373,373・・が設けられると共に、第2絶縁部材74には、凹部78,78・・以外の後面から突出する小突起374,374・・が、小孔373,373・・や下の小スリット373と対応するように設けられており、センサ基板380は、各小孔372や下の小スリット373に、対応する小突起374を入れた状態で固定されている。又、第2絶縁部材74後部における、左右の小スリット373,373に対応する部分には、図示しないネジ孔が設けられており、そのネジ孔にそれぞれネジ376を入れることにより、センサ基板380が第2絶縁部材74の後側に固定されている。更に、第2絶縁部材74の後面には、コイル76,76・・に対応するコイル接続部377,377・・が形成されており、センサ基板380と各コイル76は各コイル接続部377において電気的に接続されている。尚、第1形態のセンサ基板80は、第3形態のセンサ基板380と同様に固定されている。
制御回路基板336とセンサ基板380の間において、各リード線40(3本)の代わりに配線された各リード線340(6本)は、スイッチング素子44,44・・の出力信号の代わりに、三相ブリッジ回路部84におけるスイッチング素子44,44・・のオン/オフをそれぞれ制御する駆動信号89,89・・(図11はまとめて1つの白矢印で表す)を伝える。電源リード線52やリード線340,41は、センサ基板380の後面上部において接続されている。センサ基板380の後面上部(リード線接続部380a)は、これより下部の円盤状部分に対し上方に突出している。
又、バッテリ10とブラシレスモータ16の間に、スイッチ14を配置したので、電源リード線38,52・・を短くすることができ、配線を取り回し易く、又負荷がかかったとしても断線し難くすることができる。
更に、制御回路基板336とブラシレスモータ16の間に、スイッチ14を配置しているため、スイッチ14と、制御回路基板336やブラシレスモータ16との、電源リード線38,52・・やリード線340,41・・による配線が行い易く、又熱に対する耐性を更に良好にしてブラシレスモータ16の動作をより確実なものとすることができる。
又、制御回路基板336とスイッチング素子44,44・・の間に、スイッチ14が設けられるので、駆動により発熱するスイッチング素子44,44・・と制御回路基板336を互いに離隔させることができ、熱がこもることが少なくなるし、スイッチング素子44,44・・や制御回路基板436の冷却が容易となって、より確実な動作を実現することができる。
加えて、スイッチ14、ブラシレスモータ16及び出力軸20を、一直線上に配置したので、コンパクト化を図れる。
図12は第4形態に係るアングルインパクトドライバ401の図1相当図であり、図13は第4形態の図2相当図であり、図14は第4形態の図3相当図である。
第4形態のアングルインパクトドライバ401は、制御回路基板及びセンサ基板の構成や、一部のリード線内を流れる信号の種類を除き、第2形態と同様に構成される。以下、第2形態と同様の部材には同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
第4形態の制御回路基板436は、ライト26との接続が第2形態と同様に直接的であることを除き、第3形態の制御回路基板336と同様に構成される。尚、制御回路基板436とセンサ基板480の間における、各リード線40(3本)に代わり配線された各リード線340において、駆動信号89,89・・が伝達される。
更に、アングルインパクトドライバ401では、第2形態と同様にブラシレスモータ216が配置されており、又、前からピニオン69、前軸受62、センサ基板480、ステータ58、ファン68、後軸受64の順で並べられている。
又、バッテリ10とブラシレスモータ216の間に、スイッチ14を配置したので、電源リード線38,52・・を短くすることができ、配線を取り回し易く、又負荷がかかったとしても断線し難くすることができる。
更に、制御回路基板436とブラシレスモータ216の間に、スイッチ14を配置しているため、スイッチ14と、制御回路基板436やブラシレスモータ216との、電源リード線38,52・・やリード線340,41・・による配線が行い易く、又熱に対する耐性を更に良好にしてブラシレスモータ216の動作をより確実なものとすることができる。
又、制御回路基板436とスイッチング素子44,44・・の間に、スイッチ14が設けられるので、駆動により発熱するスイッチング素子44,44・・と制御回路基板436を互いに離隔させることができ、熱がこもる可能性をより低くできるし、スイッチング素子44,44・・や制御回路基板436の冷却が容易となって、より確実な動作を実現することができる。
加えて、スイッチ14、ブラシレスモータ216及び出力軸20を、一直線上に配置したので、コンパクト化を図れる。
尚、本発明は上記形態に限定されず、例えば次のような変更を適宜施すことができる。
制御回路基板やセンサ基板における、各種リード線や各種素子について、上述の接続位置や搭載位置と異なる位置で接続しあるいは搭載して良く、又接続位置を複数箇所に分けても良い。各種のリード線の配置も様々に変更することができ、例えば2本の電源リード線を上下に配置する(1本を上方に配置すると共にもう1本を下方に配置する)ことができる。
更に、各種リード線や各種素子、ブラシレスモータのコイル等について、数を増減することができるし、種類を増減することもできる。特に、リード線は、実施の製品に応じて、適宜増減することができる。同様に、ハウジングの区分の数や、遊星歯車の設置数、あるいはブラシレスモータの磁石の極数を増減して良い。又、スイッチレバーのスイッチの形式を変更したり、バッテリをリチウムイオン電池以外の充電池あるいは一次電池に変更したりする等、各種部材の数や配置、材質、大きさ、形式、種類等を適宜変更することができる。
ステータに対するセンサ基板の固定を、孔に入る突起によるものや、ネジとネジ孔によるもの、爪とその係止部による係止によるものや、これらの組合せ等により行う。
ステータとセンサ基板の間の隙間につき、センサ基板側に凹部を設けることで形成しても良いし、双方に凹部を設けることで形成しても良いし、少なくとも何れかに凸部を設けることで形成しても良い。
又、アングルインパクトドライバ以外の他の回転打撃工具、あるいは他の打撃工具、他のアングル工具又は他の電動工具に、本発明を適用する。
Claims (6)
- ケースと、
ケースから下方に突出し、上下方向に延びる出力軸と、
モータ軸と、前記モータ軸に固定されるロータと、前記ロータの外周側に配置されるステータと、を有するモータと、
前記モータ軸の回転を減速する遊星歯車機構と、
前記遊星歯車機構につながり、前記出力軸を回転させるためのシャフトと、
前記ロータの回転を検出するためのセンサ基板と、
前記ステータに通電するための制御回路基板と、
前記ケースを保持し、前記ケースの後方に配置され、前記モータ、前記センサ基板及び前記制御回路基板が内側に配置される本体ハウジングと、
を備えており、
前記シャフトと前記出力軸とがほぼ90°の角度で交わり、
前記センサ基板からの信号が、リード線を介して、前記制御回路基板に伝達される
ことを特徴とするアングル工具。 - 前記制御回路基板には、複数のスイッチング素子が搭載されている
ことを特徴とする請求項1に記載のアングル工具。 - 前記モータに通電するためのスイッチを備えており、
前記スイッチの信号が、リード線を介して、前記制御回路基板に伝達される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアングル工具。 - 前記本体ハウジングの後端部に、バッテリを取り付けるバッテリ取付部が配置されており、
前記バッテリ取付部と前記モータの間に、前記制御回路基板が配置されている
ことを特徴とする請求項1ないしは請求項3の何れかに記載のアングル工具。 - 前記モータは、前記モータ軸に固定され前記ロータの前方に配置されるファンを有している
ことを特徴とする請求項1ないしは請求項4の何れかに記載のアングル工具。 - 前記ファンの前方に、前記遊星歯車機構が配置されており、
前記遊星歯車機構の前方に、前記出力軸へ伝達される打撃力を発生する打撃機構が配置されており、
前記打撃機構の前方に、前記シャフトが配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載のアングル工具。
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