JP2019138032A - ガラス板保持構造 - Google Patents
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Abstract
Description
図1〜3は、本発明の一実施形態のガラス板保持構造を含む窓を示している。具体的には、例えば建物の筐体1の一部に設けられている開口部である窓穴1aを覆うようにガラス板2が取り付けられている。四角形状のガラス板2は、全周縁部(4辺)が、本発明のガラス板保持構造を構成する1対の四角形の枠状の制振部材3によって挟み込まれている。さらに、ガラス板の筐体1側の面と反対側の面に接する制振部材3が、制振部材3よりも一回り大きい四角形の枠状の固定フレーム4によって外側から覆われ、図示しないねじ等によって固定フレーム4が筐体1に固定されている。このように、1対の制振部材3に全周縁部が挟み込まれたガラス板2が固定フレーム4によって筐体1に固定されて、嵌め殺しの窓が構成されている。この窓においては、制振部材3がガラス板2の振動を効果的に抑制するため、ガラス板2の遮音特性が良好である。その結果、この窓を介して外部から室内へ騒音が侵入することが軽減される。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物に含まれる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体について説明する。4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンは、通常、4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンであり、直鎖状または分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、官能基化ビニル化合物、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン等であってよい。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物に含まれるゴム成分としては、具体的には、例えばエチレン・α―オレフィン共重合体、特にエチレン・プロピレン共重合体(EPM)およびエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、特にエチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体(EPDM)等のエチレン系ゴム;イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴム;クロロプレンゴム(CR);アクリルゴム(ACM);エチレンアクリルゴム(AEM);シリコーンゴム(Q);エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO);ウレタンゴム(Q);クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)等の一般的に原料ゴムと称されている重合体を挙げることができる。このゴム成分は、例示した物質のうちの1種類のみであってもよく、例示した物質のうちの2種類以上の組み合せであってもよい。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物は、前述した4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体およびゴム成分に加え、軟化材を含有することが好ましい。軟化材の配合量は、ゴム成分100質量部に対して5〜300質量部、好ましくは10〜250質量部、より好ましくは15〜200質量部である。軟化材が少なすぎると、遮音特性の向上が十分に得られない可能性があり、軟化材が多すぎると、制振部材としての永久ひずみが大きくなる可能性がある。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物は、前述した4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体およびゴム成分に加え、結晶性ポリオレフィン樹脂を含んでいてもよい。結晶性ポリオレフィン樹脂は、耐熱性や成形加工性の観点から、融点が70℃以上200℃以下であることが好ましく、80℃以上170℃以下であることがより好ましい。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物がエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体など架橋可能な成分を含む場合には、これらの成分が架橋されてもよい。その場合、重合体組成物に架橋剤を含有させて架橋する。架橋剤としては、イオウ系化合物、有機過酸化物架橋剤、フェノール樹脂を含むフェノール系架橋剤等を用いることができる。イオウ系化合物を用いる場合には、各種の加硫促進剤を併用してもよい。有機過酸化物架橋剤を用いる場合には、各種の架橋助剤を併用してもよい。架橋を行う方法としては、ゴム成分など架橋可能な成分と架橋剤とを含む重合体組成物を加熱処理して架橋を行う方法や、ゴム成分など架橋可能な成分と結晶性樹脂性ポリオレフィン樹脂とを含む混合物を、前述した架橋剤が存在する条件の下で動的架橋させる方法などが挙げられる。
本実施形態の制振部材3を構成する重合体組成物は、前述したように4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体、ゴム成分、軟化材、結晶性ポリオレフィン樹脂、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤等を含むことに加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、補強剤、充填剤、加工助剤、活性剤、架橋剤、架橋遅延剤、吸湿剤、酸化防止剤、粘着付与剤、防カビ剤、潤滑剤、難燃剤、受酸剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、発泡剤、磁性紛、などが配合されていてもよい。これらの配合剤は、配合目的に応じた量だけ適宜に混入される。この重合体組成物は、前述した成分を混合することにより得ることができ、その調整方法は特に限定されないが、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダーなどの密閉式混練機、一軸押出機や二軸押出機などの押出機、オープンロールなどで混練することで調整できる。この混練は単一の装置を用いて行っても、複数種類の装置を併用して行ってもよい。また、制振部材の成形方法は特に限定されず、公知の様々な方法により制振部材を成形することができる。成形方法としては、プレス成形、押出成形、射出成形、カレンダー成形等が挙げられる。また、これらの成形方法で得られた成形体を裁断したり、接着したりして、制振部材を形成することもできる。
図1〜3に示すガラス板保持構造は、嵌め殺しの建物用窓において、1対の制振部材3によってガラス板2の縁部を挟み込む構成であるが、この構成に限定されるわけではない。例えば、図4に示すように、ガラス板2の縁部を包み込む断面コ字状の制振部材3を用いることもできる。また、図示しないが、本実施形態のガラス板保持構造は、嵌め殺しの窓ではなく開閉可能な窓に取り付けられるガラス板2を保持する構成であってもよく、建物用ドア(例えば開き戸や引き戸)に取り付けられるガラス板2を保持する構成であってもよい。さらに、本実施形態のガラス板保持構造は、図5に示すような自動車用ドアに取り付けられるガラス板2を保持する構成であってもよく、図示しないが自動車用窓に取り付けられるガラス板2(例えばフロントガラスやリアウィンドウなど)を保持する構成であってもよい。いずれの構成においても、ガラス板保持構造の制振部材3が、ガラス板2の一部(例えば縁部)を両面から挟み込むか、断面コ字状の形状でガラス板2の縁部を包み込むか、またはガラス板2の片面の一部に接するように配置されている。そして、ガラス板2が移動可能な構成においては、制振部材3とガラス板2とが互いに固定されて制振部材3がガラス板2と一緒に移動可能であってもよい。または、制振部材3がガラス板2に接するだけで固定されておらず、ガラス板2が制振部材3に対して相対的に摺動するのを許容する形態であってもよい。
まず、以下に示す実施例および比較例において実施する測定および評価について説明する。
[遮音性評価]
本発明の各実施例および各比較例では、ガラス板保持構造を含む窓の遮音性を測定して評価している。この遮音性評価は、例えば図6に示す音響特性測定システムにより測定可能である。この音響特性測定システムは、2つの室、すなわち第1の室である残響室9と、第2の室である半無響室10または無響室とを有する。残響室9と半無響室10は隣接しており、壁の一部(隔壁部11)を共有している。残響室9は内壁が金属板等の反響板から構成されている。半無響室10は、床面を除く内壁が吸音構造(図示しない吸音部材が内壁のほぼ全体に設けられた構造)である。床面を含めてすべての内壁が吸音構造である室は無響室と呼ばれる。本発明の第2の室は半無響室10であっても無響室であってもよい。隔壁部11には、残響室9と半無響室10とを連通させる開口部が設けられており、この開口部が図1に示す窓穴1aに相当する。この開口部1aに対向して、図1〜3に示すようなガラス板2を含むガラス板保持構造13が設けられている。
具体的には、長さ26cm×幅26cm×厚さ5mmのガラス板2を、外形寸法の長さ26cm×幅26cm、内形寸法の長さ20cm×幅20cm、厚さ5mmの1対の枠状の制振部材3で挟み込んだ上で、制振部材3を5%圧縮させた状態で、ガラス板2が開口部1aを覆うように、固定フレーム4によって隔壁部11に固定する。こうして、ガラス板2を開口部1aに対向する位置に保持したまま、残響室9内のスピーカー14から発音する。発生する音の一例は、400Hz以上のほぼすべての周波数にわたって一定の音圧レベル(約100dB)を有する。そして半無響室2のマイクロフォン15によって収録した音の音圧レベルSPL1と、ガラス板2およびガラス板保持構造を開口部1aに対向する位置に保持せず、それ以外は前記したのと同じ条件の下で収録した音の音圧レベルSPL0とに基づいて、以下の式から遮音量を算出する。
遮音量[dB]=SPL0[dB]−SPL1[dB]
本発明のガラス板保持構造の制振部材を構成する重合体組成物のうち、特にオレフィン系共重合体中の4−メチル−1−ペンテン及びα−オレフィンの含有率(モル%)を、13C−NMRによる測定値から求めた。具体的には、日本電子株式会社製ECP500型核磁気共鳴装置(商品名)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン、積算回数:1万回以上にて、共重合体の13C−NMRのスペクトルを測定した。重合体組成物のゴム成分であるエチレン・プロピレン・非共役ジエンランダム共重合体の、各構成単位の重量分率(重量%)は、13C−NMRによる測定値から求めた。日本電子株式会社製ECX400P型核磁気共鳴装置(商品名)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン=4/1、積算回数:8000回にて、共重合体の13CC−NMRのスペクトルを測定した。
オレフィン系共重合体の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、デカリン溶媒中、135℃で測定した。具体的には、約20mgの粉末状の共重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηSPを測定した。このデカリン溶液に5mlを加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηSPを測定した。この希釈操作を2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηSP/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求めた(式1参照)。
[η]=lim(ηSP/C) (C→0) ・・・式1
オレフィン系共重合体の極限重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、標準ポリスチレン換算法により算出した。測定条件は、下記の通りである。
・測定装置:GPC(ALC/GPC 150−C plus型、示差屈折計検出器一体型、ウォーターズ コーポレーション(Waters Corporation)製商品名)
・カラム:東ソー株式会社製GMH6−HT(商品名)2本と東ソー株式会社製GMH−HTL(商品名)2本とを直列に接続した構成
・溶離液:o−ジクロロベンゼン
・カラム温度:140℃
・流量:1.0mL/min
本発明のガラス板保持構造の制振部材3と同じ材料を、厚さ2mmのシート状にプレス成形して、長さ20mm×幅10mm×厚さ2mmの短冊片を切り出した。ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社(TA Instruments Japan Inc.)製粘弾性測定装置ARES(商品名)を用いて、以下の測定条件で制振材料の動的粘弾性の周波数依存性を各温度で測定した。この測定で得られた結果について、測定装置に付属の解析ソフトTA Orchestratorを用い、基準温度25℃で、時間−温度換算則に従い、マスターカーブを作成し、損失正接(tanδ)の周波数依存性データを得た。
(測定条件)
・幾何形状タイプ(Geometry Type):Torsion Rectangular(ねじり矩形)
・周波数(Frequency):0.5〜10Hz
・温度(Temperature):−10、−5、0、5、10、15、20、25℃
・歪み(Strain):0.1%
十分に窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付ステンレス製オートクレーブに、23℃でノルマルヘキサン300ml(乾燥窒素雰囲気、活性アルミナ上で乾燥したもの)と、4−メチル−1−ペンテン450mlを装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)の1.0mmol/mlトルエン溶液を0.75ml装入し、攪拌機を回した。
次に、オートクレーブを内温60℃まで加熱し、全圧が0.40MPa(ゲージ圧)となるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいたメチルアルミノキサンをAl換算で1mmolと、ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.01mmol含むトルエン溶液0.34mlとを、窒素を用いてオートクレーブに圧入し、重合を開始した。重合反応中、オートクレーブ内温が60℃になるように温度調整した。重合開始から60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入して重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。
こうして得られた溶媒を含む重合体を、100℃、減圧下で12時間乾燥することでオレフィン系共重合体を得た。このオレフィン系共重合体中の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構造単位の含量は72mol%、プロピレンから導かれる構造単位の含量は28mol%であった。また、このオレフィン系共重合体の極限粘度[η]は1.5であり、重量平均分子量(Mw)は337,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
本発明の実施例1において、株式会社神戸製鋼所製混練機MIXTRON BB MIXER(BB−4型(商品名)、容積2.95L、ローター4WH)を用いて、充填率70%、ローター回転数50rpmにて、以下の物質を混練して、配合物を排出した。
・エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(EPDM)である三井化学株式会社製三井EPT 3110M(商品名)100質量部
(エチレンから導かれる構造単位:含有量56重量%、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)から導かれる構造単位:含有量5.0重量%、ムーニー粘度[ML1+4(125℃)]:78)
・前述した重合方法で得られたオレフィン系共重合体100質量部
・パラフィンオイル(出光興産株式会社製ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名))110質量部
・カーボンブラック(旭カーボン株式会社製旭#60G(商品名))250質量部
・炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製Silver-W(商品名))20質量部
・ステアリン酸(日油株式会社製粉末ステアリン酸さくら(商品名))2質量部
・脂肪酸エステル(エスアンドエスジャパン株式会社製ストラクトールWB212(商品名))2質量部
・活性亜鉛華(井上石灰工業株式会社製META−Z102(商品名))5質量部
・ポリエチレングリコール(ライオン株式会社製PEG#4000(商品名))1質量部
・硫黄(株式会社東知製アルファグランS−50EN(商品名)1.5質量部
・スルフェンアミド系加硫促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(三新化学工業株式会社製サンセラーCM(商品名))0.5質量部
・チアゾール系加硫促進剤:ジベンゾチアジルジスルフィド(三新化学工業株式会社製サンセラーCM(商品名))1質量部
・ジチオカルバメート系加硫促進剤:ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(三新化学工業株式会社製サンセラーBZ(商品名))1.5質量部
・ジチオカルバメート系加硫促進剤:ジエチルジチオカルバミン酸テルル(三新化学工業株式会社製サンセラーTE−G(商品名))0.2質量部
・チウラム系加硫促進剤:ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(三新化学工業株式会社製サンセラーTRA(商品名))0.7質量部
前述した重合方法で得られたオレフィン系共重合体を100質量部ではなく250質量部用い、それ以外は実施例1と同じ方法で制振材料3、および制振部材3と同じ材料である厚さ2mmのシートを形成し、測定および評価を行った。この結果を図7,8に示す。
オレフィン系共重合体を使用せず、パラフィンオイル(出光興産株式会社製ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名))を110質量部ではなく20質量部用い、カーボンブラック(旭カーボン株式会社製旭#60G(商品名))を250質量部ではなく60質量部用いて、それ以外は実施例1と同じ方法で制振材料3、および制振部材3と同じ材料である厚さ2mmのシートを形成し、測定および評価を行った。この結果を図7,8に示す。
オレフィン系共重合体を使用せず、パラフィンオイル(出光興産株式会社製ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名))を110質量部ではなく145質量部用い、カーボンブラック(旭カーボン株式会社製旭#60G(商品名))を250質量部ではなく215質量部用いて、それ以外は実施例1と同じ方法で制振材料3、および制振部材3と同じ材料である厚さ2mmのシートを形成し、測定および評価を行った。この結果を図7,8に示す。
図7,8を見ると、実施例1,2は25℃で周波数100〜20000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.20〜2.00の範囲内であって、比較例1,2(25℃で周波数100〜20000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.20未満)に比べて遮音量が大きいことが判る。特に、実施例1,2では、耳障りな騒音である高周波数(例えば約3000Hz〜約12500Hz)の音に対する遮音性が比較例1,2に比べて大幅に向上するという優れた効果が得られる。このことから、制振部材が、25℃で周波数100〜20000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.20〜2.00の範囲にある重合体組成物からなることで、ガラス板を介した騒音の侵入を大幅に低減できることが判る。
1a 窓穴(開口部)
2 ガラス板
3 制振部材
4 固定フレーム
9 残響室
10 半無響室
11 隔壁部
13 ガラス板保持構造
14 スピーカー
15 マイクロフォン
Claims (17)
- 乗物または建物の開口部に取り付けられるガラス板を保持するガラス板保持構造であって、
25℃で周波数100〜20000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.20〜2.00である重合体組成物からなり、前記ガラス板に当接する制振部材を含むことを特徴とする、ガラス板保持構造。 - 前記重合体組成物は4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする、請求項1に記載のガラス板保持構造。
- 前記重合体組成物は、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体とゴム成分とを、前記ゴム成分100質量部に対し、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を10〜500質量部の割合で含むことを特徴とする、請求項2に記載のガラス板保持構造。
- 前記ゴム成分が、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンからなる、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載のガラス板保持構造。
- 前記重合体組成物が軟化材をさらに含み、前記ゴム成分100質量部に対し、前記軟化材を5〜300質量部の割合で含むことを特徴とする、請求項3または4に記載のガラス板保持構造。
- 前記軟化材がパラフィンオイルであることを特徴とする、請求項5に記載のガラス板保持構造。
- 前記重合体組成物が、前記ゴム成分100質量部に対し、結晶性ポリオレフィン樹脂を10〜300質量部の割合で含むことを特徴とする、請求項3から6のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 前記ゴム成分が架橋されていることを特徴とする、請求項3から7のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 前記重合体組成物が架橋剤をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載のガラス板保持構造。
- 前記重合体組成物に含まれる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)と、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンから導かれる構成単位(ii)と、非共役ポリエンから導かれる構成単位(iii)と、を含み、前記構成単位(i)、(ii)、(iii)の合計を100モル%として、前記構成単位(i)の含有比率が0〜10モル%、前記構成単位(ii)の含有比率が5〜84モル%、前記構成単位(iii)の含有比率が16〜95モル%であることを特徴とする、請求項2から9のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンがプロピレンであることを特徴とする、請求項2から10のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 前記制振部材は前記ガラス板の縁部を挟持することを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 前記制振部材は、前記ガラス板の表面に接触し、かつ前記ガラス板の前記制振部材に対する相対的な摺動を許容することを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載のガラス板保持構造。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載のガラス板保持構造と、前記ガラス板保持構造によって保持されている前記ガラス板とを含むことを特徴とする、建物用ドア。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載のガラス板保持構造と、前記ガラス板保持構造によって保持されている前記ガラス板とを含むことを特徴とする、建物用窓。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載のガラス板保持構造と、前記ガラス板保持構造によって保持されている前記ガラス板とを含むことを特徴とする、自動車用ドア。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載のガラス板保持構造と、前記ガラス板保持構造によって保持されている前記ガラス板とを含むことを特徴とする、自動車用窓。
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