JP2019130707A - 制振材 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量かつ制振性に優れ、また汚染性が低い制振材と提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、重合体組成物層と、前記重合体組成物層に積層される拘束層とを備え、前記重合体組成物層が、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)を含む組成物から形成され、前記拘束層の厚さが、縦弾性係数と厚さの3乗の積が、1〜5000MPa・mm3であることを特徴とする、制振材である。【選択図】なし
Description
本発明は制振材に関し、詳しくは、軽量で制振性に優れ、かつ汚染性が低い制振材に関する。
自動車、船舶、鉄道車両、航空機、家庭電化機器、OA機器、AV機器、事務機器、建築、住宅設備、工作機械、産業機械などの分野に用いられる各種部品や筐体には、その運転時に、耐衝撃性、耐熱性、強度、寸法安定性等の一般的な材料特性の他に、振動音の発生を抑制すべく制振性が要求される。各種部品や筐体の制振性を向上させるために、振動対象となる各種部品や筐体に制振材を貼り付けることが知られている。
例えば、特許文献1には、ブチルゴム、C5系石油樹脂およびアスファルトの混合物からなる粘弾性成分に、カーボンブラック、炭酸カルシウムなどの無機充填剤を配合してなる制振材が提案されている。
また、特許文献2には、ブチルゴムを含む組成物からなる粘弾性層と拘束層を積層させた制振材が提案されている。
しかしながら、ブチルゴムを含む組成物からなる粘弾性層を有する制振材では制振性、軽量性を十分に実現するには至っていない。またブチルゴムを含む組成物を有する制振材は、貼着作業時に、作業者の手を汚染しやすく、また誤って制振材を落下させたり、制振材を貼着対象外の箇所に短時間でも接触させた場合に、床面や貼着対象外の箇所を汚染しやすいという課題があった。
しかしながら、ブチルゴムを含む組成物からなる粘弾性層を有する制振材では制振性、軽量性を十分に実現するには至っていない。またブチルゴムを含む組成物を有する制振材は、貼着作業時に、作業者の手を汚染しやすく、また誤って制振材を落下させたり、制振材を貼着対象外の箇所に短時間でも接触させた場合に、床面や貼着対象外の箇所を汚染しやすいという課題があった。
本発明は、軽量かつ制振性に優れ、また汚染性が低い制振材と提供することを目的とする。
本発明者は、特定の重合体組成物を重合体組成物層として用い、且つ特定の拘束層を重合体組成物層に積層させた制振材とすることで、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は重合体組成物層と前記重合体組成物層に積層される拘束層とを備え、前記重合体組成物層が、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)を含む組成物から形成され、前記拘束層の厚さが、縦弾性係数と厚さの3乗の積が、1〜5000MPa・mm3であることを特徴とする、制振材である。
すなわち、本発明は重合体組成物層と前記重合体組成物層に積層される拘束層とを備え、前記重合体組成物層が、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)を含む組成物から形成され、前記拘束層の厚さが、縦弾性係数と厚さの3乗の積が、1〜5000MPa・mm3であることを特徴とする、制振材である。
本発明の制振材は、軽量かつ制振性に優れ、また汚染性が低い制振材とすることができる。
<オレフィン系共重合体(A)>
本発明の制振材を構成する重合体組成物層に含まれるオレフィン系共重合体(A)は、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在する共重合体である。
本発明の制振材を構成する重合体組成物層に含まれるオレフィン系共重合体(A)は、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在する共重合体である。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)が備える動的粘弾性測定により求められたtanδについて説明する。重合体からなる試料を、雰囲気温度を連続的に変化させながら動的粘弾性測定を行い、貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”を測定し、G”/ G’で与えられる損失正接tanδを求める。温度と損失正接tanδとの関係をみると、損失正接tanδは一般に特定の温度においてピークを有する。そのピークが現れる温度は一般にガラス転移温度(以下、tanδ―Tgとも記す)と呼ばれる。損失正接tanδのピークが現れる温度は、実施例において記した動的粘弾性測定に基づき求めることができる。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は、動的粘弾性測定により求められる損失正接tanδのピークが0℃以上60℃以下の温度範囲に一つ以上存在する。
得られる制振材の制振性をより高める点から、tanδのピークは5℃〜50℃の温度範囲に有することが好ましく、10℃〜40℃の温度範囲に有することが特に好ましい。
得られる制振材の制振性をより高める点から、tanδのピークは5℃〜50℃の温度範囲に有することが好ましく、10℃〜40℃の温度範囲に有することが特に好ましい。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)の極限粘度[η]は、加工性の観点から0.5〜5.0dL/gの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.6〜4.0dL/g、特に好ましくは0.7〜3.5dL/gである。
極限粘度[η]の調整方法は特に制限されないが、重合中に水素分子を併用し重合体の分子量を調整することで、極限粘度[η]を調整することができる。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が、得られる制振材の機械特性、加工性の観点から、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5である。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)が、得られる制振材の機械特性、加工性の観点から、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5である。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は単独種であっても、複数種を併用しても良い。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は、耐候性、耐オゾン性の点で、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)を含むことが好ましい。
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)は、耐候性、耐オゾン性の点で、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)を含むことが好ましい。
〈4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)〉
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)におけるα−オレフィンは、たとえば炭素原子数2〜20のα−オレフィンであり、4−メチル−1−ペンテンを除き、直鎖状または分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、官能基化ビニル化合物、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン等を挙げることができる。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)におけるα−オレフィンは、たとえば炭素原子数2〜20のα−オレフィンであり、4−メチル−1−ペンテンを除き、直鎖状または分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、官能基化ビニル化合物、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン等を挙げることができる。
直鎖状α−オレフィンとしては、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10であり、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられ、好ましくはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
分岐状のα−オレフィンとしては、好ましくは炭素原子数5〜20、より好ましくは5〜15であり、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセンなどが挙げられる。
環状オレフィンとしては、炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15であり、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロへプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のモノまたはポリアルキルスチレンなどが挙げられる。
共役ジエンとしては、炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10であり、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエンなどが挙げられる。
官能基化ビニル化合物としては、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、(メタ)アクリル酸、プロピオン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸などの不飽和カルボン酸、アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミンなどの不飽和アミン、(2,7−オクタジエニル) コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物、上記不飽和カルボン酸から得られた無水物などの不飽和カルボン酸無水物、上記不飽和カルボン酸から得られたハロゲン化物などの不飽和カルボン酸ハライド、4−エポキシ−1−ブテン、5−エポキシ−1−ペンテン、6−エポキシ−1−ヘキセン、7−エポキシ−1−ヘプテン、8−エポキシ−1−オクテン、9−エポキシ−1−ノネン、10−エポキシ−1−デセン、11−エポキシ−1−ウンデセン等の不飽和エポキシ化合物、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アクロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのエチレン性不飽和シラン化合物等が挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限されないが、例えば末端水酸基化オレフィン系化合物が挙げられる。末端水酸基化オレフィン系化合物としては、ビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ウンデセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセン等の炭素原子数2〜20、好ましくは2〜15の直鎖状の水酸化−α−オレフィン、水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは炭素数5〜20、より好ましくは炭素数5〜15の分岐状の水酸化−α−オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとしては、塩素、臭素、ヨウ素等の周期表第17族原子を有するハロゲン化−α−オレフィンが挙げられ、具体的には、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−ウンデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセン等の炭素原子数が2〜20、好ましくは2−15の直鎖状のハロゲン化−α−オレフィン、ハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセンなどの好ましくは炭素数5〜20、より好ましくは炭素数5〜15の分岐状のハロゲン化−α−オレフィンが挙げられる。
前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)におけるα−オレフィンは1種類単独であってもよく、2種以上の組み合せであってもよい。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)におけるα−オレフィンとしては、特に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、水酸化−1−ウンデセンが好適である。さらに、柔軟性、軽量性、制振性などの点から、炭素原子数が2〜10の直鎖状のα−オレフィンが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンがより好ましく、エチレンおよびプロピレンが好ましく、プロピレンが特に好ましい。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)におけるα−オレフィンとしては、特に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、水酸化−1−ウンデセンが好適である。さらに、柔軟性、軽量性、制振性などの点から、炭素原子数が2〜10の直鎖状のα−オレフィンが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンがより好ましく、エチレンおよびプロピレンが好ましく、プロピレンが特に好ましい。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)は、必要に応じて、非共役ポリエンから導かれる構成単位を有していてもよい。非共役ポリエンとしては、たとえば、炭素原子数が5〜20、好ましくは5〜10であり、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等を挙げることができる。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の共重合成分を含んでいてもよい。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)としては、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)、4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(ii)および任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(iii)を有する4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が好ましい。構成単位(i)、構成単位(ii)および構成単位(iii)の含有比率としては、構成単位(i)、(ii)および(iii)の合計を100モル%として、好ましくは構成単位(i)16〜95モル%、構成単位(ii)5〜84モル%、構成単位(iii)0〜10モル%であり、より好ましくは構成単位(i)26〜90モル%、構成単位(ii)10〜74モル%、構成単位(iii)0〜7モル%であり、さらに好ましくは構成単位(i)61〜85モル%、構成単位(ii)15〜39モル%、構成単位(iii)0〜5モル%である。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)としては、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)、4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(ii)および任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(iii)を有する4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体が好ましい。構成単位(i)、構成単位(ii)および構成単位(iii)の含有比率としては、構成単位(i)、(ii)および(iii)の合計を100モル%として、好ましくは構成単位(i)16〜95モル%、構成単位(ii)5〜84モル%、構成単位(iii)0〜10モル%であり、より好ましくは構成単位(i)26〜90モル%、構成単位(ii)10〜74モル%、構成単位(iii)0〜7モル%であり、さらに好ましくは構成単位(i)61〜85モル%、構成単位(ii)15〜39モル%、構成単位(iii)0〜5モル%である。
本発明に係わる4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)は、構成単位(i)の含有比率が16〜95モル%、構成単位(ii)の含有比率が5〜84モル%、構成単位(iii)の含有比率が0〜10モル%(ただし、構成単位(i)、(ii)および(iii)の合計を100モル%とする)の範囲であることが好ましい。
<重合体(B)>
本発明の制振材を構成する重合体組成物層は、前記動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)に加え、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークを好ましくは−60〜0℃、より好ましくは−55〜−5℃、特に好ましくは−50〜−10℃の温度範囲に有する重合体(B)を含んでいてもよい。
本発明の制振材を構成する重合体組成物層は、前記動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃〜60℃の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)に加え、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークを好ましくは−60〜0℃、より好ましくは−55〜−5℃、特に好ましくは−50〜−10℃の温度範囲に有する重合体(B)を含んでいてもよい。
本発明に係わる制振材を構成する重合体組成物層が、前記オレフィン系共重合体(A)に加え、重合体(B)を含むことにより、得られる制振材の制振性をより向上させ得ることができる。
本発明に係わる重合体(B)は、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークを−60〜0℃の範囲に有する重合体であれば、その種類に特に制限はない。
本発明に係わる重合体(B)としては、具体的には、例えば、エチレン系ゴム、ジエン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、シリコーンゴム(Q)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、ウレタンゴム(Q)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)等の一般的に原料ゴムと呼称されている重合体を挙げることができる。
本発明に係わる重合体(B)としては、具体的には、例えば、エチレン系ゴム、ジエン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、シリコーンゴム(Q)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、ウレタンゴム(Q)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)等の一般的に原料ゴムと呼称されている重合体を挙げることができる。
上記エチレン系ゴムとしては、エチレン・α―オレフィン共重合体(EPM)およびエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(EPDM)等を挙げることができる。
上記エチレン・α−オレフィン共重合体としては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。α−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン,4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン−1、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体におけるα−オレフィンについては、前記エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンと同様である。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体におけるα−オレフィンについては、前記エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンと同様である。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体におけるα−オレフィンについては、前記エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンと同様である。
前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体における非共役ポリエンとしては、たとえば、炭素原子数が5〜20、好ましくは5〜10であり、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等を挙げることができる。
ジエン系ゴムとしては、たとえば、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ブチルゴム(IIR)等を挙げることができる。
本発明に係わる重合体(B)は、耐熱老化性、耐候性、耐オゾン性の点で、特にエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含むことが好ましい。重合体(B)におけるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の含有量は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%である。
本発明に係わるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体において、柔軟性の観点から、エチレンから導かれる構成単位の含有量は好ましくは40〜72質量%、より好ましくは42〜66質量%、さらに好ましくは44〜62質量%であり、非共役ポリエンから導かれる構成単位の含有量は好ましくは2〜15質量%、より好ましくは5〜14質量%、さらに好ましくは7〜12質量%である。
本発明に係わるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体においては、前述のα−オレフィンのうち炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が特に好ましい。
本発明に係わるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体においては、前述の非共役ポリエンのうち好ましい非共役ポリエンとしては、ジシクロペンタジエン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等が挙げられる。
本発明に係わる重合体(B)が、結晶化ポリオレフィンを含む場合は、その含有量は10質量%未満であることが好ましい。
本発明に係わる重合体(B)が、結晶化ポリオレフィンを含む場合は、その含有量は10質量%未満であることが好ましい。
<重合体組成物>
本発明の制振材を構成する重合体組成物層は、前記オレフィン系共重合体(A)を含むことを特徴とする。
また、本発明の制振材を構成する重合体組成物層が、前記オレフィン系共重合体(A)に加え前記重合体(B)を含む場合は、通常、オレフィン系共重合体(A)100質量部に対し、重合体(B)を10〜1000質量部、好ましくは、20〜500質量部の範囲で含む。
本発明の制振材を構成する重合体組成物層は、前記オレフィン系共重合体(A)を含むことを特徴とする。
また、本発明の制振材を構成する重合体組成物層が、前記オレフィン系共重合体(A)に加え前記重合体(B)を含む場合は、通常、オレフィン系共重合体(A)100質量部に対し、重合体(B)を10〜1000質量部、好ましくは、20〜500質量部の範囲で含む。
本発明に係わる制振材を構成する重合体組成物層が、前記オレフィン系共重合体(A)に加え、重合体(B)を前記範囲の量で含むことにより、得られる制振材の制振性をより向上させ得ることができる。
本発明の制振材を構成する重合体組成物層には、前記オレフィン系共重合体(A)および前記重合体(B)に加え、軟化剤を含有することが好ましい。
本発明の制振材を構成する重合体組成物層には、前記オレフィン系共重合体(A)および前記重合体(B)に加え、軟化剤を含有することが好ましい。
《軟化材》
本発明に係わる軟化材は、その用途により適宜選択でき、単独でも複数種併用して用いても良い。軟化材の具体例としては、パラフィンオイル等のプロセスオイル(例えば、「ダイアナプロセスオイル PS−430」(商品名:出光興産株式会社製)など)、潤滑油、流動パラフィン、石油アスファルト、およびワセリン等の石油系軟化材;コールタール、およびコールタールピッチ等のコールタール系軟化材;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、およびヤシ油等の脂肪油系軟化材;蜜ロウ、カルナウバロウ、およびラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、およびラウリン酸亜鉛等の脂肪酸またはその塩;ナフテン酸、パイン油、およびロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、およびクマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、およびジオクチルセバケート等のエステル系軟化材;その他、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油、トール油、およびサブ(ファクチス)などが挙げられる。なかでも、石油系軟化材が好ましく、特にプロセスオイル、その中でもパラフィンオイルが好ましい。
本発明に係わる軟化材は、その用途により適宜選択でき、単独でも複数種併用して用いても良い。軟化材の具体例としては、パラフィンオイル等のプロセスオイル(例えば、「ダイアナプロセスオイル PS−430」(商品名:出光興産株式会社製)など)、潤滑油、流動パラフィン、石油アスファルト、およびワセリン等の石油系軟化材;コールタール、およびコールタールピッチ等のコールタール系軟化材;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、およびヤシ油等の脂肪油系軟化材;蜜ロウ、カルナウバロウ、およびラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、およびラウリン酸亜鉛等の脂肪酸またはその塩;ナフテン酸、パイン油、およびロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、およびクマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、およびジオクチルセバケート等のエステル系軟化材;その他、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油、トール油、およびサブ(ファクチス)などが挙げられる。なかでも、石油系軟化材が好ましく、特にプロセスオイル、その中でもパラフィンオイルが好ましい。
本発明に係わる重合体組成物層が、軟化材を含む場合は、その配合量は、前記オレフィン系共重合体(A)100質量部に対して5〜500質量部、好ましくは10〜400質量部、より好ましくは15〜300質量部である。重合体組成物層に含まれる軟化剤の配合量を上記範囲とすることで、得られる制振材の制振性をより向上させることができる。軟化剤が少なすぎると、制振性の改良効果が小さくなる可能性がある。一方で、軟化剤が多すぎると、加工性、汚染性が悪化する恐れがある。
《補強材》
本発明に係わる重合体組成物層は、さらに、補強材および、または、充填剤を含有していても良い。
本発明に係わる補強材としては、カーボンブラック、シリカ、短繊維などが挙げられる。
本発明に係わる重合体組成物層は、さらに、補強材および、または、充填剤を含有していても良い。
本発明に係わる補強材としては、カーボンブラック、シリカ、短繊維などが挙げられる。
カーボンブラックとしては、SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、FEF−HS、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF等のファーネスブラック、FT、MTなどのサーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、オースチンブラックなどが挙げられる。またこれらカーボンブラックはシランカップリング剤等で表面処理されたものであってもよい。
シリカとしては、石英粉末、珪石粉末等の天然シリカ;無水珪酸(シリカゲル、アエロジル等)、含水珪酸等の合成シリカ;等が挙げられ、これらの中でも、合成シリカが好ましい。またこれらシリカはカップリング剤等で表面処理されたものであってもよい。
短繊維としては、アラミド短繊維、ポリアミド短繊維、ポリエステル系短繊維、ポリアリレート短繊維、カーボン短繊維、ガラス短繊維、綿短繊維などが挙げられる。
充填剤としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、カオリナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、セリサイト、イライト、グローコナイト、クロライト、有機ベントナイト(モンモリロナイトを第4級アンモニウム塩などの有機カチオンで表面処理された疎水性化合物)、珪藻土、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミニウムシリケート、二硫化モリブデン、グラファイト、エボナイト粉末、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー、金属粉、樹脂紛、ガラス粉などが挙げられる。
充填剤としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、カオリナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、セリサイト、イライト、グローコナイト、クロライト、有機ベントナイト(モンモリロナイトを第4級アンモニウム塩などの有機カチオンで表面処理された疎水性化合物)、珪藻土、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミニウムシリケート、二硫化モリブデン、グラファイト、エボナイト粉末、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー、金属粉、樹脂紛、ガラス粉などが挙げられる。
本発明に係わる重合体組成物層が、補強材等を含む場合は、その配合量は、前記オレフィン系共重合体(A)100質量部に対して、通常10〜500質量部、好ましくは20〜400質量部、特に好ましくは30〜300質量部である。補強材等は単独または複数種併せて用いても良い。
《加工助剤》
本発明に係わる重合体組成物層は、さらに加工助剤を含有していても良い。本発明に係わる加工助剤としては、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムまたはエステル類等が挙げられる。
本発明に係わる重合体組成物層は、さらに加工助剤を含有していても良い。本発明に係わる加工助剤としては、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムまたはエステル類等が挙げられる。
本発明に係わる重合体組成物層が、加工助剤を含む場合は、その量は、オレフィン系共重合体(A)100質量部に対して、20質量部以下、好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下の量で適宜配合することができる。
本発明に係わる重合体組成物は、オレフィン系共重合体(A)、および必要に応じて加えられる重合体(B)、軟化剤、補強材、充填剤、加工助剤以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、活性剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、架橋遅延剤、吸湿剤、酸化防止剤、粘着付与剤、防カビ剤、潤滑剤、難燃剤、受酸剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、発泡剤、磁性紛、樹脂などを配合してもよい。これらの配合剤は、配合目的に応じた量を適宜採用することができる。
本発明に係わる重合体組成物は、上記成分を混合することにより得ることができる。本発明に係わる重合体組成物を調整する方法は特に限定されないが、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダーなどの密閉式混練機、一軸押出機、二軸押出機などの押出機、オープンロールなどで混練することで調整できる。混練においては単独の装置を使用しても、複数種の装置を併用してもよい。
<拘束層>
本発明の制振材の拘束層は、前記重合体組成物層を拘束し、重合体組成物層に靭性を付与するとともに、制振材としての効果を高めるために、重合体組成物層に積層されている。
本発明の制振材の拘束層は、前記重合体組成物層を拘束し、重合体組成物層に靭性を付与するとともに、制振材としての効果を高めるために、重合体組成物層に積層されている。
前記拘束層は、シート状でまた重合体組成物層に密着一体化できる物体であり、縦弾性係数と厚さの3乗の積が1〜5000MPa・mm3であり、より好ましくは10〜3000MPa・mm3、特に好ましくは30〜1500MPa・mm3である。縦弾性係数と厚さの3乗の積は、曲げ剛性の指標であり、上記範囲とすることで、軽量でありながら制振材としての効果を高めることができる。
本発明に係わる拘束層を形成する材料としては例えば、金属箔、金属メッシュ、樹脂、繊維強化樹脂、ガラスクロスなどが挙げられる。
金属箔としてはアルミニウム箔、スチール箔、ステンレス箔、ニッケル箔、銅箔などが挙げられる。
金属箔としてはアルミニウム箔、スチール箔、ステンレス箔、ニッケル箔、銅箔などが挙げられる。
金属メッシュとは、金属を平織、綾織、平畳織、綾畳織などにしたもので、ステンレスメッシュ(ステンレス金網)などが挙げられる。また金属メッシュは、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂が含浸された、樹脂含侵浸金属メッシュであってもよい。なお、熱硬化性樹脂としては例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。また熱可塑性樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル樹脂(PVC)、各種ポリアミド樹脂、各種ポリオレフィン系樹脂、各種ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは複数種併用しても良い。
樹脂としては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの各種ポリエステル、ナイロン6(ポリアミド6)などの各種ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの各種ポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどの各種アクリル樹脂、酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル樹脂(PVC)などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタンなどが挙げられる。また樹脂としては、発泡体であってもよく、例えば、熱可塑性樹脂の発泡体である発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡エチレン−酢酸ビニル共重合体、また熱硬化性樹脂の発泡体であるウレタンフォームなどが挙げられる。
繊維強化樹脂としては、例えば、各種のガラス繊維強化樹脂(FRP)、炭素繊維強化樹脂(CFRP)などが挙げられ、公知のものが挙げられる。
ガラスクロスは、ガラス繊維を布にしたものであって、公知のものが挙げられる。またガラスクロスは表面に粘着剤が付着されたものであってもよい。またガラスクロスは、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂が含侵浸された、樹脂含侵浸金属ガラスクロスであってもよい。なお、熱硬化性樹脂としては例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。また熱可塑性樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル樹脂(PVC)、各種ポリアミド樹脂、各種ポリオレフィン系樹脂、各種ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは複数種併用しても良い。
ガラスクロスは、ガラス繊維を布にしたものであって、公知のものが挙げられる。またガラスクロスは表面に粘着剤が付着されたものであってもよい。またガラスクロスは、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂が含侵浸された、樹脂含侵浸金属ガラスクロスであってもよい。なお、熱硬化性樹脂としては例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。また熱可塑性樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル樹脂(PVC)、各種ポリアミド樹脂、各種ポリオレフィン系樹脂、各種ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは複数種併用しても良い。
これら拘束層の中では、制振性、軽量性、加工性、コストの観点から金属箔、金属メッシュ、樹脂、ガラスクロスが好ましく、金属箔、樹脂、ガラスクロスが特に好ましい。
拘束層の縦弾性係数は、公知の方法にて引張弾性率として求めることができる。すなわち金属箔、金属メッシュ、ガラスクロスの場合はJIS Z2241、樹脂の場合はJIS K7161またはJIS K7121、繊維強化樹脂の場合はJIS K7073またはJIS K7054引張試験から引張弾性率(ヤング率)として測定される。なお、拘束層が異方性を持つ材料の場合は、列理方向(MD方向)と反列理方向(TM方向)のうち、高い方の値を用いる。
拘束層の縦弾性係数は、公知の方法にて引張弾性率として求めることができる。すなわち金属箔、金属メッシュ、ガラスクロスの場合はJIS Z2241、樹脂の場合はJIS K7161またはJIS K7121、繊維強化樹脂の場合はJIS K7073またはJIS K7054引張試験から引張弾性率(ヤング率)として測定される。なお、拘束層が異方性を持つ材料の場合は、列理方向(MD方向)と反列理方向(TM方向)のうち、高い方の値を用いる。
<制振材>
本発明の制振材は、前記重合体組成物からなる層と前記拘束層が積層されてなる。
本発明に係わる重合体組成物層の厚さは好ましくは0.1mm〜6.0mm、より好ましくは0.5mm〜3.0mm、特に好ましくは1.0〜2.0mmである。
本発明の制振材は、前記重合体組成物からなる層と前記拘束層が積層されてなる。
本発明に係わる重合体組成物層の厚さは好ましくは0.1mm〜6.0mm、より好ましくは0.5mm〜3.0mm、特に好ましくは1.0〜2.0mmである。
重合体組成物層の厚さが薄すぎると得られる制振材の制振性が不十分となる恐れがある。また、重合体組成物層の厚さが厚すぎると、得られる制振材の軽量性が損なわれる恐れがある。
本発明に係わる拘束層の厚さは、0.05〜10.0mm、好ましくは0.08〜5.0mmである。
本発明の制振材は、上記重合体組成物からなる層および上記拘束層の他に、重合体組成物からなる層の拘束層が積層されてなる層の反対側の表面に、必要に応じて、公知の離型紙または離型フィルムを貼着してもよい。その場合は離型紙または離型フィルムは、重合体組成物層をシート化するときに、重合体組成物層に積層することが好ましい。
本発明の制振材は、上記重合体組成物からなる層および上記拘束層の他に、重合体組成物からなる層の拘束層が積層されてなる層の反対側の表面に、必要に応じて、公知の離型紙または離型フィルムを貼着してもよい。その場合は離型紙または離型フィルムは、重合体組成物層をシート化するときに、重合体組成物層に積層することが好ましい。
<制振材の製造方法>
本発明の制振材は、種々公知の製造方法、具体的には、例えば、予め前記重合体組成物をプレス機や押出機等を用いて所望の厚さを有するシートを得た後、拘束層を圧着または熱圧着する方法、あるいは、拘束層面に前記重合体組成物を、押出機等を用いて押出しラミネートする方法等が挙げられる。
本発明の制振材は、種々公知の製造方法、具体的には、例えば、予め前記重合体組成物をプレス機や押出機等を用いて所望の厚さを有するシートを得た後、拘束層を圧着または熱圧着する方法、あるいは、拘束層面に前記重合体組成物を、押出機等を用いて押出しラミネートする方法等が挙げられる。
<制振材の製造方法>
本発明の制振材は、種々公知の製造方法、具体的には、例えば、予め前記重合体組成物をプレス機や押出機等を用いて所望の厚さを有するシートを得た後、拘束層を圧着または熱圧着する方法、あるいは、拘束層面に前記重合体組成物を、押出機等を用いて押出しラミネートする方法等が挙げられる。
本発明の制振材は、種々公知の製造方法、具体的には、例えば、予め前記重合体組成物をプレス機や押出機等を用いて所望の厚さを有するシートを得た後、拘束層を圧着または熱圧着する方法、あるいは、拘束層面に前記重合体組成物を、押出機等を用いて押出しラミネートする方法等が挙げられる。
<制振材の用途>
本発明の制振材は、振動対象となる各種部品や筐体に貼着して、その各種部品、筐体を制振する。
本発明の制振材は、振動対象となる各種部品や筐体に貼着して、その各種部品、筐体を制振する。
より具体的には、重合体組成物層の表面に離型紙または離型フィルムは貼着されている場合には、使用時には重合体組成物層の表面から離型紙または離型フィルムを剥がして、次いで、その重合体組成物層の表面を、被着体である振動対象(各種部品、筐体など)に貼着する。
本発明の制振材における重合体組成物層と振動対象(各種部品、筐体など)は、例えば、圧着または熱圧着(焼き付け)などにより、貼着することができる。
本発明の制振材は、上述した重合体組成物層および拘束層から成るものであるため、制振性、軽量性、低汚染性に優れるものである。
本発明の制振材は、上述した重合体組成物層および拘束層から成るものであるため、制振性、軽量性、低汚染性に優れるものである。
このため、本発明の制振材は自動車、船舶、鉄道車両、航空機、家庭電化機器、OA機器、AV機器、事務機器、建築、住宅設備、工作機械、産業機械などの振動が発生する様々な用途に使用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下において「部」は、特に断りのない限り質量基準である。
(測定方法および評価方法)
以下の実施例および比較例において、測定および評価は以下の方法で行った。
[組成]
オレフィン系共重合体中の4−メチル−1−ペンテン及びα−オレフィンの含有率(モル%)は、13C−NMRによる測定値により求めた。測定値は、ECP500型核磁気共鳴装置(日本電子(株)製)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン、積算回数:1万回以上にて、共重合体の13C−NMRのスペクトルを測定して得た。
以下の実施例および比較例において、測定および評価は以下の方法で行った。
[組成]
オレフィン系共重合体中の4−メチル−1−ペンテン及びα−オレフィンの含有率(モル%)は、13C−NMRによる測定値により求めた。測定値は、ECP500型核磁気共鳴装置(日本電子(株)製)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン、積算回数:1万回以上にて、共重合体の13C−NMRのスペクトルを測定して得た。
重合体としてのエチレン・プロピレン・非共役ジエンランダム共重合体の、各構成単位の重量分率(重量%)は、13C−NMRによる測定値により求めた。測定値は、ECX400P型核磁気共鳴装置(日本電子製)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン=4/1、積算回数:8000回にて、共重合体の13C−NMRのスペクトルを測定して得た。
[極限粘度]
オレフィン系共重合体の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、デカリン溶媒中、135℃で測定した。具体的には、約20mgの粉末状の共重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηSPを測定した。このデカリン溶液に5mlを加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηSPを測定した。この希釈操作を2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηSP/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求めた(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηSP/C) (C→0) ・・・式1
オレフィン系共重合体の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、デカリン溶媒中、135℃で測定した。具体的には、約20mgの粉末状の共重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηSPを測定した。このデカリン溶液に5mlを加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηSPを測定した。この希釈操作を2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηSP/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求めた(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηSP/C) (C→0) ・・・式1
[重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)]
オレフィン系共重合体の極限重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、標準ポリスチレン換算法により算出した。測定条件は、下記の通りである。
測定装置:GPC(ALC/GPC 150−C plus型、示差屈折計検出器一体型、Waters製)
カラム:GMH6−HT(東ソー(株))2本、及びGMH−HTL(東ソー(株))製)2本を直列に接続
溶離液:o−ジクロロベンゼン
カラム温度:140℃
流量:1.0mL/min
オレフィン系共重合体の極限重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、標準ポリスチレン換算法により算出した。測定条件は、下記の通りである。
測定装置:GPC(ALC/GPC 150−C plus型、示差屈折計検出器一体型、Waters製)
カラム:GMH6−HT(東ソー(株))2本、及びGMH−HTL(東ソー(株))製)2本を直列に接続
溶離液:o−ジクロロベンゼン
カラム温度:140℃
流量:1.0mL/min
[ムーニー粘度]
重合体のムーニー粘度はJIS K6300に準じ、125℃でML1+4(125℃)を測定した。
重合体のムーニー粘度はJIS K6300に準じ、125℃でML1+4(125℃)を測定した。
[動的粘弾性測定]
オレフィン系共重合体および重合体を厚さ2mmのプレスシートに成型し、試験片有効サイズを、長さ20mm×幅10mm×厚さ2mmで測定するため短冊片を切り出した。粘弾性測定装置ARES(TA Instrumens JAPAN Inc.社製)を用いて、下記測定条件でオレフィン系共重合体の動的粘弾性の温度依存性を測定した。当該測定で得られた、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)との比(G”/G’:損失正接)をtanδとした。tanδを温度に対してプロットすると、上に凸の曲線すなわちピークが得られ、そのピークの頂点の温度をガラス転移温度、すなわちtanδ―Tgとし、その温度における極大値を測定した。
(測定条件)
Frequency :1.0Hz
Temperature :−70〜100℃
Ramp Rate :4.0℃/分
Strain :0.5%
オレフィン系共重合体および重合体を厚さ2mmのプレスシートに成型し、試験片有効サイズを、長さ20mm×幅10mm×厚さ2mmで測定するため短冊片を切り出した。粘弾性測定装置ARES(TA Instrumens JAPAN Inc.社製)を用いて、下記測定条件でオレフィン系共重合体の動的粘弾性の温度依存性を測定した。当該測定で得られた、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)との比(G”/G’:損失正接)をtanδとした。tanδを温度に対してプロットすると、上に凸の曲線すなわちピークが得られ、そのピークの頂点の温度をガラス転移温度、すなわちtanδ―Tgとし、その温度における極大値を測定した。
(測定条件)
Frequency :1.0Hz
Temperature :−70〜100℃
Ramp Rate :4.0℃/分
Strain :0.5%
[損失係数測定]
損失係数測定装置((株)小野測器製)を用いて、23℃にてJIS K7391に準拠し、片持ちはり法によって測定した。幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材を、幅10mm×長さ200mm×厚さ2.0mmのSUS430製の基材層に貼り付けて、試験片とし、測定した。この際、試験片の有効長は160mm、固定部は200mmである。得られた周波数応答関数(モビリティ:V/F)の2次、3次の共振周波数において、共振周波数から3dB低減した点を使用して、半値幅法にて損失係数を求めた。損失係数の値が高いほど制振性に優れる。なお、基材のみにて測定を行った場合、2次共振点は380Hz、3次共振点は1073Hzである。
損失係数測定装置((株)小野測器製)を用いて、23℃にてJIS K7391に準拠し、片持ちはり法によって測定した。幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材を、幅10mm×長さ200mm×厚さ2.0mmのSUS430製の基材層に貼り付けて、試験片とし、測定した。この際、試験片の有効長は160mm、固定部は200mmである。得られた周波数応答関数(モビリティ:V/F)の2次、3次の共振周波数において、共振周波数から3dB低減した点を使用して、半値幅法にて損失係数を求めた。損失係数の値が高いほど制振性に優れる。なお、基材のみにて測定を行った場合、2次共振点は380Hz、3次共振点は1073Hzである。
[面密度]
上記、損失係数測定で用いる幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材の重量を測定し、制振材の単位面積あたりの重量(単位:kg/mm2)に換算することで、面密度を求めた。面密度が低いほど制振材としての軽量性に優れる。
上記、損失係数測定で用いる幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材の重量を測定し、制振材の単位面積あたりの重量(単位:kg/mm2)に換算することで、面密度を求めた。面密度が低いほど制振材としての軽量性に優れる。
[汚染性試験]
A4コピー用紙(商品名:TANOSEE αエコペーパー タイプR70)(株)大塚商会製)の上に、幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材を置き、10秒間静置した後、制振材を剥がした。制振材を剥がした後のコピー用紙が黒く汚染されたものは×(汚染性が高い)、黒く汚染されなかった物を○(汚染性が低い)とした。
A4コピー用紙(商品名:TANOSEE αエコペーパー タイプR70)(株)大塚商会製)の上に、幅10mm×長さ160mmに裁断した制振材を置き、10秒間静置した後、制振材を剥がした。制振材を剥がした後のコピー用紙が黒く汚染されたものは×(汚染性が高い)、黒く汚染されなかった物を○(汚染性が低い)とした。
〔4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)の重合〕
[重合例1]
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)として、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)を以下の重合方法で製造した。
[重合例1]
本発明に係わるオレフィン系共重合体(A)として、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)を以下の重合方法で製造した。
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃でノルマルヘキサン300ml(乾燥窒素雰囲気、活性アルミナ上で乾燥したもの)、4−メチル−1−ペンテン450mlを装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)の1.0mmol/mlトルエン溶液を0.75ml装入し、攪拌機を回した。
次に、オートクレーブを内温60℃まで加熱し、全圧が0.40MPa(ゲージ圧)となるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1mmol、ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.01mmolを含むトルエン溶液0.34mlを窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。重合反応中、オートクレーブ内温が60℃になるように温度調整した。重合開始60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入して重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。
得られた溶媒を含む重合体を100℃、減圧下で12時間乾燥することで4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)を得た。共重合体(A−1)中の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構造単位含量は72mol%、プロピレンから導かれる構造単位含量は28mol%であった。また共重合体(A−1)の極限粘度[η]は1.5であり、重量平均分子量(Mw)は337,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.1、tanδ−Tgは28℃、tanδ最大値は2.8であった。
〔エチレン系共重合体(B−1)の製造〕
[重合例2]
本発明に係わる重合体(B)として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(B−1)を以下の重合方法で製造した。
[重合例2]
本発明に係わる重合体(B)として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(B−1)を以下の重合方法で製造した。
攪拌翼を備えた容積300Lの重合器を用いて連続的に、エチレン、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)からなる三元共重合反応を95℃にて行った。重合溶媒としてヘキサン(最終濃度:90.8重量%)を用いて、エチレン濃度を3.3重量%、プロピレン濃度を2.5重量%、およびENB濃度を0.3重量%として連続供給した。重合圧力を0.8MPaに保ちながら主触媒として、メタロセン系触媒である[N−(1,1−ジメチルエチル)−1,1−ジメチル−1−[(1,2,3,3A,8A−η)−1,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル−S−インダセン−1−yl]シランアミネート(2−)−κN][(1,2,3,4−η)−1,3−ペンタジエン]−チタニウムを用いて、0.0025mmol/Lとなるよう連続的に供給した。また、共触媒として(C6H5)3CB(C6F5)4を0.0145mmol/L、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を0.010mmol/Lとなるように、それぞれ連続的に供給した。なお、上記メタロセン系触媒は、国際公開第98/49212号パンフレットに記載されている方法に準じて合成して得た。
このようにして、エチレン・プロピレン・ENBからなる共重合体が、10.8重量%の溶液状態で得られた。重合器下部から抜き出した重合反応液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて共重合体を溶媒から分離した後、80℃で一昼夜減圧乾燥し、重合体(B)として重合体(B−2)を得た。この重合体(B−2)におけるエチレンから導かれる構造単位含有量は57質量%、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)から導かれる合計の構造単位含有量は4.9質量%であった。またこの重合体(B−1)のムーニー粘度[ML1+4(125℃)]は79であり、tanδ−Tgは−32℃、tanδ最大値は1.8であった。
〔エチレン系共重合体(B−2)の製造〕
[重合例3]
本発明に係わる重合体(B)として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)・5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)(B−2)を以下の重合方法で製造した。
[重合例3]
本発明に係わる重合体(B)として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)・5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)(B−2)を以下の重合方法で製造した。
攪拌翼を備えた容積300Lの重合器を用いて連続的に、エチレン、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)および5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)からなる四元共重合反応を80℃にて行った。重合溶媒としてヘキサン(最終濃度:90.8重量%)を用いて、エチレン濃度を3.1重量%、プロピレン濃度を4.6重量%、ENB濃度を1.4重量%およびVNB濃度を0.11重量%として連続供給した。重合圧力を0.8MPaに保ちながら主触媒として、メタロセン系触媒である[N−(1,1−ジメチルエチル)−1,1−ジメチル−1−[(1,2,3,3A,8A−η)−1,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル−S−インダセン−1−yl]シランアミネート(2−)−κN][(1,2,3,4−η)−1,3−ペンタジエン]−チタニウムを用いて、0.0013mmol/Lとなるよう連続的に供給した。また、共触媒として(C6H5)3CB(C6F5)4を0.0066mmol/L、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を0.0154mmol/Lとなるように、それぞれ連続的に供給した。なお、上記メタロセン系触媒は、国際公開第98/49212号パンフレットに記載されている方法に準じて合成して得た。
このようにして、エチレン、プロピレン、ENBおよびVNBからなる共重合体が、10.8重量%の溶液状態で得られた。重合器下部から抜き出した重合反応液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて共重合体ゴムを溶媒から分離した後、80℃で一昼夜減圧乾燥し、重合体(B)として重合体(B−2)を得た。この重合体(B−2)におけるエチレンから導かれる構造単位含有量は45質量%、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)および5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)から導かれる合計の構造単位含有量は11.5質量%であった。またこの共重合体(B−2)のムーニー粘度[ML1+4(125℃)]は75であり、tanδ−Tgは−38℃、tanδ最大値は1.0であった。
[実施例1]
MIXTRON BB MIXER((株)神戸製鋼所社製、BB−4型、容積2.95L、ローター4WH)を用いて、充填率70%、ローター回転数50rpmにて、重合例2で得られた重合体(B−1)(EPDM)100部、重合例1で得られた4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145部、カーボンブラック(商品名:旭#60G(旭カーボン(株)製))195部、ステアリン酸(商品名:粉末ステアリン酸さくら(日油(株)製))2部、脂肪酸エステル(商品名:ストラクトールWB212(エスアンドエスジャパン(株)製))2部を混練し、配合物を排出した。次いで、上記配合物を、8インチオープンロールを用いて、ロール温度を前ロール/後ロール:70℃/70℃、前ロールの回転数12.5rpm、後ロールの回転数10.4rpmにて混練し、シート状に分出しした。加熱プレスを用い120℃で5分間加圧後、冷却プレスして、厚さ1.5mmのシート状の重合体組成物を得た。
MIXTRON BB MIXER((株)神戸製鋼所社製、BB−4型、容積2.95L、ローター4WH)を用いて、充填率70%、ローター回転数50rpmにて、重合例2で得られた重合体(B−1)(EPDM)100部、重合例1で得られた4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145部、カーボンブラック(商品名:旭#60G(旭カーボン(株)製))195部、ステアリン酸(商品名:粉末ステアリン酸さくら(日油(株)製))2部、脂肪酸エステル(商品名:ストラクトールWB212(エスアンドエスジャパン(株)製))2部を混練し、配合物を排出した。次いで、上記配合物を、8インチオープンロールを用いて、ロール温度を前ロール/後ロール:70℃/70℃、前ロールの回転数12.5rpm、後ロールの回転数10.4rpmにて混練し、シート状に分出しした。加熱プレスを用い120℃で5分間加圧後、冷却プレスして、厚さ1.5mmのシート状の重合体組成物を得た。
このシート状の重合体組成物の上に、拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を圧着して貼着し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが1.6mmの制振材を得た。
この制振材について、上記各方法に従い評価を行った。結果を表1に示す。
この制振材について、上記各方法に従い評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を350部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして重合体組成物層を用い制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を350部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして重合体組成物層を用い制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を100部に変更し、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145質量部をパラフィンオイル(商品名ダイアナプロセスオイル PW−90(出光興産(株)製)145質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして重合体組成物層を用い制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を100部に変更し、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145質量部をパラフィンオイル(商品名ダイアナプロセスオイル PW−90(出光興産(株)製)145質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして重合体組成物層を用い制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を50部に変更し、カーボンブラック(商品名:旭#60G(旭カーボン(株)製))195部を50部に、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145部をパラフィンオイル(商品名ダイアナプロセスオイル PW−90(出光興産(株)製)50部に変更したこと以外は実施例1と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)250部を50部に変更し、カーボンブラック(商品名:旭#60G(旭カーボン(株)製))195部を50部に、パラフィンオイル(商品名:ダイアナプロセスオイル PS−430(出光興産(株)製))145部をパラフィンオイル(商品名ダイアナプロセスオイル PW−90(出光興産(株)製)50部に変更したこと以外は実施例1と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1で用いた重合体(B−1)に替えて重合例3で得られた重合体(B−2)に変更したこと以外は実施例1と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1で用いた重合体(B−1)に替えて重合例3で得られた重合体(B−2)に変更したこと以外は実施例1と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ガラスクロス(厚さ:0.36mm、縦弾性係数:1.7×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが1.86mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ガラスクロス(厚さ:0.36mm、縦弾性係数:1.7×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが1.86mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例7]
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ポリプロピレン発泡体(商品名:パロニア(三井化学東セロ(株)製)、厚さ:2.0mm、縦弾性係数440MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが3.5mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ポリプロピレン発泡体(商品名:パロニア(三井化学東セロ(株)製)、厚さ:2.0mm、縦弾性係数440MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが3.5mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を使用せず、厚さ1.5mmのシート状の重合体組成物層のみを制振材として使用したこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を使用せず、厚さ1.5mmのシート状の重合体組成物層のみを制振材として使用したこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例2]
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、アルミニウム箔(厚さ:0.01mm、縦弾性係数:70×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが1.51mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、アルミニウム箔(厚さ:0.01mm、縦弾性係数:70×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが1.51mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例3]
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ポリエステルフィルム(商品名:ルミラー、厚さ:0.01mm、縦弾性係数:4×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが3.5mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
拘束層としてのアルミニウム箔(厚さ:0.1mm、縦弾性係数:70×103MPa)を、ポリエステルフィルム(商品名:ルミラー、厚さ:0.01mm、縦弾性係数:4×103MPa)に変更し、重合体組成物層と拘束層の合計の厚さが3.5mmの制振材を得たこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例4]
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)を使用しなかったこと以外は、実施例4と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A−1)を使用しなかったこと以外は、実施例4と同様にして重合体組成物層および制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例5]
実施例1で用いた重合体組成物層の替りに、特開平09−136998の実施例1に記載のブチルゴムを含有する組成物を用い、拘束層も使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1で用いた重合体組成物層の替りに、特開平09−136998の実施例1に記載のブチルゴムを含有する組成物を用い、拘束層も使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例6]
実施例1で用いた重合体組成物層の替りに、特開平09−136998の実施例1に記載のブチルゴムを含有す組成物を用いたこと以外実施例1と同様にして、制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1で用いた重合体組成物層の替りに、特開平09−136998の実施例1に記載のブチルゴムを含有す組成物を用いたこと以外実施例1と同様にして、制振材を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
表1および表2からわかるように、本発明に係る特定要件を満たす重合体組成物層および拘束層からなる制振材は、損失係数が高く制振性に優れ且つ、面密度が低く軽量化が可能であり、また汚染性も低く、作業性にもすぐれた制振材とすることができることがわかる(実施例1〜8)。
一方、重合体組成物層は本発明に係る特定要件を満たすが、拘束層を使用しなかった場合は、損失係数が低く、制振性に劣る(比較例1)。
また、重合体組成物層は本発明に係る特定要件を満たすが、拘束層が本発明に係る特定条件を満たさない場合も、損失係数が低く、制振性に劣る(比較例2〜3)。
また、重合体組成物層は本発明に係る特定要件を満たすが、拘束層が本発明に係る特定条件を満たさない場合も、損失係数が低く、制振性に劣る(比較例2〜3)。
また、拘束層は本発明に係る特定要件を満たすが、重合体組成物層が本発明に係る特定要件を満たさない場合も、損失係数が低く、制振性に劣る(比較例4)。
また、従来技術として用いられる、ブチルゴムを用いた組成物からなる、拘束層を用いない制振材は、面密度が非常に高く、軽量化の点で劣り、また汚染性も高く、作業性に劣る(比較例5)。
また、従来技術として用いられる、ブチルゴムを用いた組成物からなる、拘束層を用いない制振材は、面密度が非常に高く、軽量化の点で劣り、また汚染性も高く、作業性に劣る(比較例5)。
また、従来技術として用いられる、ブチルゴムを用いた組成物と、拘束層からなる制振材も、面密度が高く、軽量化の点で劣り、また汚染性も高く、作業性に劣る。(比較例6)。
1 制振材
2 重合体組成物層
3 拘束層
4 振動対象
2 重合体組成物層
3 拘束層
4 振動対象
Claims (10)
- 重合体組成物層と、前記重合体組成物層に積層される拘束層とを備え、前記重合体組成物層が、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが0℃以上かつ60℃以下の温度範囲に一つ以上存在するオレフィン系共重合体(A)を含む重合体組成物から形成され、前記拘束層が、縦弾性係数と厚さの3乗の積が、1〜5000MPa・mm3であることを特徴とする、制振材。
- 前記重合体組成物が、前記オレフィン系共重合体(A)と、動的粘弾性測定により求められた損失正接tanδのピークが−60℃以上かつ0℃未満の温度範囲に存在する重合体(B)とを含み、前記オレフィン系共重合体(A)100質量部に対し、重合体(B)が10〜1000質量部が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の制振材。
- 前記オレフィン系重合体(A)が、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)の含有比率が16〜95モル%、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンから導かれる構成単位(ii)の含有比率が5〜84モル%、非共役ポリエンから導かれる構成単位(iii)の含有比率が0〜10モル%〔ただし、構成単位(i)、(ii)および(iii)の合計を100モル%とする。)である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A−1)を含む、請求項1〜2のいずれかに記載の制振材。
- 前記オレフィン系重合体(A)のα−オレフィンがプロピレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の制振材。
- 前記拘束層が、金属箔、金属メッシュ、樹脂、繊維強化樹脂、ガラスクロスから選ばれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の制振材。
- 前記重合体組成物層が、厚さが0.1mm〜6.0mmであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の制振材。
- 前記重合体組成物が、軟化材を含有し、当該軟化材の含有割合が、オレフィン系重合体(A)100質量部に対し、5〜500質量部であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の制振材。
- 前記軟化材がパラフィンオイルであることを特徴とする、請求項7に記載の制振材。
- 前記重合体(B)がエチレン系ゴム、ジエン系ゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項2〜8のいずれか1項に記載の制振材。
- 前記重合体(B)がエチレン系ゴムを含みエチレン系ゴムがエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含む、請求項2〜9のいずれか1項に記載の制振材。
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2018
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