JP2019126998A - 装飾体および装飾体の製造方法 - Google Patents

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伸次 北岡
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Abstract

【課題】 本発明は、階調を有する像情報が形成された装飾体とその製造方法の提供を目的とする。【解決手段】 本発明の装飾体は、金属層を備え、前記金属層の表出面は光学的な鏡面となるように所定の表面粗さに研磨された研磨面を有しており、前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する凹部を施したものである。その製造方法は、ベース材に金属層を形成し、前記金属層の表出面を研磨し、前記表出面に凹部を形成し、その後ベース材から剥離する手段を順に行うものである。【選択図】 図3

Description

本発明は、メタリック調の装飾体のうち、特に階調を有する像情報が表現された装飾体とその製造方法に関する。
従来より、メタリック調の装飾品を得るには所定の形状に成形された樹脂にメッキを施す手法がとられていた。特許文献1はその一例であって、同文献には樹脂からなるバッジ部材にメッキを施し、さらにその上に印刷を施すことで高級感のある装飾品とする例が示されている。
また、微細凹凸図柄を有する装飾品を得るには所定形状の微細凹凸図柄を賦型する金型を用意し、装飾品の表面に前記微細凹凸図柄を賦型する手法がとられている。特許文献2はその一例であって、同文献にはメタリック調の微細凹凸を有する装飾品の例が示されている。
特開2016−73564号公報 特開2010−23337号公報
従来のメタリック調の装飾品においてはその表面に様々な凹凸を形成することが可能であるが、より緻密な凹凸図柄を賦型するには専用の金型を用意する必用があり手間とコストが掛かるという課題がある。
さらに、当該装飾品の表面に階調を有する像情報を形成することは困難であるという課題もある。
そこで、本発明は、階調を有する像情報が形成された装飾体とその製造方法の提供を目的とする。
本発明は、以下の手段により上記課題を解決するものである。
〔第1の要旨〕
本発明の第1の要旨は、金属材料表面に像情報が視認可能に表示されている装飾体において、前記装飾体は金属材料で形成された基材層を備え、前記基材層の表出面は光学的な鏡面となるように所定の表面粗さに研磨された研磨面をなしており、前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する情報が微小な凹部として施されている、ことを特徴とするものである。
前記研磨面の平均表面粗さRaは25nm以下とすることが好ましい。前記研磨面の平均表面粗さRaを25nm以下とすることで、当該装飾体の表出面が理想的に鮮明な鏡面状態となり、装飾品としての美観が高まる。
前記凹部の深度は前記基材層の厚さより小さいことが好ましい。このような深度に調整することで、前記凹部が前記基材層を貫通することがないので、前記基材層に入射した光が反対面に漏れることなく、したがって視覚的に明るく鮮明な階調画像が得られる。
前記基材層の厚さは任意に設定可能であるが、前記基材層の厚さは50〜200μmの範囲内に設定することが好ましい。その理由は、50μmより薄くなると装飾体がハンドリングし難くなると共に、前記凹部の形成にも支障が生ずる可能性があるからである。他方、200μmより厚くなると装飾体が成型し難くなるからである。
したがって、前記基材層の厚さは金属の種類にもよるが80〜180μmの範囲内に設定することがより好ましい。この範囲内とすることで、前記基材層を装飾体として利用するに際してハンドリングし易く、各種装飾品への成型加工も容易となり、かつ、微小な凹部の形成に支障が生ずることがない。
更に好適には100〜150μmの範囲が望ましく、この範囲内とすることで、前記成型加工の際の品質をより安定化させ易くなる。
前記基材層は、例えば銅メッキ層である。前記基材層を銅メッキ層とした理由は、銅は比較的柔らかい金属なので彫刻により微小な凹部を形成しやすいからである。勿論、銅以外の金属によるメッキ層とすることも可能である。
前記基材層の表面に更に透明性保護層を設けてもよい。
〔第2の要旨〕
本発明の第2の要旨は、金属材料表面に像情報が視認可能に表示されている装飾体において、前記装飾体を構成する基材層は、第一の金属層と第二の金属層の二層構成としたものである。
ここでは、前掲第1の要旨に記載の基材層が第一の金属層に相当する。即ち、第一の金属層の表出面は光学的な鏡面となるように所定の表面粗さに研磨された研磨面をなしている。具体的には前記第一の金属層の研磨面の平均表面粗さRaは25nm以下とすることが好ましく、前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する情報が微小な凹部として施され、更に前記凹部の形状に追従するように第二の金属層が所定の厚さで形成されていることを特徴とするものである。
前記第二の金属層の研磨面の平均表面粗さRaは36nm以下であることが好ましい。36nm以下とすることで当該装飾体の表出面が鮮明な鏡面状態となり、装飾品としての美観がより一層高まるからである。
前記第一の金属層の厚さは50〜200μmの範囲内に設定可能であるが、80〜180μmの範囲内に設定することが好ましく、より好適には100〜130μmの範囲が望ましい。その理由は前掲のとおりである。
前記第二の金属層の厚さは1〜10μmであることが好ましい。
前記第二の金属層の厚さも任意に設定可能であるが、前記第1の金属層上に形成するメッキ層の厚みコントルールの都合上、前記第二の金属層の厚さを1μm以下に設定すると不完全なメッキ層が発生する恐れがある。他方、前記第二の金属層の厚さが10μmより厚くなると前記第一の金属層に形成した微小な凹部の形状に十分追従できなくなる恐れがある。
したがって、前記第二の金属層の厚さは金属の種類にもよるが、より好適には3〜8μmの範囲が望ましい。
前記第一の金属層を銅メッキ層、前記第二の金属層をクロムメッキ層とした場合、第二の金属層であるクロムメッキ層は、第一の金属層である銅メッキ層の表面を覆うこととなる。したがって、当該装飾体の表出面は第二の金属層であるクロムメッキ層の色を呈することとなる。
勿論、第二の金属層はクロム以外の金属によるメッキ層とすることも可能である。この場合、第二の金属層が呈する色調と、前記第一の金属層が呈する色調とが異なる色調であることが好ましい。
前記第二の金属層の表面に更に透明性保護層を設けてもよい。
〔第3ならびに第4の要旨〕
本発明の第3の要旨は、金属材料表面に像情報が視認可能に表示されている装飾体の製造方法であって、メッキ層を形成するためのベースとなる導電性を有するベース材を用意し、前記ベース材の表面に第一の金属層を形成する工程、前記第一の金属層の表出面を所定の平均表面粗さとなる研磨面を形成する工程、前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する情報が微小な凹部を形成する工程、前記ベース材から前記第一の金属層を剥離する工程、剥離後の前記第一の金属層を所定の形状に成形する工程、を少なくとも含むものである。
本発明の第4の要旨は、金属材料表面に像情報が視認可能に表示されている装飾体の製造方法であって、ベースとなる導電性を有するベース材を用意し、前記ベース材の表面に第一の金属層を形成する工程、前記第一の金属層の表出面が所定の平均表面粗さとなるように研磨して研磨面を形成する工程、前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する情報が微小な凹部を形成する工程、前記微小な凹部に追従するように前記第一の金属層上に所定の厚さで第二の金属層が形成する工程、前記ベース材から前記第一の金属層と前記第二の金属層を組とする金属層を剥離する工程、剥離後の前記金属層を所定の形状に成形する工程、を少なくとも含むものである。
前記ベース材から前記第一の金属層を容易に剥離するために、前記剥離層は金属化合物の化学反応により金属性剥離層を形成してもよい。例えば銀鏡反応により銀を含有する薄膜を前記ベース材の表面に形成し、これを金属性剥離層として用いることができる。
前記第一の金属層の研磨面を形成する微小な凹部は、ダイヤモンド針あるいはレーザーを用いた電子彫刻機により形成可能である。
本発明によれば、階調画像が表現されたメタリック調の美しい装飾体を備えた装飾品が得られる。
さらに、本発明によれば、曲面を有する物品の前記曲面に沿って階調画像が表現されたメタリック調の装飾体が得られる。
本実施形態にかかる装飾体を応用した装飾品の一例である。 本実施形態にかかる装飾体を応用した装飾品の他の一例である。 本実施形態にかかる装飾体の部分拡大断面図の一例である。 本実施形態にかかる装飾体の部分拡大断面図の他の一例である。 本実施形態にかかる装飾体の製造工程の一例である。
以下、本実施形態について図面を参照して更に詳細に説明する。
図1は本実施形態の装飾体をフォトスタンドと呼ばれる額の一種に挟み込んだ装飾品の一例を示している。
図1(a)はフォトスタンドの正面図、同図(b)は側面図、同図(c)は背面図をそれぞれ示している。
図1(b)の側面図に示されるように、フォトスタンド100は透明性の前面パネル11と背面パネル12ならびに脚部13を備えている。本実施形態の装飾体10は薄い金属層からできており、フォトスタンド100の前面パネル11と背面パネル12との間の所定位置に挟み込んで使用される。この場合、本実施形態の装飾体10の階調画像を含む像情報がフォトスタンド100の前面パネル11側となるように配置されている。
したがって、図1(a)に示すようにフォトスタンド100の前面パネル11側において本実施形態の階調画像を含む美しい像情報を視認することができるのである。
他方、図1(c)に示すように背面パネル12側においては像情報が視認されないのである。
図2は本実施形態の装飾体をカンバッチと呼ばれる装飾品に適用した場合の一例を示している。
図2(a)はカンバッチの正面図、図2(b)は図2(a)のA−A´断面図を示している。
図2(b)の断面図に示されるように、カンバッチ200は金属製のバッチ基部22と、透明性のある樹脂製カバー部21を備えている。本実施形態の装飾体10は薄い金属層からできており、カンバッチ200のバッチ基部22とカバー部21との間の所定位置に挟み込んで使用される。この場合、本実施形態の装飾体10の階調画像を含む像情報がカンバッチ200のカバー部21側となるように配置されている。
したがって、図2(a)に示すようにカンバッチ200の正面側においてカバー部21を透して本実施形態の階調画像を含む美しい像情報を視認することができるのである。
〔実施例1〕
図3は本実施形態にかかる装飾体10の部分拡大断面図の一例である。
本実施形態の装飾体10は、第一の金属層5を備え、前記第一の金属層5の表出面(図面に向かって上側)は光学的な鏡面となるように所定の表面粗さに研磨された研磨面を有している。
前記研磨面には階調画像を含む像情報に対応する微小な凹部2が彫刻によって形成される。
前記階調画像は網点化されており、各網点の大きさが微小な凹部2の開口面積と深度に対応している。
前記彫刻は、電子彫刻機を利用して当該像情報の画素ごとの階調情報に応じた網点を微小な凹部2として前記第一の金属層5の研磨面に対して行うものである。
なお、前記微小な凹部2の深度は前記第一の金属層の厚さより小さいことが好ましい。
前記微小な凹部2の開口面積と深度は当該像情報の階調情報に対応するものであり、像が最も明るい部分(ハイライト部)の深度は3〜6μm、開口面積は30μm×30μm程度、像が暗い部分(シャドウ部)の深度は25〜30μm、開口面積は150μm×150μm程度である。
実施例1においては前記第一の金属層5は具体的には銅メッキ層であって、前記銅メッキ層は導電性を有するベース材3の表面に所定の厚さで形成したものである。
なお、前記銅メッキ層の厚さは50μm〜200μmの範囲内に設定することが好ましいが、今回は導電性を有するベース材3の表面に銅メッキ層を110μmの厚み設定で形成した。
次いで、前記銅メッキ層の表面を研磨して鏡面化した。研磨後の銅メッキ層表面の好ましい平均表面粗さRaは25nm以下である。
なお、研磨手段としては砥石で前記銅メッキ層の表出面を研ぎ、さらに平均粒径3μm程度の研磨材を含む金属表面研磨専用の液状研磨材を柔らかい布にしみこませて研磨することで上記表面粗さの研磨面を得ることができる。
本実施例においては前記液状研磨材としてはピカール(登録商標)を使用した。
研磨後の銅メッキ層の表出面に対して所定の階調画像を含む像情報に対応する微小な凹部2を電子彫刻機等の彫刻手段によって彫刻した。
製造工程の詳細については後述する。
実施例1の研磨後の研磨面上の3ヶ所(n:1〜3)について平均表面粗さRa(ならびに参考としてrms)を測定した結果は以下のとおりであった。
n:1におけるRa=21.1nm(rms=34.9nm)
n:2におけるRa=12.2nm(rms=20.4nm)
n:3におけるRa=10.6nm(rms=21.6nm)
n:1〜3の平均Ra=14.6nm(rms=25.6nm)
n:1〜3のRaの標準偏差:5.7(rmsの標準偏差:8.0)
上記測定に使用した測定装置、測定条件は以下のとおりである。
測定装置:Zygo社製 白色干渉型表面形状計測顕微鏡 NewView6300
測定モード:単視野
対物レンズ:×50、ズームレンズ:×1
測定面積:216.2×216.2μm□
〔実施例2〕
図4は本実施形態にかかる装飾体10の部分拡大断面図の他の一例である。
本実施形態の装飾体10は、上記実施例1によって形成した階調情報に応じた網点を微小な凹部2として形成した第一の金属層5である銅メッキ層に対して、更に前記微小な凹部2の形状に追従するように所定の厚さで第二の金属層6としてクロムメッキ層を形成したものである。
なお、クロムメッキ層の厚さは1μm〜10μmの範囲内に設定することが好ましいが、今回は前記微小な凹部の形成された銅メッキ層の表面にクロムメッキ層を5μmの厚み設定で形成した。
前記クロムメッキ層の表面の好ましい平均表面粗さRaは36nm以下である。
実施例2のクロムメッキ層の表面3ヶ所(n:1〜3)について平均表面粗さRa(ならびに参考としてrms)を測定した結果は以下のとおりであった。
n:1におけるRa=32.8nm(rms=47.0nm)
n:2におけるRa=35.2nm(rms=44.7nm)
n:3におけるRa=32.6nm(rms=41.8nm)
n:1〜3の平均Ra=33.5nm(rms=44.5nm)
n:1〜3のRaの標準偏差:1.4(rmsの標準偏差:2.6)
上記測定に使用した測定装置、測定条件は以下のとおりである。
測定装置:Zygo社製 白色干渉型表面形状計測顕微鏡 NewView6300
測定モード:単視野
対物レンズ:×50、ズームレンズ:×1
測定面積:216.2×216.2μm□
〔製造方法の例〕
次に、図5を参照して本実施形態の装飾体10の製造方法について説明する。
(S1)第一の金属層形成工程
まず、メッキ層を形成するためのベースとなるベース材3を用意し、前記ベース材3の表面に第一の金属層5を形成する。この場合、一般的には前記ベース材3としては表面が平滑な導電性を有する金属材料が用いられる。
ベースとなるベース材3は電解メッキする際の表面電気抵抗を低くし、かつ表面電気抵抗が面方向の場所に拠らず極力均一となることが望まれる。そのため、一般的にベース材3の表面部分には銅に代表される電気抵抗が低い金属材料が用いられる。
この表面部分の銅(一般的には銅板)はその裏側から鉄製の芯材で支えられている。
前記銅の表面は極力平滑になるように予め研磨されている。
なお、前記ベース材3の形状は平板状でもよいし、ロール状でもよい。
前記第一の金属層5としては前記ベース材3の表面に電解メッキ法で形成した銅メッキ層が挙げられる。
最終的に前記第一の金属層5(銅メッキ層)を、ベースとなるベース材3から綺麗に剥離する必要があるため、前記ベース材3の表面に金属性剥離層4を形成することが好ましい。
前記金属性剥離層4を形成するには、例えば、銀鏡反応により前記ベース材3の表面に銀を主体とする薄膜を付着させる手段が挙げられる。このようにして形成した金属性剥離層4は導電性があるためメッキ層の形成を阻害することがなく、前記金属性剥離層4を介してその上に電解メッキ法で第一の金属層5(銅メッキ層)を形成することができる。
なお、金属性剥離層4に使用する材料としては銀に代えてニッケルを用いることも可能である。
次いで、前記第一の金属層5(銅メッキ層)の表出面を所定の平均表面粗さとなるように研磨手段により研磨し、鏡面状の研磨面を形成する。
なお、研磨手段としては、まず砥石で前記表出面を研ぎ、さらに仕上げとして平均粒径3μm程度の研磨材を含む金属表面研磨専用の液状研磨材を柔らかい布にしみこませて研磨する手段が挙げられる。
(S2)微小な凹部を形成する工程、
つぎに、第一の金属層5(銅メッキ層)の研磨面に階調画像を含む像情報に対応する微小な凹部2を形成する。前記微小な凹部2は、ダイヤモンド針あるいはレーザーを用いた電子彫刻機により形成することができる。あるいは、前記微小な凹部2は、前記研磨面に対してフォトレジストによるレジストパターンを設け、腐食液を用いたエッチング法により形成することもできる。
階調画像を含む像情報としては、写真等や絵画等のイメージデータから生成される。当該イメージデータは一般的にカラー画像であるから、このカラー画像をモノクロの網点データに変換する。変換されたモノクロの網点データを前記電子彫刻機に入力して前記第一の金属層(銅メッキ層)に彫刻を施す。
(S3)第二の金属層形成工程
第一の金属層5の表面に第二の金属層を形成する。前記第一の金属層5の研磨面には階調画像を含む像情報に対応する微小な凹部2が形成されている。この微小な凹部2の形状に追従するように所定の厚みの第二の金属層を形成する。
具体的には第一の金属層5は電解メッキ法で形成された銅メッキ層であり、第二の金属層6は前記銅メッキ層の上に所定の厚さで形成されたクロムメッキ層である。
ただし、(S3)の第二の金属層6(クロムメッキ層)形成工程は必須ではない。
(S4)剥離工程
最後に、階調画像を含む像情報が微小な凹部2として表面に形成された第一の金属層5を、前記ベース材3の表面から綺麗に剥離することで、装飾体10が得られる。
この場合、前記ベース材3の表面に金属性剥離層4を予め形成した後、前記金属性剥離層4を介してその上に第一の金属層5を予め形成しておくことで、第一の金属層5もしくは第一の金属層5とその上に形成された第二の金属層6を、前記ベース材3から容易に剥離しやくなる。
なお、前記第一の金属層5(銅メッキ層)の研磨面に階調画像を含む像情報に対応する微小な凹部2を形成した後、前記第二の金属層(クロムメッキ層)形成工程を経ずに、ベース材3の表面から剥離してもよい。
第二の金属層の形成工程を経ずに剥離工程を実施した場合は、第一の金属層(例えば、銅メッキ層)の色を呈する装飾体10が得られる。
第二の金属層の形成工程を経て剥離工程を実施した場合は、第二の金属層(例えばクロムメッキ層)の色を呈する装飾体10が得られる。
(S5:図示せず)断裁工程
(S1)〜(S4)の各工程を経て出来上がった装飾体10を所定の形状に断裁してもよい。
〔変形例〕
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であり、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば以下のようなものが挙げられる。
(1)微小な凹部2の中に黒色、白色または有色の色材を入れてもよい。これによりメタリック調の階調画像の見え方にバリエーションが生ずる。
(2)第二の金属層6は第一の金属層5の全面に一様に形成する必要はなく、部分的に形成してもよい。たとえば、第二の金属層6を第一の金属層5の上にパターン状に形成することも可能である。
(3)微小な凹部2が形成された側の金属層の表面上に更に透明性保護層を設けてもよい。
なお、図1で示したフォトスタンド100の例においては前面パネル11が前記透明性保護層に相当する。また、図2で示したカンバッチ200の例においてはカバー部21が前記透明性保護層に相当する。
10 装飾体
2 凹部
3 ベース材
4 金属性剥離層
5 第一の金属層
6 第二の金属層
100 フォトスタンド
11 前面パネル
12 背面パネル
13 脚部
200 カンバッチ
21 カバー部
22 バッチ基部

Claims (16)

  1. 金属材料表面による像情報を有する装飾体において、
    前記装飾体は、平均表面粗さRaが25nm以下の表面に形成された凹部により前記像情報が形成された基材層からなることを特徴とする装飾体。
  2. 前記凹部は、彫刻により形成されていることを特徴とする請求項1記載の装飾体。
  3. 前記表面は、平均粒径が3μm以下の研磨剤を用いて研磨されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の装飾体。
  4. 前記基材層の厚さは50〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の装飾体。
  5. 前記基材層を形成する材料は銅であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載の装飾体。
  6. 前記基材層の表面には更に透明性保護層が設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の装飾体。
  7. 前記基材層の凹部が形成された表面と反対側の面には導電性材料を有することを特徴とする請求項1から6の何れか一項記載の装飾体。
  8. 前記基材層を形成する材料より耐食性に優れた金属層を備えることを特徴とする求項1から7の何れか一項記載の装飾体。
  9. 前記金属層の平均表面粗さRaは36nm以下であることを特徴とする請求項8記載の装飾体。
  10. 前記金属層の厚さは1〜10μmであることを特徴とする請求項8または9記載の装飾体。
  11. 前記金属層を形成する材料はクロムであることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項記載の装飾体。
  12. 金属材料表面による像情報を有する装飾体の製造方法であって、
    導電性を有するベース材の表面に第一の金属層を形成する工程、
    前記第一の金属層の表出面を平均表面粗さRaが25nm以下になるように研磨する工程、
    前記表出面に凹部を形成する工程、
    前記ベース材から前記第一の金属層を剥離する工程、
    を備えることを特徴とする装飾体の製造方法。
  13. 前記第一の金属層上に前記第一の金属層を形成する材料より耐食性に優れた材料で第二の金属層を形成する工程、
    を備えることを特徴とする請求項12記載の装飾体の製造方法。
  14. 前記ベース材と前記第一の金属層の間に導電性を有する剥離層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項12または13記載の装飾体の製造方法。
  15. 前記剥離層は銀鏡反応により形成した銀を含有する金属性剥離層であることを特徴とする請求項14記載の装飾体の製造方法。
  16. 前記凹部は、彫刻機により形成したことを特徴とする請求項12〜15の何れか一項記載の装飾体の製造方法。
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