JP2019123610A - エレベーター装置 - Google Patents
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Abstract
Description
1−1 エレベーター装置の全体構成
図1は、本実施形態のエレベーター装置1を示す概略構成図である。図2は、かご2が階床に停止した状態の昇降路の断面図である。図3は、かご2が階床間に位置した状態の昇降路の断面図である。
昇降路100は、かご2が昇降するための通路となる空間であり、建物内部の各階を上下方向に貫いて設けられている。昇降路100の内壁面には、かご2の昇降を案内する一対のかご用ガイドレール12A,12B(図2参照)が取り付けられている。また、昇降路100の壁面における各階に相当する高さ位置には、各階に通じる乗り場ドア(図示を省略する)が設けられている。
かご2は、人や荷物を載せるためのものであり、昇降路100内においては、主索6に支持された状態で収容されている。かご2の下部には、コンペンロープ7が取り付けられている。そして、かご2は、昇降路100の内壁面に設けられた一対のかご用ガイドレール12A,12Bに案内されて昇降路100内を上下方向に昇降する。
釣合おもり3は、かご2との釣り合いをとるために設けられたものであり、主索6に支持された状態で昇降路100内に収容されている。すなわち、主索6は、かご2と釣合おもり3とを連結している。また、釣合おもり3の底部には、コンペンロープ7が取り付けられている。したがって、釣合おもり3の下部とかご2の下部は、コンペンロープ7によって連結されている。
巻上機5は、昇降路100の上部に設けられた機械室110に配置されている。この巻上機5は、主索6が巻き掛けられる綱車を有しており、主索6を介してかご2及び釣合おもり3をつるべ式に昇降させる。また、機械室110には、長尺物振れ抑制装置8を動作させるための制御部4が設置されている。この制御部4は、巻上機5の駆動を制御する制御部と一体に構成されている。
長尺物振れ抑制装置8は、昇降路100の内壁面のうち、階床間に位置する部分の出入口側面に設置されている。この長尺物振れ抑制装置8は、平常時、つまり非動作時に折り畳まれた待機状態になり、かご2が近傍を通過しても接触しない構造となっている。そして、長尺物振れ抑制装置8は、長周期地震等が発生して建物が揺れ、主索6の振れが閾値まで振れたと判断されたとき、昇降路100内に展開した振れ抑制状態になり、主索6の振れが一定以上に大きくならないように抑制する。
次に、本実施形態における長尺物振れ抑制装置8の構成について説明する。図4は、長尺物振れ抑制装置8の振れ抑制状態を示す斜視図である。また、図5は、長尺物振れ抑制装置の待機状態を示す斜視図である。
構造枠21は、裏面部21Aと、裏面部に連続する2つの側面部21B,21Cを有している。裏面部21Aは、縦長の四角形に形成された板体からなり、一方の平面が昇降路100の内壁面のうちの出入口側面に対向し、他方の平面が主索6側を向いている。2つの側面部21B,21Cは、裏面部21Aにおける水平方向の両側の辺に連続しており、裏面部21Aの他方の平面に対して略垂直に突出している。
回転軸22は、丸棒状に形成されており、軸心が側面部21B,21Cの平面に対して略垂直に交差している。回転軸22の両端部は、ガイド溝31A,31Bに移動可能に係合されている。また、回転軸22は、ガイド溝31A,31Bに係合することにより、側面部21B,21Cに回転可能に支持されている。
長尺物接触体23は、回転軸22の両端部に連結された腕部33A,33Bと、腕部33A,33Bを連結する連結部材34を有している。この長尺物接触体23は、回転軸22を中心に回転し、主索6側へ突出して主索6の振れを抑制する振れ抑制位置と、昇降路100の内壁面側(構造枠21の裏面部21A側)に配置される待機位置とに移動可能に構成されている。
腕部33A,33Bは、回転軸22の軸方向に対して略垂直に延びる角柱状に形成されており、互いに適当な距離を空けて対向している。腕部33A,33Bの長手方向の一端部は、回転軸22に連結されており、腕部33A,33Bの長手方向の他端部は、自由端になっている。
ばね24Aは、腕部33Aと構造枠21における裏面部21Aの上部に連結されている。ばね24Bは、腕部33Bと構造枠21における裏面部21Aの上部に連結されている。ばね25Aは、腕部33Aと構造枠21における裏面部21Aの下部に連結されている。また、ばね25Bは、腕部33Bと構造枠21における裏面部21Aの下部に連結されている。
第1保持部27A,27Bは、構造枠21における側面部21B,21Cの上部に設けられている。第1保持部27A,27Bは、フック状に形成されており、側面部21B,21Cに回転可能に支持されている。第2保持部28A,28Bは、構造枠21における側面部21B,21Cの下部に設けられている。第2保持部28A,28Bは、第1保持部27A,27Bと同様に、フック状に形成されており、側面部21B,21Cに回転可能に支持されている。
次に、本実施形態における長尺物振れ抑制装置8の動作について、図4及び図5を参照して説明する。
長尺物振れ抑制装置の構成
次に、第2の実施形態における長尺物振れ抑制装置48の構成について説明する。図6は、長尺物振れ抑制装置48の振れ抑制状態を示す斜視図である。
長尺物接触体53は、回転軸22の両端部に連結された腕部63A,63Bと、腕部63A,63Bを連結する連結部材64を有している。腕部63A,63Bは、回転軸22の軸方向に対して略垂直に延びる円柱状に形成されており、互いに適当な距離を空けて対向している。腕部63A,63Bの軸方向の一端部は、回転軸22に連結されており、腕部33A,33Bの軸方向の他端部は、自由端になっている。
上述したように、第1の実施形態及び第2の実施形態では、かご2にガイドローラ押し上げ部10と、ガイドローラ押し下げ部11を設け、長尺物振れ抑制装置8(48)が待機状態に復帰するための動力をかご2の昇降から得る構成とした。これにより、モータ等の駆動装置を設けずに長尺物接触体23(53)を回転させて、長尺物振れ抑制装置8(48)を待機状態にすることができる。
Claims (8)
- 昇降路内に、長尺物を用いてかごと釣合おもりを互いに異なる方向に昇降駆動するよう構成したエレベーター装置において、
前記昇降路の内壁面に設置された長尺物振れ抑制装置と、
前記かご又は前記釣合おもりに設けられた復帰用係合部と、を備え、
前記長尺物振れ抑制装置は、
互いに対向する2つの側面部と、前記2つの側面部に形成されたガイド溝とを有する構造枠と、
前記ガイド溝に案内されて移動可能に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心に回転し、長尺物側へ突出して前記長尺物の振れを抑制する振れ抑制位置と、前記昇降路の内壁面側に配置される待機位置とに移動可能な長尺物接触体と、
前記長尺物接触体と前記構造枠に取り付けられ、前記長尺物接触体が振れ抑制位置に位置した状態で張力が釣り合う複数のばねと、
前記長尺物が閾値まで振れたときに動作指令を出力する制御部と、
前記待機位置に配置された前記長尺物接触体又は前記長尺物接触体が前記待機位置に配置された場合の前記回転軸を保持し、前記動作指令を受けて前記長尺物接触体又は前記回転軸の保持を開放する保持部と、を有し、
前記ガイド溝は、前記回転軸の水平方向の位置が変位するように当該回転軸の移動を案内し、
前記復帰用係合部は、前記かご又は前記釣合おもりの昇降により、前記長尺物接触体に係合して当該長尺物接触体を前記待機位置へ移動させる
ことを特徴とするエレベーター装置。 - 前記長尺物接触体は、前記待機位置において前記構造枠の前記2つの側面部間に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置。 - 前記制御部は、前記かご又は前記釣合おもりが昇降して前記長尺物接触体を前記待機位置へ移動させる際に、前記かごを低速運転させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベーター装置。 - 前記長尺物振れ抑制装置は、前記昇降路の内壁面のうち階床間位置に配置される
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベーター装置。 - 前記長尺物振れ抑制装置は、前記昇降路の内壁面に設置される構成要素が前記構造枠に取り付けられて支持される
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のエレベーター装置。 - 前記長尺物振れ抑制装置は、前記長尺物接触体が待機位置に配置された場合に、前記昇降路の出入口面に構成されているシルの突き出し寸法以下になる
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のエレベーター装置。 - 前記長尺物振れ抑制装置は、対象とする前記長尺物の振れがもっとも大きくなると想定される高さ位置もしくはその近傍に設置される
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のエレベーター装置。 - 前記ガイド溝は、前記長尺物接触体を前記待機位置から前記振れ抑制位置へ移動させる場合に、前記回転軸を前記長尺物から遠ざかるように案内する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のエレベーター装置。
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