JP2019111896A - タイヤの減圧の検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤの減圧を正確に検出することが可能な検出装置を提供する。【解決手段】車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出装置が提供される。前記検出装置は、前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出する共振周波数算出部と、少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出する相対量算出部と、前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出し、前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出する絶対量算出部と、前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定する判定部とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、車両に装着された1つ又は複数のタイヤの減圧を検出する検出装置、方法及びプログラムに関する。
車両を快適に走行させるためには、タイヤの空気圧が調整されていることが重要である。空気圧が適正値を下回ると、乗り心地や燃費が悪くなるという問題が生じ得るからである。このため、従来より、タイヤの減圧を自動的に検出するシステム(Tire Pressure Monitoring System;TPMS)が研究されている。タイヤが減圧しているという情報は、例えば、運転者への警報に用いることができる。
タイヤの減圧を検出する方式には、タイヤに圧力センサを取り付ける等して、タイヤの空気圧を直接的に計測する方式の他、他の指標値を用いてタイヤの減圧を間接的に評価する方式がある。このような間接的な評価方式としては、動荷重半径(Dynamic Loaded Radius;DLR)方式と、共振周波数方式(Resonance Frequency Method;RFM)とが知られている。DLR方式は、減圧タイヤは走行時につぶれることで動荷重半径が小さくなり、より高速に回転するようになるという現象を利用するものであり、タイヤの回転速度からタイヤの減圧を推定する。一方、RFMは、タイヤが減圧すると、タイヤのサイドウォール部におけるバネ定数が変化することによって共振周波数が変化することを利用するものである。
特許文献1は、DLR方式の検出装置を開示しており、特許文献2,3は、DLR方式及びRFMを組み合わせた検出装置を開示している。また、特許文献1〜3は、DLR方式において減圧を評価するための減圧指標値として、DEL1〜DEL3と呼ばれる3つの指標値について言及している。特許文献2では、DEL1〜DEL3は、以下のように定義されている。ただし、V1〜V4は、それぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪タイヤの回転速度である。
DEL1=[(V1+V4)/2-(V2+V3)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
DEL2=[(V1+V2)/2-(V3+V4)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
DEL3=[(V1+V3)/2-(V2+V4)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
DEL1=[(V1+V4)/2-(V2+V3)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
DEL2=[(V1+V2)/2-(V3+V4)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
DEL3=[(V1+V3)/2-(V2+V4)/2]/[(V1+V2+V3+V4)/4]×100(%)
上記の指標値DEL1〜DEL3を用いる場合、DEL1〜DEL3の変化量がそれぞれ閾値以上であるか否かを判定し、これらの結果の組み合わせに応じて、どのタイヤが減圧しているかを判定する。しかしながら、DEL1〜DEL3は、その定義からも分かるように、複数のタイヤ間での相対的な減圧量を表す指標値である。従って、複数のタイヤの中に、設定した閾値以上に減圧しているタイヤが存在していたとしても、当該タイヤの減圧を検出できず、警報システムが作動しないことがある。例えば、全輪のタイヤが同程度減圧している場合には、DEL1〜DEL3の値は余り変化せず、減圧を検出できない。また、例えば、20%減圧が警報の閾値であり、前輪タイヤがそれぞれ10%、後輪タイヤがそれぞれ20%減圧している場合、DEL1及びDEL3から推定される減圧量は約0%となってしまい、DEL2でも10%程度となり、やはり警報システムが作動しない。
一方、RFMでは、車輪速の波形信号に対して周波数解析を行い、タイヤの共振周波数を特定する。しかし、RFMでは、タイヤによっては十分な減圧の検出精度が確保されない場合がある。例えば、タイヤに作用する荷重が小さい場合には、共振周波数の変化を検出し難く、当該タイヤの減圧を正しく検出できないことがある。
また、圧力センサでタイヤの空気圧を直接測定する方式も考えられるが、圧力センサを全てのタイヤに装着するコストが膨大となり、実用的ではない。
本発明は、タイヤの減圧を正確に検出することが可能な検出装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る検出装置は、車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出装置であって、前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出する共振周波数算出部と、少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出する相対量算出部と、前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出し、前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出する絶対量算出部と、前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定する判定部とを備える。
本発明の第2観点に係る検出装置は、第1観点に係る検出装置であって、前記第1タイヤは、前記第2タイヤが前輪タイヤである場合には、後輪タイヤであり、前記第2タイヤが後輪タイヤである場合には、前輪タイヤである。
本発明の第3観点に係る検出装置は、第2観点に係る検出装置であって、前記相対量算出部は、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出するために、少なくとも前輪タイヤと後輪タイヤとの間の相対減圧量を算出する。
本発明の第4観点に係る検出装置は、第3観点に係る検出装置であって、前記相対量算出部は、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出するために、前記第1タイヤが後輪タイヤである場合には、左後輪タイヤと右後輪タイヤとの間の相対減圧量を、前記第1タイヤが前輪タイヤである場合には、左前輪タイヤと右前輪タイヤとの間の相対減圧量をさらに算出する。
本発明の第5観点に係る検出装置は、第2観点から第4観点のいずれかに係る検出装置であって、前記相対量算出部は、前記車輪速情報から前輪タイヤと後輪タイヤとの車輪速を比較した指標値を算出し、前記指標値から前記車両の積載荷重の影響をキャンセルする補正を行い、前記補正後の指標値から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出する。
本発明の第6観点に係る検出装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る検出装置であって、前記第2タイヤは、前輪タイヤ及び後輪タイヤのうち、前記車両に搭載されているエンジンに近い側のタイヤである。
本発明の第7観点に係る検出装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る検出装置であって、前記第1タイヤが減圧していると判定された場合に、減圧警報を発生させる減圧警報部をさらに備える。
本発明の第8観点に係る検出方法は、車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出方法であって、以下のステップを備える。
(1)前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップ
(2)少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップ
(3)前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(4)前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(5)前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップ
(1)前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップ
(2)少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップ
(3)前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(4)前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(5)前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップ
本発明の第9観点に係る検出プログラムは、車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップ
(2)少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップ
(3)前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(4)前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(5)前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップ
(1)前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップ
(2)少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップ
(3)前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(4)前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップ
(5)前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップ
本発明によれば、第1タイヤの減圧を検出するために、第2タイヤの車輪速情報から第2タイヤの共振周波数が算出され、第2タイヤの共振周波数から第2タイヤの絶対減圧量が算出される。また、少なくとも第1タイヤ及び第2タイヤの車輪速情報から、第1タイヤと第2タイヤと間の相対減圧量が算出される。そして、第2タイヤの絶対減圧量と、第1タイヤと第2タイヤと間の相対減圧量とに基づいて、第1タイヤの絶対減圧量が算出される。従って、第2タイヤだけでなく第1タイヤについても絶対減圧量が特定することができ、第2タイヤだけでなく第1タイヤの減圧も正確に検出することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るタイヤの減圧の検出装置、方法及びプログラムについて説明する。
<1.タイヤの減圧の検出装置の構成>
図1は、本実施形態に係るタイヤの減圧の検出装置2が車両1に搭載された様子を示す模式図である。車両1は、4輪車両であり、左前輪タイヤFL、右前輪タイヤFR、左後輪タイヤRL及び右後輪タイヤRRを備えている。また、本実施形態では、車両1は、フロント側にエンジンが搭載されたフロントエンジン車である。検出装置2は、これらのタイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出する機能を備えており、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧が検出されると、車両1に搭載されている警報表示器3を介してその旨の警報を行う。減圧検出処理の流れの詳細については、後述する。
図1は、本実施形態に係るタイヤの減圧の検出装置2が車両1に搭載された様子を示す模式図である。車両1は、4輪車両であり、左前輪タイヤFL、右前輪タイヤFR、左後輪タイヤRL及び右後輪タイヤRRを備えている。また、本実施形態では、車両1は、フロント側にエンジンが搭載されたフロントエンジン車である。検出装置2は、これらのタイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出する機能を備えており、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧が検出されると、車両1に搭載されている警報表示器3を介してその旨の警報を行う。減圧検出処理の流れの詳細については、後述する。
本実施形態では、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧は、車輪速(回転速度)に基づいて判定される。タイヤFL,FR,RL,RRが装着されている車輪には、各々、車輪速センサ6が取り付けられており、車輪速センサ6は、自身の取り付けられた車輪の車輪速を検出する。なお、車輪の車輪速とは、当該車輪に装着されているタイヤの回転速度を意味するため、ここでは、これをタイヤの車輪速と表現することがある。車輪速センサ6は、検出装置2に通信線5を介して接続されており、各車輪速センサ6で検出された車輪速を表す情報(以下、車輪速情報)は、リアルタイムに検出装置2に送信される。
車輪速センサ6としては、走行中のタイヤFL,FR,RL,RRの車輪速を検出できるものであれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、電磁ピックアップの出力信号から車輪速を測定するタイプのセンサを用いることもできるし、ダイナモのように回転を利用して発電を行い、このときの電圧から車輪速を測定するタイプのセンサを用いることもできる。車輪速センサ6の取り付け位置も、特に限定されず、車輪速の検出が可能である限り、センサの種類に応じて、適宜、選択することができる。
図2は、検出装置2の電気的構成を示すブロック図である。図2に示されるとおり、検出装置2は、車両1に搭載されている制御ユニットであり、I/Oインターフェース11、CPU12、ROM13、RAM14、及び不揮発性で書き換え可能な記憶装置15を備えている。I/Oインターフェース11は、車輪速センサ6、警報表示器3等の外部装置との通信を行うための通信装置である。ROM13には、車両1の各部の動作を制御するためのプログラム7が格納されている。プログラム7は、CD−ROM等の記憶媒体8からROM13へと書き込まれる。CPU12は、ROM13からプログラム7を読み出して実行することにより、仮想的にデータ取得部20、共振周波数算出部21、相対量算出部22、絶対量算出部23、判定部24及び減圧警報部25として動作する。各部21〜25の動作の詳細は、後述する。記憶装置15は、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成される。なお、プログラム7の格納場所は、ROM13ではなく、記憶装置15であってもよい。RAM14及び記憶装置15は、CPU12の演算に適宜使用される。
警報表示器3は、減圧が起きている旨をユーザに伝えることができる限り、例えば、液晶表示素子や液晶モニター等、任意の態様で実現することができる。例えば、警報表示器3は、四輪タイヤFL,FR,RL,RRにそれぞれに対応する4つのランプを、タイヤの実際の配列に併せて配置したものとすることができる。警報表示器3の取り付け位置も、適宜選択することができるが、例えば、インストルメントパネル上等、ドライバーに分かりやすい位置に設けることが好ましい。制御ユニット(検出装置2)がカーナビゲーションシステムに接続される場合には、カーナビゲーション用のモニターを警報表示器3として使用することも可能である。カーナビゲーション用のモニターに限らず、警報表示器3としてモニターが使用される場合、警報はモニター上に表示されるアイコンや文字情報とすることができる。
<2.減圧検出処理>
以下、図3を参照しつつ、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出するための減圧検出処理について説明する。図3に示す減圧検出処理は、動荷重半径(DLR)方式と共振周波数方式(RFM)とが組み合わされたものであり、例えば、車両1の電気系統に電源が投入されている間、所定のタイミングで(例えば、10分に1回等)繰り返し実行される。本実施形態に係る減圧検出処理では、四輪のタイヤFL,FR,RL,RRのうちのどのタイヤがどの程度減圧しているかが特定される。
以下、図3を参照しつつ、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出するための減圧検出処理について説明する。図3に示す減圧検出処理は、動荷重半径(DLR)方式と共振周波数方式(RFM)とが組み合わされたものであり、例えば、車両1の電気系統に電源が投入されている間、所定のタイミングで(例えば、10分に1回等)繰り返し実行される。本実施形態に係る減圧検出処理では、四輪のタイヤFL,FR,RL,RRのうちのどのタイヤがどの程度減圧しているかが特定される。
まず、ステップS1では、データ取得部20が、車輪速センサ6から時々刻々送信されてくるタイヤFL,FR,RL,RRの車輪速情報を取得する。車輪速情報は、I/Oインターフェース11を介して受信され、データ取得部20は、これを車輪速(回転速度)V1〜V4に変換する。車輪速V1〜V4は、それぞれタイヤFL,FR,RL,RRの車輪速であり、記憶装置15又はRAM14に格納される。
なお、タイヤの動荷重半径は、タイヤの空気圧状態のみならず、車両1の走行条件によっても変化する。従って、車両1の走行条件が定常である場合の車輪速V1〜V4のデータのみをタイヤの減圧検出処理に使用すべく、後の解析に適さないデータはリジェクトする(つまり、後の解析に使用しない)のが好ましい(ステップS21)。リジェクトされるべきデータとは、例えば極端な加減速時、傾斜路走行時、極端な旋回時等の車輪速V1〜V4のデータである。
次に、ステップS2では、共振周波数算出部21が、エンジンに近い側の2つのタイヤ、すなわち、前輪タイヤFL,FRの車輪速V1,V2から、それぞれタイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2を算出する。ここでは、車輪速V1及びV2の波形信号に基づく周波数解析が行われる。より具体的には、共振周波数算出部21は、車輪速V1,V2の波形信号をそれぞれ微分して、加速度A1,A2を算出する。続いて、高速フーリエ変換(FFT)を用いる等して、加速度A1,A2のパワースペクトルをそれぞれ導出し、共振周波数RF1,RF2を特定する。ただし、このパワースペクトルには、各種ノイズが含まれるため、所定回数の計算結果を平均化することが望ましい。
ところで、車両1の走行時においては、路面上の微小な凹凸により力を受けることで、タイヤFL,FR,RL,RRの車軸回りのねじりモーメント、上下方向力、前後方向力、左右方向力等が発生し、タイヤFL,FR,RL,RRが共振状態となる。また、タイヤの空気圧が低下すると、タイヤのサイドウォール部におけるバネ定数が変化するため、共振周波数が変化する。従って、タイヤの共振周波数は、当該タイヤの減圧量を表す指標となり、減圧量に換算可能である。
続くステップS3では、絶対量算出部23が、共振周波数RF1,RF2から、それぞれ前輪タイヤFL,FRの絶対減圧量P1,P2を算出する。なお、以下では、絶対減圧量P1,P2の他、各種減圧量が算出されるが、本実施形態では、これらの減圧量は、全て標準内圧に対する減圧率(%)として算出される。また、ここでいう「絶対」減圧量とは、標準内圧に対する減圧量を意味する。また、ステップS3では、絶対量算出部23は、前輪タイヤFL,FRの絶対減圧量P1,P2の平均値である前軸減圧量PF(%)を算出する。
本実施形態では、絶対減圧量P1,P2は、あらかじめ定められている1%減圧当たりの共振周波数の基準値からの変化量に基づいて、ステップS2で算出された共振周波数RF1,RF2から換算される。1%減圧当たりの共振周波数の基準値からの変化量は、タイヤを様々な減圧量に減圧させた条件下で実験走行を行うことにより、車両毎に事前に求めておくことができ、あらかじめ記憶装置15に記憶されている。
以上のとおり、本実施形態では、エンジンに近い側の2つのタイヤ、すなわち、十分な荷重が作用する前輪タイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2から、絶対減圧量P1,P2が算出される。よって、絶対減圧量P1,P2、ひいては前軸減圧量PFが精度よく算出される。
また、本実施形態では、減圧検出時の共振周波数に基づくタイヤの絶対減圧量の算出は、二輪のタイヤに関してのみ実施される。従って、周波数解析を全輪のタイヤに対して適用する場合に比べて、コンピュータリソースが少なくて済み、計算負荷が低減される。
続くステップS4では、相対量算出部22が、タイヤFL,FR,RL,RRの車輪速V1〜V4から、これらを比較する指標値を算出する。本実施形態では、ここでの指標値として、以下のようなDEL1〜DEL3が算出される。DEL1〜DEL3は、それぞれ、以下に示す特徴を有する指標値である。
DEL1:車輪速V1,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V3が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V4が大きい程小さくなる指標値
DEL2:車輪速V1,V2が大きい程大きくなり且つ車輪速V3,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V3,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V2が大きい程小さくなる指標値
DEL3:車輪速V1,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V3が大きい程小さくなる指標値
DEL1:車輪速V1,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V3が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V4が大きい程小さくなる指標値
DEL2:車輪速V1,V2が大きい程大きくなり且つ車輪速V3,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V3,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V2が大きい程小さくなる指標値
DEL3:車輪速V1,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V3が大きい程小さくなる指標値
DEL1〜DEL3は、上記特徴を有する限り、様々な方法で定義することができ、例えば、背景技術の欄で述べたとおりに定義することもできる。DEL1は、一方の対角線上に存在するタイヤFL,RRの車輪速V1,V4と、他方の対角線上に存在するタイヤFR,RLの車輪速V2,V3とを比較した値である。DEL2は、前輪タイヤFL,FRの車輪速V1,V2と後輪タイヤRL,RRの車輪速V3,V4とを比較した値である。DEL3は、左輪タイヤFL,RLの車輪速V1,V3と右輪タイヤFR,RRの車輪速V2,V4とを比較した値である。
ところで、タイヤの車輪速は、タイヤの空気圧のみならず、タイヤにかかる荷重にも依存して変化する。タイヤに荷重がかかると、その分タイヤがつぶれ、動荷重半径が小さくなり、車輪速が速くなるからである。従って、上述の指標値も荷重変化による影響を受ける。そこで、ステップS5では、タイヤの共振周波数を利用して荷重変化による指標値への影響をキャンセルするため、相対量算出部22が、荷重補正処理を行う。
指標値として上に挙げたDEL1〜DEL3を用いる場合、特に荷重の影響を受けやすいのがDEL2である。従って、ここではDEL2の荷重補正が行われる。DEL2の荷重補正の方法は、例えば、特開2012−202836号公報に記載されている手法を用いることができる。具体的には、下式に従って補正することができる。ただし、下式において、DEL2′とは補正後のDEL2であり、C1は、補正係数であり、DifLは、標準内圧で学習したときの荷重(車両質量)と現在(走行時)の荷重(車両質量)との差分である。C1は、標準内圧において複数の積載条件で実験走行を行うことにより、車両毎に事前に求めておくことができる。
DEL2′=DEL2−C1×DifL
DEL2′=DEL2−C1×DifL
続くステップS6では、相対量算出部22が、ステップS5で算出されたDEL2′に基づいて、後軸の減圧量に対する前軸の減圧量である、前後減圧量差分DFR(%)を算出する。前後減圧量差分DFRは、前輪タイヤFL,FRと後輪タイヤRL,RRと間の相対減圧量を表す。前後減圧量差分DFRと、DEL2′との関係は、原点を通る直線で表すことができる。この直線は、減圧感度bDEL2を定数として、以下の式で表すことができる。
DEL2′=bDEL2×DFR
DEL2′=bDEL2×DFR
なお、減圧感度bDEL2は、タイヤが1%減圧した時のDEL2の変化率であり、タイヤ特性に依存する。減圧感度bDEL2は、車両1の出荷前のタイヤの特性検査(チューニング)において特定され、記憶装置15にあらかじめ記憶される。従って、前後減圧量差分DFRは、ステップS5の荷重補正後のDEL2′を用いて、次のように算出される。
DFR=DEL2′/bDEL2
DFR=DEL2′/bDEL2
次に、ステップS7では、相対量算出部22が、タイヤFLの減圧量に対するタイヤFRの減圧量である、前軸左右減圧量差分DFL-FR(%)を算出する。DFL-FRは、タイヤFL,FR間の相対減圧量を表しており、DEL1、DEL3から算出することもできるし(例えば、DFL-FR=(DEL3+DEL1)/2)、車輪速から算出することもでき、これを算出する方法は限定されない。車輪速から算出する方法は、タイヤFLの車輪速V1とタイヤFRの車輪速V2との比r1と、前軸左右減圧量差分DFL-FRとが、線形関係にあることに基づく。従って、車両1の出荷前のタイヤの特性検査(チューニング)において、この線形関係を表すパラメータを算出し、これを記憶装置15にあらかじめ記憶させておく。そして、ステップS7の実行時において、車輪速V1,V2からr1を算出し、r1と線形関係を表すパラメータとに基づいて、前軸左右減圧量差分DFL-FRを算出する。
続くステップS8では、相対量算出部22が、タイヤRLの減圧量に対するタイヤRRの減圧量である、後軸左右減圧量差分DRL-RR(%)を算出する。DRL-RRは、タイヤRL,RR間の相対減圧量を表しており、DEL1、DEL3から算出することもできるし(例えば、DRL-RR=(DEL3−DEL1)/2)、車輪速から算出することもでき、これを算出する方法は限定されない。車輪速から算出する方法は、タイヤRLの車輪速V3とタイヤRRの車輪速V4との比r2と、後軸左右減圧量差分DRL-RRとが、線形関係にあることに基づく。従って、車両1の出荷前のタイヤの特性検査(チューニング)において、この線形関係を表すパラメータを算出し、これを記憶装置15にあらかじめ記憶させておく。そして、ステップS8の実行時において、車輪速V3,V4からr2を算出し、r2と線形関係を表すパラメータとに基づいて、後軸左右減圧量差分DRL-RRを算出する。
なお、r1は、車輪速V1,V2を比較する指標値であり、r2は、車輪速V3,V4を比較する指標値である。従って、ステップS7及びステップS8において、r1,r2からDFL-FR,DRL-RRを算出する場合には、ステップS4におけるDEL1,DEL3の算出を省略することができる。
ステップS9では、絶対量算出部23が、前輪タイヤFL,FRの平均的な絶対減圧量を表す前軸減圧量PFと、タイヤFL,FR,RL,RR間の相対減圧量を表す前後減圧量差分DFR、前軸左右減圧量差分DFL-FR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRとに基づいて、タイヤFL,FR,RL,RRのそれぞれの絶対減圧量GFL,GFR,GRL,GRRを算出する。
前輪タイヤFL,FRの絶対減圧量GFL,GFR(%)は、前軸減圧量PF及び前軸左右減圧量差分DFL-FRを用いて、以下のように算出することができる。
GFL=PF+DFL-FR/2
GFR=PF−DFL-FR/2
GFL=PF+DFL-FR/2
GFR=PF−DFL-FR/2
後輪タイヤRL,RRの絶対減圧量GRL,GRR(%)は、前軸減圧量PF、前後減圧量差分DFR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRとを用いて、以下のように算出することができる。
GRL=PF−DFR/2+DRL-RR/2
GRR=PF−DFR/2−DRL-RR/2
GRL=PF−DFR/2+DRL-RR/2
GRR=PF−DFR/2−DRL-RR/2
ステップS10では、判定部24が、絶対減圧量GFL,GFR,GRL,GRRに基づいて、タイヤFL,FR,RL,RRが減圧しているか否かを判定する。具体的には、絶対減圧量GFL,GFR,GRL,GRRがあらかじめ定められた閾値(例えば、20%)を超えているか否かを判定し、閾値を超えているものがあれば、そのような絶対減圧量に対応するタイヤが減圧していると判定し、続くステップS11に進む。ステップS11では、減圧警報部25が、減圧警報を発生させる。本実施形態では、警報表示器3に減圧を知らせる警報を出力する。このとき、警報表示器3は、どのタイヤが減圧しているかを区別して警報することもできるし、いずれかのタイヤが減圧していることのみを示すように警報することもできる。また、減圧警報は、音声出力の態様で実行することもできる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<3−1>
上記実施形態に係る減圧検出の方式、すなわち、特定のタイヤの絶対減圧量とタイヤ間の相対減圧量とを組み合わせて様々なタイヤの絶対減圧量を算出する方式は、四輪車両において駆動方式に限られることはなく、FF車両、FR車両、MR車両、4WD車両いずれにも適用することができる。さらに、四輪車両に限られず、三輪車両又は六輪車両などにも適用することができる。
上記実施形態に係る減圧検出の方式、すなわち、特定のタイヤの絶対減圧量とタイヤ間の相対減圧量とを組み合わせて様々なタイヤの絶対減圧量を算出する方式は、四輪車両において駆動方式に限られることはなく、FF車両、FR車両、MR車両、4WD車両いずれにも適用することができる。さらに、四輪車両に限られず、三輪車両又は六輪車両などにも適用することができる。
<3−2>
本実施形態では、共振周波数算出部21は、二輪のタイヤの共振周波数を算出したが、共振周波数は一輪のタイヤ(以下、基準タイヤという)ついてのみ算出し、共振周波数に基づく絶対減圧量も基準タイヤについてのみ算出してもよい。この場合も、タイヤ間の相対減圧量を算出し、これと基準タイヤの絶対減圧量とを組み合わせれば、他のタイヤの絶対減圧量を算出することができる。ただし、上記実施形態の前軸減圧量PFのように、二輪のタイヤの共振周波数からそれぞれ絶対減圧量を算出し、これらを平均する場合には、共振周波数のばらつきに由来する誤差を低減することができる。
本実施形態では、共振周波数算出部21は、二輪のタイヤの共振周波数を算出したが、共振周波数は一輪のタイヤ(以下、基準タイヤという)ついてのみ算出し、共振周波数に基づく絶対減圧量も基準タイヤについてのみ算出してもよい。この場合も、タイヤ間の相対減圧量を算出し、これと基準タイヤの絶対減圧量とを組み合わせれば、他のタイヤの絶対減圧量を算出することができる。ただし、上記実施形態の前軸減圧量PFのように、二輪のタイヤの共振周波数からそれぞれ絶対減圧量を算出し、これらを平均する場合には、共振周波数のばらつきに由来する誤差を低減することができる。
<3−3>
上記実施形態では、DEL2に基づいて前後減圧量差分DFRが算出された。しかしながら、これに代えて、左側前後減圧量差分DFL-RL(%)及び右側前後減圧量差分DFR-RR(%)を算出してもよい。左側前後減圧量差分DFL-RLとは、後輪タイヤRLと前輪タイヤFLとの間の相対減圧量であり、上述した前軸左右減圧量差分DFL-FR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRのように、車輪速V1と車輪速V3とを比較した指標値r3を算出し、r3に基づいて算出することができる。同様に、右側前後減圧量差分DFR-RRとは、後輪タイヤRRと前輪タイヤFRとの間の相対減圧量であり、上述した前軸左右減圧量差分DFL-FR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRのように、車輪速V2と車輪速V4とを比較した指標値r4を算出し、r4に基づいて算出することができる。この場合も、共振周波数に基づく少なくとも一輪のタイヤの絶対減圧量と、DFL-RL及びDFR-RRを含む各種相対減圧量を適宜組み合わせることで、様々なタイヤの絶対減圧量を算出することができる。
上記実施形態では、DEL2に基づいて前後減圧量差分DFRが算出された。しかしながら、これに代えて、左側前後減圧量差分DFL-RL(%)及び右側前後減圧量差分DFR-RR(%)を算出してもよい。左側前後減圧量差分DFL-RLとは、後輪タイヤRLと前輪タイヤFLとの間の相対減圧量であり、上述した前軸左右減圧量差分DFL-FR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRのように、車輪速V1と車輪速V3とを比較した指標値r3を算出し、r3に基づいて算出することができる。同様に、右側前後減圧量差分DFR-RRとは、後輪タイヤRRと前輪タイヤFRとの間の相対減圧量であり、上述した前軸左右減圧量差分DFL-FR及び後軸左右減圧量差分DRL-RRのように、車輪速V2と車輪速V4とを比較した指標値r4を算出し、r4に基づいて算出することができる。この場合も、共振周波数に基づく少なくとも一輪のタイヤの絶対減圧量と、DFL-RL及びDFR-RRを含む各種相対減圧量を適宜組み合わせることで、様々なタイヤの絶対減圧量を算出することができる。
<3−4>
上記実施形態のステップS2,S3では、前輪タイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2が算出され、これに基づいて前輪タイヤFL,FRの絶対減圧量P1,P2が算出されたが、後輪タイヤRL,RRの共振周波数を算出し、これに基づいて後輪タイヤRL,RRの絶対減圧量を算出してもよい。この場合、後輪タイヤRL,RRの絶対減圧量と、各種相対減圧量を適宜組み合わせることで、前輪タイヤFL,FRを含む様々なタイヤの絶対減圧量を算出することができる。ただし、共振周波数に基づく絶対減圧量の算出の精度を考慮すると、フロントエンジン車である場合には、前輪タイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2に基づいて絶対減圧量P1,P2を算出することが好ましく、リアエンジン車である場合には、後輪タイヤRL,RRの共振周波数に基づいて絶対減圧量を算出することが好ましい。
上記実施形態のステップS2,S3では、前輪タイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2が算出され、これに基づいて前輪タイヤFL,FRの絶対減圧量P1,P2が算出されたが、後輪タイヤRL,RRの共振周波数を算出し、これに基づいて後輪タイヤRL,RRの絶対減圧量を算出してもよい。この場合、後輪タイヤRL,RRの絶対減圧量と、各種相対減圧量を適宜組み合わせることで、前輪タイヤFL,FRを含む様々なタイヤの絶対減圧量を算出することができる。ただし、共振周波数に基づく絶対減圧量の算出の精度を考慮すると、フロントエンジン車である場合には、前輪タイヤFL,FRの共振周波数RF1,RF2に基づいて絶対減圧量P1,P2を算出することが好ましく、リアエンジン車である場合には、後輪タイヤRL,RRの共振周波数に基づいて絶対減圧量を算出することが好ましい。
<3−5>
上記実施形態では、全てのタイヤFL,FR,RL,RRの絶対減圧量が算出されたが、一部のタイヤの絶対減圧量のみを算出するようにしてもよい。
上記実施形態では、全てのタイヤFL,FR,RL,RRの絶対減圧量が算出されたが、一部のタイヤの絶対減圧量のみを算出するようにしてもよい。
サイズ205/45R17のタイヤが装着されたマニュアルトランスミッションのFF(フロントエンジン・フロントドライブ)四輪車を、表1の様々な減圧条件(条件1〜条件8)下でテスト走行させた。そして、上記実施形態に係る減圧検出処理のアルゴリズムに従って、テスト走行時の車輪速情報から各タイヤの絶対減圧量を算出したところ、表2の結果が得られた。この結果からは、上記実施形態に係る減圧検出処理のアルゴリズムの精度の高さが確認された。
1 車両
2 検出装置(コンピュータ)
20 車輪速導出部
21 共振周波数算出部
22 相対量算出部
23 絶対量算出部
24 判定部
25 減圧警報部
7 プログラム
FL 左前輪タイヤ
FR 右前輪タイヤ
RL 左後輪タイヤ
RR 右後輪タイヤ
V1 左前輪タイヤの車輪速
V2 右前輪タイヤの車輪速
V3 左後輪タイヤの車輪速
V4 右後輪タイヤの車輪速
RF1 左前輪タイヤの共振周波数
RF2 右前輪タイヤの共振周波数
2 検出装置(コンピュータ)
20 車輪速導出部
21 共振周波数算出部
22 相対量算出部
23 絶対量算出部
24 判定部
25 減圧警報部
7 プログラム
FL 左前輪タイヤ
FR 右前輪タイヤ
RL 左後輪タイヤ
RR 右後輪タイヤ
V1 左前輪タイヤの車輪速
V2 右前輪タイヤの車輪速
V3 左後輪タイヤの車輪速
V4 右後輪タイヤの車輪速
RF1 左前輪タイヤの共振周波数
RF2 右前輪タイヤの共振周波数
Claims (9)
- 車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出装置であって、
前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出する共振周波数算出部と、
少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出する相対量算出部と、
前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出し、前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出する絶対量算出部と、
前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定する判定部と
を備える、検出装置。 - 前記第1タイヤは、前記第2タイヤが前輪タイヤである場合には、後輪タイヤであり、前記第2タイヤが後輪タイヤである場合には、前輪タイヤである、
請求項1に記載の検出装置。 - 前記相対量算出部は、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出するために、少なくとも前輪タイヤと後輪タイヤとの間の相対減圧量を算出する、
請求項2に記載の検出装置。 - 前記相対量算出部は、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出するために、前記第1タイヤが後輪タイヤである場合には、左後輪タイヤと右後輪タイヤとの間の相対減圧量を、前記第1タイヤが前輪タイヤである場合には、左前輪タイヤと右前輪タイヤとの間の相対減圧量をさらに算出する、
請求項3に記載の検出装置。 - 前記相対量算出部は、前記車輪速情報から前輪タイヤと後輪タイヤとの車輪速を比較した指標値を算出し、前記指標値から前記車両の積載荷重の影響をキャンセルする補正を行い、前記補正後の指標値から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量を算出する、
請求項2から4のいずれかに記載の検出装置。 - 前記第2タイヤは、前輪タイヤ及び後輪タイヤのうち、前記車両に搭載されているエンジンに近い側のタイヤである、
請求項1から5のいずれかに記載の検出装置。 - 前記第1タイヤが減圧していると判定された場合に、減圧警報を発生させる減圧警報部をさらに備える、
請求項1から6のいずれかに記載の検出装置。 - 車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出方法であって、
前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップと、
少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップと、
前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップと、
前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップと、
前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップと
を含む、検出方法。 - 車両に装着された複数のタイヤに含まれる第1タイヤの減圧を検出する検出プログラムであって、
前記複数のタイヤに含まれる第2タイヤの車輪速情報から、前記第2タイヤの共振周波数を算出するステップと、
少なくとも前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの車輪速情報から、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の相対減圧量を算出するステップと、
前記第2タイヤの共振周波数から前記第2タイヤの絶対減圧量を算出するステップと、
前記第2タイヤの前記絶対減圧量と、前記第1タイヤと前記第2タイヤと間の前記相対減圧量とに基づいて、前記第1タイヤの絶対減圧量を算出するステップと、
前記第1タイヤの前記絶対減圧量に基づいて、前記第1タイヤが減圧しているか否かを判定するステップと
をコンピュータに実行させる、検出プログラム。
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