JP2019111668A - 積層体、および袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 滑り性を保持したまま、ラミネート強度の低下を抑えることが可能な積層体、および、そのような積層体を用いた袋体を提供する。【解決手段】 基材層11、印刷層12、アンカーコート層13、熱接着性樹脂層14、バリア層15、アンカーコート層16、スリップ剤を含有しない第1シーラント層17と、スリップ剤を含有する第2シーラント層18が、この順に重ねて形成された積層体であって、第1シーラント層17と、第2シーラント層18は、共押出により形成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、剥離強度を改善した積層体、およびそのような積層体を用いた袋体に関する。
従来、包装袋などの袋体に用いられるフィルムである包装フィルムとしては、基材層とシーラント層が重ねられた積層フィルムが用いられている。このような包装フィルムにおいて、ヒートシールすることによりフィルム同士の接合を行うためのシーラント層には、ポリエチレンやポリプロピレン等が用いられている。また、シーラント性に滑り性を付与するため、添加剤として、ブロッキング防止剤やスリップ剤が添加されている(特許文献1参照)。
特開平10−749号公報
一般に、静電防止剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤は、包装フィルム材に欠かせない添加剤であるが、保存中の湿度や温度の影響を受けフィルム内を移動しフィルム表面へブリードアウトするという特徴がある。これらの添加剤はシーラント層に含有される場合が多いが、アルミニウム(AL)や蒸着フィルムなどのバリア性フィルムにシーラント層を押出加工した際、シーラント層とバリア性フィルムの層間にブリードアウトした添加剤が溜まり易く、ラミネート強度が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、滑り性を保持したまま、ラミネート強度の低下を抑えることが可能な積層体、および、そのような積層体を用いた袋体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
基材層と、スリップ剤を含有しない第1シーラント層と、スリップ剤を含有する第2シーラント層が、この順に重ねて形成された積層体であって、
前記第1シーラント層と、前記第2シーラント層は、共押出により形成されたことを特徴とする積層体を提供する。
また、本発明の積層体は、前記第1シーラント層の厚みの前記第2シーラント層の厚みに対する比率は0.25以上1.0以下であることを特徴とする。
また、本発明の積層体は、前記スリップ剤は、前記第2シーラント層の構成材料中に0.01質量%以上0.3質量%以下の比率で含まれることを特徴とする。
また、本発明では、前記積層体を用いて形成された袋体を提供する。
本発明によれば、滑り性を保持したまま、ラミネート強度の低下を抑えることが可能な積層体、および、そのような積層体を用いた袋体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る袋体を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る袋体を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る積層体を示す断面図である。 実施例及び比較例の積層体(積層フィルム)の評価結果を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る袋体を示す正面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る袋体を示す背面図である。図1、図2において、斜線の網掛けを示した箇所は、ヒートシールにより形成されたシール部を示している。本明細書において、以下に示す、前面、後面、上部、下部、上部シール部、下部シール部、上下方向、左右方向などの向きを示す用語は上部シール部を上、下部シール部を下にし前面を前に位置した状態における相対的な位置関係を表している。
本実施形態に係る袋体の構造は、図1、図2に示すとおりである。1枚の長方形状(矩形状)の積層フィルムの対向する端部同士を重ねて合掌部3とし、この合掌部3をヒートシールして、合掌シール部4を形成して筒状体を形成する。そして、筒状体の上部、下部をヒートシールすることにより、筒状体の上部に上部シール部5、下部に下部シール部6を形成し、ピロー形式と呼ばれる形態の袋体となる。
合掌部3は、元の1枚の積層フィルムの端縁の位置を頂部3a、後面2との境界を基部3bとしている。合掌シール部4は、頂部3aから基部3bの全域に亘って形成されていてもよいし、頂部3a、基部3bに達しない範囲で形成されていてもよい。
袋体は、前面1と後面2の2つの面に挟まれた収容部を有する。本実施形態では、前面1は、1つの連続する面であるが、後面2は、合掌部3の基部3bにおいて1枚のフィルムが接合されて形成された面である。図1、図2に示したような袋体は、ピロー形式と呼ばれるものであり、その形態自体は公知のものである。前面1、後面2は、相対的なものであり、どちらが、前面であって、どちらが後面であってもよい。前面1と後面2は、それぞれ第1面と第2面、一方の面と他方の面等、位置関係を規定しない表現とすることもできる。
なお、本実施形態の袋体は、上部シール部5または下部シール部6のどちらか一方のみを形成した後、上部または下部に残ったままとなっている開口を充填口として用いて、内容物を収容部に充填し、その後、上部シール部5または下部シール部6の残りの一方を形成して、密封することにより得られるものである。本発明の袋体は、上部シール部5または下部シール部6を形成した密封後の袋体、上部シール部5または下部シール部6のどちらか一方のみを形成した状態の開口を有する袋体(内容物が充填されていない状態)の双方を含む。
図面が繁雑になるため、図示は省略しているが、前面1、後面2には、商品名や、商品説明、製造者、原材料等、充填される内容物に関する情報が、文字や図柄の形態で印刷されている。また、図1に示すように、消費者に開封する位置を示唆する開封予定線9が、前面1の上部付近に、上部シール部5の長手方向に沿って印刷されている。図1の例では、開封予定線として破線を印刷している。開封する位置の示唆は、他の形態で行ってもよい。
本実施形態の袋体は、長方形状の1枚の積層フィルムで構成されている。本実施形態の袋は、上述のように、1枚の積層フィルムの対向する端部同士をヒートシールして合掌シール部4を形成する。これにより、図1のように、合掌シール部4側から見た状態では、上縁を含む上部、下縁を含む下部がともに開放された筒状体となる。この際、合掌シール部4以外の部分で筒状体を形成している。そして、開放された上部、下部をそれぞれヒートシールして接合することにより、上部シール部5、下部シール部6を形成して、密封された袋体が得られる。
(各シール部)
図1に示すように、合掌シール部4は、積層フィルムの対向する端部同士を所定の幅でヒートシールすることにより形成されたシール部である。上部シール部5は、合掌シール部4を形成することにより、対向することになった上部同士を所定の幅でヒートシールすることにより形成されたシール部である。下部シール部6は、合掌シール部4を形成することにより、対向することになった下部同士を所定の幅でヒートシールすることにより形成されたシール部である。合掌シール部4、上部シール部5、下部シール部6は、いずれも2mm以上15mm以下の幅で形成されることが好ましく、4mm以上10mm以下の幅で形成されることがより好ましい。
上部シール部5は、袋体の上縁7まで形成されていてもよいが、袋体の上縁7に沿って形成されていれば、上縁7まで達していなくてもよい。下部シール部6は、袋体の下縁8まで形成されていてもよいが、袋体の下縁8に沿って形成されていれば、下縁8まで達していなくてもよい。
(フィルムの詳細)
本実施形態の袋体は、1枚の積層フィルムにより構成されている。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。シーラント層は、袋体の最内面を構成する層である。袋体が熱に対する耐性を必要とされる場合は、基材層は、耐熱性をもつ材料からなることが好ましい。基材層の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm〜50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PC」や、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋して袋体とするときの最も袋体内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などの熱接着性樹脂が採用できる。本実施形態では、ポリエチレンを用いている。
本実施形態では、シーラント層は、外側の第1シーラント層と内側の第2シーラント層の2層構成となっている。第1シーラント層を構成する樹脂と第2シーラント層を構成する熱接着性樹脂は、同じであっても異なっていてもよい。接着性の観点からは、同一の熱接着性樹脂を用いることが好ましい。第1シーラント層と第2シーラント層の違いは、スリップ剤(滑剤)を含むか否かである。外側の第1シーラント層は、基材層側に位置する層であるため、スリップ剤が基材層側にブリードアウトしないように、スリップ剤を含んでいない。第2シーラント層は、最内層であるため、積層フィルムに滑り性を付与するため、スリップ剤が積層フィルム表面にブリードアウトするように、スリップ剤を含んでいる。スリップ剤は、第2シーラント層の構成材料中に0.01質量%以上0.3質量%以下の比率で含まれることが好ましい。0.01質量%未満であると、積層フィルムに十分な滑り性を付与することができず、0.3質量%を超えると、過剰な滑り性を付与することになるためである。スリップ剤としては、脂肪族アミド系、脂肪酸系、高級アルコール系等、公知のものを用いることができるが、本実施形態では、脂肪族アミド系のスリップ剤を用いている。
第1シーラント層と第2シーラント層は、それぞれフィルムとして用意し、接着剤を用いて貼り合わせることも可能であるが、2つの層を共押出により形成することが好ましい。第1シーラント層と第2シーラント層を共押出により形成することにより、シーラント層としての一体感が高まるとともに、コストを抑えることもできるためである。第1シーラント層の厚みは、5μm以上30μm以下であることが好ましい。また、第2シーラント層の厚みは、15μm以上70μm以下であることが好ましい。さらに、第1シーラント層と第2シーラント層を合わせた厚みは、20μm以上100μm以下であることが好ましい。
また、第1シーラント層の厚みと第2シーラント層の厚みの比は、1:4〜1:1であることが好ましい。言い換えると、第1シーラント層の厚みの第2シーラント層の厚みに対する比率は、0.25以上1.0以下であることが好ましい。第1シーラント層の厚みが、第2シーラント層の厚みに対して薄すぎると、スリップ剤が外層の基材側にブリードアウトする可能性が高まり、ラミネート強度が低下する惧れが生じ、第1シーラント層の厚みが、第2シーラント層の厚みに対して厚すぎると、最内層からスリップ剤を十分にブリードアウトさせることができず、積層フィルムの滑り性が不足するためである。また、第1シーラント層、第2シーラント層はともに未延伸であることが好ましい。
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、アルミニウムなどの金属や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。あるいは、アルミニウムなどの金属箔を設けてもよい。その他にも、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
図3は、本実施形態に係る積層体である積層フィルムの層構成を示す断面図である。図3において、図面上側が外層、図面下側を内層として説明していく。図3に示すように、積層フィルム10は、最外層から最内層に向かって順に、基材層11、印刷層12、アンカーコート層13、熱接着性樹脂層14、バリア層15、アンカーコート層16、第1シーラント層17、第2シーラント層18が積層された構成となっている。アンカーコート層13、熱接着性樹脂層14、アンカーコート層16は、溶融押し出し法を用いて層同士を接着するための層である。バリア層15は、上述した他の層または第2基材層に該当する。なお、図3は、各層の配置順序を示すものであり、各層の厚みの比率、面方向のサイズと厚みとの比率は、実際のものとは異なっている。
(実施例)
厚みが16μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに印刷層を形成した。その後、印刷層の面に、アンカーコーターによりアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層(AC)を形成した。続いて、厚み9μmのアルミニウム(AL)箔と、前記アンカーコート層とを、熱接着性樹脂であるポリエチレン樹脂によりサンドイッチラミネートして接着し、厚みが20μの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂層を介して積層した。次に、アルミニウム箔にアンカーコーターによりアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層を形成した。そして、スリップ剤を添加していない直鎖状低密度ポリエチレン(第1シーラント層)と、スリップ剤を添加した直鎖状低密度ポリエチレン(第2シーラント層)を、それぞれ厚み10μm、30μmとなるように、アンカーコート層に重ねて共押出した。第1シーラント層の厚みと第2シーラント層の厚みの比は1:3である。なお、スリップ剤は、第2シーラント層の構成材料中における含有率が0.2質量%となるように添加した。
以上の結果、PET/印刷層/AC/LLDPE/AL/AC/LLDPE(スリップ剤なし)/LLDPE(スリップ剤あり)が順に積層された積層フィルムを作成した。さらに、作成された1枚の積層フィルムを用いて、1枚の積層フィルムの対向する端部同士を重ねて合掌部3とし、この合掌部3をヒートシールして、合掌シール部4を形成して筒状体を形成し、筒状体の下部をヒートシールして下部シール部6を形成した後、コーヒー粉末を充填し、充填口である上部をヒートシールして上部シール部5を形成しして密封し、図1、図2に示したようなピロー形式の包装袋を実施例の袋体として作成した。袋体のサイズは、幅方向(図1、図2における左右方向)を30mm、長手方向(図1、図2における上下方向)を120mmとした。
(比較例)
スリップ剤を添加していない直鎖状低密度ポリエチレンと、スリップ剤を添加した直鎖状低密度ポリエチレンを、共押出することに代えて、スリップ剤を添加した直鎖状低密度ポリエチレンを、厚み40μmとなるように、アンカーコート層に重ねて共押出した以外は、実施例と同様にして、比較例の積層フィルムを形成した。この結果、PET/印刷層/AC/LLDPE/AL/AC/LLDPE(スリップ剤あり)が順に積層された積層フィルムを比較例として得た。さらに、作成された1枚の積層フィルムを用いて、1枚の積層フィルムの対向する端部同士を重ねて合掌部とし、この合掌部をヒートシールして、合掌シール部を形成して筒状体を形成し、筒状体の下部をヒートシールして下部シール部を形成した後、コーヒー粉末を充填し、充填口である上部をヒートシールして密封し、実施例の袋体と同一形態のピロー形式の包装袋を比較例の袋体として作成した。
(評価結果1)
実施例の積層フィルムと比較例の積層フィルムの評価を行った。評価は、作成された積層フィルムのラミネート強度を定期的に測定することにより、時間の経過によるラミネート強度の変化を記録して行った。ラミネート強度(N(ニュートン)/15mm)は、JISK−6854-3に準拠した方法を用い、積層フィルムに対してT型剥離試験を行うことにより測定した。剥離速度は、300mm/minとした。実施例の積層フィルムと比較例の積層フィルムの評価結果を図4に示す。図4(a)は、保存期間とラミネート強度の対応関係を示す表であり、図4(b)は、図4(a)に示した数値をプロットしたグラフである。図4に示すように、評価は、製造直後(0週間)から、1週間(W)ごとに行った。この間、実施例の積層フィルムと比較例の積層フィルムは、ともに室温40°Cの同じ環境で保存した。4週間後から7週間後、9週間後から11週間後は省略してある。
図4(a)の表、図4(b)のグラフを見るとわかるように、ラミネート強度は、製造直後から実施例5.2N/15mm、比較例4.9N/15mmと、若干の差がある。その後、両者のラミネート強度の差は徐々に開き、12週間後には、実施例4.8N/15mm、比較例2.4N/15mmとなり、実施例は、比較例の2倍となった。12週間で、比較例の積層フィルムのラミネート強度は、半分以下に低下したが、実施例の積層フィルムのラミネート強度は、1割も低下しなかった。
(評価結果2)
実施例の袋体と比較例の袋体の評価を行った。評価は、人が一方の手で前面1の上部付近の一部を摘み、他方の手で合掌部3の上部付近の一部を摘んで、互いに逆方向に引っ張って袋体の上部を開封することにより行った。開封の結果、実施例の袋体、比較例の袋体ともに開封することはできた。実施例の袋体においては、上部シール部5において、積層フィルムの最内層である第2シーラント層間において剥離が生じ、収容部に通じる開口が形成された。この際、各積層フィルムにおいては層間で剥離はせず、中身のコーヒー粉末は、上部の開口からスムーズに注出することができた。第1シーラント層は、アルミニウム箔、第2シーラント層のいずれとも剥離はしていなかった。
一方、比較例の袋体においては、上部シール部において、積層フィルムのシーラント層間において剥離が生じ、収容部に通じる開口が形成されたが、前面、後面に位置する積層フィルムにおいて、シーラント層とアルミニウム箔の剥離が確認できた。コーヒー粉末の一部が剥離したシーラント層とアルミニウム箔の間に入り込み、快適に使用できるものとはならなかった。実施例の袋体では、開封予定線9に従わずに開封した場合であっても、層間剥離が見られず、快適に使用することができた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、袋体としてピロー形式の包装袋を例にとって説明したが、三方袋、四方袋、ガセット袋、4ピラー袋等の様々な形態の袋体に適用することができる。
1・・・前面
2・・・後面
3・・・合掌部
3a・・・合掌部の頂部
3b・・・合掌部の基部
4・・・合掌シール部
5・・・上部シール部
6・・・下部シール部
7・・・上縁
8・・・下縁
9・・・開封予定線
10・・・積層フィルム(積層体)
11・・・基材層
12・・・印刷層
13、16・・・アンカーコート層
14・・・熱接着性樹脂層
15・・・バリア層
17・・・第1シーラント層
18・・・第2シーラント層

Claims (4)

  1. 基材層と、スリップ剤を含有しない第1シーラント層と、スリップ剤を含有する第2シーラント層が、この順に重ねて形成された積層体であって、
    前記第1シーラント層と、前記第2シーラント層は、共押出により形成されたことを特徴とする積層体。
  2. 前記第1シーラント層の厚みの前記第2シーラント層の厚みに対する比率は0.25以上1.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記スリップ剤は、前記第2シーラント層の構成材料中に0.01質量%以上0.3質量%以下の比率で含まれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の積層体を用いて形成された袋体。
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