JP2001334617A - 積層用シーラントフィルム、複合フィルム及び複合包装袋 - Google Patents

積層用シーラントフィルム、複合フィルム及び複合包装袋

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JP2001334617A
JP2001334617A JP2000155085A JP2000155085A JP2001334617A JP 2001334617 A JP2001334617 A JP 2001334617A JP 2000155085 A JP2000155085 A JP 2000155085A JP 2000155085 A JP2000155085 A JP 2000155085A JP 2001334617 A JP2001334617 A JP 2001334617A
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Yasuhiro Inagaki
泰博 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温シール性に優れ延伸フィルムとの接着性
に優れた積層用シーラントフィルム、前記シーラントフ
ィルムと延伸フィルムとが積層された易裂性の複合フィ
ルム、及びこの複合フィルムから製袋された複合包装袋
を提供する。 【解決手段】 密度が0.900-0.930g/cm3の範囲にありス
リップ剤が配合された好ましくは直鎖状ポリエチレン製
シール層と、シール層の密度よりも0.01g/cm3 以上高い
密度を有し、スリップ剤の配合割合がシール層の1/3 以
下である好ましくは直鎖状低密度ポリエチレン製ラミネ
ート層とを備えた、例えば、シール層/ラミネート層=
4/1の層比からなる厚さ50μmの、積層用シーラン
トフィルム、及び上記積層用シーラントフィルムのラミ
ネート層に、好ましくは2軸延伸ナイロン製の易裂性延
伸フィルムが積層されてなる複合フィルム、並びに、上
記複合フィルムがヒートシールにより製袋されてなる複
合包装袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温シール性に優
れ延伸フィルムとの接着性に優れた積層用シーラントフ
ィルム、低温シール性に優れ前記積層用シーラントフィ
ルムと延伸フィルムとが高い接着強度をもって積層され
た易裂性の複合フィルム、及びこの複合フィルムから製
袋された開封性に優れた複合包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】食品工業においては、衛生性・経済性・
取扱いの簡便さ等から、プラスチックフィルムによる包
装が頻繁に行われている。プラスチックフィルムを用い
た包装では、一般に最内層にヒートシール層としてポリ
オレフイン樹脂を使用し、このヒートシール層の一方の
面に、他のプラスチックフィルムや金属箔、紙などが、
その目的に応じて適宜積層されている。このような複合
フィルムを用いて製袋された包装袋は、強度に優れ、そ
の機能に応じてさまざまなものが包装できる。
【0003】近年包装業界では、包装効率の向上と開封
性の向上の2点についての検討が盛んである。包装効率
向上の為には、低温シール性のある包装材を使用し、包
装スピードを向上させる方法がよく用いられる。低温シ
ール性の発現には、樹脂の融点を低下させる方法が取ら
れ、特に近年、シングルサイト触媒と呼称される触媒を
用いることにより、従来では重合できなかった、密度が
0.910g/cm3 より低密度の直鎖状低密度ポリエ
チレン樹脂の生産が可能となり、包装用フィルム分野に
おいても使用できるようになった。
【0004】しかし、このような樹脂は一般に融点が低
いため、フィルムに加工した際にスベリ性が発現しない
ので、融点の高い樹脂に比べて多くの添加剤を配合する
必要があり、後述するように、ヒートシール用フィルム
として延伸フィルムと共に複合フィルムの構成材料とし
て用いる際に、新たな問題点が生じていた。
【0005】一方、上記開封性の向上は、より安全に内
容物を取り出すというニーズに対応したものであり、ヒ
ートシール用フィルムに延伸フィルムを積層した複合フ
ィルムを用いると、延伸フィルムに起因する配向性を袋
に付与することができる。尚、この場合、ヒートシール
用フィルムと延伸フィルムとの接着性を挙げるために、
必要に応じてコロナ放電処理等がヒートシール用フィル
ムに施されていた。
【0006】複合フィルムとしては、例えば特開平9−
255797号公報に、エステル成分、引張り強度、熱
収縮率等が限定された引裂直線性を有する2軸延伸ポリ
エステルフィルムと、ヒートシール用フィルムとしての
ポリオレフィン樹脂フィルムとが積層された複合フィル
ム、及びこの複合フィルムから得られた袋が開示されて
いる。しかし、上記公報においては、ポリオレフィン樹
脂フィルムに関する詳細な検討は開示されておらず、記
載された複合フィルムから得られた袋を引き裂くとき、
引裂方向性は発現するものの、引裂抵抗が強い場合があ
り、内容物が飛散する場合があるという問題点があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような場合、延伸
フィルムにヒートシール用フィルムを強固に接着すれ
ば、複合フィルム全体の引裂性を発現することができ
る。しかし、低温シール性を保持すべく、融点が低く多
量の添加剤を含む上述のポリオレフィン樹脂からなるフ
ィルムを用いると、これらの樹脂は密度が低いために、
配合した添加剤の挙動が安定せず、延伸フィルムとの積
層時に添加剤が接着剤層に移行して、油膜を形成したり
コロナ放電処理等による処理度を低下させたりして強固
な積層強度を発現することが困難であり、結局、複合フ
ィルムの易裂性を確保出来ないと共に、スベリ性を発現
しなかったり、透明性が低下したりするという問題点が
判明した。
【0008】本発明は、上記従来のヒートシール用フィ
ルム、複合フィルム及び複合包装袋の問題点に鑑み、低
温シール性に優れ延伸フィルムとの接着性に優れた積層
用シーラントフィルム、低温シール性に優れ前記積層用
シーラントフィルムと延伸フィルムとが高い接着強度を
もって積層された易裂性の複合フィルム、及びこの複合
フィルムから製袋された複合包装袋を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、密度が0.900〜0.930g/cm3 の範囲に
ありスリップ剤が配合されたシール層と、シール層の密
度よりも0.01g/cm3 以上高い密度を有し、スリ
ップ剤の配合割合がシール層の1/3以下であるラミネ
ート層とを備えた、ポリエチレン系樹脂よりなる積層用
シーラントフィルムを提供する。又、請求項2記載の本
発明は、請求項1記載の積層用シーラントフィルムのラ
ミネート層に、易裂性延伸フィルムが積層されてなる複
合フィルムを提供する。又、請求項3記載の本発明は、
請求項2記載の複合フィルムがヒートシールにより製袋
されてなる複合包装袋を提供する。以下、本発明を更に
詳細に説明する。
【0010】本発明の積層用シーラントフィルムは、ラ
ミネート層とスリップ剤が配合されたシール層とを備え
たポリエチレン系樹脂よりなるフィルムであって、シー
ル層は、密度が0.900〜0.930g/cm3 の範
囲にあることを要する。この様なラミネート層又はシー
ル層に用いられるポリエチレン系樹脂の例としては、積
層用シーラントフィルムの用途、性能に応じて、直鎖状
低密度ポリエチレン、通常の低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、及びエチレンー酢酸ビニル共重合体等
が使い分けられるが、密度選択範囲が広く、強度も高い
点で、直鎖状低密度ポリエチレンが特に好適に使用され
る。ポリエチレン系樹脂の重合方法は特に問わないが、
所謂シングルサイト触媒を用いて重合した方が、より低
密度の均質な樹脂が得られるので望ましい。
【0011】シール層の密度は、上記範囲であれば、本
発明の目的を達成する上で支障とならず、より低い方が
低温シール性が得られる点で好ましい。また、シール層
には、スリップ剤が配合されており、その量は特に限定
されないが、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して
0.005〜0.01重量部とするのが、取扱いに好適
なスベリ性が得られる点で好ましい。
【0012】本発明において、スリップ剤とは樹脂製品
の表面に滲み出しもしくは移行して表面の摩擦係数を調
節する作用を有する添加剤を意味し、一般にプラスチッ
クフィルムに使用されるものでよく、例えばオレイン酸
アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミ
ドなどの長鎖脂肪酸アミドが好ましく用いられ、これら
は単独でもしくは複数の添加剤が組み合わされて使用さ
れてもよい。
【0013】また、スベリ性をより効果的に発現させる
ために、スリップ剤と共に、滲み出しや移行の現象を示
さないアンチブロッキング剤を添加してもよい。アンチ
ブロッキング剤としては、天然シリカ、合成シリカ、ゼ
オライト、珪藻土等の無機物のほか、ポリメチルメタク
リレート(PMMA)ビーズ、ポリスチレンビーズ等の
有機物を用いることができる。
【0014】本発明におけるラミネート層は、シール層
の密度よりも0.01g/cm3 以上高い密度を有し、
好ましくは0.01〜0.02g/cm3 高い密度を有
する。ラミネート層の密度がシール層より低い場合や高
くても0.01g/cm3 未満の場合は、後述の如くシ
ール層に配合されているスリップ剤が移行して来る場合
があり、また、結果的に多量のスリップ剤を必要とする
こととなり、逆に高すぎるとシーラントフィルムがカー
ルしたり、フィルム剛性が高過ぎて風合いが悪くなる場
合がある。
【0015】また、ラミネート層はスリップ剤の配合割
合がシール層の1/3以下の少量とされているので、延
伸フィルムとの積層時に添加剤が接着剤層に移行して、
油膜を形成したりコロナ放電処理等による処理度を低下
させる等の不都合を生じることが殆どない。一方、スリ
ップ剤の配合割合が少量でも適度のスベリ性を発現す
る。これは、樹脂の密度が高くなると、フィルムの剛性
が向上して、フィルム同士やフィルムと機械との接触面
積が低下する傾向があり、少量のスリップ剤でも効果を
発揮するからである。尚、ラミネート層には、スリップ
剤が全く配合されていなくてもよい。
【0016】また、スリップ剤は、ポリエチレン系樹脂
密度の低い側から高い側には移行しにくいため、このよ
うな2層構造をとるとシール層のスリップ剤がラミネー
ト層に移行しにくくなり、コロナ放電処理等による処理
度の低下を招く虞れが少なくなる。従って、印刷インキ
の密着強度や接着剤の接着強度が発現しやすくなる。こ
の点で、ラミネート層は、シール層の密度よりも0.0
1g/cm3 以上高い密度を必要とするが、スリップ剤
は、樹脂の構成によっては添加する必要がないものであ
る。このラミネート層には、アンチブロッキング剤とし
て、シール層と同様に、天然シリカ、合成シリカ、ゼオ
ライト、珪藻土等の無機物のほか、ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)ビーズ、ポリスチレンビーズ等の有
機物を用いることができる。これらは、フィルム内部に
留まり、フィルム表面には滲み出しもしくは移行しない
ため、コロナ放電処理等による処理度の低下やシール不
良の虞れがない。
【0017】本発明の積層用シーラントフィルム全体に
占めるシール層の厚さの割合は、60〜90%が好ましい。
この範囲を下回ると、カールが発生しやすくなり、フィ
ルムの剛性が向上して風合いが悪くなる虞れがある。逆
に上回ると、スリップ剤の量を低減できず、シール不良
や透明性不良を引き起こす虞れがある。
【0018】積層用シーラントフィルムの製造方法とし
ては、一般にポリエチレン系樹脂をフィルム化するTダ
イ成形法やインフレーション成形法が好適に用いられ
る。フィルムの構成が複層となるので、一度に成形でき
る共押出成形法が好ましく採用される。上記のような構
成は、フィルム表面にブリードして効果を発現する型の
配合に有用であるので、シール層とラミネート層には、
スリップ剤の他、必要に応じて帯電防止剤や防曇剤、流
滴剤などの添加剤を配合してもよい。
【0019】本発明の複合フィルムは、上記積層用シー
ラントフィルムのラミネート層に、易裂性延伸フィルム
が積層されてなるものである。延伸フィルムは、易裂性
であれば特に限定されず、樹脂の種類としては、ナイロ
ン等のポリアミドやポリエステルなどが挙げられ、特に
強度の点でポリアミドが好ましく用いられる。延伸の種
類,方法も特に限定されず、1軸延伸又は2軸延伸が、
ロール延伸、加熱炉延伸やテンター延伸等により行われ
るが、強度バランス確保の点で、2軸延伸フィルムが好
ましく用いられる。延伸倍率は、小さくなると易裂性が
低下し、大きくなると生産が困難になるので、各軸方向
共、2.8〜4倍程度が好ましく、また、延伸後の厚さ
は、通常10〜40μm程度とされ、用途等に応じて、
適宜決定してよく、一般には12μm、15μm、25
μmの各易裂性延伸フィルムが市販されている。
【0020】積層用シーラントフィルムに易裂性延伸フ
ィルムを積層するには、通常、2液硬化型ポリエステル
系、2液硬化型ポリエーテル系、1液硬化型ポリエーテ
ル系等の接着剤によって両者を貼り合わせる。本発明の
複合フィルム全体の厚さ中に占める積層用シーラントフ
ィルムの割合は、通常、30〜90%程度とされる。
【0021】本発明の複合包装袋は、上記複合フィルム
がヒートシールにより製袋されてなるものである。一般
に、易裂性延伸フィルムにはヒートシール性が殆どない
ので、複合フィルムの端縁同士がほぼ突き合わされた状
態で、シーラントフィルムがヒートシールされて得られ
ることとなる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を詳細に説明す
るが、本発明は下記に限定されるものではない。 (実施例1)密度0.912g/cm3 の直鎖状低密度
ポリエチレン樹胎(住友化学工業社製、商品名:スミカ
センE「FV203」)100重量部に対して、スリッ
プ剤(エルカ酸アミド50重量%及びエチレンビスオレ
イン酸アミド50重量%からなるもの)0.01重量部
とアンチブロッキング剤(平均粒径約9μmのポリメチ
ルメタクリレートビーズ)0.05重量部とを配合し
て、シール層用の組成物とした。一方、0.923g/
cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(住友化学工業
社製、商品名:スミカセンE「FV404」)を用いて
ラミネート層用の組成物とした。スリップ剤等の添加剤
は配合しなかった。
【0023】これらの樹脂を、2層共押出インフレーシ
ョン成形法により、上記量組成物を共押出しして、シー
ル層/ラミネート層=4/1の層比からなる厚さ50μ
mの積層フィルムを得た。その後に、ラミネート層表面
にコロナ放電処理を施して直後の表面張力を45mN/
mとした。このシーラントフィルムを、2液硬化型ポリ
エステル系接着剤(武田薬品工業社製「タケラックA615
(主剤)」及び「タケネートA65 (硬化剤)」)を使用
して、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(延伸倍
率3×3)と貼り合わせ積層した。積層後、約45℃の室
内に72時間放置する熱処理を施して複合フィルムを得
た。この複合フィルムを圧力0.2MPa,温度130℃
で1秒間ヒートシールして複合包装袋を得た。
【0024】(実施例2)密度0.915g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製、商
品名:カーネルン「KF271」)100重量部に対し
て、スリップ剤(エルカ酸アミド50重量%及びエチレ
ンビスオレイン酸アミド50重量%からなるもの)0.
01重量部とアンチブロッキング剤(平均粒径約9μm
のポリメチルメタクリレートビーズ)0.05重量部と
を配合して、シール層用の組成物とした。一方、密度
0.925g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
(出光石油化学社製、商品名:モアテック「0248C
N」)を用いてラミネート層用の組成物とした。スリッ
プ剤等の添加剤は配合しなかった。
【0025】これらの樹脂を、2層共押出インフレーシ
ョン成形法により、上記量組成物を共押出しして、シー
ル層/ラミネート層=3/1の層比からなる厚さ50μ
mの積層フィルムを得た。その後に、ラミネート層表面
にコロナ放電処理を施して直後の表面張力を45mN/
mとした。このシーラントフィルムを、2液硬化型ポリ
エステル系接着剤(武田薬品工業社製「タケラックA615
(主剤)」及び「タケネートA65 (硬化剤)」)を使用
して、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(延伸倍
率3×3)と貼り合わせ積層した。積層後、約45℃の室
内に72時間放置する熱処理を施して複合フィルムを得
た。この複合フィルムを圧力0.2MPa,温度130℃
で1秒間ヒートシールして複合包装袋を得た。
【0026】(比較例1)密度0.912g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(住友化学工業社製、商
品名:スミカセンE「FV203」)100重量部に対
して、スリップ剤(エルカ酸アミド50重量%及びエチ
レンビスオレイン酸アミド50重量%からなるもの)
0.01重量部とアンチブロッキング剤(平均粒径約9
μmのポリメチルメタクリレートビーズ)0.05重量
部とを配合して、シール層用の組成物とした。一方、
0.923g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
(住友化学工業社製、商品名:スミカセンE「FV40
4」)を用いてラミネート層用の組成物とした。添加剤
として、実施例1で用いたスリップ剤0.01重量部と
アンチブロッキング剤0.05重量部とを配合した。
【0027】これらの樹脂を、2層共押出インフレーシ
ョン成形法により、上記量組成物を共押出しして、シー
ル層/ラミネート層=4/1の層比からなる厚さ50μ
mの積層フィルムを得た。その後に、ラミネート層表面
にコロナ放電処理を施して直後の表面張力を45mN/
mとした。このフィルムを、実施例1で用いた接着剤を
使用して、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(延
伸倍率3×3)と貼り合わせ積層した。積層後、約45℃
の室内に72時間放置する熱処理を施して複合フィルムを
得た。この複合フィルムを圧力0.2MPa,温度130
℃で1秒間ヒートシールして複合包装袋を得た。
【0028】(比較例2)密度0.912g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(住友化学工業社製、商
品名:スミカセンE「FV203」)100重量部に対
して、スリップ剤(エルカ酸アミド50重量%及びエチ
レンビスオレイン酸アミド50重量%からなるもの)
0.01重量部とアンチブロッキング剤(平均粒径約9
μmのポリメチルメタクリレートビーズ)0.05重量
部とを配合し、インフレーション成形法により50μm
のフィルムとし、フィルム片面にコロナ放電処理を施し
て直後の表面張力を45mN/mとした。この複合フィ
ルムを圧力0.2MPa,温度130℃で1秒間ヒートシ
ールして複合包装袋を得た。
【0029】(比較例3)密度0.930g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学社製、商
品名:モアテック「0358CN」)100重量部に対
して、スリップ剤(エルカ酸アミド)0.005重量部
とアンチブロッキング剤(平均粒径約10μmの合成シ
リカ)0.05重量部とを配合した組成物を、インフレ
ーション成形法により50μmのフィルムとし、フィル
ム片面にコロナ放電処理を施して直後の表面張力を45
mN/mとした。このフィルムを、実施例1で用いた接
着剤を使用して、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィル
ム(延伸倍率3×3)と貼り合わせ積層した。積層後、
約45℃の室内に72時間放置する熱処理を施して複合フィ
ルムを得た。この複合フィルムを圧力0.2MPa,温度
130℃で1秒間ヒートシールして複合包装袋を得た。
以上の各実施例、比較例によって得られた積層用シーラ
ントフィルム、複合フィルム及び複合包装袋等について
以下の物性評価を行い、各々、この順に表1、表2、表
3にその結果を示した。
【0030】〔評価〕 (引張弾性率)積層用シーラントフィルムの縦方向横方
向の2%伸長時の応力より換算して算出した。 (トラウザー引裂強度)積層用シーラントフィルム及び
複合フィルムの各々について、JIS−K7128に準
拠して縦方向横方向の強度を測定した。
【0031】(摩擦係数)積層用シーラントフィルム及
び複合フィルムの各々について、JIS−K7125に
準拠して、シール層同士の静摩擦係数、動摩擦係数を測
定し、スベリ性を判断した。 (積層強度)複合フィルムの、シール層とラミネート層
との接着強度をT型剥離試験を行うことによって測定し
た。
【0032】(シール強度)複合フィルムを、圧力0.
2MPa,温度130℃で1秒間ヒートシールした後T型
剥離試験をしたときの強度をシール強度とした。尚、こ
の結果は表3に示した。 (開封性)縦160mm、横210mmの複合フィルム
のシール面同志を重ね、その4辺を圧力0.2MPa,温
度130℃で1秒間ヒートシールして複合袋を作成し
た。この袋に切れ込みを入れて引き裂いた。評価は、次
の3段階とした。 ○:切り口がきれいで、軽く引き裂けた。 △:切り口が余りきれいでなく、引き裂がやや重かっ
た。 ×:切り口がきれいでなく、引き裂も重かった。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明の積層用シーラントフィルムは上
述の通り構成されており、低温シール性に優れ延伸フィ
ルムとの接着性に優れているので、延伸フィルムと積層
することにより有用な本発明複合フィルムを提供し得
る。本発明の複合フィルムは、低温シール性に優れ上記
積層用シーラントフィルムと延伸フィルムとが高い接着
強度をもって積層されてなり、適度のスベリ性を発現し
得るものであり、本発明の複合フィルムを用いることに
より包装効率の向上を図ることが可能となる。本発明の
複合包装袋は、易裂性延伸フィルムが積層されてなる上
記複合フィルムから製袋されてなるものであるので、開
封性に優れ、適度のスベリ性を保有しているので、包装
用途に好適に使用し得るものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AA01 AB11 BA25 BB03 BC18 HN05 HP05 3E067 AB01 AC01 AC03 BA12A BA20A BB18A BB25A BC04A CA24 EA06 EA11 EB10 EB22 FA01 FC01 GD07 4F100 AH02H AH03H AK01C AK04A AK04B AK25H AK48 AK51G AK63 BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CA17 CA19A CA19B CB02 EJ38C GB17 JA13A JA13B JK03C JK06 JK16 JL12A JL14C YY00A YY00B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度が0.900〜0.930g/cm
    3 の範囲にありスリップ剤が配合されたシール層と、シ
    ール層の密度よりも0.01g/cm3 以上高い密度を
    有し、スリップ剤の配合割合がシール層の1/3以下で
    あるラミネート層とを備えた、ポリエチレン系樹脂より
    なることを特徴とする積層用シーラントフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の積層用シーラントフィル
    ムのラミネート層に、易裂性延伸フィルムが積層されて
    なることを特徴とする複合フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の複合フィルムがヒートシ
    ールにより製袋されてなることを特徴とする複合包装
    袋。
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