JPH0976433A - プロピレン共重合体フィルム - Google Patents

プロピレン共重合体フィルム

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JPH0976433A
JPH0976433A JP7262051A JP26205195A JPH0976433A JP H0976433 A JPH0976433 A JP H0976433A JP 7262051 A JP7262051 A JP 7262051A JP 26205195 A JP26205195 A JP 26205195A JP H0976433 A JPH0976433 A JP H0976433A
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潤一 黒木
Hiroto Tomita
博人 冨田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無延伸ポリプロピレンフィルムは、接着剤層
を介して他の基材フィルムと積層された場合(いわゆる
ラミネートフィルム)、高温度状態での保管においても
滑り性が低下することがなく、また、シール性、密封性
のよいプロピレンフィルムを定期容器する。 【解決手段】 特定のプロピレン共重合体に特定のブロ
ッキング防止剤と特定の脂肪酸アミド系スリップ剤を定
量配合した組成物を多層共押出法により製膜することに
より得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン共重合
体フィルムに関するものであり、更に詳しくは、各種基
材と貼合して使用する場合に貼合後の滑り安定性が良好
であり、かつ透明性、ヒートシール性の優れたプロピレ
ン共重合体フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】無延伸ポリプロピレン系フィルムは透明
性、耐熱性、防湿性、機械適性、光沢等が良好であり、
単層あるいは各種基材と貼合して多層フィルムとして包
装分野で広く利用されている。これら無延伸ポリプロピ
レン系フィルムに要求される特性としては、第1にヒー
トシール安定性(低温ヒートシール性)が挙げられる。
近年の包装機の高速化に伴い、ヒートシール安定性は特
に重要な課題となっている。例えば、包装フィルムが2
軸延伸ポリプロピレン/無延伸ポリプロピレンの構成の
場合には、基材とシーラント層の融点差が小さいために
高速化を行う際にヒートシール温度を高めることが困難
であり、非常に狭い温度レンジの中でシール温度管理を
行う必要がある。第2の要求特性としては、滑り安定性
が挙げられる。滑り安定性とは、印刷後あるいは貼合後
の滑り性が良好であることは勿論のこと、夏場の高温下
で保管された場合にも滑り性が低下しにくいことが必要
である。フィルムの滑り性が不十分の場合には、製袋・
充填工程での加工速度を著しく低下させるため好ましく
ない。また、袋の開口不良等の問題が発生する場合があ
り、作業性を大幅に低下させる場合がある。当然、季節
的な滑り性の変動は、なるべく少なくすることが重要で
ある。
【0003】従来から、無延伸ポリプロピレン系フィル
ムに滑り性を付与する方法としては、シリカ、タルク等
の無機化合物よりなるブロッキング防止剤を添加する方
法が知られている。しかしながら、これらのブロッキン
グ防止剤は耐ブロッキング性の面ではある程度の効果を
発揮するが、近年の高度な要求を満足できるものではな
い。すなわち、耐ブロッキング性を高めるためにブロッ
キング防止剤の添加量を高めると、透明性が悪化すると
いう問題が生じる。また、ブロッキング防止剤単独では
フィルムの滑り性が不足しており、高速化した最近の包
装機にはほとんど対応できないという問題点もある。し
たがって、無延伸ポリプロピレン系フィルムについて
は、脂肪酸アミド系スリップ剤とブロッキング防止剤と
を併用して、脂肪酸アミド系スリップ剤をフィルム表面
にブリードアウトさせるといった方法で滑り性を改良し
ている場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、無延伸ポリプ
ロピレンフィルムは、接着剤層を介して他の基材フィル
ムと積層された場合(いわゆるラミネートフィルム)、
高温下の保管により滑り性が大きく低下することが知ら
れている。したがって、夏場の保管には非常に注意を払
う必要性があり、その改善が強く望まれている。そこで
本発明の目的は、低温シール性に優れ、包装機械適性が
良く、季節的な滑り性の変動の少ない、かつ、透明性の
よいプロピレン共重合体フィルムを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み、鋭意研
究の結果、本発明者らは特定のプロピレン共重合体に特
定のブロッキング防止剤と特定の脂肪酸アミド系スリッ
プ剤を定量配合した組成物を多層共押出法により製膜し
たフィルムとして用いることにより上記の欠点が解決さ
れることを見出し、本発明に想到した。すなわち、本発
明のプロピレン共重合体フィルムは、下記(1)〜
(3)の発明を含むものである。 (1)全体厚みの10%以上の厚みを有するシール層
と、全体厚みの90%未満の厚みを有する支持層にて構
成され、また、次に挙げる樹脂成分、すなわち、 (A)DSC法による融解ピーク温度が 140℃以下のエ
チレン含量 3〜 8重量%のプロピレンーエチレンランダ
ム共重合体および/またはエチレン含量 0.5〜 5重量%
かつブテンー1含量 3〜25重量%のプロピレンーエチレ
ンーブテンー1ランダム共重合体からなるプロピレンー
αオレフィン共重合体樹脂 100重量部。 (B)DSC法による融解ピーク温度が 150℃以下のエ
チレン含量 2〜 8重量%のプロピレンーエチレンランダ
ム共重合体および/またはエチレン含量 0.5〜 5重量%
かつブテンー1含量 3〜25重量%のプロピレンーエチレ
ンーブテンー1ランダム共重合体からなるプロピレンー
αオレフィン共重合体樹脂 100重量部。 (C)シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタク
リル酸メチル樹脂から選択される平均粒径 0.5〜 8μm
の真球状微粒子であり、微粒子粉末の断面積mm2
M、微粒子粉末の断面の最長径mmをNmax とした時、 f={M/(π/4 )}0.5 /Nmax で表される真球度fが0.8 以上のブロッキング防止剤0.
01〜1 重量部。 (D)エルカ酸アミドとベヘニン酸アミドの混合物であ
り、その混合比率(エルカ酸アミドの重量/ベヘニン酸
アミドの重量)が0.2 〜5 である脂肪酸アミド系スリッ
プ剤0.01〜 0.2重量部。を、前記シール層の形成材料は
少なくとも上記(A)、(C)および (D)成分から
構成され、かつ支持層の形成材料は少なくとも上記
(B)および(D)成分から構成されることを特徴とす
るプロピレン共重合体フィルム。 (2)(A)のDSC法による融解ピーク温度℃をTa
とし、、(B)のDSC法による融解ピーク温度℃をT
b とした時に、 ΔT=Tb −Ta で表される融解ピーク温度差ΔTの値が、− 5℃以上、
15℃未満であることを特徴とする(1)記載のプロピレ
ン共重合体フィルム。 (3)前記支持層側の表面にコロナ放電処理が施された
後、接着剤層を介して基材フィルムと積層されてなるこ
とを特徴とする(1)または(2)記載のプロピレン共
重合体フィルム。
【0006】
【発明の実施の態様】図1は、本発明のプロピレン共重
合体フィルムを用いた1実施例を示す積層フィルムの断
面図である。本発明のプロピレン共重合体フィルムが貼
合されて用いられる場合の基材5としては、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン・ビニルアル
コール共重合体などのプラスチックの延伸又は未延伸フ
ィルム、あるいは、これらのフィルムに塩化ビニリデン
をコートしたフィルム、又はこれらのフィルムにアルミ
ニウム、酸化珪素、酸化アルミニウムなどの極微薄膜を
蒸着したフィルム、紙、アルミニウム箔と上記プラスチ
ックフィルムとを2種以上貼合したものが使用できる。
また、これらの基材フィルムの積層面に、接着を強化安
定するためのコロナ放電処理、火炎処理等を施すことも
できる。本発明において、シール層1の形成材料として
用いるプロピレン共重合体としては、DSC法による融
解ピーク温度が 140℃以下のエチレン含量 3〜 8重量%
のプロピレンーエチレンランダム共重合体および/また
はエチレン含量0.5 〜5重量%かつブテンー1含量3 〜2
5重量%のプロピレンーエチレンーブテンー1ランダム
共重合体からなるプロピレンーαーオレフィン共重合体
樹脂が低温ヒートシール性の面から好ましい。なお、該
温度が 140℃を越えるものは、低温シール性が不良であ
り、高速包装適性が不足する。(前記DSC法は、JI
S K7121プラスチックの転移温度測定方法に準拠した
方法である。以下、同じ)また、支持層2の形成材料と
して用いるプロピレン共重合体樹脂としては、DSC法
による融解ピーク温度が 145℃以下のエチレン含量 2〜
8重量%のプロピレンーエチレンランダム共重合体およ
び/またはエチレン含量 0.5〜 5重量%かつブテンー1
含量 3〜25重量%のプロピレンーエチレンーブテンー1
ランダム共重合体からなるプロピレンーαーオレフィン
共重合体樹脂が望ましい。
【0007】ここで、シール層に用いるプロピレンーα
ーオレフィン共重合体樹脂のDSC法における融解ピー
ク温度(Ta ℃)と、支持層に用いるプロピレンーαー
オレフィン共重合体樹脂の融解ピーク温度(Tb ℃)と
の差(Tb −Ta )の値ΔT℃では、− 5℃以上、15℃
未満であることが好ましく、特に好ましくは、−2 ℃以
上、10℃未満である。ここでΔT℃の値が15℃を越える
場合には、シール層のみが溶融し、支持層が溶融しない
状態でヒートシールされる場合があり、ヒートシール強
度が不安定になる場合があり好ましくない。また、ΔT
℃の値が− 5℃未満の場合には、低温シール性を考慮し
て支持層とシール層の形成材料を入れ換えた方が好まし
く、現実的でない。
【0008】シール層の形成材料中に添加されるブロッ
キング防止剤としては、シリコーン樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂から選択される平均
粒径0.5 ミクロン〜 8ミクロンの真球状微粒子3が好ま
しい。ここで、ブロッキング防止剤の形状としては、下
記式(a)で表される真球度fの値が0.80以上のもの、
好ましくは、0.85以上のものが好ましい。なお、支持層
の形成材料中にはこれらブロッキング防止剤を添加する
必要はない。これは、これらブロッキング防止剤を添加
してもコスト高になり、また透明性も低下するためであ
る。 f={M/(π/4 )}0.5 /Nmax (Mは微粒子粉末の断面積mm2 、Nmax は同断面の最
長径mm)シール層の形成材料に、ブロッキング防止剤
として前記有機系微粒子を用いることで、下記の効果が
期待できる。 粒子表面が疎水性のため、ポリプロピレン中での分散
性が高く、フィッシュアイの発生が少ない。 屈折率がポリプロピレンに近いため、透明性を阻害し
にくい。 無機系のブロッキング防止剤よりも柔らかい素材であ
るため、フィルム表面にコスレ傷が付きにくく、加工に
よる透明性低下が少ない。
【0009】これら、ブロッキング防止剤としては、例
えば、シリコーン樹脂真球体「トスパール」(東芝シリ
コーン株式会社製 商品名)、シリコーン樹脂真球体
「トレフィル」(トーレ・シリコーン株式会社製 商品
名)、ポリスチレン樹脂真球体、ポリメタクリル酸メチ
ル樹脂真球体「ファインパウダー」(綜研化学株式会社
製 商品名)、ポリスチレン樹脂真球体、ポリメタクリ
ル酸メチル樹脂真球体「テクポリマー」(積水化成品工
業株式会社製 商品名)等のなかから粒径および樹脂系
を選択して用いることができる。
【0010】また、シール層1の形成材料中への添加割
合は、前述のプロピレンーαーオレフィン共重合体 100
重量部に対してこれらブロッキング防止剤を0.01〜 1重
量部、好ましくは0.03〜 0.5重量部である。ブロッキン
グ防止剤の配合量が0.01重量部より少ないと後述の脂肪
酸アミド系スリップ剤単独での滑り安定性しか得られず
好ましくない。また配合量が 1重量部を越えると、透明
性が低下するばかりでなくコスト高になり好ましくな
い。当然、これら有機系のブロッキング防止剤の他に、
従来公知の無機系ブロッキング防止剤、例えばシリカ、
タルク、ゼオライト、珪藻土等の併用も可能である。シ
ール層1に前述のブロッキング防止剤を添加しただけで
は、滑り性の付与が十分でないため、本発明ではシール
層1および支持層2の形成材料中に添加される脂肪酸ア
ミド系スリップ剤としては、炭素数22のエルカ酸アミド
とベヘニン酸アミドの混合物を用いることが必須であ
る。
【0011】ここで、高温下での保管により滑り性が大
きく低下する原因としては、以下のように考えられる。
脂肪酸アミド系スリップ剤は、極性の強いアミド基と長
鎖のアルキル基を有し、フィルム表面にブリードアウト
した際に水素結合により会合して結晶化することで滑り
性を発現するものである。しかしながら、高温下で保管
された場合には、脂肪酸アミドの分子運動が激しくなる
ため、結晶構造が破壊され、極性の大きい層(接着剤
層)に移行してしまう。不飽和脂肪酸アミドであるエル
カ酸アミドは、ベヘニン酸アミドに比較するとブリード
アウトの速度が速く、即効性の高いスリップ剤である。
しかし、結晶性が低い点(融点が低い)およびベヘニン
酸アミドに比較して極性が大きいことより、フィルムに
形成される印刷インキ層または接着剤層の影響を受けや
すいという欠点を有する。また、飽和脂肪酸アミドであ
るベヘニン酸アミドは、エルカ酸アミドに比較してブリ
ードアウトの速度が遅く遅効性であるが、結晶性が高い
点(融点が高い)およびエルカ酸アミドよりも極性が小
さく、フィルムに形成される印刷インキ層または接着剤
層4の影響を受けにくいという特徴を有する。
【0012】本発明では、上述のようにエルカ酸アミド
とベヘニン酸アミドの混合物をスリップ剤として用いる
ことで、安定したブリード速度および耐印刷インキ適性
および耐接着剤適性を向上せしめる。また、その混合比
率(エルカ酸アミドの重量/ベヘニン酸アミドの重量)
は0.2 〜5 の範囲内が好ましい。混合比率が0.2 以下で
ある場合には、ベヘニン酸アミド主体となり初期の滑り
性が不足する場合があり好ましくない。また、混合比率
が5 を越えると、エルカ酸アミド主体となり、耐印刷イ
ンキ適性および耐接着剤適性が低下するため、高温下の
滑り安定性が低下して好ましくない。好ましい比率とし
ては、0.2 〜 5の範囲である。また、これら脂肪酸アミ
ド系スリップ剤の好ましい添加濃度としては、シール層
および支持層を形成するプロピレンーαーオレフィン共
重合体樹脂 100重量部に対して0.01〜 0.2重量部であ
る。脂肪酸アミド系スリップ剤の添加割合が0.01重量部
以下の場合には、目的とする滑り性が得られない場合が
あり、また 0.2重量部を越えてもブリードアウトしたス
リップ剤による透明性の低下および印刷またはドライラ
ミの際に加工機のロール上にスリップ剤が蓄積して、フ
ィルムを汚染する可能性が高くなるため好ましくない。
【0013】これらの脂肪酸アミド系スリップ剤と、前
述の有機系真球状微粒子よりなるブロッキング防止剤と
を併用することによる相乗効果は大きなものがあるが、
その機構については明らかではない。しかし、通常のブ
ロッキング防止剤の表面が親水性であるのに対して、有
機真球状微粒子の表面が疎水性である点が大きく関与し
ていると推定される。すなわち、フィルム表面に親水性
のブロッキング防止剤がある場合、高温下での保管によ
り脂肪酸アミドの分子運動が激しくなった際には、ブロ
ッキング防止剤の影響を受け(脂肪酸アミドのアミド基
がブロッキング防止剤に引き寄せられる)、結晶性が阻
害されることは容易に想像できる。しかし、フィルム表
面のブロッキング防止剤表面が疎水性である場合には、
脂肪酸アミドの分子運動が激しくなっても、ブロッキン
グ防止剤に引き寄せられることもなく、結晶性の阻害も
起こりにくいと考えられる(シール層と接着剤の影響の
みとなる).
【0014】[実施例1]下記の樹脂構成にて、2層共
押出フィルムをTダイキャスト法にて製膜し、支持層側
に常法によりコロナ放電処理を施した。 (1)シール層: 5μm エチレン含量 2%、ブテンー1含量 7.5%、融解ピー
ク温度 138℃のプロピレンーエチレンーブテンー1ラン
ダム共重合体100 重量部。 平均粒径 5μmのシリコーン樹脂真球状微粒子よりな
るブロッキング防止剤0.15重量部。 エルカ酸アミド 0.04重量部。 ベヘニン酸アミド 0.08重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.15重量部。 (2)支持層:20μm エチレン含量 2%、融解ピーク温度 152℃のプロピレ
ンーエチレンランダム共重合体100 重量部。 エルカ酸アミド 0.06重量部。 ベヘニン酸アミド 0.04重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.20重量部。 基材層フィルムとして、20μmの2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムを用い、ウレタン系の2液反応型接着剤を塗
布した後、先に得られた2軸共押出フィルムのコロナ放
電処理面とのドライラミネートを行い、37℃の雰囲気下
で24時間エージングを行った。 [実施例2]実施例1と同様に、下記樹脂組成よりなる
2層共押出フィルムをTダイキャスト法にて製膜し、支
持層側に常法によりコロナ放電処理を施し、基材フィル
ムとドライラミネートを行った。 (1)シール層: 5μm 実施例1のシール層に用いたプロピレンーエチレンー
ブテンー1ランダム共重合体100 重量部。 平均粒径 5μmのシリコーン樹脂真球状微粒子よりな
るブロッキング防止剤0.15重量部。 エルカ酸アミド 0.04重量部。 ベヘニン酸アミド 0.08重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.15重量部。 (2)支持層:20μm 実施例1のシール層に用いたプロピレンーエチレンー
ブテンー1ランダム共重合体100 重量部。 エルカ酸アミド 0.06重量部。 ベヘニン酸アミド 0.04重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.20重量部。 [比較例1]実施例1と同様に、下記樹脂組成よりなる
2層共押出フィルムをTダイキャスト法にて製膜し、支
持層側に常法によりコロナ放電処理を施し、基材フィル
ムとドライラミネートを行った。 (1)シール層: 5μm 実施例1に用いたプロピレンーエチレンーブテンー1
ランダム共重合体100 重量部。 エルカ酸アミド 0.04重量部。 ベヘニン酸アミド 0.08重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.30重量部。 (2)支持層:20μm エチレン含量2 %、ブテンー1含量7.5 %のプロピレ
ンーエチレンーブテンー1ランダム 共重合体100
重量部。 エルカ酸アミド 0.06重量部。 ベヘニン酸アミド 0.04重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.20重量部。 [比較例2]実施例1と同様に、下記樹脂組成よりなる
2層共押出フィルムをTダイキャスト法にて製膜し、支
持層側に常法によりコロナ放電処理を施し、基材フィル
ムとドライラミネートを行った。 (1)シール層: 5μm 実施例1に用いたプロピレンーエチレンーブテンー1
ランダム共重合体100 重量部。 平均粒径 5μmのシリコーン樹脂真球状微粒子よりな
るブロッキング防止剤0.15重量部。 エルカ酸アミド 0.04重量部。 ベヘニン酸アミド 0.08重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.15重量部。 (2)支持層:20μm エチレン含量0.5 %、融解ピーク温度160 ℃のプロピ
レンーエチレンランダム共重合体 100重量部。 エルカ酸アミド 0.06重量部。 ベヘニン酸アミド 0.04重量部。 平均粒径 5μmのシリカ0.20重量部。
【0015】上記実施例1、2および比較例1、2で得
られたフィルムおよびラミネート後のフィルムを下記の
評価方法にて評価した。 <評価方法> (1)透明性:ASTM−D1003に準拠してフィル
ム1枚を測定。 (2)滑り性:ドライラミネート前のフィルム、37℃で
2日間エージングしたフィルム、エージング後さらに37
℃で7 日間保存したフィルム、エージング後さらに45℃
で3 日間保存したフィルムについて、シール層側同士の
滑り性をASTM−D1894の静摩擦係数測定法に準
拠して測定した。 (3)融解ピーク温度:セイコー電子社製DSCを用
い、 200℃にて 5分間保持した後、10℃/分の降温速度
で結晶化させ、さらに10℃/分の昇温速度で融解させた
ときの融解ピーク温度で評価。 (4)ヒートシール性:15mm×300mm のヒートシールバ
ーを用い、各設定温度(120℃〜 160℃) において、ヒー
トシール圧力1Kg/cm2 、ヒートシール時間 1秒の条件で
ヒートシールし、15mm巾のサンプルを切り取り、テンシ
ロン引張試験機を使用して引張速度300mm/分で引き剥が
し、その最大荷重にて評価。 (5)ピロー密封性:下記手順に従い、実施した。 背シール部分は温度 150℃、ヒートシール圧力1Kg/cm
2 、ヒートシール時間 1秒の条件でヒートシールした。 ボトムシール部分を各温度( 140℃〜 160℃) におい
てヒートシール圧力1Kg/cmm2、ヒートシール時間 1秒の
条件でヒートシールし、袋体を作製した。但し、ヒート
シール温度が 160℃を越えると、基材の2軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムが収縮するため、 160℃までの条件に
おいて評価した。 得られた袋体の内側に、シールチェック液9を噴霧
し、背シール部とボトムシール部の合わせ目8の部分の
長さにより、密封性の確認をした(図2)。すなわち、
前記チェツク液の滲み込みの長さが長いほど、密封性と
しては不良となる。 使用したシールチェック液は、エージレスチェッカー
(三菱瓦斯化学株式会社製 商品名)。
【0016】(結果)透明性、静摩擦計数の測定結果
は、表1に、ヒートシール強度、ピロー密封性はそれぞ
れ表2および表3に示した。
【0017】
【表1】 (以下余白)
【0018】
【表2】 (以下余白)
【0019】
【表3】 表1、2および3より明らかな通り、本発明による実施
例1、2のフィルムは良好な密封性と安定した滑り性を
有しているのに対し、シール層にシリコーン樹脂真球状
微粒子を用いなかった比較例1は滑り安定性に劣り、ま
た支持層に融解ピーク温度の高いポリプロピレンを用い
た比較例2は、シール密封性に劣る。
【0017】
【発明の効果】本発明のプロピレン共重合体フィルムに
よれば、安定した滑り性と良好なシール密封性を付与す
ることができ、産業上寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロピレン共重合体フィルムを用いた
1実施例を示す積層フィルムの断面図である。
【図2】ピロー密封性評価の際の測定箇所を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 シール層 2 支持層 3 樹脂真球状微粒子 4 接着剤層 5 基材層 6 背シール部 7 ボトムシール部 8 背シール部とボトムシール部の合わせ目 9 シールチェック液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体厚みの10%以上の厚みを有するシ
    ール層と、全体厚みの90%未満の厚みを有する支持層
    にて構成され、また、次に挙げる樹脂成分、すなわち、 (A)DSC法による融解ピーク温度が 140℃以下のエ
    チレン含量 3〜 8重量%のプロピレンーエチレンランダ
    ム共重合体および/またはエチレン含量 0.5〜 5重量%
    かつブテンー1含量 3〜25重量%のプロピレンーエチレ
    ンーブテンー1ランダム共重合体からなるプロピレンー
    αオレフィン共重合体樹脂 100重量部。 (B)DSC法による融解ピーク温度が 150℃以下のエ
    チレン含量 2〜 8重量%のプロピレンーエチレンランダ
    ム共重合体および/またはエチレン含量 0.5〜 5重量%
    かつブテンー1含量 3〜25重量%のプロピレンーエチレ
    ンーブテンー1ランダム共重合体からなるプロピレンー
    αオレフィン共重合体樹脂 100重量部。 (C)シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタク
    リル酸メチル樹脂から選択される平均粒径 0.5〜 8μm
    の真球状微粒子であり、微粒子粉末の断面積mm2
    M、微粒子粉末の断面の最長径mmをNmax とした時、 f={M/(π/4 )}0.5 /Nmax で表される真球度fが0.8 以上のブロッキング防止剤0.
    01〜 1重量部。 (D)エルカ酸アミドとベヘニン酸アミドの混合物であ
    り、その混合比率(エルカ酸アミドの重量/ベヘニン酸
    アミドの重量)が0.2 〜5 である脂肪酸アミド系スリッ
    プ剤0.01〜0.2 重量部。を、前記シール層の形成材料は
    少なくとも上記(A)、(C)および(D)成分から構
    成され、かつ支持層の形成材料は少なくとも上記(B)
    および(D)成分から構成されることを特徴とするプロ
    ピレン共重合体フィルム。
  2. 【請求項2】(A)のDSC法による融解ピーク温度℃
    をTa とし、(B)のDSC法による融解ピーク温度℃
    をTb とした時に、 ΔT=Tb −Ta で表される融解ピーク温度差ΔTの値が、− 5℃以上、
    15℃未満であることを特徴とする(1)記載のプロピレ
    ン共重合体フィルム。
  3. 【請求項3】 前記支持層側の表面にコロナ放電処理が
    施された後、接着剤層を介して基材フィルムと積層され
    てなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    プロピレン共重合体フィルム。
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