JP2019110147A - アルミ電解コンデンサ用電解液及びそれを用いたアルミ電解コンデンサ - Google Patents

アルミ電解コンデンサ用電解液及びそれを用いたアルミ電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、従来の1,6−デカンジカルボン酸及び/又はその塩を用いた電解液の課題であった、耐電圧が高い中高圧用アルミ電解コンデンサ用電解液を提供することである。【解決手段】下記一般式(1)で示される芳香族ニトリル化合物を0.1質量%〜20質量%含み、電解質として炭素数5〜20のカルボン酸及び/又はその塩を含む事を特徴とするアルミ電解コンデンサ用電解液。【0008】【化1】(式中、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ヒドロキシ基、シアノメチル基を示し、nは0〜5の整数である。)【選択図】 なし

Description

本発明は、電解液成分として、芳香族ニトリル化合物を含有する中高圧用アルミ電解コンデンサの駆動用電解液に関する。
従来、中高圧用アルミ電解コンデンサの駆動用電解液としては、耐電圧が比較的高く得られることから、エチレングリコールを溶媒に、ホウ酸又はホウ酸アンモニウムを電解質として溶解した電解液が用いられてきた。しかしながら、このような電解液は、電気伝導性が低く、しかもエチレングリコールとホウ酸のエステル化により生成した酸性の水がアルミニウム酸化皮膜と反応して電極を劣化させるという問題があった。また電解液中の水分量の増加は100℃以上の高温環境下での使用において、デバイスの内圧上昇によるデバイスの破損の原因となる問題もあった。
そこで、このような問題を解決するために、近年、電解質成分として、例えば、1,6−デカンジカルボン酸などのジカルボン酸及び/又はその塩を含有した電解液が報告されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、1,6−デカンジカルボン酸及び/又はその塩を使用した電解液についても、工業的に十分な耐電圧を満足するとは言いがたかった。そのため、耐電圧が高い中高圧用アルミ電解コンデンサの駆動用電解液が切望されている。
特開昭60−85509号公報
本発明の課題は、従来の1,6−デカンジカルボン酸及び/又はその塩を用いた電解液の課題であった、耐電圧が高い中高圧用アルミ電解コンデンサ用電解液を提供することである。
上記課題を解決するため、鋭意検討を進めた結果、次の発明によって解決されることを見出した。
下記一般式(1)で示される芳香族ニトリル化合物を0.1質量%〜20質量%含み、電解質として炭素数5〜20のカルボン酸及び/又はその塩を含む事を特徴とするアルミ電解コンデンサ用電解液。
(式中、Xはハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ヒドロキシ基、シアノメチル基を示し、nは0〜5の整数である。)
本願発明では、1,6−デカンジカルボン酸及び/又はその塩を用いた電解液の問題であった耐電圧を向上させることができ、実用性の高いアルミ電解コンデンサ用の電解液を提供できる。
次に、本発明の実施態様を説明する。
[芳香族ニトリル化合物]
本発明の電解液では、下記一般式(1)で示される化合物を使用する。
(式中、Xはハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ヒドロキシ基、シアノメチル基を示し、nは0〜5の整数である。)
[一般式(1)におけるX]
Xとしては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基)、アルキルオキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基)、ヒドロキシ基、シアノメチル基が好ましく、さらに好ましくはフッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基であり、特に好ましくはフッ素原子、メチル基、メトキシ基である。
[一般式(1)におけるn]
nは0〜5の整数を示しており、好ましくは0〜3の範囲であり、より好ましくは1〜2の範囲である。
[一般式(1)においてnが0である場合]
具体的な芳香族ニトリルとしてはベンゾニトリルであり、ベンゾニトリルの場合は組み合わせて使用する電解質として1,6−デカンジカルボン酸が好ましい。
[一般式(1)においてnが1以上である場合]
具体的な芳香族ニトリルとしては、2−フルオロベンゾニトリル、3−フルオロベンゾニトリル、4−フルオロベンゾニトリル、2−クロロベンゾニトリル、3−クロロベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリル、2−ブロモベンゾニトリル、3−ブロモベンゾニトリル、4−ブロモベンゾニトリル、2−ヨードベンゾニトリル、3−ヨードベンゾニトリル、4−ヨードベンゾニトリル、2,3−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、3,4−ジフルオロベンゾニトリル、3,5−ジフルオロベンゾニトリル、3,6−ジフルオロベンゾニトリル、4,5−ジフルオロベンゾニトリル、4,6−ジフルオロベンゾニトリル、2−メチルベンゾニトリル、3−メチルベンゾニトリル、4−メチルベンゾニトリル、2−エチルベンゾニトリル、3−エチルベンゾニトリル、4−エチルベンゾニトリル、2−プロピルベンゾニトリル、3−プロピルベンゾニトリル、4−プロピルベンゾニトリル、2−ブチルベンゾニトリル、3−ブチルベンゾニトリル、4−ブチルベンゾニトリル、2−イソプロピルベンゾニトリル、3−イソプロピルベンゾニトリル、4−イソプロピルベンゾニトリル、2−メチルオキシベンゾニトリル、3−メチルオキシベンゾニトリル、4−メチルオキシベンゾニトリル、2−エチルオキシベンゾニトリル、3−エチルオキシベンゾニトリル、4−エチルオキシベンゾニトリル、2−プロピルオキシベンゾニトリル、3−プロピルオキシベンゾニトリル、4−プロピルオキシベンゾニトリル、2−ブチルオキシベンゾニトリル、3−ブチルオキシベンゾニトリル、4−ブチルオキシベンゾニトリル、2−イソプロピルオキシベンゾニトリル、3−イソプロピルオキシベンゾニトリル、4−イソプロピルオキシベンゾニトリル、2−ヒドロキシベンゾニトリル、3−ヒドロキシベンゾニトリル、4−ヒドロキシベンゾニトリル、2−シアノメチルベンゾニトリル、3−シアノメチルベンゾニトリル、4−シアノメチルベンゾニトリルあるいはこれらの組合せである。
本発明の一般式(1)で表される芳香族ニトリルは市販品をそのまま使用する事が出来るが、市販品が無いものは適宜、ベンズアミドの脱水反応かハロゲン化ベンゼンへのシアン化ナトリウムの付加反応により合成される。また、本発明で使用される上記芳香族ニトリル化合物はアルミ電解コンデンサ用電解液の構成成分として有用な化合物である。
[芳香族ニトリル化合物と使用量]
本発明の前記一般式(1)で表されるニトリル化合物は、単独あるいは複数種類を混合して使用してもよい。またその使用量は、アルミ電解コンデンサ用電解液の性能に悪影響を与えない量であれば特に制限されないが、好ましくは1〜20質量%が使用される。その下限として、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは2.5質量%以上であり、特に好ましくは3質量%以上であると耐電圧向上効果が高まるので好ましい。その上限として、より好ましくは18質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下であり、特に好ましくは12質量%以下であると電気伝導率の低下量が小さくなるので好ましい。
芳香族ニトリルとして好ましくは、ベンゾニトリル、2−フルオロベンゾニトリル、3−フルオロベンゾニトリル、4−フルオロベンゾニトリル、2−クロロベンゾニトリル、3−クロロベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリル、2−ブロモベンゾニトリル、3−ブロモベンゾニトリル、4−ブロモベンゾニトリル、2−ヨードベンゾニトリル、3−ヨードベンゾニトリル、4−ヨードベンゾニトリル、2,3−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、3,4−ジフルオロベンゾニトリル、3,5−ジフルオロベンゾニトリル、3,6−ジフルオロベンゾニトリル、4,5−ジフルオロベンゾニトリル、4,6−ジフルオロベンゾニトリル、2−メチルベンゾニトリル、3−メチルベンゾニトリル、4−メチルベンゾニトリル、2−エチルベンゾニトリル、3−エチルベンゾニトリル、4−エチルベンゾニトリル、2−プロピルベンゾニトリル、3−プロピルベンゾニトリル、4−プロピルベンゾニトリル、2−ブチルベンゾニトリル、3−ブチルベンゾニトリル、4−ブチルベンゾニトリル、2−イソプロピルベンゾニトリル、3−イソプロピルベンゾニトリル、4−イソプロピルベンゾニトリル、2−メチルオキシベンゾニトリル、3−メチルオキシベンゾニトリル、4−メチルオキシベンゾニトリル、2−エチルオキシベンゾニトリル、3−エチルオキシベンゾニトリル、4−エチルオキシベンゾニトリル、2−プロピルオキシベンゾニトリル、3−プロピルオキシベンゾニトリル、4−プロピルオキシベンゾニトリル、2−ブチルオキシベンゾニトリル、3−ブチルオキシベンゾニトリル、4−ブチルオキシベンゾニトリル、2−イソプロピルオキシベンゾニトリル、3−イソプロピルオキシベンゾニトリル、4−イソプロピルオキシベンゾニトリル、2−ヒドロキシベンゾニトリル、3−ヒドロキシベンゾニトリル、4−ヒドロキシベンゾニトリル、2−シアノメチルベンゾニトリル、3−シアノメチルベンゾニトリル、4−シアノメチルベンゾニトリルあるいはこれらの混合物である。
さらに好ましくはベンゾニトリル、2−フルオロベンゾニトリル、3−フルオロベンゾニトリル、4−フルオロベンゾニトリル、2,3−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、3,4−ジフルオロベンゾニトリル、3,5−ジフルオロベンゾニトリル、3,6−ジフルオロベンゾニトリル、4,5−ジフルオロベンゾニトリル、4,6−ジフルオロベンゾニトリル、2−メチルベンゾニトリル、3−メチルベンゾニトリル、4−メチルベンゾニトリル、2−エチルベンゾニトリル、3−エチルベンゾニトリル、4−エチルベンゾニトリル、2−プロピルベンゾニトリル、3−プロピルベンゾニトリル、4−プロピルベンゾニトリル、2−メチルオキシベンゾニトリル、3−メチルオキシベンゾニトリル、4−メチルオキシベンゾニトリル、2−エチルオキシベンゾニトリル、3−エチルオキシベンゾニトリル、4−エチルオキシベンゾニトリル、2−プロピルオキシベンゾニトリル、3−プロピルオキシベンゾニトリル、4−プロピルオキシベンゾニトリルあるいはこれらの混合物である。
特に好ましくはベンゾニトリル、2−フルオロベンゾニトリル、3−フルオロベンゾニトリル、4−フルオロベンゾニトリル、2,3−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、3,4−ジフルオロベンゾニトリル、3,5−ジフルオロベンゾニトリル、3,6−ジフルオロベンゾニトリル、4,5−ジフルオロベンゾニトリル、4,6−ジフルオロベンゾニトリル、2−メチルオキシベンゾニトリル、3−メチルオキシベンゾニトリル、4−メチルオキシベンゾニトリルあるいはこれらの混合物である。
[芳香族ニトリル化合物を含むアルミ電解コンデンサ用電解液]
本発明の電解液では、電解質成分として、前記芳香族ニトリルとともに炭素数5〜20のカルボン酸および/又はその塩を用いる。カルボン酸の塩としては、アンモニウム塩あるいは炭素原子数1〜10の有機アミン塩が好適に挙げられる。具体的には、アンモニウム塩、メチルアミン、エチルアミン、又はt−ブチルアミン等の第一級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルアミン、又はジエチルアミン等の第二級アミン塩、トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、又はトリエチルアミン等の第三級アミン塩、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、又はテトラエチルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩あるいはこれら化合物から選ばれる1種以上の化合物の混合物等が好適に挙げられるが、より好ましくは、アンモニウム塩である。
[カルボン酸又はその塩の使用量]
本発明の炭素数5〜20のカルボン酸および/又はその塩を含有するアルミ電解コンデンサ用電解液において使用されるカルボン酸又はその塩は、これらを単独で使用しても、又は複数種類を混合して使用してもいずれであってもよい。またその使用量は、アルミ電解コンデンサ用電解液の性能に悪影響を与えない量であれば特に制限されないが、好ましくは1〜20質量%が使用される。その下限として、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは2.5質量%以上であり、特に好ましくは5質量%以上であると電気伝導率が高まるので好ましい。その上限として、より好ましくは18質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、特に好ましくは12質量%以下であると耐電圧が高まるので好ましい。
炭素数5〜20のカルボン酸として好ましくは、ピバル酸、3,3−ジメチルブタン酸、2,2−ジイソプロピルプロパン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ソルビン酸、桂皮酸、11−シアノウンデカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デカン酸等のモノカルボン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸等のジカルボン酸である。
さらに好ましくはグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸等のジカルボン酸である。
特に好ましくはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸である。
[本発明で使用できるジニトリル化合物]
本発明ではジニトリル化合物を使用できる。ジニトリル化合物として、好ましくはマロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、1,10−ジシアノデカン、2−メチルグルタロニトリル、1,6−ジシアノデカン、ベンゾニトリルである。
さらに好ましくはグルタロニトリル、アジポニトリル、スベロニトリル、1,10−ジシアノデカン、2−メチルグルタロニトリル、1,6−ジシアノデカン、ベンゾニトリルであり、特に好ましくはアジポニトリル、ベンゾニトリルである。これらのジニトリル化合物は単独で添加しても、複数種類を混合して添加してもいずれであってもよい。
[本発明で使用できるアルキニルアルコール化合物]
本発明ではアルキニルアルコール化合物を使用できる。アルキニルアルコール化合物として、好ましくは2−プロピン−1−オール、3−ブチン−2−オール、3−ブチン−2−メチル−2−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、又は2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオールである。
さらに好ましくは2−プロピン−1−オール、3−ブチン−2−オール、3−ブチン−2−メチル−2−オールであり、特に好ましくは2−プロピン−1−オールである。これらのアルキニルアルコール化合物は単独あるいは複数種類を混合して添加してもよい。
本発明の電解液中には、漏れ電流の低減、耐電圧向上、ガス吸収等の目的で種々の添加剤を加えることができる。例えば、リン酸化合物、リン酸エステル化合物、ニトロ化合物、ホウ酸化合物、多価アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンランダム共重合体、及びブロック共重合体に代表される高分子化合物が挙げられる。また、上記リン酸化合物およびリン酸エステル化合物としては、例えば、オルトリン酸、ピロリン酸、次亜リン酸、次二リン酸、亜リン酸、二亜リン酸、ピロ亜リン酸、イソ次リン酸、次リン酸、リン酸ブチル、リン酸イソブチル、リン酸オクチル等が挙げられ、リン酸化合物、及びリン酸エステル化合物の塩としてはアンモニウム塩、アルミニウム塩等を使用することができる。ここで、ニトロ化合物としては、例えば、ニトロアニソール、ニトロアニリン、ニトロ安息香酸、ニトロトルエン、ニトロフェノール、ニトロベンジルアルコール、ニトロアセトフェノン等が挙げられる。
本発明のアルミ電解コンデンサ用電解液に使用する溶媒は、本発明の電解液成分である芳香族ニトリル化合物、カルボン酸化合物及び/又はその塩を溶解できるものであれば、特に制限されない。本発明の電解液に使用することができる溶媒としては、水;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブなどのアルコール類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類; エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類;メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、エチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、エチルアセトアミド、ジエチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのオキシド類;スルホラン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。なお、これらの溶媒は、単独で使用しても、複数種類を混合した混合溶媒として使用してもよい。また、本発明のアルミ電解コンデンサ用電解液に使用する溶媒として、好ましくは水、エチレングリコールが使用される。
本発明のアルミ電解コンデンサ用電解液において、当該電解液の溶媒量は、使用する蓄電デバイスの用途および定格電圧等により異なるため、特に制限されないが、溶媒量は50〜93質量%が使用される。また、本発明の電解液のpHは5〜7が好ましく、特に6付近になるようにカルボン酸とその塩との比率を調整することが好ましい。
[本発明のアルミ電解コンデンサ用電解液を適用するアルミ電解コンデンサ]
本発明の電解液を適用するアルミ電解コンデンサとしては、特に限定されず、例えば、捲き取り形のアルミニウム電解コンデンサであって、陽極表面に酸化アルミニウムが形成された陽極(酸化アルミニウム箔)と陰極アルミニウム箔との間に、セパレーターを介在させて捲回することにより構成されたコンデンサ等が挙げられる。この電解コンデンサに、本発明の電解液を駆動用電解液としてセパレーターに含浸し、陽陰極と共に、例えば、有底筒状のアルミニウムケースに収納した後、アルミニウムケースの開口部を封口材で密封することで、アルミニウム電解コンデンサを製造することができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は、本発明の実施例および比較例におけるアルミ電解コンデンサ用電解液の組成、アルミプレーン箔を用いて10mA/cmの電流密度の定電流で化成した際の耐電圧(V)を示したものである。
耐電圧は、容器に対象の電解液を入れ、アルミプレーン箔を浸漬し電極を付け室温にて測定した。
この電解液を用い、シンチレーションが観測された電圧として耐電圧を測定した。
電解液の調製方法について実施例1の電解液を例に以下に示す。他の電解液は表1に記載の組成で実施例1の調製方法と同様に調製した。
[実施例1に記載の電解液の調製]
100mlの三口フラスコに、1,6−デカンジカルボン酸(10.0g)及び2,6−ジフルオロベンゾニトリル(10.0g)を正確に秤量し、溶媒としてエチレングリコール(77g)と水(3g)を加え、同フラスコにpHメーター、ガス吹き込み口を装着した。これを40℃の水バスに浸漬し、窒素ガスを少量流しながらカルボン酸が完全に溶解するまで攪拌した。完全に溶解を確認した後に、アンモニアガスを導入し40℃でpH=6(所定のpH)になるまで調整を行い、電解液を調した。その後室温にて電解液の耐電圧を測定した。
本発明の電解液は、耐電圧が高く、特に中高電圧用のアルミ電解コンデンサに好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で示される芳香族ニトリル化合物を0.1質量%〜20質量%含み、電解質として炭素数5〜20のカルボン酸及び/又はその塩を含む事を特徴とするアルミ電解コンデンサ用電解液。
    (式中、Xはハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、ヒドロキシ基、シアノメチル基を示し、nは0〜5の整数である。)
  2. 一般式(1)で示される芳香族ニトリル化合物の、nが1〜5の整数である事を特徴とする請求項1に記載のアルミ電解コンデンサ用電解液。
  3. 炭素数5〜20のカルボン酸がジカルボン酸である請求項2に記載のアルミ電解コンデンサ用電解液。
  4. ジニトリル化合物、アルキニルアルコール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含む事を特徴とする請求項3に記載のアルミ電解コンデンサ用電解液。
  5. 請求項1〜4に記載のジカルボン酸が1,6−デカンジカルボン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸あるいはこれらの混合物であるアルミ電解コンデンサ用電解液。
  6. 請求項1〜5に記載の電解液を用いたアルミ電解コンデンサ。
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