JP2019105330A - 複合管 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において、適宜、変更可能である。
ここで、実施の形態の説明において、記号「〜」を用いて表される数値範囲は、当該記号「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、組成物中の各成分の量は、各成分に該当する物質が組成物中に複数存在する場合には、特に断りがない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
さらに、「主成分」とは、特に断りがない限り、混合物中における質量基準の含有量が最も多い成分を意味する。
図1、図2において、本実施形態に係る複合管10は、管体12と、被覆層20と、中間層14と、ヒーター挿通部16と、を有している。
管体12は、円筒形の管状とされ、樹脂材料を用いて形成された樹脂管である。この管体12は、被覆層20の内側に配置されている。樹脂材料としての樹脂には、例えば、ポリブテン、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、並びに塩化ビニル等が挙げられる。樹脂は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。樹脂の中でも、ポリブテンが好適に用いられ、ポリブテンを主成分として含むことが好ましい。例えば、管体12を構成する樹脂材料中において、ポリブテンを85質量%以上含むことがより好ましい。また、管体12を構成する樹脂材料には、他に添加剤が含有されてもよい。
被覆層20は、管体12の外径よりも大きい管状とされ、中間層14に覆われた管体12と、ヒーター挿通部16としてのヒーターガイド管17とを覆っている。被覆層20は、樹脂材料を用いて形成された樹脂管である。樹脂材料としての樹脂には、例えば、ポリブテン、ポリエチレン、ポリプロピレン、及び架橋ポリエチレン等のポリオレフィン、並びに塩化ビニル等が挙げられる。樹脂は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。樹脂の中でも、低密度ポリエチレンが好適に用いられ、低密度ポリエチレンを主成分として含むことが好ましい。例えば、被覆層20を構成する樹脂材料中において、低密度ポリエチレンを80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましい。
なお、図3に示されるように、長さL1は、被覆層16における境界A2と交差する部分において、被覆層16の径方向Rの外側から見た表面における軸方向S外側間の距離(被覆層16の径方向Rの外側に凸となる部分の軸方向S一方側の表面と軸方向S他方側の表面との距離)である。また、長さL2は、被覆層16における境界A2と交差する部分において、被覆層16の径方向Rの内側から見た表面における軸方向S外側間の距離(被覆層16の径方向Rの内側に凸となる部分の軸方向S一方側の表面と軸方向S他方側の表面との距離)である。
外側壁22Aの厚さH1は、内側壁24Aの厚さH2よりも薄く設定され、ここでは厚さH2の0.9倍以下に設定されている。このような厚さに設定されると、外側壁22Aが内側壁24Aに比し変形し易いので、被覆層20の端部は軸方向Sに沿ってたくし寄せて短縮変形させ易い構成となる。
中間層14は、シート状とされ、管体12と被覆層20との間に配置されている。中間層14の内周面は平坦状とされ、管体12の外周に全面的に接触しつつ、管体12の外周を覆っている。なお、ここでの「全面的に接触」とは、全ての部分がぴったりと密着している必要はなく、実質的に全面が接触していることを意味する。したがって、シート状の中間層14の継ぎ目部分が一部離間していたり、管体12と被覆層20との間でシワになった部分が一部離間していたりする場合を含んでいる。
図1、図2において、ヒーター挿通部16は、被覆層20により覆われる管状のヒーターガイド管17により構成されている。ヒーターガイド管17は、管体12に沿って設けられて内部にヒーター線18を挿通可能とされている。具体的には、ヒーターガイド管17は、管体12を覆う中間層14と、被覆層20との間に配置されている。
本実施の形態に係る複合管10によれば、以下の作用及び効果を得ることができる。この複合管10では、管体12を覆う被覆層が蛇腹状とされている。ヒーター挿通部16は、被覆層20により覆われる管状のヒーターガイド管17により構成され、管体12に沿って設けられて内部にヒーター線18を挿通可能とされている。したがって、複合管10を管継手等の接続対象に接続するために、管体12の端部及びヒーターガイド管17の端部を露出させる際に、被覆層20を軸方向に短縮させ易い。つまり、管体12、ヒーター挿通部16及び被覆層20を有する複合管10において、被覆層20を軸方向に短縮変形させ易くすることができる。
(変形例1)
図7において、この変形例に係る複合管10では、ヒーター挿通部16がヒーターガイド管17であり、該ヒーターガイド管17が管体12と共に中間層14の内側に配置されている。具体的には、管体12とヒーターガイド管17が、互いに当接し、かつ互いに非固定の状態で被覆層20により覆われている。そして、管体12及びヒーターガイド管17と、被覆層20との間に、中間層14が配置されている。中間層14と、ヒーターガイド管17と、被覆層20との間には、空間30が形成されている。ヒーターガイド管17は、管体12に対して、該管体12の軸方向S及び周方向に相対移動可能となっている。
図8において、この変形例に係る複合管10では、変形例1と同様に、ヒーター挿通部16がヒーターガイド管17であり、ヒーターガイド管17は、管体12と共に中間層14の内側に配置されている。被覆層20のうち、ヒーターガイド管17を覆う部分20Aは、管体12を覆う部分20Bから管体12の径方向に突出して設けられている。ヒーターガイド管17を覆う部分20Aと、管体12を覆う部分20Bとの境界には、くびれ部21が形成されている。くびれ部21は、軸線Yと直交する矢印X方向において、被覆層20の幅が最も小さい部分である。
図9において、この変形例に係る複合管10では、変形例1,2と同様に、ヒーター挿通部16がヒーターガイド管17である。また、変形例2と同様に、被覆層20のうち、ヒーターガイド管17を覆う部分が、管体12を覆う部分から管体12の径方向に突出して設けられ、くびれ部21も形成されている。被覆層20において、ヒーターガイド管17を覆う部分20Aと、管体12を覆う部分20Bとは、互いに一体化されると共に、それぞれ閉断面とされて互いに区画されている。
図10において、この変形例に係る複合管10では、ヒーター挿通部16が、被覆層20の一部で構成された管状部20Cであり、上記したヒーターガイド管17は省略されている。この管状部20Cは、被覆層20のうち管体12を覆う部分20Bから、管体12の径方向に突出して設けられている。管状部20Cは、被覆層20のうち管体12を覆う部分20Bと連通している。管体12の全周は中間層14に覆われているので、中間層14の外面の一部は、管状部20Cの内側に面している。管状部20Cの内側には、ヒーター線18が挿通可能である。
図11において、この変形例に係る複合管10では、変形例4と同様に、ヒーター挿通部16が、被覆層20の一部で構成された管状部20Cであり、上記したヒーターガイド管17は省略されている。また、管状部20Cは、被覆層20のうち管体12を覆う部分20Bから、管体12の径方向に突出して設けられている。被覆層20において、管状部20Cと、管体12を覆う部分20Bとは、互いに一体化されると共に、それぞれ閉断面とされて互いに区画されている。
図12、図13を用いて、本発明の第2実施形態に係る複合管10について説明する。本実施の形態に係る複合管10では、第1実施の形態に係る複合管10の中間層14を複合中間層140に代えた構成の点が異なっている。本実施形態は、これらの相違する構成の点以外は、本実施の形態に係る複合管10と第1実施の形態に係る複合管10とは同一の構成を備えている。
複合管10の複合中間層140は、第1実施の形態に係る複合管10の中間層14と、中間層14と管体12との間に配設されたシート状の低摩擦樹脂層13とを含んで構成されている。低摩擦樹脂層13の内周面のすべり抵抗値、具体的には管体12の外周面とのすべり抵抗値は、中間層14の管体12とのすべり抵抗値よりも小さい値に設定されている。
低摩擦樹脂層13の自然状態における厚さは、中間層14の自然状態の厚さよりも薄く設定されている。表現を代えれば、中間層14の厚さは、低摩擦樹脂層13の厚さよりも厚く設定されている。中間層14は複合管10における熱保護の役割を有し、中間層14の厚さが厚いほど熱保護性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
Claims (7)
- 管状の管体と、
管状とされて前記管体を覆い、径方向外側へ凸となる環状の山部と、径方向外側が凹となる環状の谷部とが軸方向に交互に形成されて蛇腹状とされた被覆層と、
前記管体と前記被覆層との間に配置された中間層と、
前記被覆層により覆われ、前記管体に沿って設けられて内部にヒーター線を挿通可能とされた管状のヒーターガイド管と、
を有する複合管。 - 前記ヒーターガイド管は、前記管体と共に前記中間層の内側に配置されている請求項1に記載の複合管。
- 前記ヒーターガイド管と前記被覆層との間に、前記中間層から独立した第2中間層が配置されている請求項1に記載の複合管。
- 前記被覆層のうち、前記ヒーターガイド管を覆う部分は、前記管体を覆う部分から前記管体の径方向に突出して設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の複合管。
- 前記管体と前記ヒーターガイド管とが、前記管体の径方向に離間している、請求項2を引用する請求項4に記載の複合管。
- 管状の管体と、
管状とされて前記管体を覆い、径方向外側へ凸となる環状の山部と、径方向外側が凹となる環状の谷部とが軸方向に交互に形成されて蛇腹状とされた被覆層と、
前記管体と前記被覆層との間に配置された中間層と、
前記被覆層の一部で構成された管状部により構成され、前記管体に沿って設けられて内部にヒーター線を挿通可能とされたヒーター挿通部と、
を有する複合管。 - 前記被覆層のうち、前記ヒーター挿通部を構成する管状部は、前記管体を覆う部分から前記管体の径方向に突出して設けられている請求項6に記載の複合管。
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