JP7006218B2 - 複合管 - Google Patents

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Description

本発明は、複合管に関する。
下記特許文献1には、複合管に関する発明が記載されている。この複合管は、管体、管体の外周面を覆う可撓性の内部層及び内部層の外周面を覆う被覆層を有しており、管体に巻きつけられた内部層及び被覆層の端部を管体の軸方向へたくし寄せて管体の端部を露出させることができる。このため、管体を管継手等に接続するときに管体の端部を露出させる作業の効率を向上させることができる。
特開2013-231490号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された複合管では、内部層が被覆層の動きに追従しやすくなるように、内部層の内周面及び外周面のにそれぞれに凹凸部が形成されており、内部層の構成が複雑になっている。
本発明は上記事実を考慮し、管体の端部を露出させる作業の効率を確保しつつ、内部層の構成の簡略化を図ることができる複合管を得ることが目的である。
第1の態様に係る複合管は、管状とされた管体と、前記管体の外周面を覆うと共に弾性を有する材料で構成された内部層と、前記内部層の外周面を覆う管状とされると共に、前記管体の径方向外側に凸とされた山部と当該径方向外側に凹とされた谷部とが当該管体の軸方向に交互に形成された蛇腹状とされた被覆層と、を有し、前記被覆層の内周面には、前記内部層に向かって突出した突起部が設けられている。
第1の態様に係る複合管によれば、管状とされた管体の外周面が内部層で覆われると共に、当該内部層の外周面が管状の被覆層で覆われている。このため、管体を内部層及び被覆層で保護することができる。
また、本態様では、内部層が弾性を有する材料で構成されていると共に、被覆層が管体の径方向外側に凸とされた山部と当該径方向外側に凹とされた谷部とが当該管体の軸方向に交互に形成された蛇腹状とされている。このため、管体の軸方向に被覆層及び内部層を縮めて、当該管体の端部を露出させることができる。
ところで、被覆層を縮み変形させるときに、当該被覆層の動きに内部層が追従しなければ、当該内部層は、管体の外周面に置き去りにされることが考えられる。これを鑑みて、内部層の内周面及び外周面のそれぞれに凹凸部を設けることで、被覆層が縮み変形したときの当該被覆層の動きに当該内部層を追従させやすくすることが考えられるが、このような構成では、内部層の構成が複雑になる。
ここで、本態様では、被覆層の内周面に内部層に向かって突出した突起部が設けられており、当該突起部が内部層に食い込むことで、被覆層と内部層との相対移動に対する抵抗を大きくすることができる。その結果、内部層に凹凸部等を設けることなく、被覆層を縮み変形させるときの当該被覆層の動きに内部層を追従させやすくすることができる。
第2の態様に係る複合管は、第1の態様に係る複合管において、前記突起部は、前記谷部における前記内部層側の面に設けられている。
第2の態様に係る複合管によれば、突起部が、被覆層の谷部における内部層側の面に設けられている。このため、被覆層と内部層との間に隙間が生じる箇所があっても、当該被覆層の谷部に突起部を設けることで被覆層と内部層との相対移動に対する抵抗を大きくし、被覆層を縮み変形させるときの当該被覆層の動きに内部層が追従する確度を向上させることができる。
第3の態様に係る複合管は、第1の態様又は第2の態様に係る複合管において、前記突起部は、前記管体の周方向に間隔をあけて複数設けられている。
第3の態様に係る複合管によれば、突起部が、被覆層の谷部における内部層側の面に、管体の周方向に間隔をあけて複数設けられている。このため、管体の周方向における複数箇所において、被覆層と内部層との相対移動に対する抵抗を大きくすることができる。
第4の態様に係る複合管は、第1の態様~第3の態様のいずれか1態様に係る複合管において、前記突起部が、前記管体の周方向に複数隣接されて構成された突起群とされて配置されている。
第4の態様に係る複合管によれば、突起部が、管体の周方向に複数隣接されて構成された突起群とされて配置されており、一箇所につき一つの突起部を内部層に食込ませる構成と比し、突起部の内部層への押圧力が分散される。このため、被覆層と内部層との相対移動に対する抵抗の大きさを維持しつつ、内部層が突起部から受ける負荷を小さくすることができる。
以上説明したように、本発明に係る複合管では、管体の端部を露出させる作業の効率を確保しつつ、内部層の構成の簡略化を図ることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る複合管の構成を示す管体の軸方向から見た断面図である。 第1実施形態に係る複合管の構成を示す管体の軸方向から見た拡大断面図である。 第1実施形態に係る複合管に設けられた突起群の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る複合管の構成を示す管体の周方向から見た拡大断面図である。 第1実施形態に係る複合管の構成を示す管体の周方向から見た部分断面図である。 第1実施形態に係る複合管の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る複合管の管体の端部が露出された状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る複合管の構成を示す管体の周方向から見た拡大断面図である。 第2実施形態に係る複合管に設けられた突起部の構成を示す斜視図である。
<第1実施形態>
以下、図1~図7を用いて、本発明の第1実施形態に係る「複合管10」について説明する。図6に示されるように、複合管10は、管状の「管体12」、当該管体12の外側に配置された「内部層14」及び当該内部層14の外側に配置された管状の「被覆層16」を含んで構成されている。なお、以下では、管体12の軸方向を軸方向Sと称し、管体12の径方向を径方向Rと称し、管体12の周方向を周方向Tと称することにする。
管体12は、ポリオレフィン、ポリブテン、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の樹脂で構成されており、その内側に水等の流体を流すことが可能となっている。
内部層14は、管体12の外周長と略等しい長さの幅を有するシート状とされて管体12に筒状に巻かれており、当該内部層14は、その内周面が管体12の外周面に全面的に接触された状態で当該外周面を覆っている。つまり、内部層14は、管体12と被覆層16との間に配置された中間層とされている。なお、ここでいう「全面的に接触」には、内部層14の内周面の全てが管体12の外周面に密着している状態のみでなく、実質的に内部層14の内周面が管体12の外周面の全面に接触している構成も含まれる。すなわち、シート状の内部層14の一部、例えば、継ぎ目部分や管体12と被覆層16との間に挟まれて皺になった部分が管体12に対して離間している構成も本実施形態に含まれる。
また、内部層14は、弾性を有する発泡樹脂で構成されており、当該発泡樹脂としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンジエンゴム及びこれらの樹脂の混合物が挙げられるが、この中でもポリウレタンがより好ましい。
一方、被覆層16は、樹脂で構成されており、その材料としては、例えば、ポリブテン、ポリエチレン、ポリプロピレン、及び架橋ポリエチレン等のポリオレフィン、並びに塩化ビニル等が挙げられる。樹脂は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。樹脂の中でも、低密度ポリエチレンが好適に用いられ、低密度ポリエチレンを主成分として含むことが好ましい。例えば、コルゲート管20を構成する樹脂材料中において、低密度ポリエチレンを80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましい。
また、被覆層16の材料として使用する樹脂のMFR(Melt Flow Rate)は、0.25以上であることが好ましい。そして、被覆層16の材料のMFRを0.25以上にすることにより、複合管10の製造時において、発泡樹脂で形成された内部層14の気泡に被覆層16の樹脂が入り込みやすくなり、内部層14と被覆層16とを強固に接着することが可能となる。
図5に示されるように、被覆層16は、複数の「山部16A」と、複数の「谷部16B」とを含んで蛇腹状に形成されている。そして、山部16Aは、径方向Rの外側に凸とされると共に軸方向Sから見て環状とされており、谷部16Bは、径方向Rの外側に凹とされると共に軸方向Sから見て環状とされている。
上述した山部16Aは、谷部16Bに対して径方向Rの外側に位置しているが、山部16Aと谷部16Bとは、軸方向Sに交互に連続して設けられているため、外観上は境界がない。したがって、本実施形態では、図4に示されるように、山部16Aにおける最も径方向Rの外側の部分を構成する外側壁部16A1と谷部16Bにおける最も径方向Rの内側の部分を構成する内側壁部16B1との径方向Rにおける中間部を境界Aとし、被覆層16における境界Aよりも径方向Rの外側の部分を山部16Aとし、被覆層16における境界Aよりも径方向Rの内側の部分を谷部16Bとすることにする。
なお、山部16Aにおける周方向Tから見た断面形状は、径方向Rの内側に開放されたU字状とされており、谷部16Bにおける周方向Tから見た断面形状は、径方向Rの外側に開放されたU字状とされている。
また、山部16Aの軸方向Sの長さL1は、谷部16Bの軸方向Sの長さL2よりも長く設定されている。この長さL1は、被覆層16が縮み変形する時の外側壁部16A1の変形しやすさを確保するため、長さL2の1.2倍以上であることが好ましい。また、長さL2は、0.8[mm]以上であることが好ましい。これは、長さL2が0.8[mm]未満では、被覆層16を製造する金型の谷部の幅が小さすぎて、被覆層16の製造時において、被覆層16を構成する樹脂を押し出した後に、金型で当該樹脂に凹凸をつける時に、当該樹脂の金型の谷部に対応する部分が細く壊れやすくなり、被覆層16の成形が難しくなるからである。一方、長さL1は、長さL2の5倍以下であることが好ましい。これは、長さL1を長さL2の5倍以下にすることにより、複合管10の可撓性を保つことができるからである。また、長さL1が長すぎると、複合管10を敷設する際に、地面との接触面積が大きくなって施工しにくくなるためでもある。なお、図4に示されるように、長さL1は、被覆層16における境界Aと交差する部分において、被覆層16の径方向Rの外側から見た表面における軸方向S外側間の距離(被覆層16の径方向Rの外側に凸となる部分の軸方向S一方側の表面と軸方向S他方側の表面との距離)である。また、長さL2は、被覆層16における境界Aと交差する部分において、被覆層16の径方向Rの内側から見た表面における軸方向S外側間の距離(被覆層16の径方向Rの内側に凸となる部分の軸方向S一方側の表面と軸方向S他方側の表面との距離)である。
さらに、被覆層16の厚みは、被覆層16を縮み変形させやすくするために、最も薄い部分で0.1[mm]以上、最も厚い部分で0.4[mm]以下であることが好ましい。より詳しくは、外側壁部16A1の厚みH1は、内側壁部16B1の厚みH2よりも薄くなっており、厚みH1は、被覆層16が縮み変形する時の外側壁部16A1の変形しやすさを確保するため、厚みH2の0.9倍以下であることが好ましい。なお、被覆層16における外側壁部16A1と内側壁部16B1とを繋ぐ側壁部16Cは、その厚みが略一定とされているため、山部16A全体の平均の厚みは、谷部16B全体の平均の厚みよりも薄くなっている。
加えて、山部16Aと谷部16Bとの外表面での半径差ΔRは、被覆層16の厚みの平均の800%以下とされている。半径差ΔRが被覆層16の厚みの平均の800%以下とされていれば、山部16Aの軸方向Sに沿った部分が変形しなくても、被覆層16が縮み変形するときに、谷部16Bが径方向Rの外側へ膨出したり、隣り合う山部16A同士が近付かないことで、被覆層16が歪んだ変形状態となることを抑制することができる。
また、半径差ΔRが、被覆層16の厚みの平均の800%以下とされている場合において、山部16Aの軸方向Sの長さL1を谷部16Bの軸方向Sの長さL2よりも長くすることで、被覆層16が上記の変形状態となることを効果的に抑制することが可能である。なお、山部16Aの軸方向Sの長さL1を谷部16Bの軸方向Sの長さL2よりも長くする構成は、上記半径差ΔRが、被覆層16の厚みの平均の600%以下とされている場合においてより好ましい。
さらに、上述した内部層14を管体12と被覆層16との間から抜き出した自然状態における軸方向Sの長さは、被覆層16の軸方向Sの長さの90%以上100%以下であることが好ましい。詳しくは、内部層14が管体12と被覆層16の間において伸張状態で保持されていると、被覆層16を短縮変形させる際に、内部層14と被覆層16との相対移動が生じやすくなり、内部層14が縮み変形せずに管体12の端部を露出させることが困難となる。そして、内部層14と被覆層16との相対移動を抑制するためには、自然状態における内部層14の軸方向Sの長さを、上述したように、被覆層16の軸方向Sの長さの90%以上100%以下とすることが好ましい。
ここで、本実施形態では、複数の「突起部18」が被覆層16の内周面に設けられている点に特徴がある。以下、本実施形態の要部である突起部18の構成について詳細に説明する。
図4に示されるように、突起部18は、被覆層16の内周面、すなわち、山部16A、谷部16B及び側壁部16Cのそれぞれにおける内部層14側の面から内部層14に向かって突出されている。この突起部18は、図1にも示されるように、板厚方向を周方向Tとされた板状とされていると共に、被覆層16の内周面の全域に亘って当該内周面に沿ってかつ軸方向Sに延びている。また、突起部18を周方向Tから見たときの当該突起部18の内部層14側の周縁部の形状は、被覆層16における周方向Tから見たときの断面形状と略相似形状とされている。
また、突起部18は、内部層14に食込んでおり、内部層14における突起部18が食込んでいる箇所では、被覆層16の山部16Aの内側に内部層14の一部が入り込んでいる。また、内部層14における径方向Rから見て谷部16Bに設けられた突起部18の一部と重なる部分は、突起部18によって圧縮されて、突起部18と管体12とによって挟持された状態となっている。
なお、内部層14の厚みは、自然状態(圧縮や引っ張り等の力が作用していない状態)において、管体12の外周面と被覆層16の内側壁部16B1の内周面との径方向Rの距離(管体12の外周と被覆層16の内周との差)よりも大きい値に設定されている。そして、被覆層16における突起部18が設けられてない箇所では、被覆層16の内側壁部16B1と管体12の外周面との間に内部層14が圧縮されつつ挟持されている。
図2及び図3に示されるように、突起部18は、その板厚方向(周方向T)に互いに平行とされた状態で複数(一例として4つ)隣接されることで1つの「突起群20」を構成している。そして、図1に示されるように、突起群20は、複合管10における軸方向Sから見た断面視において、周方向Tに60[°]間隔で6箇所に配置されている。つまり、突起部18は、単体として見ても、周方向Tに間隔をあけて複数配置されている。
<本実施形態の作用及び効果>
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、管状とされた管体12の外周面が内部層14で覆われると共に、内部層14の外周面が管状の被覆層16で覆われている。このため、管体12を内部層14及び被覆層16で保護することができる。
また、本実施形態では、内部層14が弾性を有する材料で構成されていると共に、被覆層16が径方向Rの外側に凸とされた山部16Aと径方向Rの外側に凹とされた谷部16Bとが軸方向Sに交互に形成された蛇腹状とされている。このため、図7に示されるように、軸方向Sに被覆層16及び内部層14を縮めて、管体12の端部を露出させることができる。
より詳しくは、図4に示されるように、被覆層16において、山部16Aの軸方向Sの長さL1が谷部16Bの軸方向Sの長さL2よりも長く設定されていると共に、外側壁部16A1の厚みH1が内側壁部16B1の厚みH2よりも薄くなっている。このため、外側壁部16A1は、内側壁部16B1よりもその板厚方向に曲げ変形しやすくなっており、被覆層16を軸方向Sに縮めようとすると、外側壁部16A1は、径方向Rの外側へ膨出するように変形する。その結果、被覆層16は、隣り合う山部16A同士が近づくように変形して、軸方向Sに縮むことができる。また、被覆層16の厚みを0.1[mm]以上0.4[mm]以下に設定することで、被覆層16を縮み変形させやすくすることができる。
しかも、内部層14がシート状の発泡樹脂で形成されているため、内部層14の管体12に対する滑り性が向上し、管体12と管継手との接続時において、内部層14を管体12に対して容易にずらすことができる。
また、本実施形態では、被覆層16の材料のMFRを0.25以上とすることにより、複合管10の製造時において、発泡樹脂で形成された内部層14の気泡に被覆層16を構成する溶融状態の樹脂が入り込みやすくすることができる。その結果、内部層14と被覆層16とを強固に接合することができる。
ところで、被覆層16を縮み変形させるときに、当該被覆層16の動きに内部層14が追従しなければ、当該内部層14は、管体12の外周面に置き去りにされることが考えられる。これを鑑みて、内部層14の内周面及び外周面のそれぞれに凹凸部を設けることで、被覆層16が縮み変形したときの当該被覆層16の動きに当該内部層14を追従させやすくすることが考えられるが、このような構成では、内部層14の構成が複雑になる。
ここで、本実施形態では、図1に示されるように、被覆層16の内周面に内部層14に向かって突出した突起部18が設けられており、当該突起部18が内部層14に食い込むことで、被覆層16と内部層14との相対移動に対する抵抗を大きくすることができる。その結果、内部層14に凹凸部等を設けることなく、被覆層16を縮み変形させるときの当該被覆層16の動きに内部層14を追従させやすくすることができる。したがって、本実施形態では、管体12の端部を露出させる作業の効率を確保しつつ、内部層14の構成の簡略化を図ることができる。
また、本実施形態では、突起部18が、被覆層16の谷部16Bにおける内部層14側の面に設けられている。このため、被覆層16と内部層14との間に隙間が生じる箇所があっても、当該被覆層16の谷部16Bに突起部18を設けることで被覆層16と内部層14との相対移動に対する抵抗を大きくし、被覆層16を縮み変形させるときの当該被覆層16の動きに内部層14が追従する確度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、突起部18が、被覆層16の谷部16Bにおける内部層14側の面に、周方向Tに間隔をあけて複数設けられている。このため、管体12の周方向Tにおける複数箇所において、被覆層16と内部層14との相対移動に対する抵抗を大きくすることができる。
加えて、本実施形態では、突起部18が、周方向Tに複数隣接されて構成された突起群20とされて配置されており、一箇所につき一つの突起部18を内部層14に食込ませる構成と比し、突起部18の内部層14への押圧力が分散される。このため、被覆層16と内部層14との相対移動に対する抵抗の大きさを維持しつつ、内部層14が突起部18から受ける負荷を小さくすることができる。
<第2実施形態>
以下、図8及び図9を用いて、本発明の第2実施形態に係る「複合管30」について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、上述した第1実施形態に対して「突起部32」の形状及び低摩擦樹脂層34を備えている点が主に異なっている。
突起部32は、被覆層16の内周面、すなわち、山部16A、谷部16B及び側壁部16Cのそれぞれにおける内部層14側の面から内部層14に向かって突出されていると共に、被覆層16の内周面の全域に亘って当該内周面に沿ってかつ軸方向Sに延びている。この突起部32は、図9に示されるように、被覆層16の内周面から当該内周面に対して直交して延出された支持片部32Aと、当該支持片部32Aの内部層14側の周縁部から周方向Tに分岐して延びる一対の係止片部32Bとを含んで、軸方向Sから見た断面形状がY字状に形成されている。なお、突起部32は、複合管30における軸方向Sから見た断面視において、周方向Tに60[°]間隔で6箇所に配置されている。
一方、低摩擦樹脂層34は、図8に示されるように、その自然状態における厚みが内部層14の自然状態の厚みよりも薄いシート状とされて管体12に筒状に巻かれており、管体12と内部層14との間に配置されている。なお、本実施形態では、内部層14の厚みが、自然状態(圧縮や引っ張り等の力が作用していない状態)において、低摩擦樹脂層34の外周面と被覆層16の内側壁部16B1の内周面との径方向Rの距離(低摩擦樹脂層34の外周と被覆層16の内周との差)よりも大きい値に設定されている。
この低摩擦樹脂層34は、樹脂で構成されており、その材料としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)等が挙げられる。また、低摩擦樹脂層34の形態としては、例えば、不織布(例えば、メルトブロー、スパンボンド等)、編物(例えば、ラッセル、トリコット、ミラニーズ等)、織物(例えば、平織、綾織、模紗織、絽織、絡み織等)、フィルム等が挙げられる。なお、低摩擦樹脂層34は、ポリエステル不織布(すなわち、ポリエステルを主成分として含む不織布)、ポリエステルトリコット(すなわち、ポリエステルを主成分として含むトリコット編物)、ナイロン不織布(すなわち、ナイロンを主成分として含む不織布)、ナイロントリコット(すなわち、ナイロンを主成分として含む編物)、ポリエチレンフィルム(すなわち、ポリエチレンを主成分として含むフィルム)等で構成されていることが好ましく、ポリエステル不織布及びナイロントリコットで構成されていることがより好ましい。
また、低摩擦樹脂層34の内周面(管体12に接する面)におけるすべり抵抗値(単位:N)は、内部層14の内周面(低摩擦樹脂層34に接する面)におけるすべり抵抗値よりも小さい値に設定されている。
そして、低摩擦樹脂層34の外周面と内部層14の内周面とは接着されており、低摩擦樹脂層34と内部層14とを接着する方法としては、接着剤を両層の間に塗布して接着する方法等が挙げられるが、フレームラミネート法により接着する方法が好ましい。つまり、本実施形態では、低摩擦樹脂層34及び内部層14がフレームラミネート接着体であることが好ましい。
このような構成によれば、突起部32が内部層14に食い込むことで、係止片部32B間に内部層14の一部が入り込み、被覆層16と内部層14との相対移動に対する抵抗を大きくすることができる。したがって、本実施形態でも突起部18の形状に起因する作用並びに効果を除き、上述した第1実施形態と同様の作用並びに効果を奏することができる。
また、本実施形態では、内部層14と管体12との間に、内周面におけるすべり抵抗値が内部層14の内周面におけるすべり抵抗値よりも小さい低摩擦樹脂層34が設けられている。このため、被覆層16の端部を縮み変形させて管体12の端部を露出させた後に再び被覆層16を元に戻す際に、内部層14及び低摩擦樹脂層34を被覆層16の軸方向Sの伸び変形に対して良好に追従させることができる。
さらに、本実施形態では、内部層14と低摩擦樹脂層34とにおいて、内部層14を相対的に厚くし、低摩擦樹脂層34を相対的に薄くすることで、熱保護性と被覆層16への追従性との両方を向上させることができる。
加えて、本実施形態では、内部層14と低摩擦樹脂層34とが接着されていることにより、内部層14及び低摩擦樹脂層34における被覆層16への追従性をより向上させることができる。
さらに加えて、本実施形態では、内部層14及び低摩擦樹脂層34がフレームラミネート接着体とされているため、これらをフレームラミネート法によって接着された積層体として構成することができる。このため、内部層14及び低摩擦樹脂層34を両層の間の接着剤を介して接着された積層体として構成する場合と比し、内部層14及び低摩擦樹脂層34で構成された積層体を薄くすることができる。その結果、内部層14及び低摩擦樹脂層34における被覆層16への追従性をより向上させることができる。
なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、突起部18、32が被覆層16の内周面の全域に亘って当該内周面に沿ってかつ軸方向Sに延びていたが、当該内周面に断続的に設けられていてもよい。例えば、第1実施形態において、突起部18における側壁部16Cに沿って設けられている部分をなくして、当該突起部18を軸方向Sに沿って断続的に設けられている構成としてもよい。このような構成によれば、被覆層16をより縮み変形させやすくすることができる。
また、上述した突起部18、32の形状、位置及び個数は、被覆層16を縮み変形させるときの当該被覆層16の動きに内部層14を追従させやすくすることが可能であれば適宜変更可能である。
さらに、第1実施形態に係る複合管10に低摩擦樹脂層34を設ける構成とすることも可能である。
10…複合管、 12…管体、 14…内部層、 16…被覆層、 16A…山部、 16B…谷部、 18…突起部、 20…突起群、 30…複合管、 32…突起部

Claims (3)

  1. 管状とされた管体と、
    前記管体の外周面を覆うと共に弾性を有する材料で構成された内部層と、
    前記内部層の外周面を覆う管状とされると共に、前記管体の径方向外側に凸とされた山部と当該径方向外側に凹とされた谷部とが当該管体の軸方向に交互に形成された蛇腹状とされた被覆層と、
    を有し、
    前記被覆層の内周面には、前記内部層に向かって突出した突起部が設けられており、
    前記突起部は、前記管体の周方向に間隔をあけて複数設けられると共に前記内部層に食い込んでおり、
    前記内部層は、当該内部層の内周面が前記管体の外周面に全面的に接触された状態とされている、
    複合管。
  2. 前記突起部は、前記谷部における前記内部層側の面に設けられている、
    請求項1に記載の複合管。
  3. 前記突起部が、前記管体の周方向に複数隣接されて構成された突起群とされて配置されている、
    請求項1又は請求項2に記載の複合管。
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