JP2019104444A - 車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員に自然な操作感を与えることができる車両制御システム、車両制御方法、およびプログラムを提供すること。【解決手段】電動機(12)によって使用される動力を出力する内燃機関(10)と、内燃機関により出力された動力を用いて発電する電動機とを含む発電部と、発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、車両の駆動輪に連結され、蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで駆動輪を回転させる走行用電動機(18)と、アクセルの操作量を検出する検出部と、車両の目的地までに必要な電力を維持するように発電部を制御する電力制御部であって、検出部により検出されたアクセルの操作量が増加するのに連動させて発電部の発電量を増大させる電力制御部と、を備える車両制御システムである。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御システム、車両制御方法、およびプログラムに関する。
蓄電池、駆動機構(例えば内燃機関、電動機)を搭載したハイブリッド車両が普及している。ハイブリッド車両の走行時において、車両の車室内の音を低減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の技術は、乗員の車両に対する操作に連動して発電により発生する音を低減することについては考慮されていなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、乗員に自然な操作感を与えることができる車両制御システム、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
(1):電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、アクセルの操作量を検出する検出部と、前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御する電力制御部であって、前記検出部により検出された前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる電力制御部と、を備える車両制御システムである。
(2):(1)に記載の車両制御システムであって、前記電力制御部は、前記検出部により検出された前記アクセルの操作量が増加傾向となった後に減少傾向となった場合において、前記発電部の発電量が前記車両の走行に必要な電力以下であると判定した場合、前記車両の走行に必要な前記発電部の発電量を、前記アクセルの操作量の減少に連動させずに維持するものである。
(3):(1)または(2)に記載の車両制御システムであって、前記電力制御部は、前記車両の車室内の音が基準以下であり、且つ前記発電部の発電量が基準以上であると判定される場合、前記発電部の発電量を抑制するものである。
(4):(1)から(3)のうちいずれか1項に記載の車両制御システムであって、前記電力制御部は、前記蓄電池の充電率を示す指標値が基準以上であり、且つ前記発電部の発電量が基準以上であると判定される場合、前記発電部の発電量を抑制するものである。
(5):(1)から(4)のうちいずれかに記載の車両制御システムであって、前記車両の目的地までの走行計画に基づいて前記発電部が発電する電力量の発電計画を生成する発電計画部であって、前記電力制御部による発電部の発電量の制御に基づいて、前記車両の走行に必要な発電量が維持されるように新たな発電計画を生成する発電計画部、を更に備え、前記電力制御部は、前記発電計画部により生成された前記発電計画に基づいて前記発電部を制御するものである。
(6):(1)から(5)のいずれかに記載の車両制御システムであって、前記電力制御部に前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる制御を実行させるか否かを乗員に選択させる操作部を更に備えるものである。
(7):電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、を備える車両に搭載されるコンピュータが、アクセルの操作量を検出し、前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御し、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大する、車両制御方法である。
(8):電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、を備える車両に搭載されるコンピュータに、アクセルの操作量を検出させ、前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御させ、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる、プログラムである。
(1)、(7)、(8)によれば、乗員に自然な操作感を与えることができる。
(2)によれば、乗員に自然な操作感を与えると共に、車両の走行に必要な電力量を確保することができる。
(3)、(4)によれば、車室内の音のレベルを低減することができる。
(5)によれば、発電量が抑制されても新たな発電計画を生成することで車両が目的地に到達するまでに必要な電力を確保することができる。
(6)によれば、乗員は発電部の発電に対する制御の介入を解除することができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態の車両制御システム1を搭載した車両の構成の一例を示す図である。車両制御システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機を備える場合、電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。以下の説明では、シリーズ方式を採用したハイブリッド車両を例に説明する。シリーズ方式とは、エンジンと駆動輪が機械的に連結されておらず、エンジンの動力は発電機による発電に用いられ、発電電力が走行用の電動機に供給される方式である。即ち、車両は、電力で駆動される電動機による動力で走行するものである。また、この車両は、バッテリをプラグイン充電可能な車両であってよい。
[全体構成]
図1は、第1実施形態の車両制御システム1を搭載した車両の構成の一例を示す図である。車両制御システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機を備える場合、電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。以下の説明では、シリーズ方式を採用したハイブリッド車両を例に説明する。シリーズ方式とは、エンジンと駆動輪が機械的に連結されておらず、エンジンの動力は発電機による発電に用いられ、発電電力が走行用の電動機に供給される方式である。即ち、車両は、電力で駆動される電動機による動力で走行するものである。また、この車両は、バッテリをプラグイン充電可能な車両であってよい。
図1に示すように、車両には、例えば、エンジン10と、第1モータ(電動機)12と、第2モータ(電動機)18と、駆動輪25と、PCU(Power Control Unit)30と、バッテリ60と、動力制御部70と、車両センサ78と、操作部95と、計画制御部100が搭載される。
エンジン10は、ガソリンなどの燃料を燃焼させることで動力を出力する内燃機関である。エンジン10は、例えば、シリンダとピストン、吸気バルブ、排気バルブ、燃料噴射装置、点火プラグ、コンロッド、クランクシャフトなどを備えるレシプロエンジンである。エンジン10は、例えば4サイクルエンジンであるが、他のサイクル方式が用いられてもよい。また、エンジン10は、ディーゼルエンジン、ガスタービンエンジン、ロータリーエンジン、外燃機関等、動力を発生するものであればどのようなものを用いてもよい。
エンジン10が出力可能な動力は、第1モータ12がリアルタイムで第2モータ18を駆動させるための電力量(または車両を所定速度以上で走行させることができる電力量)を発電するために必要な動力未満の動力である。エンジン10は、例えば、小型・軽量に構成されており、車載レイアウトの自由度を高めることができる。
第1モータ12は、主に発電に用いられる。第1モータ12は、例えば、三相交流電動機である。第1モータ12は、エンジン10の出力軸(例えばクランクシャフト)にロータが連結され、エンジン10により出力される動力を用いて発電する。第1モータ12は、例えば、バッテリ60を充電するために発電を行う。エンジン10と第1モータ12とを合わせたものが発電部13の一例である。
第2モータ18は車両の駆動と回生を行う。第2モータ18は、例えば、三相交流電動機である。第2モータ18のロータは、駆動輪25に連結される。第2モータ18は、例えば、バッテリ60から供給される電力を用いて動力を駆動輪25に出力する。また、第2モータ18は、車両の減速時に車両の運動エネルギーを用いて発電する。以下、第2モータ18による発電動作を回生と称する場合がある。
PCU30は、例えば、第1変換器32と、第2変換器38と、VCU(Voltage Control Unit)40とを備える。なお、これらの構成要素をPCU30として一まとまりの構成としたのは、あくまで一例であり、これらの構成要素は分散的に配置されても構わない。
第1変換器32および第2変換器38は、例えば、AC−DC変換器である。第1変換器32および第2変換器38の直流側端子は、直流リンクDLに接続されている。直流リンクDLには、VCU40を介してバッテリ60が接続されている。第1変換器32は、第1モータ12により発電された交流を直流に変換して直流リンクDLに出力したり、直流リンクDLを介して供給される直流を交流に変換して第1モータ12に供給したりする。同様に、第2変換器38は、第2モータ18により発電された交流を直流に変換して直流リンクDLに出力したり、直流リンクDLを介して供給される直流を交流に変換して第2モータ18に供給したりする。
VCU40は、例えば、DC―DCコンバータである。VCU40は、バッテリ60から供給される電力を昇圧してDCリンクDLに出力する。
バッテリ60は、例えば、リチウムイオン電池などの二次電池である。バッテリ60は、例えば、発電部(エンジン10および第1モータ12)により発電された電力を蓄える。また、バッテリ60は、第2モータ18による回生電力を蓄えてもよい。
動力制御部70は、例えば、ハイブリッド制御部71と、エンジン制御部72と、モータ制御部73と、ブレーキ制御部74と、バッテリ制御部75とを含む。ハイブリッド制御部71は、エンジン制御部72、モータ制御部73、ブレーキ制御部74、およびバッテリ制御部75に指示を出力する。ハイブリッド制御部71による指示については、後述する。
エンジン制御部72は、ハイブリッド制御部71からの指示に応じて、エンジン10の点火制御、スロットル開度制御、燃料噴射制御、燃料カット制御などを行う。また、エンジン制御部72は、クランクシャフトに取り付けられたクランク角センサの出力に基づいて、エンジン回転数を算出し、ハイブリッド制御部71に出力してもよい。
モータ制御部73は、ハイブリッド制御部71からの指示に応じて、第1変換器32および/または第2変換器38のスイッチング制御を行う。
ブレーキ制御部74は、ハイブリッド制御部71からの指示に応じて、不図示のブレーキ装置を制御する。ブレーキ装置は、運転者の制動操作に応じたブレーキトルクを各車輪に出力する装置である。
バッテリ制御部75は、バッテリ60に取り付けられたバッテリセンサ62の出力に基づいて、バッテリ60の電力量を示す指標値(例えば、SOC:State Of Charge;充電率)を算出し、ハイブリッド制御部71、計画制御部100に出力する。以下、バッテリ60の電力量を「SOC」と称する場合がある。バッテリ制御部75は、バッテリ60のSOCを監視し、SOCが所定の閾値に近づいた場合、予め設定される目標SOCとなるまでバッテリ60を充電する。
車両センサ78は、例えば、アクセル開度センサ79、車速センサ、ブレーキ踏量センサ等を含む。アクセル開度センサ79は、運転者による加速指示を受け付ける操作子の一例であるアクセルペダルに取り付けられ、アクセルペダルの操作量(以下、アクセル開度ともいう)を検出する。車両センサ78は、検出したアクセルペダルの操作量等を動力制御部70及び計画制御部100に出力する。
車両センサ78は、例えば、各車輪に取り付けられた車輪速センサと速度計算機とを備え、車輪速センサにより検出された車輪速を統合して車両の速度(車速)を導出し、動力制御部70に出力する。ブレーキ踏量センサは、運転者による減速または停止指示を受け付ける操作子の一例であるブレーキペダルに取り付けられ、ブレーキペダルの操作量を検出し、ブレーキ踏量として動力制御部70及び計画制御部100に出力する。
操作部95は、計画制御部100によって実行される発電部13のアクセルペダル追従発電制御(後述)を許可するか否かを乗員に選択させるための操作子である。操作部95は、車内に個別のスイッチとして設けられていてもよいし、ナビゲーション装置の入力部に表示されるものであってもよい。
ナビゲーション装置は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機と、ナビHMIと、経路決定部とを備え、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に地図情報を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両の位置を特定する。ナビHMIは、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。経路決定部は、例えば、GNSS受信機により特定された車両の位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMIを用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報を参照して決定する。地図情報は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。なお、ナビゲーション装置は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。
ここで、ハイブリッド制御部71による制御について説明する。ハイブリッド制御部71は、まず、アクセル開度と目標車速に基づいて、駆動軸要求トルクTdを導出し、第2モータ18の出力する駆動軸要求パワーPdを決定する。また、ハイブリッド制御部71は、決定した駆動軸要求パワーPdと、補機の消費電力やバッテリ60の電力量などとに基づいて、エンジン10を稼働させるか否かを決定し、エンジン10を稼働させると決定した場合、エンジン10の出力すべきエンジンパワーPeを決定する。
ハイブリッド制御部71は、決定したエンジンパワーPeに応じて、エンジンパワーPeに釣り合うように第1モータ12の反力トルクを決定する。ハイブリッド制御部71は、決定した情報を、エンジン制御部72に出力する。運転者によりブレーキが操作された場合、ハイブリッド制御部71は、第2モータ18の回生で出力可能なブレーキトルクと、ブレーキ装置が出力すべきブレーキトルクとの配分を決定し、モータ制御部73とブレーキ制御部74に出力する。
[計画制御部]
図2は、計画制御部100の機能構成の一例を示す図である。計画制御部100は、例えば、情報取得部102と、検出部104と、走行計画部106と、発電計画部108と、電力制御部110とを備える。情報取得部102、検出部104、走行計画部106、発電計画部108、および電力制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
図2は、計画制御部100の機能構成の一例を示す図である。計画制御部100は、例えば、情報取得部102と、検出部104と、走行計画部106と、発電計画部108と、電力制御部110とを備える。情報取得部102、検出部104、走行計画部106、発電計画部108、および電力制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶装置と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶装置によって実現される。
記憶部120には、例えば、走行計画情報120Aおよび発電計画情報120Bが記憶されている。これらの情報は、サーバ装置等との通信により取得されてもよいし、予め記憶部120に記憶されていてもよい。
情報取得部102は、例えば、車両センサ78により検出された情報を取得する。
検出部104は、例えば、車両センサ78のうち、アクセル開度センサ79により出力されたアクセルの操作量の情報を取得する。
走行計画部106は、車両の目的地までの走行計画を示す走行計画情報120Aを生成し、生成した走行計画情報120Aを記憶部120に記憶させる。車両の目的地は、例えば乗員が不図示のナビゲーション装置を操作して設定した目的地である。走行計画情報120Aとは、車両が走行する計画の内容を示す情報であり、例えば、出発地から目的地までの経路や、経路に含まれる道路を走行する予定時刻、道路の種別や渋滞情報などに基づいてナビゲーション装置等によって予測された車両の走行速度等を含む。走行計画情報120Aは、利用者が目的地に到着したい時刻や、道路の渋滞情報、利用者が通行を希望する経路、利用者が通行を希望する道路の種別等が加味された計画の情報であってよい。
なお、走行計画情報120Aの内容は、例えば、ナビゲーション装置の表示部に表示され、車両の乗員は、表示部に表示された走行計画に従って車両を制御する。なお、本実施形態の車両は、走行計画情報120Aおよび車両の周辺状況に基づいて車両の操舵および加減速を自動的に制御する自動運転車両であってもよい。
発電計画部108は、車両の目的地までの走行計画情報120Aに基づいて発電部13が発電する電力量の発電計画を生成する。発電計画部108は、乗員によってナビゲーション装置に対して設定された目的地や、目的地までの経路、現在のSOC、情報取得部102により取得された情報等に基づいて、発電計画を生成し、発電計画情報120Bとして記憶部120に記憶する。
発電計画部108は、走行計画部106により計画された走行計画情報120Aにおける出発地から目的地まで移動する間に必要な総電力量を導出する。例えば、総電力量は、走行計画情報120Aに従って走行した場合に第2モータ18の駆動により消費される電力量、第2モータ18以外の車載機器等により消費されると予測される電力量、および目的地に到着した際に残しておくと定められたSOCを加算した量である。発電計画部108は、例えば、目的地に到着した時のSOC(目的地の目標SOC)を設定する。発電計画部108は、例えば、経由地を経由する時のSOC(経由地の目標SOC)を設定する。
発電計画部108は、例えば、目的地に充電設備500が存在しない場合、出発地や次の目的地までに必要な電力を考慮して、到着時のSOCを決定する。例えば、発電計画部108は、目的地に充電設備500が存在する場合、目的地に到着した時のSOCを0〜数十パーセントに決定する。
発電計画部108は、また、走行計画情報120Aに基づいて、総発電量のうちの発電部13が発電すべき目標電力量を導出する。発電計画部108は、走行計画情報120Aに基づいて、目標電力量を発電部13に発電させるように発電計画を生成する。発電計画は、車両の走行に必要な電力を確保するために設定される情報であり、発電部を稼働させるタイミングや、発電部に発電させる電力量等が規定されている。発電計画には、車両の速度が、所定の速度以上で走行する区間で発電部13に発電させる計画が含まれる。所定の速度は、例えば、走行計画情報120Aにおいて予測される車両の走行速度に基づいて、発電部13が発電すべき発電量に基づいて設定される閾値である。発電計画部108は、例えば、発電が必要となる地点またはタイミングにおいて、電力制御部110に発電要求を出力する。
なお、発電計画部108は、車両に搭載された不図示のナビゲーション装置に対して目的地が設定された場合に発電計画を生成し、目的地が設定されない場合には、現在のSOC、情報取得部102により取得された情報等に基づいて、発電計画を生成する。
電力制御部110は、通常発電制御、または追従発電制御を実行する。電力制御部110は、発電計画部108により生成された発電計画情報120Bに基づいて発電部13を制御し、車両の目的地までに必要な電力を維持するようにバッテリ60のSOCを維持する。電力制御部110は、バッテリ制御部75により算出されたバッテリ60のSOCを取得する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準以上であるか否かを判定する。SOCの基準とは、例えば、発電計画により定められた目標SOCである。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが目標SOC以上の場合、基準以上であると判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが目標SOC未満の場合、基準未満であると判定する。電力制御部110は、発電計画情報120Bに基づいてバッテリ60のSOCを目標SOCに近づけるように発電部13を制御し、車両に必要な電力を維持する。
[計画制御部の処理の概要]
以下、乗員のアクセルペダルの操作に応じた追従発電制御について説明する。計画制御部100は、アクセルペダル追従発電制御を行うことにより、発電部13を制御し、車両を目的地まで走行させる電力を確保する。
以下、乗員のアクセルペダルの操作に応じた追従発電制御について説明する。計画制御部100は、アクセルペダル追従発電制御を行うことにより、発電部13を制御し、車両を目的地まで走行させる電力を確保する。
乗員は、例えば、車両の走行開始前にナビゲーション装置等に目的地を入力する。走行計画部106は、乗員により入力された目的地に基づいて、車両の目的地までの走行計画を示す走行計画情報120Aを生成し、記憶部120に記憶させる。
電力制御部110は、車両の走行中において、バッテリ制御部75により算出されたバッテリ60のSOCが基準未満であるか否かを判定する。バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、電力制御部110は、バッテリ60のSOCを基準に近づけるよう発電部13を稼働させる。
電力制御部110は、例えば、バッテリ60のSOCが低下することに対して発電計画部108により出力された発電要求に対して、ただちに発電部13による発電を開始させるのではなく、乗員のアクセルペダルの操作が開始されたことをトリガとして発電部13の発電を開始する。電力制御部110は、例えば、発電計画部108により出力された発電要求を受信した後、検出部104により検出されたアクセルペダルの操作の開始を待って、発電部13の発電を開始する。
電力制御部110は、発電計画を参照し、発電計画で規定された発電部13を稼働させるタイミング(または、その前後のタイミング)において、バッテリ60のSOCを監視し、バッテリ60の充電が必要であると判定した場合、アクセルペダルの操作の開始を待って、発電部13の発電を開始してもよい。
図3は、アクセル開度と発電部の発電量との関係の一例を示す図である。図において、グラフの縦軸は、アクセル開度または発電量を示し、グラフの横軸は時間を示している。電力制御部110は、例えば、原則的にアクセル開度センサ79により検出されたアクセルペダルの操作量とエンジン10の回転数とを連動させる。即ち、乗員がアクセルペダルを踏み込むことに従って発電部13のエンジン10の回転数が上昇し、アクセルペダルを緩めることに従ってエンジン10の回転数が減少する。
エンジン10の駆動力は、第1モータ12の発電に用いられるので、アクセルペダルの操作量と発電部13の発電量とが連動する。従って、電力制御部110は、例えば、アクセルペダルの操作量が増加するのに連動させて発電部の発電量を増大させ、アクセルペダルの操作量が減少するのに連動させて発電部の発電量を減少させる。
このような処理を行うことによって、乗員の操作に対する車両の応答が乗員の操作感覚と連動する。即ち、乗員に自然な操作感を与えることができる。
電力制御部110は、原則的にアクセルペダルの操作量と発電部13の発電量とを連動させるが、厳密にこの処理を行った場合、車両の走行に必要なバッテリ60の電力が不足する可能性がある。そこで、電力制御部110は、バッテリ60の電力が不足しないよう発電部13を制御する。
図4は、アクセル開度と発電計画に基づいた発電部の発電量との関係の一例を示す図である。図示するように、電力制御部110は、乗員のアクセルペダルの操作の開始により発電部13の発電を開始する。電力制御部110は、アクセルペダルの操作量の増加量に従って発電部13に発電させる。電力制御部110は、バッテリ60のSOCを監視し、バッテリ60のSOCが基準未満であるか否かを判定する。
電力制御部110は、例えば、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、アクセルペダルの操作量が減少するか否かを判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準未満であり、且つアクセルペダルの操作量が増加傾向となった後に減少傾向となると判定した場合、車両の走行に必要な発電部13の発電量を、アクセル開度の減少に連動させずに維持する。
電力制御部110は、図4に示すようにバッテリ60のSOCに基づいて、アクセル開度の減少に連動させずにバッテリ60のSOCを目標SOCに近づけるよう制御する。このような処理が行われることにより、車両制御システム1は、走行に必要な電力を確保することができる。
図5は、アクセル開度とSOCに基づいた発電部の発電量との関係の一例を示す図である。乗員がアクセルペダルを操作して車両を走行させている状態において、バッテリ60が十分に充電され、SOCが基準を超える場合がある。このときアクセルペダルの操作量と発電部13の発電量を厳密に連動させると、バッテリ60に過剰な充電が行なわれる可能性がある。そこで、電力制御部110は、バッテリ60に過剰な充電が行なわれないよう発電部13を制御する。
電力制御部110は、発電計画情報120Bに基づいて、バッテリ60のSOCが基準以上であるか否かを判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準以上であると判定した場合、発電部13の発電量が基準以上であるか否かを判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準以上であり、且つ発電部13の発電量が基準以上であると判定した場合、図5に示すようにアクセル開度に連動させずに発電部13の発電量を抑制する。ここで、発電部13の基準とは、発電時に車室内の予め定められた音のレベル[dB]の値を超える音を発生させる発電量(エンジン10の回転数)である。
図6は、アクセル開度とSOCに基づいた発電部の発電量との関係の他の一例を示す図である。乗員がアクセルペダルを操作して車両を走行させている状態において、バッテリ60のSOCが基準を下回っている場合がある。このときアクセルペダルの操作量と発電部13の発電量を厳密に連動させると、バッテリ60の電力が不足する可能性がある。そこで電力制御部110は、バッテリ60の電力が不足しないよう発電部13を制御する。
電力制御部110は、発電計画情報120Bに基づいて、バッテリ60のSOCが基準未満であるか否かを判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、図6に示すようにアクセルペダルの操作の開始と共に発電部13を稼働開始させると共に、アクセル開度に連動させずに発電部13の発電量を増加させる。
電力制御部110が上記のアクセルペダル追従発電制御によって発電部13の発電量を制御した場合、発電計画部108は、車両の走行に必要な電力を確保するために新たに発電計画を生成する。発電計画部108は、検出部104により検出されたアクセルペダルの操作量と、バッテリ60のSOCとに基づいて車両の走行に必要な発電部13の発電量が維持されるか否かを判定する。
発電計画部108は、所定のタイミングごとに(例えば、所定時間ごと、または所定距離走行したごとに)、車両の走行に必要な発電量が維持されるように発電部13を稼働させる新たな発電計画を生成する。発電計画部108は、生成した新たな発電計画を発電計画情報120Bとして記憶部120に記憶し、発電計画情報120Bを更新する。電力制御部110は、新たな発電計画情報120Bに基づいて、発電部13を制御する。
このようなアクセルペダル追従発電制御が行われることにより、車両制御システム1は、車両の走行に必要な電力を確保することができる。但し、電力制御部110により実行される上記の追従発電制御は、乗員による操作部95の操作により解除するか否かが選択されてもよい。また、上記の追従発電制御が操作部95に対する操作により解除されている状態において、発電計画部108は、車両が走行中にナビゲーション装置の表示部やスピーカを通じて、乗員に操作部95を操作して、解除された上記の追従発電制御を実行させるよう促すよう報知させてもよい。
[処理フロー]
次に、車両制御システム1において実行される処理の流れについて説明する。図7は、車両制御システム1において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。電力制御部110は、検出部104によりアクセルペダルの操作が開始されたか否かを判定する(ステップS100)。
次に、車両制御システム1において実行される処理の流れについて説明する。図7は、車両制御システム1において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。電力制御部110は、検出部104によりアクセルペダルの操作が開始されたか否かを判定する(ステップS100)。
ステップS100で否定的な判定を得た場合、ステップS100の処理を繰り返す。ステップS100で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量に従って発電部13に発電させる(ステップS102)。次に、電力制御部110は、バッテリ制御部75により算出されたバッテリ60のSOCが基準未満であるか否かを判定する(ステップS104)。
ステップS104で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量が減少傾向となったか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量に連動させずに発電部13の発電量を維持する(ステップS108)。ステップS106で否定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量に連動させずに発電部13の発電量を増加させる(ステップS110)。
ステップS104で否定的な判定を得た場合、電力制御部110は、発電部13の発電量が基準以上であるか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量に連動させずに発電部13の発電量を抑制する(ステップS114)。ステップS112で否定的な判定を得た場合、電力制御部110は、アクセルペダルの操作量に従って発電部13に発電させる(ステップS116)。
車両制御システム1は、上記のステップS108、ステップS100、ステップS114、ステップS116の処理を終了した後、発電計画部108は、バッテリ60のSOCと目標SOCとに基づいて、新たな発電計画を生成する(ステップS118)。電力制御部110は、新たな発電計画に基づいて、発電部13の発電量を制御する(ステップS120)。その後、計画制御部100は、フローチャートの処理を終了し、新たにステップS100から処理を開始する。
また、ステップS112、ステップS114、ステップS116に代えて以下の処理を行ってもよい。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが満充電を示す基準以上であるか否かを判定し、肯定的な判定を得た場合、処理を終了する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが満充電を示す基準以上であるか否かを判定し、否定的な判定を得た場合、乗員の操作部95の操作に従って発電部13を稼働させ、ステップS118の処理に進む。
以上説明した実施形態によれば、車両制御システム1は、アクセルペダルの操作量に連動して発電部13の発電量を適宜制御し、乗員は自然な操作感覚により車両を運転することができる。そして、車両制御システム1は、発電部13による不要な発電を抑制すると共に、車室内の音等を低減することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、車両制御システム1は、乗員のアクセルペダルの操作量に基づいて発電部13の発電量を制御するものであった。第2実施形態では、車両制御システム1Aは、車室内の音が所定値以下になった場合、車室内の音が低減されるように発電部13を制御する。電力制御部110は、例えば、車両の車室内の音が小さい場合において発電部13の発電量を制御する。以下の説明では、第1実施形態と同一の構成については同一の名称及び符号を適宜用い、重複する説明については省略する。
第1実施形態では、車両制御システム1は、乗員のアクセルペダルの操作量に基づいて発電部13の発電量を制御するものであった。第2実施形態では、車両制御システム1Aは、車室内の音が所定値以下になった場合、車室内の音が低減されるように発電部13を制御する。電力制御部110は、例えば、車両の車室内の音が小さい場合において発電部13の発電量を制御する。以下の説明では、第1実施形態と同一の構成については同一の名称及び符号を適宜用い、重複する説明については省略する。
図8は、第2実施形態の車両制御システム1Aの構成の一例を示す図である。車両制御システム1Aは、カメラ80と、認識部82と、マイク85と、音声認識部86とを更に備える。
カメラ80は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ80は、車両制御システム1が搭載される車両の任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ80は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ80は、例えば、周期的に繰り返し車両の周辺を撮像する。カメラ80は、ステレオカメラであってもよい。
認識部82は、カメラ80により撮像された画像に基づいて、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体とは、車両や、人、標識などを含む。認識部82は、認識結果を計画制御部100に出力する。
また、認識部82は、カメラ80、レーダ装置、およびファインダのうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識してもよい。この場合、車両制御システムは、レーダ装置またはLIDAR(Light Detection and Ranging)を備える。レーダ装置は、車両の周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。LIDARは、車両の周辺に光を照射し、散乱光を測定する。LIDARは、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。
マイク85は、車室内の音を取得する。音声認識部86は、マイク85に入力された音声に基づいて、車両内の音の大きさや、車両の周辺の音の大きさを判定する。音声認識部86は、人の音声またはその他の音声を解析して、音声に含まれる周波数を導出する。そして、音声認識部86は、人の音声に含まれる周波数と、その他の音に含まれる周波数とを分離し、人の声の大きさおよびその他の音の大きさを判定する。音声認識部86は、複数の人の声がマイク85に入力された場合、音声を解析することで、複数の人が音声を出力していること、会話が開始されたことを認識する。音声認識部86は、判定した音の大きさや解析結果を計画制御部100に出力する。
情報取得部102は、例えば、認識部82により認識された情報、音声認識部86により認識された情報を取得する。情報取得部102により取得される情報は、車両の「環境に関する情報」の一例である。
電力制御部110は、例えば、情報取得部102から出力された環境に関する情報に基づいて車室内の音が基準以下であるか否かを判定する。車室内の音は、例えば、車室内の音のレベルの大きさに基づいて判定される。車室内の音が基準以下であると判定された場合、電力制御部110は、発電部13の発電量が基準以下であるか否かを判定する。
電力制御部110は、発電部13の発電量が基準以下でないと判定した場合、発電部13の発電量を基準以下に抑制する。
また、乗員は、車両の車室内の音が大きい場合、発電部13が稼働していても音を感じない場合がある。このような場合、電力制御部110は、発電部13を稼働させ、車両の走行に必要な電力を確保する。
電力制御部110は、例えば、音声認識部86による解析結果に基づいて、車室内の音が基準を超えるか否かを判定する。電力制御部110は、車室内の音が基準を超えると判定した場合、バッテリ60のSOCが基準未満であるか否かを判定する。電力制御部110は、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、発電部13の発電量を増加させる。
また、乗員は、車室内で会話している場合、発電部13が稼働していても音を意識しない場合がある。このような場合、電力制御部110は、音声認識部86による解析結果に基づいて、車室内で人が会話をしている状態であると判定し、且つ、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、発電部13の発電量を増加させてもよい。
電力制御部110は、他の環境に関する情報に基づいて車両の環境を判定し、判定結果及びバッテリ60のSOCに基づいて、発電部13の発電量を増加させてもよい。電力制御部110は、例えば、車両センサ78の検出結果や認識部82による認識結果に基づいて、車速、道路勾配、路面状況、街中等の車両の環境を判定し、判定結果及びバッテリ60のSOCに基づいて、発電部13の発電量を増加させてもよい。
電力制御部110は、例えば、車両センサ78により出力された車速に基づいて、車速が閾値以上であると判定し、且つ、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、発電部13の発電量を増加させてもよい。
電力制御部110は、例えば、認識部82によるカメラ80が撮像した情報の認識結果に基づいて、車両が荒れた路面を走行しているか否か、街中等の環境音が大きい場所を走行しているか否か、登坂道を走行しているか否か等を判定し、肯定的な判定を得て、且つ、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、発電部13の発電量を増加させてもよい。
電力制御部110は、例えば、音声認識部86による認識結果に基づいて、音楽が流されている場合等の乗員が任意に発生させる音を判定し、且つ、バッテリ60のSOCが基準未満であると判定した場合、発電部13の発電量を増加させてもよい。
電力制御部110が上記の処理によって発電部13の発電量を抑制した場合、発電計画部108は、車両の走行に必要な電力を確保するために新たに発電計画を生成する。発電計画部108は、検出部104により検出されたアクセルペダルの操作量と、バッテリ60のSOCとに基づいて車両の走行に必要な発電部13の発電量が維持されるか否かを判定する。
発電計画部108は、車両の走行に必要な発電部13の発電量が維持されないと判定した場合、車両の走行に必要な発電量が維持されるように発電部13を稼働させる新たな発電計画を生成する。発電計画部108は、生成した新たな発電計画を発電計画情報120Bとして記憶部120に記憶し、発電計画情報120Bを更新する。電力制御部110は、新たな発電計画情報120Bに基づいて、発電部13を制御する。
このような処理が行われることにより、車両制御システム1は、車両の走行に必要な電力を確保しつつ、乗員が感じる発電部13から生じる音のレベルを低減することができる。但し、電力制御部110により実行される上記の制御は、乗員が操作部95の操作により解除するか否かを選択させてもよい。また、上記制御が操作部95の操作により解除されている状態において、発電計画部は、車両が走行中にナビゲーション装置の表示部やスピーカを通じて、乗員に操作部95を操作して、解除された上記制御を実行させるよう促すよう報知させてもよい。
[処理フロー]
次に、車両制御システム1Aにおいて実行される処理の流れについて説明する。図9は、車両制御システム1Aにおいて実行される他の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートは、第1実施形態のフローチャートにおいて、例えばステップS102の後に実行されてもよいし、第1実施形態のフローチャートとは別個の処理としてもよい。また、車室内には、車室内の音のレベルの基準を決定するボタンが設けられていてもよいし、このようなボタンは、ナビゲーション装置の表示部に表示されるものであってもよい。
次に、車両制御システム1Aにおいて実行される処理の流れについて説明する。図9は、車両制御システム1Aにおいて実行される他の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートは、第1実施形態のフローチャートにおいて、例えばステップS102の後に実行されてもよいし、第1実施形態のフローチャートとは別個の処理としてもよい。また、車室内には、車室内の音のレベルの基準を決定するボタンが設けられていてもよいし、このようなボタンは、ナビゲーション装置の表示部に表示されるものであってもよい。
電力制御部110は、情報取得部102から出力された音に関する情報に基づいて車室内の音が基準以下であるか否かを判定する(ステップS200)。ステップS200で否定的な判定を得た場合、電力制御部110は、処理をステップS206に進める。ステップS200で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、発電部13の発電量が基準以下か否かを判定する(ステップS202)。ステップS202で肯定的な判定を得た場合、電力制御部110は、処理をステップS200に戻す。
ステップS202で否定的な判定を得た場合、電力制御部110は、発電部13の発電量を抑制する(ステップS204)。次に、電力制御部110は、フローチャートの一連の処理を終了し、新たな処理をステップS200から開始する。
[ハードウェア構成]
上述した実施形態の車両制御システム1の計画制御部100は、例えば、図10に示すようなハードウェアの構成により実現される。図10は、実施形態の制御部(計画制御部100)のハードウェア構成の一例を示す図である。
上述した実施形態の車両制御システム1の計画制御部100は、例えば、図10に示すようなハードウェアの構成により実現される。図10は、実施形態の制御部(計画制御部100)のハードウェア構成の一例を示す図である。
制御部は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、RAM100−3、ROM100−4、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置100−5、およびドライブ装置100−6が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置100−6には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置100−5に格納されたプログラム100−5aがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開され、CPU100−2によって実行されることで、制御部が実現される。また、CPU100−2が参照するプログラムは、ドライブ装置100−6に装着された可搬型記憶媒体に格納されていてもよいし、ネットワークNWを介して他の装置からダウンロードされてもよい。
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、
前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、
車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、
記憶装置と、
前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
アクセルの操作量を検出し、
前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御し、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大する、
車両制御システム。
電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、
前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、
車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、
記憶装置と、
前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
アクセルの操作量を検出し、
前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御し、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大する、
車両制御システム。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1、1A…車両制御システム、10…エンジン、12…第1モータ、13…発電部、18…第2モータ、25…駆動輪、32…第1変換器、38…第2変換器、60…バッテリ、62…バッテリセンサ、70…動力制御部、71…ハイブリッド制御部、72…エンジン制御部、73…モータ制御部、74…ブレーキ制御部、75…バッテリ制御部、78…車両センサ、79…アクセル開度センサ、80…カメラ、82…認識部、85…マイク、86…音声認識部、90…通信部、95…操作部、100…計画制御部、100−1…通信コントローラ、100−2…CPU、100−3…RAM、100−4…ROM、100−5…二次記憶装置、100−5a…プログラム、100−6…ドライブ装置、102…情報取得部、104…検出部、106…走行計画部、108…発電計画部、110…電力制御部、120…記憶部、120A…走行計画情報、120B…発電計画情報
Claims (8)
- 電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、
前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、
車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、
アクセルの操作量を検出する検出部と、
前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御する電力制御部であって、前記検出部により検出された前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる電力制御部と、
を備える車両制御システム。 - 前記電力制御部は、前記検出部により検出された前記アクセルの操作量が増加傾向となった後に減少傾向となった場合において、前記発電部の発電量が前記車両の走行に必要な電力以下であると判定した場合、前記車両の走行に必要な前記発電部の発電量を、前記アクセルの操作量の減少に連動させずに維持する、
請求項1に記載の車両制御システム。 - 前記電力制御部は、前記車両の車室内の音が基準以下であり、且つ前記発電部の発電量が基準以上であると判定される場合、前記発電部の発電量を抑制する、
請求項1または2に記載の車両制御システム。 - 前記電力制御部は、前記蓄電池の充電率を示す指標値が基準以上であり、且つ前記発電部の発電量が基準以上であると判定される場合、前記発電部の発電量を抑制する、
請求項1から3のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記車両の目的地までの走行計画に基づいて前記発電部が発電する電力量の発電計画を生成する発電計画部であって、前記電力制御部による発電部の発電量の制御に基づいて、前記車両の走行に必要な発電量が維持されるように新たな発電計画を生成する発電計画部、を更に備え、
前記電力制御部は、前記発電計画部により生成された前記発電計画に基づいて前記発電部を制御する、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記電力制御部に前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる制御を実行させるか否かを乗員に選択させる操作部を更に備える、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、
前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、
車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、を備える車両に搭載されるコンピュータが、
アクセルの操作量を検出し、
前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御し、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大する、
車両制御方法。 - 電動機によって使用される動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関により出力された動力を用いて発電する前記電動機とを含む発電部と、
前記発電部により発電された電力を蓄える蓄電池と、
車両の駆動輪に連結され、前記蓄電池から供給される電力を用いて駆動することで前記駆動輪を回転させる走行用電動機と、を備える車両に搭載されるコンピュータに、
アクセルの操作量を検出させ、
前記車両の目的地までに必要な電力を維持するように前記発電部を制御させ、前記制御において検出した前記アクセルの操作量が増加するのに連動させて前記発電部の発電量を増大させる、プログラム。
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