JP2019099722A - 多元共重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
下記一般式(I):
ZR1 eR2 fR3 g・・・(II)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり;R1及びR2は、炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は、炭素数1〜10の炭化水素基であり;但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく;また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で表される有機金属化合物((B)成分)を更に含むことが好ましい。これにより、重合活性をより高めることができる。
本発明の一実施形態に係る多元共重合体の製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」と称することがある。)は、エチレンと、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物と、共役ジエン化合物とを単量体として少なくとも用い、これらを共重合させて、多元共重合体を製造する方法である。
ここで、本明細書において「多元共重合体」とは、三種類以上の単量体を共重合してなる共重合体を指す。つまり、エチレンと、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物と、共役ジエン化合物とを共重合させてなる多元共重合体とは、エチレンと、一種類以上の炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物と、一種類以上の共役ジエン化合物とを少なくとも共重合させてなる共重合体を意味する。本実施形態の製造方法では、例えば、三元共重合体を好適に製造することができる。三元共重合体は、製造時における副反応の可能性が低いだけでなく、産業上の需要及び汎用性が高いからである。
また、「主鎖が非環状構造のみからなる」とは、主鎖が、脂肪族環構造、芳香環構造及び複素環構造のいずれをも含まないことを意味する。本実施形態の製造方法では、主鎖が非環状構造のみからなる多元共重合体を製造するため、エチレンと、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物と、共役ジエン化合物とが、共重合に際して、環化反応することなく付加重合して、主鎖を形成することができる。なお、共重合体の主鎖が非環状構造のみからなるか否かの確認には、NMRが主要な測定手段として用いられる。具体的には、主鎖に存在する環状構造に由来するピーク(例えば、三〜五員脂環式構造については、10〜24ppmに現れるピーク)が観測されない場合、その共重合体の主鎖は、非環状構造のみからなることを示す。
更に、本実施形態の製造方法で製造される多元共重合体は、主鎖が直鎖のみからなるものであってもよく、側鎖を有していてもよい。
本実施形態の製造方法では、単量体として炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物を用いる。炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物としては、特に制限されず、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、若しくは1−オクテン等のα−オレフィン、ピバリン酸ビニル、1−フェニルチオエテン、若しくはN−ビニルピロリドン等のヘテロ原子置換アルケン化合物等が挙げられる。非共役オレフィン化合物としては、特に制限されることなく、上述した非共役オレフィン化合物を用いることができるが、これらの中でも、非環状の非共役オレフィン化合物であることが好ましく、α−オレフィンであることがより好ましく、1−ヘキセン及び1−オクテンから選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。1−ヘキセン及び1−オクテン等のα−オレフィンは、オレフィンのα位に二重結合を有するため、効率的にエチレン及び共役ジエン化合物と重合することができる上、製造された多元共重合体の結晶性をより低減し、かかる多元共重合体を用いたゴム組成物及びタイヤ等のゴム製品の耐候性をより向上させることができる。また、α−オレフィン、特には1−ヘキセン及び1−オクテンは、入手が容易であり、これらを用いることで製造コストを低減することができる。なお、非共役オレフィン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の製造方法では、単量体として共役ジエン化合物を用いる。共役ジエン化合物は、特に制限されず、例えば、炭素数が4〜8の共役ジエン化合物であることが好ましい。かかる共役ジエン化合物として、具体的には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられるが、これらの中でも、1,3−ブタジエン及びイソプレンから選択される少なくとも1種であることが好ましい。共役ジエン化合物として1,3−ブタジエン及び/又はイソプレンを用いることで、製造された多元共重合体を用いたゴム組成物やタイヤ等のゴム製品の耐久性を効果的に向上させることができる。また、1,3−ブタジエン及びイソプレンは、入手が容易であり、これらを用いることで製造コストを低減することができる。なお、共役ジエン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の製造方法では、上述したもの以外のその他の単量体を用いることができる。かかるその他の単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等の芳香族ビニル化合物が挙げられる。なお、その他の単量体は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。但し、本実施形態の製造方法では、その他の単量体を用いない(単量体として、エチレン、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物、及び共役ジエン化合物のみを用いる)ことが好ましい。
重合触媒組成物は、(A)成分、即ち、下記一般式(I):
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられが、これらの中でも、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
なお、式(III)におけるM、X、X’Lの具体例及び好適例は、式(I)について既述したものと同様であり、また、X’’の具体例及び好適例は、X及びX’について既述したものと同様である。
重合触媒組成物は、(B)成分、即ち、下記一般式(II):
ZR1 eR2 fR3 g・・・(II)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり;R1及びR2は、炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は、炭素数1〜10の炭化水素基であり;但し、R1、R2及びR3は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく;また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で表される有機金属化合物((B)成分)を更に含むことが好ましい。(B)成分は、分子量制御や、スカベンジャーとしての機能を有し、重合触媒組成物が(B)成分を含むことにより、重合活性をより高めることができる。(B)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
AlR1R2R3 ・・・(II−2)
[式中、R1及びR2は、炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり;R3は、炭素数1〜10の炭化水素基であり;但し、R1、R2及びR3は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい]で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。
重合触媒組成物は、イオン性化合物((C)成分)を更に含むことが好ましい。重合触媒組成物が(C)成分を含むことにより、エチレンに対して、エチレン以外の各単量体を効率的に共重合させることができる。(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(置換フェニル)カルボニウムカチオン等の三置換カルボニウムカチオン等が挙げられ、トリ(置換フェニル)カルボニルカチオンとして、より具体的には、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオン等が挙げられる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン(例えば、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン)等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオン等が挙げられる。
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオン等が挙げられる。
重合触媒組成物は、ハロゲン化合物((D)成分)を更に含むことができる。重合触媒組成物が(D)成分を含むことにより、共役ジエン化合物に由来する単位におけるシス−1,4結合量をより高めることができる。ハロゲン化合物としては、例えば、ルイス酸であるハロゲン含有化合物(以下、「(D−1)成分」ともいう)、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物(以下、「(D−2)成分」ともいう)、及び活性ハロゲンを含む有機化合物(以下、「(D−3)成分」ともいう)が挙げられる。(D)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ルイス酸であるハロゲン含有化合物としては、例えば、四塩化チタン、六塩化タングステン、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、アルミニウムトリブロマイド、トリ(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ジブチル錫ジクロライド、四塩化錫、三塩化リン、五塩化リン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン等が挙げられ、特に、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイドが好ましい。
ハロゲンとしては、塩素又は臭素が好ましい。
上記ルイス酸であるハロゲン含有化合物((D−1)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D−2)成分に用いられるルイス塩基としては、リン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化合物、アルコールが好ましい。例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサチック酸、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、2−エチルヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェノール、ベンジルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコール等が挙げられ、特に、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチルアセトン、2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸、2−エチルヘキシルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコールが好ましい。
上記ルイス塩基のモル数は、上記金属ハロゲン化物1モル当たり、0.01〜30モル、好ましくは0.5〜10モルの割合で反応させる。このルイス塩基との反応物を使用すると、共重合体中に残存する金属を低減することができる。
上記金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物((D−2)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記活性ハロゲンを含む有機化合物((D−3)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合触媒組成物は、アルミノキサン((G)成分)を更に含むことができる。アルミノキサンは、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる化合物であり、例えば、一般式:(−Al(R’)O−)で示される繰り返し単位を有する鎖状アルミノキサン又は環状アルミノキサン(式中、R’は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部の炭化水素基はハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されてもよく、繰り返し単位の重合度は、5以上が好ましく、10以上が更に好ましい)を挙げることができる。ここで、R’として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基が好ましい。また、アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム及びその混合物等が挙げられ、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。また、アルミノキサンとしては、例えば、トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムとの混合物を原料として用いたアルミノキサンを好適に用いることができる。
なお、重合触媒組成物におけるアルミノキサンの含有量は、(A)成分を構成する元素Mと、アルミノキサンを構成するアルミニウム元素Alとの元素比率Al/Mが、10〜1000程度となるようにすることが好ましい。
重合触媒組成物は、溶媒を含むことができる。溶媒は、重合反応において不活性であれば、特に制限されず、例えば、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒及び脂環式炭化水素溶媒が挙げられる。芳香族炭化水素溶媒としては、トルエンが挙げられ、脂肪族炭化水素溶媒としては、ヘキサンが挙げられ、脂環式炭化水素溶媒としては、シクロヘキサンが挙げられる。溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、溶媒としてトルエンを用いることが好ましい。
そして、本実施形態の製造方法では、重合工程として、エチレン、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物、及び共役ジエン化合物を含む単量体を、上述した重合触媒組成物の存在下で共重合させる。重合工程では、溶液重合法、懸濁重合法、液相塊状重合法、乳化重合法、気相重合法、固相重合法等の任意の重合方法を用いることができる。また、重合工程は、一段階で行ってもよく、二段階以上の多段階で行ってもよい。一段階の重合工程とは、共重合させる全ての種類の単量体を一斉に反応させて重合させる工程である。多段階の重合工程とは、一種類又は二種類の単量体の一部又は全部を最初に反応させて重合体を形成し(第1重合段階)、次いで、残る種類の単量体や上記一種類又は二種類の単量体の残部を添加して重合させる一以上の段階(第2重合段階〜最終重合段階)を行って重合させる工程である。
更に、重合系における(A)成分の量に対する共役ジエン化合物の投入量の割合(モル比)は、共重合体中の所望の非共役オレフィンの含有量を得る観点から、100以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましく、500以上であることが更に好ましく、また、70,000以下であることが好ましく、60,000以下であることがより好ましく、50,000以下であることが更に好ましい。
カップリング工程は、重合工程で得られた共重合体の高分子鎖の少なくとも一部(例えば、末端)を変性する反応(カップリング反応)を行う工程である。また、カップリング反応を行うことにより、数平均分子量(Mn)を増加させることができる。なお、カップリング反応は、重合反応が100%に達した際に行うことが好ましい。
上記カップリング反応に用いるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス(マレイン酸−1−オクタデシル)ジオクチルスズ等のスズ含有化合物;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;グリシジルプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、などが挙げられる。カップリング剤、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ビス(マレイン酸−1−オクタデシル)ジオクチルスズが、反応効率と低ゲル生成の点で、好ましい。
洗浄工程は、重合工程又はカップリング工程の後の共重合体を洗浄する工程である。洗浄工程により、共重合体中の触媒残渣量を好適に低下させることができる。洗浄に用いる媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどが挙げられるが、重合触媒としてルイス酸由来の化合物を用いる場合には、特にこれらの溶媒に対して酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸)を添加して使用することができる。添加する酸の量は、溶媒に対して15mol%以下であることが好ましい。15mol%を超えると、酸が共重合体中に残存し、後の混練及び加硫時の反応に悪影響を及ぼす可能性がある。
合成した共重合体について、以下の手順に従って、測定及び評価を行った。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(E)成分としての[Sc(CH2SiMe3)3(THF)](0.260g、0.577mmol)のトルエン溶液(10ml)に、(F)成分としての[1,3−(tBuMe2Si)2C9H6](0.152g、0.441mmol)のトルエン溶液(10ml)を室温にて10分かけて滴下し、2時間撹拌して、溶液を得た。次いで、この溶液を減圧下で乾燥させた。乾燥後の残渣にトルエン溶液(20ml)を加え、減圧下で撹拌して、低沸点物質(THF、トルエン、Me4Si)を除去した。そして、この手順を、1H−NMR測定による[1,3−(tBuMe2Si)2C9H6]及び[Sc(CH2SiMe3)3(THF)]の完全な変換が観察されるまで繰り返し、粗生成物を得た。得られた粗生成物にトルエンを加え、不溶物を濾別した。次いで、濾液を濃縮し、濃縮物を−30℃に冷却し、無色結晶である(A)成分としての錯体A、具体的には1,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)インデニル[ビス(トリメチルシリル)メチル]スカンジウム錯体[1,3−(tBuMe2Si)2C9H5]Sc(CH2SiMe3)2(THF)(収率:0.200g、71.4%)を単離した。
参考までに、錯体Aの1H−NMRスペクトルを図1に示す。
1H−NMR(C6D6, δ/ppm): 7.79 (d, 2H, aromatic), 7.47 (s, 1H, aromatic), 6.90 (d, 2H, aromatic), 3.36 (br, 4H, THF), 1.13 (br, 4H, THF), 0.87(s, 18H, tBuSix2), 0.60(d, 12H, Me2Six2), 0.25(d, 12H, Me3Six3), -0.091(dd, 4H, CH2x2)
錯体Aの合成において、(F)成分として[(1−C6H5CH2Me2Si−3−C5H9)C9H6](0.147g、0.442mmol)を用いたこと以外は錯体Aの合成と同様の手順を実施して、オレンジ色の油状残渣である(A)成分としての錯体B、具体的には(1−ベンジルジメチルシリル−3−シクロペンタン)インデニル[ビス(トリメチルシリル)メチル]スカンジウム錯体[(1−C6H5CH2Me2Si−3−C5H9)C9H5]Sc[(CH2SiMe3)2](THF)(収率:0.243g、88%)を単離した。
錯体Aの合成において、(F)成分として[(1−C6H5CH2−3−tBuMe2Si)C9H6](0.142g、0.443mmol)を用いたこと以外は錯体Aの合成と同様の手順を実施して、オレンジ暗橙色の油状残渣(ほぼ定量的)である(A)成分としての錯体C、具体的には(1−ベンジル−3−t−ブチルジメチルシリル)インデニル[ビス(トリメチルシリル)メチル]スカンジウム錯体[(1−C6H5CH2−3−tBuMe2Si)C9H5]Sc[(CH2SiMe3)2](THF)(収率:0.264g、89%)を単離した。
錯体Aの合成において、(F)成分として[1−(C6H5CH2Me2Si)C17H11](0.162g、0.443mmol)を用いたこと以外は錯体Aの合成と同様の手順を実施して、オレンジ暗橙色の油状残渣(ほぼ定量的)である(A)成分としての錯体D、具体的には(1−ベンジルジメチルシリル)シクロペンタ[l]フェナントレン[ビス(トリメチルシリル)メチル]スカンジウム錯体[1−(C6H5CH2Me2Si)C17H10]Sc[(CH2SiMe3)2](THF)(収率:0.264g、91%)を単離した。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−ヘキセン50.0g(0.59mol)と、トルエン250gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒D(19.7mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン20g(0.29mol)を含む単量体溶液80gを導入し、エチレン圧下(0.22MPa)で、110分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Aを得た。得られた共重合体Aの収量は、70gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−ヘキセン50.0g(0.59mol)と、トルエン250gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒B(18.7mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.35mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン17g(0.249mol)を含む単量体溶液69gを導入し、エチレン圧下(0.22MPa)で、155分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Bを得た。得られた共重合体Bの収量は、63gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−ヘキセン50.0g(0.59mol)と、トルエン250gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒A(18.7mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン17g(0.249mol)を含む単量体溶液69gを導入し、エチレン圧下(0.15MPa)で、60分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Cを得た。得られた共重合体Cの収量は、50gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−ヘキセン50.0g(0.59mol)と、トルエン250gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒C(18.3mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン28g(0.41mol)を含む単量体溶液69gを導入し、エチレン圧下(0.15MPa)で、110分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Dを得た。得られた共重合体Dの収量は、48gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−ヘキセン33g(0.39mol)と、トルエン270gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒C(18.3mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン15g(0.22mol)を含む単量体溶液60gを導入し、エチレン圧下(0.15MPa)で、60分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Eを得た。得られた共重合体Eの収量は、40gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−オクテン40g(0.36mol)と、トルエン340gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒C(18.3mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン20g(0.29mol)を含む単量体溶液78gを導入し、エチレン圧下(0.15MPa)で、120分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Fを得た。得られた共重合体Fの収量は、65gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、非共役オレフィン化合物としての1−オクテン40g(0.36mol)と、トルエン340gとを加えた。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒C(18.3mg、0.03mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](27.6mg、0.03mmol)、及び、(B)成分としてのトリイソブチルアルミニウム0.50mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン56g(0.82mol)を含む単量体溶液224gを導入し、エチレン圧下(0.30MPa)で、120分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Gを得た。得られた共重合体Gの収量は、70gであった。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、トルエン300gを加えて、非共役オレフィン化合物としてのプロピレン60g(1.43mol)を溶かした。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、(A)成分としての触媒D(33.0mg、0.05mmol)、(C)成分としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4](51.0mg、0.055mmol)、及び、(B)成分としてのジイソブチルアルミニウムハイドライド1.0mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて触媒溶液を得た。
得られた触媒溶液を、上記の耐圧ステンレス反応器に加え、40℃に加温した。次いで、この耐圧ステンレス反応器に、共役ジエン化合物としてのイソプレン5.3g(0.08mol)を含む単量体溶液21gを導入し、エチレン圧下(0.22MPa)で、40分間、共重合を行った。
共重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させ、更に大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥して、共重合体Hを得た。得られた共重合体Hの収量は、38gであった。
合成した各共重合体について、13C−NMRスペクトルを測定した。測定には、ヘキサクロロブタジエンを溶媒として用いた。いずれの共重合体についての13C−NMRスペクトルにおいても、三〜五員脂環式構造を形成する炭素に由来するピーク(10〜24ppm)が存在しなかった。このようにして、合成した共重合体の主鎖が非環状構造のみからなることを確認することができた。
合成した各共重合体中のエチレン単位、非共役オレフィン単位、共役ジエン単位(イソプレン単位)の割合、並びに、共役ジエン単位中の1,4結合量及び3,4−ビニル結合量を、1H−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:6ppm)の各ピークの積分値の比より求めた。具体的に、1H−NMRスペクトルから、以下のI1〜I4のピーク積分値を求め、用いた非共役オレフィン化合物の種類(プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテン)ごとに、以下の式に従って求めた。そして、エチレン単位、非共役オレフィン単位、共役ジエン単位の割合については、求めたモル比の値を、質量比に換算した。また、3,4−ビニル結合量については、共重合体中の質量比も求めた。結果を表1に示す。なお、合成した各共重合体の1,2−ビニル結合量は、いずれも0%であった。
参考までに、共重合体Gの1H−NMRスペクトルを図2に示す。
I2:4.50〜4.90ppmのピーク積分値から(3,4−ビニル結合)
I3:0.80〜2.40ppmのピーク積分値から
I4:0.80〜1.1ppmのピーク積分値から(オレフィンメチル)
・イソプレン単位の割合(Ip)[mol%]
=(12I1+6I2)/(3I3−9I1−3I2−2I4)×100
・1,4結合量[mol%]=2I1/(2I1+I2)
・3,4−ビニル結合量[mol%]=100−(1,4結合量)
・プロピレン単位の割合(Pp)[mol%]
=4I4/(3I3−9I1−3I2−2I4)×100
・エチレン単位の割合(Et)[mol%]=100−(Ip)−(Pp)
・イソプレン単位の割合(Ip)[mol%]
=(12I1+6I2)/(3I3−9I1−3I2−8I4)×100
・1,4結合量[mol%]=2I1/(2I1+I2)
・3,4−ビニル結合量[mol%]=100−(1,4結合量)
・1−ヘキセン単位の割合(Hx)[mol%]
=4I4/(3I3−9I1−3I2−8I4)×100
・エチレン単位の割合(Et)[mol%]=100−(Ip)−(Hx)
・イソプレン単位の割合(Ip)[mol%]
=(12I1+6I2)/(3I3−9I1−3I2−12I4)×100
・1,4結合量[mol%]=2I1/(2I1+I2)
・3,4−ビニル結合量[mol%]=100−(1,4結合量)
・1−オクテン単位の割合(Oc)[mol%]
=4I4/(3I3−9I1−3I2−12I4)×100
・エチレン単位の割合(Et)[mol%]=100−(Ip)−(Oc)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8220GPC/HT、カラム:東ソー製GMHHR−H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、合成した各共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は40℃である。結果を表1に示す。
示差走査熱量計(DSC、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、「DSCQ2000」)を用い、合成した各共重合体のDSCスペクトルを求めるとともに、JIS K 7121−1987に準拠して、各共重合体の融点(Tm)を測定した。
また、各共重合体の結晶化度を測定した。具体的には、100%結晶成分からなるポリエチレンの結晶融解エネルギーと、各共重合体の融解ピークエネルギーとをDSCにより測定し、ポリエチレンと各共重合体とのエネルギー比率から、結晶化度を算出した。
これらの結果を表1に示す。なお、参考までに、共重合体GのDSCスペクトルを図3に示す。
Claims (12)
- エチレンと、炭素数3〜10の非共役オレフィン化合物と、共役ジエン化合物とを共重合させて多元共重合体を製造する、多元共重合体の製造方法であって、
下記一般式(I):
- 前記重合触媒組成物が、下記一般式(II):
ZR1 eR2 fR3 g・・・(II)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり;R1及びR2は、炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は、炭素数1〜10の炭化水素基であり;但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく;また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で表される有機金属化合物((B)成分)を更に含む、請求項1に記載の多元共重合体の製造方法。 - 前記重合触媒組成物が、イオン性化合物((C)成分)を更に含む、請求項1又は2に記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記重合触媒組成物が、ハロゲン化合物((D)成分)を更に含む、請求項1〜3のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記重合触媒組成物が、アルミノキサン((G)成分)を更に含む、請求項1〜4のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記多元共重合体は、主鎖が非環状構造のみからなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記非共役オレフィン化合物が、α−オレフィンである、請求項1〜6のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記α−オレフィンが、1−ヘキセン及び1−オクテンから選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエン及びイソプレンから選択される少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記重合触媒組成物が、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒及び脂環式炭化水素溶媒から選択される少なくとも1種の溶媒を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記希土類元素化合物((A)成分)を、共重合が行われる重合系中で合成する、請求項1〜10のいずれかに記載の多元共重合体の製造方法。
- 前記希土類元素化合物((A)成分)を、下記一般式(III):
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