JP7009307B2 - 重合触媒、及び、共重合体の製造方法 - Google Patents
重合触媒、及び、共重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
Cpは、シクロペンタジエン骨格、インデン骨格、及びフルオレン骨格から選択されるシクロペンタジエン系骨格を表し、
R1~R4は、それぞれ任意の基を表し、
R5は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい任意の基を表し、
nは、0又は1を表し、
但し、R1~R4の少なくともいずれかが、芳香環を有する基であり、且つ、
R1~R4の少なくともいずれかが、2~20の非芳香族性炭素を有する基である]で示される配位子を有する主触媒((A)成分)を含む、ことを特徴とする。かかる重合触媒は、共重合の際の重合活性を向上させることが可能である。
一般式(Ix):
一般式(Iy):
一般式(Iz):
であることが好ましい。この場合、重合活性をより十分に向上させることができる。
Cp、R1~R5及びnは、前記一般式(I)における定義と同じであり、
Mは、希土類元素から選択される中心金属を表し、
X及びX’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X及びX’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示されることが好ましい。この場合、重合活性を効率的に向上させることができる。
ZR21 eR22 fR23 g・・・(III)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり、
R21及びR22は、炭素数1~10の炭化水素基又は水素原子であり、
R23は、炭素数1~10の炭化水素基であり、
但し、R21、R22及びR23は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で示される有機金属化合物((B)成分)を更に含むことが好ましい。この場合、重合活性をより高めることができる。
X、X’及びX’’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X、X’及びX’’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示される希土類元素化合物((a2)成分)とから、共重合が行われる重合系中で合成することが好ましい。この場合、共重合に先立って主触媒を調製する手間を省くことができる。
本発明の一実施形態に係る重合触媒(以下、「本実施形態の重合触媒」と称することがある。)は、後で詳述する主触媒((A)成分)を含む、ことを特徴とする。また、本実施形態の重合触媒は、必要に応じて、後述する、有機金属化合物((B)成分)、イオン性化合物((C)成分)、ハロゲン化合物((D)成分)、アルミノキサン((E)成分)等を適宜更に含むことができる。
本実施形態の重合触媒に含まれる主触媒は、一般式(I):
(1)シクロペンタジエン系骨格に1つ又は2つのケイ素(Si)が結合している。
(2)シクロペンタジエン系骨格に結合したケイ素(Si)、又は、シクロペンタジエン系骨格におけるケイ素(Si)が結合していない位置の元素、から延びる末端基の少なくともいずれかが、芳香環を有する。
(3)シクロペンタジエン系骨格に結合したケイ素(Si)、又は、シクロペンタジエン系骨格におけるケイ素(Si)が結合していない位置の元素、から延びる末端基の少なくともいずれかが、2~20の非芳香族性炭素を有する。
また、芳香環は、主触媒における配位子の末端に存在することが好ましい。換言すれば、本実施形態の重合触媒に含まれる主触媒は、芳香環を、R1~R4の少なくともいずれかの末端に有することが好ましい。また、R1~R4の少なくともいずれかがとり得る、芳香環を有する基としては、特に制限されず、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
一般式(Iy):
一般式(Iz):
なお、希土類元素とは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイド元素を指す。また、ランタノイド元素とは、原子番号57~71の15元素を指す。
Cp、R1~R5及びnは、上記一般式(I)における定義と同じであり、
Mは、希土類元素から選択される中心金属を表し、
X及びX’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X及びX’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示されるものであることが好ましい。
X’’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X、X’及びX’’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示される希土類元素化合物((a2)成分)とを合成することにより、主触媒((A)成分)を調製することができる。
本実施形態の重合触媒は、(B)成分、即ち、一般式(III):
ZR21 eR22 fR23 g・・・(III)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり;R21及びR22は、炭素数1~10の炭化水素基又は水素原子であり、R23は、炭素数1~10の炭化水素基であり;但し、R21、R22及びR23はそれぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく;また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で示される有機金属化合物((B)成分)を更に含むことが好ましい。(B)成分は、分子量制御や、スカベンジャーとしての機能を有し、重合触媒が(B)成分を更に含むことにより、重合活性をより高めることができる。有機金属化合物((B)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
AlR21R22R23 ・・・(III-2)
[式中、R21及びR22は、炭素数1~10の炭化水素基又は水素原子であり;R3は、炭素数1~10の炭化水素基であり;但し、R21、R22及びR23は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい]で示される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。
本実施形態の重合触媒は、イオン性化合物((C)成分)を更に含むことが好ましい。重合触媒が(C)成分を更に含むことにより、例えば単量体としてエチレンを用いる場合において、当該エチレンに対し、エチレン以外の各単量体を効率的に共重合させることができる。(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(置換フェニル)カルボニウムカチオン等の三置換カルボニウムカチオン等が挙げられ、トリ(置換フェニル)カルボニルカチオンとして、より具体的には、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオン等が挙げられる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン(例えば、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン)等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオン等が挙げられる。
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオン等が挙げられる。
本実施形態の重合触媒は、ハロゲン化合物((D)成分)を更に含むことが好ましい。重合触媒が(D)成分を更に含むことにより、例えば非共役オレフィン化合物及び共役ジエン化合物を含む単量体を共重合させる場合において、共役ジエン化合物に由来する単位におけるシス-1,4結合量をより高めることができる。ハロゲン化合物としては、例えば、ルイス酸であるハロゲン含有化合物(以下、「(D-1)成分」ともいう)、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物(以下、「(D-2)成分」ともいう)、及び活性ハロゲンを含む有機化合物(以下、「(D-3)成分」ともいう)が挙げられる。(D)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ルイス酸であるハロゲン含有化合物としては、例えば、四塩化チタン、六塩化タングステン、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、アルミニウムトリブロマイド、トリ(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ジブチル錫ジクロライド、四塩化錫、三塩化リン、五塩化リン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン等が挙げられ、特に、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイドが好ましい。
ハロゲンとしては、塩素又は臭素が好ましい。
上記ルイス酸であるハロゲン含有化合物((D-1)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D-2)成分に用いられるルイス塩基としては、リン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化合物、アルコールが好ましい。例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリ-2-エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサチック酸、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、2-エチルヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェノール、ベンジルアルコール、1-デカノール、ラウリルアルコール等が挙げられ、特に、リン酸トリ-2-エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチルアセトン、2-エチルヘキサン酸、バーサチック酸、2-エチルヘキシルアルコール、1-デカノール、ラウリルアルコールが好ましい。
上記ルイス塩基のモル数は、上記金属ハロゲン化物1モル当たり、0.01~30モル、好ましくは0.5~10モルの割合で反応させる。このルイス塩基との反応物を使用すると、共重合体中に残存する金属を低減することができる。
上記金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物((D-2)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記活性ハロゲンを含む有機化合物((D-3)成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の重合触媒は、アルミノキサン((E)成分)を更に含むことができる。アルミノキサンは、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる化合物であり、例えば、一般式:(-Al(R’)O-)で示される繰り返し単位を有する鎖状アルミノキサン又は環状アルミノキサン(式中、R’は炭素数1~10の炭化水素基であり、一部の炭化水素基はハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されてもよく、繰り返し単位の重合度は、5以上が好ましく、10以上が更に好ましい)を挙げることができる。ここで、R’として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基が好ましい。また、アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム及びその混合物等が挙げられ、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。また、アルミノキサンとしては、例えば、トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムとの混合物を原料として用いたアルミノキサンを好適に用いることができる。(E)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る共重合体の製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」と称することがある。)は、上述した重合触媒の存在下で、非共役オレフィン化合物及び共役ジエン化合物を含む単量体を共重合させる工程(重合工程)を含む、ことを特徴とする。また、本実施形態の製造方法は、必要に応じて、カップリング工程、洗浄工程等のその他の工程を適宜含むことができる。本実施形態の製造方法によれば、上述した重合触媒を用いて共重合させるため、効率的に共重合体を製造することが可能である。
本実施形態の製造方法では、単量体として非共役オレフィン化合物を用いる。非共役オレフィン化合物としては、特に制限されず、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、若しくは1-オクテン等のα-オレフィン、ピバリン酸ビニル、1-フェニルチオエテン、若しくはN-ビニルピロリドン等のヘテロ原子置換アルケン化合物等が挙げられる。非共役オレフィン化合物としては、特に制限されることなく、上述した非共役オレフィン化合物を用いることができるが、これらの中でも、α-オレフィンがより好ましい。なお、非共役オレフィン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の製造方法では、単量体として共役ジエン化合物を用いる。共役ジエン化合物としては、特に制限されず、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン等が挙げられるが、これらの中でも、1,3-ブタジエン又はイソプレンが好ましい。1,3-ブタジエン及びイソプレンは、入手が容易であり、これらを用いることで製造コストを低減することができる。なお、共役ジエン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本実施形態の製造方法では、単量体として芳香族ビニル化合物を更に用いることができる。換言すれば、本実施形態の製造方法においては、上記単量体が、更に芳香族ビニル化合物を含むことができる。これにより、共役ジエン化合物に由来する単位と、非共役オレフィン化合物に由来する単位と、芳香族ビニル化合物に由来する単位とを含む多元共重合体を製造することができる。芳香族ビニル化合物としては、特に制限されず、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレン等が挙げられるが、これらの中でも、スチレンが好ましい。なお、芳香族ビニル化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
そして、本実施形態の製造方法では、重合工程として、非共役オレフィン化合物及び共役ジエン化合物、並びに必要に応じて芳香族ビニル化合物を含む単量体を、上述した重合触媒の存在下で共重合させる。重合工程では、溶液重合法、懸濁重合法、液相塊状重合法、乳化重合法、気相重合法、固相重合法等の任意の重合方法を用いることができる。また、重合工程は、一段階で行ってもよく、二段階以上の多段階で行ってもよい。一段階の重合工程とは、共重合させる全ての種類の単量体を一斉に反応させて重合させる工程である。多段階の重合工程とは、一種類又は二種類の単量体の一部又は全部を最初に反応させて重合体を形成し(第1重合段階)、次いで、残る種類の単量体や上記一種類又は二種類の単量体の残部を添加して重合させる一以上の段階(第2重合段階~最終重合段階)を行って重合させる工程である。
更に、重合系における(A)成分の量に対する共役ジエン化合物の投入量の割合(モル比)は、共重合体中の共役ジエン化合物に由来する単位の量を所望通りに得る観点から、100以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましく、500以上であることが更に好ましく、また、70,000以下であることが好ましく、60,000以下であることがより好ましく、50,000以下であることが更に好ましい。
X、X’及びX’’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X、X’及びX’’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示される希土類元素化合物((a2)成分)とを、重合触媒に配合しておき、当該重合触媒の存在下で各単量体を共重合させる際に、当該重合触媒中で上記(a1)成分と(a2)成分とから主触媒((A)成分)を合成することができる。このように、(A)成分を、共重合が行われる重合系中で合成することにより、共重合に先立って主触媒を調製する手間を省くことができる。
カップリング工程は、重合工程で得られた共重合体の高分子鎖の少なくとも一部(例えば、末端)を変性する反応(カップリング反応)を行う工程である。また、カップリング反応を行うことにより、数平均分子量(Mn)を増加させることができる。なお、カップリング反応は、重合反応が100%に達した際に行うことが好ましい。
上記カップリング反応に用いるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス(マレイン酸-1-オクタデシル)ジオクチルスズ等のスズ含有化合物;4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;グリシジルプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、などが挙げられる。カップリング剤、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ビス(マレイン酸-1-オクタデシル)ジオクチルスズが、反応効率と低ゲル生成の点で、好ましい。
洗浄工程は、重合工程又はカップリング工程の後の共重合体を洗浄する工程である。洗浄工程により、共重合体中の触媒残渣量を好適に低下させることができる。洗浄に用いる媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどが挙げられるが、重合触媒としてルイス酸由来の化合物を用いる場合には、特にこれらの溶媒に対して酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸)を添加して使用することができる。添加する酸の量は、溶媒に対して15mol%以下であることが好ましい。15mol%を超えると、酸が共重合体中に残存し、後の混練及び加硫時の反応に悪影響を及ぼす可能性がある。
十分に乾燥した2000mL耐圧ステンレス反応器に、芳香族ビニル化合物としてのスチレン70gと、トルエン613gとを加えた。
一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器に、主触媒としてのモノ((1-ベンジルジメチルシリル-3-メチル)インデニル)ビス(ビス(ジメチルシリル)アミド)ガドリニウム錯体[1-C6H5CH2Me2Si-3-Me]C9H5Gd[N(SiHMe2)2]20.075mmol、イオン性化合物((C)成分)としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4]0.075mmol、及び、有機金属化合物((B)成分)としてのトリイソブチルアルミニウム0.75mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて重合触媒の溶液を得た。その後、上述の耐圧ステンレス反応器に、得られた重合触媒の溶液を加えて60℃に加温し、次いで、非共役オレフィン化合物としてのエチレンを圧力1.5MPaで投入し、75℃で計4時間の共重合を行った。その際、共役ジエン化合物としての1,3-ブタジエン18gを含むトルエン溶液67gを、連続的に0.3~0.4mL/minの速度で加えた。
次いで、2,2’-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLをその耐圧ステンレス反応器に加え、共重合反応を停止させた。そして、大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥し、共重合体Aを得た。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、芳香族ビニル化合物としてのスチレン70gと、トルエン613gとを加えた。
一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器に、主触媒((A)成分)としてのモノ((1-ベンジルジメチルシリル-3-イソプロピル)インデニル)ビス(ビス(ジメチルシリル)アミド)ガドリニウム錯体[1-C6H5CH2Me2Si-3-CH(CH3)2]C9H5Gd[N(SiHMe2)2]20.075mmol、イオン性化合物((C)成分)としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4]0.075mmol、及び、有機金属化合物((B)成分)としてのトリイソブチルアルミニウム0.75mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて重合触媒の溶液を得た。その後、上述の耐圧ステンレス反応器に、得られた重合触媒の溶液を加えて60℃に加温し、次いで、非共役オレフィン化合物としてのエチレンを圧力1.5MPaで投入し、75℃で計4時間の共重合を行った。その際、共役ジエン化合物としての1,3-ブタジエン18gを含むトルエン溶液67gを、連続的に0.3~0.4mL/minの速度で加えた。
次いで、2,2’-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLをその耐圧ステンレス反応器に加え、共重合反応を停止させた。そして、大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥し、共重合体Bを得た。
なお、上記主触媒の配位子は、上述した一般式(I)において、Cpがインデン骨格であり、R1~R3のうち1つがベンジル基であり、当該R1~R3のうち2つがメチル基であり、nが0であり、R4がイソプロピル基であるものに相当する。
十分に乾燥した2000mLの耐圧ステンレス反応器に、芳香族ビニル化合物としてのスチレン70gと、トルエン613gとを加えた。
一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器に、主触媒((A)成分)としてのモノ((1-ベンジルジメチルシリル-3-シクロペンチル)インデニル)ビス(ビス(ジメチルシリル)アミド)ガドリニウム錯体[1-C6H5CH2Me2Si-3-C5H9]C9H5Gd[N(SiHMe2)2]20.075mmol、イオン性化合物((C)成分)としてのトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Ph3CB(C6F5)4]0.075mmol、及び、有機金属化合物((B)成分)としてのトリイソブチルアルミニウム0.75mmolを仕込み、トルエン20mLを加えて重合触媒の溶液を得た。その後、上述の耐圧ステンレス反応器に、得られた重合触媒の溶液を加えて60℃に加温し、次いで、非共役オレフィン化合物としてのエチレンを圧力1.5MPaで投入し、75℃で計4時間の共重合を行った。その際、共役ジエン化合物としての1,3-ブタジエン18gを含むトルエン溶液67gを、連続的に0.3~0.4mL/minの速度で加えた。
次いで、2,2’-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLをその耐圧ステンレス反応器に加え、共重合反応を停止させた。そして、大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥し、共重合体Cを得た。
なお、上記主触媒の配位子は、上述した一般式(I)において、Cpがインデン骨格であり、R1~R3のうち1つがベンジル基であり、当該R1~R3のうち2つがメチル基であり、nが0であり、R4がシクロペンチル基であるものに相当する。
各例において、共重合体の収量(g)と、使用した主触媒の量(mmol)及び共重合時間(hr)とから、単位時間・単位主触媒量当たりの共重合体の収量を求めた。結果を表1に示す。この値が大きいほど、重合活性が高いことを示す。
各共重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC-8321GPC/HT、カラム:Shodex製HT-806M×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]を用いて、単分散ポリスチレンを基準とし、測定温度を140℃として求めた。結果を表1に示す。
各共重合体のサンプルについて、DSCを用いて-150~150℃の範囲で10℃/minの速度で昇温し、その際の0~100℃における吸熱ピーク(ΔH1)と、100~150℃における吸熱ピーク(ΔH2)とを測定した。結果を表1に示す。この値が大きいほど、結晶性が高いことを示す。
各共重合体中のスチレンに由来する単位(スチレン単位)、エチレンに由来する単位(エチレン単位)、1,3-ブタジエンに由来する単位(ブタジエン単位)の割合(mol%)を、1H-NMRスペクトル(100℃、d-テトラクロロエタン標準:5.91ppm)の各ピークの積分値の比より求めた。結果を表1に示す。
Claims (12)
- 共役ジエン化合物及び非共役オレフィン化合物を含む単量体を共重合させる際に用いられる重合触媒であって、
一般式(I):
[式中、
Cpは、シクロペンタジエン骨格、インデン骨格、及びフルオレン骨格から選択されるシクロペンタジエン系骨格を表し、
R1~R4は、それぞれ任意の基を表し、
R5は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい任意の基を表し、
nは、0又は1を表し、
但し、R1~R4の少なくともいずれかが、芳香環を有する基であり、且つ、
R1~R4の少なくともいずれかが、2~20の非芳香族性炭素を有する基である]で示される配位子を有する主触媒((A)成分)を含み、
前記配位子が結合する中心金属が、希土類元素から選択される、ことを特徴とする、重合触媒。 - 前記2~20の非芳香族性炭素を有する基が、前記第1分岐基としてのイソプロピル基、前記第1分岐基としてのtert-ブチル基、又は、前記環状基としてのシクロペンチル基である、請求項2に記載の重合触媒。
- 前記主触媒((A)成分)が、一般式(II):
[式中、
Cp、R1~R5及びnは、前記一般式(I)における定義と同じであり、
Mは、希土類元素から選択される中心金属を表し、
X及びX’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X及びX’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示される、請求項1~3のいずれかに記載の重合触媒。 - 一般式(III):
ZR21 eR22 fR23 g・・・(III)
[式中、Zは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり、
R21及びR22は、炭素数1~10の炭化水素基又は水素原子であり、
R23は、炭素数1~10の炭化水素基であり、
但し、R21、R22及びR23は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
また、Zが周期律表の第1族の金属元素である場合には、eは1で且つf及びgは0であり、Zが周期律表の第2族又は第12族の金属元素である場合には、e及びfは1で且つgは0であり、Zが周期律表の第13族の金属元素である場合には、e,f及びgは1である]で示される有機金属化合物((B)成分)を更に含む、請求項1~4のいずれかに記載の重合触媒。 - イオン性化合物((C)成分)を更に含む、請求項1~5のいずれかに記載の重合触媒。
- ハロゲン化合物((D)成分)を更に含む、請求項1~6のいずれかに記載の重合触媒。
- アルミノキサン((E)成分)を更に含む、請求項1~7のいずれかに記載の重合触媒。
- 請求項1~8のいずれかに記載の重合触媒の存在下で、非共役オレフィン化合物及び共役ジエン化合物を含む単量体を共重合させる工程を含む、ことを特徴とする、共重合体の製造方法。
- 前記単量体が、更に芳香族ビニル化合物を含む、請求項9に記載の共重合体の製造方法。
- 前記主触媒((A)成分)を、共重合が行われる重合系中で合成する、請求項9又は10に記載の共重合体の製造方法。
- 前記主触媒((A)成分)を、一般式(Ia):
[式中、Cp、R1~R5及びnは、前記一般式(I)における定義と同じである]で示される配位子成分((a1)成分)と、一般式(Ib):
[式中、Mは、希土類元素から選択される中心金属を表し、
X、X’及びX’’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシド基、チオラート基、アミド基、シリル基又は炭素数1~20の炭化水素基であり、
但し、前記炭素数1~20の炭化水素基は、ケイ素、酸素、窒素、硫黄若しくはリンを含有する基を末端又は間に有してもよく、
X、X’及びX’’は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、但し、a+b≧1であり、
Lは、中性ルイス塩基であり、
cは、0~3の整数である]で示される希土類元素化合物((a2)成分)とから、共重合が行われる重合系中で合成する、請求項11に記載の共重合体の製造方法。
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