JP2017101181A - 多元共重合体の製造方法及び多元共重合体 - Google Patents

多元共重合体の製造方法及び多元共重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物との多元共重合体を、低コストで且つ効率良く製造することができる多元共重合体の製造方法を提供する。【解決手段】下記式(I)で表される希土類元素化合物を含む触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させる工程を具えることを特徴とする。M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(I)(式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する。)【選択図】なし

Description

本発明は、多元共重合体の製造方法及び多元共重合体に関する。
一般に、ゴム製品(タイヤ、コンベアベルト、防振ゴム、免震ゴム等)には高い耐久性(耐破壊特性、耐摩耗性、及び耐亀裂成長性等)及び耐候性が求められており、かかる要求を満たすために様々なゴム成分やゴム組成物が開発されてきている。例えば、特許文献1は、共役ジエン部分(共役ジエン化合物由来部分)のシス−1,4結合含量が70.5mol%より大きく、非共役オレフィンの含有量が10mol%以上である共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体を開示しており、また、この共重合体が、耐亀裂成長性及び耐候性の良好なゴムを製造するのに用いられることが開示されている。
かかる共重合体は、1種類の共役ジエン化合物と1種類の非共役オレフィン化合物とを重合してなる二元共重合体であり、耐候性の向上に寄与する非共役オレフィン部分の含量の増加によって結晶性が増大する傾向にある。共重合体におけるかかる結晶性の増大により、エラストマーとしての物性が低下するおそれがあり、また、これを用いてゴム組成物やゴム製品等を製造する際(特にゴム組成物の製造における混練時)の作業性が低下するおそれがある。
国際公開第2012/014455号
上述するような二元共重合体の問題点を解消し、ゴム組成物やゴム製品の耐久性及び耐候性の向上に寄与する上、結晶性が低く作業性に優れた重合体として、共役ジエン化合物由来部分と、非共役オレフィン化合物由来部分と、芳香族ビニル化合物由来部分とを併せ持つ三元共重合体が考えられる。しかしながら、かかる三元共重合体を、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合して製造することができる方法は、これまで報告されていなかった。そのため、かかる三元共重合体は、例えば、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との二元共重合体を合成し、得られた二元共重合体に対して水素添加反応を行い、二元共重合体の主鎖の不飽和二重結合に対してランダムに水素を付加させる方法によって製造されている。
しかしながら、かかる製造方法はコストが高く、製造効率も低かった。そこで、本発明は、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物との多元共重合体を、低コストで且つ効率良く製造することができる、多元共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の多元共重合体の製造方法は、
下記式(I)で表される希土類元素化合物を含む触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させる工程を具えることを特徴とする。
M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(I)
(式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する。)
本発明の多元共重合体の製造方法によれば、低コストで且つ効率良く、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物との多元共重合体を製造することができる。
本発明の多元共重合体の製造方法において、前記触媒組成物が、配位子となり得る配位化合物をさらに含むことが好ましく、より好適には、該配位化合物が、シクロペンタジエン骨格を有する化合物であり、さらに好ましくは、該シクロペンタジエン骨格を有する化合物は、置換又は無置換のシクロペンタジエン、置換又は無置換のインデン、及び、置換又は無置換のフルオレンから選択される化合物であり、特に好ましくは、該インデニル基を有する化合物が、置換フェニルインデニル化合物である。これらの構成とすることにより、より高いシス−1,4結合含量の多元共重合体を高収率で合成することが可能となる。
本発明の多元共重合体の製造方法において、前記触媒組成物が、イオン性化合物及びハロゲン化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の化合物と、下記式(II)で表される化合物とをさらに含むことが好ましい。
YR1 a2 b3 c ・・・ (II)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である。)
この構成とすることにより、より効率良く、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを含む多元共重合体を製造することができる。
本発明の多元共重合体の製造方法において、前記非共役オレフィン化合物は、エチレンであることが好ましい。この構成とすることにより、効率的に共役ジエン化合物と重合することができる上、結晶性がより低減し耐候性がより向上した多元共重合体を製造することができる。
本発明の多元共重合体の製造方法において、前記芳香族ビニル化合物は、スチレンであることが好ましい。この構成とすることにより、効率的に共役ジエン化合物と重合することができる上、結晶性がより低減し耐候性がより向上した多元共重合体を製造することができる。
本発明の多元共重合体の製造方法において、前記共役ジエン化合物は、1,3−ブタジエンであることが好ましい。この構成とすることにより、耐久性が効果的に向上した多元共重合体を製造することができる。
本発明の多元共重合体は、前記製造方法で製造されたことを特徴とする。かかる多元共重合体は、長い共役ジエンブロックを有し、結晶性が十分に低減されているため高い作業性をもって使用することができる上、耐久性及び耐候性の高いゴム組成物及びタイヤを提供することができる。
本発明によれば、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物との多元共重合体を、低コストで且つ効率良く製造することができる多元共重合体の製造方法、及び、その製造方法で製造された多元共重合体を提供することができる。
以下に、本発明をその実施形態に基づき詳細に例示説明する。
(多元共重合体の製造方法)
本発明の多元共重合体の製造方法は、
下記式(I)で表される希土類元素化合物を含む触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させる工程を具えることを特徴とする。
M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(I)
(式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する。)
従来技術において、例えば、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させて多元共重合体を製造する方法は存在していなかった。そのため、かかる多元共重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを重合して得られた二元共重合体に水素添加反応を行って製造していた。これに対し、本願発明の触媒組成物を用いることによって、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させて多元共重合体を製造することができた。また、本発明の製造方法は、従来方法の前記二元共重合体に水素添加反応を行う方法と比べて、製造された多元共重合体中の共役ジエン由来の単位全体におけるシス−1,4結合含量を大幅に高めることができ、長い共役ジエンブロックを形成できる。
<共役ジエン化合物>
本明細書において、共役ジエン化合物とは、共役系のジエン化合物を指す。本発明の製造方法で単量体として用いる共役ジエン化合物は、特に限定しないが、炭素数が4〜8であることが好ましい。かかる共役ジエン化合物として、具体的には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられるが、これらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。製造された多元共重合体を用いたゴム組成物やタイヤ等の耐久性を効果的に向上させることができるからである。
<非共役オレフィン化合物>
本明細書において、オレフィン化合物とは、脂肪族不飽和炭化水素で、炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物を指し、非共役オレフィン化合物は、芳香族ビニル化合物を含まないものとする。本発明の製造方法で単量体として用いる非共役オレフィン化合物は、特に限定しないが、炭素数が2〜10であることが好ましい。かかる非共役オレフィン化合物としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、若しくは1−オクテン等のα−オレフィン;ピバリン酸ビニル、1−フェニルチオエテン、若しくはN−ビニルピロリドン等のヘテロ原子置換アルケン化合物等が挙げられる。なお、前記非共役オレフィン化合物としては、特に制限されることなく、上述した非共役オレフィン化合物を用いることができるが、これらの中でも、非環状の非共役オレフィン化合物であることが好ましく、α−オレフィンであることがより好ましく、エチレンであることが特に好ましい。α−オレフィンのような非環状の非共役オレフィン化合物、特にエチレンは、オレフィンのα位に二重結合を有するため、効率的に共役ジエン化合物と重合することができる上、製造された多元共重合体の結晶性をより低減し、また、かかる多元共重合体を用いたゴム組成物及びタイヤ等の耐候性をより向上させることができるからである。
<芳香族ビニル化合物>
本明細書において、芳香族ビニル化合物とは、少なくともビニル基で置換された芳香族化合物を指す。本発明の製造方法で単量体として用いる芳香族ビニル化合物は、特に限定しないが、炭素数が8〜10であることが好ましい。かかる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等が挙げられる。なお、前記芳香族ビニル化合物としては、特に制限されることなく、上述した芳香族ビニル化合物を用いることができるが、これらの中でも、スチレンであることがより好ましい。効率的に共役ジエン化合物と重合することができる上、製造された共重合体の結晶性がより低減するとともに、耐候性をより向上させることができるからである。
<触媒組成物>
本発明の製造方法で用いる触媒組成物は、
(A)成分:下記式(I)で表される希土類元素化合物
M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(I)
(式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する。)
を含む。
ここで、ランタノイド元素とは、具体的には、ランタニウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムである。(A)成分は、少なくとも1つのM−A結合を有する。また、(A)成分は、反応系における触媒活性を向上させることができ、反応時間を短くし、反応温度を高くすることが可能な成分である。
また、前記Mについては、特に、触媒活性及び反応制御性を高める観点から、ガドリニウムが好ましい。
なお、前記(A)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
即ち、上記式(I)で表される化合物は、少なくとも1つのM−A結合を有する。M−A結合を1つ以上有することにより、各結合が化学的に等価となるため構造が安定的であり、それゆえに取り扱いが容易であり、低コストで且つ効率良く多元共重合体の製造が行える。なお、上記式(I)で表される化合物は、M−A以外の結合、例えば、前記M以外の金属とOやS等のヘテロ原子との結合等についても含むことが可能である。
上記式(I)において、Aが窒素である場合、AQ1、AQ2及びAQ3(即ち、NQ1、NQ2及びNQ3)で表される官能基としては、アミド基等が挙げられる。
アミド基としては、例えば、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジイソプロピルアミド基等の脂肪族アミド基;フェニルアミド基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニルアミド基、2,6−ジイソプロピルフェニルアミド基、2,6−ジネオベンチルフェニルアミド基、2−tert−ブチル−6−イソプロピルフェニルアミド基、2−tert−ブチル−6−ネオベンチルフェニルアミド基、2−イソプロピル−6−ネオベンチルフェニルアミド基、2,4,6−tert−ブチルフェニルアミド基等のアリールアミド基;ビストリメチルシリルアミド基等のビストリアルキルシリルアミド基が挙げられ、特に、脂肪族炭化水素に対する溶解性の観点から、ビストリメチルシリルアミド基が好ましい。
上記官能基は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(I)において、Aが酸素である場合、AQ1、AQ2及びAQ3(即ち、OQ1、OQ2及びOQ3)で表される官能基としては、例えばアルコキシ基、アルコキシカルボキシル基等が挙げられる。このアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等が好ましい。また、アシルオキシ基としては、アセトキシ基、バレロイル基、ピバロキシ基等が好ましい。
上記式(I)において、Aが硫黄である場合、AQ1、AQ2及びAQ3(即ち、SQ1、SQ2及びSQ3)で表される官能基としては、例えばアルキルチオ基、アルキルスルホニル基等が挙げられる。このアルキルチオ基としては、メチルチオ基、イソプロピルチオ基等が好ましい。また、アルキルスルホニル基としては、 フェニルスルホニル基、イソプロパンスルホニル基、ヘキサンスルホニル基等が好ましい。
なお、前記ランタノイドの具体例としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムを挙げることができる。なお、上記(A)成分は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、重合反応系において、前記触媒組成物に含まれる(A)成分の濃度は、0.1〜0.0001mol/lの範囲であることが好ましい。
また、本発明の製造方法で用いられる触媒組成物は、さらに、
(B)成分:特定のイオン性化合物(B−1)、及び、特定のハロゲン化合物(B−2)よりなる群から選択される少なくとも一種と、
(C)成分:下記式(II):
YR1 a2 b3 c ・・・ (II)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である)で表される化合物
を含むことが好ましい。
より効率的に、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物との多元共重合体を製造することができるためである。
前記イオン性化合物(B−1)及び前記ハロゲン化合物(B−2)は、前記(A)成分へ供給するための炭素原子が存在しないため、該(A)成分への炭素供給源として、前記(C)成分が必要となる。また、前記触媒組成物は、通常の希土類元素化合物系の触媒組成物に含有される他の成分、例えば助触媒等を含んでいてもよい。
なお、前記触媒組成物における(B)成分の合計の含有量は、(A)成分に対して0.1〜50倍molであることが好ましい。
上記(B−1)で表されるイオン性化合物は、非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物であり、前記(A)成分の希土類元素化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン性化合物等を挙げることができる。
ここで、非配位性アニオンとしては、例えば、テトラフェニルボレート、テトラキス(モノフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(トリル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル、ペンタフルオロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロフェニル)、フェニル]ボレート、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレート等が挙げられる。一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオン等を挙げることができる。カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(置換フェニル)カルボニウムカチオン等の三置換カルボニウムカチオン等が挙げられ、トリ(置換フェニル)カルボニウムカチオンとして、より具体的には、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオン等が挙げられる。アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン(例えば、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン)等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオン等が挙げられる。ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオン等が挙げられる。従って、イオン性化合物としては、上述の非配位性アニオン及びカチオンからそれぞれ選択し組み合わせた化合物が好ましく、具体的には、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が好ましい。また、これらのイオン性化合物は、1種単独で使用することも、2種以上を混合して用いることもできる。
なお、前記触媒組成物におけるイオン性化合物(B−1)の号形の含有量は、(A)成分に対して0.1〜10倍molであることが好ましく、約1倍molであることが更に好ましい。
前記(B−2)で表されるハロゲン化合物は、ルイス酸、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物及び活性ハロゲンを含む有機化合物のうち少なくとも一種である。前記(A)成分の希土類元素化合物と反応して、カチオン性遷移金属化合物やハロゲン化遷移金属化合物や遷移金属中心が電荷不足の化合物を生成することができる。
なお、前記触媒組成物におけるハロゲン化合物(B−2)の合計の含有量は、(A)成分に対して1〜5倍molであることが好ましい。
前記ルイス酸としては、B(C653等のホウ素含有ハロゲン化合物、Al(C653等のアルミニウム含有ハロゲン化合物を使用できる他、周期律表中の第3族、第4族、第5族、第6族又は第8族に属する元素を含有するハロゲン化合物を用いることもできる。好ましくは、アルミニウムハロゲン化物又は有機金属ハロゲン化物が挙げられる。また、ハロゲン元素としては、塩素又は臭素が好ましい。上記ルイス酸として、具体的には、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジブチル錫ジクロライド、アルミニウムトリブロマイド、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リン、四塩化錫、四塩化チタン、六塩化タングステン等が挙げられ、これらの中でも、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムジブロマイドが特に好ましい。
前記金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物を構成する金属ハロゲン化物としては、塩化ベリリウム、臭化ベリリウム、ヨウ化ベリリウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化カドミウム、臭化カドミウム、ヨウ化カドミウム、塩化水銀、臭化水銀、ヨウ化水銀、塩化マンガン、臭化マンガン、ヨウ化マンガン、塩化レニウム、臭化レニウム、ヨウ化レニウム、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩化金、ヨウ化金、臭化金等が挙げられ、これらの中でも、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化マンガン、塩化亜鉛、塩化銅が好ましく、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化亜鉛、塩化銅が特に好ましい。
また、前記金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物を構成するルイス塩基としては、リン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化合物、アルコール等が好ましい。具体的には、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサチック酸、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、2−エチルヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェノール、ベンジルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコール等が挙げられ、これらの中でも、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチルアセトン、2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸、2−エチルヘキシルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコールが好ましい。
前記ルイス塩基は、上記金属ハロゲン化物1mol当り、0.01〜30mol、好ましくは0.5〜10molの割合で反応させる。このルイス塩基との反応物を使用すると、ポリマー中に残存する金属を低減することができる。
なお、前記活性ハロゲンを含む有機化合物としては、ベンジルクロライド等が挙げられる。
前記触媒組成物に用いられ得る前記(C)成分は、下記式(II):
YR1 a2 b3 c ・・・ (II)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である)で表される化合物であり、下記式(III):
AlR123 ・・・ (III)
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。式(III)の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム;水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム;エチルアルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライド等が挙げられ、これらの中でも、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。以上に述べた(C)成分としての有機アルミニウム化合物は、1種単独で使用することも、2種以上を混合して用いることもできる。なお、前記触媒組成物における有機アルミニウム化合物の含有量は、(A)成分に対して1〜50倍molであることが好ましく、約10倍molであることが更に好ましい。
また、本発明の製造方法に用いられる触媒組成物は、より高いシス−1,4結合含量の共重合体を高収率で合成することが可能となる、という点から、
(D)成分:配位子となり得る配位化合物
をさらに含むことが好ましい。
前記(D)成分としては、前記(A)成分のアミド基と交換可能なものであれば特に限定されないが、例えば、OH基、NH基、SH基のいずれかを有するものを挙げることができる。
具体的な化合物として、前記OH基を有するものとしては、脂肪族アルコール、芳香族アルコール等が挙げられる。具体的には2−エチル−1−ヘキサノール、ジブチルヒドロキシトルエン、アルキル化フェノール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチリルチオプロピオネート等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。例えばヒンダードフェノール系のものとして、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール等を挙げることができる。また、ヒドラジン系として、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン等を挙げることができる。
前記NH基を有するものとしては、アルキルアミン、アリールアミン等の第1級アミンあるいは第2級アミンを挙げることができる。具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピロール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)アミン等が挙げられる。
前記SH基を有するものとしては、脂肪族チオール、芳香族チオール等のほか、下記式(VI)、(VII)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2017101181
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して−O−Cj2j+1、−(O−Ck2k−)a −O−Cm2m+1又は−Cn2n+1 で表され、R1、R2及びR3の少なくとも1つが−(O−Ck2k−)a−O−Cm2m+1であり、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
上記式(VI)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、(メルカプトメチル)ジメチルエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
Figure 2017101181
(式中、Wは−NR8−、−O−又は−CR910−(ここで、R8及びR9は−Cp2p+1であり、R10は−Cq2q+1であり、p及びqはそれぞれ独立して0〜20である。)で表され、R5及びR6はそれぞれ独立して−M−Cr2r−(ここで、Mは−O−又は−CH2−であり、rは1〜20である。)で表され、R7は−O−Cj2j+1、−(O−Ck2k−)a−O−Cm2m+1又は−Cn2n+1 で表され、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
式(VII)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−メチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ブチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ドデシルアザ−2−シラシクロオクタンなどが挙げられる。
また、前記成分(D)の配位化合物は、シクロペンタジエン骨格を有する化合物であることが好ましい。
さらに、シクロペンタジエン骨格を有する化合物は、シクロペンタジエン骨格を有するものであれば特に限定はされないが、より高い触媒活性を得ることができる点からは、インデニル基を有する化合物であることがより好ましい。重合の際の溶媒としてトルエンを使用することなく、活性を高めることができるからである。
ここで、前記インデニル基を有する化合物としては、例えば、インデン、1−メチルインデン、1−エチルインデン、1−ベンジルインデン、2−フェニルインデン、2−メチルインデン、2−エチルインデン、2−ベンジルインデン、3−メチルインデン、3−エチルインデン、3−ベンジルインデン等が挙げられるが、その中でも、置換フェニルインデニル化合物を用いることが好ましい。
なお、前記(D)成分は、前記(A)成分の希土類元素化合物1molに対して、0.01〜10mol、特に0.1〜1.2mol添加するのが好ましい。添加量が0.01mol未満の場合、モノマーの重合が十分に進まないおそれがある。添加量を希土類元素化合物と等量(1.0mol)とすることが好ましいが、過剰量添加されていてもよい。しかし、また、添加量を10mol超とすると、試薬のロスが大きいため、好ましくない。
<重合工程>
本発明の製造方法は、前記触媒組成物の存在下で、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させる工程(以下、重合工程とも呼ぶ)を具え、さらに、必要に応じ、カップリング工程、洗浄工程、その他の工程を適宜具えることができる。
前記重合工程における重合方法としては、溶液重合法、懸濁重合法、液相塊状重合法、乳化重合法、気相重合法、固相重合法等の任意の方法を用いることができる。また、重合反応に溶媒を用いる場合、かかる溶媒としては、重合反応において不活性なものであればよく、例えば、トルエン、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン等が挙げられる。
本発明の製造方法において、前記重合工程は、一段階で行ってもよく、二段階以上の多段階で行ってもよい。一段階の重合工程とは、重合させる三種類全ての種類の単量体、すなわち、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを一斉に反応させて重合させる工程である。前記多段階の重合工程とは、一種類又は二種類の単量体の一部又は全部を最初に反応させて重合体を形成し(第1重合段階)、次いで、残る種類の単量体や前記一種類又は二種類の単量体の残部を添加して重合させる一以上の段階(第2重合段階〜最終重合段階)を行って重合させる工程である。
前記触媒組成物の存在下では、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物よりも共役ジエン化合物の反応性がより高いことから、共役ジエン化合物の投入の順序を制御することによって、製造された多元共重合体中における共役ジエン化合物由来の単位全体における結合含量(シス−1,4結合含量、トランス−1,4結合含量、3,4ビニル結合含量及び1,2ビニル結合含量)や各単量体由来の単位の含有量(すなわち、各単量体の共重合比)を制御することができる。例えば、一段階や、共役ジエン化合物を第1重合段階から投入して多段階で重合工程を行う場合は、共役ジエン化合物由来部分のブロック長が長くなり、ブロック配列を有する多元共重合体が得られる。一方、共役ジエン化合物を第2重合段階以降で添加して多段階で重合工程を行う場合は、共役ジエン化合物由来部分のブロック長が短くなり、よりランダムな配列の多元共重合体が得られる。
本発明の製造方法において、前記重合工程は、不活性ガス、好ましくは窒素ガスやアルゴンガスの雰囲気下において行われることが好ましい。重合工程の重合温度は、特に限定しないが、例えば、−100〜200℃の範囲が好ましく、室温程度とすることもできる。なお、重合温度を上げると、重合反応のシス−1,4選択性が低下することがある。重合工程の圧力は、非共役オレフィン化合物を十分に重合反応系中に取り込むため、0.1〜10.0MPaの範囲とすることが好ましい。重合工程の反応時間は、特に限定しないが、例えば、1秒〜10日の範囲であり、得られる多元共重合体について所望するミクロ構造、各単量体の種類、投入量及び添加順序、触媒の種類、重合温度等の条件によって適宜選択することができる。重合工程において、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の重合停止剤を用いて、重合を停止させてもよい。
<カップリング工程>
カップリング工程は、前記重合工程において得られた多元共重合体の高分子鎖の少なくとも一部(例えば、末端)を変性する反応(カップリング反応)を行う工程である。カップリング工程において、重合反応が100%に達した際にカップリング反応を行うことが好ましい。
前記カップリング反応に用いるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス(マレイン酸−1−オクタデシル)ジオクチルスズ等のスズ含有化合物;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;グリシジルプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ビス(マレイン酸−1−オクタデシル)ジオクチルスズが、反応効率と低ゲル生成の点で、好ましい。
なお、カップリング反応を行うことにより、数平均分子量(Mn)を増加させることができる。
<洗浄工程>
洗浄工程は、前記重合工程において得られた多元共重合体を洗浄する工程である。なお、洗浄に用いる媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどが挙げられるが、重合触媒としてルイス酸由来の触媒を使用する際は、特にこれらの溶媒に対して酸(たとえば塩酸、硫酸、硝酸)を加えて使用することができる。添加する酸の量は溶媒に対して15mol%以下が好ましい。これ以上では酸が共重合体中に残存してしまうことで混練及び加硫時の反応に悪影響を及ぼす可能性がある。
この洗浄工程により、共重合体中の触媒残渣量を好適に低下させることができる。
<多元共重合体の同定>
本発明の製造方法によって多元共重合体が得られたか否かは、重合生成物に対して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、1H−NMR、13C−NMR、等の手法を用いることによって確認することができる。具体的には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー−屈折率曲線(GPC−RI曲線)及びゲルパーミエーションクロマトグラフィー−紫外線吸収曲線(GPC−UV曲線)に基づき、共重合体中のベンゼン環等の芳香族環によるUV吸収を確認して、芳香族ビニル化合物由来の骨格の存在を確認することができる。また、1H−NMRスペクトルや13C−NMRスペクトルに基づき、各単量体成分由来の単位の存在を確認することができる。
(多元共重合体)
前記製造方法で製造された本発明の多元共重合体は、共役ジエン化合物と非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物とが含まれているため、共役ジエン化合物由来の高い耐久性と、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物が介在して二重結合の割合が低減することによる耐候性の向上とが両立する。
また、本発明の多元共重合体は、共役ジエン化合物を用いて重合してなるため、例えば公知であるエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体(EPDM)のような非共役ジエン化合物を用いて重合してなる共重合体に比べ、架橋特性に優れる。従って、本発明の多元共重合体は、これを用いて製造されるゴム組成物やゴム製品の機械特性をより向上させることができるという利点も有する。
なお、本発明の多元重合体については、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを含む多元重合体であればよく、三元共重合体であっても良いし、それ以上の多元重合体(四元共重合体等)であっても良い。
本発明の多元共重合体の物性やミクロ構造は、示差走査熱量測定(DSC)、1H−NMR、13C−NMR、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)等の手法を用いることによって同定することができる。具体的には、融点(℃)はDSCによって求めることができる。各単量体成分由来単位の含有量及び比並びに共役ジエン化合物由来の単位全体におけるシス−1,4結合含量、トランス−1,4結合含量及び1,2ビニル結合含量は、1H−NMR及び13C−NMRによって求めることができる。重量平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレンを標準物質として求めることができる。連鎖構造は、DSC、1H−NMR、13C−NMR、GPCを用いて同定した物性やミクロ構造に基づき同定することができる。
また、本発明の多元共重合体は、共役ジエン化合物由来の単位全体におけるシス−1,4結合含量が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。共役ジエン化合物由来の単位全体におけるシス−1,4結合含量が50%以上であれば、ガラス転移温度が低くなるため、得られる多元共重合体を用いたゴム組成物やタイヤ等の耐亀裂成長性や耐摩耗性等の物性を効果的に向上させることができる。一方、前記共役ジエン化合物由来の単位全体におけるトランス−1,4結合含量及び1,2ビニル結合含量は、特に制限はないが、いずれも50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。
本発明の多元共重合体は、その融点(Tm)が、該多元共重合体に用いた共役ジエン化合物と、該多元共重合体に用いた非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物のうちの任意の1種とを重合してなる二元共重合体の融点(Tm)と比較して低下していることが好ましい。より具体的には、本発明の多元共重合体は、その融点(Tm)が、100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、50℃以下であることが特に好ましい。また、本発明の多元共重合体は、その融点(Tm)が消失していることも好ましい。これらの場合においては、従来の二元共重合体に対し、新たに非共役オレフィン化合物又は芳香族ビニル化合物を追加したことのみによって結晶性が低減されたといえ、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物を用いて重合する本発明の利点を、より享受することができる。すなわち、これらの場合においては、かかる多元共重合体を用いてなるゴム組成物やタイヤ等を、高い作業性をもって製造することができる上、当該ゴム組成物やタイヤ等の耐久性及び耐候性を高いものとすることができる。
なお、上述した共重合体が複数の融点を有する場合においては、それらのうち最も高い融点を用いて前記の対比を行うものとする。
本発明の多元共重合体は、共役ジエン化合物由来の単位の含有量が1〜99mol%であるのが好ましく、5〜95mol%であるのがより好ましく、10〜90mol%であるのが特に好ましい。共役ジエン化合物由来の単位の含有量が1mol%以上であれば、得られる多元共重合体がエラストマーとして均一にふるまうことが可能となり、より高い耐久性をもたらすことができ、一方、99mol%以下であれば、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物を用いたことの効果を十分に得ることができる。
また、本発明の多元共重合体は、非共役オレフィン化合物由来の単位と芳香族ビニル化合物由来の単位との合計の含有量が1〜99mol%であるのが好ましく、5〜95mol%であるのがより好ましく、10〜90mol%であるのが特に好ましい。非共役オレフィン化合物由来の単位と芳香族ビニル化合物由来の単位との合計の含有量が1mol%以上であれば、得られる多元共重合体に対し、より高い耐候性をもたらすことができ、一方、99mol%以下であれば、共役ジエン化合物を用いたことの効果を十分に得ることができる。また、従来の二元共重合体(共役ジエン化合物と非共役オレフィン化合物との重合体、及び共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との重合体)においては、一般に非共役オレフィン化合物由来の単位又は芳香族ビニル化合物由来の単位の含有量が50mol%以上、即ち、共役ジエン化合物由来の単位の含有量が50mol%以下であると、エラストマーとしての十分な物性が失われるところ、本発明においては、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物を用いることで結晶性を低く抑えられるため、非共役オレフィン化合物由来の単位又は芳香族ビニル化合物由来の単位の合計含有量が90mol%程度ある場合でも、エラストマーとしての物性を確保することができる。
更に、本発明の多元共重合体においては、非共役オレフィン化合物由来の単位及び芳香族ビニル化合物由来の単位全体における、一方の単位の割合が1〜99mol%であるのが好ましく、3〜97mol%であるのがより好ましく、10〜90mol%であるのが特に好ましい。このように、2種類の非共役オレフィン化合物由来の単位がそれぞれ少なくとも1mol%含まれていることにより、効果的に結晶性を低減することができる。
本発明の多元共重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が10,000〜10,000,000であることが好ましく、100,000〜9,000,000であることがより好ましく、150,000〜8,000,000であることが特に好ましい。前記多元共重合体のMwが10,000以上であることにより、ゴム製品材料としての機械的強度を十分に確保することができ、また、Mwが10,000,000以下であることにより、高い作業性を保持することができる。
更に、本発明の多元共重合体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が、10.0以下であることが好ましく、9.0以下であることがより好ましく、8.0以下であることが特に好ましい。前記多元共重合体の分子量分布が10.0以下であることにより、前記多元共重合体の物性に十分な均質性をもたらすことができる。
本発明の多元共重合体の連鎖構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、共役ジエン化合物由来の単位をA、非共役オレフィン化合物由来の単位をB、芳香族ビニル化合物由来の単位をCとした場合において、Ax−By−Cz(x、y、zは1以上の整数である)等の構成をとるブロック共重合体、A、B、Cがランダムに配列する構成をとるランダム共重合体、前記ランダム共重合体とブロック共重合体とが混在してなるテーパー共重合体、(A−B−C)w(wは1以上の整数である)等の構成をとる交互共重合体とすることができる。
(ゴム組成物)
本発明の多元共重合体を用いて、ゴム組成物を製造することができる。該ゴム組成物は、ゴム成分として、少なくとも本発明の多元共重合体を含み、更に必要に応じて、その他のゴム成分、充填剤、架橋剤、その他の成分を含むことができる。
なお、その他のゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイソプレン、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、前記ゴム組成物には、その補強性を向上させること等を目的として、必要に応じて、充填剤を用いることができる。前記充填剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対し、10〜100質量部が好ましく、20〜80質量部がより好ましく、30〜60質量部が特に好ましい。前記充填剤の配合量が10質量部以上であることにより、充填剤を配合したことによる補強性向上の効果が得られ、また、100質量部以下であることにより、低ロス性の大幅な低下を回避しつつ、良好な作業性を保持することができる。
なお、前記充填剤としては、特に制限はなく、カーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム等が挙げられるが、これらの中でも、カーボンブラックを用いることが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FEF、GPF、SRF、HAF、N339、IISAF、ISAF、SAF、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20〜100m2/gが好ましく、35〜80m2/gがより好ましい。前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が20m2/g以上であることにより、得られるゴム組成物の耐久性が向上し、十分な耐亀裂成長性が得られ、また、100m2/g以下であることにより、低ロス性の大幅な低下を回避しつつ、良好な作業性を保持することができる。
前記ゴム組成物には、必要に応じて、架橋剤を用いることができる。前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシム−ニトロソアミン系架橋剤等が挙げられる。なお、タイヤ用ゴム組成物としては、これらの中でも硫黄系架橋剤(加硫剤)がより好ましい。
前記架橋剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましい。前記架橋剤の含有量が0.1質量部未満であると、架橋がほとんど進行しないおそれがあり、一方、20質量部を超えると、一部の架橋剤により混練り中に架橋が進んでしまう傾向があり、また、加硫物の物性が損なわれるおそれがある。
前記加硫剤を用いる場合には、更に加硫促進剤を併用することもできる。前記加硫促進剤としては、グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等の化合物が挙げられる。また、本発明のゴム組成物には、必要に応じて、軟化剤、加硫助剤、着色剤、難燃剤、滑剤、発泡剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、着色防止剤、その他の配合剤など公知のものをその使用目的に応じて使用することができる。
(架橋ゴム組成物)
また、本発明の多元共重合体を含む前記ゴム組成物を架橋することにより、架橋ゴム組成物を得ることができる。前記架橋の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度120〜200℃、加温時間1〜900分間とすることが好ましい。かかる架橋ゴム組成物は、ゴム成分の単量体の一つとして共役ジエン化合物を用いているため、EPDMのような非共役ジエン化合物を単量体の一つとする重合体を用いた場合に比べ、架橋特性が良好であり、従って機械特性がより高い。
(タイヤ)
本発明の多元共重合体を含む前記ゴム組成物を用いて、タイヤを製造することができる。該タイヤは、本発明の多元共重合体を含むゴム組成物を用いたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。かかるタイヤは、本発明の多元共重合体を含むゴム組成物を用いているため、高い作業性をもって製造することができる上、耐久性及び耐候性が高い。タイヤにおける本発明のゴム組成物の適用部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーなどが挙げられる。これらの中でも、本発明のゴム組成物をトレッドに用いることが、耐久性の観点で有利である。
前記タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫ゴム組成物及び/又はコードからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
(タイヤ以外の用途)
本発明の多元共重合体を含む前記ゴム組成物は、タイヤ用途以外にも、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト等のベルト、ゴムクローラ、各種ホースなどに用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1:三元共重合体A)
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、スチレン50g(0.48mol)を含むトルエン溶液250gを添加した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にガドリニウムトリス(ビス(トリメチルシリル)アミド)[(GdN(SiMe3)3]231μmol、1-メチル-2-フェニルインデン[1-Me-2-PhC9H6] 462μmolジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Me2NHPhB(C6F5)4]254μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド3.00mmolを仕込み、トルエン40mlに溶解させた後、て触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で210μmolとなる量の触媒溶液をモノマー溶液へ添加後、1,3-ブタジエン100g(1.85mol)を含むモノマー溶液400gを導入し、エチレン圧下(1.5MPa)で、80℃で540分間、重合を行った。重合後、2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量の2-プロパノールで共重合体を分離し、60℃で真空乾燥し、三元共重合体Aを得た。得られた三元共重合体Aの収量は104gであった。
(合成例2:三元共重合体B)
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、スチレン50g(0.48mol)を含むトルエン溶液250gを添加した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にガドリニウムトリス(ビス(ジメチルシリルアミド))[(GdN(SiMe3)3]231μmol、1-メチル-2-フェニルインデニン[1-Me-2-PhC9H6] 462μmol、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Me2NHPhB(C6F5)4]254μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド3.00mmolを仕込み、トルエン40mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で210μmolとなる量の触媒溶液をモノマー溶液へ添加後、1,3-ブタジエン150g(2.78mol)を含むモノマー溶液600gを導入し、エチレン圧下(1.5MPa)で、80℃で540分間、重合を行った。重合後、2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量の2-プロパノールで共重合体を分離し、60℃で真空乾燥し、三元共重合体Bを得た。得られた三元共重合体Bの収量は139gであった。
(合成例3:三元共重合体C)
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、スチレン50g(0.48mol)を含むトルエン溶液250gを添加した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にガドリニウムトリス(ビス(ジメチルシリルアミド))[(GdN(SiMe3)3]231μmol、1-エチル-2-フェニルインデニン[1-Et-2-PhC9H6] 462μmol、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Me2NHPhB(C6F5)4]254μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド3.00mmolを仕込み、トルエン40mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で210μmolとなる量の触媒溶液をモノマー溶液へ添加後、1,3-ブタジエン150g(2.78mol)を含むモノマー溶液600gを導入し、エチレン圧下(1.5MPa)で、80℃で540分間、重合を行った。重合後、2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量の2-プロパノールで共重合体を分離し、60℃で真空乾燥し、三元共重合体Cを得た。得られた三元共重合体Cの収量は142gであった。
(合成例4:三元共重合体D)
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、スチレン75g(0.72mol)を含むヘキサン溶液375gを添加した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にガドリニウムトリス(ビス(ジメチルシリルアミド))[(GdN(SiMe3)3]231μmol、1-トリメチルシリル-2-フェニルインデニン[1-TMS-2-PhC9H6] 462μmol、MMAO(東ソー・ラインケミカル社製「MMAO−3A」)12mmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド3.00mmolを仕込み、ヘキサン90mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で210μmolとなる量の触媒溶液をモノマー溶液へ添加後、1,3-ブタジエン150g(2.78mol)を含むモノマー溶液600gを導入し、エチレン圧下(1.5MPa)で、80℃で540分間、重合を行った。重合後、2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量の2-プロパノールで共重合体を分離し、60℃で真空乾燥し、三元共重合体Dを得た。得られた三元共重合体Dの収量は193gであった。
(三元共重合体の確認)
以上のようにして得られた重合体A〜Dについて、1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルを測定して、各単量体由来の特徴的なピークを確認し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー−屈折率曲線(GPC−RI曲線)及びゲルパーミエーションクロマトグラフィー−紫外線吸収曲線(GPC−UV曲線)を測定して、芳香族ビニル化合物由来の芳香族環骨格を確認して、三元共重合体であるか否かを確認した結果、重合体A〜Dは、三元共重合体であることがわかった。
(共重合体の同定)
また、共重合体A〜Dについて、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、ミクロ構造、融点(Tm)を、下記の方法で測定・評価した。その結果を表1に示す。
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8220GPC/HT、カラム:東ソー製GMHHR−H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、共重合体A〜Cのポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は40℃である。
(2)ミクロ構造
重合体A〜D中のミクロ構造を、1H−NMRスペクトル(1,2−ビニル結合の結合含量)及び13C−NMRスペクトル(シス−1,4結合とトランス−1,4結合の含量比)の積分比等により求めた。表1には、共役ジエン化合物由来の単位全体におけるシス−1,4結合含率(%)、トランス−1,4結合含量(%)、及び1,2ビニル結合含量(%)、共役ジエン化合物由来の単位の含有量(mol%)、非共役オレフィン化合物由来の単位の含有率(mol%)、及び芳香族ビニル化合物由来の単位の含有率(mol%)、並びに非共役オレフィン由来単位の含有比(mol比)を示す。
例えば、共重合体Aのエチレン由来単位の含有比については、ブタジエン(Bd)/エチレン(Et)のモル比を、測定した13C−NMRスペクトルの27.0〜28.5ppm及び32.0〜34.0ppmのピーク積分値の和と29.5−31.0ppmのピーク積分値から、下記の通りに算出した。
Bd:Et=(96.3+3.7):13・3=100:13.3
また、共重合体Aのスチレン由来単位の含有比については、ブタジエン(Bd)/スチレン(St)のモル比を、測定した1H−NMRスペクトルの4.75〜5.10ppm及び5.20〜5.50ppmのピーク積分値の和と6.75〜7.50ppmのピーク積分値から、下記の通りに算出した。
Bd:St=(8.27+0.08)/ 2:1.33 / 5=4.18:0.27
Figure 2017101181
表1に示した結果から、各実施例の三元共重合体は、多様な重量平均分子量、多様な共重合比を有することがわかった。
その結果、本発明の三元共重合体の製造方法は、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させて、多様なミクロ構造を有する三元共重合体を効率良く製造できるといえる。
本発明の三元共重合体の製造方法は、共役ジエン化合物と非共役オレフィン化合物と芳香族ビニル化合物とからなる三元共重合体の製造に用いることができる。また、本発明の三元共重合体は、タイヤ、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト等のベルト、ゴムクローラ、各種ホースなどのゴム製品の原料のゴム組成物に用いることができる。

Claims (10)

  1. 下記式(I)で表される希土類元素化合物を含む触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と、非共役オレフィン化合物と、芳香族ビニル化合物とを重合させる工程を具えることを特徴とする、多元共重合体の製造方法。
    M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(I)
    (式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する。)
  2. 前記触媒組成物が、配位子となり得る配位化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の多元共重合体の製造方法。
  3. 前記触媒組成物が、イオン性化合物及びハロゲン化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の化合物と、下記式(II)で表される化合物とをさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の多元共重合体の製造方法。
    YR1 a2 b3 c ・・・ (II)
    (式中、Yは周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である。)
  4. 前記配位化合物が、シクロペンタジエン骨格を有する化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の多元共重合体の製造方法。
  5. 前記シクロペンタジエン骨格を有する化合物が、置換又は無置換のシクロペンタジエン、置換又は無置換のインデン、及び、置換又は無置換のフルオレンから選択されることを特徴とする、請求項4に記載の多元共重合体の製造方法。
  6. 前記インデニル基を有する化合物が、置換フェニルインデニル化合物であることを特徴とする、請求項5に記載の多元共重合体の製造方法。
  7. 前記非共役オレフィン化合物が、エチレンであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多元共重合体の製造方法。
  8. 前記芳香族ビニル化合物が、スチレンであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多元共重合体の製造方法。
  9. 前記共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエンであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多元共重合体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の多元共重合体の製造方法で製造されたことを特徴とする、多元共重合体。
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