JP2019095048A - 多層管の接続方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる多層管の接続方法を提供する。【解決手段】本発明に係る多層管の接続方法は、多層管における外層の外表面側に、特定の第1の接着材料により、第1の接着層を形成する第1の工程と、接続対象部材の内表面側に、特定の第2の接着材料により、第2の接着層を形成する第2の工程と、前記第1の接着層の外表面側に前記接続対象部材を配置し、かつ前記第2の接着層の内表面側に前記多層管を配置することで、前記多層管と前記接続対象部材とを接続する工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内層及び外層を備える多層管を、管状の接続対象部材と接続する方法に関する。
マンション、アパート、戸建住宅等の建築物には、給水及び排水をするためにプラスチック配管が多く使用されている。また、配管を屋外で使用する場合や、配管における酸素の透過を防止する必要がある場合には、内層と機能性の高い樹脂組成物により形成された外層とが一体化された配管が用いられている。例えば、積水化学工業社製「カラーパイプ」においては、内層が塩化ビニル樹脂(PVC樹脂)であり、外層が耐候性に優れた樹脂であることにより、屋外での使用が可能となっている。
また、配管構造の必要な長さが1つの配管の長さよりも長い場合や、配管構造に曲り等がある場合には、複数の配管が直接又は継手を介して接続される。この際には、配管の端部に接着層を形成し、配管が接着層により接続されることがある。
下記の特許文献1には、パイプ本体の外周が外層で被覆された塩化ビニル樹脂パイプが開示されている。上記パイプ本体は、塩素化塩化ビニル樹脂と塩化ビニル樹脂との混合樹脂組成物により形成されている。上記外層は、アクリル系共重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト重合させたアクリル−塩化ビニル系共重合体樹脂組成物により形成されている。
特開2002−254576号公報
特許文献1に記載のような従来の配管では、配管本体を被覆している外層の外表面上に配置された接着層を介して、配管同士が接続されている。この配管では、配管同士接続する際に、十分な接続精度が得られないことがある。結果として、得られる配管の寸法にばらつきが生じたり、通水等によって内圧が上昇した場合に、接続された配管が外れたりする場合がある。
本発明の目的は、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる多層管の接続方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、管状の内層と前記内層の外表面上に配置された外層とを備える多層管を、接続対象部材と接続する多層管の接続方法であって、第1の接着材料及び第2の接着材料を用いる多層管の接続方法であり、前記多層管における前記外層の外表面側に、前記第1の接着材料により、第1の接着層を形成する第1の工程と、前記接続対象部材の内表面側に、前記第2の接着材料により、第2の接着層を形成する第2の工程と、前記第1の接着層の外表面側に前記第2の接着層を配置することで、前記多層管と前記接続対象部材とを接続する工程とを備え、前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とは異なる接着材料であり、前記第1の接着材料が、前記外層を第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の前記外層の重量に対して、浸漬後の前記外層の重量を1.25倍以上に増加させる第1の溶媒を含み、前記第1の接着材料100重量%中、前記第1の溶媒の含有量が45重量%以上である、多層管の接続方法が提供される。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記外層の材料が、前記接続対象部材の材料を含み、前記外層の材料100重量%中、前記接続対象部材の材料の含有量が90重量%以下である。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記第1の接着材料が、熱可塑性樹脂を含まないか又は含み、前記第1の接着材料100重量%中、前記熱可塑性樹脂の含有量が0重量%以上10重量%以下である。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記第2の接着材料が、前記第2の接着材料100重量%中、熱可塑性樹脂を35重量%以下で含む。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記第1の接着材料及び前記第2の接着材料の内の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含み、前記第1の接着材料100重量%中の前記熱可塑性樹脂の含有量と、前記第2の接着材料100重量%中の前記熱可塑性樹脂の含有量との合計が、10重量%以上50重量%以下である。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記第1の工程において、前記多層管における前記外層の外表面側に、前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とにより、前記第1の接着層と第2の接着層とを形成し、前記第2の工程において、前記接続対象部材の内表面側に、前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とにより、第1の接着層と前記第2の接着層とを形成する。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記多層管と前記接続対象部材との60℃での接着強度が10MPa以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記外層の材料が、ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂を含む。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記多層管と前記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、40℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記多層管と前記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、60℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する。
本発明に係る多層管の接続方法のある特定の局面では、前記外層のSP値と、前記接続対象部材のSP値との差の絶対値が1.0以下である。
本発明に係る多層管の接続方法は、管状の内層と上記内層の外表面上に配置された外層とを備える多層管を、接続対象部材と接続する多層管の接続方法である。本発明に係る多層管の接続方法は、第1の接着材料及び第2の接着材料を用いる多層管の接続方法である。本発明に係る多層管の接続方法は、上記多層管における上記外層の外表面側に、上記第1の接着材料により、第1の接着層を形成する第1の工程を備える。本発明に係る多層管の接続方法は、上記接続対象部材の内表面側に、上記第2の接着材料により、第2の接着層を形成する第2の工程を備える。本発明に係る多層管の接続方法は、上記第1の接着層の外表面側に上記第2の接着層を配置することで、上記多層管と上記接続対象部材とを接続する工程を備える。本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とは異なる接着材料である。本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料が、上記外層を第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の上記外層の重量に対して、浸漬後の上記外層の重量を1.25倍以上に増加させる第1の溶媒を含む。本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料100重量%中、上記第1の溶媒の含有量が45重量%以上である。本発明に係る多層管の接続方法では、上記の構成が備えられているので、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る多層管の接続方法の一例を説明するための断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(多層管の接続方法)
本発明に係る多層管の接続方法は、管状の内層と上記内層の外表面上に配置された外層とを備える多層管を、接続対象部材と接続する多層管の接続方法である。本発明に係る多層管の接続方法は、第1の接着材料及び第2の接着材料を用いる多層管の接続方法である。本発明に係る多層管の接続方法は、上記多層管における上記外層の外表面側に、上記第1の接着材料により、第1の接着層を形成する第1の工程を備える。この第1の工程において、接着層を形成するために、少なくとも第1の接着材料を用いる。この第1の工程において、少なくとも第1の接着層を形成する。本発明に係る多層管の接続方法は、上記接続対象部材の内表面側に、上記第2の接着材料により、第2の接着層を形成する第2の工程を備える。この第2の工程において、接着層を形成するために、少なくとも第2の接着材料を用いる。この第2の工程において、少なくとも第2の接着層を形成する。本発明に係る多層管の接続方法は、上記第1の接着層の外表面側に上記第2の接着層を配置することで、上記多層管と上記接続対象部材とを接続する工程を備える。この工程において、接続対象部材に多層管を挿入することによって、上記第1の接着層の外表面側に上記接続対象部材を配置し、かつ上記第2の接着層の内表面側に上記多層管を配置する。
本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とは異なる接着材料である。
本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料が、特定の第1の溶媒を含む。本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料が、上記外層を第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の上記外層の重量に対して、浸漬後の上記外層の重量を1.25倍以上に増加させる第1の溶媒を含む。
本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着材料100重量%中、上記第1の溶媒の含有量が45重量%以上である。
本発明に係る多層管の接続方法では、上記の構成が備えられているので、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる。
本発明に係る多層管の接続方法では、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができるので、多層管と接続対象部材とを接続する際に、小さい挿入抵抗で、接続対象部材に対して多層管を所望の長さまで良好に挿入することができ、得られる配管の寸法のばらつきを抑えることができる。本発明に係る多層管の接続方法では、上記の構成が備えられているので、接続信頼性(多層管と接続対象部材との接続強度)を高めることができる。本発明に係る多層管の接続方法では、通水等によって内圧が上昇した場合であっても、多層管と接続対象部材とを互いに脱離し難くすることができる。
本発明に係る多層管の接続方法では、特に、特定の第1の接着層が備えられているので、多層管と接続対象部材との挿入抵抗を小さくすることができる。また、本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着層に加えて、第2の接着層が備えられているので、接続信頼性(多層管と接続対象部材との接続強度)を高めることができる。すなわち、本発明に係る多層管の接続方法では、上記第1の接着層と上記第2の接着層とが備えられているので、接続精度を高め、また、接続信頼性を高めることができる。
本発明に係る多層管の接続方法により、多層管と該多層管に接続された接続対象部材とを備える多層管接続体を製造することができる。
上記第1の接着層の形成は、上記第1の接着材料の塗布により行われてもよい。上記第2の接着層の形成は、上記第2の接着材料の塗布により行われてもよい。
上記第2の接着材料は、熱可塑性樹脂と溶媒とを含むことが好ましい。上記第2の接着材料に含まれる溶媒は、後述する第2の溶媒を含むことが好ましい。
本発明において、接続対象部材とは、多層管に接続されて用いられる部材を意味する。本発明において、接続対象部材としては、例えば、第1の管(第1の多層管)と第2の管(第2の多層管)とを接続するための継手、及び第1の管(第1の多層管)と直接接続される該第1の管とは異なる口径を有する第2の管等が挙げられる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。なお、以下の図面において、大きさ、厚み及び形状等は、図示の便宜上、実際の大きさ、厚み及び形状等と異なる場合がある。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る多層管の接続方法の一例を説明するための断面図である。
図1(a)は、第1の工程(接着層形成工程)の一例を示す断面図である。
多層管1は、内層11と、外層12とを備える。内層11は、管状である。内層11は、多層管1の両側の末端に至っている。
外層12は、内層11の外表面上に配置されている。外層12は、内層11の外表面の全体に配置されている。外層は、多層管の両側の末端に至っていることが好ましい。外層は、管状に配置されていることが好ましい。
外層12の外表面上に、第1の接着材料を塗布し、第1の接着層2を形成する。この結果、外層12の外表面側に、第1の接着層2が形成される。第1の接着層2は、外層12の外表面上に配置されている。第1の接着層2は、多層管1の端部において、外層12の外表面上に配置されている。第1の接着層2は、多層管1の末端1aに至るように、外層12の外表面上に配置されている。第1の接着層は、外層の外表面の一部の領域に配置されていてもよい。第1の接着層は、多層管の端部において、多層管の末端に至るまでの外層の外表面の全体に配置されていなくてもよく、多層管の端部の一部の領域に配置されていてもよい。
図1(b)は、第2の工程(接着層形成工程)の一例を示す断面図である。
接続対象部材3の内表面上に、第2の接着材料を塗布し、第2の接着層4を形成する。この結果、接続対象部材3の内表面側に、第2の接着層4が形成される。第2の接着層4は、接続対象部材3の内表面上に配置されている。第2の接着層4は接続対象部材3の端部において、内表面上に配置されている。第2の接着層4は、接続対象部材3の末端3aに至るように、接続対象部材3の内表面上に配置されている。第2の接着層は、接続対象部材の内表面の一部の領域に配置されていてもよい。第2の接着層は、接続対象部材の端部において、接続対象部材の末端に至るまでの接続対象部材の内表面の全体に配置されていなくてもよく、接続対象部材の端部の一部の領域に配置されていてもよい。
図1(c)は、多層管と接続対象部材とを接続する工程の一例を示す断面図である。
第1の接着層2は、外層12の外表面側に配置されている。第2の接着層4は、接続対象部材3の内表面側に配置されている。第1の接着層2の外表面側に接続対象部材3を配置し、かつ第2の接着層4の内表面側に多層管1を配置する。多層管1と接続対象部材3とは、多層管1の端部において外層12の外表面上に配置されている第1の接着層2と、接続対象部材3の端部において内表面上に配置されている第2の接着層4とを介して接続されている。該工程により、多層管1と接続対象部材3とを備える多層管接続体5を得ることができる。接続対象部材は、第1の接着層の外表面側に配置されていればよく、接続対象部材が第1の接着層の外表面側の全体に配置されていなくてもよい。多層管は、第2の接着層の内表面側に配置されていればよく、多層管が第2の接着層の内表面側の全体に配置されていなくてもよい。
(第1の工程)
上記第1の工程において、上記外層の外表面側に、上記第1の接着材料により、第1の接着層を形成する。上記外層の外表面側に、上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とにより、上記第1の接着層と第2の接着層とを形成してもよい。第1の接着層に加えて、第2の接着層が、外層の外表面側に配置されてもよい。
上記第1の工程において、上記外層の外表面上に、上記第1の接着材料により、上記第1の接着層を形成した後に、上記第1の接着層の外表面上に、上記第2の接着材料により、上記第2の接着層を形成してもよい。
上記第1の工程において、上記外層の外表面上に、上記第2の接着材料により、第2の接着層を形成した後に、上記第2の接着層の外表面上に、上記第1の接着材料により、上記第1の接着層を形成してもよい。
上記第1の工程において、上記第1の接着材料及び上記第2の接着材料以外の接着材料をさらに用いてもよい。上記第1の工程において、上記第1の接着層及び上記第2の接着層とは異なる接着層が配置されてもよい。
(第2の工程)
上記第2の工程において、上記接続対象部材の内表面側に、上記第2の接着材料により、第2の接着層を形成する。上記接続対象部材の内表面側に、上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とにより、第1の接着層と上記第2の接着層とを形成してもよい。第2の接着層に加えて、第1の接着層が接続対象部材の内表面側に配置されてもよい。
上記第2の工程において、上記接続対象部材の内表面上に、上記第2の接着材料により、上記第2の接着層を形成した後に、上記第2の接着層の内表面上に、上記第1の接着材料により、上記第1の接着層を形成してもよい。
上記第2の工程において、上記接続対象部材の内表面上に、上記第1の接着材料により、上記第1の接着層を形成した後に、上記第1の接着層の内表面上に、上記第2の接着材料により、上記第2の接着層を形成してもよい。
上記第2の工程において、上記第1の接着材料及び上記第2の接着材料以外の接着材料をさらに用いてもよい。上記第2の工程において、上記第1の接着層及び上記第2の接着層とは異なる接着層が配置されてもよい。
(第1の工程と第2の工程の順序)
上記第1の工程と上記第2の工程とを行う順序は特に問わない。上記第2の工程を行った後に、上記第1の工程を行ってもよい。
2種類の接着材料を用いる場合、1種類目の接着材料を上記第1の工程及び上記第2の工程で用いた後に、2種類目の接着材料を上記第1の工程及び上記第2の工程で用いてもよい。
(多層管と接続対象部材とを接続する工程(第3の工程))
上記第3の工程において、上記第1の接着層の外表面側に上記第2の接着層を配置することで、上記多層管と上記接続対象部材とを接続する。
上記第3の工程において、上記多層管と上記接続対象部材との60℃での接着強度が10MPa以上となるように上記多層管と上記接続対象部材とを接続することが好ましく、15MPa以上となるように上記多層管と上記接続対象部材とを接続することがより好ましい。上記接着強度が上記下限以上であると、接着強度をより一層高めることができる。
上記多層管と上記接続対象部材との60℃での接着強度は、短期的な接続信頼性の指標となる。
上記多層管と上記接続対象部材との60℃での接着強度は、以下のようにして測定することができる。
上記多層管の上記外層の材料が成形された第1の試験片と、上記接続対象部材の内面の材料が成形された第2の試験片とを得る。また、第1の試験片の表面に外層に塗布された接着材料(第1の接着材料等)を塗布し、第2の試験片の表面に接続対象部材に塗布された接着材料(第2の接着材料等)を塗布する。第1の試験片における接着材料を塗布した面と、第2の試験片の接着材料を塗布した面とを重ね合わせて、積層体を得る。得られた積層体において、上記第1の試験片と上記第2の試験片との間に、上記第1の接着層の材料及び上記第2の接着層の材料等により接着された層が配置されている。なお、上記積層体は、多層管接続体を切り出すことにより得てもよい。
得られた積層体について、60℃及び引張速度5mm/分の条件で引張試験を行う。積層体が破断したときの破断荷重と、第1の試験片及び第2の試験片の接着面積とから、下記式により接着強度を求めることができる。なお、引張試験機としては、例えば、島津製作所社製「卓上形精密万能試験機 AGX−X」を用いることができる。
接着強度(MPa)=破断荷重(N)/接着面積(mm
長期に渡って、多層管接続体の機械的強度及び接続強度を高める観点からは、上記第3の工程において、上記多層管と上記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、40℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように上記多層管と上記接続対象部材とを接続することが好ましい。
長期に渡って、多層管接続体の機械的強度及び接続強度を高める観点からは、上記第3の工程において、上記多層管と上記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、60℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように上記多層管と上記接続対象部材とを接続することが好ましい。
上記水漏れが発生するまでの時間は、長期的な接続信頼性の指標となる。
以下、多層管、接続対象部材、第1の接着材料、第2の接着材料、及び多層管接続体の他の詳細を説明する。
(多層管)
上記多層管は、管状の内層と、上記内層の外表面上に外層を備える。上記外層は、管状であることが好ましい。なお、本発明に係る多層管は、2層の構造を有していてもよく、3層の構造を有していてもよく、3層以上の構造を備えていてもよい。上記外層は、多層管の最も外側の層(最外層)であることが好ましい。なお、上記外層が、多層管の最外層でない場合には、該外層の外表面上に、厚み3mm以下の層が配置されていてもよい。
[内層]
多層管の変形を抑制する観点からは、上記内層の材料は、ある程度の強度を有する材料であることが好ましい。上記内層の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等が挙げられる。上記内層の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリ塩化ビニル(PVC)としては特に限定されず、従来公知の任意の塩化ビニル系樹脂を用いてもよい。上記塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルモノマーの単独重合体、塩化ビニルモノマーと塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体、並びに、塩化ビニル以外の重合体及び共重合体に塩化ビニルがグラフト重合されたグラフト重合体等が挙げられる。上記塩化ビニル系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては特に限定されず、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル化合物;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;及びN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド化合物等が挙げられる。上記塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
塩化ビニルをグラフト共重合する重合体及び共重合体としては特に限定されず、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、及び塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。塩化ビニルをグラフト共重合する重合体及び共重合体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記塩化ビニル系樹脂の重合度は、好ましくは100以上、好ましくは10000以下である。上記重合度が上記下限以上であると、疲労特性等の長期性能が損なわれ難い。上記重合度が上記上限以下であると、成形時に高温下にする必要がなくなり、加工性がより一層良好になる。
上記塩化ビニル系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の有機材料と併用してもよい。例えば、機械的強度をより一層向上させるために、アクリル樹脂等を上記塩化ビニル系樹脂と併用してもよい。
また、上記塩化ビニル系樹脂は、後塩素化塩化ビニル系樹脂であってもよい。
[外層]
外層の材料は、特に限定されない。外層の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂(AES樹脂)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、及びアクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂(ASA樹脂)等が挙げられる。屋外での実使用上の観点からは、上記外層の材料は、耐候性を有する材料であることが好ましく、耐候性を有する樹脂であることが好ましい。屋外での実使用上の観点からは、上記外層の材料は、上記内層の材料よりも耐候性の高い材料であることが好ましい。
樹脂が耐候性を有するか否かに関しては、以下の耐候性試験を実施した場合に、該耐候性試験前後での色差が5以下である場合に、樹脂が耐候性を有すると判断する。なお、上記耐候性試験実施後の樹脂は、屋外に10年程度放置した後の樹脂に相当する。
耐候性試験は、ダイプラウインテス社製「METALWEATHER」を用いて、以下の条件で800時間実施する。
運転モード:L+D
L:照射強度75mW/cm、ブラックパネル温度50℃、湿度50%、4時間
D:照射なし、ブラックパネル温度30℃、湿度98%、4時間
シャワー:Dの前後に各30秒
上記色差とは、日本電色工業社製の色差計「NR−300」を用いて、耐候性試験前後の樹脂のL,a,b値をJIS−Z8730に基づき測定し、以下の式を用いて計算されたΔEである。
ΔE=[(ΔL)+(Δa)+(Δb)1/2
上記外層の材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂(AES樹脂)、又はアクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂(ASA樹脂)を含むことが好ましい。上記外層の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記外層は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の材料と併用してもよい。例えば、耐衝撃性や機械的強度をより一層向上させるために、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリルゴム、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂(MBS)、ポリイミド樹脂等を、上記外層の材料と併用してもよい。
上記外層の材料を用いることで、上記多層管の耐候性を高めることができ、上記多層管を屋外等でも使用することができる。
上記外層の材料は、上記接続対象部材の材料を含まなくてもよい。多層管と接続対象部材との接続精度を高める観点からは、上記外層の材料は、上記接続対象部材の材料を含むことが好ましい。上記接続対象部材が多層構造を有する場合には、上記外層の材料は、上記接続対象部材の内層(最内層)の材料を含むことが好ましい。上記外層の材料100重量%中、上記接続対象部材の材料の含有量は、好ましくは0重量%を超え、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下である。上記外層の材料に含まれる上記接続対象部材の材料の含有量が上記上限以下であると、本発明の効果が十分に発現され、多層管と接続対象部材との接続精度をより一層高めることができる。
従来、外層の材料100重量%中、接続対象部材の材料の含有量が90重量%を超える場合、1種類の接着材料を用いても、接着材料塗布後の外層と接着材料塗布後の接続対象部材との膨潤度、及び弾性率に差が生じないため、多層管と接続対象部材とを良好に接続できていた。しかしながら、外層の材料100重量%中、接続対象部材の材料の含有量が90重量%以下である場合、1種類の接着材料を用いるだけでは、接着材料塗布後の外層と接着材料塗布後の接続対象部材との膨潤度、及び弾性率に差が生じるため、挿入抵抗が大きくなり多層管と接続対象部材とを良好に接続できないことがある。
例えば、接続対象部材の長さ方向の中央部において、接続対象部材の内周面に凸部が設けられていることがある。外層の材料100重量%中、接続対象部材の材料の含有量が90重量%以下である場合、1種類の接着材料を用いる場合には、多層管の端部が上記凸部に接するように挿入できないことがある。
本発明に係る多層管の接続方法では、特定の接着材料が用いられているので、外層の材料100重量%中、接続対象部材の材料の含有量が90重量%以下であっても、多層管と接続対象部材との接続精度をより一層高めることができる。
接続強度をより一層高める観点からは、上記外層の材料は、ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂を含むことが好ましい。ニトリル基及びカルボニル基は非プロトン性の極性を有する。特に、接続対象部材の材料が塩化ビニルである場合には、外層と接続対象部材とが相溶しやすく、接続強度をより一層高めることができる。また、上記ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂は、該樹脂を構成する全てのポリマーが上記ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂であることが好ましい。上記ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂がブロックコポリマーである場合に、上記ニトリル基又はカルボニル基を有さないポリマーを含む場合には、外層と接続対象部材とが相溶しやすい部分と、相溶しにくい部分とに分かれるため、接続強度が経時的に低下することがある。また、上記外層の材料が、プロトン性の極性を有する官能基のみを有する樹脂である場合には、接続対象部材の材料が塩化ビニルである場合に、プロトンによる熱分解が促進し、接続強度が経時的に低下することがある。
[多層管の他の詳細]
上記多層管では、内層と外層との間に、内層及び外層とは異なる層が配置されていてもよい。内層及び外層とは異なる層としては、特に限定されず、熱可塑性樹脂層、繊維強化樹脂層、ガスバリア層、金属層、及び接着剤層等が挙げられ、これらの層を目的とする機能に応じて適宜選定して組み合わせることができる。
上記熱可塑性樹脂層の材料としては、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
上記繊維強化樹脂層としては、熱可塑性樹脂と強化用繊維とを組み合わせた層等が挙げられる。上記強化用繊維は無機繊維であってもよく、有機繊維であってもよい。上記無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン−チタン−炭素繊維、ボロン繊維及び微細な金属繊維等が挙げられる。上記有機繊維としては、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、及びポリアミド繊維等が挙げられる。これら強化用繊維は、連続繊維が長手方向に配される場合、長手方向に配された連続繊維とこの連続繊維と直交又は交差する連続繊維とが配される場合、並びに有限長さの繊維が配される場合等で用いられる。
実使用上の観点、並びに水理特性及び施工性を良好にする観点からは、上記多層管の外径は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、好ましくは600mm以下、より好ましくは400mm以下である。
実使用上の観点、及び耐候性を良好にする観点からは、上記多層管の厚みは、好ましくは2.2mm以上、より好ましくは2.5mm以上であり、好ましくは19mm以下、より好ましくは15mm以下である。
屋外での実使用上の観点、及び耐候性を良好にする観点からは、上記外層の厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは40μm以上であり、好ましくは500μm以下、より好ましくは350μm以下である。
実使用上の観点、及び耐候性を良好にする観点からは、上記内層の厚みは、好ましくは1.7mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、好ましくは19mm以下、より好ましくは15mm以下である。
上記多層管には、必要に応じて、各種の添加剤を用いてもよい。上記添加剤としては、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、顔料、及び可塑剤等が挙げられる。上記添加剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記安定剤としては特に限定されず、熱安定剤、及び熱安定化助剤等が挙げられる。上記熱安定剤としては特に限定されず、有機錫系安定剤、鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、及びバリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。上記有機錫系安定剤としては、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、及びジブチル錫ラウレートポリマー等が挙げられる。上記熱安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱安定化助剤としては特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、りん酸エステル、ポリオール、ハイドロタルサイト、及びゼオライト等が挙げられる。上記熱安定化助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記滑剤としては、内部滑剤、及び外部滑剤が挙げられる。上記内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。上記内部滑剤としては特に限定されず、ブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ大豆油、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸、及びビスアミド等が挙げられる。上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。上記外部滑剤としては特に限定されず、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、及びモンタン酸ワックス等が挙げられる。上記滑剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記加工助剤としては特に限定されず、アクリル系加工助剤等が挙げられる。上記アクリル系加工助剤としては、重量平均分子量が10万〜200万であるアルキルアクリレート−アルキルメタクリレート共重合体等が挙げられ、具体的には、n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体、及び2−エチルヘキシルアクリレート−メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。上記加工助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記衝撃改質剤としては特に限定されず、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、塩素化ポリエチレン、及びアクリルゴム等が挙げられる。上記衝撃改質剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記耐熱向上剤としては特に限定されず、α−メチルスチレン系、及びN−フェニルマレイミド系樹脂等が挙げられる。上記耐熱向上剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化防止剤としては特に限定されず、フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。上記酸化防止剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されず、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及びシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。上記紫外線吸収剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光安定剤としては特に限定されず、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。上記光安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記充填剤としては特に限定されず、炭酸カルシウム、及びタルク等が挙げられる。上記充填剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記顔料としては特に限定されず、有機顔料及び無機顔料が挙げられる。上記有機顔料としては、アゾ系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、スレン系有機顔料、及び染料レーキ系有機顔料等が挙げられる。上記無機顔料としては、酸化物系無機顔料、クロム酸モリブデン系無機顔料、硫化物・セレン化物系無機顔料、及びフェロシアニン化物系無機顔料等が挙げられる。上記顔料は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記可塑剤は、成形時の加工性を高める目的で添加されていてもよい。上記可塑剤としては特に限定されず、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、及びジ−2−エチルヘキシルアジペート等が挙げられる。上記可塑剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(接続対象部材)
上記接続対象部材の材料は特に限定されない。上記接続対象部材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等が挙げられる。上記接続対象部材の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
接続精度を高める観点からは、上記接続対象部材の材料は、ポリ塩化ビニルであることが好ましい。
上記接続対象部材としては、上記多層管に接続されて用いられる部材であれば特に限定されず、例えば、管(第2の管)及び管継手等が挙げられる。上記管としては、単層管及び多層管等が挙げられる。
(第1の接着材料及び第2の接着材料)
[第1の接着材料]
上記第1の接着材料は、溶媒(第1の溶媒)を含む。上記第1の接着材料は、特定の溶媒を含むので、上記外層の外表面上に該特定の溶媒を塗布した際に、上記外層の外表面を膨潤させることができ、その結果、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗を小さくでき、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる。上記第1の接着材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第1の溶媒は、上記外層を第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の上記外層の重量に対して、浸漬後の上記外層の重量を1.25倍以上に増加させる溶媒である。
上記外層の重量増加量は、例えば、以下のようにして測定できる。
上記外層を溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記外層を乾燥する。その後、下記式(1)で算出される外層の重量増加量を求める。
重量増加量=(浸漬後の外層の重量−乾燥後の外層の重量+浸漬前の外層の重量)/浸漬前の外層の重量 ・・・(1)
上記第1の溶媒は、上記外層を上記第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記外層を乾燥したときに、上記式(1)で算出される重量増加量が1.25倍以上である溶媒である。
接続精度をより一層高める観点からは、上記第1の溶媒は、上記外層を上記第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記外層を乾燥したときに、上記式(1)で算出される重量増加量が、好ましくは1.35倍以上、より好ましくは1.45倍以上である溶媒であることが好ましい。多層管及び多層管接続体の強度を高く維持する観点からは、上記第1の溶媒は、上記外層を上記第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記外層を乾燥したときに、上記式(1)で算出される重量増加量が、好ましくは2.00倍以下、より好ましくは1.80倍以下である溶媒であることが好ましい。上記式(1)で算出される重量増加量が2.00倍を超えると、2.00倍以下である場合と比べて、多層管と接続対象部材との接着後に溶媒が十分に乾燥するまでの時間が長くなり、接続強度が低下したり、抜け戻りが生じたりすることがある。
上記第1の溶媒は、上記外層の材料に応じて適宜選択できる。上記第1の溶媒は、無機溶媒であってもよく、有機溶媒であってもよい。上記第1の溶媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第1の溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエン、及びジクロロメタン等が挙げられる。
上記第1の接着材料100重量%中、上記第1の溶媒の含有量(複数の第1の溶媒を用いる場合には合計の含有量)は45重量%以上である。上記第1の溶媒の含有量が45重量%未満であると、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗が大きくなり、良好に挿入できず、多層管と接続対象部材との接続精度が劣ることがある。
上記第1の接着材料100重量%中、上記第1の溶媒の含有量(複数の第1の溶媒を用いる場合には合計の含有量)は、好ましくは60重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。上記第1の溶媒の含有量が上記下限以上であると、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗をより一層小さくでき、多層管と接続対象部材との接続精度をより一層高めることができる。
上記外層の外表面の膨潤を促進させ、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗をより一層小さくする観点からは、上記第1の接着材料は、熱可塑性樹脂を含まないことが好ましい。第1の接着層の接着力を高め、接続信頼性を高める観点からは、上記第1の接着材料は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
上記第1の接着材料が、熱可塑性樹脂を含む場合、上記第1の接着材料100重量%中、上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記上限以下であると、第1の接着材料の粘度を良好にすることができ、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗を小さくすることができる。
多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗を小さくする観点からは、上記第1の接着材料100重量%中、上記熱可塑性樹脂の含有量は、0重量%以上10重量%以下であることが好ましい。すなわち、上記第1の接着材料が、熱可塑性樹脂を含まないか又は含み、上記第1の接着材料100重量%中、上記熱可塑性樹脂の含有量が0重量%以上10重量%以下であることが好ましい。
上記第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、好ましくは300mm以下、より好ましくは250mm以下である。上記長さが上記下限以上及び上記上限以下であると、接続精度及び接続信頼性をより一層高めることができる。
[第2の接着材料]
上記第2の接着材料は、熱可塑性樹脂と溶媒とを含むことが好ましい。また、上記第2の接着材料に含まれる溶媒は、後述する第2の溶媒を含むことが好ましい。上記第2の接着材料が、熱可塑性樹脂と溶媒(第2の溶媒)とを含む場合、上記接続対象部材の内表面上に該特定の溶媒を塗布した際に、上記接続対象部材の内表面を膨潤させることができ、その結果、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗を小さくでき、多層管と接続対象部材との接続精度を高めることができる。上記第2の接着材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
多層管と接続対象部材との接続精度をより一層高める観点から、上記第2の接着材料は、上記熱可塑性樹脂として、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)又は塩化ビニル樹脂を含むことが好ましい。
上記第2の溶媒は、上記接続対象部材を上記第2の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の上記接続対象部材の重量に対して、浸漬後の上記接続対象部材の重量を1.10倍以上に増加させる溶媒である。
上記接続対象部材の重量増加量は、例えば、以下のようにして測定できる。
上記接続対象部材を溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記接続対象部材を乾燥する。その後、下記式(2)で算出される接続対象部材の重量増加量を求める。
重量増加量=(浸漬後の接続対象部材の重量−乾燥後の接続対象部材の重量+浸漬前の接続対象部材の重量)/浸漬前の接続対象部材の重量 ・・・(2)
上記第2の溶媒は、上記接続対象部材を上記第2の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記接続対象部材を乾燥したときに、上記式(2)で算出される重量増加量が、1.10倍以上である溶媒である。
上記第2の溶媒は、上記接続対象部材を上記第2の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記接続対象部材を乾燥したときに、上記式(2)で算出される重量増加量が、好ましくは1.20倍以上、より好ましくは1.30倍以上である溶媒であることが好ましい。上記第2の溶媒は、上記接続対象部材を上記第2の溶媒中に25℃で10分間浸漬させた後、浸漬後の上記接続対象部材を乾燥したときに、上記式(2)で算出される重量増加量が、好ましくは2.00倍以下、より好ましくは1.80倍以下である溶媒であることが好ましい。上記式(2)で算出される重量増加量が2.00倍を超えると、2.00倍以下である場合と比べて、多層管と接続対象部材との接着後に溶媒が十分に乾燥するまでの時間が長くなり、接続強度が低下したり、抜け戻りが生じたりすることがある。
上記第2の溶媒は、上記接続対象部材の材料に応じて適宜選択できる。上記第2の溶媒は、無機溶媒であってもよく、有機溶媒であってもよい。上記第2の溶媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第2の溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエン、及びジクロロメタン等が挙げられる。
上記第2の接着材料100重量%中、上記第2の溶媒の含有量(複数の第2の溶媒を用いる場合には合計の含有量)は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは50重量%以上である。上記第2の溶媒の含有量が30重量%未満であると、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗が大きくなり、良好に挿入できず、多層管と接続対象部材との接続精度が劣ることがある。
第2の接着層の接着力を高め、接続信頼性を高める観点からは、上記第2の接着材料は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
上記第2の接着材料が、熱可塑性樹脂を含む場合、上記第2の接着材料100重量%中、上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは10重量%を超え、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは25重量%以下である。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記下限以上であると、第2の接着層の接着力をより一層高め、接続信頼性をより一層高めることができる。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記上限以下であると、第2の接着材料の粘度を良好にすることができ、多層管と接続対象部材とを接続する際の挿入抵抗を小さくすることができる。
上記第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、好ましくは300mm以下、より好ましくは250mm以下である。上記長さが上記下限以上及び上記上限以下であると、接続精度及び接続信頼性をより一層高めることができる。
[第1の接着材料及び第2の接着材料の他の詳細]
上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とは、異なる接着材料である。
上記第1の溶媒と上記第2の溶媒とは同一の溶媒であってもよく、異なる溶媒であってもよい。
外層の外表面又は接続対象部材の内表面の膨潤を促進させ、接続信頼性を良好にする観点からは、上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とのうちの一方が、熱可塑性樹脂を含まないことが好ましい。
多層管及び多層管接続体の強度を高く維持する観点からは、上記第1の接着材料及び上記第2の接着材料の内の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
上記第1の接着材料又は上記第2の接着材料に含まれる上記熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂(AES樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂(ASA樹脂)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ゴム含有アクリル樹脂、及び塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体等が挙げられる。
上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とのうちの少なくとも一方が熱可塑性樹脂を含む場合に、上記第1の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量と、上記第2の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量との合計は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは12重量%以上である。上記第1の接着材料と上記第2の接着材料とのうちの少なくとも一方が熱可塑性樹脂を含む場合に、上記第1の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量と、上記第2の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量との合計は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。上記含有量の合計が上記下限以上であると、長期に渡り接続信頼性を維持することができる。上記含有量の合計が上記上限以下であると、接着部分の粘度を良好にすることができ、接続信頼性を良好にすることができる。
上記第1の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量が、上記第2の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量より多い場合に、以下のように上記第1の接着層を形成することが好ましい。すなわち、上記第1の工程において、上記外層の外表面上に、上記第2の接着材料により、第2の接着層を形成した後に、上記第2の接着層の外表面上に、上記第1の接着材料により、上記第1の接着層を形成することが好ましい。上記の形成順序とすることで、外層の外表面の膨潤を促進させることができ、接続精度をより一層高くすることができる。
上記第2の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量が、上記第1の接着材料100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量より多い場合に、以下のように上記第2の接着層を形成することが好ましい。すなわち、上記第2の工程において、上記接続対象部材の内表面上に、上記第1の接着材料により、第1の接着層を形成した後に、上記第1の接着層の内表面上に、上記第2の接着材料により、上記第2の接着層を形成することが好ましい。上記の形成順序とすることで、接続対象部材の内表面の膨潤を促進させることができ、接続精度をより一層高くすることができる。
(多層管接続体)
上記多層管接続体は、上記多層管と、上記多層管に接続された接続対象部材とを備える。上記多層管接続体は、上記多層管と、上記多層管に接続された接続対象部材と、第1の接着層と、第2の接着層とを備える。上記多層管と上記接続対象部材とは、本発明に係る多層管の接続方法により接続されている。上記多層管接続体は、例えば、配管である。
多層管が呼び径50Aのサイズを有する場合に、第2の接着層が形成されていない接続対象部材に、第1の接着層が形成されていない多層管を荷重100Nで挿入したときに、多層管の挿入長さの、接続対象部材により規定される挿入可能長さに対する比(多層管の挿入長さ/接続対象部材により規定される挿入可能長さ)を確認することが好ましい。上記比(多層管の挿入長さ/接続対象部材により規定される挿入可能長さ)は、1/3以上であることが好ましく、2/3以下であることが好ましい。上記比が上記下限以上であると、接続対象部材の変形が生じにくく、多層管接続体の強度をより一層高めることができる。上記比が上記上限以下であると、多層管接続体の強度をより一層高めることができる。
上記多層管接続体における上記第1の接着層は、上記接続対象部材の上記多層管側の末端から露出していてもよく、上記接続対象部材の上記多層管側の末端から露出していなくてもよい。上記多層管接続体における上記第2の接着層は、上記多層管の上記接続対象部材側の末端から露出していてもよく、上記接続対象部材の上記多層管側の末端から露出していなくてもよい。
接続信頼性をより一層高める観点からは、上記多層管における上記外層のSP値と、上記接続対象部材のSP値との差の絶対値は、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.7以下である。上記差の絶対値が1.0を超えると、上記差の絶対値が1.0以下である場合と比べて、各材料の相溶性が劣ることがあり、接着強度が低下することがある。上記接続対象部材が多層構造を有する場合には、上記接続対象部材のSP値は、上記接続対象部材の内層(最内層)のSP値を意味する。上記SP値は、物質間の親和性の尺度を表し、溶解度パラメータとも呼ばれる。上記SP値の差の絶対値が小さいほど、親和性が高くなることが知られている。
上記SP値は、文献情報から得ることができるほか、HansenやHoyの計算方法、Fedorsの推算法等により得ることができる。
上記SP値は、Fedorsの推算法を用いて得ることが好ましい。なお、ガラス転移点が25℃以上である化合物について、Fedorsの推算法を用いて上記SP値を算出する場合には、上記SP値の算出にあたって、以下の値を用いることができる。該化合物の主鎖における繰り返し単位数(n)が3以上である場合には、モル分子容+2n。該化合物の主鎖における繰り返し単位数(n)が3未満である場合には、モル分子容+4n。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明は以下の実施例のみに限定されない。
多層管の材料として、以下の材料を用意した。
内層:
ポリ塩化ビニル(PVC)(徳山積水工業社製「TS−1000R」)
外層:
ポリ塩化ビニル(PVC)(徳山積水工業社製「TS−1000R」)
ポリメタクリル酸メチルとアクリルゴムの混合物(PMMA+アクリルゴム)(三菱レイヨン社製「IRH50」)
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)(三菱レイヨン社製「VH」)
アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体(AES)(日本A&L社製「UB700A」)
第1の接着材料及び第2の接着材料として、下記の表1に示す接着材料を用意した。なお、表1中の熱可塑性樹脂は、塩素化塩化ビニル樹脂(徳山積水工業社製「HA−57K」)である。
Figure 2019095048
接続対象部材として、以下の材料を用意した。
TSソケット(積水化学工業社製「TS50」、受け口長さ63mm、ポリ塩化ビニル(PVC)の含有量:90重量%以上、PVC以外の成分の含有量:10重量%以下)
(実施例1)
(1)多層管の作製
下記の表3、4に示す構成において、下記の押出条件で多層管の成形を行った。内層の外表面が外層により被覆された多層管を得た。外層の材料としては、PMMA+アクリルゴムを用いた。得られた多層管の長さは40cm、外径は60mm、内層の厚みは4.1mm、外層の厚みは100μmであった。
接続対象部材に多層管を荷重100Nで挿入したときの、多層管の挿入長さの、接続対象部材により規定される挿入可能長さに対する比(多層管の挿入長さ/接続対象部材により規定される挿入可能長さ)が、1/3以上2/3以下であることを確認した。
[押出条件]
押出機:長田製作所社製「SLM50」(2軸異方向パラレル押出機)
副押出機:長田製作所社製「OPEH−40」(単軸押し出し機)
金型:パイプ用金型、呼び径50A用多層パイプ作製用
全体押出量:20kg/h
樹脂温度:多層管本体(内層)190℃(金型入口部での温度)、被覆層(外層)220℃(金型入口部での温度)
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Fと第2の接着材料である接着材料Bとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Fを塗布し、次いで接着材料Fを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Fを塗布し、次いで接着材料Fを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
多層管を接続対象部材の受け口へ700Nで挿入して接続することにより、第1の接着層の外表面側に接続対象部材を配置し、かつ第2の接着層の内表面側に多層管を配置して、配管を作製した。
(実施例2)
(1)多層管の作製
外層の材料として、PMMAを用いたこと以外は、実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Hと第2の接着材料である接着材料Bとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Hを塗布し、次いで接着材料Hを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Hを塗布し、次いで接着材料Hを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例3)
(1)多層管の作製
外層の材料として、PMMA+アクリルゴムとPVCとの混合材料(PMMAとPVCとの配合比(重量比):PMMA+アクリルゴム:PVC=4:1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Eと第2の接着材料である接着材料Bとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Eを塗布し、次いで接着材料Eを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Eを塗布し、次いで接着材料Eを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例4)
(1)多層管の作製
実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Eと第2の接着材料である接着材料Aとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Eを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Aを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例5)
(1)多層管の作製
実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Eと第2の接着材料である接着材料Aとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Aを塗布し、次いで接着材料Aを塗布した部分に接着材料Eを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Aを塗布し、次いで接着材料Aを塗布した部分に接着材料Eを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例6)
(1)多層管の作製
実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Dと第2の接着材料である接着材料Aとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Aを塗布し、次いで接着材料Aを塗布した部分に接着材料Dを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Aを塗布し、次いで接着材料Aを塗布した部分に接着材料Dを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例7)
(1)多層管の作製
外層の材料として、AESを用いたこと以外は、実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Fと第2の接着材料である接着材料Bとを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Fを塗布し、次いで接着材料Fを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Fを塗布し、次いで接着材料Fを塗布した部分に接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(実施例8)
(1)多層管の作製
実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第1の接着材料である接着材料Fと第2の接着材料である接着材料Gとを用いて、以下の工程を行った。
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Fを塗布した。第1の接着層の多層管の軸方向における長さ(上記第1の接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Gを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(比較例1)
(1)多層管の作製
実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第2の接着材料である接着材料Bのみを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Bを塗布した。接着材料Bにより形成された接着層の多層管の軸方向における長さ(上記接着材料Bにより形成された接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(比較例2)
(1)多層管の作製
外層の材料として、PMMA+アクリルゴムとPVCとの混合材料(PMMAとPVCとの配合比(重量比):PMMA+アクリルゴム:PVC=4:1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第2の接着材料である接着材料Aのみを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Aを塗布した。接着材料Aにより形成された接着層の多層管の軸方向における長さ(上記接着材料Aにより形成された接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Aを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(比較例3)
(1)多層管の作製
外層の材料として、PMMAを用いたこと以外は、実施例1と同様にして多層管を作製した。
(2)配管(多層管接続体)の作製
第2の接着材料である接着材料Bのみを用いて、以下の工程を行った。
第1の工程:
得られた多層管の一方の端部の外表面上に、多層管の末端に至るように、接着材料Bを塗布した。接着材料Bにより形成された接着層の多層管の軸方向における長さ(上記接着材料Bにより形成された接着層の上記外層の外表面上に位置する部分について、該部分の多層管の軸方向における長さ)は、63mmであった。
第2の工程:
接続対象部材の一方の端部の内表面上に、接続対象部材の末端に至るように、接着材料Bを塗布した。第2の接着層の接続対象部材の軸方向における長さ(上記第2の接着層の上記接続対象部材の内表面上に位置する部分について、該部分の接続対象部材の軸方向における長さ)は、63mmであった。
多層管と接続対象部材との接続(第3の工程):
実施例1と同様にして多層管と接続対象部材とを接続して、配管を作製した。
(評価)
(1)溶剤による重量増加量
得られた多層管から、外層のみを切り出して、195℃で下記のロールプレス条件でロールプレス加工を行い、2.5cm×5cm×1.5mmのサンプルを得た。接続対象部材を切り出して、195℃で下記のロールプレス条件でロールプレス加工を行い、2.5cm×5cm×1.5mmのサンプルを得た。得られた各サンプルの重量を測定した。次いで、得られた各サンプルを、アセトン、THF、MEK、シクロヘキサノン、及びジクロロメタンの各溶剤中に25℃で10分間浸漬した後、浸漬後のサンプルの重量を測定した。その後、サンプルを23℃で24時間乾燥させた後、乾燥後のサンプルの重量を測定した。下記式により、溶剤による重量増加量を算出した。
[ロールプレス条件]
加熱温度:195℃
加熱時間:3分間
余熱温度:195℃
余熱時間:3分間
プレス圧力:20MPa
プレス時間:3分間
重量増加量=(浸漬後のサンプルの重量−乾燥後のサンプルの重量+浸漬前のサンプルの重量)/浸漬前のサンプルの重量
結果を表2に示す。
Figure 2019095048
(2)接続精度
得られた配管について、多層管の接続対象部材に対する挿入長さを求めた。算出した挿入長さと、接続対象部材の受け口長さ(63mm)とから、接続精度を下記の基準で判定した。
[接続精度の判定基準]
○:挿入長さと受け口長さとが一致する
△:挿入長さが受け口長さよりも5mm以下で短い
×:挿入長さが受け口長さよりも5mmを超えて短い
(3)接着強度(60℃)(短期の接続信頼性)
得られた多層管から、外層のみを切り出して、上記(1)溶剤による重量増加量の評価で行ったロールプレス条件でロールプレス加工を行い、2.5cm×7.5cm×3.00mmの第1の試験片を得た。接続対象部材を切り出して、上記(1)溶剤による重量増加量の評価で行ったロールプレス条件でロールプレス加工を行い、2.5cm×7.5cm×3.00mmの第2の試験片を得た。第1の試験片の表面に各実施例及び各比較例で用いた外層に塗布した接着材料をそれぞれ0.1g塗布し、第2の試験片の表面に各実施例及び各比較例で用いた接続対象部材に塗布した接着材料をそれぞれ0.1g塗布した。第1の試験片における接着材料を塗布した面と、第2の試験片の接着材料を塗布した面とを重ね合わせて、0.2Nの荷重をかけて接着し、23℃で24時間及び72時間乾燥して、積層体を得た。なお、第1の試験片と第2の試験片との接着面積は、300mmとした。得られた積層体について、60℃で引張速度5mm/分の条件で引張試験を行った。引張試験機としては、島津製作所社製「卓上形精密万能試験機 AGX−X」を用いた。下記式により、以下の式により60℃での接着強度を求めた。60℃での接着強度を以下の基準で判定した。また、23℃での揮発率も求めた。
接着強度(MPa)=破断荷重(N)/接着面積(mm
[接着強度(60℃)の判定基準]
○:接着強度が10MPa以上
△:接着強度が5MPa以上10MPa未満
×:接着強度が5MPa未満
(4)接続信頼性(水密試験)
得られた配管では、接続対象部材の一方側に、多層管が接続されている。得られた配管の接続対象部材の他方側の内表面上に、各実施例及び各比較例と同様にして、接着材料を塗布した。また、第2の多層管を用意した。この第2の多層管の外表面上に、各実施例及び各比較例と同様にして、接着材料を塗布した後、上記配管と第2の多層管とを接続した。このようにして、多層管と接続対象部材と第2の多層管とがこの順に備えられた配管サンプルを得た。この配管サンプルを23℃で24時間及び72時間静置した。静置後、23℃で1.0MPa(フープ応力6.4MPa)の水圧を配管サンプル内に1時間負荷し、上記配管サンプルから水漏れを確認した。
[水密試験の判定基準]
○:水漏れが生じない
△:水漏れがわずかに生じる
×:水漏れが生じる
(5)接続信頼性(破壊試験)(長期の接続信頼性)
得られた配管では、接続対象部材の一方側に、多層管が接続されている。得られた配管の接続対象部材の他方側の内表面上に、各実施例及び各比較例と同様にして、接着材料を塗布した。また、第2の多層管を用意した。この第2の多層管の外表面上に、各実施例及び各比較例と同様にして、接着材料を塗布した後、上記配管と第2の多層管とを接続した。このようにして、多層管と接続対象部材と第2の多層管とがこの順に備えられた配管サンプルを得た。この配管サンプルを60℃で144時間静置した。静置後、40℃又は60℃で圧力1.0MPa(フープ応力6.4MPa)の水圧を配管サンプル内に負荷し、上記配管サンプルが破壊され、水漏れが発生するまでの時間を測定した。
[破壊試験の判定基準]
○:配管が破壊され、水漏れが発生するまでの時間が、100時間以上
△:配管が破壊され、水漏れが発生するまでの時間が、50時間以上100時間未満
×:配管が破壊され、水漏れが発生するまでの時間が、50時間未満
(6)総合判定
総合判定を以下の基準で判定した。
[総合判定の判定基準]
○○:接続精度、接着強度、及び接続信頼性の3つの評価項目の判定がすべて○
○:接続精度、接着強度、及び接続信頼性の3つの評価項目の判定のうち、2つの評価項目が○、1つの評価項目に△がある
△:接続精度、接着強度、及び接続信頼性の3つの評価項目の判定のうち、1つの評価項目が○、2つの評価項目に△がある
×:○○、○、及び△の基準に相当しない
配管の構成及び結果を下記の表3、4に示す。
Figure 2019095048
Figure 2019095048
1…多層管
1a…末端
2…第1の接着層
3…接続対象部材
4…第2の接着層
3a…末端
5…多層管接続体
11…内層
12…外層

Claims (11)

  1. 管状の内層と前記内層の外表面上に配置された外層とを備える多層管を、接続対象部材と接続する多層管の接続方法であって、
    第1の接着材料及び第2の接着材料を用いる多層管の接続方法であり、
    前記多層管における前記外層の外表面側に、前記第1の接着材料により、第1の接着層を形成する第1の工程と、
    前記接続対象部材の内表面側に、前記第2の接着材料により、第2の接着層を形成する第2の工程と、
    前記第1の接着層の外表面側に前記第2の接着層を配置することで、前記多層管と前記接続対象部材とを接続する工程とを備え、
    前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とは異なる接着材料であり、
    前記第1の接着材料が、前記外層を第1の溶媒中に25℃で10分間浸漬させたときに、浸漬前の前記外層の重量に対して、浸漬後の前記外層の重量を1.25倍以上に増加させる第1の溶媒を含み、
    前記第1の接着材料100重量%中、前記第1の溶媒の含有量が45重量%以上である、多層管の接続方法。
  2. 前記外層の材料が、前記接続対象部材の材料を含み、
    前記外層の材料100重量%中、前記接続対象部材の材料の含有量が90重量%以下である、請求項1に記載の多層管の接続方法。
  3. 前記第1の接着材料が、熱可塑性樹脂を含まないか又は含み、前記第1の接着材料100重量%中、前記熱可塑性樹脂の含有量が0重量%以上10重量%以下である、請求項1又は2に記載の多層管の接続方法。
  4. 前記第2の接着材料が、前記第2の接着材料100重量%中、熱可塑性樹脂を35重量%以下で含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  5. 前記第1の接着材料及び前記第2の接着材料の内の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含み、
    前記第1の接着材料100重量%中の前記熱可塑性樹脂の含有量と、前記第2の接着材料100重量%中の前記熱可塑性樹脂の含有量との合計が、10重量%以上50重量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  6. 前記第1の工程において、前記多層管における前記外層の外表面側に、前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とにより、前記第1の接着層と第2の接着層とを形成し、
    前記第2の工程において、前記接続対象部材の内表面側に、前記第1の接着材料と前記第2の接着材料とにより、第1の接着層と前記第2の接着層とを形成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  7. 前記多層管と前記接続対象部材との60℃での接着強度が10MPa以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  8. 前記外層の材料が、ニトリル基又はカルボニル基を有する樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  9. 前記多層管と前記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、40℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  10. 前記多層管と前記接続対象部材とが接続された多層管接続体に、60℃及びフープ応力6.4MPaで水を流したときに、水漏れが発生するまでの時間が100時間以上となるように前記多層管と前記接続対象部材とを接続する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
  11. 前記外層のSP値と、前記接続対象部材のSP値との差の絶対値が1.0以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の多層管の接続方法。
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