JP2019091603A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス抜け性が向上し得る捲回電極体を備えた非水電解液二次電池を提供する。【解決手段】本発明は、長尺な正極シートと長尺な負極シートが、長尺なセパレータシートを間に介在させつつ積層および捲回されて形成された捲回電極体と、非水電解液と、を備えた非水電解液二次電池に関する。ここに開示される非水電解液二次電池は、上記セパレータシートにおけるシート長手方向に直交する幅方向の両方の端縁部のそれぞれに、該幅方向のシート内側に向けて切り欠かれた切り欠き凹部が、該端縁部の長手方向に相互に間隔をあけて複数形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池およびその他の非水電解液二次電池は、電気を駆動源とする車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末等の電気製品等に搭載される電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられている。このような非水電解液二次電池は、典型的には、長尺シート状の正極と負極が長尺シート状のセパレータを間に介在させつつ積層および捲回されて形成された捲回電極体と、非水電解液と、が電池ケースに収容されて構築される。この種の非水電解液二次電池に関する従来技術としては、特許文献1〜3に開示されたものが挙げられる。
特開2003−217674号公報 国際公開第2015/156344号 特許第6208239号公報
かかる非水電解液二次電池において、セパレータは正極と負極とを電気的に絶縁させる役割をもつ。しかしながら、例えば、高温でセパレータが熱収縮したり、振動や落下等による衝撃を受けてセパレータの配置がずれたりした場合等には、正極と負極とが接触する等の不具合が発生する可能性がある。このため、セパレータのサイズ(例えば、長尺なセパレータシートにおける幅)を大きく設定しておくことにより、当該不具合の発生は抑制されて、非水電解液二次電池の安全性は向上し得る。
一方、セパレータのサイズが大きくなると、捲回電極体の形態におけるセパレータの両端部において、セパレータ同士および/またはセパレータと集電体との張り付きが大きくなることがある。かかる張り付きが広い範囲で生じた捲回電極体によると、非水電解液二次電池が過充電された時などに電極体内部で発生したガスが、電極体外部に排出されにくくなる(即ち、電極体のガス抜け性が低下する)虞があった。捲回電極体のガス抜け性が低下すると、該電極体を備えた非水電解液二次電池の安全性が低下する傾向がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ガス抜け性(ガス排出性)が向上し得る捲回電極体を備えた非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明に係る非水電解液二次電池は、長尺な正極シートと長尺な負極シートが、長尺なセパレータシートを間に介在させつつ積層および捲回されて形成された捲回電極体と、非水電解液と、を備える。ここで、上記セパレータシートにおけるシート長手方向に直交する幅方向の両方の端縁部のそれぞれには、該幅方向のシート内側に向けて切り欠かれた切り欠き凹部が、該端縁部の長手方向に相互に間隔をあけて複数形成されている。
かかる構成によると、電池使用時に発生し得るガスが、シート長手方向に沿ってセパレータシートの両端縁部に間隔をあけて複数設けられた切り欠き凹部を通って電極体外へ排出されやすい(即ち、電極体のガス抜け性が高い)。このため、電池内部におけるガス発生に起因する電池性能の低下が抑制され、電池の安全性が向上し得る。
ここで開示される非水電解液二次電池の一態様において、捲回電極体の基準点(例えば一方のR部の頂点)から当該基準点に戻るまでの捲回1サイクル(捲回1周)中に所定の間隔をあけつつ2以上の切り欠き凹部を設けることが好ましい。
特に、捲回電極体(即ち、捲回されたセパレータシート)における両方のR部の各々に切り欠き凹部が形成されていることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の断面構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る捲回電極体の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るセパレータシートの切り欠き凹部近傍を拡大して示す模式図である。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
以下の説明では、本発明に係る非水電解液二次電池として、リチウムイオン二次電池を例にして説明するが、本発明の非水電解液二次電池をかかるリチウムイオン二次電池に限定する意図ではない。
図1は本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の断面図である。図2は、リチウムイオン二次電池100に内装される電極体40の構成を示す図である。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、図1に示すような扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)20を備える。リチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、扁平形状の捲回電極体40が、非水電解液80とともに、電池ケース20に収容されて構成されている。
電池ケース20は、一端(電池100の通常の使用状態における上端部に相当する。)に開口部を有する箱形(すなわち有底直方体状)のケース本体21と、その開口部に取り付けられて該開口部を塞ぐ矩形状プレート部材からなる蓋体(封口板)22とから構成される。電池ケース20の材質は、従来のリチウムイオン二次電池で使用されるものと同じであればよく、特に制限はない。軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成された電池ケース20が好ましく、このような金属製材料としてアルミニウム等が例示される。
図1に示すように、蓋体22には外部接続用の正極端子23および負極端子24が形成されている。蓋体22の両端子23、24の間には、電池ケース20の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように構成された薄肉の安全弁30と、注液口32が形成されている。なお、図1では、当該注液口32が注液後に封止材33によって封止されている。
<捲回電極体>
捲回電極体40は、図2に示すように、長尺なシート状正極(正極シート50)と、該正極シート50と同様の長尺シート状負極(負極シート60)と、計二枚の長尺シート状セパレータ(セパレータシート72、74)とを備えている。正極シート50、負極シート60および2枚のセパレータシート72、74は積層され、捲回軸WLを中心として捲回される。ここで捲回軸WLの方向は、正極シート50、負極シート60およびセパレータシート72、74の長手方向に直交する幅方向と一致する。捲回電極体40は、捲回軸WL方向に直交する一の方向において、両端に2つのR部と、該2つのR部に挟まれた平面部とを備える。
<正極シート>
正極シート50は、帯状の正極集電体52と正極活物質層53とを備えている。正極集電体52には、例えば、アルミニウム箔が用いられ得る。正極集電体52の幅方向片側の縁部に沿って未塗工部51が設定される。正極活物質層53は、正極集電体52に設定された未塗工部51を除いて、正極集電体52の両面に保持される。正極活物質層53には、正極活物質粒子と導電材とバインダとが含まれる。
正極活物質としては、リチウムイオン二次電池100の正極活物質として使用し得ることが知られている各種の材料の1種または2種以上を、特に限定なく使用することができる。好適例として、層状系、スピネル系等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5,LiCrMnO、LiFePO)が挙げられる。導電材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の粉末状カーボン材料が例示される。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が例示される。
正極活物質層53全体に占める正極活物質の割合は、凡そ60質量%以上(典型的には60質量%〜99質量%)とすることが適当であり、通常は凡そ70質量%〜95質量%であることが好ましい。導電材を使用する場合、正極活物質層53全体に占める導電材の割合は、例えば凡そ2質量%〜20質量%とすることができ、通常は凡そ3質量%〜10質量%とすることが好ましい。バインダを使用する場合、正極活物質層53全体に占めるバインダの割合は、例えば凡そ0.5質量%〜10質量%とすることができ、通常は凡そ1質量%〜5質量%とすることが好ましい。
正極集電体52の単位面積当たりに設けられる正極活物質層53の質量(目付量)は、充分な電池容量を確保する観点から、正極集電体52の片面当たり3mg/cm以上(例えば5mg/cm以上、典型的には10mg/cm以上)とすることができる。また、入出力特性を確保する観点から、正極集電体52の片面当たり50mg/cm以下(例えば40mg/cm以下、典型的には20mg/cm以下)とすることができる。
正極活物質層53を形成する際には、正極活物質と導電材とバインダとを適当な溶媒に分散させて混練することによって、正極活物質層形成用ペースト(スラリー状またはインク状を含む。以下「正極ペースト」ともいう。)を調製する。この正極ペーストを正極集電体52上に適当量塗布し、乾燥さらにプレスすることによって、正極シート50を作製することができる。上記溶媒としては水性溶媒および有機溶媒のいずれも使用可能であり、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いることができる。また、上記正極ペーストを付与する操作は、例えば、グラビアコーター、スリットコーター、ダイコーター、コンマコーター、ディップコーター等の適当な塗付装置を使用して行うことができる。また、上記溶媒の除去も、従来の一般的な手段(例えば加熱乾燥や真空乾燥)により行うことができる。
<負極シート>
負極シート60は、図2に示すように、帯状の負極集電体62と負極活物質層63とを備えている。負極集電体62には、例えば、帯状の銅箔が用いられ得る。負極集電体62の幅方向片側には、縁部に沿って未塗工部61が設定される。負極活物質層63は、負極集電体62に設定された未塗工部61を除いて、負極集電体62の両面に保持される。負極活物質層63には、負極活物質が含まれている。
負極活物質としては、リチウムイオン二次電池100の負極活物質として使用し得ることが知られている各種の材料の1種または2種以上を、特に限定なく使用することができる。好適例として、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)、カーボンナノチューブ等の炭素材料が挙げられる。なかでも、導電性に優れ、高いエネルギー密度が得られることから、天然黒鉛や人造黒鉛等の黒鉛系材料(特には天然黒鉛)を好ましく用いることができる。
負極活物質層63には、上記負極活物質に加え、一般的なリチウムイオン二次電池100において負極活物質層63の構成成分として使用され得る1種または2種以上の材料を必要に応じて含有し得る。そのような材料の例として、バインダや各種添加剤が挙げられる。バインダとしては、前述した正極シート50と同様のものを用いることができる。その他、増粘剤、分散剤、導電材等の各種添加剤を適宜使用することもできる。例えば、増粘剤としてはカルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)を好適に用いることができる。
負極活物質層63全体に占める負極活物質の割合は、凡そ50質量%以上とすることが適当であり、通常は90質量%〜99質量%(例えば95質量%〜99質量%)とすることが好ましい。バインダを使用する場合には、負極活物質層63全体に占めるバインダの割合は例えば凡そ1質量%〜10質量%とすることができ、通常は凡そ1質量%〜5質量%とすることが好ましい。増粘剤を使用する場合には、負極活物質層63全体に占める増粘剤の割合は例えば凡そ1質量%〜10質量%とすることができ、通常は凡そ1質量%〜5質量%とすることが好ましい。
負極集電体62の単位面積当たりに設けられる負極活物質層63の質量(目付量)は、充分な電池容量を確保する観点から、負極集電体62の片面当たり3mg/cm以上(典型的には5mg/cm以上、例えば7mg/cm以上)とすることができる。また、入出力特性を確保する観点から、負極集電体62の片面当たり30mg/cm以下(典型的には20mg/cm以下、例えば15mg/cm以下)とすることができる。
正極シート50の作製方法と同様に、負極活物質および他の負極活物質層構成成分を適当な溶媒に分散させて混練することによって、負極活物質層形成用ペースト(以下「負極ペースト」ともいう。)を調製する。この負極ペーストを負極集電体62上に適当量塗布し、乾燥さらにプレスすることによって、負極シート60を作製することができる。
<セパレータシート>
セパレータシート72、74は、図2に示すように、正極シート50と負極シート60とを隔てる部材である。この例では、セパレータシート72、74は、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータシート72、74には、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造を有するもの或いは積層構造を有するものを用いることができる。また、かかる樹脂で構成されたシート材の表面に、絶縁性を有する粒子の層をさらに形成してもよい。ここで、絶縁性を有する粒子としては、絶縁性を有する無機フィラー(例えば、金属酸化物、金属水酸化物などのフィラー)、または、絶縁性を有する樹脂粒子(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの粒子)等が挙げられる。
図2に示す例では、セパレータシート72、74の長手方向に直交する幅方向の両方の端縁部のそれぞれに切り欠き凹部90が形成されている。図3は、セパレータシート72、74における切り欠き凹部90近傍を拡大して示した図である。図2および図3に示す例では、切り欠き凹部90は、セパレータシート72、74の幅方向の端縁部から該幅方向のシート内側に向けて丸みを帯びて切り欠かれた形状になっている。
かかる切り欠き凹部90は、2枚のセパレータシート72、74のうち、どちらか一方にのみ設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。ガス抜け性向上の観点からは、2枚のセパレータシート72、74の両方に切り欠き凹部90が形成されることが好ましい。
切り欠き凹部90の形状およびサイズは、正極活物質層53と負極活物質層63とが互いに接触しない限りにおいて、特に限定されない。図3に示すように、セパレータシート72、74の幅方向に沿った切り欠き凹部90の最大深さをd[mm]、セパレータシートの長手方向に沿った切り欠き凹部90の端部径をe[mm]としたとき、上記最大深さdおよび上記端部径eの好適な範囲は、非水電解液二次電池の種類、サイズ、構成等により決定され得る。
例えば、ここに開示される一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100において、上記最大深さdは0.05mm以上であることが好ましい。上記最大深さdが0.05mmより小さすぎると、ガス抜け性が向上しにくい傾向があり、さらにリチウムイオン二次電池100が発熱した場合に電池外部へ熱が排出されにくい傾向がある。上記最大深さdの上限値は特に限定されないが、例えば0.7mm以下であることが好ましい。上記最大深さdが0.7mmよりも大きくなりすぎると、正極シート50と負極シート60とを隔てる性能が低下しがちになり、電池の安全性が低下する傾向がある。
ここに開示される一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100において、上記端部径eは0.1mm以上であることが好ましい。上記端部径eが0.1mmより小さすぎると、ガス抜け性が向上しにくい傾向があり、さらにリチウムイオン二次電池100が発熱した場合に電池外部へ熱が排出されにくい傾向がある。上記端部径eの上限値は特に限定されないが、例えば35mm以下であることが好ましい。
ここに開示される一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100において、切り欠き凹部90は、セパレータシート72、74の長手方向に直交する幅方向の両方の端縁部のそれぞれに、該端縁部の長手方向に相互に間隔をあけて複数形成される。かかる構成によると、ガス抜け性が向上した捲回電極体40を備えるリチウムイオン二次電池100が実現し得る。上記切り欠き凹部90の数および間隔は、非水電解液二次電池の種類、サイズ、構成等に応じて適宜設定されうる。好ましくは、捲回電極体40の基準点(例えば一方のR部の頂点)から当該基準点に戻るまでの捲回1サイクル(捲回1周)中に、所定の間隔をあけつつ2以上(例えば片端あたり2箇所)の切り欠き凹部90を設けることが好ましい。
セパレータシート72、74が正極シート50および負極シート60とともに捲回されて、捲回電極体40の形態となったときの、切り欠き凹部90の捲回電極体40における位置は特に限定されない。ガス抜け性を向上させる観点からは、捲回電極体40(即ち、捲回されたセパレータシート72、74)における両方のR部の各々に、切り欠き凹部90が形成されていることが好ましい。
この実施形態では、捲回電極体40は、図2に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に押し曲げられている。未塗工部51の中間部分は、寄せ集められ、電池ケース20の内部に配置された電極端子(内部端子)の集電タブ25、26に溶接されている。図1中の25a、26aは当該溶接個所を示している。
<電解液(非水電解液)>
電解液(非水電解液)80としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる非水電解液80は、典型的には、適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する。上記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等からなる群から選択された一種または二種以上を用いることができる。また、上記支持塩としては、例えば、LiPF,LiBF,LiAsF,LiCFSO,LiCSO,LiN(CFSO,LiC(CFSO等のリチウム塩を用いることができる。一例として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(例えば体積比3:4:3)にLiPFを約1mol/Lの濃度で含有させた非水電解液80が挙げられる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、これら材料の質量比がLNCM:AB:PVDF=91:6:3となるよう混練機に投入し、N−メチルピロリドン(NMP)で混練して、正極ペーストを調製した。このペーストを、長尺状のアルミニウム箔(正極集電体)の両面に幅96mmで塗布し、乾燥後にプレスすることによって、正極集電体の両面に正極活物質層を有する正極シートを作製した。正極ペーストの目付量(固形分基準)は、片面あたり6.2mg/cmとなるように調整した。
負極活物質としての天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、これら材料の質量比がC:SBR:CMC=98:1:1となるよう混練機に投入し、イオン交換水で混練して、負極ペーストを調製した。このペーストを、長尺状の銅箔(負極集電体)の両面に幅100mmで塗布し、乾燥後にプレスすることによって、負極集電体の両面に負極活物質層を有する負極シートを作製した。に塗布し、乾燥して負極シートを作製した。負極ペーストの目付量(固形分基準)は、片面あたり4.0mg/cmとなるように調整した。
非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=30:40:30の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
例1〜5に係るセパレータシートとして、まず、ポリエチレン(PE)の両面にポリプロピレン(PP)が積層された三層構造であって、厚みが20μmのポリオレフィン多孔質シートを用意した。そして、上記ポリオレフィン多孔質シートの幅方向の両方の端縁部のそれぞれに、図2に示すような丸みを帯びた切り欠き凹部を、該ポリオレフィン多孔質シートの長手方向に沿って概ね80mm毎の間隔を空けて、該長手方向の全体に渡って複数個形成した。各例に係るセパレータシートに設けられた切り欠き凹部の最大深さd[mm]と端部径e[mm]は、表1に示す通りとした。
上記で作製した正極シートと負極シートを、幅方向の両方の端縁部に複数の切り欠き凹部を設けた2枚のセパレータシートとともに積層し、捲回した後、側面方向から押圧して拉げさせることによって扁平形状の捲回電極体を作製した。次に、電池ケースの蓋体に正極端子および負極端子を取り付け、これらの端子を捲回電極体端部に露出した正極集電体および負極集電体にそれぞれ溶接した。このようにして蓋体と連結された捲回電極体を、角型の電池ケースの開口部からその内部に収容し、開口部と蓋体を溶接した。そして、電池ケース内を大気圧雰囲気で保ったまま、蓋体に設けられた電解液注入孔から非水電解液を注入して、捲回電極体内に非水電解液を含浸させた。このようにして、例1〜5に係るリチウムイオン二次電池を構築した。
例6および例7に係るリチウムイオン二次電池としては、セパレータシートとして上記ポリオレフィン多孔質シートを、切り欠き凹部を設けないまま用いたこと以外は、例1〜5に係るリチウムイオン二次電池の製造方法と同様の方法で作製した。
但し、上記正極シートおよび負極シートならびにセパレータの長さを異ならせることにより、電極長および電池容量は相互に異なる2種類に設定した。即ち、例1〜4ならびに例6のリチウムイオン二次電池の電池容量は4.3Ahとし、例5および例7のリチウムイオン二次電池の電池容量は3.6Ahとした。
<釘刺し試験>
各例に係るリチウムイオン二次電池をSOC100%まで充電した。次いで、電池ケースの外表面に2枚の熱電対を貼り付けておき、25℃の温度環境下において、各リチウムイオン二次電池の幅広面の中央部に、直径5mm、円錐角45°のスチール釘を25mm/secの速度で貫通させて、強制的に内部短絡させた。各試験実施時の電池温度(最高到達温度)を測定した。結果を表1の「電池温度(℃)」の欄に示す。
Figure 2019091603
一般に、リチウムイオン二次電池を強制的に内部短絡させると、該電池の温度は上昇する。このとき、電極体内部で発生したガスを電極体外部に排出する性能(ガス抜け性)が高いリチウムイオン二次電池ほど、電極体で発生した熱をより好適に外部に拡散させることができると考えられる。このため、釘刺し試験による電池の最高到達温度と電極体のガス抜け性には相関があり、具体的には、釘刺し試験による電池の最高到達温度が低いことは電極体のガス抜け性がより高いことを示唆している。
切り欠き凹部が形成されていないセパレータシートが用いられた例6のリチウムイオン二次電池と比較して、幅方向の両端にそれぞれ複数個の切り欠き凹部が形成されたセパレータシートが用いられた例1〜5のリチウムイオン二次電池は、強制内部短絡時における電池の最高到達温度が低く抑えられることが分かった。即ち、上記切り欠き凹部の形成により、電極体のガス抜け性が向上したことが示唆された。かかる作用効果は、特に電池容量が相対的に高い電池(例えば電池容量が3.6Ahを上回るもの、好ましくは4.0Ah以上、ここでは4.3Ah)において良好に発揮されることが示された。
上記切り欠き凹部の形状に関して、切り欠き凹部の最大深さdが0.05mm以上であり、端部径eが0.1mm以上である例1〜5のリチウムイオン二次電池は、電池の最高到達温度が好適に低く抑制され、高いガス抜け性能を有することが示唆された。特に、切り欠き凹部の最大深さdが0.1mm以上である例3および例4のリチウムイオン二次電池は、強制内部短絡時の電池温度の上昇がより抑制され、より高いガス抜け性能を有することが示唆された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 電池ケース
40 捲回電極体
50 正極シート
51 未塗工部
52 正極集電体
53 正極活物質層
60 負極シート
61 未塗工部
62 負極集電体
63 負極活物質層
72 セパレータシート
74 セパレータシート
80 非水電解液
90 切り欠き凹部
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 長尺な正極シートと長尺な負極シートが、長尺なセパレータシートを間に介在させつつ積層および捲回されて形成された捲回電極体と、
    非水電解液と、を備えた非水電解液二次電池であって、
    前記セパレータシートにおけるシート長手方向に直交する幅方向の両方の端縁部のそれぞれには、該幅方向のシート内側に向けて切り欠かれた切り欠き凹部が、該端縁部の長手方向に相互に間隔をあけて複数形成されている、
    ことを特徴とする非水電解液二次電池。
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