JP2015153742A - 蓄電装置及びセパレータの製造方法 - Google Patents

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貴之 弘瀬
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Abstract

【課題】過充電時にセパレータの内部にガス溜まりが形成されることを抑制することができる蓄電装置、及びセパレータの製造方法を提供すること。【解決手段】二次電池の電極組立体12が備えるセパレータ19は、該セパレータ19の厚み内にガス抜き通路34を複数有し、ガス抜き通路34はセパレータ19の上端縁F3に開口している。【選択図】図3

Description

本発明は、正極用の電極、負極用の電極、及び両者を絶縁するセパレータを積層した電極組立体と、電解液と、がケース内に収容された蓄電装置及びセパレータの製造方法に関する。
蓄電装置の一種である二次電池としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などが知られている。二次電池は、例えば活物質層を備える正極用の電極(以下、正極電極と記載)及び負極用の電極(以下、負極電極と記載)がセパレータによって絶縁された層状の構造を有する電極組立体と、電極組立体が収容されたケースと、を備えている。ケースには、電解液が収容されており、電極組立体に電解液が含浸した状態にある。また、二次電池は、電流遮断装置(CID)を備える。
電流遮断装置は、二次電池が過充電を起こし、ケースの内圧が予め設定された作動圧に達すると、二次電池に流れる電流を遮断する。そこで、二次電池では、過充電時にケース内に意図的にガスを発生させ、ケースの内圧を速やかに高めるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、有機溶媒に添加剤を添加した特定の電解液を用いることで、過充電時、添加剤を正極電極の活物質層の表面で酸化させ、イオンを発生させる。発生したイオンは、電解液中を移動し、セパレータを通過して負極電極に向けて移動する。そして、負極電極に移動したイオンが、活物質層の表面で還元され、ガスが発生する。このガスの発生が継続されると、ケースの内圧を作動圧にまで速やかに高めることが可能になる。
特開2001−15155号公報
しかしながら、過充電時にケース内で意図的にガスを発生させる構成としても、発生したガスがセパレータの内部に溜まってしまうと、ガス溜まりによってセパレータ内でのイオンの通り道が減少してしまう。その結果、正極電極から負極電極に到達できるイオンの量が減少し、負極電極でのガス発生量が減少してしまう結果、ケースの内圧が上昇しにくくなってしまう。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、過充電時にセパレータの内部にガス溜まりが形成されることを抑制することができる蓄電装置、及びセパレータの製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するための蓄電装置は、金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極用の電極、負極用の電極、及び両者を絶縁するセパレータを積層した電極組立体と、電解液と、がケース内に収容された蓄電装置において、前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に沿う方向の前記セパレータの厚み内にガス抜き通路を少なくとも1つ有し、前記ガス抜き通路は前記セパレータの縁に開口していることを要旨とする。
これによれば、蓄電装置が過充電を起こした時、添加剤の作用によって発生したガスがセパレータの内部に入り込んでも、そのガスをガス抜き通路によりセパレータの縁まで逃がし、セパレータの外へ逃がすことができる。よって、セパレータの内部にガス溜まりが形成されてしまうことを抑制でき、添加剤から発生したイオンのセパレータ内部での通り道が減少したり、イオンの移動が妨げられてしまうことを抑制できる。その結果、正極用の電極から負極用の電極に到達できるイオンの量が減少せず、負極用の電極でのガス発生量が減少することが抑制できる。
また、蓄電装置について、前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に前記負極用の電極と対向する面を第一面とし、前記正極用の電極と対向する面を第二面とすると、前記ガス抜き通路は、前記セパレータの厚み方向において、前記第一面側に位置しているのが好ましい。
これによれば、負極用の電極側でガスが発生する。このため、セパレータの内部では第一面側にガスが入り込みやすいが、入り込んだガスは、速やかにガス抜き通路に入り込み、そのままセパレータの外へ逃がすことができる。よって、セパレータの内部にガス溜まりが形成されてしまうことを抑制できる。
また、蓄電装置について、前記ガス抜き通路は、前記セパレータの上端縁に開口しているのが好ましい。
これによれば、蓄電装置が過充電を起こした時に発生するガスを、ガスが自然に移動する先で開口したガス抜き通路からセパレータの外へ逃がすことができる。したがって、より効果的に過充電時のガス溜まりの発生を抑制することができる。
また、蓄電装置について、前記ガス抜き通路は、該ガス抜き通路の軸方向が鉛直方向に延びているのが好ましい。
これによれば、ガス抜き通路はセパレータの上端縁に開口しているため、ガス抜き通路は、セパレータの上端縁から鉛直方向に沿って下端縁に向けて真っ直ぐ延びている。このため、例えば、ガス抜き通路がセパレータの上端縁から屈曲していたり、斜めに延びている場合と比べると、発生したガスがガス抜き通路を通過する距離を短くすることができる。したがって、さらに効果的に過充電時のガス溜まりの発生を抑制することができる。
また、蓄電装置について、前記ガス抜き通路は、軸方向の両端が前記セパレータの縁に開口し、一端が開口する縁と他端が開口する縁は前記セパレータの対辺となるのが好ましい。
これによれば、例えば、ガス抜き通路がセパレータの途中から延びている場合と比べて、ガス抜き通路を容易に形成することができる。
また、蓄電装置について、前記蓄電装置は二次電池である。
上記問題点を解決するためのセパレータの製造方法は、金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極用の電極、負極用の電極、及び両者を絶縁するセパレータを積層した電極組立体と、電解液と、がケース内に収容された蓄電装置における前記セパレータの製造方法において、前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に沿うサイズを前記セパレータの厚みとすると、前記セパレータの材料を溶融した溶融材料を層状に形成し、少なくとも一端が前記溶融材料の縁から露出するように棒材を設置し、前記溶融材料が硬化した後に前記棒材を溶かすことを要旨とする。
これによれば、棒材が溶けると、棒材のあった位置に、セパレータの少なくとも一端縁に開口した空洞をセパレータの厚み内に形成することができる。その空洞により蓄電装置が過充電を起こした時に発生するガスを逃がすガス抜き通路を形成することができる。
そして、得られたセパレータを用いた蓄電装置では、蓄電装置が過充電を起こした時、添加剤の作用によって発生したガスがセパレータの内部に入り込んでも、そのガスをガス抜き通路によりセパレータの縁まで逃がし、セパレータの外へ逃がすことができる。よって、セパレータの内部にガス溜まりが形成されてしまうことを抑制でき、添加剤から発生したイオンのセパレータ内部での通り道が減少してしまうことを抑制できる。その結果、正極用の電極から負極用の電極に移動できるイオンの量が減少せず、負極用の電極でのガス発生量が減少することが抑制できる。
本発明によれば、過充電時にセパレータの内部にガス溜まりが形成されることを抑制することができる。
本実施形態における二次電池の断面図。 電極組立体の分解斜視図。 電極組立体及び電解液を模式的に示す断面図。 セパレータを示す縦断面図。 電極組立体を示す断面図。 二次電池が過充電を起こした場合の負極電極及びセパレータの様態図。 棒材を設置した状態を模式的に示す図。 棒材を溶解した状態を模式的に示す図。
以下、蓄電装置を二次電池10に具体化した実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1及び図3に示すように、蓄電装置としての二次電池10はケース11を備え、ケース11には、電極組立体12と、電解液13とが収容されている。電解液13は、有機溶媒に溶質としてリチウム塩を溶解させたものである。また、有機溶媒には、添加剤Rが添加されている。添加剤Rとしてフェニル基に隣接する第3級炭素を有するシクロアルキルベンゼン誘導体が用いられている。シクロアルキルベンゼン誘導体として、シクロヘキシルベンゼンが選択される。この添加剤Rは、二次電池10が過充電状態となった場合に、ガス発生を促進させるものでもある。
図1に示すように、ケース11は、四角箱状の本体部材14と、本体部材14に電極組立体12を挿入する開口部14aを閉塞する矩形平板状の蓋部材15とからなる。充放電要素としての電極組立体12は、絶縁シート16によってケース11と絶縁されている。また、電極組立体12には電解液13が含浸している。
図2に示すように、電極組立体12は、正極用の電極としての正極電極17と、負極用の電極としての負極電極18と、正極電極17と負極電極18との間を絶縁し、かつ電気伝導に係るイオンが通過可能な樹脂製の多孔質膜であるセパレータ19とを備えている。正極電極17、負極電極18、及びセパレータ19はそれぞれ長方形状のシート状である。そして、電極組立体12は、正極電極17と負極電極18の間に、セパレータ19を挟んだ状態で正極電極17と負極電極18が交互に積層方向Tに沿って重なることで層状となる。
正極電極17は、長方形状の正極金属箔20(本実施形態ではアルミニウム)を備えている。正極金属箔20は、その一辺としての上辺に正極タブ21を有する。そして、正極電極17は、正極金属箔20の両面に、正極活物質を含む正極活物質層23を備える。
負極電極18は、長方形状の負極金属箔24(本実施形態では銅)を備えている。負極金属箔24は、その一辺としての上辺に負極タブ25を有する。そして、負極電極18は、負極金属箔24の両面に、負極活物質を含む負極活物質層27を備える。
図1に示すように、電極組立体12は、正極タブ21が集められた正極タブ群21aを有している。正極タブ群21aは、電極組立体12の上部に位置しているとともに、蓋部材15に対向している。また、電極組立体12は、負極タブ25が集められた負極タブ群25aを有している。負極タブ群25aは、電極組立体12の上部に位置しているとともに、蓋部材15に対向している。そして、正極タブ群21aと、負極タブ群25aとは、異なる場所で積層されている。
二次電池10は、正極端子28、及び負極端子29を備えている。正極端子28は、正極導電部材30を介して電極組立体12の正極タブ群21aと電気的に接続されている。また、負極端子29は、負極導電部材31を介して電極組立体12の負極タブ群25aと電気的に接続されている。正極端子28、及び負極端子29は、絶縁リング32によって蓋部材15から絶縁された状態で蓋部材15を貫通し、ケース11の外部に突出している。
ケース11には、電流遮断装置(CID)33が配設されている。電流遮断装置33は、電極組立体12において、正極タブ群21a及び負極タブ群25aを有する面と、本体部材14及び蓋部材15の内面との間に位置している。正極導電部材30は、正極タブ21に接続された第一導電板37と、正極電極17に接続された第二導電板38とを有する。第一導電板37は、正極タブ21に接続された第一平面部37aと、第一平面部37aよりも電極組立体12側に位置する第二平面部37bと、第一平面部37aと第二平面部37bを連結する連結部37cを有し、第一導電板37は断面S字形状である。第一導電板37は、第二平面部37bを厚み方向に貫通する透孔37dを有する。
第二導電板38は、第二平面部37bよりも蓋部材15側に配置され、第二導電板38は第二平面部37bの上方に配置されている。第二導電板38は、貫通孔38aを有し、貫通孔38aは第二平面部37bにおける透孔37dの上方に配置されている。
電流遮断装置33は、第一導電板37と第二導電板38を電気的に接続している。電流遮断装置33は、第二導電板38に接続された導電性のダイアフラム39を有し、ダイアフラム39は、ケース11の内圧に応じて変形可能である。ダイアフラム39は、第二導電板38から第二平面部37bに向けて膨出した状態を取っており、第二平面部37bに向けて膨出した部位が透孔37dに入り込み、透孔37dの開口縁と当接している。この当接により、ダイアフラム39を介して第一導電板37と第二導電板38が電気的に接続されている。
一方、図1の2点鎖線に示すように、ケース11の内圧が上昇し、ダイアフラム39が第二導電板38に向けて膨出した状態では、ダイアフラム39が第二平面部37bから離間して、第一導電板37と第二導電板38を電気的に絶縁させる。ダイアフラム39が第二導電板38に向けて膨出した状態では、ダイアフラム39は第二導電板38の貫通孔38aに入り込む。
そして、二次電池10が過充電状態となり、ケース11の内圧が上昇して、ケース11の内圧がダイアフラム39を第二導電板38に向けて膨出させる圧力(電流遮断装置33の作動圧)に達したとき、電流遮断装置33が作動し、電流を遮断する。なお、本実施形態における二次電池10はリチウムイオン電池である。
次に、セパレータ19について詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、セパレータ19において、電極組立体12の積層方向Tに沿う方向をセパレータ19の厚み方向Fとし、電極組立体12の積層方向Tに沿うサイズをセパレータ19の厚みとする。
セパレータ19において、電極組立体12の積層方向Tで負極電極18の負極活物質層27と対向する面を第一面F1とし、正極電極17の正極活物質層23と対向する面を第二面F2とする。セパレータ19において、正極タブ21が突出した正極電極17の一辺に沿って延びる縁、及び負極タブ25が突出した負極電極18の一辺に沿って延びる縁を、セパレータ19の上端縁F3とする。
図2に示すように、セパレータ19において、正極電極17の一辺及び負極電極18の一辺に沿う方向を幅方向Wとすると、セパレータ19の上端縁F3は、セパレータ19の幅方向Wの全体に亘って厚み方向Fに厚みを有する面である。また、セパレータ19は、上端縁F3と平行に延びる下端縁F4を有し、この下端縁F4は、セパレータ19の幅方向Wの全体に亘って厚み方向Fに厚みを有する面である。セパレータ19において、上端縁F3、及び下端縁F4に垂直な方向を、セパレータ19の軸方向Kとすると、セパレータ19は、上端縁F3と下端縁F4の両端を軸方向に繋ぎ、かつ互いに平行な側縁F5を有する。セパレータ19の側縁F5は、セパレータ19の軸方向Kの全体に亘って厚み方向Fに厚みを有する面である。
図2及び図3に示すように、セパレータ19においては、その1枚の厚み内にガス抜き通路34を複数有し、ガス抜き通路34は、その中心軸Lがセパレータ19の軸方向Kに延びるとともに、第一面F1及び第二面F2と平行に延びている。すなわち、ガス抜き通路34は、その中心軸Lが積層方向Tに直交し、かつ上下方向に延びている。よって、ガス抜き通路34は、その中心軸Lが、セパレータ19の上端縁F3から下端縁F4に向けて直線状に延びており、ガス抜き通路34は上端縁F3から下方に向けて鉛直方向に沿って延びている。また、ガス抜き通路34は、セパレータ19の厚み方向Fにおいて、第一面F1側に位置している。
ガス抜き通路34は、セパレータ19の上端縁F3の厚み内で開口するガス抜き口35を軸方向Kの一端に有している。また、ガス抜き通路34は、セパレータ19の下端縁F4の厚み内で開口する連通口36を軸方向Kの他端に有している。すなわち、ガス抜き通路34は、軸方向Kの両端がセパレータ19の上端縁F3と下端縁F4の厚み内に開口しており、ガス抜き通路34は、セパレータ19を軸方向Kに貫通している。
図4及び図5に示すように、複数のガス抜き通路34は、セパレータ19の幅方向Wに沿って一定間隔おきに配置されている。そして、複数のガス抜き通路34は、それぞれ独立しており、互いに交差、または分岐していない。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図3に示すように、二次電池10が過充電を起こした場合、電解液13に含まれる添加剤Rが正極活物質層23で酸化され、水素イオンが発生する。発生した水素イオンは、電解液13中を移動し、セパレータ19を厚み方向Fに通過して負極電極18に向けて移動する。そして、負極電極18に移動した水素イオンが、負極活物質層27で還元され、負極活物質26から水素ガスPが発生する。発生した水素ガスPは、負極活物質層27の表面から電解液13中を移動し、ケース11内に水素ガスPが充満する。
図6に示すように、発生した水素ガスPがセパレータ19の内部に入り込むことがあるが、セパレータ19の内部に入り込んだ水素ガスPは、セパレータ19のガス抜き通路34に入り込みそのままガス抜き通路34を上昇して、ガス抜き口35からセパレータ19の外へ逃げる。
正極電極17側で発生した水素イオンは、セパレータ19の内部を厚み方向Fに移動し、負極電極18まで移動する。そして、水素ガスPの発生が継続されるとケース11の内圧が上昇し、ケース11の内圧が電流遮断装置33の作動圧に達すると電流遮断装置33が作動し過電流を遮断する。
次に、セパレータ19の製造方法について説明する。セパレータ19の製造方法は、塗布工程(ステップS1)と、棒材設置工程(ステップS2)と、乾燥工程(ステップS3)と、切断工程(ステップ4)と、棒材溶解工程(ステップS5)とを有する。
まず、図7に示すように、セパレータ19の材料である樹脂を溶融させた溶融材料40を支持台50上に塗布し、溶融材料40の層を形成する塗布工程を行う(ステップS1)。溶融材料40は、長尺状に塗布される。層状に塗布された溶融材料40において、その表面に沿い、かつ長手方向に直交する方向を短手方向とする。
次に、支持台50に塗布された溶融材料40が硬化する前に、溶融材料40の厚み内に棒材43を設置する棒材設置工程を行う(ステップS2)。棒材43は、特定の溶剤に溶ける材質であるとともに、溶融材料40に影響を及ぼさない材質である。棒材43は、その軸方向が溶融材料40の短手方向に沿う状態で設置され、かつ溶融材料40の長手方向へ等間隔おきに設置される。また、棒材43は、溶融材料40の長手方向に延びる一対の対辺に沿う縁の間に跨って設置されるとともに、棒材43の軸方向の両端が溶融材料40の長手方向に延びる両端縁から露出するように設置される。
次に、溶融材料40を乾燥させる乾燥工程を行う(ステップS3)。すると、溶融材料40が硬化し、長尺状のセパレータ19が形成される。次に、長尺状のセパレータ19を所定サイズに切断する切断工程を行う(ステップS4)。
次に、切断されたセパレータ19を溶剤に浸し、棒材43を溶解させる棒材溶解工程を行う(ステップS5)。棒材43が、溶けた後、セパレータ19を溶剤から取り出す。
その結果、図8に示すように、セパレータ19において、棒材43のあった位置に、空洞が形成され、その空洞によりガス抜き通路34が形成される。
そして、正極電極17と負極電極18の間に、両極を絶縁するセパレータ19を挟んだ状態で、正極電極17と負極電極18を交互に積層して電極組立体12を形成する。その後、ケース11に電極組立体12、電解液13、及び電流遮断装置33を収容し、二次電池10を形成する。
以上説明したように、本実施形態によれば以下に示す効果を得ることができる。
(1)二次電池10のケース11内に水素ガスPが発生したとき、セパレータ19の内部に入り込んだ水素ガスPを、セパレータ19のガス抜き通路34によりセパレータ19の外へ逃がすことができる。よって、ガス抜き通路34を設けることで、セパレータ19の内部にガス溜まりが形成されることを抑制することができる。その結果、ガス溜まりによってセパレータ19内部での水素イオンの通り道が減少したり、移動が妨げられてしまうことを抑制でき、正極電極17から負極電極18に到達できる水素イオンの量が減少せず、負極電極18での水素ガスPの発生量が減少することが抑制できる。
(2)ガス抜き通路34は、セパレータ19における負極活物質層27に対向する第一面F1側に位置している。水素ガスPは負極活物質層27で発生する。このため、セパレータ19の第一面F1側には水素ガスPが入り込みやすいが、ガス抜き通路34が厚み方向Fの第一面F1側に位置していることから、セパレータ19の内部に水素ガスPが入り込んでも、ガス抜き通路34により水素ガスPをセパレータ19の外へ速やかに逃がすことができる。
(3)ガス抜き通路34のガス抜き口35が、セパレータ19の上端縁F3の厚み内で開口している。このため、水素ガスPが自然に移動する方向に開口したガス抜き口35から水素ガスPをセパレータ19の外へ逃がすことができる。
(4)ガス抜き通路34は、その軸方向Kが上端縁F3から鉛直方向に沿って下端縁F4に向けて延びているため、水素ガスPがガス抜き通路34を通過する距離を短くして水素ガスPをセパレータ19の外へ逃がすことができる。
(5)ガス抜き通路34は、セパレータ19の上端縁F3にガス抜き口35を有し、上端縁F3の対辺に沿う下端縁F4に連通口36を有している。よって、セパレータ19の製造に関し、ガス抜き通路34がセパレータ19の途中から延びている場合と比べて、ガス抜き通路34を容易に形成することができる。
(6)例えば、2枚のセパレータ形成部材を合わせて1枚のセパレータとしたものにおいて、一方のセパレータ形成部材に、その鉛直方向に延びるリブを複数形成し、そのリブによって、対向するセパレータ形成部材の内面同士の間にガス抜き通路を形成することが考えられる。この場合、一方のセパレータ形成部材にリブを形成し、2枚のセパレータ形成部材を接合してガス抜き通路を形成する必要があり、ガス抜き通路を有するセパレータの製造が面倒である。また、セパレータ形成部材の材質上、リブは剛性が低く、リブによって形成されたガス抜き通路は通路として成立しにくい。
これに対し、本実施形態のセパレータ19では、その製造途中で、溶融材料40に棒材43を設置し、溶融材料40が硬化した後に、棒材43を溶融するだけで、セパレータ19に棒材43を形成することができ、ガス抜き通路34を簡単に製造することができる。また、ガス抜き通路34は、セパレータ19を軸方向Kに貫通し、セパレータ19の厚み内に形成されているため、通路として成立しやすい。
(7)セパレータ19は、その厚み内にガス抜き通路34を有し、ガス抜き通路34はセパレータ19の表面に露出していない。このため、ガス抜き通路34は、セパレータ19の内部に形成されたガス溜まりをセパレータ19の外へ逃がすことができる。また、セパレータ19の表面にガス溜まりが形成されても、そのガスは自然にガス抜き通路34に入り込み、ガス抜き通路34を通ってセパレータ19の外へ逃がすことができる。
尚、本実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
○ ガス抜き通路34は、連通口36を有していなくてもよい。つまり、ガス抜き通路34は、軸方向Kの一端のガス抜き口35のみで開口していてもよい。
○ ガス抜き通路34は、その軸方向Kが、上端縁F3から下端縁F4に向けて鉛直方向に沿って延びていなくてもよい。例えば、ガス抜き通路34は、その中心軸Lが斜めに延びていたり、屈曲していたりしてもよい。
○ ガス抜き口35は、セパレータ19の上端縁F3の厚み内に開口していなくてもよい。例えば、ガス抜き口35は、セパレータ19の側縁F5の厚み内に開口していてもよい。
○ ガス抜き通路34は、セパレータ19の第二面F2側に位置していてもよいし、セパレータ19の厚み方向Fの中央に位置していてもよい。
○ ガス抜き通路34は、複数でなくてもよい。例えば、ガス抜き通路34は、1つであってもよい。
○ 電流遮断装置33は、本実施形態の配置に限定されない。例えば、蓋部材15と一体的に形成されていてもよい。
○ 本実施形態では、添加剤Rとしてフェニル基に隣接する第3級炭素を有するシクロアルキルベンゼン誘導体が用いられ、シクロアルキルベンゼン誘導体として、シクロヘキシルベンゼンが選択される。しかし、添加剤Rは該物質に限定されない。例えば、添加剤Rは、フェニル基に隣接する第3級炭素を有するアルキルベンゼン誘導体またはシクロアルキルベンゼン誘導体が含有されたものでもよい。そして、アルキルベンゼン誘導体は、例えばクメン、1,3−ジイソプロピルベンゼンが挙げられる。また、シクロアルキルベンゼン誘導体は、例えば、シクロペンチルベンゼンが挙げられる。
○ 正極電極17及び負極電極18は、正極金属箔20及び負極金属箔24の片面のみに活物質層23,27を有するものであってもよい。
○ 棒材43は、溶剤以外の手段で溶かしてもよい。例えば、加熱する過程で棒材43を溶かしてもよい。
○ 本実施形態の蓄電装置は、二次電池10であったが、これに限らず、他の蓄電装置であってもよい。例えば、キャパシタが挙げられる。
T…積層方向、F1…第一面、F2…第二面、F3…セパレータの縁としての上端縁、10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、13…電解液、17…正極用の電極としての正極電極、18…負極用の電極としての負極電極、19…セパレータ、20…金属箔としての正極金属箔、23…活物質層としての正極活物質層、24…金属箔としての負極金属箔、27…活物質層としての負極活物質層、34…ガス抜き通路、40…溶融材料、43…棒材。

Claims (7)

  1. 金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極用の電極、負極用の電極、及び両者を絶縁するセパレータを積層した電極組立体と、電解液と、がケース内に収容された蓄電装置において、
    前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に沿う方向の前記セパレータの厚み内にガス抜き通路を少なくとも1つ有し、前記ガス抜き通路は前記セパレータの縁に開口していることを特徴とする蓄電装置。
  2. 前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に前記負極用の電極と対向する面を第一面とし、前記正極用の電極と対向する面を第二面とすると、
    前記ガス抜き通路は、前記セパレータの厚み方向において、前記第一面側に位置している請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記ガス抜き通路は、前記セパレータの上端縁に開口している請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
  4. 前記ガス抜き通路は、該ガス抜き通路の軸方向が鉛直方向に延びている請求項3に記載の蓄電装置。
  5. 前記ガス抜き通路は、軸方向の両端が前記セパレータの縁に開口し、一端が開口する縁と他端が開口する縁は前記セパレータの対辺となる請求項4に記載の蓄電装置。
  6. 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の蓄電装置。
  7. 金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極用の電極、負極用の電極、及び両者を絶縁するセパレータを積層した電極組立体と、電解液と、がケース内に収容された蓄電装置における前記セパレータの製造方法において、
    前記セパレータにおいて、前記電極組立体の積層方向に沿うサイズを前記セパレータの厚みとすると、
    前記セパレータの材料を溶融した溶融材料を層状に形成し、少なくとも一端が前記溶融材料の縁から露出するように棒材を設置し、前記溶融材料が硬化した後に前記棒材を溶かすことを特徴とするセパレータの製造方法。
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