JP2019084993A - 車両用フード構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用フード構造において、フード開閉時の入力荷重をアウタパネルに流すことにより、インナパネル等に荷重が集中するのを抑える。【解決手段】フードインナ20の前端部がフードアウタ10と反対側に窪むことで、両パネル間に空間Sが形成された車両用フード構造である。フードインナ20の前端部には、ストライカ30の取付部21と前側傾斜部22と後側傾斜部23とが形成されている。フードアウタ10には、前側傾斜部22と後側傾斜部23との間でパネル本体部51が取付けられている。ストライカ30のベース32は取付部21上に取り付けられている。フードインナ20における前端周縁部26と前側傾斜部22との間の部位、ベース32の前部、ベース32の後部およびフードインナ20における後側傾斜部23よりも後側の部位と、パネル本体部51とをそれぞれ接続する第1〜第4部材52,42,43,53を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、車体前側に設けられた開口部を開閉する車両用フード構造に関するものである。
従来から、外板(フード、フェンダー、ルーフ、ドア等)の耐デント性(外板が、ワックスがけ、積雪、手押し、開閉操作などの相対的に小さな外力に耐えて凹み難いこと)を向上させるために様々な工夫がなされている。耐デント性を向上させる具体的な方法としては、板厚を上げたり、内側からバックアップ材を当てたり、外板強化材を貼り付けたりする等が挙げられる。
例えば特許文献1の図3には、耐デント性を高めるべく、デントリインフォースメントパネルを備える車両のフード構造が開示されている。
特開2012−101725号公報
図7は、従来のフード構造を模式的に示す断面図である。この従来のフード101は、アウタパネル110と、アウタパネル110と反対側に窪むことでアウタパネル110との間に空間が形成されるように配置されたインナパネル120と、インナパネル120に取り付けられたストライカ130と、ストライカ130を支持するロックリインフォースメントパネル140と、デントリインフォースメントパネル150とを備えている。
インナパネル120の前端部には、ストライカ130を支持する水平部121と、水平部121の後端から後方へ向かってアウタパネル110側へ傾斜して延びる傾斜部123と、傾斜部123のアウタパネル110側の端部から後方へ延びる傾斜部127とが形成されている。デントリインフォースメントパネル150は、アウタパネル110に沿うように設けられ、マスチックシーラ160を介してアウタパネル110と接続されている。デントリインフォースメントパネル150は、前端部154のみインナパネル120とスポット溶接(図7の×印参照)にて接続されている。ロックリインフォースメントパネル140は、インナパネル120の水平部121の上に重なる水平部141と、水平部141の前端から前方へ向かってアウタパネル110側へ傾斜して延びる傾斜部142と、水平部141の後端から後方へ向かってアウタパネル110側へ傾斜して延びる傾斜部143とを有している。傾斜部142および傾斜部143の上端部はフランジ144,145を介して、デントリインフォースメントパネル150とスポット溶接にて接続されている。ストライカ130は、ストライカ本体131と、ストライカ本体131をインナパネル120に取り付けるベース132とを有している。ベース132はロックリインフォースメントパネル140の水平部141の上面に固定されている。
このように、従来のフード構造では、アウタパネル110とインナパネル120との間の空間に、デントリインフォースメントパネル150とロックリインフォースメントパネル140とを配置することで、耐デント性が高められている。
しかし、図7に示す従来のフード構造には、以下のような問題がある。すなわち、フード101を閉める場合には、ストライカ130がロック装置190と当接することで、ストライカ130には鉛直上向きの荷重が入力するところ、かかる荷重は、(1)ロックリインフォースメントパネル140の傾斜部142と、(2)ロックリインフォースメントパネル140の傾斜部143と、(3)インナパネル120の傾斜部123と、に分散されることになる。
そうして、(1)傾斜部142に伝達された荷重は、デントリインフォースメントパネル150およびマスチックシーラ160を介して相対的に厚肉なアウタパネル110へ流れるが、(2)デントリインフォースメントパネル150とフランジ145との接続部が自由端であることから、傾斜部143に伝達された荷重は十分に分散されず、両者の打点(スポット溶接個所)に荷重が集中するおそれがある。また、(3)傾斜部123に伝達された荷重は、そのままインナパネル120へ流れるため、相対的に薄肉なインナパネル120が変形や破損するおそれもある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両用フード構造において、フード開閉時の入力荷重をアウタパネルに流すことにより、インナパネル等に荷重が集中するのを抑える技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る車両用フード構造では、インナパネル等の形状や接続態様に工夫を凝らすことで、フード開閉時の入力荷重を適切に分散させるようにしている。
具体的には、本発明は、フード外板を構成するアウタパネルと、周縁部同士が接合されて当該アウタパネルの内側に配置されるインナパネルと、フード前端部を車体に対して着脱自在に連結するストライカとを備え、当該インナパネルの前端部が当該アウタパネルと反対側に窪むことで、フード前端部における両パネルの間に空間が形成された車両用フード構造を対象としている。
そして、この車両用フード構造は、上記インナパネルの窪んだ前端部には、上記ストライカが取り付けられ、フードを閉じた状態で略水平となる取付部と、当該取付部の前端から前方に向かってアウタパネル側に傾斜して延びる前側傾斜部と、当該取付部の後端から後方に向かってアウタパネル側に傾斜して延びる後側傾斜部とが形成され、上記アウタパネルには、上記前側傾斜部と上記後側傾斜部との間で、当該アウタパネルに沿うように設けられ、当該アウタパネルを補強する補強部材が取り付けられており、上記ストライカは、車体側に係合するストライカ本体と、上記取付部の上側に取り付けられて当該ストライカ本体を上記インナパネルに対して固定するベースとを有しており、上記インナパネルにおける前端周縁部と上記前側傾斜部との間の部位と上記補強部材とを接続する第1部材と、上記ベースの前部と上記補強部材とを接続する第2部材と、上記ベースの後部と上記補強部材とを接続する第3部材と、上記インナパネルにおける上記後側傾斜部よりも後側の部位と上記補強部材とを接続する第4部材とをさらに備えていることを特徴とするものである。
フードを閉める場合には、ストライカが車体側のロック装置等と当接することで、ストライカには鉛直上向きの荷重が入力する。そして、この構成によれば、フードを閉める際にストライカに入力した荷重は、(C1)ストライカのベースが取り付けられる取付部の前端からアウタパネル側に傾斜して延びる前側傾斜部と、(C2)ベースの前部と補強部材とを接続する第2部材と、(C3)ベースの後部と補強部材とを接続する第3部材と、(C4)ベースが取り付けられる取付部の後端からアウタパネル側に傾斜して延びる後側傾斜部と、に分散されることになる。
(C1)前側傾斜部に伝達された荷重の一部は、インナパネルにおける前端周縁部と前側傾斜部との間の部位と補強部材とを接続する第1部材へ流れ、補強部材を介してこれが取り付けられるアウタパネルへ流れる一方、荷重の残部は、アウタパネルとインナパネルとが接合される周縁部へ流れる。また、(C2)第2部材に伝達された荷重は、補強部材を介してアウタパネルへ流れる。同様に、(C3)第3部材に伝達された荷重は、補強部材を介してアウタパネルへ流れる。さらに、(C4)後側傾斜部に伝達された荷重の一部は、インナパネルにおける後側傾斜部よりも後側の部位と補強部材とを接続する第4部材へ流れ、補強部材を介してアウタパネルへ流れる一方、荷重の残部は、インナパネルにおける第4部材よりも後側の部位へ流れる。
このように、本発明によれば、フードを閉める際の入力荷重を適切に分散させて、主として補強部材により補強されたアウタパネルに流すことができ、これにより、インナパネルや打点に荷重が集中するのを抑えることができる。
他方、フードを開ける場合には、運転者等がフードの前端部を持ち上げることで、フードの前端周縁部には鉛直上向きの荷重が入力するところ、かかる荷重は、(O1)アウタパネルと、(O2)インナパネルと、に分散されることになる。
そうして、(O2)インナパネルに伝達された荷重の一部は、(O2−1)第1部材へ流れ、補強部材を介してこれが取り付けられるアウタパネルへ流れる一方、(O2−2)荷重の残部は、前側傾斜部へ伝達される。
(O2−2)前側傾斜部に伝達された荷重は、取付部からベースへ伝達され、ベースから第2部材および第3部材に分散され、それぞれ補強部材を介してアウタパネルへ流れる。
このように、本発明によれば、フードを開ける際の入力荷重を適切に分散させて、主として補強部材により補強されたアウタパネルに流すことができ、これにより、インナパネル等に荷重が集中するのを抑えることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用フード構造によれば、フード開閉時の入力荷重をアウタパネルに流すことにより、インナパネル等に荷重が集中するのを抑えることができる。
本発明の実施形態1に係る車両用フード構造を模式的に示す断面図である。 フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフードを閉める場合を示し、同図(b)はフードを開ける場合を示している。 実施形態2に係る車両のフード構造を模式的に示す断面図である。 フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフードを閉める場合を示し、同図(b)はフードを開ける場合を示している。 実施形態3に係る車両のフード構造を模式的に示す断面図である。 フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフードを閉める場合を示し、同図(b)はフードを開ける場合を示している。 従来のフード構造を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、図1〜図7は、車幅方向中央での断面図で、特にフード1,2,3の前端部を中心に表しており、フード1,2,3の後部は図示省略している。また、各図中の符号Frは車両前方を、Upは上方を示している。さらに、各図中の×印は打点(スポット溶接個所)を示している。
(実施形態1)
−フード構造−
図1は、本実施形態に係る車両用フード構造を模式的に示す断面図である。この車両用フード1は、エンジンルーム等の車体(図示せず)の前部に設けられた開口を開閉するものであり、フード1の外板を構成するフードアウタ10と、フード1の内板を構成するフードインナ20と、フード1の前端部を車体に対して着脱自在に連結するストライカ30と、ストライカ30を支持するストライカリインフォースメントパネル40と、フードアウタ10を補強するデントリインフォースメントパネル50と、を備えている。
フードアウタ(アウタパネル)10は、図1に示すように、その前端部が前方に向かって下方になだらかに傾斜している。フードアウタ10は、フードインナ20よりも厚く形成されている。
フードインナ(インナパネル)20は、図1に示すように、その外周縁部(図1では前端周縁部26のみを示す)がフードアウタ10の外周縁部(図1では前端周縁部11のみを示す)によってヘミング接合されていて、フードアウタ10の内側に配置されている。フードインナ20の前端部には、ストライカ30が取り付けられ、フード1を閉じた状態で略水平となる取付部21と、取付部21の前端から前方に向かって上側(フードアウタ10側)に傾斜して延びる前側傾斜部22と、取付部21の後端から後方に向かって上側(フードアウタ10側)に傾斜して延びる後側傾斜部23と、が形成されている。本実施形態の車両用フード構造では、このようにフードインナ20の前端部に前側傾斜部22、取付部21および後側傾斜部23が形成されることで、換言すると、フードインナ20の前端部がフードアウタ10と反対側に窪むことで、フード1の前端部におけるフードアウタ10とフードインナ20との間に空間Sが形成されている。なお、取付部21には、後述するストライカ本体31が挿通される挿通孔21aが貫通形成されている。
フードインナ20の前端部には、更に、前側傾斜部22の上端から前方に向かって下側に傾斜して延びる前側接続部24と、前側接続部24の下端から前方に向かって上側に傾斜して延びる傾斜部25と、傾斜部25の上端から前方に向かって下側に傾斜して延び、フードアウタ10の前端周縁部11によってヘミング接合される前端周縁部26と、後側傾斜部23の上端から後方に延びる後側接続部27と、が形成されている。
デントリインフォースメントパネル50は、空間Sの上部においてフードアウタ10を裏打ちするように設けられている。デントリインフォースメントパネル50は、前側傾斜部22と後側傾斜部23との間で、前方に向かって下方になだらかに傾斜して、フードアウタ10に沿うように設けられるパネル本体部51と、パネル本体部51の前端から前方に向かって下側に傾斜して延びる第1傾斜部52と、パネル本体部51の後端から後方に向かって下側に傾斜して延びる第4傾斜部53と、第1傾斜部52の下端から前方に向かって下側に緩く傾斜して延びる前側フランジ部54と、第4傾斜部53の下端から後方に延びる後側フランジ部55と、を有している。
パネル本体部51は、その上面に塗布されたマスチックシーラ60によってフードアウタ10の裏面に取り付けられている。それ故、本実施形態では、パネル本体部51が、本発明で言うところの、前側傾斜部22と後側傾斜部23との間で、フードアウタ10に取り付けられ、フードアウタ10を補強する「補強部材」に相当する。
また、第1傾斜部52は、前側フランジ部54がスポット溶接にてフードインナ20の前側接続部24と接続されることで、フードインナ20における前端周縁部26と前側傾斜部22との間の部位と接続されている。それ故、本実施形態では、第1傾斜部52が、本発明で言うところの、フードインナ20における前端周縁部26と前側傾斜部22との間の部位と、補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第1部材」に相当する。
さらに、第4傾斜部53は、後側フランジ部55がスポット溶接にてフードインナ20の後側接続部27と接続されことで、フードインナ20における後側傾斜部23よりも後側の部位と接続されている。それ故、本実施形態では、第4傾斜部53が、本発明で言うところの、フードインナ20における後側傾斜部23よりも後側の部位と補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第4部材」に相当する。
ストライカ30は、車体側に設けられたロック装置(図示せず)に係合するストライカ本体31と、ストライカ本体31をフードインナ20に対して固定する略平板状のベース32と、を有している。ストライカ本体31は、例えば金属棒を略U字状に折り曲げて形成されている。このストライカ本体31は、フードインナ20の取付部21に形成された挿通孔21aに下側から挿通され、当該挿通孔21aから取付部21よりも上側に飛び出したその両端部を、取付部21の上面にスポット溶接にて取り付けられたベース32に溶接することで、ベース32と接続されている。
ストライカリインフォースメントパネル40は、フード1を閉じた状態で略水平となる支持部41と、支持部41の前端から前方に向かって上側に傾斜して延びる第2傾斜部42と、支持部41の後端から後方に向かって上側に傾斜して延びる第3傾斜部43と、第2傾斜部42の上端から前方に向かって下側に緩く傾斜して延びる前側フランジ部44と、第3傾斜部43の上端から後方に向かって上側に緩く傾斜して延びる後側フランジ部45と、を有している。このストライカリインフォースメントパネル40は、支持部41がベース32の上面にスポット溶接にて接続されているとともに、前側フランジ部44および後側フランジ部45がデントリインフォースメントパネル50のパネル本体部51にそれぞれスポット溶接にて接続されている。これにより、ベース32がフードインナ20の取付部21に上方から強固に押さえ付けられるようになっている。
それ故、本実施形態では、第2傾斜部42が、本発明で言うところの、ベース32の前部と補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第2部材」に相当し、第3傾斜部43が、本発明で言うところの、ベース32の後部と補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第3部材」に相当する。
−フード構造における荷重の流れ−
次に、上記のように構成されたフード構造における荷重の流れについて説明する。図2は、フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフード1を閉める場合を示し、同図(b)はフード1を開ける場合を示している。なお、図2では、入力荷重を黒塗り矢印で示し、各部材を伝達する荷重を白抜き矢印で示している。
<フードを閉める場合>
フード1を閉める場合には、ストライカ30がロック装置と当接することで、ストライカ30には鉛直上向きの荷重が入力する。かかる荷重は、図2(a)に示すように、(C1)ストライカ30のベース32が取り付けられた取付部21の前端から前方に向かって上側に傾斜して延びる前側傾斜部22と、(C2)ベース32の前部とデントリインフォースメントパネル50のパネル本体部51とを接続する第2傾斜部42と、(C3)ベース32の後部とパネル本体部51とを接続する第3傾斜部43と、(C4)ベース32が取り付けられた取付部21の後端から後方に向かって上側に傾斜して延びる後側傾斜部23と、に分散される。これにより、フードインナ20や打点C,D,Eに荷重が集中するのを抑えることができる。
そうして、(C1)前側傾斜部22に伝達された荷重の一部は、フードインナ20における前側接続部24とパネル本体部51とを接続する第1傾斜部52へ流れ、パネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。一方、前側傾斜部22に伝達された荷重の残部は、フードアウタ10およびフードインナ20の前端周縁部11,26へ流れる。これにより、フードインナ20や打点Aに荷重が集中するのを抑えることができる。
また、(C2)第2傾斜部42に伝達された荷重は、パネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。これにより、打点Bに荷重が集中するのを抑えることができる。同様に、(C3)第3傾斜部43に伝達された荷重は、パネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。これにより、打点Fに荷重が集中するのを抑えることができる。
さらに、(C4)後側傾斜部23に伝達された荷重の一部は、フードインナ20における後側接続部27とパネル本体部51とを接続する第4傾斜部53へ流れ、パネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。一方、後側傾斜部23に伝達された荷重の残部は、フードインナ20における第4傾斜部53よりも後側の部位へ流れる。これにより、打点Gに荷重が集中するのを抑えることができる。
このように、本実施形態によれば、フード1を閉める際の入力荷重を適切に分散させて、デントリインフォースメントパネル50により補強され且つ相対的に厚肉なフードアウタ10に流すことができ、これにより、相対的に薄肉のフードインナ20や打点A〜Gに荷重が集中するのを抑えることができる。
<フードを開ける場合>
フード1を開ける場合には、運転者等がフード1の前端部を持ち上げることで、図2(b)の黒塗り矢印で示すように、フードインナ20の前端周縁部26およびフードアウタ10の前端周縁部11には鉛直上向きの荷重が入力する。かかる荷重は、図2(b)に示すように、(O1)フードアウタ10と、(O2)フードインナ20と、に分散されることになる。
そうして、(O2)フードインナ20に伝達された荷重の一部は、(O2−1)フードインナ20における前側接続部24とパネル本体部51とを接続する第1傾斜部52へ流れ、パネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。一方、(O2−2)荷重の残部は、前側傾斜部22へ伝達される。これにより、フードインナ20や打点Aに荷重が集中するのを抑えることができる。
(O2−2)前側傾斜部22に伝達された荷重は、取付部21からベース32へ伝達され、ベース32から第2傾斜部42および第3傾斜部43に分散され、それぞれパネル本体部51およびマスチックシーラ60を介してフードアウタ10へ流れる。これにより、フードインナ20や打点B,C,D,E,Fに荷重が集中するのを抑えることができる。
このように、本実施形態によれば、フード1を開ける際の入力荷重を適切に分散させて、デントリインフォースメントパネル50により補強され且つ相対的に厚肉なフードアウタ10に流すことができ、これにより、相対的に薄肉のフードインナ20や打点A〜Fに荷重が集中するのを抑えることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、ストライカリインフォースメントパネル40を省略して、デントリインフォースメントパネル70(図3参照)をストライカ30のベース32と直接接続している点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
−フード構造−
図3は、本実施形態に係る車両用フード構造を模式的に示す断面図である。この車両用フード2は、フードアウタ10と、フードインナ20と、ストライカ30と、フードアウタ10を補強するデントリインフォースメントパネル70と、を備えている。
デントリインフォースメントパネル70は、空間Sの上部においてフードアウタ10を裏打ちするように設けられている。デントリインフォースメントパネル70は、前側傾斜部22と後側傾斜部23との間で、前後に離間してそれぞれフードアウタ10に沿うように設けられる前側パネル本体部71および後側パネル本体部72と、前側パネル本体部71の前端から前方に向かって下側に傾斜して延びる第1傾斜部73と、後側パネル本体部72の後端から後方に向かって下側に傾斜して延びる第4傾斜部74と、第1傾斜部73の下端から前方に向かって下側に緩く傾斜して延びる前側フランジ部78と、第4傾斜部74の下端から後方に延びる後側フランジ部79と、を有している。
さらに、デントリインフォースメントパネル70は、前側パネル本体部71の後端から後方に向かって下側に傾斜して延びる第2傾斜部75と、後側パネル本体部72の前端から前方に向かって下側に傾斜して延びる第3傾斜部76と、フード2を閉じた状態で略水平に延び、第2傾斜部75の下端と第3傾斜部76の下端とを繋ぐ支持部77と、を有している。
前側パネル本体部71および後側パネル本体部72は、その上面にそれぞれ塗布されたマスチックシーラ61,62によってフードアウタ10の裏面にそれぞれ取り付けられている。それ故、本実施形態では、前側パネル本体部71および後側パネル本体部72が、本発明で言うところの、前側傾斜部22と後側傾斜部23との間で、フードアウタ10に取り付けられ、フードアウタ10を補強する「補強部材」に相当する。
また、第1傾斜部73は、前側フランジ部78がスポット溶接にてフードインナ20の前側接続部24と接続されることで、フードインナ20における前端周縁部26と前側傾斜部22との間の部位と接続されている。それ故、本実施形態では、第1傾斜部73が、本発明で言うところの、フードインナ20における前端周縁部26と前側傾斜部22との間の部位と、補強部材(前側パネル本体部71)とを接続する「第1部材」に相当する。
さらに、第4傾斜部74は、後側フランジ部79がスポット溶接にてフードインナ20の後側接続部27と接続されことで、フードインナ20における後側傾斜部23よりも後側の部位と接続されている。それ故、本実施形態では、第4傾斜部74が、本発明で言うところの、フードインナ20における後側傾斜部23よりも後側の部位と補強部材(後側パネル本体部72)とを接続する「第4部材」に相当する。
支持部77は、ベース32の上面にスポット溶接にて接続されており、これにより、ベース32がフードインナ20の取付部21に上方から強固に押さえ付けられるようになっている。それ故、本実施形態では、第2傾斜部75が、本発明で言うところの、ベース32の前部と補強部材(前側パネル本体部71)とを接続する「第2部材」に相当し、第3傾斜部76が、本発明で言うところの、ベース32の後部と補強部材(後側パネル本体部72)とを接続する「第3部材」に相当する。
−フード構造における荷重の流れ−
図4は、フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフード2を閉める場合を示し、同図(b)はフード2を開ける場合を示している。なお、図4では、入力荷重を黒塗り矢印で示し、各部材を伝達する荷重を白抜き矢印で示している。
本実施形態では、図4(a)および(b)と図2(a)および(b)とを見比べれば分かるように、上記実施形態1と全く同様に、フード2の開閉時の入力荷重を適切に分散させて、フードアウタ10に流すことができ、これにより、相対的に薄肉のフードインナ20や打点に荷重が集中するのを抑えることができる。
(実施形態3)
本実施形態は、ストライカリインフォースメントパネル40を省略して、ストライカ80のベース82に一体形成された第2および第3傾斜部83,84(図5参照)を、デントリインフォースメントパネル50に直接接続している点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
−フード構造−
図5は、本実施形態に係る車両用フード構造を模式的に示す断面図である。この車両用フード3は、フードアウタ10と、フードインナ20と、ストライカ80と、フードアウタ10を補強するデントリインフォースメントパネル50と、を備えている。
ストライカ80は、ストライカ本体81と、ストライカ本体81をフードインナ20に対して固定する略平板状のベース82と、を有している。
ベース82には、当該ベース82の前端から前方に向かって上側に傾斜して延びる第2傾斜部83と、当該ベース82の後端から後方に向かって上側にきつく傾斜して延びる第3傾斜部84と、第2傾斜部83の上端から前方に向かって下側に緩く傾斜して延びる前側フランジ部85と、第3傾斜部84の上端から後方に向かって上側に緩く傾斜して延びる後側フランジ部86と、が一体に形成されている。
前側フランジ部85および後側フランジ部86は、デントリインフォースメントパネル50のパネル本体部51にそれぞれスポット溶接にて接続されており、これにより、ベース82がフードインナ20の取付部21に上方から強固に押さえ付けられるようになっている。
それ故、本実施形態では、第2傾斜部83が、本発明で言うところの、ベース82の前部と補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第2部材」に相当し、第3傾斜部84が、本発明で言うところの、ベース82の後部と補強部材(パネル本体部51)とを接続する「第3部材」に相当する。
−フード構造における荷重の流れ−
図6は、フード構造における荷重の流れを模式的に説明する図であり、同図(a)はフード3を閉める場合を示し、同図(b)はフード3を開ける場合を示している。なお、図6では、入力荷重を黒塗り矢印で示し、各部材を伝達する荷重を白抜き矢印で示している。
本実施形態では、図6(a)および(b)と図2(a)および(b)とを見比べれば分かるように、上記実施形態1と全く同様に、フード3の開閉時の入力荷重を適切に分散させて、フードアウタ10に流すことができ、これにより、相対的に薄肉のフードインナ20や打点に荷重が集中するのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、車両用フード構造を構成する部材同士を、スポット溶接にて接続したが、これに限らず、例えばリベット接合にて部材同士を接続してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、フード開閉時の入力荷重を、主としてアウタパネルに流すことにより、インナパネルや打点に荷重が集中するのを抑えることができるので、車両用フード構造に適用して極めて有益である。
1,2,3 フード
10 フードアウタ(アウタパネル)
11 前端周縁部
20 フードインナ(インナパネル)
21 取付部
22 前側傾斜部
23 後側傾斜部
24 前側接続部(部位)
26 前端周縁部
27 後側接続部(端部近傍)
30,80 ストライカ
31,81 ストライカ本体
32,82 ベース
42,75,83 第2傾斜部(第2部材)
43,76,84 第3傾斜部(第3部材)
51 パネル本体部(補強部材)
52,73 第1傾斜部(第1部材)
53,74 第4傾斜部(第4部材)
71 前側パネル本体部(補強部材)
72 後側パネル本体部(補強部材)
S 空間

Claims (1)

  1. フード外板を構成するアウタパネルと、周縁部同士が接合されて当該アウタパネルの内側に配置されるインナパネルと、フード前端部を車体に対して着脱自在に連結するストライカとを備え、当該インナパネルの前端部が当該アウタパネルと反対側に窪むことで、フード前端部における両パネルの間に空間が形成された車両用フード構造であって、
    上記インナパネルの窪んだ前端部には、上記ストライカが取り付けられ、フードを閉じた状態で略水平となる取付部と、当該取付部の前端から前方に向かってアウタパネル側に傾斜して延びる前側傾斜部と、当該取付部の後端から後方に向かってアウタパネル側に傾斜して延びる後側傾斜部とが形成され、
    上記アウタパネルには、上記前側傾斜部と上記後側傾斜部との間で、当該アウタパネルに沿うように設けられ、当該アウタパネルを補強する補強部材が取り付けられており、
    上記ストライカは、車体側に係合するストライカ本体と、上記取付部の上側に取り付けられて当該ストライカ本体を上記インナパネルに対して固定するベースとを有しており、
    上記インナパネルにおける前端周縁部と上記前側傾斜部との間の部位と上記補強部材とを接続する第1部材と、上記ベースの前部と上記補強部材とを接続する第2部材と、上記ベースの後部と上記補強部材とを接続する第3部材と、上記インナパネルにおける上記後側傾斜部よりも後側の部位と上記補強部材とを接続する第4部材とをさらに備えていることを特徴とする車両用フード構造。
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