JP2007062679A - ホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法及び取付構造 - Google Patents

ホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法及び取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 大幅な設計変更を必要とすることなしに、補強接続板の追加のみでホイールハウス部分の剛性を高め、車体耐久性を高めることができるホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法及び取付構造の提供。
【解決手段】 ホイールハウス1の後部とバックドアピラー2のピラーインナー21に対し縦壁状の補強接続板5の両側縁部51、52がそれぞれスポット溶接S2、S3することにより取り付け固定され、かつ、該補強接続板5の下端縁部55と対向する位置のボディサイドアウターパネル3にドラフターの開口部32が設けられ、該ドラフターの開口部32からスポットガン6の一方の電極61を差し込んで補強接続板5の下端縁部55をフロアパネル4におけるボディサイドアウターパネル3との結合部付近でスポット溶接S4して取り付け固定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ホイールハウス後部からバックドアピラーまでの距離が短いハッチバック車等における、ホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法及び取付構造に関する。
ハッチバック車は、ホイールハウス後部からバックドアピラーまでの距離が短いため、補強をしない車が主流である。
また、リアオーバーハングの長いワゴン車等に関してはホイールハウス後部からバックドアピラーまでの距離が長いため、補強接続板の結合が困難であり、このため、ホイールハウスからの入力をホイールハウスの上部構造を補強することで対応させている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭59−136378号公報
しかしながら、上述の従来の技術にあっては、上述のように、ホイールハウス後部からバックドアピラーまでの距離が短いハッチバック車においても、路面入力がショックアブソーバを介して該ショックアブソーバの傾斜方向である車両内内側斜め上方に向けてホイールハウスを突き上げるように入力されるため、車体全体の剛性が低下し、車体耐久上不利である。
また、従来例のように、ホイールハウスの上部構造自体を補強するためには、設計変更が必要になってコストが高く付くと共に、重量の増加につながるという問題がある。
本発明は、上述のような従来の問題点に着目して成されたもので、大幅な設計変更を必要とすることなしに、補強接続板の追加のみでホイールハウス部分の剛性を高め、車体耐久性を高めることができるホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法及び取付構造を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために、本願請求項1に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造は、ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部をそれぞれ取り付け固定した後、該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルに設けられたドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで前記補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおける前記ボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定するようにしたことを特徴とする手段とした。
請求項2に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造は、ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部がそれぞれ取り付け固定され、該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルにドラフターの開口部が設けられ、該ドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで前記補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおける前記ボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定されていることを特徴とする手段とした。
請求項1に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法では、上述のように、ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部をそれぞれ取り付け固定した後、該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルに設けられたドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおけるボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定するようにしたことで、補強接続板をフロアパネルに対しスポット溶接により容易に取り付け固定することができるようになり、これにより、大幅な設計変更を必要とすることなしに、補強接続板の追加のみでホイールハウス部分の剛性を高め、車体耐久性を高めることができるようになるという効果が得られる。
請求項2に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造では、上述のように、ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部がそれぞれ取り付け固定され、該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルにドラフターの開口部が設けられ、該ドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおけるボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定することで、フロアパネルに対する補強接続板の取り付けがスポット溶接により容易に行えるようになるため、大幅な設計変更を必要とすることなしに、補強接続板の追加のみでホイールハウス部分の剛性を高め、車体耐久性を高めることができるようになるという効果が得られる。
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造は、請求項2〜5に記載の発明に対応する。
図1はこの実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車内前方からの斜視図、図2は図1のA−A線における拡大縦断面図、図3は図1のB−B線における拡大横断平面図、図4は補強接続板を示す斜視図、図5は実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車両の右側面図、図6は実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車室内右側面図である。
この実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造が適用されるハッチバック車は、ホイールハウス1と、バックドアピラー2と、ボディサイドアウターパネル3と、フロアパネル4と、縦壁状の補強接続板5と、を備えている。
さらに詳述すると、上記ホイールハウス1は、図3に示すように、ホイールハウスインナーパネル11とホイールハウスアウターパネル12とが上縁部から前後側縁部にかけて円弧状に接合されることにより、中空状に形成され、該中空部内に図示を省略した車輪が配置されるようになっている。
そして、この車輪とホイールハウスインナーパネル11の天井部のショックアブソーバ上端取付点P(図1、6参照)との間に図示を省略したショックアブソーバが車両内向きに傾斜した状態で配置されている。
上記バックドアピラー2は、バックドア開口部Eの左右両側部に設けられるピラーであり、ピラーインナー21とピラーアウター22とで断面略L字形の筒状に形成されている。
上記ボディサイドアウターパネル3は、ピラーアウター22及びホイールハウスアウターパネル12の外側に組み付けられるもので、このボディサイドアウターパネル3の下端部が、図2に示すように、車両内側へ向けて折曲され、該折曲部31の先端縁部を上記フロアパネル4の側縁部に下向きのフランジ状に折曲形成されたフランジ部41の下端縁部に対しスポット溶接S1することにより結合されている。
上記縦壁状の補強接続板5は、ホイールハウス1の後部とバックドアピラー2との間を繋ぐ役目をなすもので、図4にその詳細斜視図を示すように、後側縁部51より前側縁部52が長い縦壁状に形成されていて、後側縁部51は車両内側に向けて折曲形成されている。また、補強接続板5の中央部には軽量化のための孔53が形成されると共に、この孔53の外周を囲む状態で補強ビード54が形成されている。
この補強接続板5は、図3に示すように、その前側縁部52がホイールハウス1の後部であるホイールハウスインナーパネル11とホイールハウスアウターパネル12との結合部13に対しスポット溶接S2により取り付け固定されると共に、後側縁部51がピラーインナー21に対しスポット溶接S3により取り付け固定されている。
また、補強接続板5の下端縁部55が、フロアパネル4のフランジ部41に対し、スポット溶接S4により取り付け固定されている。
そして、補強接続板5の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネル3には、スポットガン6の一方の電極61を挿入可能な位置に、ドラフターの開口部32が設けられている。即ち、この開口部32は、その下側開口縁部が前記フロアパネルの面より低くければスポット溶接S4は可能であるが、スポット溶接S4の位置より下方であることが望ましく、さらに、スポットガン6の一方の電極61を水平状態で挿入可能になるような位置にすることが望ましい。
また、補強接続板5は、そのホイールハウス1の後部側取り付け固定部となる最上部のスポット溶接S2の位置が、ピラーインナー21に対する取り付け固定部となる最上部のスポット溶接S3と、ホイールハウス1におけるショックアブソーバ上端取付点Pとの間を結ぶ線Lの略線上より上方に位置するように構成されている。
次に、実施例の作用・効果について説明する。
まず、補強接続板5の取り付け手順を図2、3に基づいて説明する。
(イ) ピラーインナー21に補強接続板5における後側縁部51と該後側縁部51付近をそれぞれスポット溶接S3することにより取り付け固定する。
(ロ) 補強接続板5における前側縁部52を、ホイールハウス1の後部であるホイールハウスインナーパネル11とホイールハウスアウターパネル12との結合部13に対しスポット溶接S2することにより取り付け固定すると共に、ピラーインナー21の外側にピラーアウター22をスポット溶接により取り付ける。
(ハ) バックドアピラー2及びホイールハウス1の外側にボディサイドアウターパネル3を取り付ける。
(ニ) ボディサイドアウターパネル3の下端縁部に形成された折曲部31の先端縁部をフロアパネル4におけるフランジ部41の下端縁部に対しスポット溶接S1する。
(ホ) 同時に、補強接続板5における下端縁部55を、フロアパネル4のフランジ部41の上端部分に対し、スポット溶接S4により取り付け固定する。このスポット溶接は、ボディサイドアウターパネル3に形成されたドラフターの開口部32からスポットガン6の一方の電極61を挿入して補強接続板5の下端縁部55に当接させ、もう一方の電極62を車体の下方からフロアパネル4におけるフランジ部41の車両内側から当接させる状態で行う。
以上詳細に説明してきたように、この実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造では、上述のように、ホイールハウス1の後部とバックドアピラー2のピラーインナー21に対し縦壁状の補強接続板5の両側縁部51、52がそれぞれスポット溶接S2、S3することにより取り付け固定され、かつ、該補強接続板5の下端縁部55と対向する位置のボディサイドアウターパネル3にドラフターの開口部32が設けられ、該ドラフターの開口部32からスポットガン6の一方の電極61を差し込んで補強接続板5の下端縁部55をフロアパネル4におけるボディサイドアウターパネル3との結合部付近でスポット溶接S4して取り付け固定するようにしたことで、フロアパネル4に対する補強接続板5の取り付けがスポット溶接により容易に行えるようになるため、大幅な設計変更を必要とすることなしに、補強接続板5の追加のみでホイールハウス1部分の剛性を高め、車体耐久性を高めることができるようになるという効果が得られる。
また、補強接続板5におけるホイールハウス1の後部側取り付け固定部となる最上部のスポット溶接S2の位置が、ピラーインナー21に対する取り付け固定部となる最上部のスポット溶接S3と、ホイールハウス1におけるショックアブソーバ上端取付点Pとの間を結ぶ線Lの略線上に位置するように構成されることにより、ホイールハウス1におけるショックアブソーバ上端取付点Pに入力される突き上げ力を上記線Lに沿って直線状に支持することができるため、補強接続板5による支持強度を高めることができるようになる。
また、ドラフターの開口部32の下側開口縁部がフロアパネル4の面より低くなるように設けられることにより、ボディサイドアウター3の内側に位置する補強接続板5の下端縁部55とフロアパネル4のフランジ部41とをスポットガン6により容易にスポット溶接S4することができるようになる。
また、ボディサイドアウターパネル3に対するフロアパネル4の結合部が下向きのフランジ部41に形成されることにより、このフランジ部41に対する補強接続板5における下端縁部55のスポット溶接を邪魔な部材がない開放状態の車体下方から容易に行うことができるようになる。
以上、本発明の実施例を図面に基づき説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、補強接続板5の後側縁部51をピラーインナー21にスポット溶接するようにしたが、バックドアピラー2のどの部分であってもよく、例えば、ピラーインナー21とピラーアウター22の前側結合部に対しスポット溶接するようにしてもよい。
実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車内前方からの斜視図である。 図1のA−A線における拡大縦断面図である。 図1のB−B線における拡大横断平面図である。 補強接続板を示す斜視図である。 実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車両の右側面図である。 実施例のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造を示す車室内右側面図である。
符号の説明
P ショックアブソーバ状態取付点
1 ホイールハウス
11 ホイールハウスインナーパネル
12 ホイールハウスアウターパネル
2 バックドアピラー
21 ピラーインナー
22 ピラーアウター
3 ボディサイドアウターパネル
31 折曲部
32 開口部
4 フロアパネル
41 フランジ部
5 縦壁状の補強接続板
51 後側縁部
52 前側縁部
53 孔
54 補強ビード
55 下端縁部
6 スポットガン
61 一方の電極
62 もう一方の電極

Claims (5)

  1. ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部をそれぞれ取り付け固定した後、該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルに設けられたドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで前記補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおける前記ボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定するようにしたことを特徴とするホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法。
  2. ホイールハウス後部とバックドアピラーに対し縦壁状の補強接続板の両側縁部がそれぞれ取り付け固定され、
    該補強接続板の下端縁部と対向する位置のボディサイドアウターパネルにドラフターの開口部が設けられ、
    該ドラフターの開口部からスポットガンの一方の電極を差し込んで前記補強接続板の下端縁部をフロアパネルにおける前記ボディサイドアウターパネルとの結合部付近でスポット溶接して取り付け固定されていることを特徴とするホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造。
  3. 前記補強接続板におけるホイールハウス後部側取り付け固定部の上端が、前記バックドアピラーに対する取り付け固定部の上端と前記ホイールハウスにおけるショックアブソーバの上端取付点との間を結ぶ線の略線上より上方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法または請求項2に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造。
  4. 前記ドラフターの開口部の下側開口縁部が前記フロアパネルの面より低くなるように設けられていることを特徴とする請求項1または3に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法または請求項2または3に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造。
  5. 前記ボディサイドアウターパネルに対する前記フロアパネルの結合部が下向きのフランジ状に形成されていることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付方法または請求項2〜4のいずれか1項に記載のホイールハウスとバックドアピラー間を繋ぐ補強接続板の取付構造。
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