JP2019073677A - 塗布液及び高屈折率膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学的に透明で特定の溶媒で簡便に剥離可能な再溶解性を有し、高屈折率膜が形成可能な塗膜形成用の塗布液の提供。【解決手段】金属元素が第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素および第15族元素のうちのいずれか1種類以上の金属元素である金属元素含有配位組成物を含有する塗布液において、前記塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させて前記β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が前記金属元素と配位構造を形成して存在し、前記金属元素含有配位組成物の粒径が0.5から5nmであり、再溶解可能な金属元素含有配位組成物含有塗膜が形成可能である塗布液。特に、金属元素がZr、Ti、Hf、V、Nb、Ta、Ga、Ge及びSnの場合形成された塗膜にエネルギー線を照射する事により高屈折率膜を得ることができる。【選択図】図9

Description

再溶解可能な金属元素含有組成物塗膜形成用の塗布液、高温処理を施すことなく高屈折率膜が形成可能な塗布液、及び高屈折率膜に関する。
金属元素含有配位組成物又は無機酸化物粒子(特に、金属酸化物粒子)を有機塗膜中に均質分散することは、有機塗膜の有する特性を大幅に変更し、新たな機能性発現のために重要である。しかし、一般的な金属元素含有配位組成物は金属塩又は無機酸化物粒子として供給されるため有機塗膜中への均質分散が難しく、特に散乱が問題となる光学的応用への適用が制限されている。
光学材料に適用可能となるような透明性を維持することができるナノサイズの無機酸化物粒子を合成することやナノ粒子の凝集粒径を小さくすることは、一般的に非常に困難であり、最大で数μmの厚さに形成して使用される反射防止膜やハードコート用の高屈折率材料を除いては、実用化されていないのが現状である。
無機酸化物を用いる場合、凝集を考慮すれば使用可能なナノ粒子のサイズは小さくても10nm程度であり、レイリー散乱による透過率の低下を抑えることができない。このため、光学材料が厚くなると透明性を維持することができず、当該技術は、10μm程度までの厚さの光学材料への適用に限定される。
有機組成物に対する分散性または相溶性を向上させるため各種の分散剤やシランカップリング剤を用いた表面処理が試みられている。分散剤を用いた場合、ナノ粒子への表面処理では完全な表面被覆のためには大量の分散剤添加が必要であり、複合化により発現すべきナノ粒子の特性を低減又は阻害する。シランカップリング剤を用いた場合でも、ナノ粒子の表面に完全なSi−O−M結合を導入することは困難であり、多くの水酸基が残存する(特許文献1)。また、ナノ粒子は粒子表面に存在する水酸基間の自己凝集力が強いため1次粒子まで解砕することが難しく、2次凝集した状態での表面処理となることが多く、結果として有機組成物中へのナノ粒子の分散不十分となり透明性の低下などの問題が生じる。
金属アルコキシドを出発原料としたゾル−ゲル法により形成した無機酸化物ナノ粒子はその合成条件によりシングルナノレベルの粒径と均質分散性が確保可能であり、粒子表面に多くの水酸基が存在する(特許文献2)。成膜により溶剤が除かれると粒子表面に存在する水酸基間の自己凝集力により透明性を有する強固な膜を形成することが可能である。
金属元素含有配位組成物分散有機塗膜の使用方法として恒久的塗膜を利用する場合と一時的な保護膜又は機能発現のための使用が考えられる。恒久的な利用については形成された膜の初期特性が大きく影響する。一方、一次的な利用の場合は形成した膜の剥離性も重要となる。
一般的なナノ粒子分散膜やゾル−ゲル膜は、容易に膜を再溶解するなどの方法により剥離することは困難であるが、金属元素含有配位組成物にカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を共存する事(特許文献3)、C−Si−O−M結合を含有する金属元素含有配位組成物とする事(特許文献4)、金属元素含有配位組成物にカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体とアルカノールアミンを共存する事(特許文献5)により剥離性を有する酸化物含有膜が形成可能である事が報告されている。
一方、ナノサイズの高屈折率無機酸化物粒子をポリマーと複合化する事で高屈折率膜の形成が報告されている。しかし、市販されている酸化物ナノ粒子は小さくても10nm程度であり、導波長が長くなった場合にレイリー散乱を抑制する事は原理的に困難であり、その適用は薄膜に限定され、よりレイリー散乱が抑制された高屈折率無機ドメインサイズの小さな無機複合膜の形成が望まれている。
ナノサイズの高屈折率無機酸化物粒子とポリマーの複合化により得られた膜の屈折率は、高屈折率無機酸化粒子の添加量の増加に伴い増加するが、一定以上の高屈折率無機酸化物粒子を添加しても屈折率は増加せず、逆に低下する傾向が認められている。これらの現象は、膜中に添加された高屈折率無機酸化物粒子の疎な構造を有する凝集に起因すると考えられ、ポリマー複合膜としての高屈折率化の妨げとなっている(非特許文献1)。
また、一般的な無機酸化物ナノ粒子は粒子表面に多くの水酸基を有し分散剤などの表面処理で除くことが出来ず(特許文献2)、結果として得られた複合膜中にも水酸基が残留する事となる。水酸基の残留は吸湿性の一因となるため可能な限り低減する事が望ましい。
金属アルコキシドを出発原料とするゾル−ゲル法により、高屈折率膜の形成が可能であるが、十分高い屈折率を発現するために構成する酸化物成分の脱水縮合反応を十分に進行させる必要があり、高いプロセス温度が必要となる(非特許文献2及び3)。結果として、ポリマーなどの耐熱性の低い基材への適用が困難である。
特開2009−242573号公報 特開2014−91672号公報 特開2017−31236号公報 特開2017−31237号公報 特開2017−31238号公報
Chemistry of Materials,2001,13,1137−1142 Appllied Polymer Science,105,3662−3672(2007) Thin Solid Films,391,133−137(2001)
光学的に透明で長期間の大気中での保管においても特定の溶媒で簡便に剥離可能な再溶解性有する金属元素を含有する塗膜を形成するための配位組成物含有塗布液を提供する。また、高屈折率無機成分の分散性に優れ、成膜後の高温処理を必要としない高屈折率膜が形成可能な塗膜を形成するための配位組成物含有塗布液、及び耐熱性の低い基材上に形成された残留水酸基の少ない高屈折率膜を提供する。更には、パターニングが可能な高屈折率膜を提供する。
上記課題を解決する本発明は、以下の技術的手段から構成される。
〔1〕 金属元素が第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素および第15族元素のうちのいずれか1種類以上の金属元素を含有する配位組成物塗布液において、前記塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させて前記β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が前記金属元素と配位構造を形成して存在し、前記配位組成物のドメインサイズが0.5から2nmであり、再溶解可能な金属元素含有塗膜が形成可能であることを特徴とする塗布液。
〔2〕 前記β−ジケトン量が前記金属元素に対し0.4〜2モル倍であることを特徴とする前記〔1〕に記載の塗布液。
〔3〕 前記カルボン酸又は/及びカルボン酸誘導体量が前記金属元素に対し0.1〜1.5モル倍であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の塗布液。
〔4〕 前記カルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体のアシル基が炭素数3〜10であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の塗布液。
〔5〕 前記金属元素が、第4族元素のZr、Ti及びHf、第5族元素のV、Nb及びTa、第13族元素のGa並びに第14族元素のGe及びSnであり、高屈折率膜が形成可能であることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の塗布液。
〔6〕 前記〔5〕に記載の塗布液を用い形成された塗膜にエネルギー線を照射する事により得られる高屈折率膜。
本発明の塗布液は、液中に共存するβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が金属に配位結合を形成することでドメインサイズが0.5から2nmである配位組成物を液中に安定に存在させることが可能となる。また、カルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体にβ−ジケトンが共存することで塗膜の安定性を向上することができ、長期間にわたって剥離可能な状態を維持することに有効である。
塗布液中の配位組成物は、存在するβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体と配位結合しており、成膜することでβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が金属元素と直接的な配位結合を形成することで2nm以下のドメインサイズを維持し、金属元素を膜中に均質に分散固定化し、透明な金属元素含有有機塗膜を形成することが可能になる。特に、β−ジケトンは金属元素に多座配位することで形成膜の経時安定性を大幅に向上することが可能となる。
本発明で形成される膜中ではβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が分子鎖の絡み合いやファンデルワールス力などの分子間力により固定化されているため、金属元素含有配位組成物が均質溶解可能な親溶剤により再溶解が可能である。β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体の存在比率は再溶解性の付与や均質な膜形成、高屈折率化に重要であり、金属元素に存在する活性部位に配位する必要がある。
本発明の塗布液により形成された膜にエネルギー線を照射することで照射部のみを部分的に不溶化することが可能である。
また、共存するβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体の種類を変更することで金属含有配位組成物を均質溶解可能な親溶剤を変更することができ、化学特性の異なる様々な有機高分子への均質添加と複合化が可能になる。
一般的なゾル‐ゲル膜や酸化物粒子では高屈折率無機成分表面や内部に多くの水酸基を有するため成膜後に膜の固定化が進行し、再溶解する事が出来ず、低温での処理による高屈折率化(高屈折率成分の再配列)も困難となる。
本発明の高屈折率膜が形成可能な塗布液を用いて形成した塗膜は、エネルギー線を照射する事で、膜中のβ−ジケトンの脱離を伴う膜の緻密化により加熱処理することなく含有水酸基量の少ない高屈折率膜が形成可能であり、ポリマーなどの耐熱性の低い基材への適用が可能である。
不溶化部は、含有する金属組成に応じた高い屈折率を有する高屈折率膜が形成される。このような効果は、膜中に存在するβ−ジケトン、カルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体がエネルギー線の照射により重合すること、β−ジケトンがエネルギー線の照射により分解する事により無機成分の再配列と結合が進行する事で発現する。無機成分の再配列と結合の進行により、膜中での水酸基の形成が抑制されると考えられる。
実施例2塗布液の赤外吸収スペクトル、メタクリル酸配位のC=O伸縮振動:○、acac配位のC=O伸縮振動:△ 実施例10塗布液の赤外吸収スペクトル、メタクリル酸配位のC=O伸縮振動:○、acac配位のC=O伸縮振動:△ 実施例2及び10の粒度分布 実施例2及び10の塗布膜の赤外吸収スペクトル 実施例2、5、10塗布膜の赤外吸収スペクトル(拡大)、メタクリル酸配位のC=O伸縮振動:○、acac配位のC=O伸縮振動:△ 高圧水銀ランプ照射後実施例10の可視紫外透過スペクトル 実施例10の高圧水銀ランプ照射後のラマンスペクトル 実施例10の高圧水銀ランプ照射後のラマンスペクトル(拡大) 本発明塗膜の高圧水銀ランプ照射後の屈折率 実施例10の塗布液を用いた高屈折率膜のスピンコート回転数と屈折率の関係 実施例10の塗布液を用いた高屈折率膜の膜厚と屈折率の関係
本発明の塗布液は、金属元素が第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素および第15族元素のうちのいずれか1種類以上の金属元素含有する配位組成物塗布液において、前記塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させて前記β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が前記金属元素と配位構造を形成して存在し、前記配位組成物のドメインサイズが0.5から2nmであり、再溶解可能な金属元素含有塗膜が形成可能であることを特徴とする。
本発明において金属元素含有配位組成物とは、β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が金属元素と直接的に結合し配位構造を形成して成る化合物である。
本発明の塗布液に用いられる金属元素含有配位組成物を構成する金属種Mとして第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素、第15族元素が挙げられ、元素が有する屈折率、吸収端波長や色調などの透過特性など目的とする特性により選定される(本発明では便宜上半金属元素も金属元素と表記する。)。好ましくは、第4族元素としてZr、Ti、Hf、第5族元素としてV、Nb、Ta、第13族元素としてAl、Ga、第14族元素としてGe、Sn、第15族元素としてSb、Biが挙げられる。
高屈折率膜を形成するためには、好ましくは、第4族元素としてZr、Ti、Hf、第5族元素としてV、Nb、Ta、第13族元素としてGa、第14族元素としてGe、Snが挙げられる。
本発明の目的である再溶解性を付与するためには、金属元素含有配位組成物の活性を可能な限り低減する必要があり、金属元素含有配位組成物に活性の高いアルコキシル基や水酸基が存在すると金属元素含有配位組成物の活性が高くなるため再溶解性が維持できない。そのため、金属元素含有配位組成物の活性を抑制するために、塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させ金属元素と直接的な結合を形成し、配位構造を形成している。
また、塗布膜を一部不溶化した膜を形成する又は高温で加熱処理することなく高屈折率膜を形成するためには、エネルギー線の照射による金属元素含有配位組成物の無機成分(高屈折率成分の場合を含む。)の再配列が水酸基を形成することなく容易に進行する必要がある。そのためには、成膜時の金属元素含有配位組成物間の結合形成を抑制する必要があり(分子鎖の絡み合いやファンデルワールス力などの分子間力により固定化)、金属元素含有配位組成物の活性を可能な限り低減する必要がある。金属元素含有配位組成物に活性の高いアルコキシル基や水酸基が存在すると金属元素含有配位組成物の活性が高くなるため、エネルギー線の照射による金属元素含有配位組成物の無機成分の再配列が進行しにくくなり塗布膜を一部不溶化した膜又は高屈折率膜が形成できない。そのため、金属元素含有配位組成物の活性を抑制するために、塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させ金属元素と直接的な結合を形成し、配位構造を形成している。
本発明のβ−ジケトンは、特に限定されないが、下記化学式1に記載されるアセチルアセトン、化学式2(Rは、同一又は異なっても良い水素及び炭素数1〜4の炭化水素のいずれか)に記載された3,5−ヘプタンジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン、6−メチル−2,4−ヘプタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオンなどのβ−ジケトン化合物、化学式3(R1、R2は、炭素数1〜4の炭化水素)に記載される、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸−t−ブチルなどのアセト酢酸エステル、化学式4(R2は、同一又は異なっても良い炭素数1〜4の炭化水素のいずれか)に記載されるジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、ジイオプロピルマロン酸、ジイオプロピルマロン酸、ジエチル−t−ブチルマロン酸、ジブチルマロン酸、ジーt−ブチルマロン酸などのマロン酸ジエステルなどが好ましい。
Figure 2019073677
Figure 2019073677
Figure 2019073677
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本発明のβ−ジケトンは、金属元素に対し配位構造を形成可能であればその存在量は限定されないが、好ましくは金属元素に対し0.4〜2モル倍である。0.4モル倍より少ない場合は、製膜したときに高屈折膜を得ることができない。一方、2モル倍以上であれば塗布液中に未反応のβ−ジケトンが残存することになるため、これより多くの添加する必要はない。より好ましくは、0.5〜1.5モル倍である。
本発明の塗布液中でのβ−ジケトンの存在状態は、下記化学式5で記載される配位構造である。式中のRは同一又は異なっても良い炭素数1〜4の炭化水素鎖又は炭素数1〜4アルコキシル基である。
本発明では、塗布液中の赤外吸収スペクトルにおいてβ−ジケトン特有の1710及び1620cm−1付近の吸収が消失し、1580及び1360cm−1付近に次観察されるC−O及びC=O伸縮振動によりβ−ジケトンの配位が確認される。一方、成膜後は赤外吸収スペクトルに於いて3000〜3500cm−1の水酸基の増加を伴わずにβ−ジケトンのC−O及びC=O伸縮振動に帰属される吸収ピークが1580及び1360cm−1付近に観察され場合を配位構造が形成したと考える。
Figure 2019073677
本発明のカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体は特に限定されないが、炭素数3〜10のアシル基を有する化合物が好ましい(化学式6中のR)。例えば、飽和脂肪族酸として酢酸、プロパン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、エナント酸、シクロプロパンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などが挙げられる。不飽和脂肪族酸としてアクリル酸、メタクリル酸、シクロプロペンカルボン酸、シクロペンテンカルボン酸、シクロヘキセンカルボン酸などが挙げられる。芳香族酸として安息香酸、ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、ビニル安息香酸などが挙げられる。また、前記カルボン酸のエステル、塩などが用いられる。
エネルギー線照射による硬化、パターニングを行うために、より好ましくは重合性官能基を含む上記のカルボン酸が用いられる。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル安息香酸などが挙げられる。重合性官能基を含むカルボン酸を用いる事でエネルギー線照射による硬化膜の硬さなどの安定した膜特性が得られる。
本発明のカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体は、金属元素に対し配位構造を形成可能であればその存在量は限定されないが、好ましくは金属元素に対し0.1〜1.5モル倍である。0.1モル倍より少ない場合は、金属元素に対する配位構造の形成量が不十分であり化合物中に水酸基やアルコキシル基が残留するため、経時的な反応により重縮合が進行し十分な再溶解性を付与することができない。一方、1.5モル倍以上であれば塗布液中に未反応のカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が残存することになるためこれより多くの添加する必要はない。より好ましくは、0.1〜1.2モル倍であり、さらに好ましくは、0.2〜1.0モル倍である。
本発明の塗布液中でのカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体の存在状態は、下記化学式6で記載される配位構造である。本発明では、例えば、赤外吸収スペクトルに於いて共存するカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体の吸収ピークが遊離カルボン酸の吸収ピーク(1700cm−1付近)としてではなく1520cm−1付近と1420cm−1付近にカルボニル基の吸収ピークが観察され場合を配位構造が形成したと考える。
Figure 2019073677
また、本発明の塗布液を用いた膜には1550cm−1付近と1420cm−1付近にカルボニル基の吸収ピークが観察され、更には3000〜3600cm−1に観察される表面水酸基や水の吸着によるO−H伸縮振動の吸収がほとんど認められなくなる。
本発明のβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体の総添加量は金属元素に対し好ましくは金属元素に対して0.5〜2.2モル倍であり、より好ましくは0.6〜1.8モル倍である。2.2モル倍以上であれば塗布液中に未反応のβ−ジケトン並びにカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が残存することになるためこれより多くの添加する必要はない。
本発明の金属元素含有配位組成物は化学式5や化学式6の部分構造を有し、構造として化学式7から10に代表される化学構造を有する単一又は混合物である。
Figure 2019073677
Figure 2019073677
Figure 2019073677
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本発明の塗布液中における金属元素含有配位組成物のドメインサイズは、目的とする電磁波の波長よりも十分小さければ散乱が抑制されるので特に限定されないが、0.5から2nmであることが好ましい。本発明で示すドメインサイズは、溶剤中で光学的に分離可能な界面を持つサイズを意味し、一般的に酸化物粒子で使用される粒径とは異なる意味を持つが、便宜上粒度分布の表現で表示する。ドメインサイズは動的光散乱法により測定され、例えば、Malvern社製ゼータサイザーNanoーZSなどの測定装置の測定データとしての平均粒径又は粒度分布のピークトップとして表示される。本発明に記載のサイズは体積換算粒度分布ピークトップ粒径を示す。また、粒度分布のピークトップは一つであることが好ましい。複数ピークがある場合は平均粒径として本発明記載の範囲内であれば良い。
粒径は2nmより大きくなると光の散乱が大きくなり実質的な光学材料として使用できないため好ましくない。0.5nmより小さくなるとイオンとしての特性となり、例えば屈折率などの目的とする酸化物組成物としての物性が発現しづらくなる。特に好ましくは、0.6〜1.5nmである。
続いて、本発明の塗布液の製造方法について説明する。
本発明の塗布液の製造方法は、目的とする塗布液が形成可能であれば特に限定されない。(1)金属塩や金属アルコキシドの加水分解により形成した金属元素含有配位組成物にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を反応させることで得られる。(2)金属塩や金属アルコキシドにβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を反応させることで得られる。(3)金属塩や金属アルコキシドにβ−ジケトンを反応させた後に加水分解により形成した金属元素含有配位組成物にカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を反応させることで得られる。(4)金属塩や金属アルコキシドに予め所定量のβ−ジケトン、及び/又はカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を反応させた後に加水分解することで得られる。
好ましくはβ−ジケトンと金属アルコキシドを反応した後、カルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体との反応により形成される。
金属アルコキシドのアルコキシル基の種類は特に限定されないが、炭素数1〜6のものが好ましく用いられる。特に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシル基である。金属アルコキシドの金属元素は、第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素、第15族元素が挙げられ、元素が有する屈折率、吸収端波長や色調などの透過特性など目的とする特性により選定される(本発明では便宜上半金属元素も金属元素と表記する。)。好ましくは、第4族元素としてZr、Ti、Hf、第5族元素としてV、Nb、Ta、第13族元素としてAl、Ga、第14族元素としてGe、Sn、第15族元素としてSb、Biが挙げられる。2種以上の金属元素を組み合せて使用することも可能である。
金属アルコキシドを加水分解は必須ではないが、必要に応じて金属アルコキシドを加水分解するために水が添加される。添加量は、金属アルコキシドの4モル倍以下が好ましい。4モル倍を超える量の水を添加すると多くの水酸基が形成するため好ましくない。より好ましくは、金属アルコキシドの2モル倍以下である。
加水分解反応の条件としては、室温〜100℃で1分〜50時間程度の処理が好ましい。また、触媒を用いることも可能であり、その場合には、塩酸、硫酸、酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミン、ピペリジン、ピリジン等の塩基性触媒が用いられる。
上記した反応において使用する溶剤は、原料となる金属アルコキシド、金属元素含有配位組成物が可溶であれば特に限定されない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、n−ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートなどの多価アルコール誘導体などが好ましく用いられる。上記溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上の溶剤を混合して用いてもよい。
β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体は、金属塩や金属アルコキシド溶液に添加後、室温〜溶剤の沸点までの温度で1分〜50時間の撹拌反応することが好ましい。
β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が金属塩や金属アルコキシドに対し配位構造を形成した溶液は、目的に応じて溶剤置換することが可能である。塗布液より除去した後に目的とする溶剤成分を添加することで得られる。溶剤の除去は、加熱蒸留、減圧除去などにより行われる。このように、一旦溶剤を除去した後に再度金属元素含有配位組成物の粒径が0.5から2nmの塗布液が形成可能であることが本発明の重要な特徴である。
本発明の塗布液に用いられる溶剤は、目的とする塗布液が得られれば特に限定されず、その用途に応じて適時選定される。通常は、前記の塗布液の製造方法で示した溶剤をそのまま塗布液の溶剤とすることができる。
目的に応じて溶剤を置換して適時変更する場合は、先に記載した塗布液から溶剤を除去・乾固した後に粒径の大幅な増加を伴わずに再度適切な溶剤に再溶解することが重要となる。
溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、n−ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、2−エトキシエタノールアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチルなどの多価アルコール誘導体、などが好ましく用いられる。上記溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上の溶剤を混合して用いてもよい。
本発明の塗布液における溶剤の使用量は、所望の膜厚や使用目的、使用する部材等に応じて適宜調整可能であるが、一般的にはβ−ジケトン並びにカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が金属元素に配位結合した金属元素含有配位組成物の濃度が0.5〜50質量%、好ましくは1.0〜30質量%、より好ましくは2〜20質量%となるように調製される。
本発明の塗布液は、塗布することにより再溶解性を有する塗膜を形成する。
本発明の塗布液で形成した塗膜の再溶解性は、成膜後溶剤が十分に除去された後に、塗布液で用いた溶剤や他の適切な溶剤で溶解・剥離が可能であることを示す。塗膜の再溶解性は、形成された膜を溶剤中に浸漬、溶剤への浸漬後に超音波処理又は塗膜への溶剤の吹き付けなどで確認される。また、塗布液から溶剤を除去・乾固した後に、ドメインサイズの大幅な増加を伴わずに再度元の溶剤や適切な溶剤に再溶解することも本発明の特徴である。
一般に、金属塩や金属アルコキシドを出発原料として形成された金属酸化物粒子は、表面に多くの水酸基や活性の高い残留アルコキシル基が存在する。この水酸基やアルコキシル基が存在することにより強い凝集性または反応性を示し、ナノレベルでの分散性を改善する事が困難であると伴に、一旦溶剤を除去すると再度溶剤に溶解させることが不可能となる。また、形成された膜中に多くの水酸基が残留することになる。
本発明では、β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を金属塩や金属アルコキシド溶液に添加することで、金属塩や金属アルコキシドと反応し配位構造が形成され、表面水酸基量や残留アルコキシル基量を大幅に低減させることが可能になる。この結果として、有機液体への溶解性が得られるだけでなく、一旦溶剤を除去した後での再溶解性を付与することが可能となる。
次に、本発明の塗布液を用いて成膜して塗膜を形成する方法について説明する。金属元素含有配位組成物含有塗膜の形成方法は、特に限定されず従来既知の方法により本発明の塗布液を基材に塗布することにより得られる。塗布液をそのまま基材へスピンコート塗布、浸漬塗布、スプレー塗布、泡塗布などのような既知の方法により塗布させ、室温又は加熱により乾燥する方法がある。また、塗布液を構成する溶剤で希釈して、浸漬塗布、スプレー塗布、泡塗布などのような既知の方法により、基材の表面に塗布後、室温又は加熱により乾燥する方法が採られる。
本発明の塗膜は、高温での加熱処理なしでエネルギー線の照射により、不溶化膜に転換可能である。そのため、エネルギー線の照射の有無により、未照射部を溶解除去する事でパターンを形成する事が可能である。エネルギー線としては、赤外線、近紫外線、遠紫外線、極端紫外線、電子線などが挙げられる。好ましくは、近紫外線、遠紫外線、極端紫外線が挙げられる。より好ましくは、近紫外線、遠紫外線が挙げられる。
赤外線近紫外線の照射により、膜中に存在する有機官能基にエネルギー線が吸収され、膜中で熱エネルギーに変換される。遠紫外線、極端紫外線の照射により、膜中に存在するβ−ジケトンやカルボン酸配位基又は金属イオンに照射エネルギー線が吸収され、直接的な化学反応の進行のためのエネルギーに変換される。
エネルギー線の照射により、金属元素を含有する配位組成物から有機配位成分が塗布膜から分離脱離して配位組成物成分の再配列が水酸基を形成することなく容易に進行し、形成した塗布膜中の残留水酸基量が少なくなる。
エネルギー線の照射は、本発明の高屈折率膜の形成に特に有効である。
エネルギー線の照射により、膜中に存在するβ−ジケトンが塗布膜から分解脱離し、高屈折率無機成分の再配列、膜の緻密化が進行する事により容易に高屈折率化が達成される。また、(メタ)アクリル基やビニル基を含有するカルボン酸を用いた場合は、ビニル基の重合反応の進行により、β−ジケトンやカルボン酸配位基の分解脱離による膜質の劣化が抑制された高屈折率膜が形成される。
〔実施例1〜3、6、8〜23〕
金属アルコキシド(一般式 M(OR)n、Mは金属元素、Rはアルキル基、nは金属元素の酸化数)を溶媒1−メトキシ−2−プロパノール(表中ではMPと略記)に溶かした溶液に所定量のβ−ジケトンを添加後1時間撹拌した後、カルボン酸を添加し、更に1時間撹拌することでβ−ジケトン及びカルボン酸が配位構造を形成した本発明の金属元素含有配位組成物を含有する液を得、最終的に塗布液中の金属酸化物換算濃度(配位結合金属元素含有配位組成物からアルキル基等の有機基および配位化合物を除外した計算値(重量%))が2.5重量%になるよう溶媒で調整して塗布液を得た。
〔実施例4、5、7〕
金属アルコキシドを溶剤1−メトキシ−2−プロパノール(MP)に溶かした溶液に所定量の水を添加して加水分解し、室温で2時間撹拌した。得られた反応液に所定量のβ−ジケトン及びカルボン酸を添加し、更に1時間撹拌することでβ―ジケトン及びカルボン酸が配位構造を形成した本発明の金属元素含有配位組成物を含有する液を得、最終的に塗布液中の金属酸化物換算濃度が2.5重量%になるよう溶媒で調整して塗布液を得た。
〔比較例1〕
テトラ−n−ブトキシジルコニウムを用い実施例4と同じ方法で加水分解し、アセチルアセトン、メタクリル酸を添加せずに塗布液中の金属酸化物換算濃度が2.5重量%になるよう溶媒で調整して塗布液とした。
〔比較例2〕
テトラ−n−ブトキシジルコニウムを用い実施例4と同じ方法で加水分解し、アセチルアセトンを添加せずにメタクリル酸をジルコニウムに対し0.9モル倍添加し、塗布液中の金属酸化物換算濃度が2.5重量%になるよう溶媒で調整して塗布液とした。
〔比較例3〕
テトラ−n−ブトキシジルコニウムをトルエンに溶解した後、メタクリル酸をジルコニウムに対し4モル倍添加し透明溶液を得た。得られた溶液を1時間放置すると白色の析出物が形成し、塗布液を得ることができなかった。得られた析出物はトルエン、MPなどのアルコールなどへ不溶であった。赤外吸収スペクトルの測定より、ジルコニウムテトラメタクリレートの生成が確認された。
実施例1〜23及び比較例1及び2について、金属アルコキシドの金属種及びアルコキシル基、溶媒の種類、塗布液中の金属酸化物換算濃度(配位結合金属元素含有配位組成物からアルキル基等の有機基および配位化合物を除外した計算値(重量%))、加水分解条件、添加したβ−ジケトン及びカルボン酸の種類と金属アルコキシドに対するモル比としての添加量、金属元素含有配位組成物の粒径、配位構造の有無を表1にまとめる(表中の溶剤のMPは1−メトキシ−2−プロパノール、β−ジケトンのAcAcはアセチルアセトン、AcEtはアセト酢酸エチル、MaEtはマロン酸ジエチルを示す。)。
Figure 2019073677
得られた塗布液の粒度分布は動的光散乱法により測定した。具体的には、表中の粒径(ピークトップ、平均粒径)は、測定装置Malvern社製ゼータサイザーNanoーZSによって求められたデータである。塗布液の配位構造の形成有無を赤外吸収分光法(ATR法)により確認した。
実施例2の塗布液では、メタクリル酸で存在する1700cm−1のC=O伸縮振動の吸収ピークが消失し、1550cm−1付近に配位構造に帰属されるC=O伸縮振動の吸収ピークの出現により確認した。また、1600と1530cm−1付近にアセチルアセトンの配位構造に帰属されるC=O伸縮振動の吸収ピークが確認された(図1)。Tiを用いた実施例10の赤外吸収スペクトルでも、1550cm−1付近にメタクリル酸、1600と1530cm−1付近にアセチルアセトンの配位構造に帰属されるC=O伸縮振動の吸収ピークが確認された(図2)。他の本発明の実施例に於いても同様の配位構造による吸収ピークが確認された。
本発明の塗布液中には、0.6〜2.0nmに一つのピークトップ、1.0〜2.5nmに平均粒径を有する金属元素含有配位組成物が観察された(表1)。実施例2と実施例10のピーク分布を図3に示す。
(塗布膜の実施例)
実施例1〜23及び比較例1〜2で得られた塗布液を用い、Si基板及びシリカガラス上にスピンコート法によりスピンコート回転数700rpm、スピンコート時間30秒の条件で成膜後、ホットプレート上で90℃1分加熱処理を行い、塗布膜を形成した。得られた膜の外観観察を行うとともに、Si基板上に形成された膜は分光反射法により膜厚及び屈折率の測定を行った。シリカガラス上に形成された膜は紫外可視透過スペクトルを測定した。比較例1及び2で得られた塗布液については、成膜後の加熱処理は、120℃30分で行った。本発明の塗布膜は全て透明な膜の形成が可能であった。形成した塗布膜の性状について、膜中金属濃度(配位結合金属元素含有配位組成物からアルキル基等の有機基および配位化合物を除外した計算値を酸化物換算値として記載)並びに屈折率(n)、膜厚、金属元素含有配位組成物の配位構造の有無及び剥離性の測定結果等を表2にまとめて示す。
Figure 2019073677
塗布膜の配位結合の形成状態を確認するため、赤外吸収分光法(ATR法)により確認した。実施例2と実施例10の赤外吸収スペクトルでは、通常のナノ粒子分散体で3000〜3600cm−1に観察される表面水酸基や水の吸着による大きなO−H伸縮振動の吸収がほとんど認められない(図4)。塗膜中での配位構造の形成有無は、1580、1520、1360cm−1付近にアセチルアセトン配位構造に帰属されるC=O伸縮振動の吸収ピーク、1560、1420cm−1付近にメタクリル酸配位構造に帰属されるC=O伸縮振動の吸収ピークより確認された(図5)。これらの結果は、通常の手法により形成されたナノ粒子表面に存在する活性部位が、β―ジケトンやカルボン酸の配位構造を形成する本実施例ではほとんど存在しないことを意味する。
得られた膜を塗布液として使用した溶剤に含浸後、超音波処理することで剥離性を確認した(表2)。本発明の塗布液より得られた塗膜は全て溶解剥離した。このような溶解剥離の容易な進行は、自己凝集力を有する表面水酸基が少なく、活性な反応を有する有機残基が少ないことに起因する。
(膜の不溶化)
実施例1〜23の塗布液で成膜した塗布膜に高圧水銀ランプ(EYE UV HIGH PRESSURE MERCURY LAMP H015−L312(1.5kW)を設置したアイグラフィック株式会社製UV照射装置、ウシオ電機株式会社製積算光度計UIT−150−Aを用いた365nmの照度93mW/cm)を1分間の照射を数分間の間隔を置いて3回行いエネルギー線を照射して不溶化膜を形成した。成膜条件、エネルギー線照射条件、並びに塗布膜の性状である膜中金属濃度(配位結合金属元素含有配位組成物からアルキル基、βジケトン基などの配位化合物を塗布膜から除外した計算値を酸化物換算値として記載)、屈折率(n)、膜厚、金属元素含有配位組成物の配位構造の有無及び剥離性の測定結果等を後に記載する比較例と共に表3にまとめて示す。
Figure 2019073677
高圧水銀ランプを照射した膜は、照射前の溶剤への溶解性が消失し不溶化が確認された。この事は、照射部、未照射部による溶剤に対する溶解性の差を利用したパターニングが可能なことを示している。また、エネルギー線照射前後の屈折率を比較する事で、高屈折率膜を得るためにエネルギー線照射が必須である事が解る。本発明の塗布膜はエネルギー線照射後に全て透明な膜の形成が可能であった。図6に高圧水銀ランプ照射後実施例10の可視紫外透過スペクトルを示す。
本発明実施例の高屈折率膜の状態を確認するため、ラマン散乱分光法により確認した。比較としてテトライソプロポキシチタンの加水分解物、ルチル、アナターゼのラマンスペクトルを併記する。実施例10のラマンスペクトルでは、通常のナノ粒子分散体で3000〜3600cm−1に観察される表面水酸基や水の吸着による大きなO−H伸縮振動のピーク、1640cm−1付近に観察される吸着水の変角振動がほとんど認められない(図7)。
また、700〜300cm−1付近にTi−O伸縮振動に帰属されるピークが確認された(図8)。これらのピークは、そのピーク位置がテトライソプロポキシチタンの加水分解物やルチル、アナターゼなどの結晶性酸化チタンとも若干異なり、先に示した水酸基がほとんど存在しない事と併せて考えると特異的な構造の形勢が示唆される。1400〜1750cm−1付近にメタクリル酸配位構造に帰属されるC=O伸縮振動のピーク、2830〜3000cm−1付近にメタクリル重合物によるC−H伸縮振動のピークが確認された(図8)。これらの結果は、通常の手法により形成されたナノ粒子表面に存在する活性部位が、本発明の高屈折率膜では存在せず、マトリックスとなるメタクリル樹脂と共存していることを意味する。
従来の高屈折率膜の屈折率と本発明の高屈折率膜の屈折率を比較するために作製した比較例4〜9の不溶化膜の作製方法を以下に示す。
〔比較例4〜6〕
テトラ−n−ブチルジルコニウム1−メトキシ−2−プロパノール中に溶解し、ジルコニウムの2倍モルの水を添加し、室温で1時間、更に60℃で1時間過熱撹拌する事で動的光散乱法によるピークトップが3.2nm(単一ピーク)の酸化ジルコニウムナノ粒子分散液を得た。得られた分散液に酸化物に対し25、50、75重量%になる量のペンタエリスリトールトリアクリレートを添加し、更に液中酸化物換算濃度が2.5重量%になるように1−メトキシ−2−プロパノールを添加し塗布液を作成した。得られた塗布液に重合開始剤としてイルガキュア184をペンタエリスリトールトリアクリレートに対して0.5重量%添加した後、Si基板上にスピンコート法により成膜後、120℃で30分加熱処理を行った後、高圧水銀ランプで2分硬化処理を行うことで膜を形成した。本比較例で実施した高圧水銀ランプ照射は、本発明の実施例とは異なり、アクリル基の重合のみを実施する事が目的であるため、実施例とは異なる。
〔比較例7〜9〕
テトライソプロピルチタニウム1−メトキシ−2−プロパノール中に溶解し、チタンの2倍モルの水を添加し、室温で1時間、更に60℃で1時間過熱撹拌する事で動的光散乱法によるピークトップが2.8nm(単一ピーク)の酸化チタンナノ粒子分散液を得た。得られた分散液に酸化物に対し25、50、75重量%になる量のペンタエリスリトールトリアクリレートを添加し、更に液中酸化物換算濃度が2.5重量%になるように1−メトキシ−2−プロパノールを添加し塗布液とした。比較例4と同様の重合開始剤を添加後、Si基板上にスピンコート法により成膜後、120℃で30分加熱処理を行った後、高圧水銀ランプで2分硬化処理を行うことで膜を形成した。本比較例で実施した高圧水銀ランプ照射は、本発明の実施例とは異なり、アクリル基の重合のみを実施する事が目的であるため、実施例とは異なる。
さらに、無機成分未添加の参照サンプルとしてペンタエリスリトールトリアクリレートのみで比較例4〜9と同様の処理を行い、硬化膜作成後に膜厚及び屈折率を測定した(n=1.51、表3中にPMMAと記載)。
比較例4〜9及びPMMAの膜厚、屈折率のデータを表3に実施例1〜23と合わせて示す。
従来の製造方法で製造される金属化合物をZr及びTiとする高屈折率膜(比較例4〜9)に比べて、金属化合物をZi及びTiとする本発明の高屈折率膜(実施例1〜13)は、高い屈折率を有する。
図9に金属化合物がZr及びTiの実施例、比較例について換算酸化物比率に対してプロットした屈折率(n)を示す。Zrを用いた比較例4から7では酸化物換算比率が大きくなるに伴い屈折率の増加が頭打ちになるのに対し、本発明による実施例1から3は60重量%以上でも屈折率の増加が認められる。また、Tiを用いた実施例9から11についても同様の結果が得られ、酸化物換算添加量が60重量%以上でも屈折率の頭打ちが無く比較例7から9と比べ大きな値を示し、1.9を超える屈折率が簡便な成膜、エネルギー線照射の手法により達成されている。
〔実施例24〜26〕
実施例10と同じ条件で調整した塗布液を用い、スピンコートの回転数の影響を確認するために回転数のみ(実施例24:700rpm、実施例25:1000rpm、実施例26:3000rpm)を変え他の条件は実施例10と同じ条件で高屈折率膜を作成した。その結果を表4に示す。また、スピンコート回転数と膜厚の関係を図10に示す(実施例10、24〜26)。また、本発明の実施例で得られた高屈折率膜(実施例10、24〜26)の膜厚と屈折率の関係を図11に示す。スピンコート回転数に応じ膜厚が変化するが、得られた膜の屈折率は1.9以上と大きな変化は認められなかった。実施例10と実施例24の比較より回転数700rpmでは若干の膜厚の差異が認められ、低速回転での成膜により膜厚のばらつきの可能性が示唆されたが、屈折率はほぼ同じであり回転数の影響は認められなかった。
Figure 2019073677
〔実施例27、28〕
実施例10と同じ条件で照射するエネルギー線の種類のみを変え高屈折率膜を作成した。その結果を表5に示す。メタルハライドランプ(メタルハライドランプ M015−L312(120W/cm)を設置したアイグラフィック株式会社製UV照射装置、EYE UVメータ UVPF−A1を用いた365nmの照度278mW/cm))の使用により膜厚71nm、屈折率1.92とほぼ同じ特性の膜が和えられた。また、低圧水銀ランプ(SUV110GS−36(110W)ランプを設置したセン特殊光源株式会社製のPHOTO SURFACE PROCESSOR/Model:PL16−110、ウシオ電機株式会社製積算光度計UIT−150−Aを用いた254nmの照度2.4mW/cm)の使用により若干膜厚が大きくなり、屈折率が大きくなる傾向が見られたが大きな変化は認められなかった。
また、得られた膜にEB照射する事によっても照射部の膜の硬化が可能である事が確認された。
Figure 2019073677
次に、β−ジケトン以外の化合物で配位構造させた金属酸化物組成物含有の塗布液を用いて形成した再溶解可能な塗布膜にエネルギー線照射をした比較例10〜12を表6に示す。
〔比較例10〕
(配位化合物がカルボン酸の例)
チタニウムテトライソプロポキシドの1−メトキシ−2−プロパノール溶液にTiアルコキシドの2モル倍の水を添加して加水分解し、室温で2時間撹拌した。得られた反応液にTiに対し1.5モル量のメタクリル酸を添加し、更に1時間撹拌することでメタクリル酸が配位構造を形成した金属酸化物組成物を含有する塗布液を得た。塗布液は酸化物換算濃度が2.5重量%となるように調整した。得られた塗布液を用い、Si基板上にスピンコート法により成膜後、120℃で30分加熱処理を行い、塗布膜を形成した。得られた膜透明膜の屈折率は1.55であった。また、実施例10と同じ条件で高圧水銀ランプを照射したが、屈折率は1.57で屈折率の増加は殆ど認められなかった。
〔比較例11〕
(金属酸化物組成物中にC−Si−O−M結合を有し、配位化合物がカルボン酸の例)
メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを1−メトキシ−2−プロパノールに溶解後、シランの1.1倍モルの0.5MHCl水を加え30分室温で撹拌した。チタニウムテトライソプロポキシドの1−メトキシ−2−プロパノール溶液に前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン加水分解物を添加した後、2時間室温で撹拌した。得られた反応液にTiアルコキシドの2モル倍の水を添加して加水分解し、室温で2時間撹拌した。得られた反応液にTiに対し0.5モル量のメタクリル酸を添加しを添加し、更に1時間撹拌することでC−Si−O−M構造を有し、メタクリル酸が配位構造を形成した金属酸化物組成物を含有する塗布液を得た。塗布液は酸化チタンの換算濃度が2.5重量%となるように調整した。得られた塗布液を用い、Si基板上にスピンコート法により成膜後、120℃で30分加熱処理を行い、塗布膜を形成した。得られた膜透明膜の屈折率は1.54であった。また、実施例10と同じ条件で高圧水銀ランプを照射したが、屈折率は1.55で屈折率の増加は殆ど認められなかった。
〔比較例12〕
(配位化合物がカルボン酸及びアルカノールアミンの例)
チタニウムテトライソプロポキシドの1−メトキシ−2−プロパノール溶液にTiアルコキシドの2モル倍の水を添加して加水分解し、室温で2時間撹拌した。得られた反応液にTiと当モルのトリエタノールアミン及び0.5モル量のメタクリル酸を添加し、更に1時間撹拌することでトリエタノールアミンとメタクリル酸が配位構造を形成した金属酸化物組成物を含有する塗布液を得た。塗布液は酸化物換算濃度が2.5重量%となるように調整した。得られた塗布液を用い、Si基板上にスピンコート法により成膜後、120℃で30分加熱処理を行い、塗布膜を形成した。得られた膜透明膜の屈折率は1.55であった。また、実施例10と同じ条件で高圧水銀ランプを照射したが、屈折率は1.56で屈折率の増加は殆ど認められなかった。
Figure 2019073677
以上の結果から、本発明のβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体による配位構造をとる金属酸化物組成物含有の塗布膜は、エネルギー線の照射により、膜中に存在するβ−ジケトンやカルボン酸配位基が塗布膜から分解脱離するのに対して、β−ジケトンを含まない配位構造をとる金属酸化物組成物含有の塗布膜は、エネルギー線の照射により、膜中に存在する配位基はほとんど脱離しないことがわかる。
本発明の塗布液は、光学的に高い透明性を有することより各種光学材料として適用が可能である。また、溶剤の選定により膜を形成した後に除去することが可能であり、脱離可能な保護膜やパターニング形成用膜としても適用可能である。また、容易に高い屈折率を有する膜が形成可能である事より、各種の光学デバイスへの適用が可能である。

Claims (6)

  1. 金属元素が第4族元素、第5族元素、第13族元素、第14族元素および第15族元素のうちのいずれか1種類以上の金属元素を含有する配位組成物塗布液において、前記塗布液中にβ−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体を含有させて前記β−ジケトン、及びカルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体が前記金属元素と配位構造を形成して存在し、前記配位組成物のドメインサイズが0.5から2nmであり、再溶解可能な金属元素含有塗膜が形成可能であることを特徴とする塗布液。
  2. 前記β−ジケトン量が前記金属元素に対し0.4〜2モル倍であることを特徴とする請求項1に記載の塗布液。
  3. 前記カルボン酸又は/及びカルボン酸誘導体量が前記金属元素に対し0.1〜1.5モル倍であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗布液。
  4. 前記カルボン酸及び/又はカルボン酸誘導体のアシル基が炭素数3〜10であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の塗布液。
  5. 前記金属元素が、第4族元素のZr、Ti及びHf、第5族元素のV、Nb及びTa、第13族元素のGa並びに第14族元素のGe及びSnであり、高屈折率膜が形成可能であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の塗布液。
  6. 請求項5記載の塗布液を用い形成された塗膜にエネルギー線を照射するにより得られる高屈折率膜。
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