JP2004018311A - アモルファス酸化ジルコニウムで被覆された酸化チタン超微粒子およびその製造方法 - Google Patents

アモルファス酸化ジルコニウムで被覆された酸化チタン超微粒子およびその製造方法 Download PDF

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林 豊治
Tokuo Nakayama
中山 徳夫
Tomonori Iijima
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Abstract

【課題】酸化チタンの光活性化に起因する黄変、濃淡色(干渉縞)を抑止しつつ高屈折率をはじめとする諸物性にすぐれた超微粒子を提供することにある。
【解決手段】高屈折率で、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽性能の良好な平均粒子径が1〜20nmである酸化チタン超微粒子の表面がアモルファス酸化ジルコニウムで被覆されていることを特徴とする酸化ジルコニウム被覆酸化チタンおよびそのゾル液およびその製造方法を提供する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
高屈折率で、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽性能の良好な超微粒子およびその製造方法、さらには該超微粒子を含んだゾル液、コーティング液、プライマー組成物、樹脂、光学材料、レンズ等に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のプラスチックレンズの高屈折率化に対応して、レンズ表面に施されるハードコート膜も縞模様発生防止のために高屈折率のものが不可避的に要求されている。同様に、溶解・分散安定性、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽などに優れた高屈折率超微粒子、そのゾル液、コーティング液がプラスチック劣化防止添加剤、化粧品添加剤、カメラ用レンズ、自動車用窓ガラス、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、高密度記録光媒体の読み取り、書きこみ用高屈折率膜、光学フィルター等の光学部材、屈折率調整用として、金属材料、セラミックス材料、ガラス材料、プラスチック材料等の表面処理剤などの製品の分野でもコーティング膜の高屈折率化が求められている。
【0003】
これまで高屈折率用の金属酸化物添加超微粒子として酸化アンチモンが推奨されてきたが、レンズのプラスチック基材の屈折率が、最近のように1.6以上さらに1.65〜1.75のときには、もはやこの酸化アンチモンでは対応できない。このため酸化チタンを主成分とした材料が望まれているが、併せてゾル液の溶解・分散安定性、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽などの諸物性も要求される。
酸化チタン固有の課題として、酸化チタンの光不活性化が挙げられる。これは酸化チタンは、光吸収で発生した電子―ホールによる有機物分解の光触媒作用あるいは熱触媒作用を有しているためであり、酸化チタンをハードコート膜と使用する上で光不活性化は重要な課題となっている。
従来より、種々の工夫がなされているが、単に光あるいは熱触媒作用による周辺有機物の劣化に起因する黄変の問題ばかりでなく、光触媒反応を防止し得たとしても光吸収に伴い発生した電子―ホールの組み合わせが反応に消費せられることなく、酸化チタン内部あるいは表面で溶媒和電子として幅広の吸収を生じ、濃紺色を呈するため、かかる課題の解決は困難を要した。
これらの諸問題を解決するため、従来より試みられてきた酸化チタンの不活性化対策としては下記の3種類に大別される。
【0004】
まず第一の方法は出発金属塩の混合溶液を調製し、これを過酸化水素で酸化するという手法である。例えば、特開2000−63119、特開2001−123115、特開10−245523などの記載方法にあるように、それぞれTiCl4やオキシ塩化ジルコニウムの混合水溶液あるいは酸化チタン−酸化セリウム−酸化スズの出発金属塩を過酸化水素で酸化し、酸化チタンと酸化ジルコニウムの複合コロイドを調製する方法が開示されている。また、特開平1−301517、特開平5−2102などに記載されているように金属塩の水溶液にアルカリを添加し、中和加水分解することにより混合あるいは共沈ゲルを形成し、これに同様に過酸化水素により酸化し、それぞれ酸化チタンと酸化セリウムあるいは酸化チタンと酸化鉄の複合金属酸化物を得る方法も開示されている。特開平8−239627には酸化チタン、酸化ジルコニウム、SiO2が固溶体を形成してなる複合金属酸化物のタイプが提唱されている。特開平8−48940には水和酸化チタンに過酸化水素を加えて得られる酸化チタン酸水溶液に珪素化合物とジルコニウム化合物の共存下加熱することにより複合酸化物微粒子を得る方法が開示されている。
【0005】
第二の方法は酸化チタンゾルから出発する方法で、特開平08−238683には酸化チタンゾル液を一旦珪酸水溶液で加熱処理し、酸化ケイ素で被覆した後、炭酸ジルコニルアンモニウムと珪酸水溶液を添加し、被覆することが開示されている。また、特開平07−149520には酸化チタンゾルに亜鉛化合物の溶液を添加し、これに塩基を加え酸化亜鉛で被覆することが開示されている。特開平9−71750や特開平11−269303にはルチル型酸化チタンをスラリーにし、塩酸添加後ジルコニウム塩を添加し、水酸化ナトリウムでアルカリ性にし、表面に水和化酸化ジルコニウム被覆することが提唱されている。これらはいずれも被覆層の析出は塩基性にすることにより行われる。
【0006】
第三の方法として特開平07−151902には超微粒子表面にSb2O5超微粒子をまぶす手法が開示されている。特開平7−2521には種種金属のアルコキシド溶液を噴霧する方法が開示されている。
これらはいずれも金属酸化物の添加による酸化チタン不活性化を目標としたものである。酸化チタン超微粒子表面が、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物に被覆された超微粒子は調製方法により異なる形態、性質のものが得られ、必然的に屈折率、ゾル溶剤の溶解・分散安定性、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽などが異なってくる。
【0007】
まず前述の第一の方法は混合金属塩の過酸化水素による酸化であり、酸化チタンの高屈折率は酸化チタンの結晶構造によるものであった。そのため、第一の方法で製造されるがごとき固溶体や混合結晶は不活性化と高屈折率の実現という点では困難があった。また、それぞれの金属酸化物が平行してそれぞれ単独の金属酸化物粒子を形成し、共存するために被覆効果を実現するという点では効率が劣るものであった。
【0008】
また、第二の方法のように酸化亜鉛や酸化セリウム、酸化ジルコニウムで被覆するべくこれらの塩を酸化チタンのゾル水溶液に加え、酸化チタン表面に析出させるのにアンモニアなどを添加したり、アンモニウム塩を用いて塩基性にする方法では酸化亜鉛などの場合と異なり、酸化ジルコニウムなどでは水和酸化ジルコニウムが得られるに留まり、高屈折率の酸化ジルコニウムを得ることは困難であった。もちろん水和酸化ジルコニウムを焼成し、酸化ジルコニウムに変性することはできるが、この際高温にさらされるために、粒子生長が起こり、本発明がかかわるところの1〜20nm程度の凝集のない透明溶解分散ゾル液やコーティング液、コーティング形成体を得ることができなくなる。酸化物が得られないなどの欠点があった。
【0009】
第三の方法は酸化チタン超微粒子にさらにこれも不活性化させるための超微粒子をまぶすという方法では粒子径を実質小さくすることが困難で光散乱のない透明性に優れたものは得られない。アルコキシドの噴霧なども凝集の問題が避けられず、従って透明性に優れたものは得られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述の酸化チタンの光活性化に起因する黄変、濃淡色(干渉縞)を抑止しつつ高屈折率をはじめとする諸物性にすぐれた超微粒子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、超微粒子の溶剤分散性や、得られたコーティング処理基体、ポリマー組成物の耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽等の向上、改善の問題が一挙に解決されるアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンを見出し本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1)平均粒子径が1〜20nmである酸化チタンの表面がアモルファス酸化ジルコニウムで被覆されていることを特徴とする酸化チタン超微粒子。
(2)1種以上の一般式(I)で表される有機ケイ素化合物で有機修飾されていることを特徴とする(1)記載の超微粒子。
Si(R(R4−a−b   (I)
(式中、R、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、フェニル基、ビニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、水酸基などを含む有機基を表し、Xは炭素数8以下のアルコキシ基を表す。またa、bはそれぞれ独立に、a+b≦3を満たす0以上の整数である。)(3)アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の表面が
▲1▼不飽和カルボン酸
▲2▼不飽和基を有するシランカップリング剤
のいずれかもしくは双方を含む修飾剤で修飾されていることを特徴とする(1)〜(2)記載の超微粒子。
(4)酸化チタン超微粒子のゾル液に、酸性条件下でアモルファス酸化ジルコニウムを被覆させることを特徴とする(1)〜(3)記載の超微粒子の製造方法。(5)(1)〜(3)記載の超微粒子を含有するゾル液。
(6)(5)記載のゾル液を含有するアクリル系コーティング液。
(7)(5)記載のゾル液を含有するシリコン系コーティング液。
(8)(1)〜(3)記載の超微粒子を含有するプライマー組成物。
(9)(1)〜(3)記載の超微粒子を含有する樹脂。
(10)(1)〜(3)記載の超微粒子を含有する光学材料。
(11)(10)記載の超微粒子を含有するレンズ。
からなる。
【0013】
なお、本発明において「含有する」とは、広く成分として含んでいることを意味する。すなわち溶液中や樹脂中に含まれる場合のみならず、樹脂表面のコーティング層に含まれる場合や多層構造のうちの一層中に含まれている場合も内包されるものである。
【0014】
本願発明においては、アモルファス酸化ジルコニウムが酸化チタン表面を生成活性点として薄く一様に被覆されるため、高屈折率を損ねずに、結晶形成に伴う形態状の不整合からする酸化ジルコニウム結晶間の隙間がない効果的な酸化チタン活性の抑止が可能である。
また、本願発明の製造方法は酸化チタン超微粒子をまずゾル液(コロイド溶液)として形成させ、結晶格子をしっかりとさせたのちに表面のみをアモルファス酸化ジルコニウムに被覆させるというため、従来の調製方法と比して、光吸収や加熱に伴う黄変や濃紺色着色が著しく低減することを実現した。
【0015】
【発明の実施の形態】
[アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子とそのゾル液の調製]チタン塩原料から酸化チタン超微粒子を調製する過程は公知の方法、例えばJ. Am. Ceram. Soc.誌、第82巻、927〜32頁(1999年)などに記載されているような方法が採用される。すなわち、四塩化チタンに化学量論比の水を温度0℃で加えて得られるオキシ塩化チタン水溶液を加熱し、酸化チタンゾル液(コロイド溶液)を得る。用いられるチタン塩原料は四塩化チタンのほか、硫酸チタン、硝酸チタン、チタンアルコキシドなどでも良く、それらの水溶液に塩酸や硝酸、硫酸を添加し、酸性条件で加熱し、反応させる。あるいはJ. Crystal Growth第233巻、298〜302頁(2001年)に記載されているように、一旦アンモニアや水酸化ナトリウムを添加するなどして生成する水和酸化チタンを酸性にし、加熱することにより酸化チタンゾル液を製造してもよい。反応を円滑に促進したり、コロイド酸化チタンの凝集を防止するために、適当なリガンドやキレート化合物を添加してもよい。得られる酸化チタンの平均一次粒子径は1〜20nmである。
【0016】
このようにして調製された酸化チタン超微粒子の表面をアモルファス酸化ジルコニウムで被覆する。この時、酸化チタンゾル液(コロイド溶液)は予め、従来多く行われるようにアルカリ条件にするのではなく、酸性条件下、好ましくはpH=0.05〜6、より好ましくは0.1〜5に調整する。
これにオキシ塩化ジルコニウムや四塩化ジルコニウムなどのジルコニウム塩あるいはその水溶液あるいは酸性水溶液をZr / Tiモル比で0.01〜4、好ましくは0.1〜2を加え、温度40℃〜100℃で反応を行う。反応時間は所望する酸化ジルコニウム被覆量によるが、0.1時間〜10時間、好ましくは1時間〜4時間で行う。酸化ジルコニウム被覆量はZr / Tiモル比、反応温度、時間で決定されるが、代表的な値としてはは0.1〜2、好ましくは0.1〜1である。用いられるジルコニウム塩はオキシ塩化ジルコニウムのほかオキシ塩化ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ炭酸ジルコニウムなどのオキシジルコニウム塩でもよい。さらに四塩化ジルコニウムを加水分解して得られる酸性オキシ塩化ジルコニウム溶液をもちいても良好な結果が得られる。
【0017】
公知の事実として、強酸性下ジルコニウム塩の加水分解、酸化反応による酸化ジルコニウムの生成は同条件下での酸化チタンに比較しても反応速度が著しく遅い。酸化チタン、酸化ジルコニウムの水溶液中での加水分解、酸化物精製反応を同一条件で実施した場合、前者では数時間で反応が終了しても、後者では数日、約10〜20倍の反応時間がかかり、産業技術として採用されるのは困難である。これを回避するために、塩基を添加するなどしてアルカリ条件にすると、酸化ジルコニウム生成ではなく、水和酸化ジルコニウムが生成し不都合を生じるだけでなく、酸化チタン超微粒子表面ではなく溶液バルク中で水和酸化ジルコニウムの凝集体が生成するという不都合も生じる。本願発明において初めて発見されたように、酸性条件下では、酸化チタンへのアモルファス酸化ジルコニウム(極微小酸化ジルコニウム)の生成はこれに比較すると迅速である。また遊離の酸化ジルコニウムの生成がほとんど見られないことから、酸化チタン超微粒子表面が強酸性下でアモルファス酸化ジルコニウム生成触媒点になっていると推察される。
アモルファス酸化ジルコニウムは電子顕微鏡観察で無定形であることが認められると共に、EMA、電子分光、X線回折により確認される。
アモルファス酸化ジルコニウム被覆反応終了後、限外ろ過、イオン透析、膜透析溶媒置換、エバポレーションなどの方法によりアルコール溶媒へ置換をおこなう。必要ならば有機修飾操作を施し、ゾルとする方法や、一旦エタノール−酢酸エチル混合溶媒などの貧溶媒を加え、沈殿としてアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子を回収し、改めてアルコールなど所望の溶媒へ分散させてゾルを得る方法も有効である。必要ならば、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、この操作を実施しても良い。一旦沈殿を得るという方法を採用するときは、得られた沈殿は酢酸エチルように酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子を溶解分散させない極性有機溶媒で繰り返し洗浄する。この過程でアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子調製時に共存・発生したイオン種を除去する。この沈殿洗浄の代わりに通常用いられる操作であるところのイオン透析、限外濾過法、イオン交換法、溶媒置換などをおこなっても問題はなく、利便性に応じて操作方法が選択される。この結果得られたゲル状アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンをpH調節により解膠し、ゾルを得る。
【0018】
[有機修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子とそのゾル液の調製]
有機修飾用の有機ケイ素化合物としては、例えば一般式(II)で表されるシラン化合物が好適である。
Si(R(R4−a−b   (II)
(式中、R、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、フェニル基、ビニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、水酸基などを含む有機基を表し、Xはアルコキシ基を表す。またa、bはそれぞれ独立に、a+b≦3を満たす0以上の整数である。)
【0019】
ここで、Xは加水分解可能なアルコキシ基、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など炭素数8以下のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基もしくはエトキシ基がより好ましい。
【0020】
また、これらの有機ケイ素化合物は2種類以上混合して用いてもよい。
具体的には、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランなどのγ−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルジアルコキシメチルシラン、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン等が挙げられる。
【0021】
ゾル安定性をさらに高めることは産業技術上重要であるため、必要であるならば、メタノールなどの溶媒との化学的親和性に基づく分散安定性を付与するために、アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの表面の有機修飾を施すことができる。上記のように調製されたアモルファス酸化ジルコニウム酸化チタン超微粒子表面はバルク酸化ジルコニウムあるいはZrイオンと同様、カルボン酸やアルコキシシラン化合物と強い親和性を発現することがわかった。洗浄されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子は水、メタノールなどのアルコールないしは極性有機溶媒など可能な溶媒に溶解・分散あるいは浸漬させ、これに不飽和カルボン酸あるいは/共に不飽和結合含有シランカップリング剤を含む修飾剤で修飾する。
【0022】
これによりメタノールやエタノールなどのアルコールや水―アルコール混合溶媒、あるいはセルソルブなどの添加溶媒に溶解分散するという効果が発現し、所望のゾル液が得られる。不飽和カルボン酸としては炭素鎖に多重結合を含み、カルボキシル基を有するものであって、アクリル酸、メタクリル酸、ブテン酸などが例示される。不飽和基を有するシランカップリング剤としては炭素鎖に多重結合を含む基を少なくともひとつ有し、残りはアルコキシ基からなる有機シラン化合物であって、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが例示される。溶媒への溶解分散性を考慮した表面修飾剤の選択により調製された有機修飾酸化ジルコニウム被覆酸化チタンは水、メタノールやエタノールなどのアルコール類、メチルセルソルブなどのセルソウブ類、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトンなどのケトン類、トルエンなどの炭化水素化合物類など、あるいはこれらの混合溶媒に溶解分散されたゾルを形成する。このゾル液は、有機修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の濃度は1〜50wt%であり、実用上好ましくは5〜25wt%である。
【0023】
得られたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子あるいは有機修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子は電子顕微鏡観察ならびにEMA測定を行い、結晶性の酸化チタン超微粒子の周辺にアモルファス状の酸化ジルコニウムが被覆されていることが確認される。さらに同一試料についてX線回折の結果は、酸化チタンとアモルファス酸化ジルコニウム(極微小酸化ジルコニウム)の存在を示すことがわかる。また、表面の有機物は赤外線吸収スペクトル測定により確認される。
【0024】
[コーティング液の調製]
コーティング液の調製はアクリル系、シリコン系の二つの方法で実施されるが、いずれの系においても、染色性を高めるために、カーボネート基やエポキシ基を含んだ加水分解性ケイ化合物、あるいは多官能性エポキシ化合物を好適に添加することができる。
【0025】
[アクリル系]
アクリル系コーティング液としては、必要に応じアクリル酸などの不飽和カルボン酸などで有機修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子ゾル液に、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系オリゴマー/モノマー、光重合開始剤を加えた物を必須成分とする。必要に応じて、1分子に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマー、数個のビニル基やチオール基を有する反応性モノマー、各種溶剤、熱重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、レベリング性やスリップ性を向上させるためのシリコン系やフッ素系の界面活性剤、耐光性を向上させるための紫外線吸収剤や耐光安定剤、硬化物の物性を調節するため熱可塑性樹脂などの各種改質剤の添加も可能である。
【0026】
1分子中に2個以上(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアクリル系オリゴマー/モノマーとしては、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1.9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、1,1,3,3,5,5―ヘキサ((メタ)アクリロキシ)シクロトリホスホゼン、1,1,3,3,5,5−ヘキサ(メタ)アクリロキシエチルオキシ)シクロトリホスホゼン、チオアクリレート類、具体的には、ビス(2−(メタ)アクリロイルチオエチル)スルフィド)、1,4−ビス((メタ)アクリロイルチオ)ブタン、1,3−ビス((メタ)アクリロイルチオメチル)ベンゼン)、1,6―ビス(メタ)アクリロイルチオヘキサン等が例示できる。
【0027】
さらには、ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーも挙げられる。
かかるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとして具体的には、
ジイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートなど、
ヒドロキシ(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシドールメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどをそれぞれ組合せた反応により得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
なお、これらオリゴマー/モノマーは、硬化物の物性に応じて、1種あるいは、2種類以上を混合し用いる。
【0028】
用いる光重合開始剤としては、一般に市販されているもので構わないが、特に例示すると、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタンー1−オン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー651)、1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルーケトン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー184)、 2−ヒドロキシー2−メチルー1―フェニループロパンー1−オン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品ダロキュアー1173  ランベルティー社製品 エサキュアーKL200)、オリゴ(−ヒドロキシー2−メチルー1―フェニループロパンー1−オン)(ランベルティー社製品 エサキュアーKIP150)、 (2−ヒドロキシエチル)−フェニル)−2−ヒドロキシー2−メチルー1−プロパンー1−オン)(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー2959)、2−メチルー1(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリのプロパンー1−オン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー907)、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー369)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 イルガキュアー819)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルーペンチルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製品 CGI403)、2,4,6−トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイド、チオキサントンまたはその誘導体など1種、あるいは2種以上混合して用いる。
また、光増感作用の目的により第三アミン、例えばトリエタノールアミン、エチルー4−ジメチルアミノベンゾエート、イソペンチルメチルアミノベンゾエートなどを添加しても良い。
【0029】
1分子に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマーも粘度の調整、硬化物の物性を補うなどの目的で配合してもよい。具体的には、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシージエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシートリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシーポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシーポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルーコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n―ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、数個のビニル基やチオール基を有する反応性モノマーとしてはN―ビニルピロリドン、N―ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、トリメチロールプロパンビス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトール(3−メルカプトプロピオネート)などを用いることができる。
【0030】
溶剤は、水あるいは極性有機溶媒、すなわちメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ジメチルホルムアミド、N,N′−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコール、低極性溶媒トルエンなどが挙げられるコーティング液の粘度は基材へのコーティングの方法により調整されるが、好ましくは、0.1cp〜10000cpでありより好ましくは、0.5cp〜500cpであり、さらに好ましくは1cp〜100cpである。
【0031】
[シリコン系]
コーティング液は、必要に応じ、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランやメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどの不飽和基を有するシランカップリング剤で有機修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子ゾル液とマトリックス形成成分とメタノールなどの有機溶媒とを含んでいる。本発明に係る塗布液に用いられるマトリックス形成成分としては、主成分として加水分解性有機ケイ素化合物が用いられる。加水分解性有機ケイ素化合物としては、前述の一般式(II)で表されるシラン化合物が好適な例としてあげられる。
Si(R(R4−a−b   (II)
(式中、R、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、フェニル基、ビニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、水酸基などを含む有機基を表し、Xはアルコキシ基を表す。またa、bはそれぞれ独立に、a+b≦3を満たす0以上の整数である。)
【0032】
なお、Xは加水分解可能なアルコキシ基、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など炭素数8以下のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基もしくはエトキシ基がより好ましい。
【0033】
また、これらの有機ケイ素化合物は2種類以上混合して用いてもよい。また、そのままの状態でも、あるいは加水分解されていても、部分的に縮合していてもよい。マトリックス形成成分として上記のような有機ケイ素化合物を用いる際には、形成される被覆の硬化を促進するため、コーティング液中に硬化用触媒を含んでいてもよい。このような硬化用触媒としては、具体的には、アミン類、アミノ酸類、イミダゾール類、金属アセチルアセトネート類、有機酸金属塩類、ルイス酸類、過塩素酸塩類などが挙げられる。
コート膜形成用塗布液に用いられる有機溶媒としては、具体的にメタノール、エタノールなどのアルコール類、メチルセロソルブなどのセロソルブ類、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトンなどのケトン類などが挙げられる。これらの溶媒は2種類以上を混合してもよい。
コーティング液中に含まれるアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の量は、マトリックスである有機ケイ素化合物100に対して、所望の屈折率に応じて選択されるが、1〜800重量部を含有することが適切である。800重量部を超えると硬化膜にクラックが生じやすくなり、さらに透明性の低下をきたし易くなる。
【0034】
[コーティング膜の形成]
本発明の超微粒子を含有するコーティング液を樹脂、レンズ等に塗布させることによっても本発明の超微粒子を含有する樹脂、レンズ等を製造することができる。基材へのコート方法としては、ディップ、スピンコート、スプレーなどの方法をとることができる。
【0035】
[アクリル系コーティング膜]
光重合に必要な光源としては、低圧、高圧、超高圧の各種水銀ランプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプなどを用いることができる。光重合を行う時間は、好ましくは1秒から10分である。1秒より短いと充分に光硬化が行われず、10分より長いと、コート皮膜、基材の劣化が起き着色、ワレなどが起こる場合がある。硬化は基材へコートした後、必要に応じて溶媒の乾燥を行う。乾燥温度は用いる溶剤の沸点により決定される。乾燥時間は好ましくは1分〜30分である。
【0036】
[シリコン系コーティング膜]
コーティング膜形成を施す前に、プラスチックレンズ基材をハードコート膜との密着性の向上や清浄化を目的として、前処理を行うことが好ましい。例えばあらかじめアルカリ処理、酸処理、界面活性剤処理、無機あるいは有機物の微粒子による研磨処理、またはプラズマ処理を行うことが効果的である。さらにはレンズの耐衝撃性、及びコーティング膜との密着性を向上させることを目的としてプライマー層を設けることが好ましい。
プライマー付きあるいは無しのプラスチックレンズ基材の表面に、コート膜の厚さが所望の値になるようにコーティング液を塗布する。塗布法としては、例えばディッピング法、スピンコート法、スプレー法など、通常行われている方法を用いることが出来るが、面精度などの点からディッピング法及びスピンコート法が好適である。このようにして基材上に塗布されたコーティング液を、熱風乾燥または赤外線照射などにより熱硬化させる。熱風乾燥においては50〜200℃、好ましくは90〜130℃ので行うのが望ましい。
【0037】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0038】
【実施例1】
アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンとそのゾル液の調製
オキシ塩化チタン・塩酸水溶液(Fluka試薬 塩酸:38〜42%、Ti:約15%)を7.5ml(Ti0.036mol相当)をイオン交換水1000mlに溶解させた。70℃の温度にて攪拌した。5時間後、青みを帯びた酸化チタンコロイド溶液を得た。コロイド溶液のpHは1であった。
そのコロイド溶液にオキシ塩化ジルコニウム8水和物(和光純薬工業試薬)を6.4g(Zr0.02mol相当)を添加し、反応液の温度を100℃にし、5時間攪拌を行った。その結果、青白色を帯びたスラリー状のゾル液が得られた。
得られたゾル液の一部をメッシュに滴下し、電子顕微鏡観察試料を作成し、観察したところ、平均粒子径が5nmの酸化チタン結晶格子間隔を示す酸化チタン結晶の周辺に無定形被覆層が認められた。また、この無定形層被覆酸化チタンはモル比1:1のTiとZrからなっていることがわかった。
さらにX線回折スペクトル測定より、酸化チタンにアモルファス酸化ジルコニウムが重畳していることが確認できた。
【0039】
【実施例2】
有機修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの調製(1)
水20ml、メタノール20mlに実施例1で得られたスラリー状の酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子5.6gを分散させた。このコロイド溶液を攪拌しながらγ‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.7gのメタノール溶液10mlを滴下し、60℃で2時間攪拌した。
この分散液をロータリーエバポレーターにて50℃、減圧下で溶媒を除去、濃縮した。さらにメタノールを加えてロータリーエバポレーターにて50℃、減圧下において溶媒除去を3回繰り返すことにより、過剰な水を除去した。
この結果、表面が有機シランで修飾された酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子のメタノール分散液(ゾル液)を得た。
【0040】
【実施例3】
有機修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの調製(2)
実施例1で得られたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンゾル溶液を200mlまでエバポレーターで濃縮し、エタノール120ml、酢酸エチル150mlを加え、白色沈殿を得た。沈殿を遠心分離にて取り出した後、酢酸エチルにて洗浄、遠心分離の操作を5回繰り返し、酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子のスラリーを得た。
得られた酸化ジルコニウム被覆酸化チタンのスラリーをイオン交換水200mlに再度分散させた。その溶液中にアクリル酸(和光純薬工業 試薬特級)を20g加え、室温にて24時間攪拌した。エタノール120ml、酢酸エチル150mlを加え、白色沈殿を得た。酢酸エチルにて洗浄、遠心分離の操作を5回繰り返しアクリル酸修飾酸化ジルコニウム被覆酸化チタンのスラリーを得た。
得られたスラリーはメタノール、エタノールに良好に分散し、ゾル液が得られた。またスラリーの一部を取り出し、減圧下、100℃の温度で乾燥させ、KBr錠剤法にてIR測定を行った。その結果、アクリル酸の−COOH基に特徴的な1700cm−1付近のピークは消失し、―COO―基に特徴的な2本のピーク1450、1530cm−1が観察され、さらに−C=C結合のピーク1650cm−1が観察された。
【0041】
【実施例4】
有機修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの調製(3)
実施例1で得られたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子6gのスラリーを水30ml、メタノール30ml中に分散させた。このコロイド溶液を攪拌しながらメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン5ml、及びグリシドキシプロピルトリメトキシシラン1mlを滴下し、さらに室温で1時間攪拌したところ白濁し、ゲル状になった。
このゲルをロータリーエバポレーターにて減圧下、液温40℃で溶媒をを可能な限り除去、濃縮した。その上でこの白色沈殿に酢酸エチルを加え、遠心分離による洗浄を5回繰り返し、未反応の有機シラン化合物、及び水を除去することにより、表面が有機シランで修飾された酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子のスラリーを得た。得られたスラリーはメタノール、エタノールに良好に分散し、ゾル液が得られた。
またこのスラリーを100℃で3時間熱風乾燥した後、熱重量分析を行ったところ、この微粒子の表面修飾率は27wt%であった。得られたスラリーをエタノールに分散させ、15wt%のコロイド分散液とした。
【0042】
【実施例5】
アクリル系コーティング液調製(1)
実施例3で得られたスラリーをアクリル酸修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの乾燥重量換算で20wt%に調製したメタノールゾルを10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製 商品名ライトアクリレートTMP−6EO−3A)を1.04g、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学 商品名UA―306H)を0.26g混合後、エチルセロソルブ3gを加えた。さらに光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイドを0.165g、Si系界面活性剤(日本ユニカー(株)製 商品名FZ−2110)を添加し、充分攪拌したものをコーティング液とした。
【0043】
【実施例6】
アクリル系コーティング液調製(2)
実施例5のゾル液の溶媒メタノールをエチルセロソルブに変換し、ペンタエリスリトールトリアクリレートをビス(2−アクリロイルチオエチル)スルフィドに変更した以外は同様のコーティング液を調製した。
【0044】
【比較例1】
実施例1におけるアモルファス酸化ジルコニウム被覆処理工程を除いて調製した酸化チタンコロイド溶液を濃縮、沈殿分離、酢酸エチル洗浄を施した後に、アクリル酸で修飾し、メタノール溶媒に分散し、ゾル液を得た。
得られたゾル液を、アクリル酸修飾酸化ジルコニウム被覆酸化チタンのメタノールゾルのかわりに使用する以外は実施例5と同様にして、コーティング液を調製した。
【0045】
【比較例2】
実施例1において、酸化チタン生成と酸化ジルコニウム生成段階を逐次的におこなうのでなく、あらかじめオキシ塩化チタン・塩酸水溶液(Fluka試薬 塩酸:38〜42%、Ti:約15%)を7.5ml(Ti0.036mol相当)をイオン交換水1000mlに溶解させたものにオキシ塩化ジルコニウム8水和物(和光純薬工業試薬)を6.4g(Zrにして0.02mol)を添加した混合塩溶液を調製し、反応液の温度を100℃にし、5時間攪拌をおこなった。
得られたコロイド溶液は電子顕微鏡観察、X線回折結果から、酸化チタンと酸化ジルコニウムの混在物が得られたことが確認された。
該混合物を実施例3、5と同様にしてコーティング液とし、ハードコーティング評価を実施した。
【0046】
【比較例3】
実施例1と同様の操作で酸化チタンコロイド溶液を得た。これに10%アンモニア水を加え、pH8にし、さらに炭酸ジルコニルアンモニウムをZrで0.02molとなるように添加し、70℃で5時間加熱した。得られたゾル液は結晶性酸化チタンの周辺にジルコン酸ないしは水和酸化ジルコニウムが存在するものであった。これを実施例3,5と同様にしてコーティング液とし、ハードコーティング評価を実施した。
【0047】
【比較例4】
アルカリ条件で調製された比較例3のゾル液を乾燥後、400℃で1時間空気中で焼成した。この結果、酸化チタン結晶の周辺が結晶性酸化ジルコニウムで被覆されてなる酸化チタンが得られた。電子顕微鏡観察の結果、燒結により粒子径が20nm〜50nmのものが得られると共に、凝集物が観察された。これを実施例3,5と同様にしてコーティング液とし、ハードコーティング評価を実施した。
【0048】
【参考例1】
酸化ジルコニウムそのゾル液の調製
Zr0.036mol相当のオキシ塩化ジルコニウム8水和塩をイオン交換水1000mlに溶解させた。100℃の温度にて攪拌した。70時間後、青みを帯びた酸化ジルコニウムコロイド溶液を得た。
【0049】
【実施例7】
シリコン系コーティング液調製(1)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン26g、エタノール10g、2−プロパノール2gを混合した。この混合溶液に0.1N塩酸水溶液10gを攪拌しながら滴下し、さらに3日間攪拌、熟成させ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物を得た。
次にこの溶液0.33g、実施例2で得られた表面がシランで修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の23wt%エタノール分散液3g、メタノール1.5g、エチルセロソルブ0.6g、過塩素酸アンモニウム3mg、及びシリコン系界面活性剤(ビックケミー(株)製;商品名「BYK−333」)を混合、十分攪拌を行い、コーティング液を作成した。
【0050】
【実施例8】
シリコン系コーティング液調製(2)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン26g、エタノール10g、2−プロパノール2gを混合した。この混合溶液に0.1N塩酸水溶液10gを攪拌しながら滴下し、さらに3日間攪拌、熟成させ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物を得た。次にこの溶液0.5g、実施例4で得られた表面がシランで修飾されたアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の30wt%エタノール分散液3g、メタノール1.5g、エチルセロソルブ0.7g、過塩素酸アンモニウム5mg、及びシリコン系界面活性剤(ビックケミー(株)製;商品名「BYK−333」)を混合、十分攪拌を行い、コーティング液を作成した。
【0051】
【実施例9】
プライマーコーティング液調製とプライマー作製(1)
実施例3で得られたスラリーをアクリル酸修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの乾燥重量換算で20wt%に調製したメタノールゾルを10g、ポリプロピレングリコール(PPG)骨格ウレタンアクリルプレポリマー(新中村化学 商品名UA―4100)を1.3g混合後、エチルセロソルブ3gを加えた。さらに光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイドを0.165g、Si系界面活性剤(日本ユニカー(株)製 商品名FZ−2110)を添加し、充分攪拌したものをプライマーコーティング液とした。プライマーは、このプライマーコーティング液を基材にスピンコート法にて塗布し、室温で1時間乾燥させた後、メタルハライドランプ(強度120W/cm)で60秒間照射し、厚み1μmに作製した。
【0052】
【実施例10】
プライマーコーティング液調製とプライマー作製(2)
実施例3で得られたスラリーをアクリル酸修飾アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンの乾燥重量換算で20wt%に調製したメタノールゾルを10g、ビス(2−アクリロイルチオエチル)スルフィドを1g、ポリプロピレングリコール(PPG)骨格ウレタンアクリルプレポリマー(新中村化学 商品名UA―4100)を0.3g混合後、エチルセロソルブ3gを加えた。さらに光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイドを0.165g、Si系界面活性剤(日本ユニカー(株)製 商品名FZ−2110)を添加し、充分攪拌したものをプライマーコーティング液とした。プライマーは、このプライマーコーティング液を基材にスピンコート法にて塗布し、室温で1時間乾燥させた後、メタルハライドランプ(強度120W/cm)で60秒間照射し、厚み1μmに作製した。
【0053】
【作製例1】
ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド70g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.014gとN,N−ジシクロヘキシルメチルアミン0.07g、樹脂改質剤として4,8−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン7gを加えて攪拌し、減圧下で1時間脱泡した。3μmテフロン(登録商標)フィルターにて濾過後、ガラスモールドとガスケットよりなる成型モールドに4時間かけ注入した。このモールドを30℃で10時間保温した後、30℃から80℃まで徐々に昇温し、20時間で重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し樹脂をモールドから取り出した。得られた樹脂120℃にて3時間アニール処理し、屈折率1.74のレンズ樹脂(以下P174)を得た。
【0054】
【作製例2】
m−キシリレンジイソシアナート 36.4g、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン 33.6gとジブチルチンジクロライド 0.01g、内部離型剤としてZelecUN(STEPAN社)0.07g、紫外線吸収剤としてViosorb583(共同薬品(株)社)0.035gを加えて攪拌し、減圧下で1時間脱泡した。1μmテフロン(登録商標)フィルターにて濾過後、ガラスモールドとガスケットよりなる成型モールドに注入した。このモールドを40℃から120℃まで徐々に昇温させながら、20時間で重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し樹脂をモールドから取り出した。得られた樹脂120℃にて3時間アニール処理し、屈折率1.67の樹脂(以下P167)を得た。
【0055】
[コーティング膜の評価]
(アクリル系)
調製したコーティング液について実施例5、6、比較例1〜4のそれぞれのコーティング液を、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、光学レンズ樹脂(P167,P174)上にスピンコートにて塗布し、室温で1時間乾燥させた後、メタルハライドランプ(強度120W/cm)を60秒間照射し、厚み2〜4μmのハードコート膜を形成した。
【0056】
(シリコン系)
光学レンズ樹脂P167,P174上それぞれに、実施例9、10において作製したプライマーをスピンコートし、さらにその上に実施例7,8のコーティング組成物を塗布し、120℃で1時間加熱処理をして塗膜を硬化させた。
このようにして得られた硬化被膜の厚みはそれぞれ4μm、1μmであった。
得られたアクリル系、及びシリコン系コーティング膜を以下の方法でその特性を評価した。
【0057】
屈折率:石英基板上にスピンコート法によりアクリル系、及びシリコン系コーティング膜を形成し、エリプソメトリーにより測定した。
耐擦傷性:000番の鉄ウールでコーティング膜を擦り、傷つきの程度で判断し、三段階で評価した
:○…ほとんど傷がつかない △…少し傷がつく ×…ひどく傷がつく
耐光性試験:ソーラーシュミレーターで500時間照射し、黄変がないものを○とした。
密着性試験: JISD−0202に準じたクロスカットテープ試験によった。カッターナイフでコーティング膜付き基材表面に1mm間隔で切れ目を入れ、1mmのマス目を100個形成させ、その上へセロファン粘着テープを強く押し付け、急に引っ張った後コート被膜の残っているマス目を密着性の指標とした。
干渉縞:三波長蛍光灯下で目視で判断した。
:〇…干渉縞がほとんど見えない △…少し見える ×…かなり見える
【0058】
【表1】
Figure 2004018311
【0059】
【発明の効果】本願発明の有機修飾酸化ジルコニウム被覆酸化チタンは濃厚液であっても安定なゾル液(コロイド液状態))で存在し、コーティング液として高屈折率化剤、光線反射剤、紫外線吸収剤などとして調製され、基体に塗布された時、屈折率、硬度、耐擦傷性、表面硬度、耐磨耗性、透明性、耐熱性、耐光性、耐候性、紫外線遮蔽等が良好なコーティング膜の付与された高屈折率プラスチックレンズの高屈折率ハードコート膜、プラスチック劣化防止添加剤、化粧品添加剤、カメラ用レンズ、自動車用窓ガラス、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、高密度記録光媒体の読み取り、書きこみ用高屈折率膜、光学フィルター等の光学部材、屈折率調整用に金属材料、セラミックス材料、ガラス材料、プラスチック材料等の形成体を提供できるという有用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(ア)、(イ)、(ウ)はそれぞれ、実施例1の酸化チタン、参考例1の酸化ジルコニウム、実施例1のアモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタンのX線回折スペクトルを示す。X線源は銅K−α線。

Claims (11)

  1. 平均粒子径が1〜20nmである酸化チタンの表面がアモルファス酸化ジルコニウムで被覆されていることを特徴とする酸化チタン超微粒子。
  2. 1種以上の一般式(I)で表される有機ケイ素化合物で有機修飾されていることを特徴とする請求項1記載の超微粒子。
    Si(R(R4−a−b   (I)
    (式中、R、Rは、それぞれ独立に、アルキル基、フェニル基、ビニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、水酸基を含む有機基を表し、Xは炭素数8以下のアルコキシ基を表す。またa、bはそれぞれ独立に、a+b≦3を満たす0以上の整数である。)
  3. アモルファス酸化ジルコニウム被覆酸化チタン超微粒子の表面が▲1▼不飽和カルボン酸
    ▲2▼不飽和基を有するシランカップリング剤
    のいずれかもしくは双方を含む修飾剤で修飾されていることを特徴とする請求項1〜2記載の超微粒子。
  4. 酸化チタン超微粒子のゾル液に、酸性条件下でアモルファス酸化ジルコニウムを被覆させることを特徴とする請求項1〜3記載の超微粒子の製造方法。
  5. 請求項1〜3記載の超微粒子を含有するゾル液。
  6. 請求項5記載のゾル液を含有するアクリル系コーティング液。
  7. 請求項5記載のゾル液を含有するシリコン系コーティング液。
  8. 請求項1〜3記載の超微粒子を含有するプライマー組成物。
  9. 請求項1〜3記載の超微粒子を含有する樹脂。
  10. 請求項1〜3記載の超微粒子を含有する光学材料。
  11. 請求項10記載の超微粒子を含有するレンズ。
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