JP2019070289A - 既設構造物の改修方法 - Google Patents

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【課題】既設構造物を構成する構造躯体の補強手間を低減して既設構造物に部屋空間を形成するとともに、新設屋根部を構築する。【解決手段】既設構造物に設けられた既設屋根部を解体するとともに新設屋根部を構築する既設構造物の改修方法において、前記既設屋根部を解体した後に、前記既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して部屋空間を形成する既設構造物の改修方法。【選択図】図1

Description

本発明は、既設構造物に部屋空間を形成する既設構造物の改修方法に関する。
既設構造物を構成する一部の柱部材を撤去して新たな部屋空間を形成する既設構造物の改修方法がある。ここで、この既設構造物の改修方法により、大スパンの新たな部屋空間を既設構造物の最上部に形成する場合、従来は、既設屋根部(既設屋根又は既設屋上スラブ)を残した状態で一部の柱部材を撤去して新たな部屋空間を形成した後に、既設屋根部を解体し、この後に大スパンの新設屋根部を構築する。
大スパンの屋根としては、さまざまなものがある。例えば、特許文献1には、間隔をおいて設けられた支柱間に支持ケーブルが架設され、この支持ケーブルに吊り支持された補剛大梁に膜材が取り付けられた膜屋根が開示されている。
しかし、従来の既設構造物の改修方法においては、既設屋根部の両端部を支持する構造躯体(例えば躯体柱)が負担する荷重が、既設屋根部の中央部分を支持する柱部材の撤去に伴って増加するため、この構造躯体に補強を施さなければならない。
特開平7−109851号公報
本発明は係る事実を考慮し、既設構造物を構成する構造躯体の補強手間を低減して既設構造物に部屋空間を形成するとともに、新設屋根部を構築することを課題とする。
第1態様に係る既設構造物の改修方法は、既設構造物に設けられた既設屋根部を解体するとともに新設屋根部を構築する既設構造物の改修方法において、前記既設屋根部を解体した後に、前記既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して部屋空間を形成する。
第1態様に係る既設構造物の改修方法では、既設屋根部を解体した後に、既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して部屋空間を形成するので、既設屋根部を支持する構造躯体に補強を施さないで部屋空間を形成することができる。すなわち、既設構造物を構成する構造躯体の補強手間を低減して既設構造物に部屋空間を形成するとともに、新設屋根部を構築することができる。
第2態様に係る既設構造物の改修方法は、第1態様に係る既設構造物の改修方法において、前記新設屋根部は、前記既設構造物から張り出して設けられ、新設支持部に支持された吊り部材により吊り下げられた屋根梁と、前記屋根梁上に設けられた屋根材と、を有する。
第2態様に係る既設構造物の改修方法では、新設屋根部を、既設構造物から張り出して設けられ、新設支持部に支持された吊り部材により吊り下げられた屋根梁と、屋根梁上に設けられた屋根材と、を有して構成することによって、大スパンの屋根を構築することができる。
また、新設屋根部を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して形成される部屋空間を大きなものとすることができる。
第3態様に係る既設構造物の改修方法は、第1態様に係る既設構造物の改修方法において、前記新設屋根部は、新設支持部間に架設された吊りケーブルと、前記吊りケーブルに支持されたアーチ状梁と、複数の三角形状の板部材を山又は谷の折り目となるように繋げて形成され、前記アーチ状梁に取り付けられた折り板部材と、を有する。
第3態様に係る既設構造物の改修方法では、新設屋根部を、新設支持部間に架設された吊りケーブルと、吊りケーブルに支持されたアーチ状梁と、アーチ状梁に取り付けられた折り板部材とを有して構成することにより、大スパンの屋根を構築することができる。
また、折り板部材は、複数の三角形状の板部材を山又は谷の折り目となるように繋げて形成されているので、面外曲げ強度を大きくすることができ、これによって、折り板部材が取り付けられるアーチ状梁の配置スパンを大きくすることができる。
さらに、新設屋根部を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して形成される部屋空間を大きなものとすることができる。
第4態様に係る既設構造物の改修方法は、第1態様に係る既設構造物の改修方法において、前記新設屋根部は、下弦材、上弦材、及び前記下弦材と前記上弦材とを繋ぐラチス材を有して構成されたトラス梁部材を、曲面を形成するように複数連ねた三角形の各辺に配置して構成した屋根構造体と、前記屋根構造体の上に設けられた屋根材と、を有し、前記下弦材は、鋼板と、前記鋼板を両側から挟むようにして前記鋼板と一体に設けられた木質板部材と、を備える。
第4態様に係る既設構造物の改修方法では、木質の下弦材を有するトラス梁部材により構成された屋根構造体によって、軽量で大スパンの屋根を構築することができる。
また、下弦材を構成する鋼板は、木質板材により両側から挟まれて座屈補剛されることによって、圧縮耐力を降伏強度レベルまで高めることができる。
さらに、新設屋根部を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して形成される部屋空間を大きなものとすることができる。
本発明は上記構成としたので、既設構造物を構成する構造躯体の補強手間を低減して既設構造物に部屋空間を形成するとともに、新設屋根部を構築することができる。
図1(a)、図1(b)、図1(c)及び図1(d)は、本発明の実施形態に係る既設構造物の改修方法を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る屋根を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションを示す正面図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションの屋根材を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションを示す正面図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションの屋根構造体を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る屋根のバリエーションのトラス梁部材を示す正面図である。 図9のA−A断面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係る既設構造物の改修方法について説明する。ここでは、図1(a)の正面図に示す、地盤24上に建てられた既設構造物としての構造物10に部屋空間を形成するとともに、この部屋空間の上方へ新設屋根部を構築する既設構造物の改修方法の一例を示す。
構造物10は、柱部材12、梁部材14、床スラブ16、及び既設屋根部としての屋根部18を有して構成されている。屋根部18は、梁部材26と、この梁部材26に支持された屋上スラブ28とを有して構成されている。
構造物10は、鉄筋コンクリート造の建物であり、柱部材12、梁部材14、床スラブ16、梁部材26、及び屋上スラブ28は、鉄筋コンクリートによって形成されている。
本実施形態の既設構造物の改修方法では、まず、図1(b)の正面図に示すように、新設屋根構築工程において、構造物10の上に、新設屋根部としての屋根20を構築する。屋根20は、後に形成される部屋空間22(図1(d)を参照のこと)の上方を覆うように構築する。
次に、図1(c)の正面図に示すように、既設屋根部解体工程において、屋根20の下方に位置し、後に形成される部屋空間22(図1(d)を参照のこと)の上方に位置する、構造物10に設けられた屋根部18(以下、「屋根部18A(図1(b)を参照のこと)」とする)を解体する。
次に、屋根部18Aを解体した後に、図1(d)の正面図に示すように、部屋空間形成工程において、屋根部18Aの下方に配置されていた、柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して部屋空間22を形成する。図1(d)では、1〜4階の柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して部屋空間22が形成されている。
ここで、屋根20について説明する。
図2の正面図に示すように、屋根20は、新設支持部としての支柱30、32と、屋根梁34、36、38と、吊り部材40、42、44、46と、屋根材48と、を有して構成されている。支柱30、32は、角形鋼管により構成され、屋根梁34、36、38は、H形鋼により構成され、吊り部材40、42、44、46は、円形鋼管により構成されている。
支柱30、32は、構造物10の桁行方向(梁間方向50と直交する水平方向)に対して複数配置され、構造物10に形成された部屋空間22の外周部に位置する柱部材12上に立設されている。
梁部材34、36、38は、構造物10の桁行方向(梁間方向50と直交する水平方向)に対して複数配置されている。梁部材34、36は、構造物10から内側へ張り出して設けられるとともに、支柱30、32の上端部に支持された吊り部材40、42に先端部付近が支持されて吊り下げられ、支柱30、32の上端部に支持された吊り部材44、46に末端部が支持されて吊り下げられている。
屋根梁34の先端部は、屋根梁38の一端部とピン部材52によりピン接合され、屋根梁36の先端部は、屋根梁38の他端部とピン部材54によりピン接合されている。
屋根梁34、36、38の上には、部屋空間22を覆うようにして膜材からなる屋根材48が設けられている。なお、屋根材48は、屋根板等の膜材以外の部材により構成してもよい。
また、図2に示すように、屋根梁34の支柱30に支持されている部位56に生じる曲げ応力M1、屋根梁34の吊り部材40に支持されている部位58に生じる曲げ応力M2、屋根梁36の支柱32に支持されている部位60に生じる曲げ応力M3、屋根梁36の吊り部材42に支持されている部位62に生じる曲げ応力M4、及び屋根梁38の長さ方向中央部の部位64に生じる曲げ応力M5が略等しくなるように、吊り部材40、42、44、46により支持される屋根梁34、36の部位、及び支柱30、32に支持される屋根梁34、36の部位が設定されている。これにより、屋根梁34、36、38の各部(部位56、58、60、62、64)に生じる曲げ応力の均一化を図ることができ、屋根梁34、36、38を、全長に渡って同一断面となる単純な形状の部材とすることができる。
次に、本発明の実施形態に係る既設構造物の改修方法の作用と効果について説明する。
本実施形態の既設構造物の改修方法では、図1(c)及び図1(d)に示すように、既設屋根部としての屋根部18Aを解体した後に、屋根部18Aの下方に配置されていた柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して部屋空間22を形成するので、屋根部18Aを支持する構造躯体に補強を施さないで部屋空間22を形成することができる。すなわち、構造物10を構成する構造躯体(柱部材12)の補強手間を低減して構造物10に部屋空間22を形成するとともに、新設屋根部としての屋根20を構築することができる。
また、本実施形態の既設構造物の改修方法では、図2に示すように、屋根20を、構造物10から張り出して設けられ、支柱30、32に支持された吊り部材40、42、44、46により吊り下げられた屋根梁34、36と、屋根梁34、36上に設けられた屋根材としての屋根材48と、を有して構成することによって、大スパンの屋根を構築することができる。また、吊り部材40、42、44、46の長さを変えて屋根梁34、36の傾斜角度を変えることにより、屋根材48の水勾配を変更することができる。
さらに、本実施形態の既設構造物の改修方法では、図2に示すように、屋根20を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部としての屋根部18Aの下方に配置されていた、柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して形成される部屋空間22を大きなものとすることができる。
また、本実施形態の既設構造物の改修方法では、図1(b)に示すように、既設屋根部としての屋根部18上で、屋根20を構築するので、効率よく安全に屋根20を構築することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態の既設構造物の改修方法では、図1(b)、図1(c)、及び図1(d)に示すように、まず、構造物10の上に、新設屋根部としての屋根20を構築し、屋根20の構築が完了した後に既設屋根部としての屋根部18Aを解体し、屋根部18Aの解体が完了した後に部屋空間22を形成した例を示したが、既設屋根部を解体した後に部屋空間が形成されれば、どのような手順であってもよい。すなわち、部屋空間の形成に先行して既設屋根部が解体されていればよい。
例えば、新設屋根部を構築し、この新設屋根部の構築が完了した後に既設屋根部を解体しながら、解体された部分の下方から部屋空間を順次形成していくようにしてもよい。また、例えば、新設屋根部を構築し、この新設屋根部の構築が完了した後に既設屋根部を解体し、この既設屋根部の解体が完了した後に部屋空間を形成していくようにしてもよい。さらに、例えば、既設屋根部を解体しながら、解体された部分の下方から部屋空間を順次形成していき、この部屋空間の形成が完了した後に新設屋根部を構築するようにしてもよい。また、例えば、既設屋根部を解体し、この既設屋根部の解体が完了した後に部屋空間を形成し、この部屋空間の形成が完了した後に新設屋根部を構築するようにしてもよい。さらに、例えば、既設屋根部を解体し、この既設屋根の解体が完了した後に新設屋根部を構築しながら部屋空間を形成するようにしてもよい。また、例えば、既設屋根部を解体し、この既設屋根部の解体が完了した後に新設屋根部を構築し、この新設屋根部の構築が完了した後に部屋空間を形成するようにしてもよい。
また、本実施形態の既設構造物の改修方法では、図2に示すように、新設屋根部を屋根20とした例を示したが、他の構造の屋根であってもよい。例えば、屋根20の左右片側半分の構成の屋根であってもよい。すなわち、支柱30と、屋根梁34と、吊り部材40、44と、屋根材48とを有して構成した屋根であってもよいし、支柱32と、屋根梁36と、吊り部材42、46と、屋根材48とを有して構成した屋根であってもよい。また、例えば、新設屋根部は、図3の正面図に示す屋根66や、図6の正面図に示す屋根80であってもよい。
図3、及び図4の斜視図に示すように、屋根66は、新設支持部としての支持構造体68、70、吊りケーブル72、アーチ状梁74、及び折り板部材76を有して構成されている。
支持構造体68、70は、アーチ状の鋼製部材により構成され、構造物10に形成された部屋空間22の外周部に位置する柱部材12上に立設されている。
吊りケーブル72は、支持構造体68と支持構造体70との間に架設され、構造物10の桁行方向(梁間方向50と直交する水平方向)に対して複数配置されている。
アーチ状梁74は、アーチ状に形成された鋼製の梁部材であり、複数の吊りケーブル72に支持されるようにして構造物10の梁間方向50に対して複数配置されている。
折り板部材76は、図5の斜視図に示すように、複数の三角形状の薄鉄板からなる板部材78を山又は谷の折り目となるように繋げて形成され、図3及び図4に示すように、鞍型曲面の屋根面を形成するようにアーチ状梁74の上に取り付けられている。
屋根66では、図3及び図4に示すように、支持構造体68と支持構造体70との間に架設された複数の吊りケーブル72と、複数の吊りケーブル72に支持された複数のアーチ状梁74と、複数のアーチ状梁74の上に取り付けられた折り板部材76とを有して構成することにより、大スパンの屋根を構築することができる。
また、屋根66を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部としての屋根部18Aの下方に配置されていた、柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して形成される部屋空間22(図1(b)、図1(c)及び図1(d)を参照のこと)を大きなものとすることができる。
さらに、図5に示すように、折り板部材76は、複数の三角形状の薄鉄板からなる板部材78を山又は谷の折り目となるように繋げて形成されているので、面外曲げ強度を大きくすることができ、これによって、折り板部材76が取り付けられるアーチ状梁74の配置スパンを大きくすることができる。
図6、及び図7の斜視図に示すように、屋根80は、屋根構造体82と、屋根材84とを有して構成され、部屋空間22の外周部に位置する柱部材12上に支持されている。すなわち、部屋空間22の左右に配置された構造物10(以下、「構造物10A、10B」とする)間に架設されている。
屋根構造体82は、屋根80(屋根構造体82)を下方から見た図8の平面図に示すように、トラス梁部材86を、曲面を形成するように複数連ねた三角形の各辺に配置するようにして構成されている。
トラス梁部材86は、図9の正面図に示すように、下弦材88、上弦材90、及びラチス材92を有して構成されている。上弦材90は、L形鋼からなる。ラチス材92は、丸形鋼管からなり、トラスを構成するように下弦材88と上弦材90とを繋いでいる。
下弦材88は、図9のA−A断面図である図10に示すように、鋼板94と、鋼板94を両側から挟むようにして鋼板94と一体に設けられた木質板部材96、98とを備えており、下弦材88に作用する軸力を鋼板94が主に負担する。
なお、上弦材90及びラチス材92は、丸形鋼管、角形鋼管、L形鋼、H形鋼等の部材によって構成するようにしてもよい。また、上弦材90は、下弦材88と同じ構成の部材にしてもよい。
屋根材84は、膜材からなり、部屋空間22を覆うようにして屋根構造体82の上に設けられている。なお、屋根材84は、屋根板等の膜材以外の部材により構成してもよい。
屋根80では、図8及び図9に示すように、木質の下弦材88を有するトラス梁部材86により構成された屋根構造体82によって、軽量で大スパンの屋根を構築することができる。
また、屋根80を大スパンの屋根にすることによって、既設屋根部としての屋根部18Aの下方に配置されていた、柱部材12、梁部材14、及び床スラブ16を撤去して形成される部屋空間22(図1(b)、図1(c)及び図1(d)を参照のこと)を大きなものとすることができる。
さらに、図10に示すように、下弦材88を構成する鋼板94は、木質板部材96、98により両側から挟まれて座屈補剛されることによって、圧縮耐力を降伏強度レベルまで高めることができる。
また、既設構造物の改修方法では、図1(b)、図1(c)、及び図1(d)に示すように、既設構造物としての鉄筋コンクリート造の構造物10に部屋空間22を形成するとともに、部屋空間22の上方へ新設屋根部としての屋根20を構築する例を示したが、構造物10は、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、CFT造(Concrete-Filled Steel Tube:充填形鋼管コンクリート構造)、それらの混合構造など、さまざまな構造や規模のものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 構造物(既設構造物)
12 柱部材
18 屋根部(既設屋根部)
20、66、80 屋根(新設屋根部)
22 部屋空間
30、32 支柱(新設支持部)
34、36 屋根梁
40、42 吊り部材
48、84 屋根材
68、70 支持構造体(新設支持部)
72 吊りケーブル
74 アーチ状梁
76 折り板部材
78 板部材
82 屋根構造体
86 トラス梁部材
88 下弦材
90 上弦材
92 ラチス材
94 鋼板
96、98 木質板部材

Claims (4)

  1. 既設構造物に設けられた既設屋根部を解体するとともに新設屋根部を構築する既設構造物の改修方法において、
    前記既設屋根部を解体した後に、前記既設屋根部の下方に配置されていた柱部材を撤去して部屋空間を形成する既設構造物の改修方法。
  2. 前記新設屋根部は、
    前記既設構造物から張り出して設けられ、新設支持部に支持された吊り部材により吊り下げられた屋根梁と、
    前記屋根梁上に設けられた屋根材と、
    を有する請求項1に記載の既設構造物の改修方法。
  3. 前記新設屋根部は、
    新設支持部間に架設された吊りケーブルと、
    前記吊りケーブルに支持されたアーチ状梁と、
    複数の三角形状の板部材を山又は谷の折り目となるように繋げて形成され、前記アーチ状梁に取り付けられた折り板部材と、
    を有する請求項1に記載の既設構造物の改修方法。
  4. 前記新設屋根部は、
    下弦材、上弦材、及び前記下弦材と前記上弦材とを繋ぐラチス材を有して構成されたトラス梁部材を、曲面を形成するように複数連ねた三角形の各辺に配置して構成した屋根構造体と、
    前記屋根構造体の上に設けられた屋根材と、
    を有し、
    前記下弦材は、鋼板と、前記鋼板を両側から挟むようにして前記鋼板と一体に設けられた木質板部材と、を備える請求項1に記載の既設構造物の改修方法。
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