JP6736226B2 - 塔状建築物上部に建設される構造物の構造体および施工法 - Google Patents
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Description
円形もしくは多角形平面を有する塔体に対して、
1)塔体躯体頂部に設置された剛強な井桁状大梁の上に、屋根架構の床組および上部架構が構築されている。
2)前記井桁状大梁は、一方向に架け渡された2本の一方向大梁と前記2本の一方向大梁に交差する2本の交差大梁で構成され、これら前記一方向大梁と前記交差大梁の4本の大梁の断面性能および長さは同じである。
3)前記井桁状大梁は、前記一方向大梁と前記交差大梁との4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部は前記塔体躯体頂部に固定される。
4)前記の床組および上部架構は、前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱にて支持され、前記床組は、平面視で前記の一方向大梁および交差大梁に重なる配置にて前記柱に直接接合された主床梁と、前記主床梁に交差して配設された複数の小梁とから構成される。
5)前記上部架構は前記床組の上に構築され、前記井桁状大梁の交差部に立設された4本の前記柱を主柱とした架構で構成されている。
6)前記一方向大梁と前記柱とが接合されており、前記床組の外周部と前記塔体躯体頂部とを連結する軸組ブレース架構等の構造壁が、前記床組の外周部の全周もしくは一部に設けられている。
塔体を一列に2棟以上隣接して建設し、それら用の屋根架構を塔体1棟分ずつスライド移動する施工法において、
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に剛強な井桁状大梁を、クレーン等の揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に剛強な井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、軸方向がスライド方向に一致する一方向大梁同士を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定済みの前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)組立て完了した前記1棟目用の屋根架構を、ジャッキもしくはウインチ等のスライド手段を用いて、前記スライドレール上をスライド移動させて、1棟目の前記井桁状大梁上の所定位置まで移動し、前記1棟目の井桁状大梁に固定する工程。
6a)2棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、3棟目以降の塔体について、棟番号i=i+1、スライド実施回数j=j+1と置き換えて、1棟分の屋根架構毎に前記2)〜6)と同様の作業を繰り返す工程。
7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
8)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、その屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に剛強な井桁状大梁を、クレーン等の揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に剛強な大梁を井桁状に架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、各々の一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)2棟目の塔体に隣接して完成させた3棟目の塔体躯体頂部に、2棟目と同様に剛強な井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
7)2棟目と3棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の一方向大梁を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
8)2棟目と3棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
9)2棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき2棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記3棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構を相互に連結する工程。
10a)屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したかどうかを前記工程10)の完了時点で判断し、未達の場合は、屋根架構の連結数r=r+1と置き換えて前記工程6)〜10)のループを繰り返す。屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したら工程11)に進む。
11)連結済みの全屋根架構を、最終棟目までの塔体躯体頂部に設置済みの井桁状大梁の一方向大梁と前記各仮設連結スライド桁の上に設置したスライドレール上を一体的にスライド移動させて、前記各屋根架構に対応する各塔体躯体頂部に設置済みの前記井桁状大梁上の所定位置に移動し、固定する工程。
11a)最終棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、屋根架構の連結数rを初期値の2に戻して、次のスライド回の作業工程に進むために、棟番号iに屋根架構の必要連結数Sを足してi=i+Sと置き換え、スライド実施回数jもj=j+1と置き換えて、次に続く塔体について、2棟分の屋根架構毎に前記工程2)〜11)と同様の作業を繰り返す。
12)スライド実施回数jが必要スライド回数Sに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
13)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記最終棟目の屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。
(1)井桁状大梁の塔体躯体頂部への架設に際しては、その4本の内、例えば一方向大梁を先行して1本ずつ、大型クレーンで揚重して塔体躯体頂部に架け渡すことができるので、以降はその大梁を頼りに部材組立てが可能になる。
(2)塔体躯体の頂部に屋根架構を支持する剛強な井桁状大梁を本設架構として設置し、その井桁状大梁の上で屋根架構を構築することができるので、在来工法のような仮設支柱は不要であり、また、リフトアップ工法の場合には必要な多量の仮設資材の数量も大幅に減らすことができる。
(3)本発明に係る構造体を活用したスライド工法の場合、リフトアップ工法に比べて仮設資材が大幅に少なく、架け払いの手間が減るので、施工費の低減と工期短縮に大きく寄与する。
(4)リフトアップ工法のように屋根鉄骨工事が終わるまで塔体工事を中断する必要がなく、塔体工事と鉄骨工事を同時並行的に実施できるので、工期短縮効果が大きい。
(5)断面性能と長さが同じ4本の大梁で構成された井桁状大梁は4分の一対称であり、その4つの交差部のみで屋根架構からの鉛直荷重を支持するので、屋根部重量をほぼ均等に無理なく分散して塔体躯体へ伝達できる。
(6)床組の架構は、井桁状大梁に固定すると同時に、塔体の躯体頂部全周に亘り、軸組筋かい等の水平抵抗架構で接合することにより、地震力を無理なく確実に塔体躯体に伝達することができる。
(7)井桁状大梁を構成する一方向大梁の上端レベルが、交差大梁の上端レベルよりも一定寸法だけ高く構築されているので、屋根架構の施工をスライド工法で実施する場合には、この空間にスライド機材などを設置でき、また、竣工後は屋根部分の設備等の点検歩廊等も設置できる。
(8)敷地が狭い場合、もしくは塔体が複数近接して建設される場合は、屋根架構を揚重するための大型クレーンの設置場所の確保ができても、屋根架構を地組する広い場所の確保が困難になるが、本発明によれば、塔体頂部に井桁状大梁が設置されているので、その上で屋根架構の組み立てができるため、広い地組場所は不要である。
(9)相隣接する塔体頂部の井桁状大梁の一方向大梁同士を仮設連結スライド桁にて連結すれば、スライド工法が可能になるので、クレーンの届かない位置の塔体にも屋根架構を構築できる。
(10)屋根架構を、従来のシェル構造ではなく、井桁状大梁を利用して床組の上に構築する一般的な軸組架構とすることができるので、部材数が少なく、製作、建方が簡単である。
(11)井桁状大梁をトラス梁とし、その上弦材にウェブ面を水平にしたH形鋼を用いれば、スライド用レールとして兼用も可能になるので、仮設部材を減らすことができる。
(1)井桁状大梁4の塔体3躯体頂部への架設に際しては、その4本の内どちらかの方向、例えば一方向大梁4aを先行して1本ずつ、大型クレーンで揚重して塔体3躯体頂部に架け渡すことができるので、以降はその大梁を頼りに部材組立てが可能になる。
(2)井桁状大梁4を塔体3の躯体頂部に固定するため、その後に架設する屋根架構7のための仮設支柱等は不要になり、また、広い地組場所の確保も不要である。
(3)井桁状大梁4をスライド桁として利用できるので、隣接の塔体3の躯体頂部にも井桁状大梁4を設置し、両者の一方向大梁4a、4a、…同士を仮設連結スライド桁5、5、…にて連結すれば、屋根架構7の建方においてスライド工法の適用が可能になる。
(4)一方向大梁4a、4aの上弦材レベルを交差大梁4b、4bの上弦材よりも一定寸法だけ高くして、床組7aの下に空間Sを作っているので、この空間Sを、ワイヤーロープ等スライド機材や点検歩廊等の設置に利用できる。
(5)一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとは、断面性能と長さが同じになるように製作され、一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとの4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部が塔体3の躯体頂部に固定されており、かつ屋根架構7を支える柱7c、7c、…は、それら4つの交差部に載置されているので、屋根自重による各大梁支点(井桁状大梁4と塔体3との接合点)の反力をほぼ均等に無理なく分散して、塔体3の躯体に伝達することが可能になる。
(6)屋根架構に作用する地震水平力は、床組7aの外周部と塔体3の躯体頂部とを連結する構造壁10により、塔体3に無理なく伝達することができる。
2)次に、1棟目塔体3に隣接して完成された2棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、1棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.2)、
3)1棟目と2棟目の塔体3、3の躯体頂部に設置した井桁状大梁4、4の、軸方向がスライド方向(図6の矢印方向)に一致する一方向大梁4a、4a同士を、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.3)、
4)1棟目と2棟目の各井桁状大梁4の一方向大梁4a、4a、…および仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.4)、
5)1棟目塔体3の躯体頂部に固定済みの井桁状大梁4の上に設置すべき1棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン20にて揚重して、2棟目の井桁状大梁4の上に組立てる工程(Step.5)、
6)ジャッキもしくはウインチ等のスライド装置(図示せず)を設置(図7の表示▼参照)の後、組立て完了した1棟目用の屋根架構7を、スライド用レール6、6上をスライドさせて、1棟目の井桁状大梁4の上の所定位置まで移動し、1棟目の井桁状大梁4に固定する工程(Step.6)、
6a)2棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体3を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、棟番号iとスライド実施回数jの数値を各々1増やして、3棟目以降の塔体3について、1棟分の屋根架構7毎に2)〜6)と同様の作業を繰り返す(Step.6a)。
7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の井桁状大梁4の上に最終棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20等の揚重手段にて揚重して、最終棟目の屋根架構7を組み立てる工程(Step.7)、
8)最終棟目の屋根架構7を組み立て完了後、その屋根架構7を、最終棟目の井桁状大梁4の所定位置に固定する工程(Step.8)、
以上の工程により、塔体1棟分の屋根架構を単独に、繰り返しスライドする施工法である。
2)1棟目塔体3に隣接して完成された2棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、1棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.2)、
3)1棟目と2棟目の塔体3、3躯体頂部に設置された井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aを、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.3)、
4)1棟目および2棟目の井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aおよび仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.4)、
5)1棟目塔体3の躯体頂部に固定した井桁状大梁4の上に設置すべき屋根架構4の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20にて揚重して、2棟目の井桁状大梁4の上にて組み立てる工程(Step.5)、
6)2棟目塔体3に隣接して完成させた3棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、2棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.6)、
7)2棟目と3棟目の塔体3、3躯体頂部に設置された井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aを、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.7)、
8)2棟目と3棟目の井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aおよび仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.8)、
9)2棟目塔体3の躯体頂部に固定した井桁状大梁4の上に設置すべき屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20にて揚重して、3棟目の井桁状大梁4の上にて組立てる工程(Step.9)、
10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構7、7を、仮設連結材5a、5aにて相互に連結する工程(Step.10)、
11)ジャッキもしくはウインチ等のスライド装置(図示せず)を設置(図10の表示▼参照)の後、1棟目から3棟目の塔体3の躯体頂部に設置済みの各井桁状大梁4の一方向大梁4a、4a、…と仮設連結スライド桁5、5、…の上に設置したスライドレール6、6の上を一体的にスライドさせて、1棟目と2棟目の塔体3、3の躯体頂部に設置済みの井桁状大梁4、4の上の所定位置に移動し、固定する工程(Step.11)、
11a)3棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体3を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、棟番号iの数値を2、スライド実施回数jの数値を1増やして、4棟目以降の塔体3について、2棟分の屋根架構7、7毎に2)〜11)と同様の工程を繰り返す工程(Step.11a)、
12)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の井桁状大梁4の上に最終棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20等の揚重手段にて揚重して、最終棟目の屋根架構7を組み立てる工程(Step.12)、
13)最終棟目の屋根架構7を組み立て完了後、最終棟目の屋根架構7を、最終棟目の井桁状大梁4の所定位置に固定する工程(Step.13)、
以上の工程を有することを特徴とする、塔状建築物上部に建設される構造物の施工法である。
2:既存塔体
3:塔体
4:井桁状大梁
4a:一方向大梁
4b:交差大梁
5:仮設連結スライド桁
5a:仮設連結材
6:スライドレール
7:屋根架構
7a:床組
7b:上部架構
7c:柱
7d:軒梁
7e:壁ブレース
8:主床梁
8a:小梁
10:構造壁
20:クレーン
Claims (6)
- 以下の1)〜6)の構成を有する、塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。
1)塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁の上に、屋根架構の床組および上部架構が構築されている。
2)前記井桁状大梁は、一方向に架け渡された2本の一方向大梁とそれに交差する2本の交差大梁で構成され、これら4本の前記一方向大梁と前記交差大梁の断面性能および長さは同じである。
3)前記井桁状大梁は、前記一方向大梁と前記交差大梁との4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部は前記塔体躯体頂部に固定される。
4)前記の床組および上部架構は、前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱にて支持され、前記床組は、平面視で前記の一方向大梁および交差大梁に重なる配置にて前記柱に直接接合された主床梁と、前記主床梁に交差して配設された複数の小梁とから構成される。
5)前記上部架構は前記床組の上に構築され、前記井桁状大梁の交差部に立設された4本の前記柱を主柱とした架構で構成されている。
6)前記一方向大梁と前記柱とが接合されており、前記床組の外周部と前記塔体躯体頂部とを連結する構造壁が、前記床組の外周部の全周もしくは一部に設けられている。 - 請求項1記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、
前記井桁状大梁を構成する前記一方向大梁の上端レベルが、前記交差大梁の上端レベルよりも一定寸法だけ高くなっており、かつ前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱は前記一方向大梁の上に設置されていることを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。 - 請求項1または請求項2に記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、
前記塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、前記隣接塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動可能にするために、前記塔体と前記隣接塔体の井桁状大梁の内、スライド方向に一致させた前記一方向大梁同士は仮設連結スライド桁で連結できるようにされており、前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールが設置され、前記スライドレール上面に滑り材が置かれ、前記滑り材の上に前記柱を載せることができるようになっている。
以上の構成にて、隣接塔体用の屋根架構をスライド移動可能にしたことを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、
前記塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、前記隣接塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動する場合において、前記井桁状大梁の前記一方向大梁の上にウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面の部材を配置し、もしくは前記一方向大梁の上端を、ウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面に成形して、前記ウェブ上面に滑り材を置くことによりスライドレールとしても利用できるようにしたことを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の構造体を建設する方法であって、以下の工程を有することを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の施工法。
塔体を一列に2棟以上隣接して建設し、前記塔体に対する屋根架構を塔体1棟分ずつスライド移動する施工法において、
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に井桁状大梁を、揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、軸方向がスライド方向に一致する一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定済みの前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用屋根架構を、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)組立て完了した前記1棟目用の屋根架構を、スライド手段を用いて、前記スライドレール上をスライド移動させて、1棟目の前記井桁状大梁上の所定位置まで移動し、前記1棟目の井桁状大梁に固定する工程。
6a)2棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達するまで、3棟目以降の塔体について、棟番号i=i+1、スライド実施回数j=j+1と置き換えて、1棟分の屋根架構毎に前記2)〜6)と同様の作業を繰り返す工程。
7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
8)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の構造体を建設する方法であって、以下の1)〜13)の工程を有することを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の施工法。
塔体を一列に3棟以上隣接して建設し、それらの屋根架構を塔体2棟分以上連結して一度にスライド移動する施工法において、
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に井桁状大梁を揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に大梁を井桁状に架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、各々の一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置する1棟目用の屋根架構を、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)2棟目の塔体に隣接して完成させた3棟目の塔体躯体頂部に、2棟目と同様に井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
7)2棟目と3棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の一方向大梁を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
8)2棟目と3棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
9)2棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき2棟目用の屋根架構を、前記3棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構を相互に連結する工程。
10a)屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したかどうかを前記工程10)の完了時点で判断し、未達の場合は、屋根架構の連結数r=r+1と置き換えて前記工程6)〜10)のループを繰り返す。屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したら工程11)に進む。
11)連結済みの全屋根架構を、最終棟目までの塔体躯体頂部に設置済みの井桁状大梁の一方向大梁と前記各仮設連結スライド桁の上に設置したスライドレール上を一体的にスライド移動させて、前記各屋根架構に対応する各塔体躯体頂部に設置済みの前記井桁状大梁上の所定位置に移動し、固定する工程。
11a)最終棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、屋根架構の連結数rを初期値の2に戻して、次のスライド回の作業工程に進むために、棟番号iに屋根架構の必要連結数Sを足してi=i+Sと置き換え、スライド実施回数jもj=j+1と置き換えて、次に続く塔体について、2棟分の屋根架構毎に前記工程2)〜11)と同様の作業を繰り返す。
12)スライド実施回数jが必要スライド回数Sに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
13)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記最終棟目の屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。
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