JPH0827901A - 既存建屋の改築システム及び改築方法 - Google Patents

既存建屋の改築システム及び改築方法

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JPH0827901A
JPH0827901A JP16711194A JP16711194A JPH0827901A JP H0827901 A JPH0827901 A JP H0827901A JP 16711194 A JP16711194 A JP 16711194A JP 16711194 A JP16711194 A JP 16711194A JP H0827901 A JPH0827901 A JP H0827901A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存建屋の改築作業において、その作業影響
範囲を部分的にとどめるとともに、改築工事の工期を短
縮し、併せて設備費の低減をも可能とすることができる
既存建屋の改築システム及び改築方法を提供することを
目的とする。 【構成】 改築システム10は、解体作業に先行して予
め工場1の長手方向すなわち図中矢印Xの示す方向に沿
って配設される新設柱3と、解体すべき既存建屋の上部
を覆う新設屋根2を牽引するとともに、かつ該長手方向
に沿ってスライド移動しつつ工場1を順次解体する解体
部としての解体工場4と、前記解体工場4の進行方向後
方に設けられ新設屋根2を順次組立てる作業を行う作業
部としての作業構台5とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、既存建屋を改築する
ための改築システム及び改築方法に関し、特に、改築作
業範囲を局部的にとどめることができ、既存建屋内の施
設の機能を維持しつつ改築することができる改築システ
ム及び改築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば工場等のように内部に生産
施設等を備えた既存建屋を改築する場合には、改築作業
に伴う既存建屋の解体作業の際に、当該既存建屋の内部
が外に露出することとなるため、生産設備等を他に移転
する必要があり、改築工事の期間中、生産設備の稼働を
中断しなければならず、この間の生産能力が低下して市
場展開に悪影響を及ぼす惧れがあり、かかる既存建屋の
改築は事業者にとって多大な不利益を伴うものとなって
いた。
【0003】かかる不利益を回避しつつ既存建屋を改築
する方法の一例として、既存建屋を解体する前に前もっ
て既存建屋の外側全体を覆う新設の建屋を構築しておく
方法がある。この方法では、稼働中の既存建屋の上方部
にスライド用レールを敷設するとともに、該レール上で
新設屋根の屋根トラスを横引きすることにより、該既存
建屋の外側全体を覆って新設の建屋を構築し、その後、
この建屋の内部において既存建屋の解体作業を行う。そ
して、この方法によれば、新設建屋により予め既存建屋
を覆っておくため、既存建屋の解体の際に、内部の生産
設備等の施設が外部に露出せず、生産設備の稼動を中断
することなく当該既存建屋の改築を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
新設建屋により予め既存建屋全体を覆っておいてから既
存建屋を解体する方法では、一旦、新設建屋を構築し、
その構築作業が終了するのを待った後、次いで既存建屋
の解体作業等を行うものであるため、新設建屋の構築作
業と既存建屋の解体作業とが別々であり、改築工事全体
の工期が長期化するという問題があるとともに、新設建
屋内での既存建屋の解体作業は、既存建屋全体が既に新
設建屋で覆われていることから、工期の短縮化とも相俟
って勢い当該建屋の全体に亘って一括して行われるた
め、解体作業の影響範囲が広くなり、これにより既存建
屋内での生産活動を犠牲にする場合があった。
【0005】さらには、上記方法では、新設の建屋によ
って既存の建屋の全体を覆いその内部において解体作業
を行うものであるため、新設する建屋は既存の建屋より
も大型とする必要があり、新設建屋の敷地面積が拡大
し、該面積を確保できない場合には、当該方法による改
築工事を行うことが困難であった。また、新設建屋の大
型化を余儀なくされるため、改築費が増大するという問
題があった。
【0006】この発明は、以上の問題点に鑑みてなされ
たものであって、既存建屋の改築作業において、その作
業影響範囲を部分的に止めて生産活動を維持させつつ、
改築工事の工期を短縮化し、併せて改築費用の低減をも
達成できる既存建屋の改築システム及び改築方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めこの発明の既存建屋の改築システムは、既存建屋を改
築するための改築システムであって、上記既存建屋の長
手方向に沿って複数配設される新設柱と、該新設柱上
に、解体すべき上記既存建屋の上部を覆って、かつ該既
存建屋の長手方向に沿ってスライド移動自在に設けら
れ、移動されつつ該既存建屋を順次解体すると共に、解
体された部分を覆う新設屋根を該新設柱上で牽引する解
体部と、該解体部の移動方向後方に設けられ、該解体部
に牽引される上記新設屋根を順次構築する作業部とから
なるものである。
【0008】また、他の発明の既存建屋の改築工法は、
既存建屋を改築するための改築方法であって、上記既存
建屋の長手方向に沿って新設柱を複数配設する工程と、
該新設柱上に、解体すべき上記既存建屋の上部を覆っ
て、かつ該既存建屋の長手方向に沿ってスライド移動自
在な解体部を設置する工程と、該解体部の移動方向後方
に、該解体部に牽引される新設屋根を構築するための作
業部を設置する工程と、上記新設柱上で、上記新設屋根
を牽引させつつ上記解体部を移動させて、上記既存建屋
を順次解体すると共に解体された部分を該新設屋根で覆
う工程と、該新設屋根を上記新設柱に固定して本設屋根
とする工程とからなるものである。
【0009】
【作用】この発明の既存建屋の改築システム及び改築方
法によれば、既存建屋の長手方向に沿って複数配設した
新設柱の上をスライド移動される解体部が、解体すべき
既存建屋の上部を覆いつつ既存建屋を順次解体していく
と共に、この解体部は、解体された既存建屋部分を覆う
新設屋根をも牽引するものであるため、改築作業期間全
体に亘って、既存建屋内部が外部に露出されることはな
い。また、既存建屋の改築作業において、解体部は、既
存建屋の長手方向に沿ってスライド移動されつつ順次に
局部的に解体を行うものであり、また新設屋根を順次構
築する作業部は、解体部の移動方向後方に設けられるも
のであって、さらに新設屋根は、新設柱上を解体部に牽
引されていくこととなるため、改築作業が既存建屋内に
影響する範囲を局所的に止めることができる。これらの
理由により、既存建屋内の施設の稼動を中断することな
く当該既存建屋を改築することができる。
【0010】さらに、解体部は、その解体作業の進行に
伴ってスライド移動され、このスライド移動に伴って新
設屋根が牽引されていくという、既存建屋の解体作業と
新設建屋の構築作業とが併行して行われるため、改築工
事全体の工期を短縮することができる。また、新設屋根
としては、解体部による既存建屋の解体後に設置される
ものであるため、既存建屋を覆う大型なものではなく、
同程度でよく、従って建屋の敷地面積を拡大する必要は
なく、またこれにより改築費用が増大することもない。
【0011】
【実施例】以下この発明の既存建屋の改築システム及び
改築方法の一実施例を、添付図面を参照して詳細に説明
する。図1は、この実施例にかかる既存の改築システム
10を用いて、既存建屋である工場1を改築する状況を
示す斜視図である。
【0012】図において、工場1は、図中の矢印Xの示
す方向に延設された棟を、矢印Xで示す方向と直交する
方向、すなわち矢印Yで示す方向に複数並設してなるも
のであり、既設の屋根1aを既設の柱や梁、壁等(図示
しない)によって支持して構成され、その内部には生産
設備(図示しない)が備えられている。
【0013】前記工場1は、この実施例にかかる改築シ
ステム10によって、矢印Xで示す方向に順次解体され
るとともに、それに伴って新設工場30を構築すること
により改築される。この新たに構築される新設工場30
は、後述する新設柱3と、この新設柱3上に架設される
トラス構造の本設ボックス梁7と、この本設ボックス梁
7に支持される複数のアーチ型の新設屋根2とから構成
される。新設屋根2はアーチ型トラスを本体として、そ
の上面に屋根葺き材23が張設されて構成される。
【0014】そして、かかる改築システム10は、図2
にも示すように、工場1の長手方向すなわち図中矢印X
の示す方向に沿って複数配設される新設柱3と、工場1
の長手方向に沿ってスライド移動自在に設けられ、移動
されつつ工場1を順次解体するとともに、解体された部
分を覆う新設屋根2を新設柱3上で牽引する解体部とし
ての解体工場4と、この解体工場4の移動方向後方に設
けられ、新設屋根2を順次構築する作業部としての作業
構台5とから構成されている。
【0015】前記新設柱3は、工場1の解体作業に先行
して、予め工場1の内部若しくは外部の所定位置に複数
配設され、当該工場1を解体した後に新築される工場の
本設柱となるものであり、矢印Xで示す方向に互いに間
隔を隔てて、例えば40mの距離を隔てて、且つ工場1
の左右に一対配設されるとともに、これらの新設柱3上
にX方向に沿って本設ボックス梁7が架設される。
【0016】本実施例では、この新設柱3は、図3に拡
大して示すように、例えば一辺が4mの水平断面正方形
の鉄骨柱であり、その下部には、上方に構築される構造
物を支持し得るように基礎杭31が打設されている。ま
た、その上面及び上部側面には、解体工場4のスライド
移動を案内するための先導仮受け梁6や、本設ボックス
梁7を固定するためのボルト孔等を有する金属製のプレ
ート32,33が設けられている。なお、当該新設柱3
の周囲を仮囲等によって包囲することにより作業の安全
性を確保することが好ましい。
【0017】前記先導仮受け梁6は、解体工場4側部の
本設ボックス梁7の進行方向前方に予め延設されて解体
工場4よりも先行して進行方向前方の新設柱3上に架設
されるもので、例えば、図3に示すように、一対のT型
鋼等を用いて構成される。T型鋼のフランジ部及びウェ
ブ部は、新設柱3の上面及び上部側面に設けられたプレ
ート32,33と接触する位置にボルト孔を有してお
り、このボルト孔を介して前記プレート32,33とボ
ルト結合されることで新設柱3の上部に固定されるとと
もに、本設ボックス梁7が新設柱3上に架設された後に
は、当該先導仮受け梁6は、前記ボルト結合を解除して
撤去され、さらに進行方向前方の新設柱3間に架設され
る。
【0018】本設ボックス梁7は、図4に示すように、
箱形のトラス梁であり新設柱3の間隔に合わせて例えば
40mを一スパンとするトラス構造をなし、工場1の長
手方向に沿って左右一対並行に配設されるもので、解体
工場4の移動に伴って作業構台5上で組立てられて順次
継ぎ足され、解体工場4の進行方向に延長されつつ新設
柱3上をスライド移動する。また、この本設ボックス梁
7の両端の下部には、前記新設柱3の上面に設けられた
プレート32と合致する位置にボルト孔を有するプレー
ト71が配設され、新設される工場30の全長に亘って
架設された後、これらのプレート32,71をボルト結
合することにより、当該本設ボックス梁7は新設柱3上
に載置固定される。
【0019】一方、解体工場4は、前記並行に配設され
た本設ボックス梁7,7の前部に設置されるものであ
り、図5(a)ないし(c)に示すように、工場1の上
方を覆い、その下方に解体作業空間42を形成するトラ
ス屋根41と、該解体作業空間42内であって、工場1
の既設屋根1aと同程度の高さ位置に設置された解体作
業台43と、この解体作業台43上に設けられ、解体作
業によって生じた解体材を破砕するためのクラッシャー
44とから構成されている。
【0020】トラス屋根41は、既設屋根1a、及び当
該解体工場4の後方に連結される新設屋根2よりも高い
位置に配設され、側壁45を介して本設ボックス梁7に
支持されたアーチ状の屋根である。また、解体作業台4
3は、本設ボックス梁7,7間に架設されるものであ
る。
【0021】前記クラッシャー44は、前記解体作業台
43の中央部に設けられており、その前面すなわち作業
空間42に臨む面に、廃材を投入する投入口46を有
し、その内部では廃材を破砕するように構成され、さら
にその側部には、前記作業構台5の後方に設置された廃
材回収用コンテナ47に連通するフレキシブル管48が
配設されている。
【0022】このフレキシブル管48は、クラッシャー
44から側方へ配設されるとともに、本設ボックス梁7
内に挿通されて工場1の進行方向後方に向けて延設さ
れ、該本設ボックス梁7の後部において前記コンテナ4
7に通じている。このフレキシブル管48の内部にはベ
ルトコンベア等の搬出手段を備えており、前記解体作業
台43上の解体作業により生じた廃材は、クラッシャー
44内で粉砕され、粉砕されてより細かくなった廃材は
フレキシブル管48を介してクラッシャー44の外部へ
と搬出され、前記コンテナ47に投入される。また、こ
のフレキシブル管48は、解体工場4の移動に伴って順
次継ぎ足されて延長される。
【0023】そして、解体工場4内での解体作業は、前
記解体工場4内の解体作業台43上において、作業員に
より、解体用機器等を用いて行われる。この作業で生じ
た廃材は前記クラッシャー44で粉砕され、フレキシブ
ル管48を介して、後方のコンテナ47に搬出される。
【0024】作業構台5は、解体工場4の進行方向後方
に設けられる仮設構台であり、新設柱3の上面と略一致
する高さを有し、且つ新設される工場30の幅と等しい
幅を有するものであるとともに、当該改築作業終了後に
は解体撤去される仮設構造物である。
【0025】他方、新設屋根2は、図6に示すアーチ形
状の屋根を構成する複数のユニット屋根21を多数連結
することにより構成され、その両側縁部が前記本設ボッ
クス梁7に支持されるものである。このユニット屋根2
1は、図6に示すように、アーチ状に組立てられたトラ
ス骨組22と、この上面を覆う屋根葺き材23とから構
成されるとともに、その両端部に前記本設ボックス梁7
に固定するための係合部24を有している。
【0026】このような構成の改築システム10を用い
て工場1を改築するには、先ず、工場1の長手方向に沿
って新設柱3を複数配設する。次いで、解体工場4の移
動方向後方に作業構台5を設置するとともに、この作業
構台5上に解体工場4を設置する。その後、この作業構
台5と新設柱3との間に先導先受け梁6を架設し、これ
の上に解体工場4を載置するとともに、解体工場4内に
おいて、工場1を解体作業を開始し、作業構台5から工
場1の長手方向前方へと解体工場4をスライド移動させ
る。
【0027】この解体工場4のスライド移動に伴って、
新設屋根2及び本設ボックス梁7の組立作業を、作業構
台5において行う。すなわち、ユニット屋根21のトラ
ス骨組22及び本設ボックス梁7を構成する鉄骨を組立
て、組立てられた鉄骨に屋根葺き材23を配設して屋根
部を形成するとともに、これらを解体工場4に牽引させ
るべく、該解体工場4、あるいは既に解体工場4に連結
されたユニット屋根21若しくは本設ボックス梁7の後
端部に連結し、さらに、これらの仕上を行う。これによ
り、解体工場4の解体作業によって解体された部分を新
設屋根2で順次覆うことができる。なお、本設ボックス
梁7は、スライド移動の際、前記フレキシブル管48の
周囲を囲繞するように組立てられるとともに、該フレキ
シブル管48も順次継ぎ足されて、解体工場4の進行に
追従させて延長される。
【0028】引き続き新設柱3上で、新設屋根2を牽引
させつつ解体工場4を移動させて、工場1を順次解体す
ると共に解体された部分をユニット屋根21で順次覆う
ことにより、既設屋根1aを新設屋根2に改築する。こ
の既設屋根1aの改築と併せて、工場1内において既設
屋根1aの解体された部分に配設されていた既設の柱を
撤去する作業も行う。
【0029】そして、解体工場4が工場1の他方の端部
に到達し、工場1の全長に亘って新設屋根2を設置した
後、該新設屋根2の本設ボックス梁7を新設柱3に固定
し、これらを改築された工場の本設柱、梁及び屋根とす
るとともに、解体工場4及び作業構台5を撤去し、工場
1の改築工事を終了する。
【0030】上記構成を有する改築システム10を用い
た既存建屋の改築方法によれば、工場1の長手方向に沿
って複数配設した新設柱3の上をスライド移動される解
体工場4が、解体すべき工場1の上部を覆いつつ順次解
体していくと共に、この解体工場4は、解体された部分
を覆う新設屋根2をも牽引するものであるため、改築作
業期間全体に亘って、工場1内部が外部に露出されるこ
とはない。また、工場1の改築作業において、解体工場
4は、工場1の長手方向に沿ってスライド移動されつつ
順次に局部的に解体を行うものであり、また新設屋根2
を順次構築する作業構台5は、解体工場4の移動方向後
方に設けられるものであって、さらに新設屋根2は、新
設柱3上を解体工場4に牽引されていくこととなるた
め、改築作業が工場1内に影響する範囲を局所的に止め
ることができる。これらの理由により、工場1内の施設
の稼動を中断することなく当該工場1を改築することが
できる。
【0031】さらに、解体工場4は、その解体作業の進
行に伴ってスライド移動され、このスライド移動に伴っ
て新設屋根2が牽引されていくという、工場1の解体作
業と新設建屋2の構築作業とが併行して行われるため、
改築工事全体の工期を短縮することができる。また、新
設屋根2としては、解体工場4による工場1の解体後に
設置されるものであるため、工場1を覆う大型なもので
はなく、同程度でよく、従って建屋の敷地面積を拡大す
る必要はなく、またこれにより改築費用が増大すること
もない。
【0032】なお、本実施例においては、解体工場4及
び新設屋根2のスライド移動の際に、新設柱上に架設さ
れる先導仮受梁をガイドとして用いるため、本設ボック
ス梁の先頭部に配設された解体工場4がその重量によっ
て当該本設ボックス梁が下降するのを防止して、次に本
設ボックス梁7が載置される新設柱上に的確に載置する
ことが可能となる。
【0033】
【発明の効果】この発明の既存建屋の改築システム及び
これを用いた既存建屋の改築方法によれば、解体部が、
解体すべき既存建屋の上部を覆いつつ既存建屋を順次解
体するものであるため、改築作業期間全体に亘って、既
存建屋内部が外部に露出されることがなく、併せて、既
存建屋の改築作業において、解体部は、既存建屋の長手
方向に沿ってスライド移動されつつ順次に局部的に解体
を行うものであるため改築作業が既存建屋内に影響する
範囲を局所的に止めることができ、既存建屋内の施設の
稼動を中断することなく当該既存建屋を改築することが
できる。
【0034】さらに、解体部は、その解体作業の進行に
伴ってスライド移動しつつ新設屋根を牽引して、既存建
屋の解体作業と新設建屋の構築作業とが併行して行われ
るため、改築工事全体の工期を短縮することができる。
また、新設屋根としては、解体部による既存建屋の解体
後に設置されるものであるため、既存建屋を覆う大型な
ものではなく、同程度でよく、従って建屋の敷地面積を
拡大する必要はなく、またこれにより改築費用が増大す
ることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の改築システムにより既存建屋を解体
する状況を一部切欠いて示す斜視図である。
【図2】この発明の実施例にかかる改築システムのみを
示す斜視図である。
【図3】この実施例にかかる新設柱及び先導仮受け梁の
みを示す斜視図である。
【図4】この実施例にかかる本設ボックス梁を示す斜視
図である。
【図5】(a)は、図2に示した改築システムの側面図
であり、(b)は(a)のA−A断面を示す断面図であ
り、(c)は(a)のB−B断面を示す断面図である。
【図6】この実施例にかかる新設屋根を構成するユニッ
ト屋根を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 工場(既存建屋) 2 新設屋根 3 新設柱 4 解体工場(解体部) 5 作業構台(作業部) 10 改築システム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存建屋を改築するための改築システム
    であって、 上記既存建屋の長手方向に沿って複数配設される新設柱
    と、該新設柱上に、解体すべき上記既存建屋の上部を覆
    って、かつ該既存建屋の長手方向に沿ってスライド移動
    自在に設けられ、移動されつつ該既存建屋を順次解体す
    ると共に、解体された部分を覆う新設屋根を該新設柱上
    で牽引する解体部と、該解体部の移動方向後方に設けら
    れ、該解体部に牽引される上記新設屋根を順次構築する
    作業部とからなることを特徴とする既存建屋の改築シス
    テム。
  2. 【請求項2】 既存建屋を改築するための改築方法であ
    って、 上記既存建屋の長手方向に沿って新設柱を複数配設する
    工程と、該新設柱上に、解体すべき上記既存建屋の上部
    を覆って、かつ該既存建屋の長手方向に沿ってスライド
    移動自在な解体部を設置すると共に、該解体部の移動方
    向後方に、該解体部に牽引される新設屋根を構築するた
    めの作業部を設置する工程と、上記新設柱上で、上記新
    設屋根を牽引させつつ上記解体部を移動させて、上記既
    存建屋を順次解体すると共に解体された部分を該新設屋
    根で覆う工程と、該新設屋根を上記新設柱に固定して本
    設屋根とする工程とからなることを特徴とする既存建屋
    の改築方法。
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