JP2004132064A - 既存建物の柱を撤去する改造工法 - Google Patents

既存建物の柱を撤去する改造工法 Download PDF

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Abstract

【課題】中間柱を撤去して室内空間を改造する工法を提供する。
【解決手段】既存建物の外周部架構の耐震補強を行うか又は免震装置を導入するなどして同既存建物の内部架構が負担する水平力を軽減する。既存建物の内部架構において撤去する中間柱の近傍位置に仮サポートを設置して当該中間柱に代わる大梁の仮受を行い、中間柱の頭部を切断して撤去すると共に、前記大梁の両端部を単純支持状態にまで解体する。前記大梁の側面部に、同大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置で同ケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する。大梁両端部の解体箇所を剛接合状態に修復し、前記仮サポートを撤去する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、既存建物の用途、機能及び室内景観を大幅に変更可能にする改造工法、特に内部架構に属する柱(中間柱)を撤去して室内空間を改造する工法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現今は建設市場全体が縮小化する傾向にあり、ストック市場のウエイトが増している。よって既存建物の改修や建て替え需要などへの対応技術が重要になっている。即ち、都市部の既存建物に関しては、厳しいテナント獲得競争や法規制の改訂に伴い、用途、機能、及び室内景観を大幅に変更する改造が必要となっている。中でも、オフィスや病院などの既存建物に関しては、室内を遮って邪魔な存在である中間柱を撤去して改造するニーズが高い。
前記のような中間柱を撤去する改造ニーズに応え得る従来技術は、寡聞にして知らない。
【0003】
先行技術文献情報が存在するかは定かでないが、事実問題として、例えば既存建物の中間柱を撤去するためには、当然、その中間柱が負担していた長期荷重の代替え手段が必要であり、大梁端部上端及び大梁中央部下端の大幅な補強工事が必要と考えられる。しかし、前記のような改造工法を実施すると、必然的に梁下の有効寸法が小さくなり、室内空間が狭められる不利を招来する。また、水平力を負担していた中間柱を撤去すると、残存する他の柱が負担する水平力が増大するので、柱・梁接合部の更なる補強工事も必要となるなど、決して容易なことではない。
【0004】
関連技術の一例を挙げると、小梁のたわみ障害を改善する補強方法として、同小梁の側面に沿ってケーブルを上向き傾斜の吊り状態に設置し、前記ケーブルにプレストレスを導入して小梁の中央部に吊り上げ力を作用させる技術が、特許文献1に開示されている。
また、既存建物の壁を撤去して改修する工法が、特許文献2に記載されて公知に属する。ただし、この技術は、撤去した壁の跡に、元の壁よりも耐震強度が大きい壁を新設して補強することを内容とするもので、厳密な意味での改造に当たらない。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−152994号公報
【特許文献2】
特許第3022318号公報
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、既存建物の室内を遮って邪魔な存在である中間柱を撤去して改造するニーズに応えられ、用途、機能或いは室内景観を大幅に変更することが可能で、厳しいテナント獲得競争や法規制の改訂などに充分対応できる改造工法を提供することである。
本発明はまた、撤去する中間柱が負担していた長期荷重及び水平荷重の代替え手段を十分に講じて、梁下有効寸法を短縮することはなく、柱・梁接合部の更なる補強工事も不要で、比較的容易に確実に実施できる、改造工法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る既存建物の柱を撤去する改造工法は、
既存建物の外周部架構の耐震補強を行うか又は免震装置を導入するなどして同既存建物の内部架構が負担する水平力を軽減する工程と、
既存建物の内部架構において撤去する中間柱の近傍位置に仮サポートを設置して当該中間柱に代わる大梁の仮受を行い、しかる後に中間柱の頭部を切断して撤去すると共に、前記大梁の両端部を単純支持状態にまで解体する工程と、
前記大梁の側面部に、同大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置で同ケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程と、
その後に、大梁両端部の解体箇所を剛接合状態に修復し、前記仮サポートを撤去する工程と、
から成ることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法において、
既存建物が多層構造である場合、中間柱の撤去は、上層階から下層階に向かって順に行われることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法において、
大梁の両端部を単純支持状態にまで解体する工程は、大梁が鉄骨造の場合は鉄骨のフランジ部分のボルト接合を解くことによって行い、大梁が鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は外周部の被覆コンクリートを除去し、鉄筋を切断して鉄骨部分を残すことによって行い、大梁が鉄筋コンクリート造の場合は大梁の端部にサポートを設置し、しかる後にコンクリートを除去し鉄筋を切断することによって行うこと、そして、いずれの場合でも解体箇所はポストテンション用のジャッキスペースを確保できる大きさに形成することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載した発明は、請求項1又は3に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法において、
大梁の端部の解体箇所を剛接合状態に修復する工程は、大梁が鉄骨造の場合は鉄骨のフランジ部分に接合板を当てがいボルト接合することによって行い、大梁が鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は切断した鉄筋を再接続し、その外周部にコンクリート打設して被覆することにより行い、大梁が鉄筋コンクリート造の場合は鉄筋を再接続しその外周部にコンクリート打設して被覆し、同コンクリートが強度を発現した後にサポートを撤去することにより行うことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載した発明は、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法において、
大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置でケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程をアンボンド処理したPC鋼ケーブルで行う場合は、大梁の中間柱位置の側面下部にケーブルの方向変更鉄骨部材を固定し、同大梁の側面部に配置するPC鋼ケーブルは、前記の方向変更鉄骨部材へ通し、更に中間柱の側部を略水平方向に貫通させ、その両端部は大梁両端部に固定したケーブル定着具固定用部材へ通し、ケーブル定着具へ通した上で、PC鋼ケーブルの両端をポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載した発明は、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法において、
大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置でケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程をPC鋼棒で行う場合は、中間柱の側部を略水平方向に貫通させたPC鋼棒の両端を鋼棒定着プレートの一側へ緊結し、同鋼棒定着プレートの他側へ一端部を緊結したPC鋼棒の他端部は、大梁の両端部に固定した鋼棒定着具固定用部材へ通し、鋼棒定着具へ通した上で、PC鋼棒の端部をポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施形態】
次に、請求項1〜6に記載した発明に係る既存建物の柱を撤去する改造工法の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0014】
図1A〜Cは、本発明に係る改造工法の実施形態を枢要な工程について示している。
先ず図1Aは、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の既存建物について、その2階の中間柱1を撤去する改造工事を行うにあたり、当該中間柱1の近傍位置に仮サポート2を設置して当該中間柱1に代わる大梁3の仮受を行い、しかる後に同大梁3の端部5を単純支持状態にまで解体する工程を実施した段階までを示している。
【0015】
なお、上記工程を実施する前の準備として、当該既存建物の外周部架構(外周柱及び外周大梁など)の耐震補強を行うか又は免震装置を導入するなどして同既存建物の内部架構が負担する水平力を軽減する工程を実施する。外周部架構の耐震補強方法としては、例えば柱や梁を太らせる補強工事、或いは外郭フレームや耐震壁を組み入れる補強工事などが行われる。免震装置を導入するとは、既存建物の基礎部分や中間階などに積層ゴム支承などの免震装置を組み込む工事などが該当する。
【0016】
図1Bは、以上の準備が整った段階で、内部架構の中間柱1の頭部をワイヤーソーやコンクリート切断機などで切断した段階を示している。そして、前記大梁3の側面部に、同大梁3の中央部(中間柱1の位置)を吊る配置にケーブル等4を設置し、大梁両端5の位置(前記解体位置)で同ケーブル等4を緊張してポストテンションを導入して、大梁3の端部及び柱6の曲げモーメントを低減化する工程が実施された段階を示している。
【0017】
図1Cは、中間柱1を全部撤去し、大梁両端部5の解体箇所を剛接合状態に修復し、前記仮サポート2を撤去して改造工事が一段落した状態を示している。図1Cによれば、中間柱1が全部無くなったので、図1Aに比較して室内景観が大きく変わり、室自体の用途、機能が大幅に変更され、使い勝手が良くなることが理解されるであろう。なお、既存建物が多層構造である場合、中間柱1の解体撤去は、応力のバランスを図るため、上層階から下層階に向って順に行われる(請求項2記載の発明)。
【0018】
図2A、Bは、大梁3が鉄骨鉄筋コンクリート造である場合に、同大梁3の両端部5を単純支持状態にまで解体する工程の実施形態を示している。即ち、図2Aは大梁外周部の被覆コンクリートをはつるなどして除去し、鉄筋10(主筋及びフープ筋など)を部分的に切断して鉄骨部分11を残すことによって、単純支持状態までの解体を行っている。この場合の解体箇所5は、後述するポストテンション用のジャッキスペースを確保できる大きさ、広さ(例えば柱6の内面からの距離にして600mm程度の範囲)に形成する。この点は、他の造りの大梁にも共通する事項である。
【0019】
次に図2Bは、前記の解体箇所5を剛接合状態に修復する工程の実施形態を示している。即ち、切断した鉄筋10は接続筋12を使用して再接続し、その外周部にコンクリート打設して被覆することにより行っている。
図3A〜Cは、大梁3が鉄骨造である場合に、その両端部5を単純支持状態にまで解体し、そして、剛接合状態に修復する工程の実施形態を示している。図3Aは、鉄骨造大梁3の元々の剛接合状態を示す。図3Bは、梁鉄骨のフランジ部分のみボルト接合を解き、接合板13まで撤去して、ウエブのボルト接合のみによる単純支持状態に解体した状態を示す。図3Cは、再び梁鉄骨のフランジ部分に接合板13を当てがい、ボルト接合によって元の剛接合状態に修復した段階を示す。
【0020】
更に図4A〜Dは、大梁3が鉄筋コンクリート造である場合に、その両端部5を単純支持状態にまで解体し、そして、剛接合状態に修復する工程の実施形態を示している。即ち、図4Aは鉄筋コンクリート造大梁3の本来の剛接合状態を示す。図4Bは、鉄筋コンクリート造大梁3の端部をサポート14にて支持した上で、被覆コンクリートをはつるなどして除去し、鉄筋10(主筋及びフープ筋など)を部分的に切断して単純支持状態にまで解体した段階を示す。図4Cは、修復工事として、切断した鉄筋10は接続筋12を使用して再接続し、その外周部に再びコンクリート打設して被覆することにより剛接合状態に修復を行った段階を示している。未だサポート14が働いている。図4Dは、前記コンクリートが強度を発現した後にサポート14を撤去した完成段階を示している(以上、請求項3、4記載の発明)。
【0021】
次に、図5A〜Cは、大梁3の側面部に、同大梁3の中央部を吊る配置にケーブル等4を設置し、大梁両端の位置で同ケーブル等4を緊張してポストテンションを導入し、大梁3の端部及び柱6の曲げモーメントを低減化する工程の異なる実施形態を示している。
先ず図5Aは、大梁3が鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である場合に、ケーブル等の定着具固定用部材として鉄筋コンクリート造又は鉄骨造の圧着ブロック15を使用し、これをPC鋼材16により大梁側面部へ圧着接合して固定し、ケーブル等定着具17を利用してケーブル等4を定着した実施例を示している。この実施形態は、現場での溶接作業がないので、施工の品質に優れて信頼性が高い。
【0022】
図5B、Cは、大梁3が鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄骨造である場合で、ケーブル等の定着具固定用部材を、大梁鉄骨へ溶接して固定する実施形態の例を示している。図5Bは、大梁3が鉄骨鉄筋コンクリート造の場合で、端部を上記図2で説明したように解体してむき出された鉄骨へケーブル等の定着用鉄骨部材18を溶接で固定すると共に、コンクリート部分へ施工したホールインアンカー19によっても固定した実施例を示す。
【0023】
図5Cは、大梁3が鉄骨造である場合に、その鉄骨梁3へ直接、ケーブル等の定着用鉄骨部材18を溶接で固定した実施例を示している。
【0024】
最後に、図6と図7は、上記図5A又はBの実施形態を更に具体化すると共に、ケーブル等4にアンボンドPC鋼より線(外径が20mm程度)を使用した場合(図6)と、外径が36mm程度のPC鋼棒を使用した場合とにケース分けして示している。
先ず、図6A、Bは、ケーブル等4にアンボンドPC鋼より線4Aを使用した実施形態を示す。鉄筋鉄骨コンクリート造大梁3の中間柱1の位置の側面下部にホールインアンカー20によりケーブルの方向変更鉄骨部材21を固定し、中間柱1の側部には孔開け機により略水平方向にケーブル孔を貫通して設けている。同大梁3の側面部に配置するPC鋼より線4Aは、2本を一組として前記の方向変更鉄骨部材21へ通し、更に中間柱1の側部に開けたケーブル孔へ略水平方向に通す。その両端部は大梁両端部に固定したケーブル等の定着具固定用部材15へ通し、上下に分離して用意した二つのケーブル定着具17、17へ別々に通し、PC鋼より線4Aの両端は、図示を省略したポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着している。ケーブルのポストテンションで大梁端部及び柱6の曲げモーメントを低減化することができる(請求項5記載の発明)。
【0025】
因みに、上記したように大梁3の両端部5、5を単純支持状態にまで解体する以前の曲げモーメント図は、図8AのM1で表される。しかし、解体後の曲げモーメント図は、図8BのM2のように、大梁端部及び柱6の曲げモーメントが大きい状態となる。ところがケーブル等4によって所要大きさのポストテンションが導入された後の曲げモーメント図は、同じ図8B中のM3で示され、大梁端部及び柱6の曲げモーメントが低減化されている。よって、大梁端部の補強工事等は格別必要でないことは明らかである。また、中間柱1を撤去したことによる大梁部分のモーメントの増加に対しては、ポストテンション導入による大梁3の抵抗力の増加によって負担される。
【0026】
次に、図7A、Bは、ケーブル等4としてPC鋼棒4Bを使用した実施形態を示す。中間柱1の側部に孔開け機により略水平方向に通孔を貫通して設け、この通孔にPC鋼棒4Bを貫通させて設置し、その両端を鋼棒定着プレート22の一側へ緊結している。同鋼棒定着プレート22の他側へ一端部を緊結したPC鋼棒4Bの他端部は、大梁の両端部に固定した鋼棒定着具固定用部材15へ通し、更に鋼棒定着具17へ通した上で、同PC鋼棒4Bの端部を図示を省略したポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着している。ポストテンションによって大梁端部及び柱6の曲げモーメントを低減化することができる(請求項6記載の発明)。
図6及び図7中の符号25は目地モルタル、26はPC鋼棒の16の防蝕被覆モルタルを示している。
【0027】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜6に記載した発明に係る既存建物の柱を撤去する改造工法は、既存建物の室内を遮って邪魔な存在である中間柱を撤去して改造するニーズに応えられ、用途、機能或いは室内景観を大幅に変更することが可能で、厳しいテナント獲得競争や法規制の改訂などに充分対応できる。
また、撤去する中間柱が負担していた長期荷重及び水平荷重の代替え手段を十分に講じて、梁下有効寸法を短縮することはなく、柱・梁接合部の更なる補強工事も不要で、比較的容易に確実に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜Cは本発明に係る改造工法の枢要な工程を順に示した立面図である。
【図2】A、Bは鉄骨鉄筋コンクリート造大梁の解体工程と修復工程を示した説明図である。
【図3】A〜Cは鉄骨造大梁の解体工程と修復工程を示した説明図である。
【図4】A〜Dは鉄筋コンクリート造大梁の解体工程と修復工程を順に示した説明図である。
【図5】A〜Cは大梁にポストテンションを導入する異なる実施例を示した説明図である。
【図6】A、Bは大梁にPC鋼より線を使用してポストテンションを導入した実施例を示した説明図である。
【図7】A、Bは大梁にPC鋼棒を使用してポストテンションを導入した実施例を示した説明図である。
【図8】Aは大梁端部の解体前の曲げモーメント図、Bは大梁端部の解体後の曲げモーメント図及びポストテンション導入後の曲げモーメント図を示す。
【符号の説明】
1    中間柱
2    仮サポート
3    大梁
4    ケーブル等
5    大梁の両端部

Claims (6)

  1. 既存建物の外周部架構の耐震補強を行うか又は免震装置を導入するなどして同既存建物の内部架構が負担する水平力を軽減する工程と、
    既存建物の内部架構において撤去する中間柱の近傍位置に仮サポートを設置して当該中間柱に代わる大梁の仮受を行い、しかる後に中間柱の頭部を切断して撤去すると共に、前記大梁の両端部を単純支持状態にまで解体する工程と、
    前記大梁の側面部に、同大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置で同ケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程と、
    その後に、大梁両端部の解体箇所を剛接合状態に修復し、前記仮サポートを撤去する工程と、
    から成ることを特徴とする、既存建物の柱を撤去する改造工法。
  2. 既存建物が多層構造である場合、中間柱の撤去は、上層階から下層階に向かって順に行われることを特徴とする、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法。
  3. 大梁の両端部を単純支持状態にまで解体する工程は、大梁が鉄骨造の場合は鉄骨のフランジ部分のボルト接合を解くことによって行い、大梁が鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は外周部の被覆コンクリートを除去し、鉄筋を切断して鉄骨部分を残すことによって行い、大梁が鉄筋コンクリート造の場合は大梁の端部にサポートを設置し、しかる後にコンクリートを除去し鉄筋を切断することによって行うこと、そして、いずれの場合でも解体箇所はポストテンション用のジャッキスペースを確保できる大きさに形成することを特徴とする、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法。
  4. 大梁の端部の解体箇所を剛接合状態に修復する工程は、大梁が鉄骨造の場合は鉄骨のフランジ部分に接合板を当てがいボルト接合することによって行い、大梁が鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は切断した鉄筋を再接続し、その外周部にコンクリート打設して被覆することにより行い、大梁が鉄筋コンクリート造の場合は鉄筋を再接続しその外周部にコンクリート打設して被覆し、同コンクリートが強度を発現した後にサポートを撤去することにより行うことを特徴とする、請求項1又は3に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法。
  5. 大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置でケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程をアンボンド処理したPC鋼ケーブルで行う場合は、大梁の中間柱位置の側面下部にケーブルの方向変更鉄骨部材を固定し、同大梁の側面部に配置するPC鋼ケーブルは、前記の方向変更鉄骨部材へ通し、更に中間柱の側部を略水平方向に貫通させ、その両端部は大梁両端部に固定したケーブル定着具固定用部材へ通し、ケーブル定着具へ通した上で、PC鋼ケーブルの両端をポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着することを特徴とする、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法。
  6. 大梁の中央部を吊る配置にケーブル等を設置し、大梁両端の位置でケーブル等を緊張してポストテンションを導入し大梁端部及び柱の曲げモーメントを低減化する工程をPC鋼棒で行う場合は、中間柱の側部を略水平方向に貫通させたPC鋼棒の両端を鋼棒定着プレートの一側へ緊結し、同鋼棒定着プレートの他側へ一端部を緊結したPC鋼棒の他端部は、大梁の両端部に固定した鋼棒定着具固定用部材へ通し、鋼棒定着具へ通した上で、PC鋼棒の端部をポストテンション用ジャッキで緊張し所要大きさのポストテンションを導入して定着することを特徴とする、請求項1に記載した既存建物の柱を撤去する改造工法。
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