JP2019069079A - 脱臭フィルタ - Google Patents

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【課題】本発明の課題は、比較的安価で、高温環境下においても使用可能な脱臭フィルタを提供することである。【解決手段】本発明に係る脱臭フィルタ100は、フィルタ基材110および被覆層120を備える。フィルタ基材は、ガラス繊維等の不燃性繊維FBから形成される。被覆層は、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含む。そして、この被覆層は、フィルタ基材を被覆する。また、上述の被覆層には、無機系の吸着剤、バインダーおよび難燃剤がさらに含まれることが好ましい。また、上述のフィルタ基材は、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112が張り合わされて形成されるのが好ましい。第1原料フィルタは、格子状であって、第1開口OP1を有する。第2原料フィルタは、格子状であって、第2開口OP2を有する。第2開口は、第1開口よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、脱臭フィルタ、特に高温環境下で使用可能な脱臭フィルタに関する。
過去に「下水処理場の換気設備や、ビルピットや浄化槽の換気設備、中継ポンプ場の換気設備および厨房除外処理施設等のような高湿度の環境下、病院・介護施設・便所等のような中低湿度の環境下で利用可能な脱臭フィルタ」が提案されている(例えば、特開2007−152311号公報等参照)。しかし、この脱臭フィルタは、ハニカム形とされており、比較的高価である。
特開2007−152311号公報
本発明の課題は、比較的安価で、高温環境下においても使用可能な脱臭フィルタを提供することである。
本発明の一局面に係る脱臭フィルタは、フィルタ基材および被覆層を備える。フィルタ基材は、ガラス繊維等の不燃性繊維から形成される。被覆層は、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含む。そして、この被覆層は、フィルタ基材を被覆する。このため、この脱臭フィルタは、比較的安価で、高温環境下においても使用することができる。また、脱臭フィルタでは、触媒として上述の銅塩が用いられる。このため、臭気を効率的に分解することができると共に、その効果を長期間持続することができる。
上述の脱臭フィルタにおいて、被覆層には、無機系の吸着剤、バインダーおよび難燃剤がさらに含まれることが好ましい。このため、この脱臭フィルタの不燃性を保持したまま、この脱臭フィルタに脱臭以外の機能を付与することができる。
また、上述の脱臭フィルタにおいて、フィルタ基材は、第1原料フィルタおよび第2原料フィルタが張り合わされて形成されるのが好ましい。第1原料フィルタは、格子状であって、第1開口を有する。第2原料フィルタは、格子状であって、第2開口を有する。第2開口は、第1開口よりも小さい。このため、処理ガス通過時の圧力損失を低減することができる。
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分縦断面図である。
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100は、厨房等の換気時に排気を脱臭するためのグリスフィルタであって、図1に示されるように、主に、フィルタ基材110および被覆層120から構成されている。以下、フィルタ基材110および被覆層120について詳述した後、本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100の製造方法および性能について説明する。
(1)フィルタ基材
フィルタ基材110は、図2に示されるように、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112が張り合わされて形成されている。第1原料フィルタ111は、格子状であって、第1開口OP1を有する。なお、この第1原料フィルタ111は、ガラス繊維等の不燃繊維FBから形成されている。また、この第1原料フィルタ111のグリッドサイズは、例えば、10×20メッシュ(インチ)である。第2原料フィルタ112は、格子状であって、第2開口を有する。第2開口OP2は、第1開口OP1よりも小さい。なお、この第2原料フィルタ112も、ガラス繊維等の不燃繊維FBから形成されている。また、この第2原料フィルタ112のグリッドサイズは、例えば、4×4メッシュ(インチ)である。また、第2原料フィルタ112の材質は、第1原料フィルタ111の材質と同一であってもよいし異なっていてもよい。
(2)被覆層
被覆層120は、フィルタ基材110を覆う層であって、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含む。図2に示されるように、この被覆層120は、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112を構成する不燃繊維FBの束を覆う。なお、この被覆層には、上記銅塩の他、吸着剤、バインダー、難燃剤、不燃材等が含まれてもよい。吸着剤としては、例えば、セピオライトやゼオライトが挙げられる。バインダーとしては、例えば、アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。難燃剤としては、例えば、ハロゲン多価金属酸化物等が挙げられる。不燃材としては、例えば、ケイ酸カルシウムやケイ酸マグネシウム等が挙げられる。また、被覆層120には、その他、珪藻土、活性白土、酸性白土、カオリン、パーライトが含まれてもよい。
<本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの製造方法>
上述の脱臭フィルタ100は、主に、フィルタ基材製造工程およびディッピング工程を経て製造される。フィルタ基材製造工程では、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112が張り合わされてフィルタ基材110が形成される。ディッピング工程では、フィルタ基材がコーティング液に含浸された後に乾燥され、脱臭フィルタ100が製造される。なお、ここで、コーティング液は、上述の銅塩の他、リン酸・クエン酸等の酸、水酸化ナトリウム・炭酸カリウム・炭酸水素カリウム等の還元剤、および、水等の溶剤兼分散媒から調製される。
<本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの特徴>
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100は、脱臭能力の他、低圧力損失特性を有する。なお、この脱臭フィルタ100は、トリメチルアミン、アンモニア、酢酸、硫化水素およびメチルメルカプタンの除去性能を有することが証明されている。トリメチルアミン、アンモニアおよび硫化水素は30分以内に、酢酸は60分以内に、メチルメルカプタンは100分以内に除去される。このため、脱臭フィルタ100により、厨房の調理臭等の臭いを有効に除去することができる。
また、上述の通り、この脱臭フィルタ100は、比較的目の大きい格子形状を呈するため、不織布を基材とする脱臭フィルタに比べ、風抜けが均一であると共に、目詰まりしにくく、圧力損失が少ない。なお、10×20メッシュ(インチ)のグリッドサイズの第1原料フィルタ111と、4×4メッシュ(インチ)のグリッドサイズの第2原料フィルタ112とを張り合わせてフィルタ基材110を形成した場合、その圧力損失は、定格風速1.0m/秒において30Paである。
また、この脱臭フィルタ100は、不燃・難燃素材から形成されているため、不燃・難燃であり、厨房で安全に用いることができる。
また、上述の他、この脱臭フィルタ100は、ハサミやカッターナイフで簡単に切断することができ、ほつれることがなく、施工が容易であるとの特徴を有する。また、この脱臭フィルタ100は、比較的安価に製造することができるため、使い捨てすることができる。さらに、この脱臭フィルタは、比較的平坦であるため、フィルタ枠への取り付けが容易である。
1.脱臭フィルタの製造
(1)フィルタ基材の作製
10×20(mm)のグリッドサイズのガラス繊維フィルタと、4×4(mm)のグリッドサイズのガラス繊維フィルタとを張り合わせてフィルタ基材を形成した。
(2)銅塩の被覆
先ず、硫酸銅、リン酸、炭酸カリウムおよび水がそれぞれ10質量%、10質量%、5質量%および水75質量%を占めるように、硫酸銅、リン酸、炭酸カリウムおよび水を混合してコーティング液を調製した。そして、このコーティング液に上述のフィルタ基材を含浸した後に引き上げて、そのフィルタ基材を130〜150℃の温度環境下で20〜30分乾燥し、目的の脱臭フィルタを得た。
2.脱臭フィルタの性能評価
(1)脱臭性能
上述の通りして得られた脱臭フィルタのトリメチルアミン、アンモニア、酢酸、硫化水素およびメチルメルカプタンに対する脱臭性能を確認したところ、トリメチルアミン、アンモニアおよび硫化水素は30分以内に、酢酸は60分以内に、メチルメルカプタンは100分以内に除去された。なお、この脱臭性能の確認は、上述の脱臭フィルタ30cm角と所定濃度(初発濃度)の各ガスとを2Lトドラーバッグに入れた後に、そのトドラーバッグ内のガス濃度をガステック社製の検知管GV−100によって測定することによって行われた。なお、トリメチルアミンの初発濃度は100ppmであり、アンモニアの初発濃度は100ppmであり、酢酸の初発濃度は50ppmであり、硫化水素の初発濃度は60ppmであり、メチルメルカプタンの初発濃度は60ppmであった。
(2)圧力損失
圧力損失を測定したところ、定格風速1.0m/秒において30Paであった。なお、この圧力損失は、20cm角の脱臭フィルタの両側に差圧計のセンサを配置することによって測定された。
(3)不燃性能
一般財団法人カケンテストセンター(大阪事業所,資材ラボ,〒550−0002 大阪市西区江戸堀2丁目5番19号)にて、上述の通りして得られた脱臭フィルタの燃焼性試験をJIS L 1091 A-1法(45°ミクロバーナ法)に従って行ってもらった。その結果、1分加熱時の燃焼面積は「7cm」であり、1分加熱時の残炎時間は「0秒」であり、1分加熱時の残炎時間+残じん時間は「0秒」であり、着炎後3秒加熱時の燃焼面積は「5cm」であり、着炎後3秒加熱時の残炎時間は「0秒」であり、着炎後3秒加熱時の残炎時間+残じん時間は「0秒」であった。上記結果より、区分は「3」とされた。
100 脱臭フィルタ
110 フィルタ基材
111 第1原料フィルタ
112 第2原料フィルタ
120 被覆層
FB 不燃繊維
OP1 開口(第1開口)
OP2 開口(第2開口)
本発明は、脱臭フィルタ、特に高温環境下で使用可能な脱臭フィルタに関する。
過去に「下水処理場の換気設備や、ビルピットや浄化槽の換気設備、中継ポンプ場の換気設備および厨房除外処理施設等のような高湿度の環境下、病院・介護施設・便所等のような中低湿度の環境下で利用可能な脱臭フィルタ」が提案されている(例えば、特開2007−152311号公報等参照)。しかし、この脱臭フィルタは、ハニカム形とされており、比較的高価である。
特開2007−152311号公報
本発明の課題は、比較的安価で、高温環境下においても使用可能な脱臭フィルタを提供することである。
本発明の一局面に係る脱臭フィルタは、フィルタ基材および被覆層を備える。フィルタ基材は、ガラス繊維等の不燃性繊維から形成される。また、このフィルタ基材は、第1原料フィルタおよび第2原料フィルタが張り合わされて形成されている。第1原料フィルタは、格子状であって、第1開口を有する。第2原料フィルタは、格子状であって、第2開口を有する。第2開口は、第1開口よりも小さい。被覆層は、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含む。そして、この被覆層は、フィルタ基材を被覆する。このため、この脱臭フィルタは、比較的安価で、高温環境下においても使用することができる。また、脱臭フィルタでは、触媒として上述の銅塩が用いられる。このため、臭気を効率的に分解することができると共に、その効果を長期間持続することができる。また、上述の通り、この脱臭フィルタでは、フィルタ基材が第1原料フィルタおよび第2原料フィルタが張り合わされて形成されている。このため、処理ガス通過時の圧力損失を低減することができる。
上述の脱臭フィルタにおいて、被覆層には、無機系の吸着剤、バインダーおよび難燃剤がさらに含まれることが好ましい。このため、この脱臭フィルタの不燃性を保持したまま、この脱臭フィルタに脱臭以外の機能を付与することができる。
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの部分縦断面図である。
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100は、厨房等の換気時に排気を脱臭するためのグリスフィルタであって、図1に示されるように、主に、フィルタ基材110および被覆層120から構成されている。以下、フィルタ基材110および被覆層120について詳述した後、本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100の製造方法および性能について説明する。
(1)フィルタ基材
フィルタ基材110は、図2に示されるように、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112が張り合わされて形成されている。第1原料フィルタ111は、格子状であって、第1開口OP1を有する。なお、この第1原料フィルタ111は、ガラス繊維等の不燃繊維FBから形成されている。また、この第1原料フィルタ111のグリッドサイズは、例えば、10×20メッシュ(インチ)である。第2原料フィルタ112は、格子状であって、第2開口を有する。第2開口OP2は、第1開口OP1よりも小さい。なお、この第2原料フィルタ112も、ガラス繊維等の不燃繊維FBから形成されている。また、この第2原料フィルタ112のグリッドサイズは、例えば、4×4メッシュ(インチ)である。また、第2原料フィルタ112の材質は、第1原料フィルタ111の材質と同一であってもよいし異なっていてもよい。
(2)被覆層
被覆層120は、フィルタ基材110を覆う層であって、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含む。図2に示されるように、この被覆層120は、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112を構成する不燃繊維FBの束を覆う。なお、この被覆層には、上記銅塩の他、吸着剤、バインダー、難燃剤、不燃材等が含まれてもよい。吸着剤としては、例えば、セピオライトやゼオライトが挙げられる。バインダーとしては、例えば、アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。難燃剤としては、例えば、ハロゲン多価金属酸化物等が挙げられる。不燃材としては、例えば、ケイ酸カルシウムやケイ酸マグネシウム等が挙げられる。また、被覆層120には、その他、珪藻土、活性白土、酸性白土、カオリン、パーライトが含まれてもよい。
<本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの製造方法>
上述の脱臭フィルタ100は、主に、フィルタ基材製造工程およびディッピング工程を経て製造される。フィルタ基材製造工程では、第1原料フィルタ111および第2原料フィルタ112が張り合わされてフィルタ基材110が形成される。ディッピング工程では、フィルタ基材がコーティング液に含浸された後に乾燥され、脱臭フィルタ100が製造される。なお、ここで、コーティング液は、上述の銅塩の他、リン酸・クエン酸等の酸、水酸化ナトリウム・炭酸カリウム・炭酸水素カリウム等の還元剤、および、水等の溶剤兼分散媒から調製される。
<本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタの特徴>
本発明の実施の形態に係る脱臭フィルタ100は、脱臭能力の他、低圧力損失特性を有する。なお、この脱臭フィルタ100は、トリメチルアミン、アンモニア、酢酸、硫化水素およびメチルメルカプタンの除去性能を有することが証明されている。トリメチルアミン、アンモニアおよび硫化水素は30分以内に、酢酸は60分以内に、メチルメルカプタンは100分以内に除去される。このため、脱臭フィルタ100により、厨房の調理臭等の臭いを有効に除去することができる。
また、上述の通り、この脱臭フィルタ100は、比較的目の大きい格子形状を呈するため、不織布を基材とする脱臭フィルタに比べ、風抜けが均一であると共に、目詰まりしにくく、圧力損失が少ない。なお、10×20メッシュ(インチ)のグリッドサイズの第1原料フィルタ111と、4×4メッシュ(インチ)のグリッドサイズの第2原料フィルタ112とを張り合わせてフィルタ基材110を形成した場合、その圧力損失は、定格風速1.0m/秒において30Paである。
また、この脱臭フィルタ100は、不燃・難燃素材から形成されているため、不燃・難燃であり、厨房で安全に用いることができる。
また、上述の他、この脱臭フィルタ100は、ハサミやカッターナイフで簡単に切断することができ、ほつれることがなく、施工が容易であるとの特徴を有する。また、この脱臭フィルタ100は、比較的安価に製造することができるため、使い捨てすることができる。さらに、この脱臭フィルタは、比較的平坦であるため、フィルタ枠への取り付けが容易である。
1.脱臭フィルタの製造
(1)フィルタ基材の作製
10×20(mm)のグリッドサイズのガラス繊維フィルタと、4×4(mm)のグリッドサイズのガラス繊維フィルタとを張り合わせてフィルタ基材を形成した。
(2)銅塩の被覆
先ず、硫酸銅、リン酸、炭酸カリウムおよび水がそれぞれ10質量%、10質量%、5質量%および水75質量%を占めるように、硫酸銅、リン酸、炭酸カリウムおよび水を混合してコーティング液を調製した。そして、このコーティング液に上述のフィルタ基材を含浸した後に引き上げて、そのフィルタ基材を130〜150℃の温度環境下で20〜30分乾燥し、目的の脱臭フィルタを得た。
2.脱臭フィルタの性能評価
(1)脱臭性能
上述の通りして得られた脱臭フィルタのトリメチルアミン、アンモニア、酢酸、硫化水素およびメチルメルカプタンに対する脱臭性能を確認したところ、トリメチルアミン、アンモニアおよび硫化水素は30分以内に、酢酸は60分以内に、メチルメルカプタンは100分以内に除去された。なお、この脱臭性能の確認は、上述の脱臭フィルタ30cm角と所定濃度(初発濃度)の各ガスとを2Lトドラーバッグに入れた後に、そのトドラーバッグ内のガス濃度をガステック社製の検知管GV−100によって測定することによって行われた。なお、トリメチルアミンの初発濃度は100ppmであり、アンモニアの初発濃度は100ppmであり、酢酸の初発濃度は50ppmであり、硫化水素の初発濃度は60ppmであり、メチルメルカプタンの初発濃度は60ppmであった。
(2)圧力損失
圧力損失を測定したところ、定格風速1.0m/秒において30Paであった。なお、この圧力損失は、20cm角の脱臭フィルタの両側に差圧計のセンサを配置することによって測定された。
(3)不燃性能
一般財団法人カケンテストセンター(大阪事業所,資材ラボ,〒550−0002 大阪市西区江戸堀2丁目5番19号)にて、上述の通りして得られた脱臭フィルタの燃焼性試験をJIS L 1091 A-1法(45°ミクロバーナ法)に従って行ってもらった。その結果、1分加熱時の燃焼面積は「7cm」であり、1分加熱時の残炎時間は「0秒」であり、1分加熱時の残炎時間+残じん時間は「0秒」であり、着炎後3秒加熱時の燃焼面積は「5cm」であり、着炎後3秒加熱時の残炎時間は「0秒」であり、着炎後3秒加熱時の残炎時間+残じん時間は「0秒」であった。上記結果より、区分は「3」とされた。
100 脱臭フィルタ
110 フィルタ基材
111 第1原料フィルタ
112 第2原料フィルタ
120 被覆層
FB 不燃繊維
OP1 開口(第1開口)
OP2 開口(第2開口)

Claims (3)

  1. 不燃性繊維から形成されるフィルタ基材と、
    塩化銅、硫酸銅、硝酸銅および酢酸銅から成る群から選択される少なくとも一つの銅塩を含み、前記フィルタ基材を被覆する被覆層と
    を備える、脱臭フィルタ。
  2. 前記被覆層には、無機系の吸着剤、バインダーおよび難燃剤がさらに含まれる
    請求項1に記載の脱臭フィルタ。
  3. 前記フィルタ基材は、第1開口を有する格子状の第1原料フィルタと、前記第1開口よりも小さい開口である第2開口を有する格子状の第2原料フィルタとが張り合わされて形成されている
    請求項1または2に記載の脱臭フィルタ。
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