JP2003245331A - 脱臭フィルター及び脱臭フィルター材の製造方法 - Google Patents

脱臭フィルター及び脱臭フィルター材の製造方法

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JP2003245331A JP2002050867A JP2002050867A JP2003245331A JP 2003245331 A JP2003245331 A JP 2003245331A JP 2002050867 A JP2002050867 A JP 2002050867A JP 2002050867 A JP2002050867 A JP 2002050867A JP 2003245331 A JP2003245331 A JP 2003245331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫化水素やメチルメルカプタン並
びにアンモニアの脱臭性能に優れ、しかも濃度の高いア
ンモニアに対しても脱臭機能の寿命が長い脱臭フィルタ
ーを得る。 【解決手段】 セルロース繊維や合成繊維と微粒
子状活性炭を混抄したペーパーを基材としたハニカム構
造の通気構造体1を構成し、その通気構造体1には銅イ
オン及びリン酸を複合添着した。また、不織布に微粒子
状活性炭を担持したシート状材を基材とした通気構造体
を構成し、その通気構造体には銅イオン及びリン酸を複
合添着した。さらに、ウレタンフォームに微粒子状活性
炭を担持した基材で通気構造体を構成し、その通気構造
体には銅イオン及びリン酸を複合添着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄機や換気
装置等に搭載される脱臭フィルター及び脱臭フィルター
を構成するフィルター材の製造方法に関するものであ
り、特に人体臭、トイレ臭、ペット臭、腐敗臭等を速や
かに除去する脱臭フィルター及び脱臭フィルター材の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、冷暖房効果を高めるために居住空
間の高断熱化や高気密化が進むにつれて室内空気の臭気
成分による汚濁が問題となってきた。室内空気を臭気成
分の少ないものとする方法として、換気機器を用いて新
鮮な外気を導入して換気を行う方法や空気清浄機を用い
て室内空気の臭気成分を除去する方法が採られている。
換気は、脱臭効果以外に居住者が発生させる二酸化炭素
の排出と酸素を補給する効果があり、換気機器と空気清
浄機とを併せて用いる方法が、室内の空気環境の整備に
は効果的である。
【0003】空気清浄機や換気機器等の空調装置に搭載
され、実用化されている脱臭方式としては、添着活性炭
方式、オゾン脱臭方式、光触媒方式がある。添着活性炭
方式は、添着活性炭を基材とする脱臭フィルターを風路
に設置し、風路を通過する気流中の臭気成分を速やかに
化学吸着して除去する仕方であり速効性が高い。オゾン
脱臭方式は、風路に設置したオゾン発生器によりオゾン
を発生させ、気流中の臭気成分を酸化分解することによ
り脱臭する。光触媒方式は、微粒子状の酸化チタンに紫
外線を照射して活性分子を発生させ、活性分子と気流中
の臭気成分と化学反応させて脱臭する。オゾン脱臭方式
と光触媒方式では、化学吸着速度と比較して化学反応速
度が遅いため、脱臭効果の速効性は低い。
【0004】室内の空気を汚濁する主な臭気は、人体
臭、トイレ臭、ペット臭、腐敗臭等であり、それらの主
成分は、有機物が微生物によって分解されたときに発生
する硫化水素やメチルメルカプタン並びにアンモニアで
ある。これらの臭気成分を対象にし、脱臭効果の速効性
の高い添着活性炭として、銅イオンを添着した銅イオン
添着活性炭が開発されている。例えば、特開平5―76
15号公報には繊維状活性炭に銅イオンを添着させた消
臭材料が、また、特開平9―47500号公報にはゼオ
ライト及び活性炭に銅イオンを添着させた脱臭フィルタ
ーがそれぞれ示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】空気清浄機や空調装置
に搭載する脱臭フィルターは、臭気成分の除去効率が高
いことと同時に長寿命であることが要求される。室内で
発生する硫化水素やメチルメルカプタン並びにアンモニ
ア等の臭気成分の濃度は異なり、硫化水素については〜
10PPbレベルであり、メチルメルカプタンについて
は〜1PPbレベルと極めて希薄である。一方、アンモ
ニアは100PPb〜1000PPbと極めて高濃度で
ある。従来の銅イオンを添着した銅イオン添着活性炭に
よる脱臭機能は、希薄な硫化水素、メチルメルカプタン
に対しては長寿命であるが、高濃度なアンモニアに対し
ては短寿命であるといった問題点がある。
【0006】本発明は、係る従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、その課題とするところは、
硫化水素やメチルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭
性能に優れ、しかも濃度の高いアンモニアに対しても脱
臭機能の寿命が長い脱臭フィルターを得ることであり、
硫化水素やメチルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭
性能に優れ、しかも濃度の高いアンモニアに対しても脱
臭機能の寿命が長い脱臭フィルター材の製造方法を開発
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、セルロース繊維や合成繊維と微粒
子状活性炭を混抄したペーパーを基材としたハニカム構
造の通気構造体を構成し、その通気構造体に銅イオン及
びリン酸を複合添着する手段を採用する。
【0008】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、不織布に微粒子状活性炭を担持したシート状材を基
材とした通気構造体を構成し、その通気構造体には銅イ
オン及びリン酸を複合添着する手段を採用する。
【0009】前記課題を達成するために請求項3の発明
は、ウレタンフォームに微粒子状活性炭を担持させた基
材で通気構造体を構成し、その通気構造体には銅イオン
及びリン酸を複合添着する手段を採用する。
【0010】前記課題を達成するために請求項4の発明
は、セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活性炭を混抄
したペーパーを、銅イオンを含む薬液を添着処理した後
にリン酸を逐次添着処理する手段を採用する。
【0011】前記課題を達成するために請求項5の発明
は、セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活性炭を混抄
したペーパーを基材としたハニカム構造の通気構造体
に、銅イオンを含む薬液を添着処理した後にリン酸を逐
次添着処理する手段を採用する。
【0012】前記課題を達成するために請求項6の発明
は、不織布に微粒子状活性炭を担持したシート状材を、
銅イオンを含む薬液を添着処理した後にリン酸を逐次添
着処理する手段を採用する。
【0013】前記課題を達成するために請求項7の発明
は、ウレタンフォームに微粒子状活性炭を担持した基材
で通気構造体を構成し、この通気構造体を、銅イオンを
含む薬液を添着処理した後にリン酸を逐次添着処理する
手段を採用する。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本実施の形態は、
空気清浄機や換気装置等の空調装置に搭載される脱臭フ
ィルターに関するものである。この脱臭フィルターは、
セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活性炭を混抄した
ペーパーを基材としてハニカム構造に成形された通気構
造体と、これを囲む枠体とで構成されている。通気構造
体には多数の並行な通気路が形成されている。通気構造
体の基材は、セルロース繊維や合成繊維に微粒子状活性
炭を50〜80%混抄した薄いペーパーであり、これを
コルゲート加工して積層し、圧力損失の少ないハニカム
構造に成形されている。基材には、ペーパー段階又は通
気構造体の段階で、薬剤添着処理が施され、脱臭フィル
ター材としての機能態になっている。
【0015】薬剤添着処理は、銅イオンを含む水溶液及
びリン酸の水溶液を使って複合添着が行われている。初
めに、銅イオンの水溶液にペーパー段階の基材又は通気
構造体を浸漬した後、乾燥する工程を経る。その後でリ
ン酸の水溶液に再度浸漬して逐次リン酸を複合添着させ
てから乾燥させる工程を経て薬液添着処理が完了する。
基材に添着された銅イオンは、硫化水素やメチルメルカ
プタンやアンモニアを化学吸着し、優れた脱臭機能を果
たす。アンモニアは添着されたリン酸に化学吸着され、
銅イオンとリン酸とが相乗してアンモニアを化学吸着す
るので、極めて高濃度のアンモニアに対しても長寿命な
脱臭フィルターとなる。
【0016】薬剤添着処理において、銅イオンとリン酸
の混ざった水溶液に基材を浸漬した場合、リン酸のみが
優先的に添着され、ほとんど銅イオンは添着されないた
め、硫化水素やメチルメルカプタンに対する脱臭機能は
低下してしまう。アンモニアを脱臭するために銅イオン
と複合添着させる化学物質としては、硫酸、塩酸、硝酸
等の無機酸やシュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、カルボン
酸等の有機酸を使うこともできるが、リン酸が最も優れ
たアンモニアに対する脱臭機能を発揮する。ペーパー段
階で銅イオンとリン酸を複合添着するより、通気構造体
にしてから複合添着する方が効率よく薬剤添着処理を行
うことができる。
【0017】実施の形態2.本実施の形態は、実施の形
態1で示した脱臭フィルターの基材をコストの低い不織
布に微粒子状活性炭を担持させたシート材で構成し、基
材をプリーツ状に加工することで通気構造体を構成し、
この通気構造体を枠体に嵌めたものである。基材は、不
織布に微粒子状活性炭を40〜60%担持させることに
よってシート状の成形性の良いものが得られる。基材の
段階又は通気構造体の段階で、実施の形態1と同様の仕
方で銅イオンとリン酸が複合添着され、消臭フィルター
材としての機能態になっている。
【0018】この構成を採ることにより、基材に添着さ
れた銅イオンは、硫化水素やメチルメルカプタンやアン
モニアを化学吸着し、優れた脱臭機能を果たす。アンモ
ニアは添着されたリン酸に化学吸着され、銅イオンとリ
ン酸とが相乗してアンモニアを化学吸着するので、極め
て高濃度のアンモニアに対しても長寿命な脱臭フィルタ
ーとなる。
【0019】実施の形態3.本実施の形態は、実施の形
態1で示した脱臭フィルターの基材をコストの低いウレ
タンフォームに微粒子状活性炭を担持させたものとし、
基材自体で通気構造体を構成して枠体に嵌めたものであ
る。基材は、ウレタンフォームに微粒子状活性炭を40
〜60%担持させることによってシート状でフレッキシ
ブルなものとなる。この基材に実施の形態1と同様の仕
方で銅イオンとリン酸が複合添着され、消臭フィルター
材としての機能態になっている。
【0020】この構成を採ることにより、基材に添着さ
れた銅イオンは、硫化水素やメチルメルカプタンやアン
モニアを化学吸着し、優れた脱臭機能を果たす。アンモ
ニアは添着されたリン酸に化学吸着され、銅イオンとリ
ン酸とが相乗してアンモニアを化学吸着するので、極め
て高濃度のアンモニアに対しても長寿命な脱臭フィルタ
ーとなる。
【0021】
【実施例】実施例1.図1は、本実施例の脱臭フィルタ
ーを示した斜視図である。本実施例では、脱臭フィルタ
ーの基材は、セルロース繊維と微粒子状活性炭を混抄し
た活性炭ペーパーである。セルロース繊維は、パルプ原
料を十分にフィブリル化したものが使われている。セル
ロース繊維に微粒子状活性炭を60%混抄して、湿式抄
紙法により抄紙することによって紙のように薄く、成形
性の良い活性炭ペーパーが得られる。この活性炭ペーパ
ーを、コルゲートマシーンを使って5号段(1平方イン
チ当たりのセル数が約180)又は、E段(1平方イン
チ当たりのセル数が約320)のコルゲートに加工し、
これを積層してハニカム構造の通気構造体1としてい
る。
【0022】通気構造体1は、E段のコルゲートを積層
したハニカム構造の成形物を、厚さ20mmに切断し薬
剤添着処理が施されている。薬剤添着処理は、まず、銅
イオンの添着として、濃度が1モル/リットルの硫酸銅
水溶液に通気構造体1を10分間浸漬し、1時間自然乾
燥した後、約80度の電気オーブンで30分間乾燥させ
る処理が施されている。この後、リン酸を複合添着させ
る処理が加えられている。リン酸の添着処理は、濃度が
2モル/リットルのリン酸水溶液に乾燥させた通気構造
体1を10分間浸漬し、再度1時間自然乾燥させた後、
約80度の電気オーブンで30分間乾燥することによっ
て行われいる。この銅イオンとリン酸とが複合添着され
た通気構造体1が枠体2に嵌められて図1に示すような
脱臭フィルターが構成されている。
【0023】実施例2.図2は、本実施例の脱臭フィル
ターを示した斜視図である。本実施例では、脱臭フィル
ターの基材は、不織布に微粒子状活性炭を担持させたシ
ート状材である。このシート状材をプリーツ状に加工し
て通気構造体3としている。不織布には、ポリプロピレ
ン系不織布が用いられ、プリーツの高さは20mmに設
定されている。
【0024】この通気構造体3には薬剤添着処理が施さ
れる。薬剤添着処理は、まず、銅イオンの添着として、
濃度が1モル/リットルの硫酸銅水溶液に通気構造体3
を10分間浸漬し、1時間自然乾燥した後、約80度の
電気オーブンで30分間乾燥させる処理が施されてい
る。この後、リン酸を複合添着させる処理が加えられて
いる。リン酸の添着処理は、濃度が2モル/リットルの
リン酸水溶液に乾燥させた通気構造体3を10分間浸漬
し、再度1時間自然乾燥させた後、約80度の電気オー
ブンで30分間乾燥することによって行われている。こ
の銅イオンとリン酸とが複合添着された通気構造体3が
枠体2に嵌められて図2に示すような脱臭フィルターが
構成されている。
【0025】実施例3.図3は、本実施例の脱臭フィル
ターを示した斜視図である。本実施例では、脱臭フィル
ターの基材は、ウレタンフォームに微粒子状活性炭を担
持させたシート状材であり、このシート状材自体が通気
構造体4となっている。ウレタンフォームにはエーテル
系ポリウレタンフォームが用いられている。
【0026】この通気構造体4には薬剤添着処理が施さ
れる。薬剤添着処理は、まず、銅イオンの添着として、
濃度が1モル/リットルの硫酸銅水溶液に通気構造体4
を10分間浸漬し、1時間自然乾燥した後、約80度の
電気オーブンで30分間乾燥させる処理が施されてい
る。この後、リン酸を複合添着させる処理が加えられて
いる。リン酸の添着処理は、濃度が2モル/リットルの
リン酸水溶液に乾燥させた通気構造体4を10分間浸漬
し、再度1時間自然乾燥させた後、約80度の電気オー
ブンで30分間乾燥することによって行われている。こ
の銅イオンとリン酸とが複合添着された通気構造体4が
枠体2に嵌められて図3に示すような脱臭フィルターが
構成されている。
【0027】上記実施例1,2,3との消臭に関する機
能を比較するための比較例1,2を示す。比較例1は、
セルロース繊維と微粒子状活性炭を混抄した活性炭ペー
パーを基材としてハニカム構造の通気構造体とし、この
通気構造体に銅イオンを添着したものである。セルロー
ス繊維は、パルプ原料を十分にフィブリル化したものを
使っている。
【0028】比較例1の通気構造体は、E段のコルゲー
トを積層したハニカム構造の成形物を、厚さ20mmに
切断し薬剤添着処理を施した。薬剤添着処理は、銅イオ
ンの添着として、濃度が1モル/リットルの硫酸銅水溶
液に通気構造体を10分間浸漬し、1時間自然乾燥した
後、約80度の電気オーブンで30分間乾燥させる処理
を施した。
【0029】比較例2は、セルロース繊維と微粒子状活
性炭を混抄した活性炭ペーパーを基材としてハニカム構
造の通気構造体とし、この通気構造体に銅イオンとリン
酸を同時添着したものである。セルロース繊維は、パル
プ原料を十分にフィブリル化したものを使っている。
【0030】比較例2の通気構造体は、E段のコルゲー
トを積層したハニカム構造の成形物を、厚さ20mmに
切断し薬剤添着処理を施した。薬剤添着処理は、濃度が
1モル/リットルの硫酸銅及び濃度が2モル/リットル
のリン酸水溶液に通気構造体を10分間浸漬し、1時間
自然乾燥した後、約80度の電気オーブンで30分間乾
燥させる処理を施した。
【0031】上記した実施例1,2,3と比較例1,2
の脱臭性能として硫化水素、メチルメルカプタン、並び
にアンモニアに対する一過性除去効率を測定し脱臭性能
を比較した結果を図4に示す。脱臭フィルターの一過性
除去効率の測定は、、所定濃度の臭気ガスを含む空気を
所定の風速で流せるようなダクトの下流側に臭気センサ
ーを設置した評価装置を用いて行った。硫化水素及びメ
チルメルカプタン1PPm、アンモニアは10PPmの
臭気濃度(入口濃度)の空気を0.8m/Sの風速でダ
クトに流し、10cm角にカットした脱臭フィルターを
ダクトに挿入し、脱臭後の臭気濃度(出口濃度)を臭気
センサーで測定して一過性除去効率を、入口濃度−出口
濃度/入口濃度×100(%)の式によって算出した。
【0032】また、寿命として硫化水素、メチルメルカ
プタン、アンモニアに対する加速寿命試験を実施して寿
命を推定した。室内で発生する硫化水素やメチルメルカ
プタン並びにアンモニア等の臭気成分の濃度は異なり、
硫化水素については〜10PPbレベルであり、メチル
メルカプタンについては〜1PPbレベルと極めて希薄
である。一方、アンモニアは100PPb〜1000P
Pbと極めて高濃度である。加速寿命試験では、硫化水
素とメチルメルカプタンの臭気濃度(入口濃度)を1P
Pmとし、アンモニアについては10PPmとした。従
って、加速倍率は、硫化水素で100倍、メチルメルカ
プタンで1000倍、アンモニアで10〜100倍にな
る。一過性除去効率の経時変化を測定し、初期値の60
%まで低下した時を寿命と定義して寿命を測定した結果
を図4に示す。
【0033】図4によって明らかなように、比較例1の
脱臭フィルターは85%の一過性除去効率を実現してい
るが、アンモニアについての寿命が1年と短い。比較例
2の脱臭フィルターは、銅イオンとリン酸を同時に添着
処理した結果、リン酸が優先的に添着されたために硫化
水素とメチルメルカプタンの一過性除去効率が10〜2
0%と大幅に低下し、寿命も低下している。これに対し
実施例1の脱臭フィルターは85%以上の一過性除去効
率と、アンモニアに対する長寿命化を実現している。実
施例2と実施例3の脱臭フィルターについても、それな
りに評価できる結果である。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、硫化水素やメ
チルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、
しかも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命
が長い脱臭フィルターが得られる。
【0035】請求項2の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い低コストの脱臭フィルターが得られる。
【0036】請求項3の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い低コストの脱臭フィルターが得られる。
【0037】請求項4の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い脱臭フィルター材を作ることができる。
【0038】請求項5の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い脱臭フィルター材を作ることができる。
【0039】請求項6の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い脱臭フィルター材を低コストで作ることができる。
【0040】請求項7の発明によれば、硫化水素やメチ
ルメルカプタン並びにアンモニアの脱臭性能に優れ、し
かも濃度の高いアンモニアに対しても脱臭機能の寿命が
長い脱臭フィルター材を低コストで作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の脱臭フィルターを示す斜視図であ
る。
【図2】 実施例2の脱臭フィルターを示す斜視図であ
る。
【図3】 実施例3の脱臭フィルターを示す斜視図であ
る。
【図4】 各実施例の脱臭フィルターと比較例の脱臭フ
ィルターとの性能を比較して示す説明図である。
【符号の説明】
1,3,4 通気構造体、 2 枠体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/30 B01J 20/30 F24F 1/00 F24F 1/00 371Z (72)発明者 古川 誠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 横家 尚士 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 荻野 文一 兵庫県佐用郡南光町安川904番地 産栄サ ービス株式会社内 Fターム(参考) 3L051 BB01 BC05 4C080 AA05 BB02 CC03 CC08 HH05 JJ06 KK08 LL02 MM01 MM05 NN22 NN24 QQ03 4G066 AA02B AA05B AA50B AC02C AC11C AC24 BA03 BA05 BA07 BA16 BA22 BA36 BA38 CA02 CA24 CA25 CA29 DA03 FA12 FA21 FA33 FA38 FA40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活
    性炭を混抄したペーパーを基材としたハニカム構造の通
    気構造体を構成し、その通気構造体には銅イオン及びリ
    ン酸が複合添着されている脱臭フィルター。
  2. 【請求項2】 不織布に微粒子状活性炭を担持したシー
    ト状材を基材とした通気構造体を構成し、その通気構造
    体には銅イオン及びリン酸が複合添着されている脱臭フ
    ィルター。
  3. 【請求項3】 ウレタンフォームに微粒子状活性炭を担
    持した基材で通気構造体を構成し、その通気構造体には
    銅イオン及びリン酸が複合添着されている脱臭フィルタ
    ー。
  4. 【請求項4】 セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活
    性炭を混抄したペーパーを、銅イオンを含む薬液を添着
    処理した後にリン酸を逐次添着処理することを特徴とす
    る脱臭フィルター材の製造方法。
  5. 【請求項5】 セルロース繊維や合成繊維と微粒子状活
    性炭を混抄したペーパーを基材としたハニカム構造の通
    気構造体に、銅イオンを含む薬液を添着処理した後にリ
    ン酸を逐次添着処理することを特徴とする脱臭フィルタ
    ー材の製造方法。
  6. 【請求項6】 不織布に微粒子状活性炭を担持したシー
    ト状材を、銅イオンを含む薬液を添着処理した後にリン
    酸を逐次添着処理することを特徴とする脱臭フィルター
    材の製造方法。
  7. 【請求項7】 ウレタンフォームに微粒子状活性炭を担
    持した基材で通気構造体を構成し、この通気構造体を、
    銅イオンを含む薬液を添着処理した後にリン酸を逐次添
    着処理することを特徴とする脱臭フィルター材の製造方
    法。
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