JP2008188380A - 脱臭フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】臭気成分の捕集効率が高く、脱臭性能の高い脱臭フィルターを提供することを目的とする。
【解決手段】格子に沿って端部をカットした第一のネット板1aに活性炭粒子3aを添着した脱臭ネット6aと、格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板1bに活性炭粒子3aを添着した脱臭ネット6bを、端辺を合わせて交互に複数枚重ねることで、隣接する脱臭ネット6aと脱臭ネット6bがずれて配置され、一方の開口部4と他方の活性炭粒子3aが互いに重なるように積層して構成されることにより、臭気成分を含む気流は、活性炭粒子3aの周りを通過することになり、臭気成分の捕集効率が高まり、脱臭性能の高い脱臭フィルターが得られる。
【選択図】図7
【解決手段】格子に沿って端部をカットした第一のネット板1aに活性炭粒子3aを添着した脱臭ネット6aと、格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板1bに活性炭粒子3aを添着した脱臭ネット6bを、端辺を合わせて交互に複数枚重ねることで、隣接する脱臭ネット6aと脱臭ネット6bがずれて配置され、一方の開口部4と他方の活性炭粒子3aが互いに重なるように積層して構成されることにより、臭気成分を含む気流は、活性炭粒子3aの周りを通過することになり、臭気成分の捕集効率が高まり、脱臭性能の高い脱臭フィルターが得られる。
【選択図】図7
Description
本発明は、空気清浄機等にて使用され、空気を脱臭する脱臭フィルターに関する。
従来、この種の脱臭フィルターの一例として、方形の升目を備えたネットを構成する線材に、升目の中心部に開口部を生じるように活性炭を添着し、この開口部を上下にあわせて開口部が連通するように複数枚のネットを重ねたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その脱臭フィルターについて図面を参照にしながら説明する。
図14に示すように、方形の升目を備えた同一形状のネット101、101aを構成する線材102の周囲のみに活性炭103を添着している。ここで、ネット101、101aの中央部には開口部104、104aが形成されるように活性炭103を添着している。また、ネット101は隣り合わせに直行する2端辺105a、105bを、棘部が無いように升目をあわせてカットしてあるものである。同様にネット101aは、隣り合わせに直行する2端辺105aa、105baを棘部が無いように升目をあわせてカットしてあるものである。2端辺105a、105bを基準として複数枚のネット101、101aを重ねあわせ、図示しないホットメルトによって接着して固定することで、開口部104、104aが連通する脱臭フィルター106を構成している。
特開2006−43106号公報
このような従来の脱臭フィルターでは、複数のネット101、101aの開口部104、104aを連通させることで圧力損失を低く抑えることができるものの、空気中の臭気成分も開口部104、104aを通過することになり、ワンパス当りの臭気成分の捕集効率が低くなり、脱臭性能を高めることが難しいという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、臭気成分の捕集効率を向上して、脱臭性能の高い脱臭フィルターを提供することを目的としている。
本発明の脱臭フィルターは上記目的を達成するために、合成樹脂製の線材を交差して重ねて設けた格子形状のネット板と、前記ネット板の前記線材にチップ形状の活性炭粒子を接着手段により添着した脱臭ネットと、前記活性炭粒子を添着した前記線材間に形成される開口部を有し、複数枚の前記脱臭ネットをずらして配置し、前記開口部と前記活性炭粒子が互いに重なるように積層してなるものである。
この手段により、臭気成分の捕集効率が高く、脱臭性能の高い脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、ネット板に形成される格子に沿って端部をカットした第一のネット板と、前記格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板とを有し、前記第一のネット板と前記第二のネット板の端部を合わせて交互に積層してなるものである。
この手段により、ネット板の端部を合わせて確実に積層でき、ばらつき無く製造できるとともに、高い脱臭機能を確保することができる脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、重ねられた脱臭ネットの端部を、接着手段で接着してなるものである。
この手段により、脱臭ネット間の位置ずれを防ぎ、空気清浄装置等の本体に収納した時に、脱臭機能を安定して発揮することができる脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、脱臭ネットの表面に、活性炭粒子が添着されておらず、ネット板の表面に塗布された接着手段が露出している空白部を有し、前記空白部をそれぞれ重ね合わせることで、複数の前記脱臭ネットを接着可能としたものである。
この手段により、脱臭効率を損なうことなく、簡単かつ確実に複数のネット板の接着固定を行うことができる脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、複数枚の脱臭ネット間に追加の活性炭粒子を挿入し、前記脱臭ネットで挟み込むことにより、前記活性炭粒子を開口部に収納可能としてなるものである。
この手段により、脱臭フィルターを通過する臭気成分が、追加した活性炭粒子にも接触して、脱臭性能が高い脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、活性炭粒子の外形寸法を大として、脱臭ネットの開口部の通風面積を縮小してなるものである。
この手段により、脱臭フィルターを通過する臭気成分ができるだけ素通りしないようにして、活性炭との接触比率をさらに向上させ、脱臭性能が高い脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、複数枚の脱臭ネットの間に、活性炭素繊維よりなる脱臭シートを挿入して積層してなるものである。
この手段により、活性炭素繊維からなる脱臭シートにより迅速に脱臭することができ、また添着した活性炭粒子がお互いに接触して破損したり脱落したりしないように、保護することができる脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、活性炭素繊維からなる線材によりネット板を形成してなるものである。
この手段により、ネット板にも脱臭機能が備わり、脱臭性能を向上できるとともに、多量の活性炭粒子を保持できる強度を確保した脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、複数枚の脱臭ネットを収納する通気性収納袋を有し、前記通気性収納袋と前記脱臭ネットを、ともに端部で接着手段により接着してなるものである。
この手段により、脱臭ネットと通気性収納袋の位置ずれを防ぎ、端部で接着した脱臭フィルターの端部を空気清浄装置の収納箇所に押し当てて装着することにより、空気漏れを生じることなく、脱臭機能を安定して発揮することができる脱臭フィルターが得られる。
また、他の手段は、通気性収納袋を、活性炭素繊維からなるシートにより形成してなるものである。
この手段により、活性炭素繊維よりなる通気性収納袋に脱臭性能を発揮させることにより、さらに脱臭性能の高い脱臭フィルターが得られる。
本発明によれば、臭気成分の捕集効率が高く、脱臭性能を高めることができるという効果のある脱臭フィルターを提供できる。
また、ばらつき無く製造できるとともに、高い脱臭機能を確保することができる。
また、脱臭ネット間の位置ずれを防ぎ、空気清浄装置等の本体に収納した時に、脱臭機能を安定して発揮することができる。
また、脱臭効率を損なうことなく、簡単かつ確実に複数のネット板の接着固定を行うことができる。
また、活性炭素繊維により迅速に脱臭することができ、さらに添着した活性炭粒子がお互いに接触して破損したり脱落したりしないように、保護することができる。
また、多量の活性炭粒子を保持できる強度を確保することができる。
また、脱臭ネットと通気性収納袋の位置ずれを防ぐことのできる。
また、脱臭フィルターの接着端部を空気清浄装置の収納箇所に押し当てて装着するようにして、空気漏れを生じることなく、脱臭機能を安定して発揮することができる。
本発明の請求項1記載の発明は、合成樹脂製の線材を交差して重ねて設けた格子形状のネット板と、前記ネット板の前記線材にチップ形状の活性炭粒子を接着手段により添着した脱臭ネットと、前記活性炭粒子を添着した前記線材間に形成される開口部を有し、複数枚の前記脱臭ネットをずらして配置し、前記開口部と前記活性炭粒子が互いに重なるように積層して構成したものであり、一方の脱臭ネットの活性炭粒子が、他方の脱臭ネットの開口部に位置することで、開口部の素通りする領域を縮小できるので、臭気成分は活性炭粒子の周りを通過することになり、臭気成分の捕集効率が高まり、脱臭性能を高めることができるという作用を有する。
また、請求項2記載の発明は、ネット板に形成される格子に沿って端部をカットした第一のネット板と、前記格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板とを有し、前記第一のネット板と前記第二のネット板の端部を合わせて交互に積層して構成したものであり、2種類の脱臭ネットの端面を合わせて重ねるだけで、開口部と活性炭粒子が確実に重なる位置に積層することができ、ばらつき無く製造できるとともに、高い脱臭機能を確保することができるという作用を有する。
また、請求項3記載の発明は、重ねられた脱臭ネットの端部を、接着手段で接着して構成したものであり、複数枚の脱臭ネットの開口部と活性炭粒子が重なる位置で積層した状態を、接着手段により維持することができるので、組み立て時の脱臭ネット間の位置ずれを防ぎ、空気清浄装置本体に収納したときに、脱臭機能を安定して発揮することができるという作用を有する。
また、請求項4記載の発明は、脱臭ネットの表面に、活性炭粒子が添着されておらず、かつネット板の表面に塗布された接着手段が露出している空白部を有し、前記空白部をそれぞれ重ね合わせることで、複数の前記脱臭ネットを接着可能に構成したものであり、活性炭をネット板に添着する接着手段を用いて、複数のネット板の接着固定が簡単にできるとともに、空白部の位置をネット板の端部にもうけることにより、脱臭効率を損なうことなく、複数のネット板を確実に固定することができるという作用を有する。
また、請求項5記載の発明は、複数枚の脱臭ネット間に追加の活性炭粒子を挿入し、前記脱臭ネットで挟み込むことにより、前記活性炭粒子を開口部に収納可能として構成したものであり、挿入された追加の活性炭粒子は、脱臭ネット表面の狭くなった開口部に押し込まれるため、脱臭フィルターを通過する臭気成分と活性炭粒子との接触比率がさらに向上し、脱臭性能を高めることができるという作用を有する。
また、請求項6記載の発明は、活性炭粒子の外形寸法を大として、脱臭ネットの開口部の通風面積を縮小したものであり、脱臭ネットの開口部に配置される活性炭粒子の外形寸法が大きくなるので、脱臭フィルターを通過する臭気成分と活性炭との接触比率がさらに向上し、また個々の活性炭粒子の表面積も増加するため、脱臭性能を高めることができるという作用を有する。
また、請求項7記載の発明は、複数枚の脱臭ネットの間に、活性炭素繊維よりなる脱臭シートを挿入して積層して構成したものであり、活性炭素繊維は活性炭粒子より多くの微少な吸着穴を表面に有しているので、1パスでの臭気除去率が大きいが、吸着容量は短時間で飽和するため、まず活性炭素繊維により迅速に脱臭するとともに、その吸着容量が飽和したときは、臭気成分を活性炭粒子に吸着させることにより、脱臭機能を維持することができるという作用を有し、さらに脱臭シートは各脱臭ネットの間に挿入されるため、脱臭ネットに添着した活性炭粒子がお互いに接触して破損したり脱落したりしないように、保護することができるという作用を有する。
また、請求項8記載の発明は、活性炭素繊維からなる線材によりネット板を形成して構成したものであり、脱臭ネットは活性炭粒子のみならず、活性炭素繊維により形成されたネット板にも臭気成分を吸着するため、脱臭性能を向上させることができるとともに、活性炭素繊維により形成されたネット板は、多量の活性炭粒子を保持できる強度を確保することができるという作用を有する。
また、請求項9記載の発明は、複数枚の脱臭ネットを収納する通気性収納袋を有し、前記通気性収納袋と前記脱臭ネットを、ともに端部で接着手段により接着して構成したものであり、積層した複数枚の脱臭ネットと通気性収納袋とを略一体的に接着固定することができるので、脱臭ネットと通気性収納袋の位置ずれを防ぎ、さらに、ともに端部で接着しているので、脱臭フィルターの接着端部を空気清浄装置の収納箇所に押し当てて装着するようにして、端部からの空気漏れを生じることなく、脱臭機能を安定して発揮することができるという作用を有する。
また、請求項10記載の発明は、通気性収納袋を、活性炭素繊維からなるシートにより形成して構成したものであり、複数枚の脱臭ネットを収納する通気性収納袋に臭気成分を吸着する機能を持たせることにより、収納される活性炭の高い脱臭機能に加えて、脱臭ネットに吸着機能が付加されるため、脱臭性能の高い脱臭フィルター提供することができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図8に示すように、ネット板1は合成樹脂製の線径が0.5〜2mmの線材2を格子形状に組み立てたものであり、線材2の周囲に接着手段としてのホットメルト5を用いて、4〜20メッシュの破砕タイプの活性炭粒子3aを添着することで、脱臭ネット6を構成している。活性炭粒子3aを添着するネット板1は開口サイズが5〜12mmの開口部4が形成されている。
図1〜図8に示すように、ネット板1は合成樹脂製の線径が0.5〜2mmの線材2を格子形状に組み立てたものであり、線材2の周囲に接着手段としてのホットメルト5を用いて、4〜20メッシュの破砕タイプの活性炭粒子3aを添着することで、脱臭ネット6を構成している。活性炭粒子3aを添着するネット板1は開口サイズが5〜12mmの開口部4が形成されている。
図3に示すように、ネット板1としては、ネット板1に形成される格子に沿って端部をカットした第一のネット板1aと、図4に示すように、格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板1bを有している。そして、第一のネット板1aにホットメルト5を用いて活性炭粒子3aを添着することで、図5に示す脱臭ネット6aを形成しており、同様に第二のネット板1bにホットメルト5を用いて活性炭粒子3aを添着することで、図6に示す脱臭ネット6bを形成している。
図7と図8に示すように、脱臭ネット6aと脱臭ネット6bを、端辺を合わせて交互に重ねて複数枚積層し、接着手段としてのホットメルト5を使用して、脱臭ネット6aと脱臭ネット6bを、その端部において接着している。
上記構成において、隣接する脱臭ネット6a、6bをずらして積み重ねることにより、一方の開口部4と他方の活性炭粒子3aが互いに重なるように積層して構成される。
そして、この脱臭フィルターを空気清浄装置などに搭載し使用する場合には、開口部4中心を覆うように配置された活性炭粒子3aにより、臭気成分を含む気流は活性炭粒子3aの周りを通過することになり、臭気成分の捕集効率が高まり、脱臭性能を高めることができることとなる。
また、上記のような二種類の脱臭ネット6aと脱臭ネット6bを組み合わせて使用し、その端辺を合わせて交互に重ねて複数枚積層することにより、複数枚の脱臭ネット6をずらして配置するときに、開口部4の中心と活性炭粒子3aが確実に重なる位置で容易に積層することができ、ばらつき無く製造できるとともに、高い脱臭機能を確保することができることとなる。
このとき、積層した複数枚の脱臭ネット6の端部を、接着手段としてのホットメルト5を使用して接着することで、複数枚の脱臭ネット6の開口部4の中心と活性炭粒子3aが重なる位置で積層した状態を維持することができるので、脱臭ネット6間の位置ずれを防ぎ、空気清浄装置等の本体に収納したときに、脱臭機能を安定して発揮することができることとなる。
また、活性炭素繊維からなる線材2によりネット板1を形成して構成することで、脱臭ネット6は活性炭粒子3aのみならず、ネット板1にも臭気成分を吸着することができるため、脱臭性能を向上させることができるとともに、活性炭素繊維からなる線材2により形成されたネット板1は、多量の活性炭粒子3aを保持できる強度を確保することができることとなる。
なお、図7および図8において脱臭ネット6の枚数を2枚としているが、積層枚数は空気清浄装置等の設計条件により適宜選択できるものであり、3枚以上であってもよい。
なお、本実施の形態においては接着手段としてホットメルト5を使用しているが、活性炭粒子3aを線材2に添着可能なものであれば、ホットメルト5以外の接着剤であってもよい。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態以降については、先の実施の形態と同一の部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
以下、本実施の形態以降については、先の実施の形態と同一の部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、脱臭ネット6は、ネット板1の全表面に接着手段として塗布されるホットメルト5と、このホットメルト5によりネット板1の表面に添着される活性炭粒子3aと、ネット板1の表面において活性炭粒子3aの添着されない空白部7を有している。そして2枚の脱臭ネット6を重ね合わせ、お互いの空白部7で接着して固定する構成としている。
上記構成において、複数枚の脱臭ネット6は、それぞれの空白部7を重ね合わせることで、複数の脱臭ネット6を一体的に接着することができる。これにより、活性炭粒子3aをネット板1に添着するホットメルト5を用いて、複数の脱臭ネット6の接着固定が簡単にできるとともに、空白部7の位置をネット板の端部に設けることで、脱臭効率を損なうことなく、複数のネット板を確実に固定することができることとなる。
(実施の形態3)
図10に示すように、複数枚の脱臭ネット6の間に、活性炭粒子3aと同一粒径の活性炭粒子3bを追加して挿入し、脱臭ネット6で両側から挟み込むことにより、活性炭粒子3bを開口部4に収納する構成としている。図7に示すように、活性炭粒子3aが開口部4内に重なり開口部分を小さくしているので、活性炭粒子3bを保持できる寸法関係となっている。
図10に示すように、複数枚の脱臭ネット6の間に、活性炭粒子3aと同一粒径の活性炭粒子3bを追加して挿入し、脱臭ネット6で両側から挟み込むことにより、活性炭粒子3bを開口部4に収納する構成としている。図7に示すように、活性炭粒子3aが開口部4内に重なり開口部分を小さくしているので、活性炭粒子3bを保持できる寸法関係となっている。
上記構成において、挿入された追加の活性炭粒子3bは、脱臭ネット6の表面の狭くなった開口部4に押し込まれるため、脱臭フィルターを通過する臭気成分と活性炭粒子3bとの接触比率がさらに向上し、脱臭性能を高めることができることとなる。
(実施の形態4)
図11に示すように、ネット板1の開口サイズを5mm程度に縮小し、このネット板1には活性炭粒子3aよりも大粒子径のメッシュ20〜40の活性炭粒子3cが添着され、脱臭ネット6を構成する。
図11に示すように、ネット板1の開口サイズを5mm程度に縮小し、このネット板1には活性炭粒子3aよりも大粒子径のメッシュ20〜40の活性炭粒子3cが添着され、脱臭ネット6を構成する。
上記構成においては、脱臭ネット6の開口部4に配置される活性炭粒子3cの外形寸法が大きいので、脱臭ネット6の開口部4の通風面積を縮小するように構成したものである。このように構成することにより、脱臭フィルターを通過する臭気成分と活性炭との接触比率がさらに向上し、また個々の活性炭粒子3cの表面積も増加するため、脱臭性能を高めることができることとなる。
(実施の形態5)
図12に示すように、複数枚の脱臭ネット6a、6bの間に活性炭素繊維よりなる脱臭シート8を挿入し積層している。脱臭シート8の素材となる活性炭素繊維は、一般的に活性炭より多くの微少な吸着穴を表面に有しているので、1パスでの臭気除去率を向上できるものである。
図12に示すように、複数枚の脱臭ネット6a、6bの間に活性炭素繊維よりなる脱臭シート8を挿入し積層している。脱臭シート8の素材となる活性炭素繊維は、一般的に活性炭より多くの微少な吸着穴を表面に有しているので、1パスでの臭気除去率を向上できるものである。
上記構成において、脱臭ネット6a、6bの間に設けた脱臭シート8の脱臭機能により、活性炭粒子3aより効率よく臭気を除去して、運転の初期段階の脱臭性能を高めることができることとなる。
一方、脱臭シート8の吸着容量は活性炭粒子3aに比較すると小さいため、飽和するまでの運転時間は少なくなるが、吸着容量が飽和したときは、臭気成分を活性炭粒子3aに移行することができるとともに、脱臭シート8では処理しきれない臭気成分を活性炭粒子3aが吸着して、脱臭機能を安定して維持できることとなる。
このように、活性炭素繊維により迅速に脱臭するとともに、高い脱臭機能を維持することができるものである。
また、脱臭シート8は脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bの間に挿入されるため、脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bに添着した活性炭粒子3aが、お互いに接触して破損したり脱落したりしないように、保護することができることとなる。
(実施の形態6)
図13に示すように、複数枚の脱臭ネット6a、6bを収納する通気性収納袋9を有し、通気性収納袋9と脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bを、ともに端部で接着手段としてのホットメルト5により接着して構成するものである。通気性収納袋9の素材は目付け量を30〜50g/m2とした不織布または活性炭素繊維としている。
図13に示すように、複数枚の脱臭ネット6a、6bを収納する通気性収納袋9を有し、通気性収納袋9と脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bを、ともに端部で接着手段としてのホットメルト5により接着して構成するものである。通気性収納袋9の素材は目付け量を30〜50g/m2とした不織布または活性炭素繊維としている。
上記構成において、積層した複数枚の脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bと、通気性収納袋9とを、ともに端部でホットメルト5により接着しているので、略一体的に接着固定することができる。これにより、脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bと通気性収納袋9の位置ずれを防ぐことができる。さらに、ともに端部で接着しているので、脱臭フィルターの接着端部を空気清浄装置等の収納箇所に押し当てて装着するようにして、空気漏れを生じることなく、脱臭機能を安定して発揮することができるものである。
また、通気性収納袋9を活性炭素繊維からなるシートを袋状に加工した場合は、脱臭ネットを収納する通気性収納袋9に臭気成分を吸着する機能を持たせることができ、収納される脱臭ネット6aおよび脱臭ネット6bに設けた活性炭粒子3aの高い脱臭機能に加えて、さらなる吸着機能が付加されるため、脱臭性能の高い脱臭フィルターを提供することができるものである。
本発明に係る脱臭フィルターは、脱臭ネットの開口部を通過する臭気成分を含む気流が、活性炭粒子の周りを通過できることにより、臭気成分の捕集効率が高まり、脱臭性能を高めることができるという効果を有し、空気清浄機、脱臭機をはじめとして、他の空気調和装置の用途にも幅広く適用できる。
1 ネット板
1a 第一のネット板
1b 第二のネット板
2 線材
3a 活性炭粒子
3b 活性炭粒子
3c 活性炭粒子
4 開口部
5 ホットメルト
6 脱臭ネット
6a 脱臭ネット
6b 脱臭ネット
7 空白部
8 脱臭シート
9 通気性収納袋
1a 第一のネット板
1b 第二のネット板
2 線材
3a 活性炭粒子
3b 活性炭粒子
3c 活性炭粒子
4 開口部
5 ホットメルト
6 脱臭ネット
6a 脱臭ネット
6b 脱臭ネット
7 空白部
8 脱臭シート
9 通気性収納袋
Claims (10)
- 合成樹脂製の線材を交差して重ねて設けた格子形状のネット板と、前記ネット板の前記線材にチップ形状の活性炭粒子を接着手段により添着した脱臭ネットと、前記活性炭粒子を添着した前記線材間に形成される開口部を有し、複数枚の前記脱臭ネットをずらして配置し、前記開口部と前記活性炭粒子が互いに重なるように積層してなる脱臭フィルター。
- ネット板に形成される格子に沿って端部をカットした第一のネット板と、前記格子の中間に沿って端部をカットした第二のネット板とを有し、前記第一のネット板と前記第二のネット板の端部を合わせて交互に積層してなる請求項1記載の脱臭フィルター。
- 重ねられた脱臭ネットの端部を、接着手段で接着してなる請求項1または2に記載の脱臭フィルター。
- 脱臭ネットの表面に、活性炭粒子が添着されておらず、ネット板の表面に塗布された接着手段が露出している空白部を有し、前記空白部をそれぞれ重ね合わせることで、複数の前記脱臭ネットを接着可能とした請求項3記載の脱臭フィルター。
- 複数枚の脱臭ネットの間に追加の活性炭粒子を挿入し、前記脱臭ネットで挟み込むことにより、前記活性炭粒子を開口部に収納可能としてなる請求項1〜4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
- 活性炭粒子の外形寸法を大として、脱臭ネットの開口部の通風面積を縮小してなる請求項1〜5のいずれかに記載の脱臭フィルター。
- 複数枚の脱臭ネットの間に、活性炭素繊維よりなる脱臭シートを挿入して積層してなる請求項1〜6のいずれかに記載の脱臭フィルター。
- 活性炭素繊維からなる線材によりネット板を形成してなる請求項1〜7のいずれかに記載の脱臭フィルター。
- 複数枚の脱臭ネットを収納する通気性収納袋を有し、前記通気性収納袋と前記脱臭ネットを、ともに端部で接着手段により接着してなる請求項1〜8のいずれかに記載の脱臭フィルター。
- 通気性収納袋を、活性炭素繊維からなるシートにより形成してなる請求項9に記載の脱臭フィルター。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017029389A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | パナソニックエコシステムズ株式会社 | フィルタ |
JP6310133B1 (ja) * | 2017-10-11 | 2018-04-11 | 株式会社ユー・イー・エス | 脱臭フィルタ |
-
2007
- 2007-02-08 JP JP2007028928A patent/JP2008188380A/ja active Pending
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