以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1000の全体構成例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1000は、サーバシステム1100と、本実施形態のゲームのプレーヤ2が所持するゲーム端末1500とを含み、これらが通信回線9を介して相互にデータ通信可能に接続されて構成される。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備え、本体装置1101は、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153等の電子部品が搭載された制御基板1150を内蔵している。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
このサーバシステム1100は、CPU1151等が所定のプログラムおよびデータに基づいて演算処理することにより、本実施形態のゲームを運営するための処理を行う。例えば、ユーザ登録に係る処理、登録されたユーザ(プレーヤ2)のゲームプレイ等に係るデータの管理、ゲーム端末1500でゲームをプレイするのに必要なデータの配信や当該ゲーム端末1500でのゲームの実行制御の管理等を行うことができる。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。プレーヤ2は、自身のゲーム端末1500でサーバシステム1100にアクセスし、発給されたアカウントによりログインして本実施形態のゲームを楽しむ。
また、サーバシステム1100は、ゲーム端末1500からの要求に応じて電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携し、仮想通貨ポイントの購入手続き(課金処理)を行う。課金処理に際し、電子決済サーバは、サーバシステム1100からの問合せに応答して仮想通貨ポイントの購入額をユーザのクレジットカードやプリペイドカード等で清算する処理を行う。そして、サーバシステム1100は、電子決済サーバにより清算された購入額相当の仮想通貨ポイントをプレーヤ2に付与する。
なお、サーバシステム1100は、図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であってもよい。上述した電子決済サーバの機能を含めてサーバシステム1100を構成することとしてもよい。
ゲーム端末1500は、マンマシンインターフェースの機能を担うコンピュータシステムであって、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介して通信回線9に接続し、サーバシステム1100とデータ通信を行うことができる。このゲーム端末1500は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等の形態を取り得る。
図2は、ゲーム端末1500の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、ゲーム端末1500は、方向入力キー1502と、ホームキー1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1554とを備える。その他、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557等が搭載されている。また、制御基板1550には、方向入力キー1502やホームキー1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、メモリカード読取装置1554への信号入出力回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)1557等が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
この制御基板1550においてICメモリ1552には、ゲームクライアントプログラムや、このゲームクライアントプログラムを実行するのに必要な各種設定データ等が格納される。ゲームクライアントプログラム等は、適宜のタイミングでサーバシステム1100からダウンロードされる。なお、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。そして、CPU1551等がゲームクライアントプログラムを実行して演算処理を実行し、タッチパネル1506や方向入力キー1502、ホームキー1504に対する操作入力に応じてゲーム端末1500の各部を制御することで、プレーヤ2のゲームプレイを可能にする。
[ゲームの概要]
本実施形態では、楽曲の出力制御に並行して操作入力すべき目標タイミングを示す表示体を表示制御し、目標タイミングと操作入力の入力タイミングとの時間差を判定するタイミング判定要素を含んだゲームとして、バンドを組んで行うバンド演奏をモチーフとした音楽ゲームを実行する。そのために、ゲーム中、タッチパネル1506には、プレイ楽曲の譜面表示を含むゲーム画面が表示され、スピーカ1510からは、プレイ楽曲の音声や操作入力に応じた操作入力音等が出力される。プレーヤ2は、スピーカ1510から出力されるプレイ楽曲を聴きながら、タッチパネル1506のゲーム画面に出現する音符に従い操作入力を行って、音楽ゲームを楽しむ。ここで、音楽ゲームとは、再生される音楽(楽曲)に合わせて操作入力を行うゲームの意味であり、リズムゲームや演奏ゲーム、ダンスゲーム等と呼ばれるゲームも含む意味であるが、本実施形態では包括して「音楽ゲーム」と呼称する。
図3は、ゲーム画面の一例を示す図である。図3に示すように、ゲーム画面は、画面を左右に横切る帯状の譜面表示部40を複数レーン(例えば3レーン)備え、プレーヤ2による操作入力を指示する音符(表示体)の3つの移動経路を形成する。より詳細には、各譜面表示部40(40−1,2,3)は、プレイ楽曲について用意された該当するレーン用のパート譜面を別個に表示する領域であり、それらパート譜面を構成する音符が、それぞれプレイ楽曲の音声再生と同期して流れ表示される。すなわち、各パート譜面の音符は、対応するレーンの譜面表示部40において、楽譜の小節単位の区切りを示す小節区切り線Gとともに移動経路の始端である音符移動開始位置Pから図3に向かって左方へ流れるように移動する。そして、移動経路の終端側の基準ライン(基準位置)Lに到来した(基準ラインLと重なった)タイミングによって、当該音符の種類が表す指示操作種類の操作入力をすべき目標タイミングであることをプレーヤ2に示す。
音符は、指示操作種類毎に異なる形態のものが用意される。本実施形態では、白色の六角形の音符(第1音符)41と、網掛けされたひし形の音符(第2音符)43と、上下左右の何れかの方向をその内側の記号で示す円形状の音符45(45a,45b,45c,45d)とが用意される。勿論、これら以外の種類の音符も適宜含めることができる。
実際の操作入力は、画面下部の両サイドに配置された操作入力アイコン51,53をタッチ操作することで行う。例えば、第1音符41は、指示操作種類(操作入力すべき操作種類)として、操作入力アイコン51を1回タッチする操作入力を指示する。第2音符43は、操作入力アイコン53の1回のタッチ操作を指示操作種類として指示する。第3音符45は、操作入力アイコン51,53の何れか一方のアイコン上をタッチし、当該第3音符45が示す方向へと指をはらう(スライドさせる)フリック操作を指示操作種類として指示する。例えば、右方向を示す第3音符45dは、操作入力アイコン51又は操作入力アイコン53に対する右向きのフリック操作を指示する。
そして、ゲーム中は、各音符41,43,45について目標タイミング毎に入力タイミングと操作入力種類とが照合され、操作入力が例えば「良」「可」「不可」および「スルー」の何れかで評価される。評価には、2つの評価項目を用いる。1つ目(第1の評価項目)が指示操作種類と操作入力種類との異同であり、2つ目(第2の評価項目)が目標タイミングと入力タイミングとの時間差である。先ず、指示操作種類と操作入力種類とが異なる場合は、当該操作入力を「不可」と判定する。そして、指示操作種類と操作入力種類とが一致する場合には、目標タイミングと入力タイミングとの時間差を、当該時間差に係る基準(判定基準)を用いて「良」「可」「不可」「スルー」の4段階で判定する。
ここで、判定基準は、「1」〜「5」の5段階の難易度レベル別に用意され、ゲームの開始に先立ち適用難易度レベルとして設定された難易度レベルの判定基準が選択的に用いられる。ただし、難易度レベルは6段階以上であってもよいし、4段階以下でもよい。何れの場合も、各難易度レベルについて判定基準を定めておけばよい。図4は、難易度レベル別の判定基準例を示す図であり、難易度レベル「3」の判定基準を上段(a)に、難易度レベル「1」の判定基準を中段(b)に、難易度レベル「5」の判定基準を下段(c)にそれぞれ示す。
図4(a)に示すように、標準(中程度)の難易度レベル「3」の判定基準を用いる場合では、第2の評価項目である目標タイミングと入力タイミングとの時間差の判定にあたり、当該時間差の絶対値がΔT1未満であれば「良」、ΔT1以上でΔT2未満と比較的長い場合に「可」、ΔT2以上でΔT3未満と長時間差であれば「不可」と判定する。そして、当該時間差がΔT3以上の場合に「スルー(操作入力が無かった)」とする。ここで、ΔT1<ΔT2<ΔT3である。
これに対し、図4(b)に示すように、一番簡単な最下位の難易度レベル「1」の判定基準を用いる場合では、例えば、比較的劣等の評価とされる「不可」の判定をされ難くし、逆に比較的良い評価とされる「可」と判定され易くなるように、閾値ΔT21(ΔT3≧ΔT21>ΔT2)を適用して判定基準を緩和する。すなわち、閾値ΔT21は閾値ΔT3に近い値又は同じ値まで近づけられており、「不可」の判定が出難くなる或いは出なくなる。なお、難易度レベル「3」の判定基準と比較して「良」の判定が出易い判定基準としてもよい。
一方、図4(c)に示すように、最上位の難易度レベル「5」の判定基準を用いる場合では、閾値ΔT2より小さいΔT22および閾値ΔT1より小さいΔT12を適用して、「良」および「可」の判定基準を厳しくする。したがって、難易度レベルが高いと、「良」や「可」の判定がされ難く、「不可」の判定がされ易くなる。なお、難易度レベル「2」と「4」の評価基準については図示しないが、図示した「1」「3」「5」の各難易度レベルの中間の閾値を定めた判定基準がそれぞれ用意される。
以上のように音符毎(目標タイミング毎ともいえる)に行われる操作入力評価の結果(「良」「可」「不可」「スルー」)は、図3に示すように、ゲーム画面において基準ラインLの近傍に表示され、当該評価結果に基づき評価点が加算(或いは減算)されてゲームスコアが算出・更新される。ゲームスコアは、画面上部のスコアゲージSGによってメータ表示される。プレーヤ2は、3つのレーン全ての譜面表示部40を見ながら、各レーンで別々に流れ表示される音符のそれぞれに対して操作入力を行うこととなる。以下では、上段の譜面表示部40−1のレーンのことを「第1レーン」、中段の譜面表示部40−2のレーンのことを「第2レーン」、下段の譜面表示部40−3のレーンのことを「第3レーン」ともいう。
[原理]
本実施形態の音楽ゲームでは、ゲームオブジェクトとして、キャラクタ3(3a,3b,・・・)を使用する(図1等を参照)。キャラクタ3は、例えば、プレイ楽曲の楽曲パートを担当する演奏者(バンドメンバー)のキャラクタとしてデザインされ、演奏する楽器(例えば、図示した打楽器や管楽器、弦楽器等の他、ギター、ベース、ドラム、ピアノ等の各種楽器)の種類が、属性値(キャラクタ属性)として予め設定される。なお、演奏者のキャラクタ3に限らず、楽器そのものの形態を有するキャラクタであってもよい。キャラクタ3は、ゲームプレイに最低限必要な個数がアカウント登録時に付与される他、ゲームをプレイしたことで獲得したり、課金アイテムとして購入によって獲得したり、ガチャと呼ばれる抽選によって獲得することができる。また、ゲームプレイの結果所定のゲームスコアに達したとか、ゲームプレイ中に所定の連続コンボ数を達成した等、ゲームのプレイ結果に応じて特別ゲームオブジェクトである特別なキャラクタを獲得できる。
ゲームの開始に先立ち、プレーヤ2は、所有しているキャラクタ3の中からゲームプレイに使用するキャラクタ3をレーン毎に選択する。サーバシステム1100は、プレーヤ2の選択操作(キャラクタ割当操作)に従って譜面表示部40の各レーンにキャラクタ3を割り当てる。割り当てたキャラクタ(割当キャラクタ)3は、図3に示すように、ゲーム画面において例えば該当するレーンの基準ラインLの近傍に表示される。
そして、サーバシステム1100は、各レーンにキャラクタ3を割り当てたら、タイミング判定要素の基本設定を取得する処理(基本設定取得処理)と、取得した基本設定を調整する処理(基本設定調整処理)とを実行することで、今回のゲームプレイに係るタイミング判定要素の設定内容を決定し、その後ゲームを開始する。
1.基本設定取得処理
先ず、プレイ楽曲として選択可能な各楽曲には、その譜面のデータを含むタイミング判定要素の基本設定が予め定められる。図5は、楽曲に対するタイミング判定要素の基本設定例を示す図であり、2つの楽曲α,βの基本設定D11,D13を比較して示している。本実施形態では、基本設定はレーン毎に定められ、第1レーン用の基本設定と、第2レーン用の基本設定と、第3レーン用の基本設定とで構成される。そして、各レーン用の基本設定は、それぞれ、基本難易度レベルと、基本評価点と、1つ又は複数の基本パート譜面データとを含む。基本設定取得処理では、これらプレイ楽曲の基本難易度レベル、基本評価点、および基本パート譜面データをレーン毎に取得する。その際、複数の基本パート譜面データを含むレーン用の基本設定からは、そのうちの1つを選んで取得する。
基本難易度レベルは、該当するレーンに係る操作入力評価(第2の評価項目の判定)にどの難易度レベルの判定基準を用いるのかの基本設定である。例えば、対応する基本パート譜面データの難易度(構成する音符の数やその組合せの複雑さ等)に合った難易度レベルが選ばれて基本難易度レベルとされる。
基本評価点は、該当するレーンに係る操作入力評価に適用する評価結果毎の評価点の基本設定である。図5の例では、楽曲αに着目すると、第3レーン用の基本評価点は、評価結果が「良」のときの評価点が5点と高い一方で、評価結果が「不可」又は「スルー」のときには減点対象(−1点)となる。対応する基本難易度レベルが「4」と比較的高いため判定基準も厳しくなるが、操作入力が上手くできれば効率よくゲームスコアが加算され、高スコアが達成できるような基本設定となっている。これに対し、第1レーン用の評価点は、評価結果が「良」のときの評価点が3点と第3レーンより低い一方、評価結果が「不可」又は「スルー」の評価点は0点であり、第3レーンとは違って減点はされない。対応する基本難易度レベルは「3」と中程度であるため、着実な加点が狙える基本設定となっている。
なお、図5に示す基本設定は一例であって、適宜設定してよい。例えば、基本難易度レベルと基本評価点との関連性は必ずしも必要ない。よって、例えば、難易度レベルは低いが評価点は高めの基本設定とされた楽曲も含まれ得る。
基本パート譜面データは、制限なく使用可能なもの(使用条件がないもの)を少なくとも1つ含む。加えて、対応する使用条件を満たすと、使用条件のない基本パート譜面データに代えて使用可能となるものが楽曲に応じてレーン毎に適宜含まれる。例えば、図5の例では、楽曲βは、第1レーン用としてプレーヤレベルが「30」に達すると使用可能となる基本パート譜面データD131を含み、第3レーン用としてプレーヤレベルが「10」に達すると使用可能となる基本パート譜面データD132を含む。一方、楽曲αには、第2レーン用として、割当キャラクタ属性が「ドラム」の場合に使用可能となる基本パート譜面データD111を含む。当該基本パート譜面データD111の使用条件が規定する割当キャラクタ属性は、対象のレーン(この場合第2レーン)に割り当てられたキャラクタ3のキャラクタ属性のことである。このように、基本パート譜面データには、プレーヤレベルの他、対象レーンに特定のキャラクタ3を割り当てることで使用可能となる基本パート譜面データが含まれ得る。なお、対象レーンは限定せず、何れかのレーンに特定のキャラクタ3を割り当てると使用可能となる基本パート譜面データを含めてもよい。その他にも、対象レーンに割り当てられたキャラクタの各種能力値(育成データ)を使用条件とする基本パート譜面データを含めるとしてもよい。
そして、このように同一のレーンに係る基本パート譜面データを2つ以上含む楽曲がプレイ曲として選択された場合は、使用条件を満たす基本パート譜面データを特定した上で、そのうちの1つを該当するレーンに係る基本パート譜面データとして選出する。プレーヤ2の選択操作を受け付けて選出するのでもよいし、ランダムに選出する構成でもよい。例えば、プレーヤ2がプレイ楽曲として図5に示す楽曲βを選択した場合、当該プレーヤ2のプレーヤレベルが「10」に達していなければ、使用条件のない各レーン用の基本パート譜面データD135,D136,D137がそれぞれ基本パート譜面データとして選出されることとなるし、プレーヤレベル「10」に達している場合は、第3レーンについては、基本パート譜面データD137,D132の何れか一方が選出される。
2.基本設定調整処理
さて、各レーンに割り当てることができるキャラクタ3には、上記のように各楽曲に定められる基本設定の項目(本実施形態では「難易度レベル」「評価点」「パート譜面」の3つ)に係る参照パラメータが予め関連付けられている。キャラクタ3によっては、3つ全ての基本設定項目が設定対象項目とされてそれら全てに係る参照パラメータが関連付けられたものもあれば、そのうちの1つまたは2つが設定対象項目とされて参照パラメータが関連付けられたものもある。
図6は、基本設定調整処理を説明する説明図であり、各レーンに割り当てられたキャラクタ3に係る設定対象項目の参照パラメータと、当該参照パラメータに基づく基本設定の調整例を示している。基本設定調整処理では、基本設定取得処理でレーン毎に取得した基本設定(基本難易度レベル、基本評価点、および基本パート譜面データ)を各レーンの割当キャラクタ3の参照パラメータに基づき調整することで、今回のゲームプレイに適用する難易度レベル(適用難易度レベル)と、評価点(適用評価点)と、パート譜面データ(適用パート譜面データ)とを、レーン毎に設定する。
先ず、「難易度レベル」に係る参照パラメータAは、例えば、図6の割当キャラクタ3aの参照パラメータAのように、基本難易度レベルを上げる(又は下げる)調整値として定められる。そして、割当キャラクタ3に参照パラメータAが設定されている場合の基本難易度レベルの調整は、対応するレーンの基本難易度レベルを当該参照パラメータAに従って上下させることで行う。例えば図6において、第1レーンの基本難易度が割当キャラクタ3aの参照パラメータAに従い2つ高く調整され、第1レーンの適用難易度レベルとされている。
次に、「評価点」に係る参照パラメータBは、例えば図6の割当キャラクタ3aの参照パラメータBや割当キャラクタ3bの参照パラメータBのように、基本評価点に乗じる調整値として定められる。なお、基本評価点に加算又は減算する調整値として定めておくのでもよい。そして、割当キャラクタ3に参照パラメータBが設定されている場合の基本評価点の調整は、対応するレーンの基本評価点に当該参照パラメータBを乗じることで行う。例えば図6において、第1レーンの基本評価点が割当キャラクタ3aの参照パラメータBに従い1.2倍されて調整され、第1レーンの適用評価点とされている。
そして、「パート譜面」に係る参照パラメータCは、反映対象の基本パート譜面データを構成する音符の設定数を調整して当該基本パート譜面データを加工する譜面の加工処理や、当該基本パート譜面データを構成する音符を特定の音符に置き換える加工処理を規定する。先ず、反映対象の基本パート譜面データは、例えば割当キャラクタ3cの参照パラメータC:PC11のように、基本的には対応するレーン(この場合第2レーン)の基本パート譜面データとされる。ただし、参照パラメータCには、割当キャラクタ3bの参照パラメータC:PC13のように、別のレーンの基本パート譜面データを反映対象としたものも含まれる。次に、参照パラメータCが規定する加工処理としては、例えば、「第1音符41の数を30%増量」「第2音符43の数を10%減量」「全音符の数を10%減量」「第3音符45を所定数個追加」「所定のグリッド位置の音符を第3音符45で置換」「所定の再生時間範囲内の音符を全て第3音符45で置換」といった加工処理が挙げられる。
図7は、図6に示す参照パラメータC:PC11の加工処理を説明する図であり、図8は、図6に示す参照パラメータC:PC13の加工処理を説明する図である。ここで、本実施形態では、基本パート譜面データは、1小節を複数に分割したグリッド(図10に示す当該小節550内のポジション545)に対する音符の配置によって定義される。図7では、1小節を32分割した32本のグリッドを、8グリッド毎の4分グリッド(太実線)G4、隣り合う4分グリッドG4間の中央の8分グリッド(細実線)G8、隣り合う4分グリッドG4と8分グリッドG8との間の中央の16分グリッド(破線)G16、隣り合う4分グリッドG4と16分グリッドG16との間の中央又は隣り合う8分グリッドG8と16分グリッドG16との間の中央32分グリッド(破線)G32に分けて設け、これら32本のグリッドの何れかに音符が配列された譜面例を示している。なお、図8ではグリッドの図示を省略している。
例えば、参照パラメータC:PC11は「音符のない16分音符グリッドの第2音符43を追加」する加工処理を規定しており、その反映対象の基本パート譜面データの調整は、図7に示すように、音符が設定されていない16分グリッドG16の全てに第2音符43を追加することで行い、調整後の基本パート譜面データを適用パート譜面データとする。図7(a)が調整前、図7(b)が調整後を示している。
一方、参照パラメータC:PC13は「サビ区間の音符を30%増量して第3音符45bを設定」する加工処理を規定している。そのため、その反映対象の基本パート譜面データの調整では、先ず、当該基本パート譜面データのサビ区間を構成する音符の数を計数し、追加する音符の数を計数値の30%に相当する数として求める。そして、サビ区間において音符が設定されていないグリッドの中から追加する数分のグリッドを例えばランダムに選び、選んだグリッドに第3音符45bを設定して、調整後の基本パート譜面データを適用パート譜面データとする。この加工処理によれば、サビ区間における第3音符45bの設定数が調整前の当該サビ区間の音符数の30%分増える。図8は、このときの調整前、調整後を示している。
なお、図示しないが、プレイ楽曲の全体について特定の音符の数や全音符の数を増量する加工処理が規定された参照パラメータCを採用する場合は、その反映対象の基本パート譜面データの再生開始から再生終了までの全区間について同様の要領で調整を行えばよい。これによれば、参照パラメータCに基づいて、タイミング判定要素の設定内容として、音符数の設定(特定音符数設定/全音符数設定)を決定できる。
以上のように基本設定調整処理を行ったらゲームを開始し、ゲーム中は、適用パート譜面データに従って各レーンの譜面表示部40に音符を出現させ、その流れ表示を行う。そして、音符の操作入力評価は、そのレーンに係る適用難易度レベルの判定基準を用いて行い、当該レーンに係る適用評価点に従ってゲームスコアの加算を行う。
これによれば、プレーヤ2は、関連付けられた参照パラメータを考慮して各レーンに手持ちのキャラクタ3を割り当てるキャラクタ割当操作を行うことにより、今回のゲームプレイでのタイミング判定要素の設定内容を変化させることができる。例えば「パート譜面」については、割り当てたレーン(場合によっては別のレーン)に出現する全体の音符数や特定の音符数を増やし、又は別の音符に置換し、或いは、サビ区間等の一部区間の音符を大幅に増やすといったことが可能となる。また、難易度レベルを上げて評価を厳しくしてゲームをプレイしたり、評価点を大きくして高スコアを狙うといったことも、割当キャラクタ3の選択によって実現できる。さらに、各レーンに割り当てるキャラクタ3は、購入やゲームをプレイすること等で新たに獲得できる。したがって、プレーヤ2は、所有するキャラクタ3を自由に組み合わせて各レーンに割り当てることで、同じ楽曲であっても飽きることなくゲームが楽しめる。
[機能構成]
1.サーバシステム
図9は、サーバシステム1100の機能構成例を示すブロック図である。図9に示すように、サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部390sと、音出力部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。図1では、キーボード1106やタッチパネル1108がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPFA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ゲーム端末1500から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、サーバシステム1100の動作を統括制御する。図1では、制御基板1150やそのCPU1151がこれに該当する。
このサーバ処理部200sは、ユーザ管理部210と、オンラインショッピング管理部220と、ゲーム管理部230と、計時部280sと、画像生成部290sと、音生成部292sと、通信制御部294sとを備える。
ユーザ管理部210は、ユーザ登録に係る処理およびアカウントに紐付けられる各登録ユーザ(プレーヤ)のデータの管理を行う。例えば、登録ユーザへの固有のアカウントの付与処理、アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理処理、課金要素(例えば、オンラインショッピング等)の支払いで消費される電子決済媒体(例えば仮想通貨ポイント)の帳簿管理処理、ログインおよびログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理処理等を実行することができる。勿論、これら以外のユーザアカウントに紐付けられる他のデータの管理処理も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部220は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、プレーヤ2は、オンラインショッピングによってキャラクタ等を購入することができる。
ゲーム管理部230は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部230は、ゲーム端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。このゲーム管理部230は、楽曲選択処理部231と、キャラクタ割当処理部233と、基本設定取得処理部237と、基本設定調整処理部239と、ゲーム進行制御部241とを含む。
楽曲選択処理部231は、ゲームプレイの開始に先立ちゲーム端末1500のプレーヤ2が行ったプレイ楽曲の選択操作を検出し、プレイ楽曲を選択する。
キャラクタ割当処理部233は、ゲームプレイの開始に先立ちゲーム端末1500のプレーヤ2がキャラクタ割当操作として行ったレーン毎のキャラクタの選択操作を検出し、レーン別に割当キャラクタを設定した割当キャラクタデータ642(図14参照)を生成する。このキャラクタ割当処理部233は、パラメータ変更制御部235を含む。パラメータ変更制御部235は、所有キャラクタリスト635に設定されている割当キャラクタの所定の育成データ(例えばキャラクタレベル)の現在値に基づいて、当該割当キャラクタの参照パラメータを変更する制御を行う。
基本設定取得処理部237は、タイミング判定要素の基本設定(本実施形態では、基本難易度レベル、基本評価点、および基本パート譜面データ)をレーン毎に取得する(基本設定取得処理)。
基本設定調整処理部239は、レーン毎の基本設定を調整し、適用難易度レベル6431と、適用評価点6433と、適用パート譜面データ6435とを設定して適用判定要素設定データ643を生成する(基本設定調整処理)。
ゲーム進行制御部241は、ゲーム端末1500との通信を随時行い、当該ゲーム端末1500における音楽ゲームの進行制御に関する処理を行う。本実施形態では、ゲーム端末1500にてプレイ楽曲の再生と同期して第1レーン〜第3レーンの各レーンの譜面表示部40に音符を出現させて流れ表示する処理や、操作入力を検出して操作入力タイミングを評価し、ゲームスコアを算出・更新する処理等を行う。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
画像生成部290sは、サーバシステム1100のシステム管理等に関する画像を生成し、画像表示部390sへ出力する。
音生成部292sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理や動画配信に係る操作音、BGM等の音声データを生成し、或いはデコードする。システム管理に関する音声信号は、音出力部392sへ出力される。
通信制御部294sは、通信部394sを介して外部装置(例えばゲーム端末1500)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部390sは、画像生成部290sから入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、タッチパネル1108がこれに該当する。
音出力部392sは、音生成部292sから入力される音声信号を放音する。図1では、本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1153がこれに該当する。
サーバ記憶部500sには、サーバシステム1100を動作させ、サーバシステム1100が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、ICメモリ1152やストレージ1140がこれに該当する。
また、サーバ記憶部500sには、サーバプログラム501と、配信用ゲームクライアントプログラム503と、ゲーム初期設定データ505と、ユーザ管理データ630と、プレイデータ640とが格納される。また、その他にも、タイマーやカウンタ、各種フラグ等、必要なデータが適宜格納される。
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sをユーザ管理部210およびゲーム管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290sや音生成部292s、通信制御部294sとして機能させるプログラムも適宜これに含めることができる。
配信用ゲームクライアントプログラム503は、ゲーム端末1500にダウンロードされるゲームクライアントプログラム502(図16を参照)の原本である。
ゲーム初期設定データ505は、本実施形態の音楽ゲームを実行するための各種初期設定データを格納する。本実施形態では、ゲーム初期設定データ505には、楽曲リスト507と、楽曲データ510と、判定基準データ570と、キャラクタデータ590とが格納される。
楽曲データ510は、楽曲に関するデータを格納する。図10は、1つの楽曲データ510のデータ構成例を示す図である。図10に示すように、楽曲データ510は、固有の楽曲名511と、楽曲音声データ513と、当該楽曲の1拍分の時間的長さの基準となるテンポを表すBPM(Beats Per Minute)515と、拍子517と、サビ区間519と、基本設定データ520(520−1,2,3,…)とを含む。
楽曲音声データ513は、該当する楽曲をプレイ楽曲として再生するための音楽データである。また、サビ区間519は、当該楽曲のサビの区間を構成する小節550の小節番号範囲として定義される。本実施形態では、割当キャラクタの参照パラメータCがサビ区間に対する加工処理として規定されている場合に、当該小節番号範囲の小節を対象とした音符の追加や置換等の調整が行われる。
基本設定データ520(520−1,2,3,…)は、第1レーン〜第3レーンの3つのレーン毎に用意され、1つの基本設定データ520は、対象レーン番号521と、基本難易度レベル523と、基本評価点525と、基本パート譜面データ530とを含む。
基本パート譜面データ530は、対象レーンの譜面表示部40において音符を流れ表示するためのデータであり、音符の配列順や配列位置、小節区切り線Gの配列位置等を定義する。基本設定データ520には、少なくとも使用条件533が未設定(使用条件なし)の基本パート譜面データ530が1つ格納され、その他として、使用条件533が設定された1つ又は複数の基本パート譜面データ530を適宜含む。具体的には、1つの基本パート譜面データ530は、当該基本パート譜面データ530を識別するためのパート譜面番号531と、使用条件533と、小節別音符構成データ540とを含む。
小節別音符構成データ540は、当該譜面を構成する小節550毎に用意される。1つの小節別音符構成データ540は、小節番号541と、当該小節550が再生時間のどこからどこまでに該当するかを示す再生時間範囲543と、ポジション545と対応付けられた音符種類547とを有する。
ポジション545は、当該小節550における音符Nを拍子517に基づき配置する位置であり、対応付けられる音符4の目標タイミングを定義している。図10の例では、4分音符、8分音符、および16分音符のそれぞれでその小節550を分割した場合の何番目の位置(グリッド:4分音符第1グリッド5511,4分音符第2グリッド5512,4分音符第3グリッド5513,4分音符第4グリッド5514,・・・,32分音符第32グリッド5515)であるかを示す。
音符種類547は、対応するポジション545に配列される音符Nの種類、すなわち指示操作種類を定義している。
図9に戻り、判定基準データ570は、難易度レベル別に用意される判定基準のデータである。1つの判定基準データ570は、当該判定基準データ570を識別するための判定基準番号と、その難易度レベルと、図4に一部を例示した、対応する難易度レベルについての判定基準の定義データとを含む。
キャラクタデータ590は、プレーヤ2の入手が可能なキャラクタのキャラクタ種類別に用意される。図11は、1つのキャラクタデータ590のデータ構成例を示す図である。図11に示すように、キャラクタデータ590は、該当するキャラクタのキャラクタ種類591と、該当するキャラクタのキャラクタ表示体データ592と、キャラクタ属性593と、付与条件594と、参照パラメータデータ595とを含む。その他にも、例えば、そのキャラクタの各種能力値の初期値等が設定される。
付与条件594は、該当するキャラクタをプレーヤ2に付与する条件を定義する。例えば、アカウント登録時に付与されるものであれば「アカウント登録時」が設定され、ゲームのプレイ結果に応じて付与されるものには、例えばゲームスコア等の付与条件が設定される。
参照パラメータデータ595は、対応するキャラクタ種類のキャラクタと、基本設定項目である「難易度レベル」「評価点」「パート譜面」に係る参照パラメータA,B,Cとの関連付けを定義する。この参照パラメータデータ595には、該当するキャラクタに係る設定対象項目の参照パラメータが設定される。例えば、図11の例では、参照パラメータAと、参照パラメータCとが設定されている。ここで、参照パラメータデータ595は、設定対象項目の参照パラメータについてその値を固定値として格納するとしてもよいが、本実施形態では、図11に示すように、キャラクタの所定の育成データ(本実施形態ではキャラクタレベル)の値幅である育成値幅と対応付けて段階的な値として設定される。例えば、参照パラメータAの値(調整値)は、キャラクタレベルが高いほど大きい値として定義される。一方、参照パラメータCの加工処理は、例えば音符の設定数を増やす加工処理であれば、キャラクタレベルが高いほどその増加率が大きい加工処理として定義される。これにより、当該キャラクタが割当キャラクタとして使用されたときの参照パラメータの値を、そのキャラクタレベルに応じて変更する制御が実現できる。
図9に戻り、ユーザ管理データ630は、プレーヤ2である登録ユーザに関する情報を格納する。図12は、1つのユーザ管理データ630のデータ構成例を示す図である。図12に示すように、ユーザ管理データ630は、該当するプレーヤ2のアカウント631と、決済媒体帳簿データ633と、所有キャラクタリスト635と、プレーヤレベル637と、プレイ日時やプレイ時間、プレイ回数等のプレイ履歴639とを含む。
決済媒体帳簿データ633は、該当するプレーヤ2に紐付けられる電子決済媒体(本実施形態では仮想通貨ポイント)の収支の情報、例えば、仮想通貨ポイントの購入日時や購入数(課金額)の履歴、仮想通貨ポイントの消費日時や消費数の履歴等を格納する。
所有キャラクタリスト635は、当該プレーヤ2が所有し、割当キャラクタとして選択可能なキャラクタの一覧を記憶する。図13は、所有キャラクタリスト635のデータ構成例を示す図である。図13に示すように、所有キャラクタリスト635は、キャラクタに固有のキャラクタIDと対応付けて、キャラクタ種類と、キャラクタ属性と、育成データとを設定したデータテーブルである。育成データには、該当するキャラクタのキャラクタレベルや各種能力値の現在値が設定される。この育成データは、該当するキャラクタを割当キャラクタとして使用することで随時更新されていく。
図9に戻り、プレイデータ640は、ゲームをプレイしているプレーヤ2毎(つまりサーバシステム1100に接続しているゲーム端末1500毎)に用意され、ゲームのプレイ状況(進行状況)を記述する。図14は、1つのプレイデータ640のデータ構成例を示す図である。図14に示すように、プレイデータ640は、当該プレーヤ2のアカウント等であるプレーヤ識別情報641と、割当キャラクタデータ642と、適用判定要素設定データ643と、操作入力評価結果644とを含む。また、その他にも、プレイ楽曲名、プレイ開始からの経過時間(プレイ楽曲の再生時間)、ゲームスコア等を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
割当キャラクタデータ642は、プレーヤ2がキャラクタ割当操作として行ったレーン毎の割当キャラクタの選択情報である。図15は、割当キャラクタデータ642のデータ構成例を示す図である。図15に示すように、割当キャラクタデータ642は、レーン番号と対応付けて、割当キャラクタのキャラクタIDと、当該割当キャラクタのキャラクタ属性と、当該割当キャラクタに係る適用対象項目参照パラメータとを格納する。適用対象項目参照パラメータには、該当する割当キャラクタに係る設定対象項目の参照パラメータの値が、当該割当キャラクタのキャラクタレベルに応じた値として設定される。
図14に戻り、適用判定要素設定データ643は、レーン毎に用意され、今回のゲームプレイで用いる適用難易度レベル6431と、適用評価点6433と、適用パート譜面データ6435とをレーン毎に格納する。この適用判定要素設定データ643は、基本設定調整処理部239によってゲームの開始に先立ち生成される。
操作入力評価結果644は、適用パート譜面データ6435の各小節550を構成する音符N(目標タイミング)毎に、その操作入力評価の結果を時系列で格納する。
2.ゲーム端末
図16は、ゲーム端末1500の機能構成例を示すブロック図である。図15に示すように、ゲーム端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザが各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール等によって実現できる。図2では、方向入力キー1502やホームキー1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU、ASIC、FPFA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100や端末記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、ゲーム端末1500の動作を統括制御する。図2では、制御基板1550やそのCPU1551がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ゲーム端末演算部270と、計時部280と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
ゲーム端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部273と、プレイ楽曲再生制御部275とを含む。
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をサーバシステム1100へ送信するための処理を行う。
ゲーム画面表示制御部273は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて、ゲーム画面を表示するための制御を行う。例えば、本実施形態のオンラインゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術、Adobe(登録商標)Flash等のプラグインを用いて実現できる。勿論、その他の方法でもかまわない。また、本実施形態の構成では、ゲーム画面のベースとなるゲーム空間画像(例えば、3DCG等)はサーバシステム10にて生成されるが、ゲーム空間画像をゲーム端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部273は、3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を行うこととなる。
プレイ楽曲再生制御部275は、サーバシステム1100から受信したプレイ楽曲の音声データに基づいて、プレイ楽曲の音声を放音させるための制御を行う。
画像生成部290は、ゲーム画面表示制御部273と連係して、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を表示するための画像信号を生成し、生成した画像信号を画像表示部390に出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現できる。
音生成部292は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームの効果音やBGM、各種操作音、プレイ楽曲の音声信号を生成して音出力部392に出力する。
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(例えばサーバシステム1100)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて、ゲーム画面等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図2では、タッチパネル1506がこれに該当する。
音出力部392は、音生成部292から入力される音声信号に基づいて効果音やBGM、プレイ楽曲等を放音する。図2では、スピーカ1510がこれに該当する。
通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図2では、無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500には、ゲーム端末1500を動作させ、ゲーム端末1500が備える機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図2では、ICメモリ1552や、メモリカード1540がこれに該当する。
また、端末記憶部500には、ゲームクライアントプログラム502が格納される。勿論、その他のプログラムやデータも適宜格納することができる。例えば、プレイ楽曲の音声データをゲーム端末1500にてデコードして放音制御する場合には、楽曲音声データ513(図10を参照)等も適宜格納することができる。
ゲームクライアントプログラム502は、端末処理部200をゲーム端末演算部270として機能させるためのプログラムである。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム503(図9参照)のコピーとする。
[処理の流れ]
図17は、サーバシステム1100における音楽ゲームの進行制御に係る処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム501を読み出して実行することによって実現される。なお、ゲーム端末1500は、別途ログイン手続き済みとする。
図17に示すように、サーバシステム1100では、ゲーム端末1500でのプレイ楽曲の選択操作を検出すると、楽曲選択処理部231がプレイ楽曲を選択する処理を行う(ステップS1)。そして、選択したプレイ楽曲に従い初期設定を行って、プレイデータ640を生成する(ステップS2)。
また、ゲーム端末1500でのキャラクタ割当操作を検出すると、キャラクタ割当処理部233が、検出したキャラクタ割当操作に従って割当キャラクタデータ642を生成する(ステップS3)。その際、パラメータ変更制御部235が、割当キャラクタに係る設定対象項目の参照パラメータを、当該割当キャラクタのキャラクタレベルに応じた値に変更する制御を行う。ここでの処理は、所有キャラクタリスト635から割当キャラクタのキャラクタレベルを読み出し、読み出したキャラクタレベルに対応する設定対象項目の参照パラメータの値を、当該割当キャラクタのキャラクタデータ590から読み出すことで行う。生成した割当キャラクタデータ642は、プレイデータ640に含められる。
続いて、基本設定取得処理部237が基本設定取得処理を行い、プレイ楽曲の楽曲データ510を参照し、レーン毎の基本設定データ520から基本難易度レベル523、基本評価点525、および基本パート譜面データ530をそれぞれ取得する(ステップS5)。その際、複数の基本パート譜面データ530を含むレーンについては、その使用条件533を満たす基本パート譜面データ530のうちの1つを選出して取得する。
その後、基本設定調整処理部239が、基本設定調整処理を行う(ステップS7)。図18は、基本設定調整処理の流れを示すフローチャートである。図18に示すように、基本設定調整処理では、基本設定調整処理部239は、第1レーン〜第3レーンの各レーンを順次処理対象レーンとしてループaの処理を行う(ステップS701〜ステップS719)。
すなわち、ループaでは先ず、割当キャラクタデータ642を参照し、処理対象レーンの割当キャラクタについて「難易度レベル」に係る参照パラメータAが設定されている場合には(ステップS703:YES)、前段の基本設定取得処理で取得した処理対象レーンの基本難易度レベル523を調整し(ステップS705)、処理対象レーンの適用難易度レベル6431として設定する(ステップS707)。参照パラメータAが設定されていなければ(ステップS703:NO)、ステップS707に移行して基本難易度レベル523をそのまま処理対象レーンの適用難易度レベル6431とする。
続いて、基本設定調整処理部239は、割当キャラクタについて「評価点」に係る参照パラメータBが設定されている場合は(ステップS708:YES)、処理対象レーンの基本評価点525を調整し(ステップS709)、処理対象レーンの適用評価点6433として設定する(ステップS711)。参照パラメータBが設定されていなければ(ステップS708:NO)、ステップS711に移行して基本評価点525をそのまま処理対象レーンの適用評価点6433とする。
続いて、基本設定調整処理部239は、割当キャラクタについて「パート譜面」に係る参照パラメータCが設定されている場合は(ステップS713:YES)、処理対象レーンの基本パート譜面データ530を調整し(ステップS715)、処理対処レーンの適用パート譜面データ6435として設定する(ステップS717)。ここでの処理は、図7,8を参照して説明した要領で基本パート譜面データを加工処理することで行う。参照パラメータCが設定されていなければ(ステップS713:NO)、ステップS717に移行して基本パート譜面データ530をそのまま処理対象レーンの適用パート譜面データ6435とする。
図17に戻り、基本設定調整処理を終えたならば、ゲーム進行制御部241が、プレイ楽曲の楽曲データ510から楽曲音声データ513を読み出してプレイ楽曲の再生処理を開始するとともに(ステップS9)、プレイ楽曲の再生と同期した譜面表示処理を開始する(ステップS11)。また、併せて操作入力評価処理を開始して(ステップS13)、ゲームを開始する。
ここで、ステップS11で開始する譜面表示処理では、適用パート譜面データ6435に従ってレーン毎に音符を表示制御する。これにより、小節番号541の順番に各小節550を構成する音符が各レーンの譜面表示部40に出現し、流れ表示されることとなる。一方、ステップS13で開始する操作入力評価処理では、音符毎の操作入力評価をそのレーンに係る適用難易度レベル6431の判定基準を用いて行う。そして、当該レーンの適用評価点6433に従って、ゲームスコアを算出・更新する。
そして、プレイ楽曲の再生が終了すると(ステップS15:YES)、所定のプレイ終了処理を実行し(ステップS17)、その後処理を終える。プレイ終了処理においては、プレーヤ2のゲーム結果(ゲームスコア)を発表するための表示制御等を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、プレーヤ2が行ったキャラクタ操作に従って、当該プレイ楽曲のパート譜面を表示する譜面表示部40の各レーンにキャラクタを割り当てることができる。そして、各レーンに割り当てた割当キャラクタの参照パラメータを用いてプレイ楽曲の基本設定をレーン毎に調整し、レーン別の適用難易度レベル、適用評価点、および適用パート譜面データを設定することができる。そしてゲーム中は、適用パート譜面データを用いて各レーンの譜面表示部40において音符を出現させて流れ表示するとともに、音符に対する操作入力評価をそのレーンに係る適用難易度レベルの判定基準を用いて行い、そのレーンの適用評価点を用いてゲームスコアを算出・更新することができる。したがって、プレーヤ2の操作入力に応じて表示体(音符)の表示制御や時間差の判定に多様性をもたせたゲームの進行制御が実現でき、飽きのこない新たな興趣をゲームに追加できる。
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[変形例1]
例えば、上記実施形態では、ゲーム管理の処理主体をサーバシステム1100として説明したが、ゲーム端末1500を処理主体とする構成としてもよいし、当該ゲーム管理に関する処理をサーバシステム1100とゲーム端末1500とで分散して実行する構成とすることもできる。例えばゲーム端末1500を処理主体とする場合、ゲーム端末1500Aの機能構成例は図19のようになる。この場合、ゲーム端末1500がコンピュータシステムとなる。図19では、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付して示している。
図19に示すように、本変形例のゲーム端末1500Aは、端末処理部200がゲーム管理部230を有し、ゲーム画面表示制御部273とプレイ楽曲再生制御部275とが省略される。すなわち、本変形例のゲーム端末1500Aは、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータやプレイ楽曲を再生するためのデータを取得するのではなく、自身のゲーム管理部230がゲーム管理に関する処理を実行してゲームの進行を制御し、ゲーム画面の画像を生成し、プレイ楽曲の再生を制御する。このゲーム端末1500Aの記憶部500には、端末処理部200をゲーム端末演算部270およびゲーム管理部230として機能させるためのゲームプログラム504が格納され、当該ゲーム端末1500Aのプレーヤ2に係るユーザ管理データ630とプレイデータ640とが格納される。本変形例のゲーム端末1500Aの処理の流れは図17等に示したフローチャートと基本的には同じで、ゲーム端末1500Aのゲーム管理部230により各ステップを実行するものと読み替えればよい。
[変形例2]
また、上記実施形態では、ゲームオブジェクトとしてキャラクタを例示したが、その形態はキャラクタに限定されない。例えば、キャラクタを表示した仮想的なゲームカード等であってもよい。また、トレーディングカードのような実体のあるリアルなゲームカードや、フィギュアや指輪等の玩具等を用いることもできる。
また、上述したゲーム端末1500,1500Aに代えて、業務用ゲーム装置で実現することもできる。図20は、業務用ゲーム装置1700の装置構成例を示す斜視外観図である。図20に示すように、業務用ゲーム装置1700は、ディスプレイ1711やスピーカ1713等が配設された表示盤1710と、タッチパネル1731が盤面(上面)に配置された操作盤1730と、当該操作盤1730の盤面近傍に配設されたプッシュボタン1733と、演算処理によって業務用ゲーム装置1700を統合的に制御してゲームを実行する制御ユニット1750とを備え、ゲームオブジェクトとして、リアルなゲームカード7Aを操作盤1730の盤面に配置して使用する。ゲームカード7Aの表面にはキャラクタが印刷され、裏面には、当該ゲームカード7Aの識別情報(カードID)が印刷されている。この場合は、カードIDとキャラクタ種類とを紐付ける対応テーブルが用意され、業務用ゲーム装置1700に格納される。
そして、業務用ゲーム装置1700は、操作盤1730の盤面下にイメージセンサ等の読取装置(不図示)を内蔵しており、盤面を介してゲームカード7Aの裏面を読取装置で読み取ることにより、盤面内の所定のレーン別の配置場所に配置して選択操作されたゲームカード7Aを識別可能に構成されている。なお、操作盤1730の盤面下からゲームカード7Aを読み取る構成に限らず、操作盤1730を俯瞰するカメラを配置して上方からゲームカード7Aを読み取る構成とすることもできる。ただし、タッチパネル1731に上記実施形態のキャラクタのような仮想的なゲームオブジェクトを表示して使用する場合は、業務用ゲーム装置において識別情報を読み取る構成は不要となる。
[変形例3]
また、上記実施形態では、第1レーン〜第3レーンの3つのレーンにそれぞれ1つのキャラクタを割り当てる場合を説明した。これに対し、1つのレーンに対して複数のキャラクタを割り当てるキャラクタ割当操作を受け付け可能な構成としてもよい。その場合は、複数のキャラクタを割り当てたレーンがあるときには、それらキャラクタの組合せに基づいて、基本設定を調整する。
具体的には、例えば、あるレーンに2つのキャラクタを割り当てた場合であって、一方のキャラクタには「難易度レベル」に係る参照パラメータAおよび「評価点」に係る参照パラメータBが設定され、他方のキャラクタには「パート譜面」に係る参照パラメータCが設定されている場合には、それら全ての参照パラメータA,B,Cを用いて対応する基本設定をそれぞれ調整する。
組合せに係るキャラクタに同種の参照パラメータが重複して関連付けられているときには、それが「難易度レベル」に係る参照パラメータAや「評価点」に係る参照パラメータBであれば、調整値の大きい方を採用することができる。また、「パート譜面」に係る参照パラメータCが重複して関連付けられているときには、それら参照パラメータCが示す何れか1つの加工処理を採用するのでもよいし、反映対象の基本パート譜面データにそれら加工処理を順番に施すのでもよい。
また、各レーンに対するキャラクタの割り当ての有無についても、プレーヤ2が選択できるようにしてもよい。すなわち、3つのレーンのうちの1つにキャラクタを割り当て、残りの2つのレーンには割り当てないといったキャラクタ割当操作を受け付け可能に構成してもよい。その場合は、キャラクタが割り当てられたレーンについてのみ、当該キャラクタの参照パラメータを用いて該当する基本設定を調整するとしてもよい。
[変形例4]
また、上記実施形態では、各レーンに割り当てたキャラクタの参照パラメータを用いてレーン毎に基本設定を調整する場合を説明した。これに対し、プレーヤ2がキャラクタについては複数選択する一方で、レーンは1つ(つまり譜面表示部40は1つで譜面データも1つ)とし、当該1つの譜面表示部40についての基本設定を複数のキャラクタの参照パラメータに基づき調整する構成としてもよい。
図21は、本変形例における基本設定調整処理を説明する図である。本変形例では、基本設定項目を「難易度レベル」「評価点」「譜面」とし、プレーヤ2は、「難易度レベル」の調整に用いるキャラクタ3dと、「評価点」の調整に用いるキャラクタ3eと、「譜面」の調整に用いるキャラクタ3fとをそれぞれ選択する。一方、各キャラクタ3d,3e,3fには、「難易度レベル」に係る参照パラメータA、「評価点」に係る参照パラメータB、および「譜面」に係る参照パラメータCの3つ全てがそれぞれ関連付けられている。
そして、キャラクタ3dの参照パラメータA:PA2を用いてプレイ楽曲の基本難易度レベルを調整し、適用難易度レベルを設定する。また、キャラクタ3eの参照パラメータB:PB2を用いてプレイ楽曲の基本評価点を調整し、適用評価点を設定する。また、プレイ楽曲の基本譜面データにキャラクタ3fの参照パラメータC:PC2が示す加工処理を施し、適用譜面データを設定する。
[変形例5]
また、上記実施形態では、レーンの数を第1レーン〜第3レーンの3つで固定とした。これに対し、レーンの数は可変に設定することもできる。例えば、レーンの数を1つ又は2つに減らしたり、或いは課金に応じて4レーン以上に増やす構成としてもよい。その場合は、予め追加レーン用の基本設定データを用意して楽曲データ510に設定しておく。そして、ゲーム進行制御部241は、プレーヤ2が所定額の仮想通貨ポイントの消費と引き換えにレーンの追加を指示した場合に、追加レーン用の基本設定データを用いて上記実施形態と同様の要領で当該追加レーンについてタイミング判定要素の設定内容を決定し、音符の表示制御および操作入力評価を行う。
また、レーン毎に用意される基本パート譜面データについても同様に、所定額の仮想通貨ポイントの消費と引き換えに使用が可能になるものを含めてもよい。ただし、当該基本パート譜面データを使用するのにその都度課金を必要とする構成に限らず、課金は1つの基本パート譜面データについて1回とする(つまり当該基本パート譜面データを購入する)構成でもよい。キャラクタも同様に、割当キャラクタとして使用するたびに課金を必要とする特別なキャラクタを用意するとしてもよい。
[変形例6]
また、各レーンにキャラクタ属性(楽器の種類)を関連付けて設定しておく構成でもよい。そして、割当キャラクタのキャラクタ属性と、その割り当てたレーンに関連付けられたキャラクタ属性とが一致している場合に、当該割当キャラクタの参照パラメータを変更する制御を行うとしてもよい。例えば、キャラクタデータ590において、レーンと割当キャラクタとでキャラクタ属性が一致する場合に用いる参照パラメータデータ595と、一致しない場合に用いる参照パラメータデータ595とを用意しておき、それらを選択的に用いることで実現できる。双方の参照パラメータデータ595には、それぞれ該当するキャラクタに係る設定対象項目の参照パラメータが設定されるが、例えば参照パラメータA,Bの値(調整値)は、一致した場合に用いる参照パラメータデータ595の方が大きい値として定義される。また、参照パラメータCの加工処理は、例えば音符の設定数を増やす加工処理であれば、一致した場合に用いる参照パラメータデータ595の方がその増加率の大きい加工処理として定義される。或いは、参照パラメータデータ595は1つとし、レーンと割当キャラクタとでキャラクタ属性が一致する場合にのみ参照パラメータデータ595を用いた基本設定の調整を行う構成としてもよい。本変形例によれば、レーンと割当キャラクタのキャラクタ属性を合わせることで今回のゲームプレイでのタイミング判定要素の設定内容を大きく変化させたり、或いはキャラクタ属性が一致している場合にのみ当該設定内容を変化させるといったことが可能となる。
[その他の変形例]
また、タイミング判定要素の設定内容を決定するに際し、プレーヤレベルやプレイ履歴を用いるとしてもよい。例えば、キャラクタ3の育成データ(キャラクタレベル)を用いた参照パラメータの変更制御と同様の要領で、プレイ履歴に応じて参照パラメータを変更制御するとしてもよい。
また、上記実施形態では音楽ゲームを例示したが、本発明は、リズムゲームやタイミングゲーム等、タイミング判定要素を含んだゲームに広く適用できる。