JP2019067699A - 非水電解液リチウムイオン電池 - Google Patents

非水電解液リチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とが高いレベルで両立されており、かつ出力特性が良好な非水電解液リチウムイオン電池を提供する。
【解決手段】ここに開示される非水電解液リチウムイオン電池は、正極、負極、およびセパレータを備える電極体と、非水電解液と、前記電極体および前記非水電解液を収容する電池ケースと、を備える。前記正極は、正極活物質層を有する。前記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOとを含有する。前記電極体の空孔体積に対する前記非水電解液の体積の比は、1.2以上1.4以下である。前記正極活物質に対するLiPOの質量割合は、1.5質量%以上4.5質量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液リチウムイオン電池に関する。
近年、非水電解液リチウムイオン電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
非水電解液リチウムイオン電池はその普及に伴い、さらなる高性能化が望まれている。非水電解液リチウムイオン電池の性能を向上させるために、例えば、特許文献1では、電極体内部に含浸している非水電解液量に対する電極体外部に存在する余剰の非水電解液量の比、および正極活物質のDBP吸油量を特定範囲に調整する技術が提案されている。
特許第5626614号公報
非水電解液リチウムイオン電池は、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性が高いレベルで両立されていることが望まれている。また、非水電解液リチウムイオン電池は、高い出力特性が望まれている。本発明者の検討結果によれば、従来技術においては、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とを両立することに関して改善の余地があった。
そこで本発明は、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とが高いレベルで両立されており、かつ出力特性が良好な非水電解液リチウムイオン電池を提供することを目的とする。
ここに開示される非水電解液リチウムイオン電池は、正極、負極、およびセパレータを備える電極体と、非水電解液と、前記電極体および前記非水電解液を収容する電池ケースと、を備える。前記正極は、正極活物質層を有する。前記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOとを含有する。前記電極体の空孔体積に対する前記非水電解液の体積の比は、1.2以上1.4以下である。前記正極活物質に対するLiPOの質量割合は、1.5質量%以上4.5質量%以下である。
LiPOの含有量が1.5質量%未満だと、過充電時の温度上昇を十分に抑制できなくなる。一方、LiPOの含有量が4.5質量%を超えると、出力特性が悪くなる。体積比が1.2未満だと、過充電時の温度上昇を十分に抑制することができない。一方、当該体積比が1.4を超えると、ハイレート耐性が悪くなる。
すなわち、LiPOを正極活物質層に含有させ、その量を規定値に管理することにより、過充電時の温度上昇を効果的に抑制することができ、かつ良好な出力性能を得ることができる。加えて、捲回電極体の空孔体積に対する非水電解液の体積の比を管理することによって、余剰の非水電解液の量を適正化することができ、ハイレート耐性を高めつつ、過充電時の温度上昇を効果的に抑制することができる。
したがって、このような構成によれば、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とが高いレベルで両立されており、かつ出力特性が良好な非水電解液リチウムイオン電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解液リチウムイオン電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
以下、扁平形状の捲回電極体と扁平形状の電池ケースとを有する扁平角型のリチウムイオン電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
正極活物質層54は、正極活物質と、LiPOとを含有する。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料が用いられ、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質(例えば層状構造の酸化物やスピネル構造の酸化物)の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。正極活物質の例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物(例、LiNi0.5Mn1.5)、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物(例、LiNi1/3Mn1/3Co1/3)等のリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。正極活物質の含有量は、正極活物質層54中(すなわち、正極活物質層54の全質量に対し)70質量%以上が好ましい。
LiPOの含有量は、正極活物質に対して1.5質量%以上4.5質量%以下である。LiPOの含有量が1.5質量%未満だと、過充電時の温度上昇を十分に抑制できなくなる。一方、LiPOの含有量が4.5質量%を超えると、出力特性が悪くなる。
正極活物質層54は、正極活物質、LiPO、および無水酢酸以外の成分を含み得る。その例としては、導電材、バインダ等が挙げられる。
導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。正極活物質層54中の導電材の含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、3質量%以上13質量%以下がより好ましい。
バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。正極活物質層54中のバインダの含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上10質量%以下がより好ましい。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。黒鉛は、天然黒鉛であっても人造黒鉛であってもよく、黒鉛が非晶質な炭素材料で被覆された形態の非晶質炭素被覆黒鉛であってもよい。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
負極活物質層中の負極活物質の含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%〜99質量%がより好ましい。負極活物質層中のバインダの含有量は、0.1質量%〜8質量%が好ましく、0.5質量%〜3質量%がより好ましい。負極活物質層中の増粘剤の含有量は、0.3質量%〜3質量%が好ましく、0.5質量%〜2質量%がより好ましい。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は、典型的には、非水溶媒と支持塩とを含有する。
非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
非水電解液の使用量に関し、捲回電極体20の空孔体積に対する非水電解液の体積の比(すなわち、非水電解液の体積/捲回電極体20の空孔体積)は、1.2以上1.4以下である。当該体積比が1.2未満だと、過充電時の温度上昇を十分に抑制することができない。一方、当該体積比が1.4を超えると、ハイレート耐性が悪くなる。
なお、「非水電解液の体積」は、電池ケース内にある非水電解液の全体積である。
またなお「捲回電極体20の空孔体積」とは、捲回電極体20が有する空孔の体積の合計を指し、具体的には、正極活物質層54、負極活物質層64、およびセパレータ70が有する空孔の体積の合計のことを指す。なお、本明細書において、「空孔」は非水電解液が浸入可能な孔および空間を指し、正極活物質層54、負極活物質層64、およびセパレータ70内の閉じられた空間は除外するものとする。
空孔の体積は、公知方法に従い求めることができる。例えば、水銀ポロシメータを用いて測定することができる。水銀ポロシメータは、水銀圧入法より多孔体の細孔分布を測定する装置であり、閉じられた空間の体積を除外して空孔体積を測定することができる。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記のように、LiPOを正極活物質層に含有させ、その量を規定値に管理することにより、過充電時の温度上昇を効果的に抑制することができ、かつ良好な出力性能を得ることができる。加えて、捲回電極体20の空孔体積に対する非水電解液の体積の比を管理することによって、余剰の非水電解液の量を適正化することができ、ハイレート耐性を高めつつ、過充電時の温度上昇を効果的に抑制することができる。
したがって、以上のようにして構成されるリチウムイオン電池100は、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とが高いレベルで両立されていると共に、出力特性が良好である。
以上のようにして構成されるリチウムイオン電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン電池100について説明した。しかしながら、ここに開示される非水電解液リチウムイオン電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン電池として構成することもできる。また、ここに開示される非水電解液リチウムイオン電池は、円筒形リチウムイオン電池として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン電池の作製>
分散機を用いて、導電材としてのアセチレンブラック(AB)、無水酢酸、およびN−メチルピロリドン(NMP)が混合されたペーストを得た。このペーストに、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、LiPOとの混合粉体を投入した後、固形分を均一に分散させ、正極活物質層形成用スラリーを調製した。なお、正極活物質形成用スラリーは、LNCM+LiPO:AB:PVdF=90:8:2(質量比)となるように調製した。なお、LNCMに対するLiPOの質量割合を表1に示す値とした。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、正極シートを作製した。
また、負極活物質としての天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
また、セパレータシートとして、PP/PE/PPの三層構造を有する2枚の多孔性ポリオレフィンシートを用意した。
作製した正極シートと負極シートと用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、正極シートと負極シートとの間にセパレータが介在するようにした。正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このとき、電池ケースに注入する非水電解液の量を変化させることによって、非水電解液の体積B(mL)/電極体の空孔体積A(mL)の比を変化させた。
このようにして、評価用リチウムイオン電池A1〜A4およびB1〜B14を作製した。
<過充電時電池温度測定>
上記作製した各評価用リチウムイオン電池に、初期充放電処理を行った。その後、各リチウムイオン電池の電池ケースに熱電対を取り付けて温度を測定した。その後5.1Vまで充電を行い、温度を測定した。そして、充電前後での温度差ΔT(℃)を求めた。
<ハイレート耐性評価>
上記作製した各評価用リチウムイオン電池に、初期充放電処理を行った。その後、各リチウムイオン電池を、SOC60%に調整した。これを25℃の環境下に置き、10秒間放電した。放電電流レートは1C、3C、5C、10Cとし、各電流レートで放電した後の電圧を測定した。電流レートおよび電圧よりIV抵抗を算出し、その平均値として抵抗値を求め、これを初期抵抗とした。続いて、各評価用リチウムイオン電池に対し、25℃の環境下で、2Cで4.1Vまで定電流充電(CC充電)、10分間休止、2Cで3Vまで定電流放電(CC放電)、10分間休止を1サイクルとする充放電を1000サイクル繰り返した。そして、上記の方法で抵抗値を測定し、抵抗増加比(1000サイクル後の抵抗値/初期抵抗)を求めた。
<出力特性>
上記作製した各評価用リチウムイオン電池を3.7Vまで充電した。この各リチウムイオン電池に対して、10秒で2.5Vに到達する出力(10秒出力)を求めた。具体的には、3.7Vまで充電した各リチウムイオン電池について、異なる電力レートで定電力放電させることよって、それぞれ電池電圧が2.5Vに到達するまでの時間(秒)を測定した。そして、このときの放電所要時間(秒)−電力(W)のプロットの一次近似直線の傾きから10秒出力を求めた。
Figure 2019067699
表1のB1〜B14の結果より、体積比B/Aが1.2未満の例はすべて、過充電時の温度上昇が大きい。また、体積比B/Aが1.4を超える例はすべて、抵抗増加量が大きくハイレート耐性が悪い。また、LiPOの含有量が1.5質量%未満の例はすべて、過充電時の温度上昇が大きい。また、LiPOの含有量が4.5質量%を超える例はすべて、出力特性が悪い。
これに対し、表1のA1〜A4の結果より、体積比B/Aが1.2以上1.4以下であり、LiPOの含有量が1.5質量%以上4.5質量%以下である例はすべて、過充電時の温度上昇、抵抗増加比、および出力がすべて合格値の範囲内にあった。
したがって、ここに開示される非水電解液リチウムイオン電池は、過充電時の温度上昇の抑制とハイレート耐性とが高いレベルで両立されており、かつ出力特性が良好であることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウムイオン電池

Claims (1)

  1. 正極、負極、およびセパレータを備える電極体と、
    非水電解液と、
    前記電極体および前記非水電解液を収容する電池ケースと、
    を備える非水電解液リチウムイオン電池であって、
    前記正極は、正極活物質層を有し、
    前記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOとを含有し、
    前記電極体の空孔体積に対する前記非水電解液の体積の比は、1.2以上1.4以下であり、
    前記正極活物質に対するLiPOの質量割合は、1.5質量%以上4.5質量%以下である、
    非水電解液リチウムイオン電池。
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