JP2019064806A - 締付器具及びロープ清掃方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロープに清掃用の回転部材を装着して清掃する際に、隣接するロープ間で干渉することなく、回転部材を外周から締め付けてロープに固定する。【解決手段】一実施形態に係る締付器具は、ロープの軸周りに装着される清掃用の回転部材をワイヤロープに固定するものである。この締付器具は、円弧状に湾曲形成された少なくとも2つの部材が互いに回動自在に連結され、回転部材の外周を囲んでリング状に閉じた状態で固定され、回転部材を外周から締め付けてロープに圧着する。リング状態のときに各部材はリング外周径内に収められる。【選択図】 図6

Description

本発明の実施形態は、ワイヤロープの清掃に用いられる締付器具と、この締付器具を用いたロープ清掃方法に関する。
一般的に、エレベータでは、例えば乗りかごとカウンタウエイトとを連結するメインロープが巻き架けられた巻上機を駆動することによって、当該乗りかご及びカウンタウエイトを互いに反対方向に昇降動作させる。
このようなエレベータにおけるメインロープとしては、ワイヤロープが用いられる。ワイヤロープは、素線と称される細い鋼線が撚り合わされて形成される複数のストランドを、中央部の繊維心の周囲に撚り合わせて構成されたロープである。
ところで、ワイヤロープが長期間使用されると、ワイヤロープに含有されるグリスが析出し、その析出したグリスが硬化するまたはゴミが付着する等によりエレベータの運行に支障を来す場合がある。
このため、グリスの硬化またはゴミの付着を防止するために、定期的にワイヤロープを清掃する等のメンテナンスが必要となる。
ワイヤロープの清掃は、スクレーパまたはブラシを用いた作業員の人手によって行われる場合が多い。しかしながら、このような人手による清掃作業には、多大な労力及び時間がかかる。また、人手によってワイヤロープの谷部(ストランド間)に詰まったグリスを削ぎ取ることは困難である。
そこで、ワイヤロープの清掃を自動化するためのロープ清掃治具が考えられている。例えばワイヤロープの外周形状に型抜いた孔を有する回転部材をワイヤロープに装着して、この回転部材をワイヤロープの軸周りに回転させることによってグリスを削ぎ取るロープ清掃治具が開発されている。
特許第5976870号公報 特許第5427918号公報 実開昭59−77688号公報
エレベータにおけるメインロープは、一般的に、複数のワイヤロープから構成される。このようなメインロープを上述したロープ清掃治具を使用して清掃する場合、各ワイヤロープの軸周りに回転部材をそれぞれ装着する。その際、各ワイヤロープから回転部材が外れないように、例えば針金やホースバンドなどを用いて回転部材の周りを締め付けておく作業が必要となる。
しかしながら、各ワイヤロープに装着された回転部材を針金で1つ1つ締め付ける作業は面倒であり、時間もかかる。また、一般的に知られているホースバンドには、締め付け用の操作レバーや固定用ボルトなどの金具が設けられており、ホースバンドを回転部材の周りに付けたときに幅を取る。このため、隣接するロープ間でホースバンドの金具が干渉することがあり、ロープ間ピッチが狭いエレベータには適用することができない。
本発明が解決しようとする課題は、ロープに清掃用の回転部材を装着して清掃する際に、隣接するロープ間で干渉することなく、回転部材を外周から締め付けてロープに固定することのできる締付器具及びロープ清掃方法を提供することを目的とする。
一実施形態に係る締付器具は、ロープの軸周りに装着される清掃用の回転部材を上記ロープに固定する。上記締付器具は、円弧状に湾曲形成された少なくとも2つの部材が互いに回動自在に連結され、上記回転部材の外周を囲んでリング状に閉じた状態で固定され、上記回転部材を外周から締め付けて上記ロープに圧着し、リング状態のときに上記各部材はリング外周径内に収められる。
図1は第1の実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具の設置位置の一例について説明するための図である。 図2は同実施形態におけるロープ清掃治具の構造の一例を示す斜視図である。 図3は同実施形態における回転部材の構造の一例について説明するための図である。 図4は同実施形態における回転部材とヘラ部材との関係を示す図である。 図5は同実施形態における締付器具の取り付け状態を示す図である。 図6は同実施形態における締付器具の外観構成を示す斜視図である。 図7は図6を矢印A方向から見た締付器具の斜視図である。 図8は同実施形態における締付器具の第1部材の構成を示す斜視図であり、第1部材の表面(リング外周面)側の構成を示す図である。 図9は同実施形態における締付器具の第1部材の構成を示す斜視図であり、第1部材の裏面(リング内周面)側の構成を示す図である。 図10は同実施形態における締付器具の第2部材の構成を示す斜視図であり、第2部材を表面(リング外周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図11は同実施形態における締付器具の第3部材の構成を示す斜視図であり、第3部材を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図12は同実施形態における締付器具の第4部材の構成を示す斜視図であり、第4部材を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図13は同実施形態における締付器具の第5部材の構成を示す斜視図であり、第5部材を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図14は同実施形態における締付器具がリング状に閉じていないときの構成を示す図である。 図15は同実施形態における締付器具のリング状態をロックする方法を説明するための図である。 図16は同実施形態における締付器具のリング状態のロックを解除する方法を説明するための図である。 図17は同実施形態における締付器具のサイズ調整方法を説明するための図であり、円周サイズを最小にした状態を示す図である。 図18は同実施形態における締付器具のサイズ調整方法を説明するための図であり、円周サイズを最大にした状態を示す図である。 図19は同実施形態における締付器具をリング状に閉じるときの手順について説明するための図である。 図20は同実施形態における締付器具をリング状に閉じるときの手順について説明するための図である。 図21は同実施形態におけるロープ清掃治具の一対の土台で複数本のワイヤロープをまとめて挟持した状態を示す図である。 図22は同実施形態における締付器具を用いて回転部材をワイヤロープに固定した場合のサイズとロープ間ピッチとの関係を示す図である。 図23は一般的なホースバンドを用いて回転部材をワイヤロープに固定した場合のサイズとロープ間ピッチとの関係を示す図である。 図24は同実施形態における巻上機とカウンタウエイトとの間でメインロープを清掃する場合のロープ清掃治具の設置位置を示す図である。 図25は同実施形態における乗りかごとコンペンシーブとの間でコンペンロープを清掃する場合のロープ清掃治具の設置位置を示す図である。 図26は同実施形態におけるカウンタウエイトとコンペンシーブとの間でコンペンロープを清掃する場合のロープ清掃治具の設置位置を示す図である。 図27は第2の実施形態における締付器具の第6部材の構成を示す斜視図であり、第6部材を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図28は同実施形態における締付器具の第7部材の構成を示す斜視図であり、第7部材を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示す図である。 図29は同実施形態における締付器具をリング状に閉じるときの手順について説明するための図である。 図30は同実施形態における締付器具をリング状に閉じるときの手順について説明するための図である。 図31は同実施形態における締付器具をリング状に閉じるときの手順について説明するための図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具(以下、単にロープ清掃治具と表記)は、例えば複数本のワイヤロープから構成されるメインロープの清掃に使用される治具である。なお、メインロープを構成する各ワイヤロープは、素線と称される細い鋼線が撚り合わされて形成される複数のストランドを、中央部の繊維心の周囲に撚り合わせて構成されたロープである。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るエレベータのロープ清掃治具の設置位置について簡単に説明する。
エレベータにおいて、エレベータ制御装置11は、例えば図示しない機械室内に設置され、巻上機12の駆動制御を含むエレベータ全体の運行制御を行う。巻上機12は、マシンビーム13上に支持されており、エレベータ制御装置11とともに機械室内に併設されている。巻上機12の駆動軸にはメインシーブ(トラクションシーブ)14が取り付けられており、当該メインシーブ14の外周部にはメインロープ15が巻き架けられている。メインロープ15の一端は乗りかご16に連結され、他端はカウンタウエイト(C/W)17に連結されている。
なお、図1においては、便宜的にメインロープ15は1本のロープであるように示されているが、当該メインロープ15は、上記したように複数本のワイヤロープから構成されている。この複数本のワイヤロープには、潤滑または防錆のためにグリスが塗付されている。
エレベータ制御装置11の制御に基づいて巻上機12が駆動されると、メインロープ15が巻き架けられているメインシーブ14が回転し、当該メインロープ15に連結されている乗りかご16及びカウンタウエイト17がつるべ式に昇降動作する。
乗りかご16及びカウンタウエイト17の底部には、コンペンロープ18がコンペンシーブ19を介して繋がれている。コンペンロープ18は、メインロープ15の自重によるアンバランスを解消するためのロープである。
図1に示すように、本実施形態に係るロープ清掃治具20は、巻上機12直下のマシンビーム13に設置して使用される。図1に示す例では、ロープ清掃治具20は、巻上機12及び乗りかご16間に設置され、例えば乗りかご16が降下するようにエレベータを動作させた場合にロープ清掃治具20を上側から下側に通過するメインロープ15を清掃する。
次に、図2乃至図4を参照して、ロープ清掃治具20の構造について説明する。
図2はロープ清掃治具20の構造を示す斜視図である。
ロープ清掃治具20は、清掃対象となる複数本のワイヤロープ15a〜15g(から構成されるメインロープ15)の両側から当該複数本のワイヤロープ15a〜15gをまとめて挟み込むように配置される一対の土台201a,201bを備える。土台201a,201bは、互いに連結されることによってワイヤロープ15a〜15gの各々をロープ清掃治具20の上側から下側に通過させるための孔部を形成する。土台201a,201bは、当該土台201a,201bに設けられている留め金具202で連結される。
土台201a,201b上には、ワイヤロープ15a〜15gの各々に装着された複数の回転部材203a〜203gが配置される。回転部材203a〜203gは、ワイヤロープ15a〜15gからグリスを除去するためのグリス除去部材として用いられるものである。これらの回転部材203a〜203gの外周には、金属製の締付器具400a〜400gが着脱自在に取り付けられる。
締付器具400a〜400gは、回転部材203a〜203gの外周に取り付けられ、回転部材203a〜203gをワイヤロープ15a〜15gに圧着して固定するものである。なお、締付器具400a〜400gの構造については後に詳しく説明する。
ここで、図3を参照して、回転部材203a〜203gの構造について説明する。なお、図3においては、便宜的に回転部材203aの構造について説明するが、他の回転部材203b〜203gについても同様の構造である。
図3に示すように、回転部材203aは、円筒形状をなし、ワイヤロープ15aの外周の凹凸形状に合わせて型抜きされた係合孔(孔部)301を中心部に有する。回転部材203aは、例えばウレタン樹脂等の弾性体で製造されている。回転部材203aの係合孔301と外周との間には切り込み302が形成されている。この切り込み302の部分を開くことによって、回転部材203aは、ワイヤロープ15aに対して回転自在に装着される。また、回転部材203aの外周方向に沿って締付器具400aを装着するための溝303が形成されている。溝303の幅wは、締付器具400aの幅と略同じである。
巻上機12が駆動されると、ワイヤロープ15aは、回転部材203aの係合孔301を通過することができる。その際、回転部材203aに締付器具400aを装着しておくことで、切り込み302が開いてワイヤロープ15aから回転部材203aが外れてしまうことを防止できる。
係合孔301の径dは、ワイヤロープ15aの径と略同一であり、回転部材203aがワイヤロープ15aに装着された場合に係合孔301がワイヤロープ15aの外周に密着するように設計されている。このような構造によれば、回転部材203aは、ワイヤロープ15aが係合孔301を通過する際に、当該ワイヤロープ15aの撚りに沿って回転し、当該ワイヤロープ15aに付着したグリスを削ぎ取る(除去する)ことができる。
図2に示すように、回転部材203a〜203gは、ワイヤロープ15a〜15gの配列に従って横並びで配置される。このため、図3に示す回転部材203aの外周の径Dは、ワイヤロープ15a〜15g間の間隔に合わせて設計されているものとする。具体的には、回転部材203aの外周の径Dは、溝303に嵌め込まれる締付器具400aの厚みを考慮し、隣接する回転部材203b(つまり、回転部材203aが装着されるワイヤロープ15aの隣のワイヤロープ15bに装着される回転部材203b)と接触しない程度に間隔(例えば、数ミリ)を空けて装着可能なように設計されている。
また、土台201aの上面の回転部材203a〜203gの各々の近傍には、当該回転部材203a〜203gによって削ぎ取られたグリスを当該回転部材203a〜203gから取り除く(除去する)ためのヘラ部材(スクレーパ)204a〜204gが例えば固定用ボルト等を用いて取り付けられている。
土台201aの側面には、例えば断面がコの字形状のグリス回収部材205が固定用ボルト等を用いて取り付けられている。ヘラ部材204a〜204gは、回転部材203a〜203gとグリス回収部材205との間に取り付けられる。これにより、ヘラ部材204a〜204gは、各回転部材203a〜203gの回転に応じて当該回転部材203a〜203g(の上面)からグリスを取り除き、当該グリスをグリス回収部材205に流し込む。
図4は、ロープ清掃治具20における回転部材203a〜203gとヘラ部材204a〜204gとの関係を示す。図4においては、便宜的に回転部材203aとヘラ部材204aとの関係について説明するが、他の回転部材203b〜203gの各々と他のヘラ部材204b〜204gの各々との関係についても同様である。
図4に示すように、ヘラ部材204aは、回転部材203aとグリス回収部材205との間に介在し、回転部材203aに溜まったグリスを取り除いてグリス回収部材205へ送り込む。ヘラ部材204aは、回転部材203aの回転を妨害しないように、締付器具400aの厚みを考慮して、回転部材203aと多少の間隔(数ミリ)を空けて取り付けられる。
また、図2に示すように、回転部材203a〜203gによって削ぎ取られたグリスがロープ清掃治具20の近辺に飛び散ることを防止するために、ロープ清掃治具20においては、例えば回転部材203a〜203gを囲うように囲い板206が土台202bに取り付けられている。
次に、図5乃至図22を参照して、締付器具400a〜400gの構造について説明する。なお、以下では、便宜的に締付器具400aの構造について説明するが、他の締付器具400b〜400gについても同様の構造である。
図5は締付器具400aの取り付け状態を示す図である。
ワイヤロープ15aを清掃する際に、そのワイヤロープ15aにロープ清掃用の回転部材203aを装着した後、その回転部材203aの外周に締付器具400aを取り付ける。これにより、回転部材203aがワイヤロープ15aに圧着して固定される。
図6および図7は締付器具400aの外観構成を示す斜視図であり、図7は図6を矢印A方向から見た締付器具400aの斜視図である。
締付器具400aは、円弧状に湾曲形成された複数の部材401〜405からなる。これらの部材401〜405は、互いにヒンジを介して回動自在に一列に連結されており(図14参照)、第1部材401の端部を第3部材403に嵌め込むことでリング状に閉じた状態になる。
締付器具400a(の各部材401〜405)がリング状に閉じた状態の内周の径Dxは、図3に示した回転部材203aの外周の径Dと略同じであるか、あるいは、回転部材203aに溝303が形成されている場合には溝303の深さを考慮してDよりも若干小さめに設計されている。
締付器具400aがリング状に閉じた状態での幅Wxは、回転部材203aの幅より若干小さめであるか、あるいは、回転部材203aに溝303が形成されている場合には溝303の幅wと略同じである。
なお、締付器具400aは、清掃対象とするロープのサイズ(太さ)に応じて(詳しくは回転部材203aを取り付けたときの外周の径Dに応じて)、複数種類用意されている。エレベータであれば、例えば直径12mm以上のロープを対象にして、締付器具400aが複数種類用意されており、その中で清掃対象とするロープのサイズに合ったものが適宜選択的に使用される。
ここで、締付器具400aを構成する各部材401〜405を分解して、それぞれの構造について説明する。
・第1部材
図8および図9は締付器具400aの第1部材401の構成を示す斜視図であり、図8は第1部材401の表面(リング外周面)側の構成、図9は第1部材401の裏面(リング内周面)側の構成を示している。
第1部材401は、各部材401〜405を一列に連結したときの先端部となり、後端部となる第3部材403に着脱自在に連結される。第1部材401の一端部には、当該第1部材401を第3部材403の開口部432(図11参照)に嵌め込むときの押込み部411が形成されている。
第1部材401の他端部の表面(リング外周面)には、第3部材403の固定金具434(図11参照)と係合するための爪部412a,412bと開口部413が形成されている。また、この他端部には、第2部材402の爪部422(図10参照)と係合するための棒状の固定金具414が設けられている。
第1部材401の中央部付近の裏面(リング内周面)側には、ロック機構として用いられるロック用金具415が回転自在に設けられている。ロック用金具415は、長方形状の両短辺を曲面加工して形成された突起部415a,415bを有する。ロック用金具415は、締付器具400aをリング状に閉じたときに第3部材403の開口部432(図11参照)に収納され、突起部415a,415bを開口部432の凹部433a,433bに係合させることでリング状態をロックする。
ロック用金具415の中心部に形成された六角穴416は、第1部材401の外周面まで貫通している。締付器具400aをリング状に閉じた際に、第1部材401の外周面側から六角穴416に細長の六角レンチ417を差し込んでロック用金具415を回転させることで、締付器具400aのリング状をロック/解除することができる(図15および図16参照)。
・第2部材
図10は締付器具400aの第2部材402の構成を示す斜視図であり、第2部材402を表面(リング外周面)側から見た場合の構成を示している。
第2部材402は、円弧状に湾曲形成された細長の金属部材からなり、第5部材405と共にリングの円周サイズ(リング径)を微調整するための調整機構として用いられる。第2部材402の一端部には、当該第2部材402を第1部材401の開口部413に嵌め込むときの押込み部421が形成されている。この一端部の裏面(リング内周面)には、第1部材401の固定金具414と係合するための爪部422が設けられている。
ここで、第2部材402の表面(リング外周面)には、リング周方向に沿って所定の長さを有する噛み合わせ用のローレット加工部423が形成されている。このローレット加工部423を第5部材405の取付部452の裏面(リング内周面)に形成されたローレット加工部453(図13参照)と任意の位置で部分的に噛み合わせることで円周サイズ(リング径)を微調整できる。また、第2部材402のローレット加工部423には、サイズ調整後の状態をネジ等で固定するためのネジ穴424が設けられている。
・第3部材
図11は締付器具400aの第3部材403の構成を示す斜視図であり、第3部材403を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示している。
第3部材403は、円弧状に湾曲形成された金属部材からなり、リング半円周分の長さを有する。第3部材403の一端部には、第4部材404の固定金具441(図12参照)に回動自在に連結されるヒンジ部431が設けられている。
第3部材403の他端部には、第1部材401の爪部412a,412bと係合する棒状の固定金具434が設けられ、この固定金具434を支点に回動する第1部材401を収納可能な開口部432を有する。この開口部432の上下には、第1部材401に設けられたロック用金具415と共にロック機構を構成する凹部433a,433bが形成されている。第1部材401が開口部432に収納された状態で、ロック用金具415を90度回転させて突起部415a,41baを凹部433a,433bに係合させることでリング状態がロックされる。
・第4部材
図12は締付器具400aの第4部材404の構成を示す斜視図であり、第4部材404を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示している。
第4部材404は、円弧状に湾曲形成された金属部材からなり、リング半円周分の長さを有する。第4部材404の一端部には、第3部材403のヒンジ部431に回転自在に取り付けられる棒状の固定金具441が設けられている。
第4部材404の他端部には、第5部材405のヒンジ部451と係合する棒状の固定金具442が設けられ、この固定金具442を支点に回動する第5部材405が嵌め込まれる開口部443を有する。
・第5部材
図13は締付器具400aの第5部材405の構成を示す斜視図であり、第5部材405を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示している。
第5部材405は、円弧状に湾曲形成された金属部材からなり、第2部材402と共にリング円周サイズ(リング径)を微調整するための調整機構として用いられる。第5部材405の一端部には、第4部材404の固定金具442と係合するヒンジ部451を有し、このヒンジ部451を介して第4部材404の開口部443に嵌め込まれる。
第5部材405の内周面側には、第2部材402を取り付けるための取付部452が設けられている。取付部452の内側に噛み合わせ用のローレット加工部453が形成されており、そのローレット加工部453にリング外周方向に所定の長さを有する長穴454が設けられている。図10に示した第2部材402は、ローレット加工部423の一部をローレット加工部453に係合させることで位置調整可能に固定される。
このように、締付器具400aは、円弧状に湾曲形成された各部材401〜405が連結されてなり、図5に示したように回転部材203aを囲ってリング状態に閉じた状態で使用される。リング状態に閉じた状態にあるとき、図6および図7に示すように、各部材401〜405はリング外周径内に収まっており、リング外周から張り出すことはない。また、各部材401〜405がロープ軸方向つまり上下方向に張り出すこともない。
図14は締付器具400aがリング状に閉じていないときの構成を示す図である。
締付器具400a(の各部材401〜405)をリング状に閉じて状態(解放状態)では、第1部材401を先端にして、第2部材402、第5部材405、第4部材404、第4部材404の順で一列に連結されている。
ここで、第3部材403と第4部材404は半円周形状であり、これらを互いに合わせる方向(閉じる方向)に回動させれば、リングの形になる。さらに、第2部材402を回動させて第4部材404の開口部443に嵌め込み、第1部材401を回動させて第3部材403の開口部432に嵌め込むことで、図6および図7に示したように各部材401〜405がリング外周径内に収まる。
図15および図16は締付器具400aのリング状態をロック/解除する方法を説明するための図である。
締付器具400aをリング状態に閉じたときに、第1部材401の内周面に回転自在に設けられたロック用金具415が第3部材403の開口部432に収納される。この状態で、図15に示すように、第1部材401の外周面側から六角穴416に六角レンチ417を差し込んでロック用金具415を90度回転させ、ロック用金具415の突起部415a,415bを凹部433a,433bに係合させると、各部材401〜405が閉じた状態で固定され、リング状態がロックされる。
この状態で、六角レンチ417を使ってロック用金具415を90度回転させ、突起部415a,415bを凹部433a,433bから離間させると、リング状態のロックが解除される。
図17および図18は締付器具400aのサイズ調整方法を説明するためのである。
締付器具400aをリング状に閉じたときに、第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453(図13)とを任意の位置で部分的に重ねることで、円周サイズつまりリング径を数ミリ間隔で段階的に微調整できる。
第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分が多いほど円周サイズ(リング径)が小さくなり、重ね部分が小さいほどを円周サイズ(リング径)が大きくなる。図17は円周サイズを最小にした状態であり、第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分を増やして、第3部材403と第4部材404との間隔を狭めている。図18は円周サイズを最大にした状態であり、第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分を減らして、第3部材403と第4部材404との間隔を広げている。
第5部材405のリング外周面側から長穴454を介して第2部材402のネジ穴424(図10参照)にいもねじ等の留め具425を挿入することで、サイズ調整後の状態を固定できる。
ここで、図19および図20を参照して、第1の実施形態における締付器具400aをリング状に閉じるときの手順について説明する。
まず、図19に示すように、連結された第1部材401と第2部材402と第5部材405を第4部材404の一端部に設けられた固定金具441を支点にしてリング内側に向けて回動する。そして、第1部材401に形成された係合用の爪部412a,412bを第3部材403に設けられた固定金具434に引っ掛ける。
次に、図20に示すように、第1部材401の押込み部411を第3部材403の開口部432に向けて回動して第1部材401を開口部432に収納してリング状にする。上述したように、このときに六角レンチ417を用いてロック用金具415を90度回転させれば、締付器具400aのリング状態がロックされる(図15参照)。
次に、本実施形態に係るロープ清掃治具20を使用してメインロープ15を清掃する場合の動作について説明する。
メインロープ15(を構成する複数本のワイヤロープ15a〜15g)を清掃する場合、乗りかご16を最上階に移動させておき、ロープ清掃治具20をマシンビーム13に設置する。
この場合、例えば図21に示すように、土台201a,201bによって形成される孔部にワイヤロープ15a〜15gが位置するように、土台201a,201bをワイヤロープ15a〜15gの両側から挟み込むようにマシンビーム13に載置して、土台201a,201bを留め金具202で連結する。
ここで、ワイヤロープ15a〜15gの各々には、回転部材203a〜203gが装着される。そして、これらの回転部材203a〜203gに対して、締付器具400a〜400gが取り付けられる。
締付器具400a〜400gの取り付け方法について、締付器具400aを例にして説明すると、締付器具400aを開いた状態にして(図14参照)、回転部材203aの外周に腕時計のバンドのように巻き付ける。そして、図19および図20で説明したように、第1部材401に形成された係合用の爪部412a,412bを第3部材403に設けられた固定金具434に引っ掛け、第1部材401の押込み部411を第3部材403の開口部432に向けて回動して、当該第1部材401を開口部432に収納してリング状にする。
締付器具400aをリング状にした後、図15に示したように、六角レンチ417を使ってロック用金具415を90度回転させ、突起部415a,415bを凹部433a,433bに係合させれば、そのリング状態がロックされる。これにより、回転部材203aが締付器具400aによって外周から締め付けられ、ワイヤロープ15aに圧着して固定される。
なお、締付器具400aはワイヤロープ15aのサイズ(太さ)に合ったものが使用されるが、経年変化などで多少の太さが変わってくる。したがって、図17および図18で説明した調整機構を使って、現在のロープサイズに合わせて回転部材203aを適切な力で締め付けられるように締付器具400aの円周サイズを微調整しておくことが好ましい。
他のワイヤロープ15b〜15gに対して同様である。すなわち、ワイヤロープ15b〜15gの軸周りに装着された回転部材203b〜203gのそれぞれに締付器具400b〜400gを取り付け、回転部材203b〜203gを外周から詰め付けてワイヤロープ15b〜15gに圧着して固定する。
なお、例えばヘラ部材204a〜204gによって回転部材203a〜203gをワイヤロープ15a〜15gに装着することが困難である場合には、土台201a,201bを連結する前に回転部材203a〜203gをワイヤロープ15a〜15gに装着して締付器具400a〜400gで固定しておくことでも良い。
締付器具400a〜400gの取り付けは、針金などで回転部材203a〜203gを締め付ける方法に比べて非常に簡単であり、時間もかからない。さらに、締付器具400a〜400gは、リンク状に閉じているときに各部材401〜405がリング外周径内に収まっているので、隣接するロープあるいは回転部材に干渉することもない。
この様子を図22および図23に示す。なお、ここでは便宜的に4本のワイヤロープ15a〜15dを例にして説明する。図22は締付器具400a〜400dを用いた場合のサイズとロープ間ピッチとの関係を示す図である。図23は一般的なホースバンド500a〜500dを用いた場合のサイズとロープ間ピッチとの関係を示す図である。
ワイヤロープ15a〜15dのそれぞれに回転部材203a〜203dが取り付けられている。ここで、図22に示すように、ロープ間ピッチをLとすると、L/2以下の間隔で回転部材203a〜203dの外周に締付器具400a〜400dに取り付けることが可能である。一方、図23に示すように、ホースバンド500a〜500dには、ボルトなどの固定金具501a〜501dがバンドの外周上に存在する。このため、ホースバンド500a〜500dを回転部材203a〜203dに取り付けた後に固定金具501a〜501dを締める作業が面倒である。さらに点線で示すように、固定金具501a〜501dの動線502a〜502dがL/2を越えて、互いに干渉してしまうことがある。
このように、締付器具400a〜400dを用いれば、ホースバンド500a〜500dを適用できないロープ間ピッチの狭いエレベータでも適用することができる。
7本のワイヤロープ15a〜15gに対して、回転部材203a〜203gと締付器具400a〜400fを装着した状態が図2であり、これでロープ清掃治具20の設置が完了する。
ロープ清掃治具20の設置後、エレベータの乗りかご16を動作させる。具体的には、ワイヤロープ15a〜15gに装着された回転部材203a〜203gがロープ清掃治具20の土台201a,201bに押し付けられる方向(すなわち、最上階から最下階の方向)に乗りかご16を移動させる。
ロープ清掃治具20がマシンビーム13に設置されているため、乗りかご16の最上階から最下階への移動に応じて、ワイヤロープ15a〜15gの各々は、ワイヤロープ15a〜15gに対して装着された回転部材203a〜203gの各々が有する係合孔301を通過する。この際、回転部材203a〜203gは、ロープ清掃治具20の土台201a,201bに当接した(押し付けられた)状態で回転する。回転部材203a〜203gの各々は、上記したようにワイヤロープ15a〜15gの外周に密着した状態で回転するため、当該回転しながら当該ワイヤロープ15a〜15gに付着したグリスを掻き出す(削ぎ取る)ことができる。
回転部材203a〜203gによって掻き出されたグリスは、当該回転部材203a〜203gの上面に堆積する。上述したように回転部材203a〜203gの近傍にはヘラ部材204a〜204gが取り付けられているため、回転部材203a〜203gの上面に堆積したグリスは、当該回転部材203a〜203gの回転に応じて当該ヘラ部材204a〜204gによって取り除かれる。ヘラ部材204a〜204gによって除去されたグリスは、グリス回収部材205において回収される。
このように第1の実施形態によれば、ワイヤロープ15a〜15gに装着された清掃用の回転部材203a〜203gを固定する際に、締付器具400a〜400fを用いることで、隣接するロープ間で干渉せずに回転部材203a〜203gの外周から締め付けてワイヤロープ15a〜15gに固定することができる。
ここで、締付器具400a〜400fは、複数の部材401〜405が回動自在に連結されたものであり、腕時計のバンドのようにリング状に閉じて止めるだけの簡単な構造である。したがって、針金やホースバンドなどを使うときのような面倒な作業や力を必要とせずに、回転部材203a〜203gに簡単に取り付けることができ、作業時間の大幅な短縮化を図れると共に作業員の負担を軽減できる。
なお、本実施形態においては、図1に示すようにロープ清掃治具20が巻上機12及び乗りかご16間でメインロープ15を清掃するものとして説明したが、ロープ清掃治具20は、例えば図24に示すように巻上機12及びカウンタウエイト17間でメインロープ15を清掃するように設置されても良い。この場合には、乗りかご16を最下階から最上階に移動させることによって同様にメインロープ15を清掃することができる。
さらに、例えば図25および図26に示すように、コンペンシーブ19の近くにロープ清掃治具20を設置してコンペンロープ18を清掃することも可能である。
また、本実施形態に係るロープ清掃治具20においては、複数の回転部材203a〜203gの回転を補助するための図示せぬ回転補助機構が設けられていても良い。回転補助機構は、例えばボール及び当該ボールを回転自在に支持する支持部材とから構成される。このような回転補助機構を、ワイヤロープ15a〜15gに装着された回転部材203a〜203gの各々を支持するように、土台201a,201bに設けることによって、当該回転部材203a〜203gを回転補助機構のボールの上でスムーズに回転させることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、第1部材401にロック用金具415を設け、このロック用金具415の突起部415a,415bを第3部材403の開口部432に形成された凹部433a,433bに係合させることで締付器具400aのリング状態をロックする構成とした(図15参照)。これに対し、第2の実施形態では、ロック用金具415を用いずに締付器具400aのリング状態をロックする構造について説明する。
なお、ロープ清掃治具20の構成については、上記第1の実施形態と同様である。以下では締付器具400aを例にして説明するが、他の締付器具400b〜400gについても同様である。
第2の実施形態における締付器具400aでは、第1部材401(図9参照)に代えて第6部材406(図27参照)、第3部材403(図11参照)に代えて第7部材407(図28参照)が用いられる。締付器具400aを構成する他の各部材(第2部材402,第4部材404,第5部材405)については上記第1の実施形態と同様である。
・第6部材
図27は第2の実施形態における締付器具400aの第6部材406の構成を示す斜視図であり、第6部材406を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示している。
第6部材406は、各部材402,404〜407を一列に連結したときの先端部となり、後端部となる第7部材407に着脱自在に連結される。第6部材406の一端部は、当該第6部材406を第7部材407の開口部473(図28参照)に嵌め込むときの押込み部461を有する。さらに、この一端部の裏面(リング内周面)には、第7部材407の固定金具472(図28参照)と係合するための爪部462が形成されている。
第6部材406の他端部の表面(リング外周面)には、第7部材407の固定金具474(図28参照)と係合するための爪部463a,463bと開口部464が形成されている。また、この他端部には、第2部材402の爪部422(図10参照)と係合するための棒状の固定金具465が設けられている。
ここで、第6部材406の中央部付近の裏面(リング内周面)側には、第1部材401に設けられていたロック用金具415はなく、当該第6部材406の一端部に形成された爪部462が第7部材407の固定金具472と共にロック機構として用いられる。
・第7部材
図28は第2の実施形態における締付器具400aの第7部材407の構成を示す斜視図であり、第7部材407を裏面(リング内周面)側から見た場合の構成を示している。
第7部材407は、円弧状に湾曲形成された金属部材からなり、リング半円周分の長さを有する。第7部材407の一端部には、第4部材404の固定金具441(図12参照)に回動自在に連結されるヒンジ部471が設けられている。また、この一端部には第6部材406の爪部462と係合するための棒状の固定金具472が設けられている。締付器具400aをリング状に閉じたときに、この固定金具472に第6部材406の爪部462が嵌め込まれることでリング状態がロックされる。
第7部材407の他端部には、第6部材406の爪部463a,463bと係合する棒状の固定金具474が設けられ、この固定金具474を支点に回動する第6部材406を収納可能な開口部473を有する。この開口部473の上下には、上記第1の実施形態のロック機構で必要であった凹部433a,433b(図11参照)は形成されていない。
ここで、図29乃至図31を参照して、第2の実施形態における締付器具400aをリング状に閉じるときの手順について説明する。
まず、図29に示すように、連結された第6部材406と第2部材402と第5部材405を第4部材404の一端部に設けられた固定金具441を支点にしてリング内側に向けて回動する。そして、第6部材406に形成された係合用の爪部463a,463bを第7部材407に設けられた固定金具474に引っ掛ける。
次に、図30に示すように、第6部材406の押込み部461を第7部材407の開口部473に向けて回動して、第6部材406を開口部473に収納すれば、リング状態になる。
ここで、第6部材406を開口部473に収納したときに、図31に示すように、固定金具472に第6部材406の爪部462が係合することで、締付器具400aのリング状態がロックされる。このリング状態を解く場合には、第6部材406の押込み部461を引き上げて、固定金具472から爪部462を取り外せば良い。
なお、締付器具400aの円周サイズ(径)は上記第1の実施形態と略同じであり、図22に示したように隣接するロープ間で干渉することはない。
このように第2の実施形態によれば、第6部材406に形成された爪部462を第7部材407に設けられた固定金具472に係合するだけで、締付器具400aのリング状態を簡単にロックすることができ、作業時間をさらに短縮できる。また、上記第1の実施形態のようなロック用金具415が不要であるため、部品点数を削減して軽量小型化を図ることができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、ロープに清掃用の回転部材を装着して清掃する際に、隣接するロープ間で干渉することなく、回転部材を外周から締め付けてロープに固定することができる締付器具を提供することができる。
なお、上記第1および第2の実施形態では、5つの部材が回動自在に連結された締付器具の構造について説明したが、締付器具は、少なくとも2つの円弧状部材が回動自在に連結され、締め付け対象である回転部材を囲んでリング状に閉じられる構造であれば良い。具体的には、例えば図14において、第1部材401と第2部材402と第5部材405と第4部材404が一体形成された部材と第3部材403とを備え、これらが回動自在に連結された構造であっても良い。
要するに、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…エレベータ制御装置、12…巻上機、13…マシンビーム、14…メインシーブ、15…メインロープ、15a〜15g…ワイヤロープ、16…乗りかご、17…カウンタウエイト、18…コンペンロープ、19…コンペンシーブ、20…ロープ清掃治具、201a,201b…土台、202…留め金具、203a〜203g…回転部材、204a〜204g…ヘラ部材、205…グリス回収部材、206…囲い板、301…係合孔、302…切り込み、303…溝、400a〜400g…締付器具、401…第1部材、402…第2部材、403…第3部材、404…第4部材、405…第5部材、406…第6部材、407…第7部材、411…押込み部、412a,412b…爪部、413…開口部、414…固定金具、415…ロック用金具、415a,415b…突起部、416…六角穴、417…六角レンチ、421…押込み部、422…爪部、423…ローレット加工部、424…ネジ穴、425…留め具、431…ヒンジ部、432…開口部、433a,433b…凹部、434…固定金具、441…固定金具、442…固定金具、443…開口部、451…ヒンジ部、452…取付部、453…ローレット加工部、454…長穴、461…押込み部、462…爪部、463a,463b…爪部、464…開口部、465…固定金具、471…ヒンジ部、472…固定金具、473…開口部、474…固定金具、500a〜500d…ホースバンド、501a〜501d…固定金具、502a〜502d…動線。
一実施形態に係る締付器具は、ロープの軸周りに装着される清掃用の回転部材を上記ロープに固定する。上記締付器具は、円弧状に湾曲形成された少なくとも2つの部材が互いに回動自在に連結され、上記回転部材の外周を囲んでリング状に閉じた状態で固定され、上記回転部材を外周から上記ロープの径方向に締め付けて上記ロープに圧着し、リング状態のときに上記各部材はリング外周径内に収められる。
また、図2に示すように、回転部材203a〜203gによって削ぎ取られたグリスがロープ清掃治具20の近辺に飛び散ることを防止するために、ロープ清掃治具20においては、例えば回転部材203a〜203gを囲うように囲い板206が土台20bに取り付けられている。
締付器具400a(の各部材401〜405)をリング状に閉じて状態(解放状態)では、第1部材401を先端にして、第2部材402、第5部材405、第4部材404、第3部材403の順で一列に連結されている。
第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分が多いほど円周サイズ(リング径)が小さくなり、重ね部分が小さいほど円周サイズ(リング径)が大きくなる。図17は円周サイズを最小にした状態であり、第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分を増やして、第3部材403と第4部材404との間隔を狭めている。図18は円周サイズを最大にした状態であり、第2部材402のローレット加工部423と第5部材405のローレット加工部453との重ね部分を減らして、第3部材403と第4部材404との間隔を広げている。
7本のワイヤロープ15a〜15gに対して、回転部材203a〜203gと締付器具400a〜400を装着した状態が図2であり、これでロープ清掃治具20の設置が完了する。
このように第1の実施形態によれば、ワイヤロープ15a〜15gに装着された清掃用の回転部材203a〜203gを固定する際に、締付器具400a〜400を用いることで、隣接するロープ間で干渉せずに回転部材203a〜203gの外周から締め付けてワイヤロープ15a〜15gに固定することができる。
ここで、締付器具400a〜400は、複数の部材401〜405が回動自在に連結されたものであり、腕時計のバンドのようにリング状に閉じて止めるだけの簡単な構造である。したがって、針金やホースバンドなどを使うときのような面倒な作業や力を必要とせずに、回転部材203a〜203gに簡単に取り付けることができ、作業時間の大幅な短縮化を図れると共に作業員の負担を軽減できる。

Claims (7)

  1. ロープの軸周りに装着される清掃用の回転部材を上記ロープに固定するための締付器具であって、
    円弧状に湾曲形成された少なくとも2つの部材が互いに回動自在に連結され、上記回転部材の外周を囲んでリング状に閉じた状態で固定され、上記回転部材を外周から締め付けて上記ロープに圧着し、
    リング状態のときに上記各部材はリング外周径内に収められることを特徴とする締付器具。
  2. リング状態をロックするためのロック機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の締付器具。
  3. リング状態の円周サイズを微調整するための調整機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の締付器具。
  4. 上記ロック機構は、
    上記各部材の一方の部材に回転自在に設けられた突起部を有するロック用金具と、上記各部材の他方の部材に形成され、上記ロック用金具を収納するための開口部とで構成され、
    上記各部材をリング状に閉じたときに上記ロック用金具を上記開口部に収納し、上記ロック用金具を回転させて上記突起部を上記開口部の一部に係合させることで、リング状態をロックすることを特徴とする請求項2記載の締付器具。
  5. 上記ロック機構は、
    上記各部材の一方の部材に形成された爪部と、上記各部材の他方の部材に設けられ、上記爪部と係合する固定部とで構成され、
    上記各部材をリング状に閉じたときに上記爪部を上記固定部に係合させることで、リング状態をロックすることを特徴とする請求項2記載の締付器具。
  6. 上記調整機構は、
    上記各部材の一方の部材の内周面に形成された噛み合わせ用の加工部と、上記各部材の他方の部材の外周面に形成された噛み合わせ用の加工部とで構成され、
    上記各部材をリング状に閉じたときに上記一方の部材の加工部と上記他方の部材の加工部とを任意の位置で部分的に重ね合わせることで、円周サイズを微調整することを特徴とする請求項3記載の締付器具。
  7. 清掃対象となる複数本のロープの軸周りに清掃用の回転部材をそれぞれに装着し、
    円弧状に湾曲形成された少なくとも2つの部材が互いに回動自在に連結され、リング状態のときに上記各部材がリング外周径内に収められる複数の締付器具を用いて、上記各回転部材の外周を囲み、上記各締付器具をリング状に閉じた状態で固定することで上記各回転部材を外周から締め付けて上記各ロープに圧着し、
    上記各ロープの移動に伴い、上記各回転部材を上記各ロープの軸周りに回転させて上記各ロープを清掃することを特徴とするロープ清掃方法。
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