JP6734811B2 - 架線二重防護用工具 - Google Patents

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Description

本発明は、張線器に関し、特に、電車線工事で用いられる架線二重防護用工具に関する。
図14に示すように、従来から一般的に、特許文献1に記載の張線器のような3トン重程度の張力を発生させる張線器110は、架線二重防護のための張線器としても用いられ、碍子切込作業や碍子引留作業などで用いられる第1の掴線器11と主の張線器Pとを連結するチェーンCが切断し架線Lを保持できなくなる場合などの不測の事態に備えるために、架線Lを掴持する第2の掴線器12に連結される予備の張線器として用いられていた。
国際公開第2011/001503号
特許文献1には、掴線器と張線器とを繋ぐ紐状部材は、ワイヤの外、ベルトやロープ等であってもよいと記載されているが、3トン重程度の張力に耐えられるようにするためには、通常、チェーンが用いられる。そのため、特許文献1に記載の張線器は、非常に重くなっており、高所作業において用いられる際に、作業効率の低下と作業員の危険増加の要因となっていた。
また、特許文献1に記載の張線器は、高所作業において用いられるバケットの内部においてある程度場所を必要とするものの、作業効率の向上の観点から、予備の張線器として、必要最小限の大きさを有する張線器が求められていた。
そこで、本発明は、軽量化と省スペース化とを実現し、作業効率の向上と作業員の危険増加要因とはならないこととを実現する架線二重防護用工具を提供することを目的とする。
この発明に係る架線二重防護用工具は、架線を掴持する架線掴持部に連結されて架線掴持部を架線の張線方向に引っ張る弾性索状体と、架線を引っ張ったことによる張力を弾性索状体から受け固定物側へ伝達する梃子部と、固定物に連結され梃子部から伝達された張力を受け止める本体部と、を備える架線二重防護用工具であって、本体部は、張線方向と交差する方向にのびるように形成された本体部材と、本体部材に一体的に接続されたフックと、本体部材に接続された支点軸と、本体部材に一体的に接続された咬持受け部と、を有し、梃子部は、本体部材の位置よりも架線掴持部側の位置であって張線方向と交差する方向に延びるように形成された梃子部材と、梃子部材に回転可能に接続されたプーリと、梃子部材に接続された略扇形状の咬持カムと、を有し、弾性索状体は、架線掴持部から梃子部と本体部とを経由して、張線方向と交差する方向に懸垂し、フックは、本体部の固定物側の位置において張線方向にのびるように設けられ、固定物に直接的又は間接的に連結して、本体部を固定し、支点軸は、本体部の架線掴持部側の位置であってフックが設けられる位置よりも懸垂する弾性索状体側の位置に設けられ、咬持受け部は、支点軸が設けられる位置よりも固定物側の位置であって更に懸垂する弾性索状体側の位置に設けられ、プーリは、フックと架線掴持部とを結ぶ仮想線分上に位置し張線方向及び梃子部材ののびる方向と直交する方向にのび梃子部材に回転可能に接続するプーリ軸を介して、梃子部材において軸支され、架線掴持部側から弾性索状体を巻き回され、ラチェット機構により、架線及び弾性索状体の張力が緩む向きへの回転を制限される一方で逆の向きには自由に回転可能であるように構成され、咬持カムは、プーリが設けられる位置よりも梃子部の固定物側の位置であって懸垂する弾性索状体側の位置に、本体部の咬持受け部と対向するように設けられ、本体部の支点軸が、梃子部材を梃子部のプーリと咬持カムとの略中間位置で回動可能に軸支して、本体部材と梃子部材とは、回動可能に連結され、弾性索状体は、架線掴持部側からプーリに巻き回された後、支点軸とフックとの間で本体部の内部を経由して、咬持カムと咬持受け部との間を挿通して、懸垂し、架線が引っ張られたことによる張力を架線掴持部と弾性索状体とを介してプーリが受け、ラチェット機構によりプーリの回転が制限されたことにより、プーリ軸が本体部材から離れる向きに、梃子部材は、支点軸を中心として回動し、これにともない、梃子部の咬持カムが、本体部の咬持受け部に向かって支点軸を中心として回動することにより、弾性索状体は、咬持カムと咬持受け部との間で咬持されることを特徴とする、ように構成されている。
この発明によれば、架線の張力が、架線掴持部例えば掴線器に伝わる。架線が引っ張られていることによる張力を掴線器と弾性索状体とを介してプーリが受ける。ラチェット機構によりプーリの回転が制限されており、プーリが受けた張力はプーリ軸に伝達される。プーリ軸が梃子部材を架線掴持部側に引っ張り、梃子部材は、本体部材から離れる向きに、支点軸を中心として回動する。これにともない、梃子部の咬持カムが、本体部の咬持受け部に向かって支点軸を中心として回動する。そして、架線掴持部側からプーリに巻き回された後、支点軸とフックとの間で本体部の内部を経由して、咬持カムと咬持受け部との間を挿通して、懸垂する弾性索状体は、咬持カムと咬持受け部との間で咬持される。
このとき、支点軸を梃子の原理における支点と考えると、張力が入力されるプーリが力点となり、咬持カムが力を出力する作用点となる、梃子が成立している。したがって、架線掴持部側から、架線からの張力を掴線器と弾性索状体とを介して架線二重防護用工具が受けることにより、その張力が起因して、架線二重防護用工具は梃子の原理により自動的に弾性索状体をしっかりと咬持する。これにより、咬持カムと咬持受け部とから、弾性索状体には架線二重防護用工具から強い制動力が作用されることとなる。
さらに、プーリは、ラチェット機構により、架線及び弾性索状体の張力が緩む向きへの回転を制限される一方で逆の向きには自由に回転可能であるように構成されていることから、架線からの張力によって弾性索状体が架線掴持工具側へ引き出されることに対して制動力を生じていることとなる。
つまり、架線二重防護用工具は、架線からの張力によって架線掴持工具側の弾性索状体が緩む向きに引き出されることに対して、2つの制動装置を備えた張線器である。言い換えれば、架線は、架線二重防護用工具を用いることによって、二重に防護された状態となっている。
また、架線二重防護用工具は、従来の張線器に用いられているような金属チェーンやワイヤーロープが用いられてはおらず、弾性索状体が用いられていることから、軽量に構成されている。したがって、架線二重防護用工具は、高所作業において用いられる際に、作業効率の向上と作業員の危険増加要因とはならないこととが実現される。
また、架線二重防護用工具は、弾性索状体が用いられていることと、弾性索状体の牽引機構がラチェット機構を有するプーリと人の手の力程度の力による牽引とによるものであることと、から、小型化された張線器として構成されている。したがって、架線二重防護用工具は、高所作業において用いられるバケットの中において省スペース化が実現され、作業効率の向上が実現される。
また、架線二重防護用工具は、弾性索状体を人の手の力程度の力によって引っ張ることが可能であることから、張線作業が簡便であり、作業効率の向上が実現される。
この発明に係る架線二重防護用工具は、弾性索状体は、プーリに2回以上巻きまわされ、一方端が張線方向において架線掴持部の架線掴持工具に連結され、他方端がたるみとりになることを特徴とする、するように構成されていてもよい。
この発明によれば、弾性索状体が、プーリに2回以上巻きまわされていることから、プーリ上で滑りにくい構成となっている。したがって、架線二重防護用工具は、プーリのラチェット機構による制動力が弾性索状体に確実に作用することが実現される。
この発明に係る架線二重防護用工具は、咬持カムは、梃子部材に回動可能に設けられていることを特徴とする、するように構成されていてもよい。
この発明によれば、架線二重防護用工具は、咬持カムが、咬持カム取付用ボルトを中心として回動する略扇形状のカム部材であることから、略弧形状の全体形状を有する咬持受け部との間で、弾性索状体の太さに合わせて、適切な間隔をおいて、かつ、鋸歯状面と鋸歯状面とが略平行となるように、弾性索状体を咬持することが実現される。咬持カムは、細い弾性索状体の場合よりも、太い弾性索状体の場合において、若干下を向く。つまり、咬持カムは、弾性索状体の太さに応じて、咬持受け部との間で、適切な間隔をおいて、かつ、咬持面と咬持面とが略平行となるように、その向きを調整する。この咬持カムの向きが調整される作用は、弾性索状体が架線からの張力によって咬持されていく過程において、自動的に実現される。
この発明に係る架線二重防護用工具は、咬持カムは、咬持受け部側の面が鋸歯状面で形成されており、咬持受け部は、咬持カム側の面が鋸歯状面で形成されている、ように構成されていてもよい。
この発明によれば、架線二重防護用工具は梃子の原理により自動的に弾性索状体をしっかりと咬持する際において、咬持カムの鋸歯状面と咬持受け部の鋸歯状面とが相まって、弾性索状体には架線二重防護用工具からより強い制動力が作用されることとなる。
本発明に係る架線二重防護用工具によれば、軽量化と省スペース化とを実現することができる。
本発明に係る架線二重防護用工具の正面図である。 本発明に係る架線二重防護用工具の平面図である。 本発明に係る架線二重防護用工具の弾性索状体を掴持している状態における正面図である(弾性索状体の太さが中である場合)。 本発明に係る架線二重防護用工具の弾性索状体を掴持している状態における正面図である(弾性索状体の太さが大である場合)。 本発明に係る架線二重防護用工具の弾性索状体を掴持している状態における正面図である(弾性索状体の太さが細である場合)。 本発明に係る本体部材の正面図である。 本発明に係る梃子部材(手前側)の正面図である。 本発明に係る梃子部材(向こう側)の正面図である。 本発明に係る咬持受け部の正面図である。 本発明に係る咬持カムの正面図である。 本発明に係るガイド板(手前側)の斜視図である。 本発明に係るガイド板(向こう側)の斜視図である。 本発明に係る架線二重防護用工具の使用状態における模式的な正面図である。 本発明に係る従来の架線二重防護に用いられる張線器の使用状態における模式的な正面図である。 本発明に係る架線二重防護用工具の他の実施例における正面図である。
以下、本発明の実施形態に係る架線二重防護用工具について、図を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において用いられる方向を、次のように定義する。弾性索状体100が連結する架線掴持工具12側を架線掴持工具12側とし、本体部20のフック24が連結する土地定着物G側を土地定着物G側とする。鉛直上向きを上向きとし、鉛直下向きを下向きとする。フック24を右側としたときの手前側を手前側又は前側とし、向こう側を向こう側又は後ろ側とする。また、弾性索状体100が架線二重防護用工具10から懸垂する際の、懸垂する弾性索状体100側を懸垂する弾性索状体100側とする。また、架線Lを張線することにより架線Lが示す方向を、張線方向とする。
図13に示すように、架線二重防護用工具10は、架線Lを掴持する例えば掴線器である架線掴持工具12に連結して、もう一つの架線掴持工具11と主の張線器Pとを連結するチェーンCが切断した場合など、架線Lを保持できなくなるなどの不測の事態に備える架線二重防護のための予備の張線器として用いられる。
つまり、架線Lは、2つの架線掴持工具11及び架線掴持工具12が掴持されている。そして、架線Lを掴持する架線掴持工具11には、主の張線器Pが連結されているが、主の張線器Pが架線掴持工具11を保持できなくなり、架線Lが落下するなどの不測の事態が生じないよう、もう一つの架線掴持工具12に連結する予備の張線器として、架線二重防護用工具10が用いられる。
図1及び図2に示すように、架線二重防護用工具10は、本体部20と梃子部50と弾性索状体100とを備える。詳細には、この発明の実施の形態にかかる架線二重防護用工具10は、架線Lを掴持する架線掴持部にある架線掴持工具12に連結されて架線掴持工具12を架線Lの張線方向に引っ張る弾性索状体100と、架線Lを引っ張ったことによる張力を弾性索状体100から受け土地定着物G等の張線器を固定する固定物側へ伝達する梃子部50と、固定物に連結され梃子部50から伝達された張力を受け止める本体部20と、を備える。
以下、各構成要素について説明する。
弾性索状体100は、架線Lを掴持する架線掴持工具12に連結されて架線二重防護用工具10によって架線掴持工具12を架線Lの張線方向に引っ張ることを可能とする索状体である。弾性索状体100は、弾性を有し、咬持されることにより強く保持されることが可能な索状体である。弾性索状体100は、例えば、アラミド繊維で形成されたロープのような、高強度繊維ロープである。
弾性索状体100は、プーリ60に2回以上巻きまわされ、一方端が張線方向において架線掴持部の架線掴持工具12に連結され、他方端が自由端でたるみとりになる。
架線二重防護用工具10は、土地定着物Gに直接的又は間接的に連結して固定される。例えば、架線Lを保持するための土地定着物Gである柱Gに接続して、柱Gから遠ざかる向きへの移動が固定される。つまり、架線二重防護用工具10の、張線方向であって架線掴持工具12側への移動は、固定されている。
本体部20について説明する。
図1と図13とに示すように、本体部20は、土地定着物G等の架線二重防護用工具10を固定する固定物に連結され、後述する梃子部50から伝達された架線Lによる張力を受け止める。本体部20は、張線方向と交差する方向にのびるように形成された本体部材22と、本体部材22に一体的に接続されたフック24と、本体部材22に接続された支点軸26と、本体部材22に一体的に接続された咬持受け部28と、を有する。
図1と図6とに示すように、本体部20は、前後に適宜な間隔をおいて配設された本体部材22を構成する一対の板状部材22a及び板状部材22bの間に、支点軸26が架け渡されるように、本体部材22を構成する板状部材22a及び板状部材22bの各々に支点軸孔22a1及び支点軸孔22b1が貫設されている。
図6に示すように、本体部材22は、2枚の板状部材22aと板状部材22bとにより構成される。板状部材22aと板状部材22bとは、同一形状の板状の部材である。本体部20において、一方の板状部材22aは手前側に、他方の板状部材22bは向こう側に、その主面が対向し対称となるように配設される。
図1と図6とに示すように、板状部材22a、22bは、フック24を右側に配置して手前側から見たときに、張線方向と交差する方向つまり略鉛直方向にのびるように形成されている。さらに、板状部材22a、22bは、フック24を右側に配置して手前側から見たときに、鉛直方向の中間位置から架線掴持工具12側(左側)つまりフック24とは反対側に向けて膨出するように形成されている。膨出された部位に、支点軸26が設けられる。
図1に示すように、フック24は、本体部材22に一体的に接続され、本体部20の土地定着物G側の位置において張線方向にのびるように設けられ、土地定着物Gに直接的又は間接的に連結して、本体部20を固定する。フック24は、例えば、架線Lを保持するための固定物である土地に定着された柱Gに接続して、柱Gから遠ざかる向きへの本体部20及び架線二重防護用工具10の移動をしないように固定する。
フック24は、フックカバー250とフックばね252とスプリングピン254とフック柄256とブロック258a、258bとを更に備えている。
フックカバー250は、フック24の開口部分をフックばね252によって閉じる向きに付勢されながら開閉可能に封止することによって、フック24にかけられる土地定着物G側の係止部材が、フック24から脱落しないようにする。
フック柄256は、張線方向にのびる筒状部材である。フック柄256は、土地定着物G側から、基端側のフック24を嵌挿し、スプリングピン254を張線方向と直交する方向に、フック柄256と基端側のフック24とに貫通するように挿入することで、フック24を一体的に接続する。フック柄256は、架線掴持工具12側に、フック取付用六角ボルト290を2本挿通するための孔が2つ開けられている。
さらに、図1と図2とに示すように、ブロック258a、258bは、張線方向にのびる二つの直方体形状の部材である。ブロック258a、258bは、本体部材22と一体的に接続されるために、フック取付用六角ボルト290を2本挿通するための孔が2つ開けられている。ブロック258aは、手前側の本体部材22である板状部材22aに接続する。ブロック258bは、向こう側の本体部材22である板状部材22bに接続する。フック取付用六角ボルト290は、手前側から板状部材22a、ブロック258a、フック柄256、ブロック258b、板状部材22bを挿通して、ナットで締められて、それらを一体的に接続する。
フロック258aは、前後方向がブロック258bよりも、若干長く形成されている。これにより、フック24は、上から見た平面視において、板状部材22aと板状部材22bの中間位置よりも、本体部材22の向こう側に若干ずれた状態で接続されている。したがって、弾性索状体100が回転車62の向こう側から巻き回されていることにより、架線Lを引っ張ったことによる張力が回転車62を介して架線二重防護用工具10に入力する位置と、フック24と、が張線方向上の土地定着物Gと架線掴持工具12とを結ぶ仮想線分V上で一致することとなる。したがって、架線Lから引っ張られ、同時に土地定着物Gから引っ張られる架線二重防護用工具10は、せん断するような応力が生じにくくなり、その強度はより高いものとなる。
図1に示すように、支点軸26は、本体部材22に一体的に接続されており、板状部材22a、22bに形成された支点軸孔22a1、22b1を挿通して板状部材22aと板状部材22bとを繋ぐように、板状部材22aと板状部材22bとが対向する面と直交する方向である前後方向にのびる、例えば六角ボルトのような軸状部材である。
支点軸26は、本体部材22の板状部材22aと板状部材22bとを平行にかつ一体的に接続する。
支点軸26は、弾性索状体100の一方端の架線掴持工具12側の位置であってフック24が設けられる位置よりも懸垂する弾性索状体100の他端側の位置であり、高さ方向におけるフック24と咬持受け部28との略中間の位置に設けられる。
さらに、支点軸26は、後述するように、梃子部50の梃子部材52の回動運動の支点となる部材である。支点軸26が、梃子部材52を梃子部50の回転車62と咬持カム70との略中間位置で回動可能に軸支して、本体部材22と梃子部材52とは、回動可能に連結される
図1と図9とに示すように、咬持受け部28は、本体部材22に一体的に接続されており、板状部材22aと板状部材22bとを繋ぐように、張線方向及び本体部材22ののびる方向と直交する方向である前後方向にのびる、部材である。咬持受け部28は、支点軸26が設けられる位置よりも土地定着物G側の位置であって更に懸垂する弾性索状体100側の位置に設けられる。咬持受け部28は、咬持受け部取付用六角ボルト292が挿通されるための、孔が2つ形成されている。咬持受け部取付用六角ボルト292は、手前側から板状部材22a、咬持受け部28、板状部材22bとを挿通して、板状部材22bの向こう側においてナットで締められて、それらを一体的に接続する。
図3に示すように、咬持受け部28は、本体部材22の板状部材22aと板状部材22bとを一体的に接続するとともに、後述する梃子部50の咬持カム70と対向し、咬持カム70との間で協働して弾性索状体100を咬持することによって、架線掴持工具12側から引っ張られた弾性索状体100に架線二重防護用工具10の中で制動力を及ぼすことを可能とする。
図9に示すように、咬持受け部28は、架線掴持工具12側の面、より詳細には、咬持カム70側の面が、架線掴持工具12側に向けて歯が突き出る鋸歯状面282で構成するように形成されている。鋸歯状面282は、手前側から見た正面視において、全体形状がフック24側つまり右側に凹むような略弧形状を描くとともに、懸垂する弾性索状体100側つまり下側に向かってより傾斜のある複数の鋸歯が本体部材22ののびる方向つまり鉛直方向に適宜な間隔をおいて並んだような形状に形成されている。咬持受け部28は、鋸歯状面282の複数の鋸歯が、架線掴持工具12側から引っ張られた弾性索状体100にひっかることで、より強い制動力を発揮することができる。
図1に示すように、本体部20の本体部材22である板状部材22aと板状部材22bとは、支点軸26とフック取付用六角ボルト290との間で、梃子部材制限用ボルト294が前後方向に挿通されている。梃子部材制限用ボルト294は、後述する梃子部材52の支点軸26の回動範囲を制限し、回転車62又はガイド板64a、64bがブロック258a、258bに接触することのないようにするための部材である。
次に、梃子部50について説明する。
図1と図13とに示すように、梃子部50は、架線Lを引っ張ったことによる張力を弾性索状体100から受け土地定着物G側の本体部20へ伝達する。梃子部50は、本体部材22の位置よりも架線掴持工具12側の位置であって張線方向と交差する方向に延びるように形成された梃子部材52と、梃子部材52に回転可能に接続された回転車62を有するプーリ60と、梃子部材52に接続された略扇形状の咬持カム70とを備える。
梃子部50は、前後に適宜な間隔をおいて配設された梃子部材52を構成する一対の板状部材52aと板状部材52bとの間に、本体部20の支点軸26が挿通され、本体部20の本体部材22に回動可能に取り付けられる。
梃子部材52を構成する一対の板状部材52a及び板状部材52bは、本体部20の本体部材22を構成する板状部材22a及び板状部材22bと平行になるように取り付けられる。
梃子部材52は、本体部材22の位置よりも架線掴持工具12側の位置に配設される。梃子部材52は、張線方向と交差する方向つまり略鉛直方向に延びるように形成されている。
図7と図8とに示すように、梃子部材52は、2枚の板状部材52aと板状部材52bとにより構成される。板状部材52aと板状部材52bとは、略三角形状の板状の部材である。梃子部50において、板状部材52aは手前側に、板状部材52bは向こう側に、その主面が対向するように、配設される。板状部材52a、52bは、フック24を右側になるように架線二重防護用工具10を配置して手前側から見たときに、張線方向と交差する方向つまり略鉛直方向にのびるように形成されている。
図1と図7とに示すように、板状部材52aは、上端の頂点相当部分には爪69が設けられるとともに梃子部材52が一体化されるための固定軸54が挿通される孔52a1が形成されており、架線掴持工具12側である左端の頂点相当部分から中心部分には、後述するプーリ軸68と回転車62に接続する歯車接合用ボルト620とを挿通するための大孔52a2が形成されており、下端の頂点相当部分には咬持カム70が設けられるための咬持カム取付用ボルト74が挿通されるための孔52a3が形成されている。また、板状部材52aは、本体部材22に回動可能に連結されるために本体部20の支点軸26が挿通される孔52a4が形成されている。
同様に、図1と図8とに示すように、板状部材52bは、上端の頂点相当部分には梃子部材52が一体化されるための固定軸54が挿通される孔52b1が形成されており、架線掴持工具12側である左端の頂点相当部分には、後述するプーリ軸68を挿通するための孔52b2が形成されており、咬持カム70が設けられるための咬持カム取付用ボルト74が挿通されるための孔52b3が形成されている。また、板状部材52bは、本体部材22に回動可能に連結されるために本体部20の支点軸26が挿通される孔52b4が形成されている。
図1と図2とに示すように、プーリ60は、梃子部材52に回転可能に接続される。詳細には、プーリ60は、フック24と架線掴持工具12とを結ぶ仮想線分V上に位置し張線方向及び梃子部材52ののびる方向と直交する方向にのび梃子部材52に回転可能に接続するプーリ軸68を介して、梃子部材52において軸支される。
プーリ60は、回転車62と歯車接合用ボルト620とガイド板64a、64bと歯車66とプーリ軸68と爪69とコイルバネ690とにより構成される。
回転車62は、プーリ60において弾性索状体100を巻き回される円柱状部材である。プーリ軸68は、回転車62の回転軸であり、張線方向及び梃子部材52ののびる方向と直交する方向にのび梃子部材52に回転可能に接続する。回転車62は、架線掴持工具12側から弾性索状体100を、2回以上、例えば2回半巻き回されて、下側から弾性索状体100を放す。回転車62は、板状部材52aを挟んで手前側に歯車66が複数の歯車接合用ボルト620を用いて接続されている。複数の歯車接合用ボルト620は、プーリ軸68を中心として同径の円上に適宜の間隔をおいて、回転車62と歯車66とを一体的に接続する。
プーリ軸68は、梃子部材52の板状部材52a、52bに貫設された大孔52a2、孔52b2に架け渡されており、板状部材52aの手前側に突き出ている。プーリ軸68の板状部材52aより突き出た部位に、ラチェット機構を構成する歯車66が取り付けられている。
図1と図11と図12とに示すように、ガイド板64a、64bは、回転車62の手前側と向こう側で、回転車62に弾性索状体100が適切に巻回されるように、弾性索状体100の進行を案内するための部材である。ガイド板64a、64bは、手前側から見た正面視において、回転車62と同心とする円形部材であり、上側から見た平面視において、一部が螺旋状に回転車62に巻きつくような斜めに傾いた形状に、形成されている。ガイド板64a、64bは、板状部材52a、52bに、それぞれ一体的に接続され、固定されている。つまり、ガイド板64a、64bは、回転車62の回転に伴って回転はしない。
図1に示すように、歯車66は、板状部材52aの手前側で回転車62と一体的に回転するように接続されている。歯車66は、複数の鋸歯状の歯がプーリ軸68を中心として同径の円上に適宜の間隔をおいて形成されている。複数の鋸歯状の歯は、歯車66の上側で架線掴持工具12側に傾き、歯車66の下側(懸垂する弾性索状体100側)で土地定着物G側に傾いている。歯車66の鋸歯状の歯に爪69が噛合する。したがって、歯車66と爪69とによって、回転車62すなわちプーリ60は、架線L及び弾性索状体100の張力が緩む向きへの回転を制限される一方で逆の向きには自由に回転可能であるようなラチェット機構を構成される。
図1に示すように、爪69は、歯車66の歯に噛合して、歯車66すなわちプーリ60が間欠的な一方向回転運動をして、逆方向の回転を阻止するように、構成されている。
図1と図10とに示すように、咬持カム70は、咬持受け部28と対向し、咬持受け部28との間で協働して弾性索状体100を咬持することによって、架線掴持工具12側から引っ張られた弾性索状体100に架線二重防護用工具10の中で制動力を及ぼすことを可能とする。
咬持カム70は、梃子部50のプーリ60が設けられる位置(プーリ60のフック24側の位置)よりも土地定着物G側の位置であって懸垂する弾性索状体100側の位置において、プーリ60のフック24側より斜め下方に弾性索状体100がのびるように設けられ、咬持カム70の咬持面と本体部20の咬持受け部28の咬持面とが対向するように設けられている。言い換えれば、咬持カム70は、梃子部材52の懸垂する弾性索状体100側(下側)の頂点相当部分において、張線方向及び梃子部材52ののびる方向と直交する方向にのびるように、板状部材52aと板状部材52bとの間に架け渡された咬持カム取付用ボルト74を介して、梃子部材52に回動可能に取り付けられている。
咬持カム70は、正面視において、咬持カム取付用ボルト74を中心として回動する略扇形状のカム部材である。
咬持カム取付用ボルト74は、咬持部材52を構成する板状部材52aと板状部材52bとの間において自由に回転可能な状態で挿通されている。これにより、咬持カム70は、咬持部材52に回動可能に設けられている。
咬持カム70は、本体部20の咬持受け部28と対向するように、正面視において略扇形を形成する面を向けている。咬持カム70は、図10の半径r1と半径r2とに示すように、その回動中心から、略扇形の円弧の中間位置において小径である半径に形成され、円弧の始点及び終点付近において大径である半径に形成されている。咬持カム70は、正面視において扇形を形成する面は、複数の鋸歯が形成されている鋸歯状面72である。つまり、咬持カム70は、咬持受け部28側の面が鋸歯状面72で形成されている。鋸歯状面72は、手前側から見た正面視において、土地定着物G側つまり右側に凸となるような略扇形状の全体形状を描くとともに、懸垂する弾性索状体100側つまり下側に向かってより傾斜のある複数の鋸歯が梃子部材52ののびる方向つまり略鉛直方向に適宜な間隔をおいて並んだような形状に形成されている。
咬持カム70は、鋸歯状面72の複数の鋸歯が、架線掴持工具12側から引っ張られた弾性索状体100にひっかかることで、より強い制動力を発揮することができる。
本体部20の支点軸26が、梃子部材52を梃子部50のプーリ60と咬持カム70との略中間位置で回動可能に軸支して、本体部材22と梃子部材52とは、回動可能に連結される。
図1に示すように、弾性索状体100は、架線掴持工具12側からプーリ60に巻き回された後、支点軸26とフック24との間で本体部20の内部を経由して、咬持カム70と咬持受け部28との間を挿通して、懸垂する。
次に、架線二重防護用工具10の使用状態を説明する。
図13に示すように、架線二重防護用工具10は、架線掴持工具である例えば掴線器(以下「第1の掴線器11」という。)に掴持された架線Lを土地定着物Gである例えば柱G側に引っ張るために第1の掴線器11に連結した主の張線器Pとは別に、架線Lにもう一つの掴線器(以下「第2の掴線器12」という。)が掴持されて、その掴線器12に連結される予備の張線器として、用いられる。
架線二重防護用工具10が用いられるまでの過程も含めて、説明する。
第1の掴線器11が架線Lを掴持する。第1の掴線器11の連結部分に主の張線器Pが連結される。さらに、第2の掴線器12が架線Lを掴持する。第2の掴線器12に架線二重防護用工具10の弾性索状体100が連結される。主の張線器Pと架線二重防護用工具10とは、ともに、柱Gに連結されて固定されている。
まず、主の張線器Pがその操作ハンドルを用いられて架線Lを張線方向であって柱G側に引っ張る。これにより、架線Lを掴持する第2の掴線器12も柱G側に移動し、第2の掴線器12に連結する弾性索状体100が緩んでいく。したがって、架線掴持工具12側の弾性索状体100の緩みをとるために、架線二重防護用工具10の懸垂する弾性索状体100側から、弾性索状体100の自由端を引っ張る。
架線二重防護用工具10において、懸垂する弾性索状体100側から弾性索状体100が引っ張られた際には、支点軸26を中心として、梃子部50が、咬持カム70と咬持受け部28とが離れる向き(図13では時計回りの向き)に回動する。したがって、咬持カム70と咬持受け部28とによって、弾性索状体100は咬持されない。さらに、架線二重防護用工具10において、懸垂する弾性索状体100側から弾性索状体100が引っ張られた際には、弾性索状体100が巻き回されているプーリ60は、ラチェット機構が作用しないため、自由に弾性索状体100を懸垂する弾性索状体100側に送り出す。これにより、架線掴持工具側からプーリ60に緩んでいた弾性索状体100は巻き入れられることとなる。懸垂する弾性索状体100側から弾性索状体100を引っ張るために必要な力は、人の手の力程度の力でよい。
上記の、主の張線器Pが架線Lを引っ張り、架線掴持工具12側の弾性索状体100が緩み、架線二重防護用工具10の懸垂する弾性索状体100側から弾性索状体100を引っ張るという動作を繰り返す。
このとき、架線二重防護用工具10は、万一、主の張線器PのチェーンCが切断するなどして、主の張線器Pが架線Lを保持できなくなった場合でも、第2の掴線器12と弾性索状体100と柱Gとにより、架線Lの保持された状態を維持することができる。つまり、架線Lは、架線二重防護用工具10を用いることによって、二重に防護された状態となっている。
主の張線器PのチェーンCが切断するなどして、主の張線器Pが架線Lを保持できなくなった場合、それまで主の張線器Pが架線Lを引っ張っていたことによる架線Lの張力が、第2の掴線器12に伝わる。架線Lが引っ張られていることによる張力を第2の掴線器12と弾性索状体100とを介してプーリ60が受ける。ラチェット機構によりプーリ60つまり回転車62の回転が制限されており、プーリ60が受けた張力は回転車62を軸支するプーリ軸68に伝達される。プーリ軸68が梃子部材52を架線掴持工具12側に引っ張り、梃子部材52は、本体部材22から離れる向きに(図13においては反時計回りに)、支点軸26を中心として回動する。
これにともない、梃子部50の咬持カム70が、本体部20の咬持受け部28に向かって支点軸26を中心として回動する。そして、架線掴持工具12側からプーリ60に巻き回された後、支点軸26とフック24との間で本体部20の内部を経由して、咬持カム70と咬持受け部28との間を挿通して、懸垂する弾性索状体100は、咬持カム70と咬持受け部28との間で咬持される。
このとき、支点軸26を梃子の原理における支点と考えると、張力が入力されるプーリ60が力点となり、咬持カム70が力を出力する作用点となる、梃子が成立している。したがって、架線掴持工具12側から、架線Lからの張力を第2の掴線器12と弾性索状体100とを介して架線二重防護用工具10が受けることにより、その張力が起因して、架線二重防護用工具10は梃子の原理により自動的に弾性索状体100をしっかりと咬持する。咬持カム70の鋸歯状面72と咬持受け部28の鋸歯状面282とも相まって、弾性索状体100には架線二重防護用工具10から強い制動力が作用されることとなる。
さらに、プーリ60は、ラチェット機構により、架線L及び弾性索状体100の張力が緩む向きへの回転を制限される一方で逆の向きには自由に回転可能であるように構成されていることから、架線Lからの張力によって弾性索状体100が架線掴持工具12側へ引き出されることに対して制動力を生じていることとなる。
つまり、架線二重防護用工具10は、架線Lからの張力によって架線掴持工具12側の弾性索状体100が緩む向きに引き出されることに対して、2つの制動装置を備えた張線器である。
また、架線二重防護用工具10は、従来の張線器に用いられているような金属チェーンやワイヤーロープが用いられてはおらず、弾性索状体100が用いられていることから、軽量に構成されている。したがって、架線二重防護用工具10は、高所作業において用いられる際に、作業効率の向上と作業員の危険増加要因とはならないこととが実現される。
また、架線二重防護用工具10は、弾性索状体100が用いられていることと、弾性索状体100の牽引機構がラチェット機構を有するプーリ60と人の手の力程度の力による牽引とによるものであることと、から、小型化された張線器として構成されている。したがって、架線二重防護用工具10は、高所作業において用いられるバケットの中において省スペース化が実現され、作業効率の向上が実現される。
また、架線二重防護用工具10は、弾性索状体100を人の手の力程度の力によって引っ張ることが可能であることから、張線作業が簡便であり、作業効率の向上が実現される。
また、架線二重防護用工具10は、弾性索状体100が、プーリ60に2回以上巻きまわされていることから、プーリ60上つまり回転車62上で滑りにくい構成となっている。したがって、架線二重防護用工具10は、プーリ60のラチェット機構による制動力が弾性索状体100に確実に作用することが実現される。
また、架線二重防護用工具10は、咬持カム70が、咬持カム取付用ボルト74を中心として回動する略扇形状のカム部材であることから、略弧形状の全体形状を有する咬持受け部28との間で、弾性索状体100の太さに合わせて、適切な間隔をおいて、かつ、鋸歯状面72と鋸歯状面282とが略平行となるように、弾性索状体100を咬持することが実現される。例えば、咬持カム70は、細い弾性索状体100の場合には、図5のような向きとなり、中程度の太さの弾性索状体100の場合には、図3のような向きとなり、太い弾性索状体100の場合には、図4のような向きとなる。つまり、咬持カム70は、細い弾性索状体100の場合よりも、太い弾性索状体100の場合において、若干下を向いている。つまり、咬持カム70は、弾性索状体100の太さに応じて、咬持受け部28との間で、適切な間隔をおいて、かつ、鋸歯状面72と鋸歯状面282とが略平行となるように、その向きを調整する。この咬持カム70の向きが調整される作用は、上記の弾性索状体100が架線Lからの張力によって咬持されていく過程において、自動的に実現される。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配列等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
例えば、図15に示すように、架線二重防護用工具10は、弾性索状体100の架線掴持工具側を動滑車に連結し、プーリ60を定滑車とするように、構成されていてもよい。
これにより、弾性索状体100を引っ張るために必要となる力は、半分となり、弾性索状体100の強度は倍となる。
10 架線二重防護用工具
11 架線掴持工具(第1の掴線器)
12 架線掴持工具(第2の掴線器)
C チェーン
L 架線
G 土地定着物(固定物、柱)
V 仮想線分
P 主の張線器
20 本体部
22 本体部材
22a、22b 板状部材
24 フック
250 フックカバー
252 フックばね
254 スプリングピン
256 フック柄
258a、258b ブロック
26 支点軸
28 咬持受け部
282 鋸歯状面
290 フック取付用六角ボルト
292 咬持受け部取付用六角ボルト
294 梃子部材制限用ボルト
50 梃子部
52 梃子部材
52a、52b 板状部材
54 固定軸
60 プーリ
62 回転車
620 歯車接合用ボルト
64a、64b ガイド板
66 歯車
68 プーリ軸
69 爪
690 コイルばね
70 咬持カム
72 鋸歯状面
74 咬持カム取付用ボルト
100 弾性索状体
110 従来の架線二重防護に用いられる張線器

Claims (4)

  1. 架線を掴持する架線掴持部に連結されて架線掴持部を架線の張線方向に引っ張る弾性索状体と、架線を引っ張ったことによる張力を弾性索状体から受け固定物側へ伝達する梃子部と、固定物に連結され梃子部から伝達された張力を受け止める本体部と、を備える架線二重防護用工具であって、
    本体部は、張線方向と交差する方向にのびるように形成された本体部材と、本体部材に一体的に接続されたフックと、本体部材に接続された支点軸と、本体部材に一体的に接続された咬持受け部と、を有し、
    梃子部は、本体部材の位置よりも架線掴持部側の位置であって張線方向と交差する方向に延びるように形成された梃子部材と、梃子部材に回転可能に接続されたプーリと、梃子部材に接続された略扇形状の咬持カムと、を有し、
    弾性索状体は、架線掴持部から梃子部と本体部とを経由して、張線方向と交差する方向に懸垂し、
    フックは、本体部の固定物側の位置において張線方向にのびるように設けられ、固定物に直接的又は間接的に連結して、本体部を固定し、
    支点軸は、本体部の架線掴持部側の位置であってフックが設けられる位置よりも懸垂する弾性索状体側の位置に設けられ、
    咬持受け部は、支点軸が設けられる位置よりも固定物側の位置であって更に懸垂する弾性索状体側の位置に設けられ、
    プーリは、
    フックと架線掴持部とを結ぶ仮想線分上に位置し張線方向及び梃子部材ののびる方向と直交する方向にのび梃子部材に回転可能に接続するプーリ軸を介して、梃子部材において軸支され、
    架線掴持部側から弾性索状体を巻き回され、
    ラチェット機構により、架線及び弾性索状体の張力が緩む向きへの回転を制限される一方で逆の向きには自由に回転可能であるように構成され、
    咬持カムは、プーリが設けられる位置よりも梃子部の固定物側の位置であって懸垂する弾性索状体側の位置に、本体部の咬持受け部と対向するように設けられ、
    本体部の支点軸が、梃子部材を梃子部のプーリと咬持カムとの略中間位置で回動可能に軸支して、本体部材と梃子部材とは、回動可能に連結され、
    弾性索状体は、架線掴持部側からプーリに巻き回された後、支点軸とフックとの間で本体部の内部を経由して、咬持カムと咬持受け部との間を挿通して、懸垂し、
    架線が引っ張られたことによる張力を架線掴持部と弾性索状体とを介してプーリが受け、ラチェット機構によりプーリの回転が制限されたことにより、プーリ軸が本体部材から離れる向きに、梃子部材は、支点軸を中心として回動し、
    これにともない、梃子部の咬持カムが、本体部の咬持受け部に向かって支点軸を中心として回動することにより、弾性索状体は、咬持カムと咬持受け部との間で咬持されることを特徴とする、架線二重防護用工具。
  2. 弾性索状体は、プーリに2回以上巻きまわされ、一方端が張線方向において架線掴持部の架線掴持工具に連結され、他方端がたるみとりになることを特徴とする、請求項1に記載の架線二重防護用工具。
  3. 咬持カムは、梃子部材に回動可能に設けられていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の架線二重防護用工具。
  4. 咬持カムは、咬持受け部側の面が鋸歯状面で形成されており、
    咬持受け部は、咬持カム側の面が鋸歯状面で形成されている、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項3に記載の架線二重防護用工具。
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