JP2019064203A - 樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】意匠面を有する本体部と該本体部の周縁部から意匠面と反対側へ張り出す張出部を有する構成において、張出部先端側の寸法精度を確保しつつ、張出部の白化を抑制した樹脂成形品を提供する。【解決手段】樹脂成形品は、意匠面と反対面とを有し、内部に第1発泡層が形成された本体部と、前記本体部の周縁部に設けられ、前記本体部の厚み方向で前記意匠面と反対側へ張り出し、内部に第2発泡層が形成された張出部と、前記張出部の張出方向の中間部に形成され、前記本体部の周縁部よりも外側へ向けて突出し、内部に第3発泡層が形成された凸部と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂成形品に関する。
樹脂構造体は、金属に比べて軽量であることから、車両用構造部品、車両搭載用品、電子機器の筐体等として幅広く用いられている。樹脂構造体の中でも特に樹脂成形品は軽量であり、自動車等の車両の部品に用いれば、燃費の向上が期待される。
自動車の内装基材等として使用される樹脂成形品の射出発泡成形方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法が知られている。この公報では、一対の成形用金型に形成したキャビティ内に溶融樹脂を注入し、そして発泡を行なっている。
特開2005−238726号公報
溶融樹脂をキャビティ内に注入した場合、成型用金型と接する部分が冷却固化されて膜状のスキン層が形成される。その状態で固定型に対して可動型をコアバックさせてキャビティ内の容積を拡張すると、スキン層で覆われた溶融樹脂が発泡して発泡層となり、樹脂成形品が製造される。
ここで、例えば、意匠面を有する本体部の周縁部から意匠面と反対側へ張り出した張出部に貫通孔が形成された樹脂成形品を成形する場合、キャビティの端末(張出部の先端に対応)に可動型と固定型の合せ目を一致させると、意匠面側を形成する固定型に対して可動型をコアバックさせたときに、可動型に設けられた貫通孔成形用のスライド型も可動型と共に移動する。このとき、貫通孔の固定型側の開口縁部は固定型との接触でスキン層が形成されており、可動型のコアバックによって、スキン層に形成された孔位置と上記スライド型との位置にずれが生じ、成形後の貫通孔の精度が低下しまう。
一方、可動型と固定型の合せ目をキャビティの端末よりも上流側に(張出部の張出方向の中間部に対応)に設定した場合、張出部の外面及び内面が可動型によって成形されるため、成形後の貫通孔の精度の低下が抑制される。しかし、キャビティの端末よりも上流側に可動型と固定型の合せ目を設定すると、合せ目近傍にコアバックによる樹脂の引き伸ばしによって白化現象が生じることがある。
本発明は、上記事実を考慮して、意匠面を有する本体部と該本体部の周縁部から意匠面と反対側へ張り出す張出部を有する構成において、張出部先端側の寸法精度を確保しつつ、張出部の白化を抑制した樹脂成形品を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、次の実施の形態を含む。
<1> 意匠面と反対面とを有し、内部に第1発泡層が形成された本体部と、前記本体部の周縁部に設けられ、前記本体部の厚み方向で前記意匠面と反対側へ張り出し、内部に第2発泡層が形成された張出部と、前記張出部の張出方向の中間部に形成され、前記本体部の周縁部よりも外側へ向けて突出し、内部に第3発泡層が形成された凸部と、を有する樹脂成形品。
<2> 前記凸部の頂部の前記張出方向側の端がパーティングライン上に位置している、<1>に記載の樹脂成形品。
<3> 前記第1発泡層と前記第2発泡層がつながり、前記第2発泡層と前記第3発泡層がつながっている、<1>又は<2>に記載の樹脂成形品。
本発明によれば、意匠面を有する本体部と該本体部の周縁部から意匠面と反対側へ張り出す張出部を有する構成において、張出部先端側の寸法精度を確保しつつ、張出部の白化を抑制した樹脂成形品を提供することが可能となる。
本実施形態の樹脂成形品の背面図である。 図1の樹脂成形品の縦断面図(図1中の2−2線断面図)である。 図2の矢印3で指し示す部分の拡大図である。 金型の概略断面図である。 図4の矢印5で指し示す部分の拡大図である。 コアバック後の図4の矢印5で指し示す部分の拡大図である。 金型から樹脂成形品を脱型する直前の状態を示す図4の矢印5で指し示す部分の拡大図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本明細書において「層の厚み」は、断面カット形状にてマイクロスコープを用いて、9点の厚みを測定し、その算術平均値である。
まず、本実施形態の樹脂成形品について説明する。次に、本実施形態の樹脂成形品を製造するための製造装置及び製造方法について説明する。
<樹脂成形品>
本実施形態の樹脂成形品は、意匠面と反対面とを有し、内部に第1発泡層が形成された本体部と、前記本体部の周縁部に設けられ、前記本体部の厚み方向で前記意匠面と反対側へ張り出し、内部に第2発泡層が形成された張出部と、前記張出部の張出方向の中間部に形成され、前記本体部の周縁部よりも外側へ向けて突出し、内部に第3発泡層が形成された凸部と、を有する。樹脂成形品の具体例を、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各図における各部位の大きさは概念的なものであり、各部位間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
本実施形態の樹脂成形品は、例えば、自動車用部品として用いることができる。但し、樹脂成形品の用途は、自動車用部品に限定されない。
本実施形態の樹脂成形品10は、自動車用部品であり、車体30(図2参照)に取り付けられる。なお、自動車部品としては、例えば、バンパー、サイドマッドガード、フェンダーが挙げられる。
図2に示されるように、樹脂成形品10は、樹脂材料で構成されており、意匠面11Aと反対面11Bを有する本体部11と、本体部11の周縁部11C(図3参照)に設けられ、本体部11の厚み方向(図2において矢印Tで示す方向)で意匠面11Aと反対側へ張り出す張出部12と、張出部12の張出方向の中間部に形成され、本体部11の周縁部11Cよりも外側へ向けて突出する凸部40とを有している。
本体部11は、板状とされ、反対面11Bに車体取付部11D(図1参照)が複数形成されている。この車体取付部11Dは、図示しない取付部材を用いて車体30に本体部11(樹脂成形品10)を取り付けるための部位である。図3に示されるように、本体部11の内部には、第1発泡層13Aが形成されている。具体的には、本体部11は、表面(意匠面11A)及び裏面(反対面11B)を形成する一対の第1スキン層14Aと、一対の第1スキン層14Aの間に形成される第1発泡層13Aとを有している。
図1及び図2に示されるように、張出部12は、板状とされ、本体部11の周縁部11C全体に設けられている。すなわち、本実施形態の張出部12は、本体部11の周縁部11Cに沿って一周分設けられている。なお、本発明は上記構成に限定されず、張出部12は、本体部11の周縁部11Cに沿って断続的に設けられる構成であってもよい。
図2に示されるように、張出部12の張出方向(図3では矢印Eで示す方向)は、本体部11の厚み方向に対し、本体部11の周縁部11Cから外側へ向けて傾斜している。
また、張出部12の張出方向の凸部40よりも先端12A側には、貫通孔12Bが形成されている。この貫通孔12Bは、樹脂成形品10の車体30への取付等に用いられる。
この張出部12の内部には、第2発泡層13Bが形成されている。具体的には、張出部12は、表面及び裏面を形成する一対の第2スキン層14Bと、一対の第2スキン層14Bの間に形成される第2発泡層13Bとを有している。なお、本実施形態の樹脂成形品10では、張出部12の先端12Aと貫通孔12Bとの間に発泡層が形成されていないが、形成されていてもよい。詳細については後述する。また、図3に示されるように、第1発泡層13Aと第2発泡層13Bがつながっていてもよい。
図3に示されるように、凸部40は、張出部12の張出方向の中間部から本体部11の周縁部11Cよりも外側へ向けて突出している。この凸部40は、張出部12の外面に沿って周方向に一周分形成されている。なお、張出部12が本体部11の周縁部11Cに沿って断続して設けられている場合、張出部12の配置に対応した凸部40も断続的に形成される。凸部40は、頂部40Aが平坦面とされている。また、凸部40の頂部40Aの張出方向側の端(平坦面の縁)40Eがパーティングライン上に位置している。言い換えると、頂部40Aの端40Eは、成形時における金型15の合わせ目20に位置している(すなわち、固定型17と可動型19の合わせ目20に一致している。)。
凸部40の内部には、第3発泡層13Cが形成されている。具体的には、凸部40は、表面を形成する第3スキン層14Cと、第3スキン層14Cの内側に形成される第3発泡層13Cとを有している。なお、図3に示されるように、第2発泡層13Bと第3発泡層13Cがつながっていてもよい。
以下では、第1発泡層13A〜13Cをまとめて適宜「発泡層13」と記載し、第1スキン層14A〜14Cをまとめて適宜「スキン層14」と記載する。なお、本実施形態では、樹脂成形品10の表面及び裏面を形成するのがスキン層14であり、内部を形成するのが、発泡層13である。このスキン層14は、樹脂成形品10において発泡層13よりも発泡率が低い部分を指す。
本実施形態の樹脂成形品10を形成する樹脂材料については、後述する。
<金型>
本実施形態の樹脂成形品を成形するための金型は、固定型と、前記固定型に対して開閉方向に移動可能とされ、前記固定型との間に空隙であるキャビティを形成する可動型と、を備え、前記キャビティには間隔が広い部分が形成され、前記広い部分に前記固定型と前記可動型との合せ目が位置する。金型の具体例を、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。金型は、射出成形に用いることができ、発泡成形の用途に好適に用いることができ、射出発泡形成の用途により好適に用いることができる。但し、これらの用途に限定されない。以降、射出発泡成形を例に説明する。
図4に示されるように、成形装置16は、固定型17と、固定型17に対して開閉方向に移動可能とされ、固定型17との間に空隙であるキャビティ18を形成する可動型19と、を備えている。なお、以降、固定型17及び可動型19を「金型15」と総称する場合がある。
キャビティ18には他の部分よりも間隔Sが広い部分が形成されている。この広い部分を適宜キャビティ中間部18Aと記載する。このキャビティ中間部18Aには、固定型17と可動型19との合せ目20が位置する。この合せ目20は、キャビティ中間部18Aにおいて、樹脂成形品10の凸部40を成形する部分に位置している。
また、キャビティ18は、樹脂成形品10の形状に対応し、キャビティ中間部18Aは、樹脂成形品10の凸部40と、張出部12の該凸部40が形成される部分とに対応している。
また、本実施形態では、固定型17に形成されるキャビティ面17Aによって、樹脂成形品10の本体部11の表面(意匠面11A)と、凸部40の頂部40A及び張出部12の張出方向と反対側の面40Bが形成される。また、可動型19に形成されるキャビティ面19Aによって、樹脂成形品10の本体部11の裏面(反対面11B)と、張出部12の表面と、張出部12の裏面及び張出部12の先端12Aが形成される。なお、キャビティ18は、固定型17及び可動型19を型閉めした状態におけるキャビティ面17Aとキャビティ面19Aの間の空隙である。
また、可動型19は、固定型17との合せ面を構成する部分が可動型19の移動方向と直交する方向にスライド可能な複数のスライド型19Bとされている。このスライド型19Bは、内面がキャビティ面19Aの一部とされ、張出部12の表面(外面)を成形する。また、スライド型19Bは、可動型19から樹脂成形品10を取り出す際には、図7に示されるように、可動型19の外周側に移動する。このため、可動型19から樹脂成形品10を取り出し(脱型し)やすくなっている。
さらに、可動型19は、スライド型19Bの対向面を構成する部分の一部が可動型19の移動方向と直交する方向にスライド可能な複数のスライド型19Cとされている。このスライド型19Cは、円柱状で外周面がキャビティ面19Aの一部とされ、張出部12の貫通孔12Bを成形する。また、スライド型19Cは、可動型19から樹脂成形品10を取り出す際には、図7に示されるように、可動型19の内側に移動する。このため、可動型19から樹脂成形品10を取り出し(脱型し)やすくなっている。
また、成形装置16は、キャビティ18まで固定型17を貫通するゲート21と、ゲート21を通じてキャビティ18に溶融状態の樹脂材料Rを射出充填する射出機22と、を備えている。射出機22は、図示しないホッパ(供給部)と図示しないシリンダとを備えている。この射出機22では、樹脂、発泡剤、添加剤等を含有する混合物がホッパ(供給部)からシリンダに供給され、シリンダ内にてスクリュー等で攪拌されて樹脂材料Rとして調製され、所定の圧力でゲート21を通じて樹脂材料Rをキャビティ18内に射出充填する。なお、射出機22は、ゲート21を通じてキャビティ18に溶融状態の樹脂材料Rを射出充填できれば、上記構成に限定されるものではない。
<樹脂成形品の製造方法>
本実施形態の樹脂成形品を製造するための樹脂成形品の製造方法は、上記金型のキャビティ内に発泡剤を含有する樹脂材料を射出する工程と、前記キャビティ内を樹脂材料で充填した後、前記金型を構成する固定型から可動型を開放方向に移動させて前記キャビティ内の容積を拡張する工程と、を備える。
図4に示されるように、射出機22からゲート21を通じて、発泡剤を含有する樹脂材料Rをキャビティ18内に射出充填する。樹脂材料Rが熱可塑性樹脂で構成される場合、樹脂材料Rは加熱して流動化させてキャビティ18内に供給される。
ここで、樹脂材料Rの射出機22のホッパ出口からシリンダ全長の1/3〜1/2までの領域のシリンダ温度を250℃以下に設定することが好ましく、180℃以下に設定することがより好ましく、150℃〜180℃に設定することがさらに好ましく、150℃〜170℃に設定することが特に好ましい。但し、前記領域はホッパ出口を除く温度である。前記領域のシリンダ温度を250℃以下にすることによって、ホッパ出口側からの発泡ガス抜けを抑制でき、成形時の発泡性の改善、安定化等の効果が得られやすい。
本実施形態で使用される樹脂材料は、特に制限されない。例えば、射出発泡成形に使用される樹脂材料は、一般的に、樹脂と発泡剤とを含有する。この樹脂材料Rに用いる樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂(PP)、複合ポリプロピレン系樹脂(PPC)、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)及びポリカーボネート系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。この中でも、ポリプロピレン系樹脂(PP)、複合ポリプロピレン系樹脂(PPC)及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
また、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、炭酸水素ナトリウム(別名、重炭酸ナトリウム、重曹)等の無機発泡剤などが挙げられる。現在、自動車用内装部品の発泡成形では、発泡剤として無機系の炭酸水素ナトリウムが主に用いられているが、塗膜性能(耐温水性等)の向上の観点からは、有機発泡剤が好ましい。
有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられ、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。
また、金型15は、通常、供給される樹脂材料Rよりも低い温度となっている。そのため、樹脂材料Rがキャビティ18内へ充填されることで、金型に接した部分から、樹脂材料Rの固化(スキン層14の形成)が始まる。
なお、キャビティ18内に樹脂材料Rを射出する前に、予めキャビティ18内に窒素ガスを充填しておく、特に、加温して充填しておくことが好ましい。充填する窒素ガスを加温することで、キャビティ18内(金型)の急激な温度低下が抑えられ、樹脂材料Rの発泡性を安定させることができる。また、充填する窒素ガスを加温することで、外気温に左右されることなく、樹脂材料Rの発泡力の外気温依存性が抑制され、樹脂材料Rの発泡性を安定させることができる。
キャビティ18内に充填される窒素ガスの温度は、キャビティ18内(金型15)の急激な温度低下を抑えられる温度であれば特に限定されず、成形安定性の観点からは、30℃〜50℃であることが好ましい。
そして、図5及び図6に示されるように、可動型19を固定型17に対して開放方向(型開き方向)に所定量開き(コアバック)、固化していない樹脂材料Rを発泡させて発泡層13を形成する。その後、可動型19のスライド型19Bとスライド型19Cをスライドさせて固定型17と可動型19を型開きし、樹脂成形品10を固定型17から取り外すことで、樹脂成形品10が得られる。
次に本実施形態の作用効果について説明する。
樹脂成形品10では、本体部11の内部に第1発泡層13Aが形成され、張出部12の内部に第2発泡層13Bが形成され、凸部40の内部に第3発泡層13Cが形成されている。言い換えると、樹脂成形品10の本体部11、張出部12及び凸部40には、コアバック時に各発泡層が形成されている。凸部40の内部に第3発泡層13Cを形成するためには、コアバック時にキャビティ18容積が増加(拡張)する必要がある。そのため、固定型17と可動型19との合わせ目20は、凸部40の頂部40Aに位置するように構成されている。ここで、固定型17と可動型19の合せ目20がキャビティ端末部よりも樹脂流れ方向の上流側であるキャビティ18の間隔Sが広い部分(凸部40の頂部40A)に位置するため、張出部12の表面(外面)及び裏面(内面)が可動型19(スライド型19B、19C含む)によって成形されるため、成形後の貫通孔12Bの精度の低下が抑制される。
また、固定型17と可動型19の合せ目20をキャビティ18の間隔Sが広い部分(肉厚部)に位置させていることから、コアバック時にキャビティ18の上記広い部分において樹脂が発泡し、その発泡圧で樹脂が引き伸ばされるため、成形後の張出部12に白化現象が生じるのが抑制される。
樹脂成形品10では、凸部40の頂部40Aの張出方向側の端40Eが、成形時に形成されるパーティングラインPL上に位置しているため、例えば、凸部40の頂部40Aの張出方向と反対側の端がパーティングラインPL上に位置するものと比べて、見栄えが向上する。
また、樹脂成形品10では、第1発泡層13Aと第2発泡層13Bがつながり、第2発泡層13Bと第3発泡層13Cがつながっている。言い換えると、本体部11、張出部12及び凸部40には、連続した発泡層が形成されているため、例えば、発泡層が形成されないものと比べて、軽量で且つ、本体部11、張出部12及び凸部40の肉厚向上により剛性が向上する。
本発明は、上述のような実施形態の具体的構成に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。
10 樹脂成形品
11 本体部
11A 意匠面
11B 反対面
11C 周縁部
12 張出部
13A 第1発泡層
13B 第2発泡層
13C 第3発泡層
40 凸部
40A 頂部
PL パーティングライン

Claims (3)

  1. 意匠面と反対面とを有し、内部に第1発泡層が形成された本体部と、
    前記本体部の周縁部に設けられ、前記本体部の厚み方向で前記意匠面と反対側へ張り出し、内部に第2発泡層が形成された張出部と、
    前記張出部の張出方向の中間部に形成され、前記本体部の周縁部よりも外側へ向けて突出し、内部に第3発泡層が形成された凸部と、
    を有する樹脂成形品。
  2. 前記凸部の頂部の前記張出方向側の端がパーティングライン上に位置している、請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 前記第1発泡層と前記第2発泡層がつながり、前記第2発泡層と前記第3発泡層がつながっている、請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形品。
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