JP2009262433A - 発泡樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

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慎也 橋本
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Abstract

【課題】材料供給時と発泡反応時に型クリアランスを調整する成形工法を使用する発泡樹脂成形品の成形方法であって、縦壁部のコーナー部でのR垂れを解消する。
【解決手段】ラゲージサイドトリム10はトリムアッパー(発泡樹脂成形品)20とトリムロア(樹脂成形品)30とを接合一体化して構成され、トリムアッパー20は可動側金型50と固定側金型60とで画成される一般部用キャビティC1、縦壁部用キャビティC2に発泡樹脂材料Mを射出充填した後、可動側金型50を後退操作し発泡スペースSを確保して、発泡反応を行なわせ所要形状に成形される。そして、縦壁部用キャビティC2の型クリアランスd2を一般部用キャビティC1の初期型クリアランスd1+0.2〜0.8mmのように厚肉に設定することで、縦壁部24全体(コーナー部を含む)の発泡反応を有効に行なわせて、境界コーナー部25でのR垂れを回避する。
【選択図】図3

Description

この発明は、発泡樹脂材料の射出充填工程と発泡成形工程とで成形金型の型クリアランスを可変させる成形工法を採用した発泡樹脂成形品の成形方法に係り、特に、製品一般部と縦壁部との間の境界コーナー部でのR垂れを低減して、外観意匠性並びに合わせ精度を向上させた発泡樹脂成形品の成形方法に関する。
図7は車両のラゲージルームにおける側壁パネルの室内面側に装着されるラゲージサイドトリム1を示す正面図であり、ラゲージサイドトリム1は、トリムアッパー2とトリムロア3との上下二分割体を接合固定して構成されている。この従来例においては、トリムアッパー2は、軽量で耐衝撃性に優れた発泡樹脂成形品を採用し、トリムロア3は合成樹脂の射出成形体、あるいはモールドプレス成形体からなる樹脂成形品が採用されている。
そして、トリムアッパー2とトリムロア3の突き合わせ構造は、図8に示すように、トリムアッパー2の縦壁部2aとトリムロア3の縦壁部3aとを突き合わせ、トリムアッパー2の縦壁部2aの先端から水平方向に延びる接合用フランジ4に対してトリムロア3の縦壁部3aの先端を載置するように縦壁部2a,3a同士を突き合わせて、接合用フランジ4上に縦壁部3aの先端を支持することで、精度の良い突き合わせを行なっている。尚、トリムアッパー2は、外表面のスキン層aと内部の発泡層bとから構成されており、トリムアッパー2とトリムロア3との固定については、トリムロア3に溶着用ボス5を立設し、トリムアッパー2の接合用フランジ4に取付孔4aを対応して設ける。そして、溶着用ボス5を取付孔4a内に挿入した後、溶着用ボス5の先端を超音波溶着等によりカシメ加工することで、トリムアッパー2とトリムロア3とを強固に溶着一体化することができる。
次いで、上記トリムアッパー2の成形に使用する成形金型の構成について図9を基に説明する。成形金型6は、可動側金型7と固定側金型8とから大略構成され、可動側金型7は、駆動シリンダ7aの駆動により、固定側金型8に対して型開き、型締めが行なわれ、可動側金型7と固定側金型8との間に画成されるキャビティC内に発泡樹脂材料Mを供給する供給系として、射出機8aが固定側金型8に連結され、この射出機8aから供給される発泡樹脂材料Mは、固定側金型8に設けられたホットランナ8b、バルブゲート8cを通じてキャビティC内に射出充填される。次いで、発泡樹脂材料Mの射出充填工程が完了すれば、図10に示すように、可動側金型7を微小ストローク後退操作させて、型クリアランスを拡げた後、発泡樹脂材料Mの発泡反応を行なわせることで製品表面はスキン層a、内部は発泡層bの二層構造からなるトリムアッパー2の成形が完了する。尚、発泡樹脂材料Mの射出充填工程と、型クリアランスを大きく確保した発泡成形工程の二つの工程を採用した発泡樹脂成形品の成形方法の従来例としては、特許文献1に詳細に記載されている。
特開2002−120252号公報
このように、従来のラゲージサイドトリム1におけるトリムアッパー(発泡樹脂成形品)2の成形方法においては、可動側金型7と固定側金型8との間の型クリアランスを調整することで、精度の良い成形を行なっている。すなわち、発泡樹脂材料Mの射出充填時には、型クリアランスを小さくして、発泡反応を抑えた状態で発泡樹脂材料MをキャビティC内に迅速に供給するとともに、発泡反応時には、型クリアランスを大きく設定することで、最終製品形状にトリムアッパー2を精度良く成形することができる。
しかしながら、従来の成形方法により成形したトリムアッパー2において、縦壁部2aのコーナー部2bにR垂れが生じ易く(図8参照)、トリムアッパー2とトリムロア3との突き合わせ部分にスキや段差等が生じて外観意匠性を低下させるとともに、合わせ精度においても好ましいものではなかった。このことは、トリムアッパー2における縦壁部2aについては、可動側金型7を後退操作した時、型クリアランスを増大させることが難しく、充分な発泡スペースを確保できないこと、並びに可動側金型7の後退時に半成形品が可動側金型7に追従しないことが要因と考えられる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、相互に型開き、型締め可能な可動側金型、固定側金型とからなる成形金型を使用し、発泡樹脂材料の射出充填工程と発泡成形工程とで成形金型の型クリアランスを調整した発泡樹脂成形品の成形方法であって、製品一般部から縦壁部にかけての境界コーナー部において、充分な発泡反応が見込まれ、他部品との突き合わせ部分における外観意匠性並びに合わせ精度を高めることができる発泡樹脂成形品の成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、可動側金型と固定側金型との間で画成されるキャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、可動側金型を後退操作することにより、発泡スペースを確保して、製品一般部とその周縁の縦壁部とを有する発泡樹脂成形品を成形する発泡樹脂成形品の成形方法において、前記可動側金型と固定側金型との型クリアランスは、発泡樹脂材料を射出充填する初期の一般部用キャビティの型クリアランスに対して縦壁部用キャビティの型クリアランスを0.2〜0.8mm増厚した寸法に設定して、可動側金型の後退操作後における発泡反応時、縦壁部での充分な発泡反応を誘起させ、境界コーナー部でのR垂れを低減したことを特徴とする。
ここで、成形金型における可動側金型は、固定側金型に対して型開き、型締めできるように、シリンダ、あるいはプレスラム等により所定ストローク可動できるとともに、特に、発泡樹脂材料の射出充填工程における可動側金型と固定側金型との狭い型クリアランスを確保する第1の金型位置と、第1の金型位置から所定ストローク可動側金型を後退させて発泡スペースを確保する第2の金型位置とが位置決めできるように、可動側金型のストロークが設定される。一方、固定側金型には、発泡樹脂材料をキャビティ内に供給するために、ホットランナ、バルブゲート等の樹脂通路が設けられている。
更に、可動側金型と固定側金型との間で画成されるキャビティ形状に沿って発泡樹脂成形品が成形されるが、発泡樹脂成形品は製品一般部の周縁に縦壁部が連接形成されているため、キャビティ形状についても一般部用キャビティに対して縦壁部用キャビティが連通形成されており、特に、縦壁部用キャビティの厚みを厚肉に設定して、発泡樹脂成形品における縦壁部の境界コーナー部を精度良く形状出ししたことが特徴である。縦壁部用キャビティの板厚の目安としては、発泡樹脂材料の射出充填時、すなわち、初期板厚において一般部用キャビティの型クリアランスd1に対して縦壁部用キャビティの型クリアランスd2=d1+0.2〜0.8mmの範囲に設定するのが好ましい。
そして、本発明方法により製作した発泡樹脂成形品の使用形態については、樹脂成形品と組み合わせて使用することが多い。例えば、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等の車両の側壁パネルの室内面側に装着される比較的大型の内装部品であって、トリムアッパーとトリムロアの上下二分割体、あるいはトリムアッパー、トリムセンター、トリムロアの上下三分割体等の各パーツのいずれかの構造に適用される。トリムアッパーとトリムロアの上下二分割体を例にとると、トリムアッパーを発泡樹脂成形品、トリムロアを樹脂成形品で構成し、トリムロアの裏面に突設した溶着用ボスをトリムアッパーの取付孔に挿入して、先端をカシメ加工等で締結操作することで両者が一体化される。
また、ドアトリム本体にポケットカバーを取り付ける構造にも適用できる。この場合、ドアトリム本体を発泡樹脂成形品、ポケットカバーを樹脂成形品で構成し、ポケットカバーのボスをドアトリム本体の取付孔に挿入して、ボスをカシメ加工することで、両者を組み付ければ良い。
そして、本発明に係る発泡樹脂成形品の成形方法によれば、発泡樹脂成形品は製品一般部とその周縁に連接する縦壁部とを備えており、特に、縦壁部の板厚を増肉することで、製品一般部と縦壁部との境界コーナー部における発泡反応を有効に行なわせ、境界コーナー部での精度の良い形状出しを可能とする。従って、発泡樹脂成形品の縦壁部と他方側の縦壁部とを突き合わせて接合する際、突き合わせ部分に隙間や段差が生じることがなく、外観意匠性に優れるとともに、合わせ精度を向上させることができる。
以上説明した通り、本発明に係る発泡樹脂成形品の成形方法によれば、射出充填時の型クリアランスと発泡成形時の型クリアランスを可変させて、発泡樹脂成形品を成形する成形方法を採用し、特に、縦壁部用キャビティの厚みを一般部用キャビティの初期の厚みに0.2〜0.8mm増厚して、厚み寸法を大きく設定した縦壁部用キャビティを使用して発泡樹脂成形品の二段階成形を行なうというものであるから、製品一般部と縦壁部との間の境界コーナー部でのR垂れを解消でき、外観意匠性並びに合わせ精度を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る発泡樹脂成形品の成形方法の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図6は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明方法により製作したトリムアッパーを備えた上下二分割構造のラゲージサイドトリムを示す正面図、図2は同ラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーとトリムロアとの接合部分の構成を示す断面図、図3は同ラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形に使用する成形金型の概略構成を示す説明図、図4乃至図6は同ラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形方法の各工程を示す説明図である。
図1,図2において、ラゲージサイドトリム10は、車両のラゲージルームの側壁パネルの室内面側に取り付けられる内装部品であり、トリムアッパー20とトリムロア30の上下二分割体から構成されている。トリムアッパー20及びトリムロア30には、それぞれ各種機能部品、例えば、備品を吊り下げるための多機能型フックや、空調用のエアグリル、あるいはスピーカグリル等がトリムアッパー20、あるいはトリムロア30と別体、あるいは一体に設けられているが、本発明の要旨ではないため、ここではこれら機能部品やその取付構造については省略する。
ところで、上記トリムアッパー20は、発泡樹脂成形品が使用されており、この発泡樹脂成形品は、合成樹脂中に発泡剤が混入された素材を使用している。例えば、使用できる合成樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択される。尚、合成樹脂に対して混入される発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。更に、成形方法は後述するが、射出成形工法が採用されている。一方、トリムロア30は、射出成形工法を採用した通常の樹脂成形品が使用され、トリムアッパー20に使用する素材から発泡剤を省略した合成樹脂材料を射出成形することにより成形されている。
次に、図2に基づいて、トリムアッパー20とトリムロア30との接合構造について説明する。まず、トリムアッパー20は、図2に示す断面図から明らかなように、表面のスキン層21と、その内部の発泡層22の二層構造体から構成されており、表面側の製品一般部23の周縁には、剛性を強化するとともに、製品に質感を与えるために縦壁部24が連接形成されている。更に、トリムアッパー20とトリムロア30との突き合わせ部分においては、トリムロア30の対トリムアッパー20側に縦壁部31が形成され、トリムアッパー20の縦壁部24とトリムロア30の縦壁部31とを突き合わせることで、良好な外観意匠性が確保されている。この時、トリムアッパー20においては、製品一般部23から縦壁部24にかけて境界コーナー部25はR垂れすることがなく、合わせ部分の外観意匠性並びに合わせ精度が向上している。
尚、トリムアッパー20とトリムロア30との接合固定構造については、トリムロア30に溶着用ボス32が立設され、トリムアッパー20は縦壁部24の先端から水平方向に延在する接合フランジ26が形成され、接合フランジ26の取付孔27内に溶着用ボス32を挿入して、溶着用ボス32の先端を超音波溶着、熱溶着等によりカシメ加工することで、トリムアッパー20とトリムロア30とが強固に一体化されている。また、溶着用ボス32の周囲に立設する補強リブ33がトリムアッパー20における接合フランジ26面に突き当たり、トリムアッパー20並びにトリムロア30はグラツクことがない。
このように、本発明に係るトリムアッパー20は、縦壁部24における発泡反応を有効に行なえ、製品一般部23から縦壁部24にかけての境界コーナー部25の形状出しが精度良く行なえる。よって、トリムアッパー20とトリムロア30とを接合した際の突き合わせ部分における外観意匠性並びに合わせ精度に優れる。次いで、上記トリムアッパー20を成形する際に使用する成形金型40の構成について図3を基に説明する。この成形金型40は、可動側金型50と固定側金型60と射出機70とから大略構成されている。更に詳しくは、上記可動側金型50はプレスラム51の動作により、型開き位置、型締め位置に加えて発泡成形位置の3つのポジションをとるように駆動される。一方、固定側金型60は、射出機70から供給される発泡樹脂材料Mの樹脂通路となるホットランナ61、バルブゲート62を通じて型面に発泡樹脂材料Mが供給されるとともに、成形後の発泡樹脂成形品であるトリムアッパー20を突き出すためのエジェクタピン63が内装されている。
このように、可動側金型50と固定側金型60との間で画成されるキャビティC形状に沿ってトリムアッパー20が成形されるが、トリムアッパー20は製品一般部23の周縁に縦壁部24が連接形成されているため、キャビティ形状についても一般部用キャビティC1に対して縦壁部用キャビティC2が連通形成されており、特に、縦壁部用キャビティC2の厚みを厚肉に設定して、トリムアッパー20における縦壁部24の境界コーナー部25の形状出しを精度良く行なわせるようにしたことが特徴である。縦壁部用キャビティC2の板厚の目安としては、発泡樹脂材料Mの射出充填時、すなわち、初期板厚において一般部用キャビティC1の型クリアランスd1に対して縦壁部用キャビティC2の型クリアランスd2=d1+0.2〜0.8mmの範囲に設定するのが好ましい。
次いで、図4乃至図6に基づいて、上記トリムアッパー20を精度良く成形する成形方法について逐次説明する。まず、図4に示すように、プレスラム51により可動側金型50は固定側金型60に対して型締めされ、成形金型40が型締め位置にある時、射出機70からホットランナ61、バルブゲート62を通じて一般部用キャビティC1及び縦壁部用キャビティC2内に発泡樹脂材料Mが射出充填される。この時、図示はしないが、外部からキャビティC1,C2内にエアを強制導入し、発泡樹脂材料Mが発泡反応を行なわないようにキャビティC1,C2内に発泡樹脂材料Mを充填するカウンタープレッシャー工法を採用することもできる。
そして、この時、上述したように、縦壁部用キャビティC2の型クリアランスd2を大きく設定しているため、発泡樹脂材料Mは増厚成形される。寸法的に発泡樹脂材料Mの射出充填時において一般部用キャビティC1の型クリアランスd1は1.5〜2.0mmに設定され、縦壁部用キャビティC2の型クリアランスd2は一般部用キャビティC1の型クリアランスd1に0.2〜0.8mm増厚した寸法に調整されている。この時、増厚分が0.2mmに満たない場合は発泡効果が少なく、逆に増厚分が0.8mmを超える場合はヒケが発生し外観への悪影響が懸念されるため、上記範囲が適切である。
次いで、発泡樹脂材料Mの射出充填工程が完了すれば、図5に示すように、可動側金型50が型開き方向に微小ストローク後退する。この可動側金型50の後退動作では、キャビティC1,C2内には未発泡状態の半成形品Pが収容されており、可動側金型50の後退ストロークに対応する発泡スペースSが確保されることになる。更に、図6に示すように、未発泡状態の半成形品Pは発泡反応が誘起され、型クリアランスを大きく設定した発泡スペースS内でスキン層21と発泡層22とが所望の厚みを備えるように成形される。この時、縦壁部用キャビティC2の型クリアランスd2が大きく設定されているため、この部分に射出充填される発泡樹脂材料Mの発泡反応が有効に行なわれ、可動側金型50のコーナー部でのR垂れが軽減され、外観意匠性、合わせ精度の良好な境界コーナー部25が成形される。尚、発泡反応が完了した時、縦壁部用キャビティC2については厚みにそれ程変化はないが、一般部用キャビティC1については発泡後の板厚は2.3〜3.5mmに調整されている。
このように、本発明方法によれば、トリムアッパー20を精度良く成形でき、トリムロア30の縦壁部31と接合した際、突き当て部分においてシャープなラインが形成でき、スキ、段差等が生じることがなく、外観意匠性に優れるとともに、合わせ精度が向上する。
以上説明した実施例は、上下二分割タイプのラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパー20の成形方法に適用したものであるが、本発明方法はこれに限定されることなく、トリムアッパー20とトリムロア30とからなるラゲージサイドトリム10以外にも、ドアトリム、リヤサイドトリム等の分割構造を採用した内装トリムの成形方法は勿論、発泡樹脂成形品からなるドアトリム本体に対して樹脂成形品からなるポケットカバーを接合一体化する仕様におけるドアトリム本体の成形方法にも適用できる。更に、発泡樹脂材料Mの射出充填時、キャビティC1,C2内に圧空エアを供給するカウンタープレッシャー工法を採用することもできる。
本発明方法により製作したトリムアッパーを使用した上下二分割構造のラゲージサイドトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1に示すラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーを成形する際に使用する成形金型の全体構成を示す概要図である。 図1に示すラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形方法における発泡樹脂材料の射出充填工程を示す説明図である。 図1に示すラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形方法における可動側金型の後退操作状態を示す説明図である。 図1に示すラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形方法における発泡成形工程を示す説明図である。 従来のラゲージサイドトリムを示す正面図である。 図7中VIII −VIII 線断面図である。 従来のラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。 従来のラゲージサイドトリムにおけるトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。
符号の説明
10 ラゲージサイドトリム
20 トリムアッパー(発泡樹脂成形品)
21 スキン層
22 発泡層
23 製品一般部
24 縦壁部
25 境界コーナー部
26 接合フランジ
27 取付孔
30 トリムロア(樹脂成形品)
31 縦壁部
32 溶着用ボス
33 補強リブ
40 成形金型
50 可動側金型
51 プレスラム
60 固定側金型
61 ホットランナ
62 バルブゲート
63 エジェクタピン
70 射出機
C1 一般部用キャビティ
C2 縦壁部用キャビティ
M 発泡樹脂材料
P 半成形品
S 発泡スペース
d1 一般部用キャビティの型クリアランス
d2 縦壁部用キャビティの型クリアランス

Claims (1)

  1. 可動側金型(50)と固定側金型(60)との間で画成されるキャビティ(C1,C2)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填した後、可動側金型(50)を後退操作することにより、発泡スペース(S)を確保して、製品一般部(23)とその周縁の縦壁部(24)とを有する発泡樹脂成形品(20)を成形する発泡樹脂成形品(20)の成形方法において、
    前記可動側金型(50)と固定側金型(60)との型クリアランスは、発泡樹脂材料(M)を射出充填する初期の一般部用キャビティ(C1)の型クリアランス(d1)に対して縦壁部用キャビティ(C2)の型クリアランス(d2)を0.2〜0.8mm増厚した寸法に設定して、可動側金型(50)の後退操作後における発泡反応時、縦壁部(24)での充分な発泡反応を誘起させ、境界コーナー部(25)でのR垂れを低減したことを特徴とする発泡樹脂成形品の成形方法。
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