JP2002248647A - 発泡成形品の成形方法及び射出成形機 - Google Patents

発泡成形品の成形方法及び射出成形機

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JP2002248647A JP2001052050A JP2001052050A JP2002248647A JP 2002248647 A JP2002248647 A JP 2002248647A JP 2001052050 A JP2001052050 A JP 2001052050A JP 2001052050 A JP2001052050 A JP 2001052050A JP 2002248647 A JP2002248647 A JP 2002248647A
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
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    • B29C44/582Moulds for making undercut articles

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  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形不良が発生したり、アンダーカット部が変
形したりするのを防止することができ、成形サイクルを
短くすることができるようにする。 【解決手段】アンダーカット部を備えた発泡成形品に適
用される。樹脂に発泡材料を混入することによって得ら
れた成形材料を、射出工程時に、高速で射出してキャビ
ティ空間に高速で充填(てん)し、前記成形材料の充填
が終了する直前のタイミングにおいて、射出工程を完了
し、射出部材を停止させて発泡工程を開始し、該発泡工
程時に、成形材料中の発泡材料を発泡させる。アンダー
カット部の柔軟性を高くすることができるので、離型後
にアンダーカット部が元の形状に確実に復元する。した
がって、例えば、発泡容器と発泡蓋(ふた)体との間の
シール性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡成形品の成形
方法及び射出成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、樹脂を、
射出装置の射出ノズルから射出し、金型装置内のスプル
ー、ランナ及びゲートを介してキャビティ空間に充填
(てん)して、成形品としての容器、蓋(ふた)体等を
成形するようにしている。
【0003】図2は従来の容器・蓋体ユニットの断面図
である。
【0004】図において、71は容器・蓋体ユニット、
72は上端が開放させられた容器、73は該容器72の
上端を覆う蓋体である。前記容器72の外周面及び内周
面における上端の近傍に、環状の溝74、75が形成さ
れ、該溝74、75より上端側の部分に係止突起部76
が形成される。また、前記蓋体73は、円形の頂壁7
7、及び該頂壁77の周縁に形成された環状の側壁78
を備え、該側壁78は、所定の距離を置いて同心状に形
成された外側環状体79及び内側環状体81から成り、
外側環状体79の内周面、及び内側環状体81の外周面
には、それぞれ、前記溝74、75と対応させて環状の
突起82、83が外側環状体79及び内側環状体81に
おける他の部分より突出させて形成される。そして、前
記側壁78内の突起82、83より上端側の部分に、前
記係止突起部76と係止させるための係止溝84が形成
される。したがって、前記係止突起部76と係止溝84
とを係止させることによって、蓋体73を容器72に対
してスナップ留めすることができる。
【0005】なお、前記容器・蓋体ユニット71の成形
方法において、前記容器72及び蓋体73は、それぞれ
図示されない所定の金型装置を使用することによって別
の工程で成形される。そして、前記容器72において、
係止突起部76は、溝74、75が形成された部分より
突出させられるだけでなく、容器72の本体部分よりも
突出させられるので、アンダーカット部として形成され
る。また、前記蓋体73において、突起82、83は、
外側環状体79及び内側環状体81における他の部分よ
り突出させられるので、アンダーカット部として形成さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の容器・蓋体ユニット71の成形方法において、係止
突起部76は溝74、75が形成された部分より突出さ
せられ、突起82、83は外側環状体79及び内側環状
体81における他の部分より突出させられ、いずれも肉
厚にされるので、冷却に伴って樹脂が収縮する量が多
く、前記係止突起部76及び突起82、83自体、又は
係止突起部76及び突起82、83の近傍に、ひけ、シ
ョート等の成形不良が発生してしまうことがある。
【0007】また、金型装置の型開きを行うときに、前
記係止突起部76及び突起82、83を変形させること
によって前記容器72、蓋体73等と金型装置とを分離
させ、離型を行うようになっているが、係止突起部76
及び突起82、83の柔軟性が低いので、離型後に係止
突起部76及び突起82、83が元の形状に復元しない
ことがあり、その場合、容器72と蓋体73との間のシ
ール性が低下してしまう。
【0008】図3は従来の蓋体における成形不良の第1
の例を示す断面図、図4は従来の蓋体における成形不良
の第2の例を示す断面図である。
【0009】図において、73は蓋体、77は頂壁、7
8は側壁、79は外側環状体、81は内側環状体、8
2、83は突起、84は係止溝である。
【0010】この場合、突起82、83は、外側環状体
79及び内側環状体81における他の部分より突出させ
られ、いずれも肉厚にされるので、冷却に伴って樹脂が
収縮する量が多い。したがって、例えば、図3に示され
るように、前記外側環状体79の外周面、及び内側環状
体81の内周面にひけ85、86が発生してしまうこと
がある。
【0011】また、金型装置の型開きを行うときに、係
止突起部76(図2)及び突起82、83を変形させる
ことによって前記容器72、蓋体73等と金型装置とを
分離させ、離型を行うようになっているが、係止突起部
76及び突起82、83の柔軟性が低いので、離型後に
係止突起部76及び突起82、83が元の形状に復元せ
ず、図4に示されるように、めくれ82a、83aが発
生してしまうことがある。その場合、容器72と蓋体7
3との間のシール性が低下してしまう。
【0012】そこで、樹脂をキャビティ空間に充填した
後の保圧工程における保圧時間、及び冷却工程における
冷却時間を長くすることによって、成形不良が発生する
のを防止したり、アンダーカット部が変形するのを防止
したりするようにしているが、保圧時間及び冷却時間を
長くする分だけ成形サイクルが長くなってしまう。
【0013】本発明は、前記従来の容器・蓋体ユニット
の成形方法の問題点を解決して、成形不良が発生した
り、アンダーカット部が変形したりするのを防止するこ
とができ、成形サイクルを短くすることができる発泡成
形品の成形方法及び射出成形機を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の発
泡成形品の成形方法においては、アンダーカット部を備
えた発泡成形品に適用される。そして、樹脂に発泡材料
を混入することによって得られた成形材料を、射出工程
時に、高速で射出してキャビティ空間に高速で充填し、
前記成形材料の充填が終了する直前のタイミングにおい
て、射出工程を完了し、射出部材を停止させて発泡工程
を開始し、該発泡工程時に、成形材料中の発泡材料を発
泡させる。
【0015】本発明の他の発泡成形品の成形方法におい
ては、さらに、射出速度VS は、 200≦VS ≦1000〔mm/s〕 の範囲に設定される。
【0016】本発明の更に他の発泡成形品の成形方法に
おいては、さらに、充填時間tS は、 0.05≦tS ≦0.2〔s〕 の範囲に設定される。
【0017】本発明の更に他の発泡成形品の成形方法に
おいては、さらに、前記射出工程を完了したときにキャ
ビティ空間内に形成される隙(すき)間がキャビティ空
間に占める割合ζは、 1≦ζ≦5〔%〕 の範囲に設定される。
【0018】本発明の更に他の発泡成形品の成形方法に
おいては、さらに、前記発泡材料は発泡剤である。
【0019】本発明の更に他の発泡成形品の成形方法に
おいては、さらに、前記発泡材料は発泡用のガスであ
る。
【0020】本発明の射出成形機においては、アンダー
カット部を備えた発泡成形品を成形するようになってい
る。そして、シリンダ部材と、該シリンダ部材内におい
て進退自在に配設された射出部材と、該射出部材を進退
させる駆動手段と、型閉じ及び型締めに伴ってキャビテ
ィ空間が形成される金型装置と、樹脂に発泡材料を混入
することによって得られた成形材料を、射出工程時に、
高速で射出してキャビティ空間にゲートを介して高速で
充填するための射出制御手段と、前記成形材料の充填が
終了する直前のタイミングにおいて、射出工程を完了
し、射出部材を停止させて発泡工程を開始し、該発泡工
程時に、成形材料中の発泡材料を発泡させるための発泡
制御手段とを有する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この場
合、発泡成形品として発泡蓋体を成形する場合について
説明する。
【0022】図1は本発明の実施の形態における射出成
形機の概略図、図5は本発明の実施の形態における射出
成形機の動作を示すタイムチャート、図6は本発明の実
施の形態における金型装置の断面図、図7は充填時間と
発泡倍率との関係図、図8は本発明の実施の形態におけ
る成形方法によって成形された発泡蓋体の断面図であ
る。なお、図5において、SG1は射出部材としてのス
クリュー12の回転方向を示す変量、SG2はスクリュ
ー12の進退方向を示す変量である。各変量SG1、S
G2は、いずれも便宜上想定されたものであり、実際の
制御量を表すものではない。また、図7において、横軸
に充填時間tS を、縦軸に発泡倍率を採ってある。
【0023】図において、11はシリンダ部材としての
加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回
転自在に、かつ、進退(図1における左右方向に移動)
自在に配設されたスクリュー、13は第1の駆動手段と
しての射出シリンダ、14は第2の駆動手段としての油
圧モータである。前記加熱シリンダ11には、後方(図
1における右方)の所定の位置にホッパ11aが、前端
(図1における左端)に射出ノズル20が形成され、前
記ホッパ11aに、樹脂等に発泡材料を混入することに
よって得られた成形材料が投入される。該成形材料は、
ホッパ11aから加熱シリンダ11内に供給され、前記
射出ノズル20から射出される。また、前記スクリュー
12の表面には、螺(ら)旋状にフライト12aが形成
され、該フライト12aに沿って溝21が形成される。
なお、本実施の形態においては、第1の駆動手段として
射出シリンダ13を、第2の駆動手段として油圧モータ
14を使用しているが、前記射出シリンダ13に代えて
電動の射出用モータを、油圧モータ14に代えて電動の
計量用モータを使用することができる。
【0024】前記射出シリンダ13は進退自在に配設さ
れたピストン13aを備え、該ピストン13aの後方に
第1の油室16が、前方(図1における左方)に第2の
油室17が形成され、第1、第2の油室16、17は図
示されない切換弁を介して図示されない油圧供給源に接
続される。この場合、前記第1の油室16に油圧を供給
し、第2の油室17の油圧をドレーンすることによって
スクリュー12を前進(図1における左方に移動)させ
たり、第1の油室16の油圧をドレーンし、油圧モータ
14を駆動することによって、スクリュー12を回転さ
せて計量を行ったりすることができる。また、計量を行
うときに、第1の油室16に油圧を供給することによっ
て、スクリュー12に背圧を加えることができる。
【0025】そして、前記ピストン13aと連結させて
スクリュー12の位置、すなわち、スクリュー位置を検
出する位置センサ22が、第1の油室16に対応させて
スクリュー12の背圧を検出する背圧センサ23が、加
熱シリンダ11内の前方に成形材料の圧力を検出する圧
力検出器24がそれぞれ配設される。前記位置センサ2
2、背圧センサ23及び圧力検出器24の各検出信号は
制御部26に送られる。
【0026】次に、前記構成の射出成形機の動作につい
て説明する。
【0027】まず、タイミングt0において、計量工程
が開始され、該計量工程において、制御部26の図示さ
れない計量制御手段は、油圧モータ14を駆動して前記
スクリュー12を正方向に回転させる。このとき、ホッ
パ11aに投入された成形材料は、成形材料供給口Q1
を介して加熱シリンダ11内に供給され、溝21内を前
進させられ、スクリューヘッド12bの前方に蓄えら
れ、それに伴ってスクリュー12が後退(図1における
右方に移動)させられる。なお、計量工程において、前
記第1の油室16に所定の油圧が供給され、スクリュー
12に背圧が加えられる。
【0028】また、タイミングt1において前記計量工
程が完了するとともに、射出工程が開始される。該射出
工程において、制御部26の図示されない射出制御手段
は、前記射出シリンダ13を駆動してスクリュー12を
前進させる。このとき、スクリューヘッド12bの前方
に蓄えられた成形材料は、射出ノズル20から射出さ
れ、金型装置61内の図示されないスプルー、ランナ6
2及びゲート63を介してキャビティ空間Cに充填され
る。なお、スクリューヘッド12bの前方に蓄えられた
成形材料が逆流しないように、図示されない逆流防止装
置が配設される。
【0029】この場合、成形材料として、例えば、ポリ
プロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン(商品
名)等の樹脂に、発泡材料として、熱に反応して炭酸ガ
スを発生させる発泡剤を1〜5〔質量%〕混入したもの
を使用し、該発泡剤を発泡させながら成形を行うことに
よって、多数の気泡を含有する発泡蓋体93を成形する
ことができる。前記発泡剤として、例えば、50〔質量
%〕のポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等と50
〔質量%〕の重炭酸ソーダとを混合させて形成されたマ
スターバッチ式のものを使用することができる。
【0030】また、前記加熱シリンダ11における所定
の位置(例えば、軸方向における射出ノズル20の後端
(図1における右端)又はほぼ中央)において径方向内
方に向けて、又はスクリュー12の所定の位置(例え
ば、軸方向におけるスクリュー12のほぼ中央)におい
て径方向外方に向けて、図示されないガス注入ノズルを
開口させ、図示されないガス供給源から供給された発泡
材料としての炭酸ガス、窒素ガス等の発泡用のガスを、
前記ガス注入ノズルを介して加熱シリンダ11内に注入
し、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン
等の樹脂に混入することによって得られた成形材料を使
用することもできる。なお、前記ガスをあらかじめ原料
としての樹脂に混入させることもできる。
【0031】続いて、成形材料のキャビティ空間Cへの
充填が終了する直前のタイミングt2において、射出工
程が完了し、制御部26の図示されない発泡制御手段
は、射出シリンダ13の駆動を停止させ、スクリュー1
2を停止させるとともに、発泡工程を開始し、該発泡工
程において、成形材料中の発泡材料を発泡させる。本実
施の形態において、前記タイミングt2は、キャビティ
空間C内に進入した成形材料の先端、すなわち、流動末
端が、キャビティ空間C内におけるゲート63から最も
離れた位置に到達する直前にあらかじめ設定される。な
お、前記発泡工程において、油圧モータ14の駆動は停
止させられたままであり、スクリュー12は進退させら
れないだけでなく、回転させられない。
【0032】そして、タイミングt3において、前記発
泡工程が完了するとともに、再び計量工程が開始され、
タイミングt4において、計量工程が完了する。
【0033】ところで、前記発泡蓋体93は、円形の頂
壁97、及び該頂壁97の周縁に形成された環状の側壁
98を備え、該側壁98は、所定の距離を置いて同心状
に形成された外側環状体99及び内側環状体101から
成り、外側環状体99の内周面、及び内側環状体101
の外周面には、それぞれ、環状の突起102、103が
外側環状体99及び内側環状体101における他の部分
より突出させて形成される。そして、前記側壁98内の
突起102、103より上端側の部分に係止溝104が
形成される。なお、突起102、103はアンダーカッ
ト部として形成される。
【0034】また、前記金型装置61は、固定金型64
及び可動金型65から成り、図示されない型締装置によ
って可動金型65を固定金型64に対して接離させるこ
とにより、金型装置61の型閉じ、型締め及び型開きが
行われる。そして、型閉じ及び型締めに伴って固定金型
64と可動金型65との間にキャビティ空間Cが形成さ
れる。該キャビティ空間Cには、前記頂壁97、外側環
状体99及び内側環状体101に対応させて、それぞれ
頂壁部分C1、外側環状体部分C2及び内側環状体部分
C3が形成され、前記頂壁部分C1の中央にゲート63
が形成される。
【0035】また、前記可動金型65は、前記内側環状
体部分C3より径方向内方に形成された第1コア部11
1、該第1コア部111より径方向外方に配設され、前
記係止溝104に対応する形状の環状の突起部115を
備えた第2コア部112、及び該第2コア部112に対
して相対的に移動自在に配設され、型開き時に前記発泡
蓋体93を可動金型65から離して離型させるストリッ
パプレート113を備える。
【0036】したがって、発泡蓋体93を成形する場
合、まず、金型装置61の型閉じ及び型締めを行い、前
記射出工程を開始する。該射出工程の開始に伴い、成形
材料は、前記ゲート63を介して前記キャビティ空間C
内に進入し、頂壁部分C1を流れた後、外側環状体部分
C2及び内側環状体部分C3を流れる。
【0037】続いて、金型装置61の型開きが行われ、
可動金型65の全体が後退(図6における下方に移動)
させられ、これに伴って、発泡蓋体93は可動金型65
と共に後退させられる。そして、第2コア部112及び
ストリッパプレート113が停止させられ、第1コア部
111だけが更に後退させられ、第1コア部111の前
端(図6における上端)が内側環状体101の後端(図
6における下端)より後方(図6における下方)の所定
の位置に到達すると、第1コア部111は停止させら
れ、該第1コア部111及び第2コア部112を停止さ
せたまま、ストリッパプレート113が前進(図におけ
る上方に移動)させられる。このとき、発泡蓋体93に
おける外側環状体99の外周、及び内側環状体101の
内周には、固定金型64及び第1コア部111がないの
で、発泡蓋体93は突起部115によって外側環状体9
9及び内側環状体101を変形させて可動金型65から
離型させられる。
【0038】この場合、前記突起102、103におい
ては、冷却に伴って成形材料が収縮する量が多いので、
突起102、103における成形材料の圧力が十分に高
くならないと、突起102、103自体、又は突起10
2、103の周辺においてひけ、ショート等の成形不良
が発生し、発泡蓋体93の外観を悪くしてしまう。
【0039】そこで、本実施の形態においては、射出工
程時のスクリュー12の速度、すなわち、射出速度VS
は、成形材料が冷却されないように、しかも、剪(せ
ん)断発熱によって溶融させられた樹脂の比容積を大き
くすることができるように、成形材料中の発泡材料を発
泡させないで成形する場合より高くされ、 200≦VS ≦1000〔mm/s〕 の範囲、好ましくは、 300≦VS ≦600〔mm/s〕 の範囲に設定され、スクリュー12を高速で前進させる
ことによって高速充填が行われる。また、例えば、頂壁
97、外側環状体99及び内側環状体101の肉厚が
1.0〔mm〕以下である場合、充填時間tS は、 0.05≦tS ≦0.2〔s〕 の範囲、好ましくは、 0.1≦tS ≦0.15〔s〕 の範囲に設定される。
【0040】したがって、前記射出工程中に高速充填が
行われることによって、スクリューヘッド12bの前方
に蓄えられた成形材料は、高速で射出ノズル20から射
出され、前記スプルー及びランナ62を高速で通過し、
ゲート63を介してキャビティ空間Cに充填され、キャ
ビティ空間C内を高速で移動させられる。これに伴っ
て、成形材料には極めて大きい剪断応力が加わり、剪断
発熱によって成形材料は膨張させられ、体積が大きくな
る。
【0041】続いて、前述されたように、流動末端が、
キャビティ空間C内におけるゲート63から最も離れた
位置に到達する直前のタイミングt2において、射出工
程が完了するとともに発泡工程が開始され、射出シリン
ダ13の駆動が停止させられ、スクリュー12が停止さ
せられる。
【0042】このとき、前記流動末端はキャビティ空間
C内におけるゲート63から最も離れた位置に到達して
おらず、外側環状体部分C2及び内側環状体部分C3に
は所定の容積の隙間が形成される。本実施の形態におい
て、キャビティ空間Cの容積をVC とし、前記隙間の容
積をVB とし、容積VB が容積VC に占める割合をζと
したとき、割合ζは、 1≦ζ≦5〔%〕 の範囲に設定される。
【0043】そのために、前記スクリュー位置が位置セ
ンサ22によって検出され、スクリュー12があらかじ
め設定された停止位置に到達すると、前記発泡制御手段
は、スクリュー12を停止させる。なお、前記停止位置
は、スクリュー12を停止させたときに、前記隙間が形
成されるようにあらかじめ算出される。
【0044】このように、射出工程が完了した時点で隙
間が形成され、キャビティ空間C内の発泡可能量が大き
くなるので、成形材料を十分に膨張させることができ、
それに伴って発泡材料を十分に発泡させ、発泡倍率を高
くすることができる。
【0045】また、発泡工程において、高速充填が終了
するのに伴って成形材料に剪断応力が加わらなくなるの
で、キャビティ空間C内の成形材料は冷却されて大きく
収縮する。したがって、発泡材料を一層十分に発泡さ
せ、発泡倍率を高くすることができる。
【0046】例えば、発泡材料の混入量を2〔%〕と
し、頂壁97、外側環状体99及び内側環状体101の
肉厚を0.6〔mm〕としたとき、図7に示されるよう
に、充填時間tS が短くなるほど発泡倍率は高くなり、
充填時間tS が約0.06〔s〕で発泡倍率は1.15
〜1.2倍になり、飽和する。
【0047】なお、発泡倍率は、前記充填時間tS のほ
かに、型締力、型締めが終了したときの固定金型64と
可動金型65との間のエアベントの隙間、加熱シリンダ
11の温度、計量工程においてスクリュー12に加えら
れる背圧、発泡材料の混入量、発泡材料の組成等によっ
ても異なるが、充填時間tS による影響が最も大きい。
【0048】このように、発泡倍率を高くすることがで
きるので、発泡蓋体93を軽量化することができ、発泡
蓋体93の重量を、成形材料中の発泡材料を発泡させな
いときの重量の85〔%〕程度にすることができる。
【0049】また、外側環状体部分C2及び内側環状体
部分C3における成形材料の圧力を十分に高くすること
ができるので、突起102、103自体、又は突起10
2、103の周辺にひけ、ショート等の成形不良が発生
することがなくなり、発泡蓋体93の外観を良くするこ
とができる。
【0050】そして、突起102、103の部分におけ
る発泡倍率を特に高くすることができ、突起102、1
03の柔軟性を高くすることができるので、離型後に突
起102、103が元の形状に確実に復元する。したが
って、発泡容器と発泡蓋体93との間のシール性を向上
させることができる。
【0051】そして、ひけ、ショート等の成形不良を発
生させるのを防止するために、また、アンダーカット部
が変形するのを防止するために、保圧時間及び冷却時間
を長くする必要がない。したがって、成形サイクルを短
くすることができる。
【0052】また、充填圧力を高くする必要がないの
で、前記型締装置の型締力を通常の型締力の1/2〜1
/3にすることができる。したがって、型締装置を小型
化することができるだけでなく、型締装置のコストを低
くすることができる。
【0053】そして、発泡蓋体93の設計を変更しよう
としたとき、設計の変更に伴って肉厚の部分が形成され
ても、ひけ、ショート、ボイド等の成形不良を発生させ
ることがないので、設計の自由度を高くすることができ
る。
【0054】次に、発泡容器について説明する。
【0055】図9は本発明の実施の形態における成形方
法によって成形された発泡容器の断面図である。
【0056】図において、92は上端が開放させられた
発泡容器であり、該発泡容器92の外周面及び内周面に
おける上端の近傍に、環状の溝94、95が形成され、
該溝94、95より上端側の部分に係止突起部96が形
成される。該係止突起部96は係止溝104(図8)と
係止させられ、これにより、発泡蓋体93を発泡容器9
2に対してスナップ留めすることができる。なお、13
1はフランジである。また、係止突起部96はアンダー
カット部として形成される。
【0057】この場合、発泡容器92の側壁92aにお
いて、係止突起部96の肉厚をt1とし、係止突起部9
6及び溝94、95以外の部分の肉厚をt0 としたと
き、肉厚t1 は、 1.5t0 ≦t1 ≦2.5t0 にされる。
【0058】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、発泡成形品の成形方法においては、アンダーカッ
ト部を備えた発泡成形品に適用される。そして、樹脂に
発泡材料を混入することによって得られた成形材料を、
射出工程時に、高速で射出してキャビティ空間に高速で
充填し、前記成形材料の充填が終了する直前のタイミン
グにおいて、射出工程を完了し、射出部材を停止させて
発泡工程を開始し、該発泡工程時に、成形材料中の発泡
材料を発泡させる。
【0060】この場合、成形材料が前記キャビティ空間
に高速で充填され、成形材料の充填が終了する直前のタ
イミングにおいて、射出工程が完了し、発泡工程が開始
され、該発泡工程において、成形材料中の発泡材料が発
泡させられるので、キャビティ空間内の発泡可能量が大
きくなる。したがって、成形材料を十分に膨張させるこ
とができ、それに伴って発泡材料を十分に発泡させ、発
泡倍率を高くすることができるので、発泡成形品を軽量
化することができる。また、ひけ、ショート等の成形不
良が発生することがなくなるので、発泡成形品の外観を
良くすることができる。
【0061】そして、アンダーカット部の柔軟性を高く
することができるので、離型後にアンダーカット部が元
の形状に確実に復元する。したがって、例えば、発泡容
器と発泡蓋体との間のシール性を向上させることができ
る。
【0062】そして、ひけ、ショート等の成形不良を発
生させるのを防止するために、また、アンダーカット部
が変形するのを防止するために、保圧時間及び冷却時間
を長くする必要がない。したがって、成形サイクルを短
くすることができる。
【0063】また、充填圧力を高くする必要がないの
で、型締装置の型締力を通常の型締力の1/2〜1/3
にすることができる。したがって、型締装置を小型化す
ることができるだけでなく、型締装置のコストを低くす
ることができる。
【0064】そして、発泡成形品の設計を変更しようと
したとき、設計の変更に伴って肉厚の部分が形成されて
も、ひけ、ショート、ボイド等の成形不良を発生させる
ことがないので、設計の自由度を高くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における射出成形機の概略
図である。
【図2】従来の容器・蓋体ユニットの断面図である。
【図3】従来の蓋体における成形不良の第1の例を示す
断面図である。
【図4】従来の蓋体における成形不良の第2の例を示す
断面図である。
【図5】本発明の実施の形態における射出成形機の動作
を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の実施の形態における金型装置の断面図
である。
【図7】充填時間と発泡倍率との関係図である。
【図8】本発明の実施の形態における成形方法によって
成形された発泡蓋体の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態における成形方法によって
成形された発泡容器の断面図である。
【符号の説明】
11 加熱シリンダ 12 スクリュー 13 射出シリンダ 26 制御部 61 金型装置 63 ゲート 92 発泡容器 93 発泡蓋体 96 係止突起部 102、103 突起 C キャビティ空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:56 B29L 31:56

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンダーカット部を備えた発泡成形品の
    成形方法において、(a)樹脂に発泡材料を混入するこ
    とによって得られた成形材料を、射出工程時に、高速で
    射出してキャビティ空間に高速で充填し、(b)前記成
    形材料の充填が終了する直前のタイミングにおいて、射
    出工程を完了し、射出部材を停止させて発泡工程を開始
    し、該発泡工程時に、成形材料中の発泡材料を発泡させ
    ることを特徴とする発泡成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】 射出速度VS は、 200≦VS ≦1000〔mm/s〕 の範囲に設定される請求項1に記載の発泡成形品の成形
    方法。
  3. 【請求項3】 充填時間tS は、 0.05≦tS ≦0.2〔s〕 の範囲に設定される請求項1に記載の発泡成形品の成形
    方法。
  4. 【請求項4】 前記射出工程を完了したときにキャビテ
    ィ空間内に形成される隙間がキャビティ空間に占める割
    合ζは、 1≦ζ≦5〔%〕 の範囲に設定される請求項1に記載の発泡成形品の成形
    方法。
  5. 【請求項5】 前記発泡材料は発泡剤である請求項1に
    記載の発泡成形品の成形方法。
  6. 【請求項6】 前記発泡材料は発泡用のガスである請求
    項1に記載の発泡成形品の成形方法。
  7. 【請求項7】 アンダーカット部を備えた発泡成形品を
    成形するための射出成形機において、(a)シリンダ部
    材と、(b)該シリンダ部材内において進退自在に配設
    された射出部材と、(c)該射出部材を進退させる駆動
    手段と、(d)型閉じ及び型締めに伴ってキャビティ空
    間が形成される金型装置と、(e)樹脂に発泡材料を混
    入することによって得られた成形材料を、射出工程時
    に、高速で射出してキャビティ空間にゲートを介して高
    速で充填するための射出制御手段と、(f)前記成形材
    料の充填が終了する直前のタイミングにおいて、射出工
    程を完了し、射出部材を停止させて発泡工程を開始し、
    該発泡工程時に、成形材料中の発泡材料を発泡させるた
    めの発泡制御手段とを有することを特徴とする射出成形
    機。
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