JP2019063996A - 表面保護用緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス板や金属板の表面の傷付きを防止するために用いられる表面保護用緩衝材であって、ガラス板や金属板の表面への紙粉の付着が抑制され、各種化学物質が移行することがない表面保護用緩衝材を提供すること。【解決手段】支持体である紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層された、ガラス又は金属の表面に当接させるための表面保護用緩衝材は、支持体である紙の両面に、ポリオレフィン系樹脂フィルムが積層されているので、ガラス板等の表面の傷付きを十分に防止できる程度の柔軟性を有するとともに、表面保護用緩衝材の表面が高分子膜であるポリオレフィン系樹脂フィルムにより構成されているので、紙粉の付着が防止され、表面を構成する化学物質によるガラス板等の表面の汚染も未然に防止することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス板や金属板を積層する際に、表面の傷付きを防止するために用いられる、表面保護用緩衝材に関する。
近年、液晶ディスプレイは、薄層で大面積のガラス板上に各種のフィルターや電極等を形成し、液晶を封入して、対向するガラス板で密封することにより製造されている。ここで、ガラス板上への電極等の形成にあたっては、フォトリソグラフィー技術等が採用されており、粉塵の混入やガラス板上の汚れ・傷の存在等により、各種パターンに欠陥が形成されることもあるため、液晶ディスプレイの製造環境を清浄に維持することはもちろん、材料として使用されるガラス板についても、汚染がなく、高度に平滑なものを使用することが求められている。
ところで、従来、ガラス板や金属板を保管・運搬する際に、水平に重ね合わせる方法が採用されている。しかしながら、ガラス板や金属板の表面は、衝撃には極めて弱いため、水平に重ね合わせて運搬する際等の振動により、表面が損傷することがあり、そのような表面の損傷を防止するために、ガラス板や金属板を重ね合わせるに際して、ガラス板や金属板に軟質の緩衝材を挟持させていた。このような緩衝材の最も代表的なものとしては、天然紙が挙げられるが、天然紙の含有する薬剤の移行によるガラス板等の汚染や紙粉の付着の可能性等もあり、特殊紙を用いた緩衝材や、天然紙に表面処理や表面加工を施した緩衝材が開発等されている。
そのような表面処理や表面加工が施された天然紙の例としては、例えば、特許文献1に、特殊紙であるグラジン紙を使用した表面保護用緩衝材が開示されている。また、特許文献2には、古紙を原料として抄造された支持体に、フッ素コーティング皮膜を形成した表面保護用緩衝材が開示されている。
特表2009−542534号公報 特開2012−188785号公報
しかしながら、特許文献1の発明については、グラジン紙が直接ガラス板等に接触するため、紙中に含まれる化学物質により、ガラス板等の表面が汚染される可能性もあるほか、紙粉がガラス板等の表面に付着する可能性もあった。また、特許文献2の発明については、撥水性のあるフッ素化合物がガラス板表面に移行した場合、ガラス板の一部が疎水性を帯びる事態も想定され、ガラス板を液晶ディスプレイ等の製造に使用する際等には、ガラス板上への各種塗膜の形成を阻害するおそれもあった。したがって、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、ガラス板や金属板の表面の傷付きを防止するために用いられる表面保護用緩衝材であって、ガラス板や金属板の表面への紙粉の付着が抑制され、各種化学物質が移行することがない表面保護用緩衝材を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、支持体である紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層された表面保護用緩衝材によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 本発明の第1の態様は、支持体である紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層された、ガラス又は金属の表面に当接させるための表面保護用緩衝材である。
(2) 本発明の第2の態様は、(1)に記載の表面保護用緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂フィルムに含有される酸化防止剤の含有量が、1000ppm以下であることを特徴とするものである。
(3) 本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の表面保護用緩衝材であって、支持体の坪量が30g/m以上50g/m以下であることを特徴とするものである。
(4) 本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂フィルムの膜厚が5μm以上30μm以下であることを特徴とするものである。
(5) 本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂が、密度0.90g/cm以上0.96g/cm未満、メルトフローレート0.1g/10min以上20g/10min以下のポリエチレン、又は密度0.88g/cm以上0.92g/cm未満、メルトフローレート5g/10min以上30g/10min以下のポリプロピレンであることを特徴とするものである。
(6) 本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂の融点が90℃以上170℃以下、軟化点が60℃以上130℃以下であることを特徴とするものである。
(7) 本発明の第7の態様は、(1)から(6)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、引張強度が40N/15mm以上70N/15mm以下であることを特徴とするものである。
(8) 本発明の第8の態様は、(1)から(7)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、総厚みが70μm以上100μm以下であることを特徴とするものである。
(9) 本発明の第9の態様は、(1)から(8)のいずれかに記載の表面保護用緩衝材であって、タンブリング法による紙粉個数が、9.29×10−2平方メートルあたり、φ≧0.3μmで50個以下、φ≧0.5μmで40個以下、φ≧1.0μmで25個以下であることを特徴とするものである。
本発明の表面保護用緩衝材は、支持体である紙の両面に、ポリオレフィン系樹脂フィルムが積層されているので、ガラス板等の表面の傷付きを十分に防止できる程度の柔軟性を有するとともに、表面保護用緩衝材の表面が高分子膜であるポリオレフィン系樹脂フィルムにより構成されているので、紙粉の付着が防止され、表面を構成する化学物質によるガラス板等の表面の汚染も未然に防止することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
<表面保護用緩衝材>
本発明の表面保護用緩衝材は、ガラス又は金属の表面に当接させるためのものであり、支持体である紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムを積層したものである。紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層されていることにより、紙粉が紙とポリオレフィン系樹脂フィルムとの間に封入され、ガラス板等の表面に付着することを防止できる。また、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、高分子のポリオレフィン系ポリマーよりなるものであるので、ポリオレフィン系樹脂フィルムに添加剤等が添加されていない限り、ガラス板等の表面を汚染することがない。さらに、支持体である紙も、ポリオレフィン系樹脂フィルムも安価な材料であるため、高いコストをかけずに表面保護用緩衝材を製造することができる。
[支持体]
支持体として用いられる紙としては、パルプ繊維を主成分とする原料を抄紙して得られる紙であればよく、特に限定されるものではない。支持体の抄造に用いられるパルプ繊維としては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、古紙パルプ(DIP)、機械パルプ(TMP)等のパルプ繊維を挙げることができ、これらを2種以上併用してもよい。液晶ディスプレイ用のガラス板等、清浄度の要求されるガラス板の表面保護用緩衝材を製造する場合、これらのパルプ繊維の中でも、漂白処理を施し、樹脂分を低く抑えた針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)及び広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を混合して用いるか、短繊維が多く含まれる広葉樹晒クラフトパルプを単体で用いることが好ましい。
本発明においては、支持体である紙の坪量は、30g/m以上70g/m以下であることが好ましい。支持体の坪量を上記の範囲内のものとすることにより、支持体の均一性が担保され、表面保護用緩衝材が十分な柔軟性と緩衝性を有するものとなるとともに、紙粉が余剰に発生することもなく、製造コストの面からも合理的なものとなる。上記の支持体の坪量は、30g/m以上50g/m以下であることがより好ましい。
[ポリオレフィン系樹脂フィルム]
(ポリオレフィン系樹脂)
本発明の表面保護用緩衝材は、支持体の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層されている。ここで、ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、及びポリプロピレン(PP)を使用することが好ましい。これらのポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン系樹脂フィルムは、十分な機械的強度を有するとともに、柔軟性にも優れ、表面保護用緩衝材が適用される金属板やガラス板の表面を十分に保護することができる。
なお、高密度ポリエチレン及び中密度ポリエチレンとしては、密度0.90g/cm以上0.96g/cm未満、メルトフローレート0.1g/10min以上20g/10min以下のポリエチレンを使用することが好ましく、ポリプロピレンとしては、密度0.88g/cm以上0.92g/cm未満、メルトフローレート5g/10min以上30g/10min以下のポリプロピレンを使用することが好ましい。
本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂フィルムには、ガラス板等の表面に移行しうる低分子化合物からなる添加剤を含有していないことが好ましく、特に、酸化防止剤を含有していないことが好ましい。なお、本明細書において、酸化防止剤を含有していないとは、酸化防止剤の含有量が1000ppm以下、好ましくは500ppm以下であることを指し、最も好ましくは、酸化防止剤が0ppmであることを指す。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂フィルムへの配合が回避されるべき酸化防止剤としては、ポリオレフィン系樹脂に従来配合される任意の酸化防止剤が挙げられるが、具体的には、フェノール系化合物、硫黄系化合物、リン系化合物、アミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、及びヒドラジン系化合物を挙げることができる。
ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂は、その融点が90℃以上170℃以下であることが好ましく、軟化点が60℃以上130℃以下であることが好ましい。融点及び軟化点が上記の範囲のものであることにより、表面保護用緩衝材が、想定される使用環境下において十分な耐熱性を有するとともに、強度や柔軟性も適度なものとなり、表面保護用緩衝材が適用される金属板やガラス板の表面を十分に保護することができる。
(ポリオレフィン系樹脂フィルムの膜厚)
ポリオレフィン系樹脂フィルムの膜厚は、5μm以上30μm以下であることが好ましく、10μm以上20μm以下であることがより好ましい。ポリオレフィン系樹脂フィルムの膜厚が上記の範囲内であることにより、ポリオレフィン系樹脂フィルムに破れ等が生じることがないとともに、フィルム全体の強度や柔軟性も好適な範囲に維持される。
[引張強度、引張伸度及び引張弾性率]
本発明の表面保護用緩衝材の引張強度は、40N/15mm以上70N/15mm以下であることが好ましく、40N/15mm以上60N/15mm以下であることがより好ましい。また、本発明の表面保護用緩衝材の引張伸度は、1%以上10%以下であることが好ましく、2%以上5%以下であることがより好ましい。さらに、本発明の表面保護用緩衝材の引張弾性率は、1500MPa以上3500MPa以下であることが好ましく、2000MPa以上3000MPa以下であることがより好ましい。引張強度、引張伸度及び引張弾性率が上記の範囲内のものであることにより、表面保護用緩衝材の機械的強度が好適に維持されて破れ等が生じることがない上、ガラス板等の表面への衝撃を十分に吸収して緩衝作用を好適に発現可能なものとなる。
[総厚み]
本発明の表面保護用緩衝材の総厚みは、ダイヤルゲージで測定して、70μm以上100μm未満であることが好ましく、80μm以上90μm以下であることがより好ましい。表面保護用緩衝材の総厚みが上記の範囲内であることにより、表面保護用緩衝材に破れ等が生じることがないとともに、表面保護用緩衝材全体の強度や柔軟性も好適な範囲に維持される。
[寸法]
本発明の表面保護用緩衝材の寸法は、特に限定されるものではない。しかしながら、本発明の表面保護用緩衝材を、液晶ディスプレイ製造用のガラス板の表面を保護する目的で使用する場合には、液晶ディスプレイ製造用のガラス板の寸法と略等しい寸法か、液晶ディスプレイ製造用のガラス板の寸法よりも僅かに大きい寸法であることが好ましい。例えば、本発明の表面保護用緩衝材を30インチ液晶ディスプレイ製造用のガラス板の表面を保護するために用いる場合には、表面保護用緩衝材の対角線の長さを、76.2cm以上83.8cm以下とすることが好ましい。
[水の接触角]
本発明においては、2枚のガラス板が本発明の表面保護用緩衝材を3kgの荷重下で72時間挟持した後において、表面保護用緩衝材が接触していたガラス板の表面の水の接触角が、JIS R 3257 静滴法に準拠し、23℃、50%RHにおいて測定して、35°未満であることが好ましく、20°未満であることがより好ましい。ガラス板の表面における水の接触角が上記の範囲内のものであるということは、表面保護用緩衝材からガラス板等の表面への各種化学物質の移行が極めて少ないことを意味し、表面保護用緩衝材とガラス板等の接触によるガラス板の汚染が防止されることを意味する。なお、上記の水の接触角は、40℃の乾燥条件下おいても、35°未満であることが好ましく、60℃の乾燥条件下においても、35°未満であることが好ましい。
[タンブリング法による紙粉個数]
本発明の表面保護用緩衝材は、支持体の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムを形成しているので、Helmke Drumを使用したタンブリング法による紙粉個数が、1平方フィート(9.29×10−2平方メートル)あたり、φ≧0.3μmで50個以下、φ≧0.5μmで40個以下、φ≧1.0μmで25個以下のものとなる。このため、表面保護用緩衝材をガラス板等の表面に接触させた際に、ガラス板等の表面に紙粉が付着する可能性を低く抑えることができ、紙粉による表面の傷付き等も好適に防止することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
支持体である、坪量40g/mの上質紙の両面に、厚さ15μmの中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)を積層して中密度ポリエチレンフィルムを上質紙に密着させ、表面保護用緩衝材を得た。なお、上記の中密度ポリエチレンは、密度が0.93g/cm、メルトフローレートが4g/10min、融点が126℃、軟化点が104℃であった。
<実施例2>
中密度ポリエチレンフィルムを、厚さ15μmの高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)に変更した点以外は、実施例1と同様に表面保護用緩衝材を得た。なお、上記の高密度ポリエチレンは、密度が0.95g/cm、メルトフローレートが1.0g/10min、融点が132℃、軟化点が110℃であった。また、表面保護用緩衝材の総厚みは80μm、引張強度は60N/15mm、引張伸度は3%、引張弾性率は2400MPaであった。
<実施例3>
中密度ポリエチレンフィルムを、厚さ15μmの低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)に変更した点以外は、実施例1と同様に表面保護用緩衝材を得た。なお、上記の低密度ポリエチレンは、密度が0.92g/cm、メルトフローレートが7g/10min、融点が106℃、軟化点が86℃であった。また、表面保護用緩衝材の総厚みは80μm、引張強度は50N/15mm、引張伸度は3%、引張弾性率は2000MPaであった。
<実施例4>
中密度ポリエチレンフィルムを、厚さ15μmのポリプロピレンフィルム(PP)に変更した点以外は、実施例1と同様に表面保護用緩衝材を得た。なお、上記のポリプロピレンは、密度が0.90g/cm、メルトフローレートが7g/10min、融点が158℃、軟化点が110℃であった。また、表面保護用緩衝材の総厚みは80μm、引張強度は60N/15mm、引張伸度は3%、引張弾性率は2600MPaであった。
<比較例1>
坪量43g/mの再生紙をそのまま、表面保護用緩衝材とした。なお、表面保護用緩衝材の総厚みは60μm、引張強度は40N/15mm、引張伸度は2%、引張弾性率は1900MPaであった。
<比較例2>
坪量41.5g/mのバージン紙をそのまま、表面保護用緩衝材とした。なお、表面保護用緩衝材の総厚みは58μm、引張強度は45N/15mm、引張伸度は3%、引張弾性率は1700MPaであった。
<比較例3>
坪量30.5g/mのグラジン紙をそのまま、表面保護用緩衝材とした。なお、表面保護用緩衝材の総厚みは45μm、引張強度は30N/15mm、引張伸度は2%、引張弾性率は1800MPaであった。
<評価>
得られた表面保護用緩衝材について、水の接触角、発塵性、ガラスとの剥離性、傷付防止性、剛性について、以下の基準で評価した。結果を表1及び表2に示す。
[水の接触角]
26mm×76mmサイズのフロストスライドガラス(松浪硝子工業株式会社製)2枚の間に、各実施例及び比較例の表面保護用緩衝材をスライドガラスと同寸法にカットして挟み、水平に静置した上で上部スライドガラスより3kgの荷重を掛け、任意の環境下で72時間保管する。その後、スライドガラスから表面保護用緩衝材を取り外し、JIS R 3257 静滴法に準拠し、接触角測定器(協和界面科学株式会社製、型式:Drop Master 500)を用いて、表面保護用緩衝材と接触していたスライドガラス面の水の接触角測定を行い、以下基準に基づき水の接触角の評価を行った。
◎: 0°以上20°未満
○:20°以上35°未満
×:35°以上
[発塵性]
Helmke Drumを使用し、タンブリング法により、表面保護用緩衝材を発塵させ、0.3μm以上、0.5μm以上、1.0μm以上の、1平方フィートあたりの紙粉数をそれぞれ計測した。得られた結果をもとに、下記の評価基準に基づき発塵性の評価を行った。
◎:φ≧0.3μm 50個未満
×:φ≧0.3μm 50個以上
[ガラスとの剥離性]
26mm×76mmサイズのフロストスライドガラス(松浪硝子工業株式会社製)2枚の間に、各実施例及び比較例の表面保護用緩衝材をスライドガラスと同寸法にカットして挟み、水平に静置した上で上部スライドガラスより3kgの荷重を掛け、60℃の乾燥条件下で72時間保管する。その後、引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフAG−X)を用いて、スライドガラスと表面保護用緩衝材の剥離強度を測定し、以下基準に基づきガラスとの剥離性を評価した。
◎:0N以上1N未満
○:1N以上2N未満
×:2N以上
[傷付防止性]
26mm×76mmサイズのフロストスライドガラス(松浪硝子工業株式会社製)と、同じサイズの各実施例及び比較例の表面保護用緩衝材を平置きの状態で交互に5枚積層し、加圧用冶具を用いて上面より3kgの荷重をかけた状態でスライドガラスと表面保護用緩衝材の積層体を得た(スライドガラス5枚、表面保護用緩衝材6枚、一番上と一番下は表面保護用緩衝材とした)。この積層体をゴムで固定し、これを振とう機器(タイテック株式会社製、バイオシェーカーV・BR−36)で任意の環境下、振とう速度300r/minで8時間振動を与えた。その後、ゴムを解いて、顕微鏡を用いてスライドガラス表面の細かい傷を確認した。傷発生状況の評価基準は次のとおりとした。
◎:傷の発生が確認できない
○:傷の発生が2個未満
×:傷の発生が2個以上
[剛性]
テーバー剛性度試験機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて各実施例及び比較例の表面保護用緩衝材の剛性評価を行った。評価基準は次のとおりとした。
○:0.3g/cm以上3.0g/cm未満
×:0.3g/cm未満又は3.0g/cm以上
Figure 2019063996
Figure 2019063996
表1及び表2の結果より、実施例の表面保護用緩衝材は、ガラス板等を汚染する可能性が少なく、発塵性も良好に抑制され、傷付防止性も良好であることが分かる。また、剥離性、剛性が良好で、従来の表面保護用緩衝材と同様、取り扱い性が良好であることが分かる。

Claims (9)

  1. 支持体である紙の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層された、ガラス又は金属の表面に当接させるための表面保護用緩衝材。
  2. ポリオレフィン系樹脂フィルムに含有される酸化防止剤の含有量が、1000ppm以下である、請求項1に記載の表面保護用緩衝材。
  3. 支持体の坪量が30g/m以上50g/m以下である、請求項1又は2に記載の表面保護用緩衝材。
  4. ポリオレフィン系樹脂フィルムの膜厚が5μm以上30μm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
  5. ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂が、密度0.90g/cm以上0.96g/cm未満、メルトフローレート0.1g/10min以上20g/10min以下のポリエチレン、又は密度0.88g/cm以上0.92g/cm未満、メルトフローレート5g/10min以上30g/10min以下のポリプロピレンである、請求項1から4のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
  6. ポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂の融点が90℃以上170℃以下、軟化点が60℃以上130℃以下である、請求項1から5のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
  7. 引張強度が40N/15mm以上70N/15mm以下である、請求項1から6のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
  8. 総厚みが70μm以上100μm以下である、請求項1から7のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
  9. タンブリング法による紙粉個数が、9.29×10−2平方メートルあたり、φ≧0.3μmで50個以下、φ≧0.5μmで40個以下、φ≧1.0μmで25個以下である、請求項1から8のいずれかに記載の表面保護用緩衝材。
JP2016031310A 2016-02-22 2016-02-22 表面保護用緩衝材 Pending JP2019063996A (ja)

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