JP2013212939A - ガラス板積層体及びガラス板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層されたガラス板表面の耐傷性を向上させることができるガラス板積層体及びガラス板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係るガラス板積層体は、ガラス板と、前記ガラス板に重ねて配される挿入シートと、備え、前記挿入シートは、シート本体と、前記シート本体の少なくとも表面に保持される水溶性有機物と、を有し、前記水容性有機物は、基準温度30℃での緩和時間1000秒における緩和貯蔵弾性率が40〜1040MPaである、ことを特徴とする。このガラス板積層体から前記ガラス板を取り出して水又はアルカリ洗浄する。洗浄工程後の前記ガラス板表面の接触角は3.5°以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス板積層体及びガラス板の製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用のガラス板は、出荷される前や、所定のサイズに切断後に形状加工される前に、複数枚が積層され、この状態で、出荷先や形状加工のための工場等に運搬され、保管される。積層されたガラス板は、隣接して重ねられたガラス板同士が、運搬される際の振動等によって、直接或いはガラス板間に細かなガラス粒やホコリ等の微粒子が介在した状態で擦れることで、ガラス板表面に傷がつくことがある。また、積層されたガラス板は、運搬、保管中に、空気中の有機物がガラス表面に付着して汚染されたり、ガラス板同士が密着して1枚ずつ剥がす作業に支障をきたしたりする。
このようなガラス板の傷等の防止のために、従来より、隣接する2枚のガラス板の間に合紙と呼ばれる、紙又は樹脂材料からなる挿入シートを挟み込み、隣接するガラス板を分離することが行われている。挿入シートには、フィルム状のものも含まれる。
樹脂材料からなる挿入シートには、滑剤をシート組成物に含ませる場合がある。滑剤として、例えば、脂肪酸アミドや脂肪酸、高級アルコール、パラフィンワックスやポリエチレンワックスなどの炭化水素、ステアリン酸マグネシウムなどの金属石鹸、ステアリン酸モノグリセリドなどのアルコール脂肪酸エステルが挙げられる。これら滑剤が挿入シートから積み重ねられたガラス板の表面に付着することがある。紙からなる挿入シートにおいても、例えば、紙の抄紙工程において剥離剤として使用されるパラフィンワックスやポリエチレンワックスなどが、ガラス板に付着することがある。
従来のこの種のガラス板表面の保護方法として、例えば、特許文献1に示す方法が既に知られている。この方法では、ガラス板の表面を保護するための滑剤としてエルカ酸アミドを含んだ挿入シートが、ガラス板の表面に押圧されることで、滑剤がガラス板の表面に意図的に転写される。ガラス板に転写された滑剤は、積層されたガラス板が運搬される際に、隣接するガラス板同士の接触等によってガラス板表面に傷が生じるのを抑える。
特開2011−46586号公報
ガラス板表面の傷からの保護は、絶えず、種々の方法で求められている。
本発明は、積層されたガラス板表面の耐傷性を向上させることができるガラス板積層体及びガラス板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るガラス板積層体は、
ガラス板と、前記ガラス板に重ねて配される挿入シートと、備え、
前記挿入シートは、シート本体と、前記シート本体の少なくとも表面に保持される水溶性有機物と、を有し、
前記水容性有機物は、基準温度30℃での緩和時間1000秒における緩和貯蔵弾性率が40〜1040MPaである、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るガラス板の製造方法は、
上述のガラス板積層体から前記ガラス板を取り出す工程と、取り出した前記ガラス板を水又はアルカリ洗浄する工程と、を備え、
洗浄工程後の前記ガラス板表面の接触角を3.5°以下とする、ことを特徴とする。
本発明によれば、積層されたガラス板表面の耐傷性を向上させることができる。
本発明のガラス板積層体に用いられる挿入シートを示す模式図である。 本発明のガラス板積層体を説明する図である。 本実施形態のガラス板積層体に用いられる挿入シートが重ねられるガラス板の製造方法のフローの一例を示す図である。 本実施形態のガラス板積層体の製造方法のフローの一例を示す図である。
以下、本実施形態のガラス板積層体及びガラス板の製造方法について説明する。
(挿入シート)
まず、ガラス板積層体に用いられる挿入シートについて説明する。
図1は、挿入シートの縦断面を示す模式図である。
挿入シート1は、ガラス板に重ねて配される合紙であって、紙あるいは樹脂材料からなるシート本体3と、シート本体3の少なくとも表面に保持され、基準温度30℃での緩和時間1000秒における緩和貯蔵弾性率が40〜1040MPaである水溶性有機物5と、を備える。なお、本発明において、挿入シート及びシート本体には、フィルム状のものも含まれる。
(シート本体)
シート本体3は、ガラス板間に挟み込む合紙として通常用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、パルプ紙や、古紙パルプが配合された再生紙、樹脂発泡シート、樹脂フィルムを用いることができる。パルプ紙は、例えば、酸性紙、中性紙が挙げられ、酸性紙が好ましく用いられる。樹脂発泡シートは、例えば、ポリエチレン(PE)発泡シート、ポリプロピレン(PP)で発泡シートが挙げられ、コストが低い点で、PE発泡シートが好ましく用いられる。これらは市販のものを用いることができる。
シート本体3は、水溶性有機物5のガラス板への転写のしやすさから、平滑なものが好ましく用いられる。具体的には、挿入シート1の後述する表面粗さRaと同様の表面粗さを有するものが用いられる。表面粗さは、シート本体3の表面及び裏面において、同一又は異なってよい。なお、本発明において、シート本体3の表面は、表面粗さRaの小さい方をいい、裏面は表面粗さRaの大きい方をいう。
シート本体3としてパルプ紙又は再生紙などの紙材料を用いる場合は、クッション性の理由から、坪量が、35g/m以上のものが好ましく用いられ、45g/m以上のものがより好ましく用いられる。また、シート厚の理由から、坪量が、70g/m以下のものが好ましく用いられ、60g/m以下のものがより好ましく用いられる。
シート本体3として樹脂フィルムあるいは樹脂発泡シートを用いる場合は、クッション性の理由から、弾性率が、550MPa以下のものが好ましく用いられ、480MPa以下のものがより好ましく用いられる。また、積載時のシート厚維持の理由から、弾性率が、200MPa以上のものが好ましく用いられ、250MPa以上のものがより好ましく用いられる。
シート本体3としてパルプ紙又は再生紙などの紙材料を用いる場合は、後述するようにガラス板を立てかけた状態で保管し、あるいは運搬するとき、隣接するガラス板の上端部分より上方に突出して延びる部分が折れ曲がる合紙倒れを防止する観点から、JAPAN TAPPI No40に準拠する縦方向ガーレー剛度が、0.25mN以上であるのが好ましく、0.40mN以上であるのがより好ましい。また、シート本体3としてパルプ紙又は再生紙などの紙材料を用いる場合は、後述するガラス積層体を得る際に、柔軟性を確保し、ガラス板表面に対し隙間なく重ねる観点から、縦方向ガーレー剛度が、1.00mN以下であるのが好ましい。
シート本体3としてパルプ紙又は再生紙などの紙材料を用いる場合のシート本体3の厚さは、上記縦方向ガーレー剛度を満たす範囲であれば、特に制限されない。
また、シート本体3として樹脂フィルムや樹脂発泡シートなどの樹脂材料を用いる場合は、シート本体3は、積み付け作業時の破断を防止する観点から、JIS規格(JIS K7127)に準拠するMD方向引張破壊応力が8MPa以上あるのが好ましい。シート本体3の厚さは、このMD方向引張破壊応力を満たす範囲であれば、特に制限されない。
なお、ガラス板表面に隙間なく重ねるのは、シート本体3とガラス板との隙間の空気中に含まれる意図しない有機物(異物)がガラス板表面に付着し、後の洗浄工程で洗い落とせないことを防ぐためである。
(水溶性有機物)
水溶性有機物5は、水溶性を有する。これにより、後述する洗浄工程での洗浄がしやすくなる。
水溶性有機物5は、基準温度30℃での緩和時間1000秒における緩和貯蔵弾性率が40〜1040MPaである。この緩和貯蔵弾性率は、シート本体3に保持された状態での水溶性有機物5についてのものである。水溶性有機物5の緩和貯蔵弾性率は、ガラス板に対し作用する加傷エネルギー等を良好に熱に変換して、ガラス板の十分な耐傷性を確保する観点から、40MPa以上1040MPa以下であり、好ましくは670MPa以下である。
水溶性有機物5として用いられる物質には、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体等の合成系水溶性ポリマーや、シェラック等の天然系水溶性ポリマーが挙げられる。
PVAのうち、上記緩和貯蔵弾性率を満たすものとしては、重量平均重合度が500〜2000で、かつけん化度が78mol%〜99.3mol%の範囲にあるものが挙げられる。重量平均重合度は、緩和貯蔵弾性率を確保する観点から、500以上であるのが好ましく、1100以上であるのがより好ましい。また、挿入シート1の加工性を確保する観点の理由から、2000以下であるのが好ましい。けん化度は、皮膜強度の観点から、78mol%以上であるのが好ましく、87mol%以上であるのがより好ましい。また、水の表面張力を下げる観点から、99mol%以下であるのが好ましい。PVAは市販のものを用いることができる。
ポリアクリル酸ナトリウムのうち、上記緩和貯蔵弾性率を満たすものとしては、重量平均分子量2000〜6000の範囲にあるものが挙げられる。重量平均分子量は、緩和貯蔵弾性率を確保する観点から、2000以上であるのが好ましい。また、ガラスへの転写性を確保する観点から、6000以下であるのが好ましい。ポリアクリル酸ナトリウムは、市販のものを用いることができる。
シェラックは、ラックカイガラ虫が分泌する樹脂状物質を精製したものであり、上記貯蔵弾性率を満たすものとしては、例えば、日本シェラック工業社製のSA−25やラックコート50、日化精工社製のスカイコートMAなどが挙げられる。
水溶性有機物5は、シート本体3に対する塗布や、シート本体3の水溶性有機物5への含浸等により、シート本体3に付着され、シート本体3の表面に保持される。塗布は、スプレー、コーター等を用いて公知の方法により行える。このうち、スプレーを用いての塗布は、水溶性有機物5がシート本体3の表面の微細な凹部に入り込まず、水溶性有機物5のガラス板への転写性に優れる点から、好ましい。この場合、水溶性有機物5は、シート本体3の表層部のみで保持される。水溶性有機物5は、水、エタノール、アセトン等の公知の溶媒に溶解させた状態でシート本体3に塗布等されてもよい。水溶性有機物5は、シート本体3の各表面の全面に塗布されていなくてもよいが、全面に塗布等されるのが好ましい。
水溶性有機物5は、シート本体3の一方の表面又は両面に保持されてよい。両面に保持される態様には、挿入シート1を製造する際にシート本体3の両面に塗布等されてシート本体3の両面に保持される態様のほか、シート本体3の片面に塗布等された後、シート本体3を浸透して反対側の表面においても保持される態様も含まれる。
水溶性有機物5は、シート本体3の各表面において、ガラス板に十分な量の水溶性有機物を転写させて耐傷性を確保する観点から、0.1g/m以上保持されるのが好ましく、0.5g/m以上保持されるのがより好ましい。また、ガラス板に転写された水溶性有機物5の膜厚が厚くなりすぎるのを抑え、洗浄性を確保する観点から、25g/m以下保持されるのが好ましい。なお、シート本体3に保持される水溶性有機物5の量は、例えば、所定の大きさの挿入シート1のサンプル片を溶媒中に浸し、溶出した重量を測定することにより求まる。
水溶性有機物5は、耐傷性を確保する観点から、ガラス板に接触して24時間以内での20℃の純水によるガラス板表面の接触角は、8°以上であるのが好ましく、10°以上であるのがより好ましい。また、洗浄性を確保する観点から、この接触角は、30°以下であるのが好ましく、24°以下であるのがより好ましい。このような接触角を満たす水溶性有機物5は、例えば、PVA(重合平均重合度1000、けん化度99.3mol%)を水に溶解させて得た2%水溶液にディップして塗布することにより得られる。なお、接触角は、市販の接触角計を用いて測定される。
さらに、水溶性有機物5は、ガラス板に転写され、水又はアルカリで洗浄された後のガラス板表面の接触角を、3.5°以下とするものであるのが好ましい。接触角がこの範囲内であることにより、ガラス板に転写された水溶性有機物5が洗浄により洗い落とされたことが分かる。このような接触角を満たす水溶性有機物5は、例えば、PVA(重合平均重合度1000、けん化度99.3mol%)を水に溶解させて得た2%水溶液にディップして塗布することにより得られる。
(挿入シート)
挿入シート1は、ガラス板の大きさに応じて、その大きさが決定され、例えば、500〜2500mm×2500〜3500mm(短手方向長さ×長手方向長さ)の大きさのガラス板に対しては、560〜2560mm×2560〜3560mm(短手方向長さ×長手方向長さ)の大きさのものが用いられる。
挿入シート1は、運送時のスペースの観点から、厚さ0.11mm以下であることが好ましい。また、挿入シート1は、クッション性の観点から、厚さ0.08mm以上であることが好ましい。
挿入シートの表面粗さRaは、挿入シート1の表面及び裏面において、同一又は異なってよい。ガラス板に重ねた時の接触面積が増して水溶性有機物5が転写されやすくなることから、挿入シート1の表面において、表面粗さRaが30μm以下であるのが好ましく、25μm以下であるのがより好ましい。また、その裏面において、表面粗さRaが30μm以下であるのが好ましい。なお、挿入シート1の表面は、シート本体3の表面と同じ側の面であり、裏面は、シート本体3の裏面と同じ側の面である。なお、本発明において表面粗さRaは、JIS規格(JIS B0601)に準拠するものである。
以上の挿入シート1は、ガラス板表面に水溶性有機物5を十分に転写させる観点から、挿入シート1を、例えば、100枚のガラス板の間に1枚ずつ挟んで積層されるとともに、12時間以上静置されるのが好ましく、24時間以上静置されるのがより好ましい。
以上の挿入シート1によれば、ガラス板表面に、水溶性有機物5を転写させ、付着有機物を形成することができる。なお、付着有機物は、均一な厚みでなくてよく、また、シックネスゲージ等、市販の測定器具による測定下限値未満である部分を有してもよい。本明細書では、この付着有機物を保護膜という。この保護膜は、非常に薄く、ナノオーダーの厚みしか有しないため、膜厚のみで耐傷性を上げる機能は必ずしも十分でない。それにも関わらず、運搬時の振動等によってガラス板表面に傷が生じるのを防止できる。その理由は、ガラス板表面の保護膜が、上述した貯蔵弾性率を有する粘弾性の低い水溶性有機物5からなることにより、運搬時の振動等により、ガラス板の表面にあるガラス粒等の微粒子がガラス板に対して与えようとする外力あるいはエネルギーが、水溶性有機物5の保護膜を破壊して分散されるのではなく、外力あるいはエネルギーを受けた部位において熱に変換されるためと考えられる。これに対し、同じくナノオーダーの膜厚で上述した貯蔵弾性率の範囲外の貯蔵弾性率の保護膜を有するガラス板では、運搬時の振動等が生じると、ガラス板の表面にある微粒子がガラス板に対して与えようとする外力あるいはエネルギーが、水溶性有機物5の保護膜を破壊しつつ変形し、微粒子が他の部位に移動すると考えられる。
なお、ガラス板の傷の原因となるガラス粒等の微粒子は、例えば、成形されたガラス板の端面に付着していたが、ガラス板を斜めに立てかけて運搬する際に、ガラス板表面に落下してガラス板間に挟まった状態となる微粒子に由来する。あるいは、ガラス板の傷の原因となる微粒子は、保管後洗浄されるまでのホコリ、ガラスの破片等の存在する空間内で運搬され、この空間内で処理される際にガラス板の表面に付着する微粒子である。例えば、積層された複数のガラス板から1枚ずつガラス板を吸着して取り出す吸着パッド等の治具との接触によっても、微粒子がガラス板に付着し傷を作る。しかし、本発明の挿入シート1によれば、このような場合であっても、ガラス板表面に上述の貯蔵粘弾性を有する水溶性有機物の保護膜が形成されることで、ガラス粒やホコリを介して外力やエネルギーが保護膜に加わった場合に、力やエネルギーが加わった部位において保護膜が凹み、この変形により外部からのエネルギーは熱となって逃げることが可能と考えられる。
(ガラス板積層体)
次に、ガラス板積層体について説明する。
図2は、ガラス板積層体の縦断面を示す図である。
本発明のガラス板積層体10は、ガラス板20と、ガラス板20に積層される上述の挿入シート1と、を備える。
(ガラス板)
以下、ガラス板20の概略を説明する。
ガラス板20の厚さは、0.1〜1.5mmであり、好ましい厚さの上限値は、1.1mm、0.7mm、0.5mmであり、最も好ましい上限値は0.4mmである。一方、好ましい厚さの下限値は、0.2mmである。
また、ガラス板20のサイズは、500〜2500mm×2500〜3500mm(短手方向長さ×長手方向長さ)である。
ガラス板20の種類は、ボロシリケイトガラス、アルミノシリケイトガラス、アルミノボロシリケイトガラス、ソーダライムガラス、アルカリシリケイトガラス、アルカリアルミノシリケイトガラス、アルカリアルミノゲルマネイトガラス等が挙げられる。なお、液晶ディスプレイ用ガラス板や有機EL(Electro-Luminescence)用ガラス板としては、アルカリを実質的に含有しない、あるいはアルカリを微量しか含有しないガラス板を適用することが好ましい。
本実施形態のガラス板20は、液晶ディスプレイ用であり、一方の表面は、液晶ディスプレイに用いられる半導体素子アレイ又はカラーフィルタなどの薄膜が形成される平滑な面であり、他方の表面は、偏光フィルタが形成される平滑な面である。
ガラス板20は、例えば、下記に示す組成からなる。下記括弧内に記載された数値は好ましい組成比率である。下記組成比率の%表示はいずれも質量%を意味する。
SiO:50〜70%(57〜64%)、
Al:5〜25%(12〜18%)、
:0〜15%(6〜13%)。
なお、下記に示す組成を任意に含んでもよい。
MgO:0〜10%(0.5〜4%)、
CaO:0〜20%(3〜7%)、
SrO:0〜20%(0.5〜8%、より好ましくは3〜7%)、
BaO:0〜10%(0〜3%、より好ましくは0〜1%)、
ZrO:0〜10%(0〜4%,より好ましくは0〜1%)。
また、上記の組成のうち、特に、SiO:50〜70%、B:5〜18%、Al:10〜25%、MgO:0〜10%、CaO:0〜20%、SrO:0〜20%、BaO:0〜10%、RO:5〜20%(ただし、RはMg、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも1種である)を含有することが好ましい。
さらに、R’O:0.20%を超え2.0%以下(ただし、R’はLi、NaおよびKから選ばれる少なくとも1種である)を含むことがより好ましい。
さらにまた、清澄剤を合計で0.05〜1.5%含み、As、Sb及びPbOを実質的に含まないことが好ましい。As、Sb及びPbOは、ガラスを清澄する効果を有する物質ではあるが、環境負荷が大きい物質であるためである。ここで、実質的に含まないとは、質量%が0.01%未満であって、不純物を除き意図的に含有させないことを意味する。
また、ガラス中の酸化鉄の含有量が0.01〜0.2%であることが好ましい。
(ガラス板の製造方法)
図3は、ガラス板20の製造方法のフローの一例を説明する図である。本実施形態のガラス板20の製造方法は、熔解工程(ステップS10)と、清澄工程(ステップS20)と、攪拌工程(ステップS30)と、成形工程(ステップS40)と、徐冷工程(ステップS50)と、切断工程(ステップS60)と、形状加工工程(ステップS70)と、研磨工程(ステップS80)と、洗浄工程(ステップS90)と、検査工程(ステップS100)とを主に有する。
熔解工程(ステップS10)では、図示されない熔解炉で、ガラス原料が化石燃料の燃焼による間接加熱および電気通電による直接加熱により加熱されて溶融ガラスが作られる。次に、清澄工程が行われる(ステップS20)。清澄工程では、溶融ガラスが図示されない液槽に貯留された状態で、溶融ガラス中の気泡が上述の清澄剤を用いて取り除かれる。次に、攪拌工程が行われる(ステップS30)。攪拌工程では、ガラスの化学的および熱的均一性を保つために、垂直に向けられた図示されない撹拌槽に溶融ガラスが通される。
次に、成形工程が行われる(ステップS40)。成形工程では、ガラス板20の成形方法として、スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法、フロート法、リドロー法等が用いられる。次いで、徐冷工程(ステップS50)、切断工程(ステップS60)、形状加工工程(ステップS70)、研磨工程(ステップS80)が順に行われる。
この後、洗浄工程が行われる(ステップS90)。洗浄工程では、研磨工程においてガラス板20の表面及び端面に付着した研磨剤や不純物を、例えば水又はアルカリ洗剤を用いて洗浄することにより除去する。アルカリ洗剤としては、ガラス板の洗浄に用いられる公知のものが用いられる。
次に、検査工程が行われる(ステップS100)。検査工程では、ガラス板20中の気泡による欠陥の発生頻度を調べ、この発生頻度が所定頻度以下か否かを、洗浄工程後のガラス板20について調べる。
(ガラス板積層体の製造方法)
図4は、ガラス積層体10の製造方法のフローの一例を説明する図である。本実施形態のガラス板積層体10の製造方法は、積層工程(ステップS110)と、運搬工程(ステップS120)とを主に有する。
積層工程(ステップS110)では、上述のようにして得られたガラス板20複数枚を、間に挿入シートを1枚ずつ挟んで積層することにより、ガラス積層体10を得る。より具体的には、図2に示すように、ガラス板20が一枚ずつ搬送されて支持台110に立て掛けられて載せられ、既に載せられたガラス板20の板厚方向に積み重ねられる。なお、支持台110は、積層体10を支持し固定するものであり、図示しないコンテナ筐体とともに支持台110に固定された積層体10を覆う。支持台110とコンテナ筐体とで梱包装置が構成される。得られたガラス積層体10は、この梱包装置で梱包される。このとき、挿入シート1は、隣接する2枚のガラス板20の間に介在するように挟まれる。挿入シート1は、2枚のガラス板20間に2枚以上重ねて配されてもよい。
次に、運搬工程が行われる(ステップS120)。ガラス積層体10は、外装箱又は外装パックで梱包された状態で出荷先等に運搬される。運搬されたガラス積層体10は、出荷先等で梱包が解かれ、洗浄、パネル加工等される。すなわち、ガラス板積層体10からガラス板20を取り出す工程と、取り出したガラス板20を水又はアルカリ洗浄する工程と、洗浄されたガラス板20をパネル加工等する工程と、を備えるガラス板20の製造方法が行われる。なお、このガラス板20の製造方法は、上述のガラス板の製造方法の一部として又は別に行われてよい。この方法では、例えば、上述の水溶性有機物5として、ガラス板に転写され、水又はアルカリで洗浄された後のガラス板表面の接触角を、3.5°以下とするもの、を含む挿入シートがガラス板20間に挟み込まれ、ガラス板20表面にこの水溶性有機物50が転写されることで、取り出したガラス板20は、洗浄する工程後のガラス板20表面の接触角を3.5°以下とすることができる。
以上のガラス板積層体10によれば、挿入シート1からガラス板20に水溶性有機物5が転写されることで、ガラス板20表面に水溶性有機物5の保護膜が形成されるため、ガラス板20間に挟まったガラス粒やホコリ等の微粒子が介在した状態で運搬等により振動が生じた場合でも、傷の発生が防止される。
さらに、挿入シート1が挟まれて積層されたガラス板20の表面には保護膜が形成されるので、運搬後、積層された複数のガラス板20からガラス板20を1枚ずつ吸着パッド等によって取り出して搬送ローラ等によって搬送するときでも、吸着パッド等の接触によってガラス板20に付着したガラス粒やホコリ等の微粒子による傷の発生が防止される。例えば、TFT(Thin Film Transistor)等の半導体素子の形成の前にガラス板20を1枚ずつ洗浄する工程に搬送ローラ等を用いて搬送するときでも、ガラス板20に付着したガラス粒やホコリ等の微粒子による傷の発生が防止される。
なお、他の実施形態では、上述の切断工程と形状加工工程との間で、さらに、積層工程及び運搬工程が行われてもよい。積層工程は、上述の積層工程(ステップS110)と同様である。運搬工程は、ここでは、同一工場内での移動、国内又は海外の他の工場への移動、及びこれら移動先での保管が含まれる。運搬されたガラス板積層体10は、梱包された状態で保管され、続く形状加工工程の前に解放される。この場合の積層工程において、水溶性有機物5として水溶性に優れたものを用いた場合は、洗浄工程(ステップS90)では、環境への配慮から、好ましくは水を用いて洗浄を行う。例えば、水溶性有機物5としてPVA又はポリアクリル酸ナトリウムを用いた場合は、洗浄液として約50℃の水が好ましく用いられる。
(実施例)
本発明の効果を確認するために、耐傷性及び洗浄性の評価を行った。
幅21.0cm×長さ29.7cmのサイズの表1〜3に示す各シート本体を、同じく表1に示す各水溶性有機物の水溶液を入れたバットに約3秒間浸漬した。各水溶液に浸漬したシート本体は、ろ紙で挟んで過剰な水分を除去した後、ドラム乾燥機で乾燥させ、挿入シートサンプルを得た。乾燥は、回転ドラム乾燥機(ジャポー株式会社製、写真仕上げ乾燥機L-3D )を用いて、乾燥温度約110℃、乾燥時間約1分で行った。
表1〜3において示す下記物質及びシート本体には、次のものを用いた。
・ PVA:日本酢ビ・ポバール社製、VC−10(重量平均重合度1000、けん化度99.3mol%)2gを水100gに溶かして得た2%水溶液。
・ ポリアクリル酸ナトリウム:東亜合成社製、A−210(重量平均分子量2000)2gを水100gに溶かして得た2%水溶液。
・ シェラック:日本シェラック工業社製、SA−25 2gを水100gに溶かして得た2%水溶液。
・ パルプ紙:特殊東海製紙社製、Kirari−D2(坪量50g。樹脂成分含有せず(樹脂成分0.04%以下)。)
・ 再生紙:丸王製紙社製、MIP(坪量50g。樹脂成分0.3%)
・ 樹脂シート:日生化学社製、クリアシート(厚さ100μm)
次に、上記の挿入シートサンプルを、縦10cm×横10cm×板厚0.7mmのサイズの2枚のガラス片で挟み、重りを用いて、2枚のガラス片が互いに押し付けられるように10Nの荷重を24時間加え、ガラス片表面に水溶性有機物を転写させた。なお、2枚のガラス片に転写された水溶性有機物の膜厚はいずれも、0.7μm以下の厚みを検出できないレーザー顕微鏡(オリンパス社製、LEXT OLS3100)によって測定できず、0.7μm未満であることがわかった。
なお、表1の比較例1、実施例1〜3に示す緩和貯蔵弾性率の調整は、水溶性有機物を変更して行った。
表1の比較例2、実施例3〜5に示す表面粗さの調整は、キャレンダー処理して行った。
表2の比較例3,4、実施例6〜10に示す、接触角の調整は、溶液濃度およびディップ回数を変更することで挿入シート中の水溶性有機物の含有量を変更して行った。
表3の比較例4、実施例12,13に示す接触角の調整は、挿入シートと接触させて保管する時間を変更して行った。
また、表1〜3中の各物性値は、次のように測定した。
(緩和貯蔵粘弾性)
まず、乾燥後の膜厚が30〜60μmとなるよう各水溶性有機物を溶解させた各水溶液をフッ素樹脂製のシャーレ(PFAシャーレ)に入れ、水溶液が沸騰しないよう定温乾燥機(乾燥温度80℃)にて、重量変化がなくなるまで乾燥し、測定サンプルを得た。なお、サンプルサイズは、幅5mm×長さ15mm×厚さ30〜60μmであった。次いで、得られたサンプルを、動的粘弾性測定装置(DMA。型式:Q800。ティー・エイ・インスツルメントジャパン社製)を用いて、緩和貯蔵粘弾性として動的粘弾性を測定した。なお、測定モードとして引っ張りモードを選択し、測定条件として、温度ステップ/周波数スイープを選択した。測定温度は−20〜80℃で、1Hz,1.6Hz,2.5Hz,3Hz,6.3Hz,10Hz,15.8Hz,25Hz,39.8Hz,63Hz,100Hzの各測定周波数で測定した。
(表面粗さ)
小型表面粗さ測定機(ミツトヨ社製、SJ−210)を用いて測定した。
(接触角)
水溶性有機物が転写されたガラス板サンプル、及び転写後洗浄されたガラス板サンプルの各接触角を、接触角計(協和界面科学社製、DropMaster300)を用いて測定した。
これら物性値の測定結果を、表1〜3に示す。
(耐傷性の評価)
水溶性有機物が転写されたガラス板に対し引掻き試験を行うことにより、耐傷性を評価した。引掻き硬度計(エリクセン製 model318S 引掻き硬度計)を用いて、ISO規格(JIS K5600−5−5,ISO1518−1)に準拠して引っ掻き硬度(荷重針法)試験を行った。ガラス板サンプルに対する荷重は、0.1〜2Nの範囲であった。この結果、ガラス板表面に傷が表れなかったものをA、ガラス板表面にすり傷が生じたものをB、ガラス板表面にクラックが生じたものをC、とそれぞれ評価し、A及びBを耐傷性に優れるとした。
表1から明らかなように、貯蔵弾性率が40〜1100MPaの範囲外である水溶性有機物PVA300を用いた場合は(比較例1)、ガラス板表面に傷が生じたのに対し、貯蔵弾性率が40〜1100MPaの範囲内にある水溶性有機物としてアクリル樹脂、シェラック、PVA1000を用いた場合は(実施例1〜3)、耐傷性に優れることが分かった。
また、表1から明らかなように、表面粗さRaが35μmを超える場合は(比較例2)、ガラス板表面に傷が表れたのに対し、表面粗さRaが30μm以下の場合は(実施例3〜5)、耐傷性に優れることが分かった。
さらに、表2から明らかなように、水溶性有機物の含有量が0.1g/m未満の場合は(比較例3)、ガラス板表面に傷が生じたのに対し、0.1g/m以上の場合は(実施例6〜11)、耐傷性に優れることが分かった。
さらに、表3から明らかなように、接触角が8°未満の場合は(比較例4)、ガラス板表面に傷が生じていたのに対し、接触角が8°以上の場合は(実施例12,13)、耐傷性に優れることが分かった。なお、転写される前のガラス板サンプルの接触角を測定したところ、3°未満であったことから、実施例及び比較例のいずれのガラス板サンプルにも、3°を超える接触角が確認されたことで、水溶性有機物が転写されていたことが分かる。
また、シート本体としてパルプ紙、再生紙、樹脂シートを用いた場合は(実施例14〜16)、共に、耐傷性に優れることが分かった。
(洗浄性の評価)
水溶性有機物が転写されたガラス板に対し洗浄を行った後、接触角の測定を行うことにより、洗浄性を評価した。なお、洗浄は、50℃の水で2分間、50℃のアルカリ洗剤で2分間、さらに50℃の水で2分間ガラス板を濯ぐことにより行った。この結果、接触角が3.0°未満だった場合をA、接触角が3.0〜3.5°だった場合をB、接触角が3.5°を超えた場合をC、とそれぞれ評価し、A及びBの場合に洗浄性が良好とした。
表2から明らかなように、水溶性有機物の含有量が25g/mを超える場合は(実施例11)、洗浄性が良くなかったのに対し、25g/m以下の場合は(比較例3,実施例6、7、8)、洗浄性が良好であることが分かった。
また、接触角が29°を超えるも場合は(実施例13)、洗浄性が良くなかったのに対し、接触角が29°以下である場合は(比較例4,実施例12)、洗浄性が良好であることが分かった。
さらに、表3から明らかなように、シート本体としてパルプ紙、再生紙、樹脂シートを用いた場合は(実施例14〜16)、共に、洗浄性に優れることが分かった。
(ガラス板積層体の搬送、保管後の耐傷性の評価)
次に、ガラス板積層体を、搬送、保管することによるガラス板の耐傷性を確認した。
具体的には、縦10cm×横10cm×板厚0.7mmのサイズの20枚のガラス板を用いて、それぞれのガラス板間に挿入シートを挟み込むことにより、ガラス板積層体を得た。挿入シートは、シート本体として幅21.0cm×長さ29.7cmのサイズの紙を用いた点を除き、上述の実施例3と同様のものを用いた。
搬送は、図2に示すように積層したガラス板積層体を、支持台及びコンテナ筐体からなる梱包装置で梱包し、車両の荷台に積んで、3時間、舗装された道路を走行することにより行った。保管は、搬送後に車両の荷台から下ろした後、数日間、梱包装置で梱包された状態で静置することにより行った。保管後、梱包装置を解いてガラス板積層体を取り出し、ガラス板表面の傷の有無を目視により確認した。
その結果、ガラス板表面に傷は表れず、耐傷性に優れることが分かった。また、ガラス板を、図2に示すように立て掛けた状態で積層、搬送、運搬することに代えて、水平に積層、搬送、運搬した場合も同様に、ガラス板表面に傷は表れず、耐傷性に優れることが分かった。
なお、この実験では、水溶性有機物は、シート本体の全面に対し塗布したが、例えば、ガラス板積層体の状態で、ガラス板に接しない端部やガラス板の端部に隣接する部分には、塗布されていなくてもよい。また、挿入シートには、シート製造時に含まれる有機物などが、洗浄可能な範囲で含まれていても良い。
以上、本発明のガラス板積層体及びガラス板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明は、フラットパネルディスプレイ用ガラス板だけでなく、携帯機器のディスプレイを保護するカバーガラス、携帯機器の筐体用ガラス板、磁気ディスク用ガラス板などにも適用することが可能である。
1 挿入シート
3 シート本体
5 水溶性有機物
10 ガラス板積層体
20 ガラス板

Claims (6)

  1. ガラス板と、前記ガラス板に重ねて配される挿入シートと、備え、
    前記挿入シートは、シート本体と、前記シート本体の少なくとも表面に保持される水溶性有機物と、を有し、
    前記水容性有機物は、基準温度30℃での緩和時間1000秒における緩和貯蔵弾性率が40〜1040MPaである、ことを特徴とするガラス板積層体。
  2. 前記水溶性有機物は、前記シート本体の一方の表面において0.1〜25g/m保持されている、請求項1に記載のガラス板積層体。
  3. 前記水溶性有機物は、前記ガラス板に接触後24時間以内に、20℃の純水による前記ガラス板表面の接触角を8〜30°とするものである、請求項1又は2に記載のガラス板積層体。
  4. 前記水溶性有機物は、前記ガラス板に接触後、さらに前記ガラス板を水又はアルカリ洗浄した後、前記ガラス板表面の接触角を3.5°以下とするものである、請求項3に記載のガラス板積層体。
  5. 少なくとも一方の表面の表面粗さRa(JIS B0601)が30μm以下である、請求項3に記載のガラス板積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のガラス板積層体から前記ガラス板を取り出す工程と、取り出した前記ガラス板を水又はアルカリ洗浄する工程と、を備え、
    洗浄工程後の前記ガラス板表面の接触角を3.5°以下とする、ことを特徴とするガラス板の製造方法。
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