JP2003237248A - 熱転写記録体及びその記録方法と装置 - Google Patents

熱転写記録体及びその記録方法と装置

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JP2003237248A
JP2003237248A JP2002050979A JP2002050979A JP2003237248A JP 2003237248 A JP2003237248 A JP 2003237248A JP 2002050979 A JP2002050979 A JP 2002050979A JP 2002050979 A JP2002050979 A JP 2002050979A JP 2003237248 A JP2003237248 A JP 2003237248A
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JP2002050979A
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English (en)
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Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
Yukikazu Ochi
幸和 大地
Kumio Nako
久美男 名古
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイナミックレンジが広く、光光沢で画像保
存性のよいフルカラー画像を形成する記録体を提供する
こと。 【解決手段】 基材上に剥離可能な受像層と保護層の積
層受像体からなり、保護層の耐熱性が受像層より高いこ
と。保護層には水性ポリエステル系樹脂、剥離層には、
シリコーン共重合物の架橋物を用い、背面層にはシリコ
ーン変性ポリウレタン可塑樹脂、受像基材上には緻密な
ポリエステル樹脂系バリア層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッド、
レーザー等の光ヘッド及び通電ヘッド等の短時間の高温
加熱手段を記録に用いる熱転写記録体の積層受像層、そ
の積層受像層を有する熱転写記録受像体及びその受像体
を用いる熱転写記録方法に関し、特に、昇華型及び溶融
型等の熱転写記録体の受像体、及びその受像体を用いる
熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器の電子化とともに小型で
保守性及び信頼性に優れ、更に、低電力、高速、改ざん
防止、カラー記録及び普通紙記録等に優れる熱転写記録
方法が注目されている。この熱転写記録方法には、熱転
写記録方法用のインクシートと熱転写記録方法用の受像
体(以下「熱転写記録受像体」という。)が使用され
る。インクシートは、通常、プラスチックフィルム等か
ら成る基材、基材の表面上の熱移行性色素を含有する色
材層並びに基材の裏面上の、加熱手段に走行性を付与す
るための滑性耐熱層から成る。また、熱転写記録受像体
は、通常、プラスチックフィルム等から成る基材、基材
の表面上の、インクシートからの色素を受ける受像層か
ら成る。インクシートの表面上の色材層に重なり合うよ
うに熱転写記録受像体を配置した後、サーマルヘッド、
レーザー等の光ヘッド及び通電ヘッド等の加熱手段によ
ってインクシートの滑性耐熱層を、記録すべき画像情報
に応じた熱エネルギーで加熱することで、インクシート
の色材層に含まれる熱移行性色素を、熱転写記録受像体
の受像層に、拡散によって移行せしめて熱転写記録を行
う。
【0003】熱転写記録方法のなかでも、画像が銀塩写
真の画質を超えるレベルにまで達している昇華型の熱転
写記録方法が、特に注目されている。この方法では、基
材上の色材層として昇華性を有する熱移行性色素を含有
するインク層を形成したインクシートを使用する。この
色材層をサーマルヘッド等の加熱手段によって加熱し
て、色材層と接触した熱転写記録受像体の受像層に熱移
行性色素を熱拡散により転写(熱移行)して記録する
(以下、単に「転写」とは、熱移行性色素が熱拡散によ
り転写することによって、受像層に移行することをい
う。)。カラー記録は、インク層としてシアン(C)、
マゼンダ(M)及びイエロー(Y)の色素を順番に受像
層内に熱記録ヘッドを用いて熱移行させることにより行
われる。色材層に与える熱エネルギーを制御すること
で、熱移行性色素が移行する量を制御することができ
る。従って、容易に階調記録を行うことができるので、
昇華型の熱転写記録方法はフルカラー記録に特に好まし
い。
【0004】しかし、昇華型の熱転写記録方法には、銀
塩写真と比較して、得られる画像の光沢性、鮮明さ等の
画像の品位、画像の耐熱性等の画像の保存性等に劣ると
いう問題が有る。また、銀塩写真と比較してランニング
コストが高いという問題が有る。これらの問題は、イン
クシートよりも熱転写記録受像体によって生じ得る問題
と考えられ、特に、熱転写記録受像体の受像層が、画像
の品位及び画像の保存性等に関係していると考えられ
る。
【0005】このような熱転写記録受像体の受像層を、
特開昭60−25793号公報は開示している。この受
像層においては、受像層を構成する複数の樹脂が互いに
非相溶であるために、受像層は不均一となり、複数の樹
脂は互いに相分離している。熱転写記録受像体の基材の
表面に受像層が形成されているが、受像層は、非相溶な
2種類の領域から構成されている。このような構成の受
像層として、受像層を構成する樹脂が少なくとも2種類
の熱可塑性樹脂から成り、一方の熱可塑性樹脂のガラス
転移温度(Tg)は20℃以下であり、もう一方の熱可
塑性樹脂のTgは40℃以上である受像層であって、こ
のTgの異なる2種類の樹脂の領域が混在する受像層が
開示されている。熱記録信号に応じてインクシートの色
材層から生ずる熱移行性色素は、主にTgが低い樹脂の
領域またはこの2種類の樹脂の領域の間の界面を通って
受像層の内部に拡散して、画像が受像層に記録される。
【0006】このような従来の受像層においては、光沢
性及び耐熱性等が不足する等の理由から、得られる画像
の光沢性及び鮮明さ等が損なわれ、品位の高い画像を得
ることが困難である。更に、Tgが低い樹脂の領域があ
るので、十分な耐熱性等の良好な保存性を有する画像を
得ることが困難である。また、2種類の樹脂が非相溶で
あるため、受像層を形成するための塗料は相分離し易
く、所望のように相分離した受像層を効率よく形成する
ことが困難である。このことは熱転写記録方法のコスト
アップの一因となっている。
【0007】また、このような受像層に用いられる樹脂
として、特開昭61−283595号公報は、飽和ポリ
エステルと塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を開示し、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の85〜97重量%
は、塩化ビニルに由来する(単量体混合物を重合して塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体を得る場合、単量体中の
塩化ビニルに対応する。)。特開昭61−199997
号公報は、ポリエステル樹脂、イソシアネート化合物及
びイソシアネート基と反応するシリコーン化合物を受像
層に用いることを開示する。しかし、前者の樹脂を用い
ると、高速記録時の画像の耐熱性と画像の安定性に問題
が有る。後者の樹脂においては、光沢性及び鮮明さ等の
画像の品位に問題が発生すると共に、さまざまな記録プ
ロセスに対する自由度がすくなくなるという問題があっ
た。
【0008】前記のような画像の光沢、鮮明性を解決
し、且つコスト高の原因の一つである特殊受像紙を用い
ない新規な画像形成方法とそれに用いる熱転写受像体に
ついては、発明者らにより特開2000−355112
号,特開2000−355175号、特開2001−2
32835号、特開2001−232953号などにそ
の内容が開示されまたアクリルポリオール系樹脂、低分
子ポリエステル系樹脂、塩酢ビ共重合系樹脂などからな
る配合系受像樹脂層などで対策がとられている。
【0009】しかしながら、画像の光沢や、低コスト化
にはある程度の寄与を実現できたが、複雑な画像形成プ
ロセスを可能とするために画像の保存安定性や、画像形
成プロセスの安定性を犠牲にしたものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題を
解決するためになされたもので、その目的は、熱転写記
録に際して、得られる画像の光沢性及び鮮明さ等の画像
の品位が損なわれるという問題、画像の耐熱性等の画像
の保存性に劣るという問題、画像形成プロセスが不安定
であるという問題、ランニングコストが高いという問題
が緩和され、あるいは実質的に解消される熱転写記録に
用いる新規な受像体、それを有する熱転写記録体、及び
それを用いる熱転写記録方法を提供することであって、
特に、昇華型の熱転写記録に用いる積層受像体、それを
有する熱転写記録体、及びそれを用いる熱転写記録方法
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの要旨にお
いては、熱転写記録受像体の新たな積層受像体が提供さ
れ、それは、シート状基材及びその一方の主表面に有る
受像層と保護層を有して成る熱転写記録体に用いる積層
受像体であって、アクリルポリオール系樹脂とその他の
熱可塑性樹脂を含んで成る組成物から形成される受像層
の上に、それよりガラス転移温度の高い水性ポリエステ
ル樹脂とその他の組成物からなる保護層の積層受像体か
らなることを特徴とするものである。これにより高い画
像光沢と画像保存性、画像プロセスの安定性が図られ
る。
【0012】更に、本発明の別の要旨において、そのよ
うな受像体を用いる熱転写記録方法が提供される。本発
明の熱転写記録体の積層受像体を、保護層が接するよう
に閉ループベルト状の受像体一時保持体に転写した後、
インクシートの裏面を加熱手段を用いて加熱して、イン
クシートの色材層から熱移行性色素を、受像体一時保存
体に転写された積層受像体の受像層に移行せしめること
によって、受像層に画像を形成後、その画像が形成され
た積層受像体を受像層が接するようにベルト状受像体一
時保持体の内側から加熱により受像基材に転写すること
を特徴とするものである。
【0013】更に、本発明の別の要旨において、前記受
像基材の表面にバリア層を形成し、画像記録物が表面か
ら保護層、受像層、バリア層、受像基材の構成を有する
もである。
【0014】更に、本発明の別の要旨において、前記受
像基材の表面にバリア層を形成し、画像記録物が表面か
ら受像層、バリア層、受像基材の構成を有するもであ
る。
【0015】以上により高い画像光沢と画像保存安定
性、画像プロセスの安定化が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写記録体を供する画
像形成方法としては次の例をあげることができる。
【0017】熱転写記録体の積層受像体を一旦別の25
ミクロン程度のポリイミドなどの基材(受像体一時保存
体)に熱転写記録体の基材の背面から熱ヘッドなどで熱
転写した後、インクシートの裏面を加熱手段を用いて加
熱して、インクシートの色材層から熱移行性色素を、受
像体一時保存体に熱転写された受像体の受像層に転写移
行させ受像層に画像を形成後、その画像が形成された受
像体を更に別の(最終的な)受像基材に熱転写する方法
(中間ベルトである閉ループ基材上への再転写記録方
式)等を例示できる。以下、本明細書においては、「再
転写」とは、画像が形成された受像層を別の基材に移動
することをいう。この再転写方式の熱転写記録方法につ
いては、後に更に詳細に説明する。
【0018】上記画像形成方法においては、積層受像体
の保護層面が、ポリイミド等の受像体一時保持体面に転
写される。画像形成は一時保持体上の積層受像体の受像
層面と色材層が接して行われる。その後、ベルト状一時
保持体の内側から熱ヘッド等での加熱により、画像形成
された積層受像体が受像基材上に再転写されて完成品の
画像記録物を得る。記録物の表層は保護層であり、保護
層が画像の品位や各種保存安定性を決定する要因とな
る。また、上記画像形成方法が連続的に安定して繰り返
し行われるためには、一時保持体面と接する積層受像体
の保護層の界面の役割が重要になってくる。
【0019】本発明の方法では、画像記録は主に受像層
の役割、熱転写記録体から一時保持体への受像体の転写
と最終の画像記録物とするためのプロセスには主に保護
層が担う機能分離が行われるため、受像層と保護層には
それぞれ特化した構成を実現することが望まれる。
【0020】以上のような画像形成プロセスが実現する
ためには、積層受像体と接する物質の表面自由エネルギ
ー(Es)の理解とその大少関係の制御が重要が重要で
ある。まづ、受像体がその一次保持体に熱転写するため
には、保護層のEsは受像体一次保持体のそれと同等か
少し小さめが必要であり、かつ、受像層のEsは保護層
より低く、剥離層のそれより大きいことが必要である。
これにより一次保持体上に受像体転写形成がなされる。
次に画像記録が安定に行われるには、受像層のEsと色
材層のその値がそれぞれ低く、かつ異なることが好まし
い。最後に記録された受像層が受像基材に転写するため
には、その値が近いことが好ましい。具体的材料とその
Es値としては、以下の数値が実測されている。
【0021】受像体一次保持体は25ミクロン程度の東
レデュポン製のポリイミドフィルム100EN(製品
名)が有用である。このEsは約46mN/mで、さら
に接着性を高めるためにプラズマ処理をすると53mN
/mになる。また保護層のEsは約44mN/m、受像
層のそれは約37mN/mで設計される。剥離層は約2
8mN/mである。このように、保護層は一次保持体に
近い値をとり、受像層は記録の安定化と剥離層からの安
定な剥離のために保護層より低く、剥離層より高い。剥
離層は約28mN/mである。基材として一般的に用い
られるPETフィルムのそれは57mN/mである。ま
た、最終受像基材またはその表層のガスバリア層の表面
は約40mN/mであり、受像層のEsに近い値に設計
される。
【0022】力学的には次のようになると考えられる。
加熱された受像体に粘着性が発生し、受像体の保護層と
接する別の基材(受像体一次保持体)との間の接着力
(F1)が増大する。F1が受像体の受像層と剥離層と
の間の接着力(F2)より大きく、F1が受像体自体の
凝集力より小さい場合、受像体は剥離層から剥離し、受
像体保護層が接する一次保持体基材側に移動する。この
時のF2の大きさは、剥離層を形成する組成物の材料構
成によって制御することができる。
【0023】実際のプロセスには、構成物質表面の考え
方だけでなく、2つの界面の剥離角度や、それぞれの厚
さ、剛性などが影響し、さらに、どちらを固定してどち
らを剥離するかの細かい技術論とその最適化することに
より画像形成プロセスが実現する。
【0024】次に本発明の保護層について述べる。
【0025】まづ、画像形成記録物の画像保存安定性を
確保するために、保護層の耐熱性は上記画像形成プロセ
スが成立する範囲で、受像層より高く、ガラス転移温度
(Tg)として70℃以上の熱可塑性樹脂を含むことが
のぞましい(架橋系樹脂では画像形成プロセスが不成立
の可能性が高い)。また、塩ビシートや可塑材を多く含
むケシゴム等と接して画像が損なわれないように耐可塑
材性を付与することが好ましい。このために、Tgの高
いことや、分子量の大きいこと、更に超微粒子等で微少
に粗面化することも有効である。
【0026】また、画像形成プロセスを安定化する目的
で、受像体一時保持体面との接着の準安定性を制御する
ために表面自由エネルギーが、受像層より若干高く、受
像層一時保持体面と同等程度の40mN/m程度以上が
のぞましい。そのため、保護層には記録安定化のため一
般的に含有するシリコーン樹脂や低分子シリコーンは含
まないか、それらが受像層含まれる割合よりすくないほ
うがよい。下記の述べられるように、受像層には10か
ら15重量%のシリコーン樹脂が含有されている。その
ため保護層なしの記録体を用いて本記録プロセスを繰り
返し行うと、一時保持体ベルト面に微量のシリコーン樹
脂が転移し、ベルト面の表面エネルギーの低下が大きく
なり、受像層転写プロセスの安定化が損なわれる.その
ため、保護層中のシリコーン樹脂やフッソ系樹脂の添加
量は10重量%以下、好ましくは5重量%以下が望まれ
る。保護層中に離型性樹脂や添加材は全く含有されない
ことがベルトの表面エネルギーの低減化防止には理想的
であるが、逆にベルトとの接着力が大きめになり、厳し
い環境下では画像転写プロセスで問題を発生する場合が
ある。
【0027】保護層への以上のような要求事項を実現
し、かつ以下に述べる受像層上に均質に製膜できるため
に、保護層の主組成物には水性ポリエステル樹脂が好ま
しい。また、その他の組成物として、微量の一次粒子が
0.05ミクロン以下のコロイダルシリカなどを含有し
てもよい。更に、ポリイミドなどの受像体一時保持体面
との準安定接着性を制御するため、微量のアクリル系エ
マルジョン樹脂か低分子シリコーン系界面活性剤を含ま
せることも有効である。
【0028】水性ポリエステル樹脂としては、分子量が
5000以上が好ましく、7000から15000がよ
り好ましい。Tgは65℃〜100℃が好ましく、70
℃〜85℃がより好ましい。このような水性ポリエステ
ル樹脂として、東洋紡績製バイロナールMD−1500
(商品名)やMD−1200(商品名)等を例示でき
る。
【0029】水性微粒子としては、負に帯電した無定形
シリカ粒子が水中でアルカリイオンにより電気2重層を
形成して分散しているコロイダルシリカ等を例示でき
る。その一次粒子径は0.05ミクロン以下が好まし
く、0.01〜0.02ミクロンがより好ましい。この
ようなコロイダルシリカとしては日産化学製のスノーテ
ックスC、スノーテックスN、スノーテックスOL、ス
ノーテック50(いづれも商品名)等をあげることがで
きる。また、平均粒子径が0.01〜0.05ミクロン
の酸化チタンや酸化アルミナ、酸化亜鉛等のナノテック
粒子の水分散物であってもよい。このようなものにシー
アイ化成製の超微粒子ナノテック(商品名)をあげるこ
とができる。また、平均粒子径が2ミクロン以下のシリ
コーン樹脂粒子なども効果を発揮する。東レファインケ
ミカル製TFCシリコーンR930(平均粒子径1ミク
ロン)(商品名)や東芝シリコーン製トスパール105
(平均粒子径0.5ミクロン)、トスパール120(平
均粒子径2ミクロン)などを例示できる。
【0030】アクリル系エマルジョンとしては、アクリ
ル共重合樹脂系やアクリルスチレン共重合系、酢酸ビニ
ル共重合系等のエマルジョンを例示できる。また、アク
リルまたはアクリルスチレンにコロイダルシリカを複合
させた複合体エマルジョンもあげることができる。更
に、アクリルにシリコーンを5〜10重量%共重合させ
たアクリルシリコーン共重合樹脂エマルジョンもあげる
ことができる。特に、シクロヘキシルメタクリレート主
鎖にメタクリロキシプロピルアルコキシシランをブロッ
ク重合したのも、全体としてアクリル主鎖にアルコキシ
シランやポリシロキサンをペンダント的に重合したもの
でもよい。このようなアクリル系エマルジョンとして、
クラリアントポリマー製の特殊重合樹脂エマルジョン8
030、7200、8201、アクリルスチレン共重合
樹脂系の928、1751(いづれも商品名)等を例示
できる。シリコーン系界面活性剤としては水系塗料と親
和性のよいエーテル変性のシリコーンオイル等が有効
で、オーシル1211(日本ユニカ製)等を主樹脂に対
して0,5ないし2重量%程度含有させるとよい。
【0031】保護層を形成する組成物は、水性ポリエス
テル樹脂に対してコロイダルシリカを15〜30重量%
含むことが好ましく、10〜20重量%含むことが更に
好ましい.また、前記組成物に更にシリコーン変性アク
リルエマルジョンを5〜35重量%、より好ましくは1
0〜25重量%含むと更によい結果が期待できる.更に
エーテル変性シリコーン界面活性剤を0.5ないし2重
量部含むとよい。
【0032】また、保護層中には以下に述べる受像層中
に含有すると同じような紫外線吸収材を水性化、エマル
ジョン化して含有してもよい.エマルジョン系紫外線吸
収材としてはアクリルなどのオレフィン系樹脂の側鎖に
紫外線吸収材を共重合させた高分子紫外線吸収材をエマ
ルジョン化したものなどが有効である。一方社製の高分
子紫外線吸収材ULS−635MH(ベンゾフェノン
系)、ULS−1635MH(ベンゾトリゾール系)、
XL−913(ベンゾトリアゾール系)等を例示でき
る.以上のような高分子系紫外線吸収材でなくても、低
分子系紫外線吸収材の水分散系でもよい。
【0033】これらの保護層の組成物塗料は水系である
ので、溶剤可溶系の以下に述べる受像層の上に均質に工
業的な手法で製膜できる。
【0034】次に本発明の受像層について述べる。
【0035】本発明の受像層はアクリルポリオール系樹
脂とその他の熱可塑性樹脂を含んで成る組成物から形成
される。更に、本発明の受像層はアクリルポリオール系
樹脂と複数のその他の熱可塑性樹脂を含んで成る組成物
から形成されるのが好ましい。その他、各種の添加材等
が受像層を形成する組成物に加えられてもよい。また、
本発明の受像層はアクリルポリオール系樹脂と複数のそ
の他の熱可塑性樹脂、及び架橋材を含んで成る組成物か
ら形成されるのが好ましい。上述の組成物にそれを溶解
する溶剤を用いて受像層を形成するための塗料が作製さ
れるが、その塗料は、全体として均一になっているのが
好ましい。更に、受像層を形成するアクリルポリオール
系樹脂とその他の熱可塑性樹脂は、全体として相溶し、
均一に成り得るのが好ましい。
【0036】本発明においては、受像層を形成する樹脂
としてアクリルポリオール系樹脂を用いる。これまで、
透明性に優れるアクリル系樹脂(メタクリル系樹脂及び
アクリル系単量体とメタクリル系単量体の共重合による
樹脂も含む)は、通常、熱転写記録に用いる受像層を形
成する樹脂として着目されてこなかった。これは、アク
リル系樹脂は、受像層を形成する樹脂として要求される
重要な特性である色素染着性に乏しいからであると考え
られる。しかし、アクリル系樹脂の中でも水酸基を有す
るアクリルポリオール系樹脂は、水酸基の含有量に応じ
て、増加した色素染着性を有することに本発明者らは着
目した。従って、受像層の膜強度を保ちつつ、透明性に
優れ、色素染着性が増加する受像層を形成する樹脂とし
てアクリルポリオール系樹脂を選定したものである。
【0037】ここで、アクリルポリオール系樹脂の「ポ
リオール」とは1分子中に水酸基(−OH)を2個以上
持つ高分子の総称で、このような高分子には、アクリル
ポリオール系樹脂の他ポリエーテルポリオール系樹脂、
ポリエステルポリオール系樹脂等が知られている。
【0038】本発明において「アクリルポリオール系樹
脂」とは、1分子中に水酸基を2個以上持ついわゆるア
クリル系樹脂をいい、例えば、水酸基を持つ(メタ)ア
クリルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルとの共重
合により製造することができるアクリル系樹脂をいう。
ここでアクリルポリオール系樹脂は、水酸基価が30以
上が好ましく、30〜150がより好ましく、40〜9
0が更により好ましく、約50が特に好ましい。ガラス
転移温度(Tg)は、40〜70℃が好ましく、50〜
60℃がより好ましい。
【0039】このようなアクリルポリオール系樹脂の具
体的内容としては、少なくともポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチル
メタクリレート、ポリスチレンの混合または重合物から
なる塗料があげられる。既知の方法で製造できるが、市
販のものを用いてもよい。このようなアクリルポリオー
ル系樹脂として、具体的には、大日本インキ化学工業
(株)製のアクリディックA−801(商品名)及び4
6−315(商品名)、TU−1001C等を例示でき
る。
【0040】受像層を形成する組成物は、アクリルポリ
オール系樹脂を15〜45重量%含むのが好ましく、2
0〜40重量%含むのがより好ましく、25〜35重量
%含むのが特に好ましい。
【0041】これらのアクリルポリオール系樹脂は、単
独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。
【0042】本発明において「その他の熱可塑性樹脂」
とは、アクリルポリオール系樹脂に、染着性及び色素溶
解性等の特性を付与し得る樹脂をいい、アクリルポリオ
ール系樹脂と組み合わせて用いることにより受像層の特
性を全体的に向上せしめる樹脂をいう。そのような「そ
の他の熱可塑性樹脂」は、ポリエステル系樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂(以下「塩酢ビ系樹
脂」ともいう)、及びシリコーン系樹脂から選択される
少なくとも1種であるのが好ましい。また、「その他の
熱可塑性樹脂」は、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体系樹脂、及びシリコーン系樹脂の2
種以上から構成されるのが好ましい。
【0043】受像層を形成する組成物はその他の熱可塑
性樹脂を55〜85重量%含むのが好ましく、60〜8
0重量%含むのがより好ましく、65〜75重量%含む
のが特に好ましい。
【0044】「その他の熱可塑性樹脂」としてポリエス
テル系樹脂を用いると受像層の色素染着性を向上せしめ
ることができ好ましい。ここで「ポリエステル系樹脂」
とは、いわゆるポリエステル樹脂と呼ばれるものであっ
てよく、このようなポリエステル系樹脂として、低分子
量のポリエステル系樹脂が好ましい。その数平均分子量
(Mn)の上限は、15,000以下が好ましく、1
0,000以下がより好ましく、6,000以下が特に
好ましい。その数平均分子量(Mn)の下限は、2,0
00以上が好ましく、3,000以上がより好ましく、
5,000以上が特に好ましい。その数平均分子量(M
n)の範囲は、2,000〜15,000が好ましく、
3,000〜10,000がより好ましく、5,000
〜6,000が特に好ましい。また、ポリエステル系樹
脂は、ポリエステルポリオール系樹脂が好ましく、その
水酸基価は30以上が好ましく、30〜200がより好
ましく、30〜70が特に好ましい。
【0045】更に、通常のテレフタル酸骨格の他にビス
フェノールA骨格等の骨格を有するポリエステル系樹脂
は、受像層に、熱転写記録時における色材層との間の剥
離性(以下「剥離性」という)を付与し得るので好まし
い。これらのポリエステル系樹脂は、アクリルポリオー
ル系樹脂との相溶性が十分であり、染着性と膜強度の高
いアクリルポリオール系樹脂とポリエステル系樹脂の相
溶2元系透明樹脂層を得ることができるので好ましい。
【0046】ポリエステル系樹脂は、水酸基価30以
上、ビスフェノールA骨格を有するのが好ましい。
【0047】また、ポリエステル系樹脂は、水酸基価3
0以上、ビスフェノールA骨格を有し、数平均分子量が
10,000以下であるのが好ましい。
【0048】このようなポリエステル系樹脂は、既知の
方法で製造できるが、市販のものを用いてもよい。この
ようなポリエステル系樹脂として、具体的には、大日本
インキ化学工業(株)製のプラスディックME−100
(商品名)及び東洋紡績製のバイロン220(商品名)
等を例示できる。
【0049】更に、このようなポリエステル系樹脂とし
て、ポリエステルポリオール系樹脂であるポリカプロラ
クトンジオールを用いることができる。ポリカプロラク
トンジオールの数平均分子量(Mn)は、900〜4,
000が好ましく、1,500〜3,000がより好ま
しく、2,000〜3,000が特に好ましい。この場
合もアクリルポリール系樹脂との相溶性が良好で、染着
性と膜強度の高い相溶2元系透明樹脂層を得ることがで
きる。尚、ポリカプロラクトンジオールの水酸基価は3
0以上が好ましく、30〜200がより好ましく、30
〜70が特に好ましい。
【0050】このようなポリカプロラクトンジオール
は、既知の方法で製造できるが、市販のものを用いても
よい。このようなポリカプロラクトンジオールとして、
具体的には、ポリエステルポリオール系樹脂であるユニ
オンカーバイド社製のトーンポリマ0230、0249
及び0310(商品名)等を例示できる。
【0051】その他の熱可塑性樹脂は、複数の熱可塑性
樹脂と組み合わせる場合、組み合わせ全体基準でポリエ
ステル系樹脂を20〜50重量%含むのが好ましく、2
5〜45重量%含むのがより好ましく、30〜40重量
%含むのが特に好ましい。
【0052】尚、一般的な(飽和線状)ポリエステル系
樹脂(数平均分子量Mnが約20,000)は、通常、
色素染着性が高いという点で好ましいが、粘着性が高い
のでこれを受像層を形成する樹脂として用いると、加熱
ヘッド等の加熱手段を用いてインクシートを加熱して記
録する時に、インクシートの色材層と熱転写記録受像体
の受像層が接着し易くなる場合がある。即ち、色材層と
受像層との間の剥離性が低下し得る場合がある。従っ
て、剥離性を向上するために剥離付与材を用いる必要が
有る。また、アクリルポリオール系樹脂と一般的な(飽
和線状)ポリエステル系樹脂を併用する場合であって、
これらの間の相溶性が不十分な場合には、十分に、平滑
で透明な膜形成が困難となり得るということも有る。
【0053】但し、これらの一般的な(飽和線状)ポリ
エステル系樹脂(数平均分子量Mnが約20,000)
であっても、アクリルポリール系樹脂との相溶性が十分
であり、染着性と膜強度の高い相溶2元系透明樹脂層を
得ることができ、粘着性が高すぎないものであれば、用
いることができる。
【0054】これらのポリエステル系樹脂は、単独で又
は複数種を組み合わせて用いることができる。
【0055】「その他の熱可塑性樹脂」として塩酢ビ系
樹脂を用いると、受像層の色素染着性並びに色材層と受
像層との間の剥離性を向上せしめることができ好まし
い。ここで「塩酢ビ系樹脂」とは、いわゆる塩酢ビ系樹
脂と呼ばれるものであってよく、追加の単量体を塩酢ビ
系樹脂の重合の際に用いてもよい。このような塩酢ビ系
樹脂として、好ましくは樹脂分子の末端に水酸基を有す
るものが好ましく、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルア
ルコールの共重合体が好ましい。塩酢ビ系樹脂のガラス
転移温度(Tg)は、60〜80℃が好ましく、65〜
75℃がより好ましい。画像安定性を向上するために
は、塩酢ビ系樹脂の塩化ビニルに由来する部分(単量体
混合物を重合して塩酢ビ系樹脂を得る場合、単量体混合
物中の塩化ビニル)は、85重量%以下が好ましく、7
5〜85重量%がより好ましく、80〜82重量%が特
に好ましい。アクリルポリオール系樹脂及びポリエステ
ル系樹脂から成る相溶性の樹脂系に塩酢ビ系樹脂を加え
ると、更に、染着性と剥離性を向上した3元相溶系を得
ることができる。水酸基変性を有する塩酢ビ系樹脂を用
いると、更に、得られる樹脂層の染着性と剥離性を向上
することができ好ましい。
【0056】塩酢ビ系樹脂は、塩酢ビ系樹脂の塩化ビニ
ルに由来する部分が85重量%以下で、末端が水酸基で
変性されているのが好ましい。
【0057】このような塩酢ビ系樹脂は、既知の方法で
製造できるが、市販のものを用いてもよい。このような
塩酢ビ系樹脂として、具体的には、ヒドロキシル変性塩
酢ビ樹脂であるユニオンカーバイド社製のVROH、V
RGC及びVRGF(商品名)等を例示できる。また、
信越化学製のソルバインA(商品名)も効果が期待でき
る。
【0058】これらの塩酢ビ系樹脂は、単独で又は複数
種を組み合わせて用いることができる。
【0059】その他の熱可塑性樹脂は、複数の熱可塑性
樹脂と組み合わせる場合、組み合わせ全体基準で塩酢ビ
系樹脂を20〜50重量%含むのが好ましく、25〜4
5重量%含むのがより好ましく、30〜40重量%含む
のが特に好ましい。
【0060】尚、塩酢ビ系樹脂は、色素染着性並びに色
材層と受像層との間の剥離性に優れているが、染着記録
された画像の安定性に問題があり、受像層を形成する樹
脂として単独では用いにくいので、受像層を形成するた
めの補助樹脂として、従来は用いられていたものであ
る。
【0061】「その他の熱可塑性樹脂」としてシリコー
ン系樹脂を用いると色材層との間の受像層の剥離性を向
上せしめることができ好ましい。ここで「シリコーン系
樹脂」とは、いわゆるシリコーン系樹脂と呼ばれるもの
であってよく、このようなシリコーン系樹脂として、ア
ルキド変性シリコーン樹脂並びにフタル酸及びテレフタ
ル酸等によるポリエステル変性シリコーン樹脂は、記録
感度の増大及び記録された画像の安定性の向上に効果が
大きく好ましい。アクリル変性されたシリコーン樹脂
は、アクリルポリオール系樹脂との相溶性が十分である
ので、記録感度の増大及び記録された画像の安定性の向
上から好ましい。水酸基またはメトキシ基を有する変性
用シリコーン樹脂を、製膜性(レベリング)改質材とし
てシリコーン系樹脂に添加することもできる。これらの
シリコーン系樹脂は、受像層中においてソフトなネット
ワークを作り、経時変化の少ない安定な受像層を与える
ことができ、また、受像層の製膜性(レベリング性)も
改善され好ましい。
【0062】シリコーン系樹脂は、アルキド変性、ポリ
エステル変性、又はアクリル変性されたものが好まし
く、これらのシリコーン系樹脂の末端は水酸基変性され
ていないのが好ましい。
【0063】このようなシリコーン系樹脂は、既知の方
法で製造できるが、市販のものを用いてもよい。このよ
うなシリコーン系樹脂として、具体的には、東芝シリコ
ーン社製のアルキド変性シリコーン樹脂であるTSR1
80(商品名)、ポリエステル変性シリコーン樹脂であ
るTSR187(商品名)及びアクリル変性シリコーン
樹脂であるTSR171(商品名)、水酸基変性シリコ
ーンであるTSR160(商品名)等を例示できる。
【0064】これらのシリコーン系樹脂は、単独で又は
複数種を組み合わせて用いることができる。
【0065】その他の熱可塑性樹脂は、複数の熱可塑性
樹脂と組み合わせる場合、組み合わせ全体基準でシリコ
ーン系樹脂を3〜35重量%含むのが好ましく、7〜3
5重量%含むのがより好ましく、10〜20重量%含む
のが特に好ましい。
【0066】本発明の受像層は、アクリルポリオール系
樹脂、並びに「その他の熱可塑性樹脂」としてポリエス
テル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、及び水酸基もしくはメトキ
シ基を有するシリコーン樹脂を含んで成る組成物から形
成されるのが好ましい。
【0067】本発明の受像層は、アクリルポリオール系
樹脂、並びに「その他の熱可塑性樹脂」としてポリエス
テル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、及び水酸基もしくはメトキ
シ基を有するシリコーン樹脂を含んで成る組成物から形
成され、更にこれらの樹脂がいずれも水酸基を有するの
が好ましい。
【0068】これらの組成物からなる受像層の、侵入法
による熱機械試験法(TMA)によるTgは65〜70
℃であることが測定された。
【0069】本発明の受像層と保護層からなる積層受像
体においては紫外線吸収材を通常量より多く含有するこ
とができ、その効果が大きい。通常量は5重量%程度で
あるが、積層にすることにより20重量%程度まで含ん
でも、保護層表面に拡散湧出することがない。
【0070】「紫外線吸収剤」としては、ベンゾトリア
ゾール系の紫外線吸収剤及びベンゾフェノン系の紫外線
吸収剤等を例示できるが、ベンゾトリアゾール系の紫外
線吸収剤がより好ましい。このような紫外線吸収剤とし
て、具体的には、サカイ化学社製のライトエースUV−
750、730、710及び760(商品名)等を例示
できる。
【0071】保護層下の受像層には、上記記載に限定さ
れるのもではなく、さまざまな形態が取られ得る.色素
とキレート錯体を形成する含金属イオン系受像層であっ
てもよい.また、用いる色素に適合する受像層形態が自
由に設計できる。これは積層受像体系の大きな特徴であ
る。
【0072】熱転写記録受像体の基材とは、フィルム状
の熱転写記録受像体のベースを形成し、その表面に形成
される受像層を支持するものであって、ベースとしての
機械的強度、弾性、耐熱性、耐溶剤性、滑性及び接着性
等を有するものであれば、特に制限させることはない。
基材は、枚葉形態又は連続(長尺)形態が可能である。
【0073】このような基材として、例えば、ポリエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミド
フィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィル
ム基材を例示することができる。
【0074】基材の背面から熱ヘッドで熱を印加して、
安定に積層記録体を受像体一次保持体に転写させるため
には、基材と受像層間に剥離層を形成することが好まし
い。
【0075】剥離層としては、ポリオレフィン系樹脂主
鎖にポリシロキサンと水酸基を別々の位置にグラフト共
重合させた重合物のポリイソシアネートまたはイソシア
ヌレート化合物による架橋反応物をあげることができ
る。また、側鎖に有機官能基を有するポリシロキサン化
合物とイソシアネートとの反応生成物であってもよい。
このようなポリシロキサンとイソシアネートとの反応化
合物には、大日精化製ダイアロマーSP712,SP7
25,SP711,SP2105、SP755と架橋材
クロスネートD−70(いずれも商品名)などをあげる
ことができる。このようなポリシロキサン化合物とイソ
シアネート化合物の配合量は一般には官能基反応等量で
使われるが、剥離層製膜後、イソシアネート残基がある
とその上に形成される受像層の官能基と反応し、剥離層
・受像層間の剥離力が異常に高くなり、ヘッドによる加
熱により積層受像体を受像体一次保持体に転写形成でき
なくなる。そのため、イソシアネート量を反応等量より
半分以下にすることが好ましい。1/3以下が更に好ま
しい。
【0076】剥離層のその他にアクリルポリオール系樹
脂を例示することができる。また、剥離層を形成する組
成物は架橋材を含むと、その組成物に架橋構造を生ずる
こととなり、剥離層の耐熱性が向上するので好ましい。
更に、剥離層を形成する組成物はシリコーン系樹脂及び
/又はフッソ系樹脂を含むのが好ましい。尚、剥離層を
形成する組成物は、剥離層を形成するために用いられる
他の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び添加材等を含むこ
とができる。
【0077】ここで剥離層を形成する組成物に用いられ
る「アクリルポリオール系樹脂」及び「架橋材」とし
て、例えば、上述の受像層を形成するアクリルポリオー
ル系樹脂、及び上述の受像層を形成する架橋材として記
載した一般的なポリイソシアネート化合物を好ましく用
いることができる。ここでアクリルポリオール系樹脂
は、水酸基価が30以上が好ましく、30〜150がよ
り好ましく、40〜90が更により好ましく、約50が
特に好ましい。尚、剥離5の耐熱性の要求が低い場合
は、剥離層5を形成する組成物として架橋材を用いない
組成物も有効に用いることができる。
【0078】また、剥離層を形成する組成物に用いられ
る「シリコーン系樹脂」及び/又は「フッソ系樹脂」と
は、剥離層が所望の特性を発揮すれば特に制限されるこ
とはない。シリコーン系樹脂として、例えば、変性シリ
コーン樹脂としてアルキド変性シリコーン樹脂、ポリエ
ステル変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹
脂、水酸基変性(ヒドロキシル変性)シリコーン樹脂等
を例示できる。フッ素系樹脂として、例えば、フッ化ビ
ニリデン、ヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオ
ロエチレン等から選択される少なくとも1種の単量体を
含んで成る単量体を重合して得られる樹脂を例示でき
る。
【0079】剥離層を形成する組成物に用いられる「他
の熱可塑性樹脂」、「熱硬化樹脂」、及び「添加材」等
として、ポリエステル系樹脂、塩酢ビ系樹脂及びフェノ
キシ系樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂及びフェ
ノール系樹脂等の熱硬化性樹脂、並びに樹脂相溶分散促
進材、剥離材、紫外線吸収剤等の各種添加材等を例示で
きる。これらのものとして、いずれも受像層を形成する
ための組成物に用いられるものを用いることができる。
【0080】基材の背面から熱ヘッドを当接して使用す
るときは、背面層を形成することが好ましい.再転写方
式の熱転写記録方法においては、加熱ヘッド等の加熱手
段を用いて基材の背面を加熱する操作が行われるので、
背面層として滑性耐熱層を用いるのが好ましい。
【0081】ここで「滑性耐熱層」とは、加熱手段の熱
によって生じ得る変形から基材を保護し、滑性耐熱層に
接する加熱手段に滑りを付与して、加熱手段の磨耗及び
熱転写記録受像体の基材の損傷を防止する層をいう。併
せて、ヘッドクリーニング性を付与することが必要であ
る。滑性耐熱層は、通常、インクシートの背面の滑性耐
熱層を形成する組成物を構成する材料(特2,670,
539号及び特開昭59−225994号公報等参照)
を用いて構成することができる。滑性耐熱層は、例え
ば、滑性耐熱層を形成する組成物を構成するための(以
下「滑性耐熱層を形成するための」ともいう。)熱硬化
性樹脂、光硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂等の硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、固体潤滑材等から構成することがで
きる。
【0082】「滑性耐熱層を形成するための熱硬化性樹
脂」としては、ポリオール系樹脂とポリイソシアネート
化合物との反応硬化物等を例示できる。「滑性耐熱層を
形成するための光硬化性樹脂」としては、エポキシアク
リレートの紫外線硬化物等を例示できる。滑性耐熱層を
形成するための湿気硬化性樹脂としては、シランカップ
リング反応を介する反応硬化物等を例示できる。湿気硬
化性樹脂として、具体的には、アミノ基含有シリコーン
アクリル樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、アクリ
ディックBZ−1161及びFZ−1032(商品
名))等、シリコーン系硬化材(大日本インキ化学工業
(株)製、アクリディックA−9585、BZ−116
3及びGZ−354(商品名))からなる湿気硬化型シ
リコーンアクリル樹脂等を例示できる。滑性耐熱層を形
成するための熱硬化性樹脂として、具体的には、アクリ
ルポリオール系樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、
アクリディックA−801(商品名))、及びイソシア
ネート化合物(日本ポリウレタン工業製、コロネートL
(商品名))からなる組成物等を例示できる。これらの
硬化性樹脂は単独で又は複数種を組み合わせて用いるこ
とができる。異常の硬化物は耐熱性と滑性を満足するこ
とができるが、ヘッドクリーニングに不十分な場合があ
る。
【0083】シリコーン変性された熱可塑系樹脂と微粒
子配合系で背面層を構成すとヘッドクリーニング性に優
れた効果を付与することができる。このために、ポリウ
レタン樹脂のシリコーン変性物とタルク粒子の混合物を
例示することができる。この場合樹脂のTgは85℃〜
110℃が好ましく、95℃〜105℃が更に好まし
い。また、樹脂の変性シリコーン量は3重量%から10
重量%が好ましく、4重量%から8重量%が更に好まし
い。また、ポリウレタン樹脂に対するポリシロキサン基
の重合位置としてその末端か側鎖の位置が好ましい。タ
ルク配合量は3重量%から15重量%がこのましく、4
重量%から10重量%がより好ましい。タルクの平均粒
子径は1〜2ミクロン以下が好ましい。
【0084】以上の熱記録転写体の各部の厚さは、基材
は9〜15ミクロン、背面層は0.5〜1ミクロン、剥
離層は0.05〜0.2ミクロン、受像層は4〜7ミク
ロン、保護層は1〜2ミクロンが好ましい.積層受像体
の総厚は5〜7ミクロンが好ましい。また、積層受像体
は剥離可能に形成され、かつ、保護層の膜剛性が受像層
より大きいので、保護層の厚さは受像層のそれの半分以
下が製膜上好ましい。
【0085】受像基材には一般の印刷用紙、コピー用
紙、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィル
ム、パルプ紙の両面を発泡プラスチックフィルムでラミ
ネートした積層基材などが用いられる.銀塩写真に匹敵
する高品位の画像形成のためには、表層をミラーコート
またはアートコートした特殊印刷用紙なども有用であ
る。また、銀塩写真用の写真基材であるRC紙を用いる
と、銀塩と同等以上の画質品位が得られる。RC紙はパ
ルプ紙を基材とし、その両面をポリエチレンフィルムで
ラミネートしたものである。乳剤が形成される面に薄い
ゼラチン層が設けられることもある。カラー写真基材と
しては厚さ200〜250ミクロンのものが一般的に用
いられる。
【0086】本発明の画像形成方法では、受像体一次保
持体の鏡面にならった保護層が画像表層になるので、受
像基材によらず光沢画像が得られるが、受像基材にミラ
ーコート印刷用紙や、RC紙を用いると、特に光沢の優
れた高品位写真が得られる。
【0087】形成画像の安定性は、表層が保護層のた
め、可塑材を多く含む塩ビシートやケシゴムと永く接し
ても、一般の非銀塩画像で生ずるような画像の損傷を受
けることはない。また、受像層だけの場合と比べ、画像
の耐熱性も優れたものが得られる。
【0088】次に画像の耐光性について述べる。
【0089】本発明の画像形成プロセスによる画像の耐
光性は、記録転写された色素面が受像基材側で、表面は
色素のない受像層及び保護層により、自動的にオーバー
コートされた形態が得られ、色素の酸素遮断効果により
高い耐光性が得られる。また、保護層があることによ
り、受像層に受像層樹脂の10〜20重量%の紫外線吸
収材を含有することができ、耐光性の向上が期待でき
る。更に、高い耐光性を期待する場合には、受像基材の
上に酸素などのバリア層、特にガスバリア層を設けると
効果が大きい。RC紙の場合、その基材は紙とポリエチ
レンで構成されるのでガスバリア性は低く、特にガソガ
リア層の効果が大きい。
【0090】ガスバリア層を構成する層は染着性が高
く、緻密(分子量が高い)な材料がいい。その組成物と
しては、ポリエチレンとポリビニルアルコールの共重合
物、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアルコー
ル部分を多く含むポリビニルアセタール樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等で構成するとその
効果が大きい。
【0091】ポリエチレンとポリビニルアルコールの共
重合物としては、クラレ製のポバール樹脂EP−F10
1,EP−H101(商品名)(エチレン重合比率は3
0〜40モル%)等が用いられる。これらの酸素に対す
る透過量は低密度ポリエチレンの1万分の1程度と小さ
い。しかし、これらは溶材塗工による皮膜形成能力に問
題がある。そのため、よりエチレン比率が10%程度の
クラレ製エクセバールRS−2117(商品名)などが
より工業的には適している。アセタール樹脂の内、水酸
基価をモル30%以上含む積水化学製エスレックBのB
L−1、BL−2、MB−1なども有用である。また、
塗工膜の緻密な前述の水性ポリエステル樹脂(東洋紡績
製バイロナールMD1500、MD−1200、MD1
250、MD1100、MD―1480等)もその効果
が大きい。
【0092】ガスバリア層は耐熱温度の高い材料を選定
すると、RC紙表面のゼラチン層や低密度ポリエチレン
層の低い耐熱性や耐湿性をカバーでき、画像転写プロセ
スを安定化できる。また、転写画像のブリードなどの画
像安定性を向上できる。特に、RC紙表面は低密度ポリ
エチレンで構成されかつ低分子成分が含まれる場合には
バリア層はブリード効果が大きい。
【0093】バリア層には、保護層に含有させたような
紫外線吸収材や酸化防止材、光安定材を含有させてもよ
い.特に高分子系紫外線吸収材エマルジョンは耐ブリー
ド性にも対応できる。
【0094】以下、添付した図面を参照しながら、本発
明の積層受像体を用いる熱転写記録体及びその熱転写記
録体を用いる熱転写記録方法を説明する。
【0095】図1には、本発明の1つの形態の熱転写記
録受像体の断面図が示されている。熱転写記録体1は、
熱転写記録体の基材2とその表面に形成された本発明の
積層受像体3から構成されている。受像体3は、基材2
から剥離可能であることがこのましい。この場合、後述
する受像層再転写方式の熱転写記録方法に好適に用いる
ことができる。
【0096】図2には、本発明の他の形態の熱転写記録
体の断面図が示されている。図2に示した熱転写記録体
1には、図1に記載した熱転写記録体1に加えて、更
に、基材2の背面に背面層4が設けられている。背面層
4は、基材2の機械的強度、弾性、耐熱性、耐溶剤性、
滑性、搬送性及びヘッドクリーニング性等を所望の特性
にせしめ、総合的な特性を向上せしめるために設けられ
る。背面層4には、その目的に応じて、種々の層を用い
ることができ、例えば、走行安定性付与層及び滑性耐熱
層等を例示できる。
【0097】ここで、「走行安定性付与層」とは、熱転
写記録体1の摩擦係数を制御することで、熱転写記録装
置内において、熱転写記録体の走行安定性を向上するこ
とを目的とする。また、「滑性耐熱層」とは、基材2の
耐熱性と摩擦係数の両者を同時に制御することで背面に
接する加熱ヘッド等の加熱手段による熱による変形と加
熱手段の走行を円滑にすることを目的とする。また、熱
ヘッド表面のクリニング性付与も重要な役割である。記
録装置内のゴミのヘッド表面への付着、背面層組成物自
身からヘッド表面に付着するコンタミがあると、転写さ
れる受像体に欠陥が発生し、それが画像の欠陥の原因と
なる。従って、そのようなヘッド表面への付着物に対す
るクリニング性を背面層に付与することが重要になる。
【0098】図3には、本発明の別の形態の熱転写記録
体の断面図が示されている。図3の熱転写記録体1は、
受像層3と基材2の間に剥離層5が設けられている。剥
離層5は、受像体3が熱転写記録体1から剥離する力を
制御し、所望の形態で受像体3を記録体1から切断剥離
転写せしめることを目的として設けられる。実際に受像
体3を剥離させるには、熱転写記録体1と、剥離する受
像体3を受け取る別の基材(受像体一次保持体)が接触
した状態で、熱転写記録体の基材2の背面から加熱手段
を用いて加熱する等の操作を行う。本発明の構成では、
積層受像体3は熱ヘッドに印加されるエネルギを制御す
ることにより、任意の形状に切断転写することができ
る。
【0099】図4には、本発明の受像基材の断面図が示
されている。受像基材11の上にガスバリア層12が形
成されている。
【0100】図5には、最終の記録物20の構成断面図
を示している。ガズバリア層12の上に積層受像体3が
形成されている。受像層32のうち、下側の33が色素
で染められた実際の記録層である。32の上に保護層3
1が形成されている。このように記録層33は表面から
は、保護層31、受像層32の表層部で保護され、下部
からはガスバリア層12で保護された形態となってい
る。このため、高品位、高光沢で、保存安定性の優れた
画像を実現することができる。
【0101】図6には閉ループ中間媒体である受像体一
次保持体601を備えた再転写方式の構成断面図が示さ
れている。受像体が剥離可能な熱転写記録体1を用いる
記録装置の構成例である。
【0102】大径ドラム600の周りに受像体転写部1
00及び3原色(Y、M、C)の画像記録部200、3
00及び400が配置されている。画像記録部400に
隣接して、画像転写部500が配置されている。大径ド
ラム600の上には受像層一時保存体601が配置され
ている。
【0103】受像層転写部100において、(シート状
の)熱転写記録体1は、受像体の巻き出し部102から
巻き出され、加熱ヘッド(受像層転写ヘッド)103に
よって受像体1が加熱され、受像体1から受像体3が受
像体一時保存体601に移動される。この移動は、冷間
剥離板104によって促進され、安定に受像体3が受像
体一時保存体601上に形成される。受像体3が剥離し
た受像体1は受像体巻き取り部105で巻き取られる。
冷間剥離板104は冷間剥離と大きな剥離角度を実現す
るために重要である。
【0104】次に、受像層一時保存体601に転写され
た受像体は、大径ドラム600の回転とともに画像記録
部200、300及び400を通過し、Y、M及びCの
画像が記録される。ここで201、301及び401
は、各々イエロー色のインクシート、マゼンダ色のイン
クシート及びシアン色のインクシートである。202、
302及び402は、各々イエロー色のインクシート、
マゼンダ色のインクシート及びシアン色のインクシート
の巻き出し部である。203、303及び403は、各
々Y、M及びCの画像を記録するための加熱ヘッド(画
像記録ヘッド)である。画像記録ヘッド203、303
及び403によってインクシート201、301及び4
01が各々加熱され、各々のインクシートから熱移行性
色素が受像層3に移行し転写して画像が形成される。2
05、305及び405は、各々イエロー色のインクシ
ート、マゼンダ色のインクシート及びシアン色のインク
シートの巻き取り部である。
【0105】画像が形成された受像体は、画像転写部5
00に移動し、更に別の(最終的な)受像基材501と
接触させられる。ここで502は受像基材501の巻き
出し部である。加熱ヘッド(画像転写ヘッド)503に
よって受像体一時保存体601の内面から画像が記録さ
れた受像体3が加熱される。その際に画像転写ドラム5
06が用いられる。画像が記録された受像体は、受像層
一時保存体601から最終的な受像基材501へ移動す
る。受像体が移動された最終的な受像基材501は、剥
離ドラム507、508において、受像層一時保存体6
01から剥離する。この画像転写部500で最も重要な
のは受像基材501の剥離部である。この温度を低く保
持し、尚、507の径を小さくして一次保持体601の
剥離角度を大きくすることが、安定な画像転写にとって
重要である。
【0106】再転写方式の熱転写記録方法には、最終的
な基材を種々選択することができるという特徴が有る。
最終的な基材として普通紙を選択することができるの
で、再転写方式の熱転写記録方法は好ましい。また、剥
離層が形成されている記録体を用いると、受像層と剥離
層の間の界面できれいに剥離させることができるので、
得られる画像に高光沢性を付与し得る。
【0107】更にまた、本発明は、上述の熱転写記録体
を用い、上述のいずれかの熱転写記録方法に用いる熱転
写記録装置を提供する。
【0108】尚、実施形態により、図7のように保護層
のない単層受像層の形態で使用されることもある。この
場合、記録体の受像層は保護層がなく単層のみであり、
画像記録物の形態は、表面から単層受像層、バリア層、
受像基材となる。保護層のない分、画像の保存安定性、
特に耐可塑剤性において若干弱くなる。耐可塑剤性と
は、一般に可塑剤を多く含んでいる塩ビシートやケシゴ
ムを画像の上に置くと画像が可塑剤で損傷を受けるが、
この現象に対する耐性を言う。しかし、その反面、一時
保持体面と受像層間の表面エネルギーの差を大きくする
ことができ、特に高温高湿の厳しい環境下での画像転写
プロセスに余裕を持つことができる。
【0109】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一
態様にすぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定さ
れるものではない。 (1)実施例1の熱転写記録受像体の形成 膜形成は、厚さ12ミクロンのPET基材上にマイクロ
グラビアコータ(番号#80)を用いて受像層を形成
し、その後すぐマイクログラビアコータ(番号#12
0)を用いて保護層を形成し、40℃、2日の熱処理を
して製膜した。
【0110】実施例1の熱転写記録体は、図1に示した
形態の熱転写記録体に該当する。 ・受像層 アクリルポリオール系樹脂・・・・・・・・・・・・12重量部 (水酸基価は50。Tgは50℃。大日本インキ化学工業(株)製、アクリデ ィックA−801(商品名)) 低分子量のポリエステル系樹脂・・・・・・・・・・14重量部 (水酸基価は40で、ビスフェノールA骨格を有し、数平均分子量は5,50 0である。大日本インキ化学工業(株)製、プラスディックME−100(商品 名)) 塩酢ビ系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・14重量部 (原料中に塩化ビニルを81重量%含む(残りは酢酸ビニル等である。)単量 体混合物を共重合して得られたもの。ユニオンカーバイド社製、VRGF(商品 名)) 水酸基含有シリコーン系樹脂・・・・・・・・・・・ 4重量部 (水酸基を5重量%含有する。東芝シリコーン(株)製、TSR−160(商 品名)) 紫外線吸収材・・・・・・・・・・・・・・・・・・4重量部 (ベンゾトリアゾール系紙が位線吸収材、サカイ化学製UV―750) 高級脂肪酸エステル・・・・・・・・・・・・・・・ 2重量部 (花王(株)製、エキセパールBS(商品名) 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 ・保護層 保護層用塗料として以下のものを用いた。 水性ポリエステル樹脂・・・・・・・・・・・・ 30重量部 (東洋紡績製、バイロナールMD1500(商品名)の固形分) コロイダルシリカ・・・・・・・・・・・・ 6重量部 (日産化学製、スノーテックーC(商品名)の固形分) 水・・・・・・・・・・・・ 100重量部 (比較例)上記構成のうち、保護層のない記録体を試作
した。
【0111】(2)実施例2の熱転写記録体の製造 実施例2の熱転写記録体は、図2に示した形態の熱転写
記録受像体に該当する。製膜順序は同上のPETフィル
ムの背面にグラビアコータ(番手250番)を用いて背
面層を形成した後、PET表層に受像層と保護層を順次
積層形成した。 ・受像層塗料 アクリルポリオール系樹脂・・・・・・・12重量部 (水酸基価は43。Tgは60℃。大日本インキ化学工業(株)製、アクリデ ィックTU−1001C(商品名)) 低分子量のポリエステル系樹脂・・・・・・・・・・14重量部 (水酸基価は40で、ビスフェノールA骨格を有し、数平均分子量は5,90 0である。大日本インキ化学工業(株)製、プラスディックME−100(商品 名)) 塩酢ビ系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・14重量部 (原料中に塩化ビニルを81重量%含む(残りは酢酸ビニル等である。)単量 体混合物を共重合して得られたもの。ユニオンカーバイド社製、VROH(商品 名)) 水酸基含有シリコーン系樹脂・・・・・・・・・・・ 4重量部 (水酸基を5重量%含有する。東芝シリコーン(株)製、TSR−160(商 品名)) 紫外線吸収材・・・・・・・・・・・ 3重量部 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 以上の塗料を2本リバースコータにて、製膜条件を調整
し、5ミクロンの厚さになるよう製膜した。 ・保護層塗料 保護層用塗料として以下のものを用いた。 水性ポリエステル樹脂・・・・・・・・・・・・ 30重量部 (東洋紡績製、バイロナールMD1500(商品名)の固形分) コロイダルシリカ・・・・・・・・・・・・ 6重量部 (日産化学製、スノーテックーC(商品名)の固形分) シリコーン樹脂球形樹脂(平均粒子径0.8ミクロン)・・0.3重量部 (東レファインケミカル製、R930(商品名)) 水・・・・・・・・・・・・ 100重量部 以上の水性塗料を、前記受像層上に番手175番のグラ
ビアコータで、厚さ1.5ミクロンになるように製膜し
た。 ・背面層塗料 アクリルポリオール系樹脂・・・・・・・・・・・・60重量部 (水酸基価は50。Tgは50℃。大日本インキ化学工業(株)製、アクリデ ィックA−801(商品名)) アクリロニトリルスチレン樹脂・・・・・・・・・・28重量部 (原料中にアクリルニトリルを30重量%含む単量体混合物を共重合して得ら れた。ダイセル化学(株)製、セビアンN−080(商品名)) ポリエステル系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・8重量部 (数平均分子量は20,000である。東洋紡績(株)製、バイロン200( 商品名)) カルボキシル変性シリコーンオイル・・・・・・・・・2重量部 (信越化学(株)製、X−22−162C(商品名)) ジメチルシリコーンオイル・・・・・・・・・・・・・2重量部 (信越化学(株)製、KF−96−500CS商品名)) タルク・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15重量部 (松村産業(株)製、5,000PJ(商品名)) ポリイソシアネート化合物・・・・・・・・・・・・・8重量部 (日本ポリウレタン工業製、コロネートL(商品名)) 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 (比較例)上記のうち、保護層のない記録体を試作して
比較例とした。 (3)実施例3の熱転写記録体の製造 実施例3の熱転写記録受像体は、図3に示した形態の熱
転写記録体に該当する。
【0112】製膜の順序は、12ミクロンのPETフィ
ルム表面に以下の剥離層を形成し、その後すぐ、その背
面に以下の背面層を形成した.その後、45℃、4日の
熱処理を行った後、剥離層上に受像層と保護層を順次積
層し、40℃、2日の熱処理を施して製膜した。 ・受像層 受像層塗料として以下のものを用いた。
【0113】 アクリルポリオール系樹脂・・・・・・・・・・・・ 4重量部 (水酸基価は50。Tgは50℃。大日本インキ化学工業(株)製、アクリデ ィックA−801(商品名)の固形分) アクリルポリオール系樹脂・・・・・・・・・・・・ 8重量部 (水酸基価は43。Tgは60℃。大日本インキ化学工業(株)製、アクリデ ィックTU−1001C(商品名)の固形分) 低分子量のポリエステル系樹脂・・・・・・・・・・14重量部 (水酸基価は40で、ビスフェノールA骨格を有し、数平均分子量は5,50 0である。大日本インキ化学工業(株)製、プラスディックME−100(商品 名)) 水酸基変性塩酢ビ系樹脂・・・・・・・・・・・・・14重量部 (原料中に塩化ビニルを92重量%含む単量体混合物を共重合して得られたも の(Tg=76℃)。 日信化学製、ソルバインA(商品名)) アルキド変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・・5重量部 (東芝シリコーン社製、TSR180(商品名)) 紫外線吸収剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6重量部 (ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤である。サカイ化学社製、ライトエースU V−750(商品名)) 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 以上の塗料を、2本リバースロールのウエブ、メタリン
グロール間ギャップを調整し、厚さ4−6ミクロンにな
るように製膜した。 ・保護層 保護層用塗料として以下のものを用いた。 水性ポリエステル樹脂・・・・・・・・・・・・ 30重量部 (東洋紡績製、バイロナールMD1500(商品名)の固形分) コロイダルシリカ・・・・・・・・・・・・ 6重量部 (日産化学製、スノーテックーC(商品名)の固形分) アクリルシリコーンエマルジョン・・・・・・・ 5重量部 (クラリアントポリマ製、モビニール7200(商品名)の固形分) 水・・・・・・・・・・・・ 100重量部 以上の水性塗料を、受像層上に番手175番のグラビア
コータで、厚さ1.5ミクロンになるように製膜した。 ・剥離層は、以下の塗料と製膜条件で試作した。
【0114】 シリコーン重合組成物固形分・・・・・・・・・・・・・・・1.5重量部 (大日精化製、ダイアロマーSP712) シリコーン重合組成物固形分・・・・・・・・・・・・・・・1.5重量部 (大日精化製、ダイアロマーSP755) イソシアヌレート系硬化材・・・・・・・・・・・・・・・0.3重量部 (大日精化製、クロスネートD−70) 溶剤としてトルエン及びメチルエチルケトン・・・100重量部 以上の塗料を、マイクログラビアコーター(番手125
番)で厚さ0.1ミクロンになるよう製膜した。 ・背面層 塗料は以下のものを用いた。 シリコーン変性ポリウレタン樹脂・・・・・・・・・・・20重量部 (東洋紡績製、USI−305(商品名)の固形分) タルク・・・・・・・・・・・ ・ ・ ・ ・ 5重量部 (松村産業製、ハイフィラ5000PJ) 溶剤(トルエンとMEKが1対1の混合液)・・ 100重量部 以上の塗料を番手250番のグラビアコータで、0.5
ミクロンの厚さになるよう製膜した。
【0115】(比較例)上記記録体のうち、保護層のな
いのもを記録体として試作した。
【0116】(4)実施例1〜3の熱転写記録体の評価
と比較例との比較 ・図6の閉ループ再転写方式の記録装置での評価 図6に示したような、熱転写記録受像体の積層受像層を
受像体一時保存体に転写形成する受像層形成部、形成さ
れた受像層に画像を記録する画像記録部、及び画像が記
録された積層受像体を最終的な受像基材に移動する画像
転写部を有する昇華型の試作プリンタを用いて、1ライ
ン当たり5ms(ヘッド解像度300DPI)の記録速
度で行った。
【0117】熱転写記録体体の裏面から加熱ヘッド(受
像層転写ヘッド)で加熱して、任意の形状の受像層を約
25μmの厚さのポリイミドフィルム(東レデュポン社
製、カプトン100EN(商品名))で構成される受像
体一時保存体に移動した。画像記録部において、この移
動された受像体と市販の昇華型のプリンタ用のインクシ
ートを接触させ、インクシートの背面を加熱ヘッド(画
像記録ヘッド)で加熱して、受像層上に画像を記録し
た。画像転写部において、画像が形成された受像層と最
終的な基材である普通紙やRC紙や印刷コート紙を接触
させ、上述の受像体一時保存体の裏面(内側)から、加
熱ヘッド(画像転写ヘッド)で加熱して、受像体一時保
存体上の受像層に形成された画像を積層受像体と共に最
終的な受像基材に転写した。
【0118】得られた画像は、飽和濃度が2.7〜2.
9であってダイナミックレンジが広く、高光沢であっ
た。画像記録面の表面光沢度(60度正反射)は、銀塩
写真を100とすると、100以上であり、銀塩写真と
同等以上の値が得られた。
【0119】上記受像体を用いると、画像を普通紙や普
通印刷紙や写真基材のRC紙上に得られるので、画像を
安価に形成できるだけではなく、画像が形成された受像
層を再転写する方式であるため画像の記録面を受像層の
表面から内部に閉じ込めることができるので、画像の光
安定性、指触安定性、耐可塑材性などを大きく向上させ
ることができ、高光沢、高品位の画像を得ることができ
る。
【0120】ここで、銀塩写真を超える高光沢が得られ
たのは、鏡面であるポリイミドフィルム面に保護層が習
い、その鏡面化した保護層が受像基材上に再転写される
ためである。 ・記録プロセス ベルト上に受像体を形成し、記録、転写するプロセスの
安定性もはなはだしく向上することができる。それは、
保護層にはシリコーン等の離型性成分が含まれないか、
ごく少量含有であるので、繰り返し画像形成プロセスに
おいてベルト表面を汚染することなく、ベルトの繰り返
し使用寿命を延ばすことができ、約10000万回の記
録でも問題は発生しなかった。またこの時のベルト表面
の表面自由エネルギも初期と殆ど変化がなく、初期の4
2mN/mに対して40mN/mであった。また、ベル
ト表面のX腺光分光分析法(XPS)においても受像層
や背面層に含まれるシリコーン成分も5原子%以下であ
った。
【0121】(比較例)これに対して、保護層の無い記
録体を用いると、受像層にはベルト上への受像層形成、
画像記録、画像転写をすべて受像層のみで対応させるた
め、記録プロセスへの問題が発生した。5000回の繰
り返し使用で、受像層のベルトへの転写不良や画像のR
C紙への転写不良が1%程度発生した。また、表面エネ
ルギも初期から変化し34mN/mに低下した.XPS
分析ではシリコーンが12原子%検出された。 ・得られた画像の耐光性 形成された画像の耐光性を、キセノン光照射試験によっ
て測定した。実施例1〜3の熱転写記録受像体から形成
された画像の各々に、気温45℃において、キセノン光
を約2週間照射した(スガ試験機社製のキセノンフェー
ドメータFAL−25AX−HC型(商品名)を用い
た。キセノン光の照射エネルギーは2×108 J/m
2である。)。キセノン光の照射前後の色度を測定し
(色彩計として日本電色社製のスペクトロカロリメータ
ーΣ80型(商品名)を用いた。)、光の照射前後の色
度の差、即ち、色差(ΔE)を求めた。実施例1〜3の
熱転写記録受像体の黒濃度レベル1−1.5の照射後の
色差は、市販の昇華プリントが20以上あるのに対し
て、いずれも15未満であった。ΔEが小さいほど色差
が少ないので、ΔEが小さいほど耐光性が良好であると
いえる。
【0122】別途行った耐光性の紫外線吸収材(UV
A)量依存性実験では、上記の黒濃度レベルで、UVA
=0の時、△Eが46であるのに対して、10、15、
20重量%と増加してゆくと、△Eは23、21、14
と減少してゆき、耐光性の改善がなされた。
【0123】(比較例)保護層のない比較例では、ある
場合と比べて、△E値が約2−3程度大きな値を示し
た。 ・その他の画像保存安定性(比較例と共に記載した) 塩ビシートの下に画像を置き、ガラス板を載せて画像の
塩ビシートによる可塑材の損傷を調べた。保護層のない
ものや、市販の昇華プリントは1週間で損傷が発生する
が、実施例1−3の画像は2週間以上も問題が発生しな
かった。また、可塑材の多いケシゴムを画像の上に載せ
て調べる耐ケシゴム性では、保護層のないものや市販プ
リント品は2時間で消色するのに対して、実施例1−3
の画像は2週間でも異常はみとめられなかった。また、
記録画像面どうしを重ねて加重をかけ、50℃、60%
環境に保存すると、保護層のない画像は1週間で画像の
ハリツキが発生するが、本実施例1−3の画像には異常
が発生しなかった。 (5)バリアを有する受像基材への画像形成実施例 三菱製紙製光沢RC紙(厚さ220ミクロン)上に以下
のバリア層を設け、画像を形成した。バリア層は厚さ約
2ミクロンになるように以下の塗料を用いてメイヤーバ
ーで製膜し、40℃、2日間乾燥した。 ・バリア層塗料 水性ポリエステル樹脂………………… 15重量部 (東洋紡績製、バイロナールMD1500(Tg=77℃、分子量8000)( 商品名)固形分) 水性ポリエステル樹脂………………… 15重量部 (東洋紡績製、バイロナールMD1100(Tg=40℃、分子量2万)(商品 名)固形分) 水…………………… 100重量部 バリア層を有する受像基材による形成画像の評価 前記熱転写記録体1−3とガスバリア層を有する基材
を、図6に再転写方式に搭載して記録評価した。その結
果、さらに以下のような効果を見出した。 ・画像耐光性 耐光性はバリアのない時と比較し、前述のキセノン光照
射で、黒濃度1−1.5のレベルで、初期との色差△E
は10以下となり、改善された。これは画像表層は保護
層などで保護されているが、色素濃度の高い受像基材面
は基材自身のバリア性の少ない紙やポリエチレンでは不
充分であり、染着性があり密度の高い(高分子量の)ポ
リエステル樹脂層等により酸素等が者遮弊され、耐光性
が改善されたと考えられる。 ・受像基材下への色素ブリード 印刷用紙やRC紙は色素固定能力が少なく、バリア層が
ないと画像の長期保存中に色素が基材裏まで拡散してし
まうが、これにより長期の保存安定性が得られた。 ・画像転写プロセスの安定化 RC紙表層は低分子ポリエチレンで形成され、画像転写
プロセスでの耐熱性が不足している.即ち、受像体層を
介さないで直接ポリイミド基材とRC紙の低分子ポリエ
チレンが接する部分にヘッド加熱により融着が発生する
ことがあるが、バリア層により、融着がなくなり、画像
転写プロセスが安定になった。 (6)単層受像層とバリア層を有する構成の画像記録物
の実施例 実施例(1)に示す積層受像体のうち、保護層のないも
のを単層受像体とした。また、バリア層は実施例(5)
に示すバリア層を用いた。
【0124】比較例として、バリアのない受像基材(R
C紙)を用いた。
【0125】・記録プロセス 単層受像体を有する記録体とバリア層のないRC紙受像
基材の、最も簡単な構成では、特に環境温度が35から
40℃、80から90%の高温高湿環境下の連続プリン
トプロセスにおいて、100枚プリント中5枚の画像の
RC紙上への再転写不良が発生する。RC紙表層は低密
度ポリエチレン層で形成されているので、高温高湿下で
は受像層との接着力が低下する。しかるに、前記バリア
層を形成した受像基材を用いると、厳しい環境下でも接
着力が確保され、5000枚以上の安定な画像の連続プ
リントが実現できる。
【0126】・画像の保存安定性 バリア層のないRC紙上の画像は、特にシアン色画像の
ブリード(にじみ)が発生しやすい。室温放置で3カ月
で画像がボケだす。これに対して、本実施例の画像では
60℃、80%の雰囲気に1週間放置してもブリードは
ほとんど確認できないほど改善される。
【0127】
【発明の効果】本発明の熱転写記録体に用いる受像体
は、記録濃度のダイナミックレンジが広く、高光沢で鮮
明な画像を形成することができる。更に、画像記録面の
表面光沢度は、銀塩写真と同等以上である。また、高速
記録時に熱転写記録体の受像層とインクシートの色材層
との間にブロッキングは認められず、得られる画像は、
高濃度である。更にまた、形成される画像の耐光性も良
好である。
【0128】画像の記録面を受像体の表面から内部側に
閉じ込めることができるので、画像の光安定性及び指触
安定性、耐熱性、塩ビシートやケシゴム等の耐可塑材性
の特性を同時に向上することができる。また、受像基材
にガスバリア層を設けると、耐光性は銀塩写真のレベル
に近づけることができる。
【0129】また、受像体一次保持体表面の汚染を少な
くし、記録プロセスの安定化、繰り返し記録特性の向上
を促進することができた。
【0130】また、最終的な基材として普通紙を用いる
と、安価であり、地球環境に優しいという長所が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の熱転写記録体の断面図
【図2】本発明の他の実施形態の熱転写記録体の断面図
【図3】本発明のもう一つの実施形態の熱転写記録体の
断面図
【図4】本発明の1実施形態の受像基材の断面図
【図5】本発明による構成を用いた記録物の構成断面図
【図6】閉ループ再転写方式の熱転写記録方法の実施態
様を示す図
【図7】本発明による構成を用いた記録物のもう一つの
実施形態の構成断面図
【符号の説明】
1 熱転写記録体 2 基材 3 積層受像体 4 背面層 5 剥離層 11 受像基材 12 ガスバリア層 31 保護層 32 受像層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 131/04 127/06 133/00 131/04 167/00 133/00 183/04 167/00 201/00 183/04 B41M 5/26 H 201/00 101H (72)発明者 名古 久美男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA01 AA05 AA08 AA26 AA27 AA33 AA35 AA47 AA52 CA02 CA03 CA04 CA05 CA13 CA25 CA30 CA31 CA33 CA37 CA41 DA02 4D075 AC41 AE03 AE19 AE27 BB05Y BB23Y BB91Y BB92Y CA07 CA09 CA18 CA32 CA42 CA44 CB04 DA04 DB18 DB36 DB48 DB53 DC27 EA06 EA07 EA12 EA13 EA37 EB13 EB14 EB15 EB16 EB19 EB22 EB35 EB36 EB38 EB43 EB53 EB55 EB56 EC01 EC08 EC17 EC47 EC49 EC53 EC54 4J038 CD061 CD062 CF041 CF042 CG141 CG142 CH031 CH032 CH041 CH042 CH121 CH122 DD001 DD002 DL031 DL032 EA011 EA012 GA03 HA446 JB35 JC38 KA06 KA07 KA12 KA20 MA07 MA08 MA10 MA12 MA13 PC08

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、前記基材上に剥離可能に形成され
    受像層と保護層からなる積層受像体を有する熱転写記録
    体であって、前記積層受像体は、保護層のガラス転移温
    度が前記受像層のガラス転移温度より高いことを特徴と
    する熱転写記録体。
  2. 【請求項2】基材と、前記基材上に剥離可能に形成され
    受像層と保護層からなる積層受像体を有する熱転写記録
    体に用いられる積層受像体であって、保護層のガラス転
    移温度が前記受像層のガラス転移温度より高いことを特
    徴とする受像体。
  3. 【請求項3】保護層のガラス転移温度が65℃以上であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の受像体。
  4. 【請求項4】保護層の表面自由エネルギーが受像層の表
    面自由エネルギーより大きいことを特徴とする請求項2
    または3に記載の受像体。
  5. 【請求項5】保護層の組成物にフッソまたはシリコーン
    系の樹脂または潤滑材を含まないことを特徴とする請求
    項2から4のいずれかに記載の受像体。
  6. 【請求項6】保護層の組成物に含まれるフッソまたはシ
    リコーン系の樹脂または潤滑材の割合が、前記受像層に
    含まれるフッソまたはシリコーン系の樹脂または潤滑材
    の割合より少ないことを特徴とする請求項2から5のい
    ずれかに記載の受像体。
  7. 【請求項7】保護層の厚さが受像層の2分の1以下であ
    ることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の
    受像体。
  8. 【請求項8】保護層の主組成物が水性ポリエステル樹脂
    であることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記
    載の受像体。
  9. 【請求項9】前記水性ポリエステル樹脂のガラス転移温
    度が65℃以上であることを特徴とする請求項8記載の
    受像体。
  10. 【請求項10】保護層の組成物が前記水性ポリエステル
    樹脂と、1次粒子が0.05ミクロン以下のコロイド状
    粒子そしてまたは2ミクロン以下のシリコーン樹脂球粒
    子を含むことを特徴とする請求項2から9のいずれかに
    記載の受像体。
  11. 【請求項11】保護層の組成物が前記水性ポリエステル
    樹脂と、アクリル系エマルジョンを含むことを特徴とす
    る請求項2から10のいずれかに記載の受像体。
  12. 【請求項12】保護層の組成物が前記水性ポリエステル
    樹脂と、1次粒子が0.05ミクロン以下のコロイド状
    粒子と、アクリル系エマルジョンを含むことを特徴とす
    る請求項2から10のいずれかに記載の受像体。
  13. 【請求項13】前記アクリル系エマルジョンが一部シリ
    コーン変性されていることを特徴とする請求項11また
    は12に記載の受像体。
  14. 【請求項14】前記保護層の組成物に紫外線吸収材を含
    むことを特徴とする請求項2から13に記載の受像体。
  15. 【請求項15】受像層がアクリルポリオール系樹脂とそ
    の他熱可塑性樹脂を含む組成物から形成されていること
    を特徴とする請求項2から14のいずれかに記載の受像
    体。
  16. 【請求項16】受像層のアクリルポリオール系樹脂は、
    水酸基価が30以上であることを特徴とする請求項15
    に記載の受像体。
  17. 【請求項17】受像層のアクリルポリオール系樹脂は、
    少なくともポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタ
    クリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポ
    リスチレンの混合または重合物であることを特徴とする
    請求項15または16に記載の受像体。
  18. 【請求項18】受像層のその他の熱可塑性樹脂は、ポリ
    エステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹
    脂、及びシリコーン系樹脂から選択される少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項15から17のいずれ
    かに記載の受像体。
  19. 【請求項19】受像層のポリエステル系樹脂が、ビスフ
    ェノールA骨格を有することを特徴とする請求項18に
    記載の受像体。
  20. 【請求項20】保護層と受像層はポリエステル系樹脂ま
    たはアクリル系樹脂に関して、傾斜組成になっているこ
    とを特徴とする請求項2から19のいずれかに記載の受
    像体。
  21. 【請求項21】受像層がポリエステル系樹脂と塩化ビニ
    ル−酢酸ビニル共重合体系樹脂を含むことを特徴とする
    請求項2から14のいずれかに記載の受像体。
  22. 【請求項22】受像層がベンゾトリアゾール系紫外線吸
    収材を5重量%から20重量%含むことを特徴とする請
    求項2から21のいずれかに記載の受像体。
  23. 【請求項23】受像層が金属イオンを含み、色素とキレ
    ート錯体形成可能であることを特徴とする請求項2から
    14のいずれかに記載の受像体。
  24. 【請求項24】基材と、剥離層を介してこの上に形成さ
    れる受像層か、または受像層と保護層の積層受像体を有
    して成る熱転写記録体であって、前記剥離層は、剥離層
    がポリシロキサン基と水酸基をポリオレフィン系樹脂の
    側鎖に共重合させた重合物を、イソシアヌレート基によ
    り架橋させた架橋物であることを特徴とする熱転写記録
    体。
  25. 【請求項25】基材と、剥離層を介してこの上に形成さ
    れる受像層か、または受像層と保護層の積層受像体を有
    して成る熱転写記録体に用いられる剥離層であって、剥
    離層がポリシロキサン基と水酸基をポリオレフィン系樹
    脂の側鎖に共重合させた重合物を、イソシアヌレート基
    により架橋させた架橋物であることを特徴とする剥離
    層。
  26. 【請求項26】剥離層のポリオレフィン系重合物に対し
    て、イソシアヌレート基量が、架橋反応等量より2分の
    1以下の割合であることを特徴とする請求項24または
    25に記載の剥離層。
  27. 【請求項27】基材の背面に背面層を有する熱転写記録
    体であって、背面層がポリウレタン樹脂のシリコーン変
    性物とタルク粒子を含むことを特徴とする熱転写記録
    体。
  28. 【請求項28】基材の背面に背面層を有する熱転写記録
    体に用いる背面層であって、背面層がポリウレタン樹脂
    のシリコーン変性物とタルク粒子を含むことを特徴とす
    る背面層。
  29. 【請求項29】ポリウレタン樹脂に対するシリコーンの
    重量比が3%から10%の範囲であることを特徴とする
    請求項27または28に記載の背面層。
  30. 【請求項30】シリコーン変性ポリウレタン樹脂にたい
    するタルク量が3%から10%の範囲であることを特徴
    とする請求項27から29のいずれかに記載の背面層。
  31. 【請求項31】受像層が溶材系塗料で製膜され、保護層
    が水系塗料で製膜されることを特徴とする請求項2から
    請求項23のいずれかに記載の受像体の製造方法。
  32. 【請求項32】請求項1から31のいずれかに記載の熱
    転写記録体を用いて、熱転写記録体の積層受像体を保護
    層が接するように受像体一時保存体に転写した後、イン
    クシートの裏面を加熱手段を用いて加熱して、インクシ
    ートの色材層から熱移行性色素を、受像体一時保存体に
    転写された積層受像体の受像層に移行せしめることによ
    って、受像層に画像を形成後、その画像が形成された積
    層受像体を受像層が接するように受像基材に転写するこ
    とを特徴とする熱転写記録方法。
  33. 【請求項33】請求項1から31のいずれかに記載の熱
    転写記録体を用いて、熱転写記録体の積層受像体を保護
    層が接するように受像体一時保存体に転写した後、イン
    クシートの裏面を加熱手段を用いて加熱して、インクシ
    ートの色材層から熱移行性色素を、受像体一時保存体に
    転写された積層受像体の受像層に移行せしめることによ
    って、受像層に画像を形成後、その画像が形成された積
    層受像体を受像層が接するように受像基材に転写するこ
    とを特徴とする熱転写記録装置。
  34. 【請求項34】受像基材の表層に積層受像体または単層
    受像体の受像層の色素染着部に対するバリア層を形成し
    たことを特徴とする受像基材。
  35. 【請求項35】バリア層はポリエステル系樹脂、アセタ
    ール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニル
    アルコールとポリエチレンとの重合物、ポリ塩化ビニリ
    デン系樹脂のいづれか一つ以上含むことを特徴とする請
    求項34に記載の受像基材。
  36. 【請求項36】前記バリア層がガラス転移温度(Tg)
    70℃以上の水系ポリエステル樹脂を含むことを特徴と
    する請求項34または35に記載の受像基材。
  37. 【請求項37】前記バリア層がガラス転移温度(Tg)
    70℃以上の水系ポリエステル樹脂とTgが40℃の水
    系ポリエステル樹脂を含み、その固形分重量比において
    前者が多いことを特徴とする請求項34から36のいず
    れかに記載の受像基材。
  38. 【請求項38】前記バリア層に紫外線吸収材、酸化防止
    剤などの光安定剤を含むことを特徴とする請求項34か
    ら37のいずれかに記載の受像基材。
  39. 【請求項39】画像を形成された記録物の構成が、表面
    から保護層、受像層、バリア層、受像基材であることを
    特徴とする画像記録物。
  40. 【請求項40】画像を形成された記録物の構成が、表面
    から単層受像層、バリア層、受像基材であることを特徴
    とする画像記録物。
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