JP2019062044A - 基板保持部材および基板保持方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空吸着保持した際の基板の基体との接触面積の低減を図りながら、基板の平面度の向上させる基板保持部材および基板保持方法を提供する。【解決手段】基板Wが基体1に載置され、基板が複数の凸部11のうち少なくとも一部により支持される。この状態で基板Wの裏面および基体の主面102により挟まれた空間から空気が第1開口部212を通じて第1流路21に排出されることにより当該空間が減圧される。基板が当該減圧に由来する引力により、全体的に基体の主面に向かうように引き寄せられて、複数の凸部11により支持される。基板が第2開口部222に対応する領域で基体と接触していない分だけ、基板と基体との接触面積の低減が図られる。基板の裏面および基体の主面により挟まれた空間に対しては、第2開口部を通じて第2流路22から空気が導入されることにより、基板に基体の主面に向かう引力またはベルヌーイ力が作用する。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウエハなど基板を保持するために用いられる基板保持部材に関する。
半導体製造装置において、基板を保持するために、板状の基体から突出するように設けられた多数の突部(ピン)が間隔を小さくして配置された基板保持部材が提案されている。(特許文献1参照)。吸着時の基板の平坦度を抑制するために基板および基体により挟まれている狭小空間の圧力を調整し、当該狭小空間からのパーティクルの巻き上げによる基板へのパーティクル付着を抑制するために基体に大きな開口部を設ける技術が提案されている(特許文献2参照)。基板を局所的かつ散点的に真空吸着するため基板を支持するピンに吸引孔を設けた技術が開示されている(特許文献2、3参照)。
特許第2574818号公報 特開2015−050300号公報 特開2001−127145号公報
しかし、近年、半導体は微細化・高密度化が進んでいるため、基板を真空吸着して保持する際、基体と基板の間にパーティクルが介在すると、基板の局所的な盛り上がりが発生し、例えば露光などを行う場合に露光の焦点が合わなくなり、露光パターンがぼやけてしまい、基板に形成する回路パターンがぼやけてしまい、基板に形成する回路パターンが短絡するなどの不良が発生する。このような不良を軽減するために、基板と基体との接触面積を小さくする要求がある。
一般に接触面積を減らすため基板に接触する基板の直径に近い寸法の外周リブや基体全面に配置されるピンの数を減らすことが考えられている。
ピン自体に吸引孔を設けて散点状に基体全面に配置することで外周リブは省略可能であるがいくつかの問題がある。すなわち、基板の平坦度を維持するため、吸引孔付ピンは全面にかつ一定以下のピッチで相当数の配置が必要になり、基体と基板の接触面積を抑制できない。基板と基体の空間に圧力制御装置を接続して基板の平面度を維持する場合、基板と基体間の狭小空間に気流が発生し、パーティクルの巻き上げによる基板へのパーティクル付着が発生する。パーティクルの巻き上げ付着を抑制するために、基体に大きな開口部を設けた場合、巻きあげ付着は抑制されるが、開口部を大きくし過ぎると基板の撓みが許容できなくなる。
そこで、本発明は、真空吸着保持した際の基板の基体との接触面積の低減を図りながら、当該基板の平面度の向上を図ることができる基板保持部材および基板保持方法を提供することを目的とする。
本発明は、主面を有する板状の基体と、前記基体の内部に設けられた1つ以上の第1流路と、前記1つ以上の第1流路が前記主面に開口してなる複数の第1開口部と、前記主面に立設されて基板を支持するための複数の凸部と、を備える基板保持部材に関する。
本発明は、主面を有する板状の基体と、前記基体の内部に設けられた複数の流路と、前記複数の流路のそれぞれが前記主面に開口してなる複数の開口部と、前記主面に立設されて基板を支持するための複数の凸部と、を備える基板保持部材を用いて、基板を保持する方法に関する。
本発明の基板保持部材は、前記基体の内部に設けられた1つ以上の第2流路と、前記1つ以上の第2流路が前記主面に開口してなる複数の第2開口部と、を有し、前記複数の凸部のうち少なくとも一部により支持される前記基板と前記主面との間の空間に存在する気体が前記第1開口部を経て前記第1流路に排出されたことに応じて、前記第2開口部を経て前記第2流路から前記空間に気体が導入されるように構成されていることを特徴とする。
本発明の基板保持方法は、前記基板を前記基体に載置することにより、前記基板を前記複数の凸部のうち少なくとも一部により支持させる工程と、前記基板と前記基体の前記主面との間の空間に存在する気体を、前記複数の開口部のうち一部を構成する複数の第1開口部を経て前記複数の流路のうち一部を構成する第1流路に排出させ、かつ、前記複数の開口部のうち前記第1開口部とは別の複数の第2開口部を経て前記複数の流路のうち一部を構成する第2流路から前記空間に気体を導入する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の基板保持部材および基板保持方法によれば、基板が基体に載置され、基板が複数の凸部のうち少なくとも一部により支持される。この状態で基板の裏面および基体の主面により挟まれた空間から空気が第1開口部を通じて第1流路に排出されることにより当該空間が減圧される。基板が当該減圧に由来する引力により全体的に基体の主面に向かうように引き寄せられて複数の凸部により支持される。
この際、基板が第2開口部に対応する領域で基体と接触していない分だけ、基板と基体との接触面積の低減が図られる。その一方、基板の裏面および基体の主面により挟まれた空間に対して第2開口部を通じて第2流路から空気が導入され、基板の第2開口部に対応する領域で受ける引力が低減されるので、当該領域で局所的に撓むような事態が回避されて基板の平坦度が維持される。
前記複数の第1開口部、前記複数の第2開口部、および前記複数の凸部のそれぞれが、前記主面に規則的に配置されていることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板が第1開口部に対応する領域で受ける引力、凸部から受ける抗力、および、第2開口部に対応する領域で受ける緩和された引力の分布態様の規則性が確保されるので、当該基板の全体的に均一な平坦度が実現されうる。
前記主面は、1つ以上の前記第1開口部、1つ以上の前記第2開口部、および1つ以上の前記凸部が所定の位置関係で配置された単位領域を有し、規則的に配置された複数の前記単位領域により前記主面の少なくとも一部が構成されていることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板が第1開口部に対応する領域で受ける引力、凸部から受ける抗力、および、第2開口部に対応する領域で受ける緩和された引力の分布態様の平衡状態が規則的に確保されるので、当該基板の全体的に均一な平坦度が実現されうる。
本発明の基板保持部材が、前記第1開口部と前記第2開口部との間の前記主面に前記凸部よりも低い高さで立設された凸状壁を有することが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基体の主面および基板の裏面により挟まれた空間に、第2開口部を通じて第2流路から流入した気体が、第1開口部を通じて第1流路に流出する際、凸状壁と基板の裏面との間隙を流れることにより速度が局所的に上昇する。このため、基板の当該間隙に対応する領域に、基体に向かう引力またはベルヌーイ力が作用するので、これにより基板と基体との接触面積の低減を図りながら、基板の平坦度を維持した状態で当該基板が保持されうる。
前記凸状壁は、前記第2開口部の周囲を囲うように設けられた環状壁であることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板において第2開口部に対応する領域に対して作用する引力の均一化が図られるので、基板の全体的な平坦度の向上が図られる。
前記凸部の上端面と、前記上端面の次に低い面としての前記主面との間の高さの差が0.5〜5μmであることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板が第1開口部に対応する領域で受ける引力、凸部から受ける抗力、および、第2開口部に対応する領域で受ける緩和された引力の平衡状態が確保されるので、当該基板の全体的に均一な平坦度が実現されうる。
前記凸部の上端面と、前記上端面の次に低い面としての前記凸状壁の上端面との間の高さの差が0.5〜5μmであることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板が第1開口部に対応する領域で受ける引力、凸部から受ける抗力、凸状壁に対応する領域で受ける引力、および、第2開口部に対応する領域で受ける緩和された引力の平衡状態が確保されるので、当該基板の全体的に均一な平坦度が実現されうる。
前記第2流路は、大気に通じている、又は該第2流路内の気圧を調整する圧力調整装置に接続されていることが好ましい。
当該構成の基板保持部材によれば、基板の第2開口部に対応する領域に作用する緩和された引力の強弱が、基板の平坦性を確保する観点から適当に制御されうる。
本発明の第1実施形態としての基板保持部材の一部の破断斜視図。 本発明の第1実施形態としての基板保持部材の一部の横断面図。 本発明の第1実施形態としての基板保持部材の一部の上面図。 本発明の第1実施形態としての基板保持部材の機能に関する説明図。 本発明の第2実施形態としての基板保持部材の一部の上面図。 本発明の第2実施形態としての基板保持部材の機能に関する説明図。
(第1実施形態)
(構成)
図1、図2および図3に部分的に示されている本発明の第1実施形態としての基板保持部材は、主面102を有する板状の基体1と、基体2の内部に設けられた1つ以上の第1流路21と、第1流路21が主面102に開口してなる複数の第1開口部212と、主面102に立設されて基板Wを支持するための複数の凸部11と、基体1の内部に設けられた1つ以上の第2流路22と、第2流路22が主面102に開口してなる複数の第2開口部222と、を備えている。図2は図3のA−A線に沿った基板保持部材の横断面図である。
基板1はSiC、AlN、Al23等のセラミックスの焼結体により構成されている。複数の凸部11のそれぞれは、柱状、錘台状、複数の柱または錘台が軸線方向に積み重ねられたような形状であり、切削加工、ブラスト加工もしくはレーザー加工またはこれらの組み合わせにより形成される。
基板保持部材は、第1開口部212と第2開口部222との間の主面102に凸部11よりも低い高さで立設された凸状壁12をさらに備えている。凸状壁12は、第2開口部222の周囲を囲うように設けられた環状壁である。なお、凸状壁12は、第2開口部222の周囲を断続的に囲うように設けられていてもよい。凸部11の上端面112と、当該上端面112の次に低い面としての凸状壁12の上端面122との間の高さの差は、例えば0.5μm以上かつ5μm以下である。
基板保持部材は、基体1の裏面に設けられた複数の穴20を有する(図2参照)。当該穴20は省略されてもよい。基板保持部材は、基体1の周縁に沿って環状に延在するように主面102に立設された環状凸部14を備えている(図3参照)。環状凸部14の上端面の高さは、複数の凸部11の上端面112と同じ高さであってもよく、複数の凸部11の上端面112よりも低くてもよい。環状凸部14は省略されてもよい。
第1流路21は真空ポンプなどの真空吸引装置に接続され、第2流路22は大気または開度調整弁等を有する圧力調整装置に接続されている。複数の凸部11により支持される基板Wと基体1の主面102との間の空間に存在する気体が第1開口部212を経て第1流路21に排気されるとともに、第2開口部222を経て当該空間に第2流路22から気体が導入される。
基体1の主面102において、複数の第1開口部212、複数の第2開口部222および複数の凸部11のそれぞれが規則的に、具体的には正三角格子状に配置されている(図3参照)。例えば、複数の第1開口部212の配置態様を表わす正三角格子のピッチは、複数の第2開口部222の配置態様を表わす正三角格子のピッチよりも大きい。複数の第1開口部212の配置態様を表わす正三角格子のピッチは、複数の凸部11の配置態様を表わす正三角格子のピッチと同一である。
本実施形態では、1つの第1開口部212、4つの第2開口部222および1つの凸部111を包含する平行四辺形状の複数の単位領域Sが、短辺および長辺のそれぞれが一致するように配置されることにより、主面102の(周辺部を除く)一部が構成されている。4つの第2開口部222のそれぞれは、単位領域Sと相似する平行四辺形の各頂点をなすように配置され、1つの第1開口部212は、右下隅の第2開口部222を除く3つの第2開口部222を各頂点とする三角形の重心に配置され、1つの凸部11は、右下隅の第2開口部222の右下にあって単位領域Sの右下隅角付近に配置されている。
(機能)
前記構成の本発明の第1実施形態としての基板保持装置によれば、基板Wが基体1に載置され、基板Wが複数の凸部11のうち少なくとも一部により支持される。この状態で基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間から空気が第1開口部212を通じて第1流路21に排出されることにより当該空間が減圧される(図4/黒下矢印参照)。基板Wが当該減圧に由来する引力により全体的に基体1の主面102に向かうように引き寄せられて複数の凸部11により支持される。
この際、基板Wが第2開口部222に対応する領域で基体1と接触していない分だけ、基板Wと基体1との接触面積の低減が図られる(図2参照)。その一方、基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間に対して第2開口部222を通じて第2流路22から空気が導入される(図4/黒上矢印参照)。
基体1の主面102および基板Wの裏面により挟まれた空間に、第2開口部222を通じて第2流路22から流入した気体が、第1開口部212を通じて第1流路21に流出する際、凸状壁12と基板Wの裏面との間隙を流れることにより速度が局所的に上昇する。このため、基板Wの当該間隙に対応する領域に、基体1の主面102に向かう引力またはベルヌーイ力が作用する(図4/白下矢印参照)。ここで、基板Wに基体1の主面102に向かう引力またはベルヌーイ力が作用しない場合には、基板Wの第2開口部222に対応する領域において上方に突出する局所的な撓みが発生し基板Wの平坦度の低下を招くが、基板Wの上述した領域に当該引力またはベルヌーイ力が作用することにより基板Wと基体1との接触面積の低減を図りながら、基板Wの第2開口部222に対応する領域において局所的な撓みが発生することを抑制し、高い平坦度を維持した状態で当該基板Wが保持されうる。
複数の第1開口部212、複数の第2開口部222および複数の凸部11のそれぞれが、基体1の主面102に規則的に配置されているので、基板Wが第1開口部212に対応する領域で受ける引力、凸部11から受ける抗力、および、第2開口部222に対応する領域で受ける緩和された引力の分布態様の規則性が確保されるので、当該基板Wの全体的に均一な平坦度が実現されうる。
(実施例1)
第1実施形態にしたがって実施例1の基板保持装置が作製された。具体的には、板状のSiC焼結体が加工されることにより直径φ300mm×厚さt6mmの略円盤状の基体1が作製された。径φ5mmの円形の複数の第1開口部212が、ピッチ40mmの正三角格子を構成するように配置された。径φ13mmの円形の複数の第2開口部222が、ピッチ20mmの正三角格子を構成するように配置された。径φ0.5mm×高さ100μmの略円柱状の複数の凸部11が、ピッチ40mmの正三角格子を構成するように配置された。内径φ14mm、幅2mm、高さ97μmの円環状の凸状壁12が、第2開口部222の周囲に配置された。
基板Wとしてのシリコンウエハが基体1に載置された後、第2流路22が大気に連通している状態で、第1流路21を介して基板Wと基体1の主面102とにより挟まれた空間が減圧された。この状態で、基板Wの平坦度をレーザー干渉計(ZYGO社製 GPI Hs)で測定された。測定結果は基板Wのうち1辺20mmの四角形の領域であって第2開口部222に対応する領域を含む領域のPV値で0.1μmであり、基板W全体のPV値で0.5μmであり、当該基板Wの十分な平坦度が実現されていることが確認された。
その後、基板Wの裏面に付着したパーティクルの数が、パーティクルカウンタ(トプコン社製 WA−10)で測定された。サイズ0.4μm以上のパーティクル数は「26」であった。これは、径φ0.5mm×高さ100μmの略円柱状の複数の凸部が、ピッチ3.5mmの正三角格子状に配置されている比較例の基板保持装置のパーティクル数「412」と比較して極めて小さい値であることが確認された。
さらに、第2流路22が圧力調整装置に接続された状態で同様の評価が行われたが、基板Wのうち1辺20mmの四角形の領域であって第2開口部222に対応する領域を含む領域のPV値で0.08μm、基板W全体のPV値で0.4μmになり、基板Wの平坦度がさらに改善されることが確認された。
(第2実施形態)
(構成)
図5に示されている本発明の第2実施形態としての基板保持装置は、凸状壁12が省略されている。凸部11の上端面112と、当該上端面112の次に低い面としての主面102との間の高さの差は、例えば0.5μm以上かつ5μm以下である。
複数の第1開口部212の配置態様を表わす正三角格子のピッチ、複数の第2開口部222の配置態様を表わす正三角格子のピッチ、および、複数の凸部11の配置態様を表わす正三角格子のピッチは同一である。
本実施形態では、3つの第1開口部212、3つの第2開口部222および3つの凸部11を包含する矩形状の複数の単位領域Sが、短辺および長辺のそれぞれが一致するように配置されることにより、主面102の(周辺部を除く)一部が構成されている。3つの第1開口部212のそれぞれは第1の正三角形の各頂点をなすように配置されている。3つの第2開口部222のそれぞれは第1の正三角形の1つの辺の垂線上に一の頂点を有し、かつ、当該垂線と同一直線上にある1つの辺の垂線を有する第2の正三角形の各頂点をなすように配置されている。3つの凸部11は、第2の正三角形と重心を共通にする、第2の正三角形を逆さにした第3の正三角形の各頂点をなすように配置されている。
これら以外の構成は、本発明の第1実施形態としての基板保持部材とほぼ同様であるため、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
(機能)
前記構成の本発明の第2実施形態としての基板保持装置によれば、基板Wが基体1に載置され、基板Wが複数の凸部11のうち少なくとも一部により支持される。この状態で基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間から空気が第1開口部212を通じて第1流路21に排出されることにより当該空間が減圧される(図6/黒下矢印参照)。基板Wが当該減圧に由来する引力により全体的に基体1の主面102に向かうように引き寄せられて複数の凸部11により支持される。図6は図5のB−B線に沿った基板保持部材の横断面図である。
この際、基板Wが第2開口部222に対応する領域で基体1と接触していない分だけ、基板Wと基体1との接触面積の低減が図られる(図6参照)。その一方、基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間に対して第2開口部222を通じて第2流路22から空気が導入される(図6/黒上矢印参照)。基体1の主面102および基板Wの裏面により挟まれた空間に、第2開口部222を通じて第2流路22から流入した気体が、第1開口部212を通じて第1流路21に流出する際に基板Wに基体1の主面に向かう引力またはベルヌーイ力が作用する(図6/白下矢印参照)。ここで、基板Wに引力またはベルヌーイ力が作用しない場合には、基板Wの第2開口部222に対応する領域において上方に突出する局所的な撓みが発生し、基板Wの平坦度の低下を招くが、基板Wに当該引力またはベルヌーイ力が作用することにより基板Wと気体1との接触面積の低減を図りながら、基板Wの第2開口部222に対応する領域において局所的な撓みが発生することを抑制し、高い平坦度を維持した状態で当該基板Wが保持されうる。
複数の第1開口部212、複数の第2開口部222および複数の凸部11のそれぞれが、基体1の主面102に規則的に配置されているので、基板Wが第1開口部212に対応する領域で受ける引力、凸部11から受ける抗力、および、第2開口部222に対応する領域で受ける引力またはベルヌーイ力の分布態様の規則性が確保されるので、当該基板Wの全体的に均一な平坦度が実現されうる。
(実施例2)
第2実施形態にしたがって実施例2の基板保持装置が作製された。具体的には、板状のSiC焼結体が加工されることにより直径φ300mm×厚さt6mmの略円盤状の基体1が作製された。径φ5mmの円形の複数の第1開口部212が、ピッチ20mmの正三角格子を構成するように配置された。径φ13mmの円形の複数の第2開口部222が、ピッチ20mmの正三角格子を構成するように配置された。径φ0.5mm×高さ100μmの略円柱状の複数の凸部11が、ピッチ20mmの正三角格子を構成するように配置された。
基板Wとしてのシリコンウエハが基体1に載置された後、第2流路22が大気に連通している状態で、第1流路21を介して基板Wと基体1の主面102とにより挟まれた空間が減圧された。この状態で、基板Wの平坦度がレーザー干渉計(ZYGO社製 GPI Hs)で測定された。測定結果は基板Wのうち1辺20mmの四角形の領域であって第2開口部222に対応する領域を含む領域のPV値で0.1μmであり、基板W全体のPV値で0.5μmあり、当該基板Wの十分な平坦度が実現されていることが確認された。
その後、基板Wの裏面に付着したパーティクルの数が、パーティクルカウンタ(トプコン社製 WA−10)で測定された。サイズ0.4μm以上のパーティクル数は「72」であった。これは、前記した比較例の基板保持装置のパーティクル数「412」と比較して極めて小さい値であることが確認された。
さらに、第2流路22が圧力調整装置に接続された状態で同様の評価が行われたが、基板Wのうち1辺20mmの四角形の領域であって第2開口部222に対応する領域を含む領域のPV値で0.09μmであり、基板W全体のPV値で0.4μmになり、基板Wの平坦度がさらに改善されることが確認された。
(本発明の他の実施形態)
基体1の主面102において、複数の凸部11、複数の第1開口部212および複数の第2開口部222のうち一部または全部が、不規則的に配置されていてもよい。
基体1の主面102における、複数の凸部11、複数の第1開口部212および複数の第2開口部222の配置態様はさまざまに変更されてもよい。例えば、規則的な配置態様として正三角格子状のほか、正方格子状、斜方格子状、矩形格子状および平行体格子状のうちいずれかが採用されてもよい。また、規則的な配置態様として、並進対称性、回転対称性および鏡映対称性などの任意の対称性を有する配置態様が採用されてもよい。基体1の主面102の基準点(例えば中心点)から放射状に配置され、当該基準点から遠ざかるにつれて相互間隔またはピッチが徐々に変化するような配置態様が採用されてもよい。この場合、基体1の主面102の少なくとも一部を構成するように規則的に配置される単位領域Sが存在していなくてもよい。
1‥基体、11‥凸部、12‥凸状壁、14‥環状凸部、21‥第1流路、22‥第2流路、102‥主面、212‥第1開口部、222‥第2開口部、W‥基板。

Claims (9)

  1. 主面を有する板状の基体と、
    前記基体の内部に設けられた1つ以上の第1流路と、
    前記1つ以上の第1流路が前記主面に開口してなる複数の第1開口部と、
    前記主面に立設されて基板を支持するための複数の凸部と、を備える基板保持部材であって、
    前記基体の内部に設けられた1つ以上の第2流路と、
    前記1つ以上の第2流路が前記主面に開口してなる複数の第2開口部と、を有し、
    前記複数の凸部のうち少なくとも一部により支持される前記基板と前記主面との間の空間に存在する気体が前記第1開口部を経て前記第1流路に排出されたことに応じて、前記第2開口部を経て前記第2流路から前記空間に気体が導入されるように構成されていることを特徴とする基板保持部材。
  2. 前記複数の第1開口部、前記複数の第2開口部および前記複数の凸部のそれぞれが、前記主面に規則的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板保持部材。
  3. 前記主面は、1つ以上の前記第1開口部、1つ以上の前記第2開口部、および1つ以上の前記凸部が所定の位置関係で配置された単位領域を有し、規則的に配置された複数の前記単位領域により前記主面の少なくとも一部が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板保持部材。
  4. 前記第1開口部と前記第2開口部との間の前記主面に前記凸部よりも低い高さで立設された凸状壁を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  5. 前記凸状壁は、前記第2開口部の周囲を囲うように設けられた環状壁であることを特徴とする請求項4に記載の基板保持部材。
  6. 前記凸部の上端面と、前記上端面の次に低い面としての前記主面との間の高さの差が0.5〜5μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  7. 前記凸部の上端面と、前記上端面の次に低い面としての前記凸状壁の上端面との間の高さの差が0.5〜5μmであることを特徴とする請求項4または5に記載の基板保持部材。
  8. 前記第2流路は、大気に通じている、又は該第2流路内の気圧を調整する圧力調整装置に接続されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  9. 主面を有する板状の基体と、
    前記基体の内部に設けられた複数の流路と、
    前記複数の流路のそれぞれが前記主面に開口してなる複数の開口部と、
    前記主面に立設されて基板を支持するための複数の凸部と、を備える基板保持部材を用いて、基板を保持する方法であって、
    前記基板を前記基体に載置することにより、前記基板を前記複数の凸部のうち少なくとも一部により支持させる工程と、
    前記基板と前記基体の前記主面との間の空間に存在する気体を、前記複数の開口部のうち一部を構成する複数の第1開口部を経て前記複数の流路のうち一部を構成する第1流路に排出させ、かつ、前記複数の開口部のうち前記第1開口部とは別の複数の第2開口部を経て前記複数の流路のうち一部を構成する第2流路から前記空間に気体を導入する工程と、を含むことを特徴とする基板保持方法。
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