JP6946167B2 - 基板保持部材 - Google Patents
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Description
(構成)
図1および図2に示されている本発明の第1実施形態としての基板保持部材は、主面102を有する略円盤状の基体1と、複数の凸部10と、主環状凸部14と、複数の通気路21と、を備えている。
前記構成の本発明の第1実施形態としての基板保持部材によれば、基板Wが基体1に載置され、基板Wが複数の凸部10のうち少なくとも一部により支持される(図3A参照)。この状態で基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間から、開口部212および通気路21を通じて空気が排出される(図3A/黒下矢印参照)。
第1実施形態にしたがって実施例1の基板保持部材が作製された。板状のSiC焼結体が加工されることにより直径φ300mm×厚さt6mmの略円盤状の基体1が作製された。径φ5mmの4つの開口部212が、基体1の主面102において、中心Oから50mmの位置に、中心Oの回りに4回回転対称性を有するように配置されるように、基体1に形成または穿設された。開口部212の軸線Q2および基準軸線L2のなす角度φが80°に設計された。軸線Q2の投影線Q1および方位線L1のなす角度θが0°に設計された。
開口部212の軸線Q2および基準軸線L2のなす角度φが10°に設計されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例2の基板保持部材が作製された。
開口部212の軸線Q2および基準軸線L2のなす角度φが40°に設計されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例3の基板保持部材が作製された。
投影線Q1および方位線L1のなす角度θが45°に設計されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例4の基板保持部材が作製された。
投影線Q1および方位線L1のなす角度θが60°に設計されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例5の基板保持部材が作製された。
4つの開口部212が、基体1の主面102において、中心Oから60mmの位置に、中心Oの回りに4回回転対称性を有するように配置されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例6の基板保持部材が作製された。
4つの開口部212が、基体1の主面102において、中心Oから120mmの位置に、中心Oの回りに4回回転対称性を有するように配置されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例7の基板保持部材が作製された。
投影線Q1および方位線L1のなす角度θが0°に設計され、かつ、開口部212の軸線Q2および基準軸線L2のなす角度φが0°に設計されたほかは、実施例1と同様の仕様で比較例の基板保持部材が作製された。
基板Wとしてのシリコンウエハが基体1に載置された後、通気路21を介して基板Wと基体1の主面102とにより挟まれた空間が減圧された。この状態で、基板Wの平坦度がレーザー干渉計(ZYGO社製 GPI Hs)で測定された。各実施例および比較例の基板保持部材の開口部212の構成および当該測定結果を表1にまとめて示す。
(構成)
図5および図6に示されている本発明の第2実施形態としての基板保持部材は、副環状凸部12(第2副環状凸部)をさらに備えている。副環状凸部12(第2副環状凸部)は、基体1に設けられ、主面102において複数の開口部212により囲まれるように、連続的または断続的な環状(例えば主環状凸部14と同心の円環状)に延在し、かつ、基体1の主面から突出している。副環状凸部12(第2副環状凸部)の高さH2は、複数の凸部10の高さH1よりも低い。基板保持部材の縦断面(図6参照)における副環状凸部12(第2副環状凸部)の形状は矩形状のほか、台形状、半楕円形状、底部よりも途中で幅狭になる段差付きの矩形状など、さまざまに変更されてもよい。副環状凸部12(第2副環状凸部)は、研削加工、ブラスト加工もしくはレーザー加工、またはこれらの組み合わせにより形成される。
前記構成の本発明の第2実施形態としての基板保持部材によれば、基板Wが基体1に載置され、基板Wが複数の凸部10のうち少なくとも一部により支持される(図7A参照)。この状態で基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間から、開口部212および通気路21を通じて空気が排出される(図7A/黒下矢印参照)。
第2実施形態にしたがって実施例8の基板保持部材が作製された。基体1の主面102と同心の円環状に延在する、内径φ79mm、幅0.5mm、高さ97μmの副環状凸部12(第2副環状凸部)が基体1の主面102に形成されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例8の基板保持部材が作製された。基板W全体のPV値が0.23μmであり、比較例(PV値が0.30μm)よりも基板Wの十分な平坦度が実現されていることが確認された。
(構成)
図9および図10に示されている本発明の第3実施形態としての基板保持部材では、副環状凸部12(第1副環状凸部)が、基体1に設けられ、主面102において主環状凸部14の内側で複数の開口部212を囲むように、連続的または断続的な環状(例えば主環状凸部14と同心の円環状)に延在し、かつ、基体1の主面から突出している。
前記構成の本発明の第3実施形態としての基板保持部材によれば、基板Wが基体1に載置され、基板Wが複数の凸部10のうち少なくとも一部により支持される(図11A参照)。この状態で基板Wの裏面および基体1の主面102により挟まれた空間から、開口部212および通気路21を通じて空気が排出される(図11A/黒下矢印参照)。
第3実施形態にしたがって実施例9の基板保持部材が作製された。基体1の主面102と同心の円環状に延在する、内径φ119mm、幅0.5mm、高さ97μmの副環状凸部12(第1副環状凸部)が基体1の主面102に形成されたほかは、実施例1と同様の仕様で実施例9の基板保持部材が作製された。基板W全体のPV値が0.24μmであり、比較例(PV値が0.30μm)よりも基板Wの十分な平坦度が実現されていることが確認された。
複数の開口部212のそれぞれの軸線Q2が、基準軸線L2のまわりの回転対称性を有していなくてもよい。また、複数の開口部212のうち、少なくとも1つの開口部212の軸線Q2および基準軸線L2のなす角度φが0°であってもよい。複数の開口部212のうち、一部の開口部212のみが、基体1の主面102に沿った方向における基準軸線L2との距離が主面102から基体1の反対側の面に向かって離れるにつれて短くなるように傾斜した軸線を有していてもよい。基体1の主面102に副環状凸部12が複数設けられていてもよい。複数の副環状 凸部12は、第2実施形態のように複数の開口部212に取り囲まれる位置に設けられた 副環状凸部12と第3実施形態のように複数の開口部212を囲む位置に設けられた副環 状凸部12を含んでいてもよい。
Claims (8)
- 主面を有する基体と、
前記主面において開口する少なくとも1つの開口部を有し、前記基体の内壁面により画定される少なくとも1つの通気路と、
前記基体に設けられ、前記主面において前記少なくとも1つの開口部とは異なる箇所に分散して配置され、かつ、前記基体の主面から突出している複数の凸部と、を備えている基板保持部材であって、
前記基体の主面の垂線であって、前記主面の中心を通る垂線を基準軸線としたときに、前記少なくとも1つの開口部は、前記主面に沿った方向における前記基準軸線との距離が前記主面から前記基体の前記主面とは反対側の面に向かって離れるにつれて長くなるように傾斜した軸線を有し、前記少なくとも1つの開口部の軸線が、前記基体の主面の垂線に対して10°〜80°の角度範囲に含まれる角度をなしていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1記載の基板保持部材において、
前記少なくとも1つの開口部は複数の開口部であって、
前記複数の開口部のそれぞれの軸線が、前記基体の主面の垂線に対して10°〜80°の角度範囲に含まれる角度をなして、前記主面に沿った方向において前記基準軸線との距離が前記主面から前記基体の前記主面とは反対側の面に向かって離れるにつれて長くなるように傾斜し、かつ、前記基準軸線まわりの回転対称性を有することを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1または請求項2に記載の基板保持部材において、
前記少なくとも1つの開口部の軸線が、前記基体の主面の垂線に対して40°〜80°の角度範囲に含まれる角度をなして傾斜していることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の基板保持部材において、
前記基体に設けられ、前記主面において前記少なくとも1つの開口部および前記複数の凸部を囲むように環状に延在し、かつ、前記主面から前記複数の凸部のそれぞれと同じ高さまたは前記主面から前記複数の凸部のそれぞれよりも低い高さで突出している主環状凸部をさらに備えていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項4記載の基板保持部材において、
前記基体の主面の中心から前記少なくとも1つの開口部までの距離が、前記基体の主面の中心から前記主環状凸部の内側面までの距離の0.3倍以上かつ0.9倍以下であることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項2記載の基板保持部材において、
前記基体の主面に沿った仮想平面において、前記複数の開口部のそれぞれの軸線を前記基準軸線に沿った方向に投影した投影線と、前記基準軸線と交差する基準点から前記複数の開口部のそれぞれの軸線に向かって延びる方位線と、が傾斜していることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項4記載の基板保持装置において、
前記基体に設けられ、前記主環状凸部の内側の前記主面において前記少なくとも1つの開口部を囲むように延在し、かつ、前記基体の主面から前記複数の凸部よりも低い高さで突出している第1副環状凸部をさらに備えていることを特徴とする基板保持部材。 - 請求項1〜7記載の基板保持部材において、
前記少なくとも1つの開口部は複数の開口部であって、前記基体に設けられ、前記主面において前記複数の開口部により囲まれ、かつ、前記基体の主面から前記複数の凸部よりも低い高さで突出している第2副環状凸部をさらに備えていることを特徴とする基板保持部材。
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